JP6667114B2 - 電磁弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁弁に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に開示された制御弁が知られている。この従来の制御弁は、PWM方式による通電制御がなされて弁体を閉弁方向に駆動するための磁気吸引力を発生させるソレノイドを備えている。ソレノイドは、ボビンと、ボビンに巻回されたコイルと、ボビンと同軸状にボディに固定されたコアと、ボビンの内方にてコアと軸線の方向に沿って対向配置されて伝達ロッドと一体変位するプランジャと、コア及びプランジャとともにコイルを取り囲むように設けられてコイルへの通電時に磁気回路を形成するヨークと、ボビンの軸線に対して非対称な構造部分からなり、プランジャに作用する径方向の磁気吸引力のバランスを片側に偏らせる非対称構造としてカラーの内周面に凹状の切欠きを有するようになっている。そして、従来の制御弁においては、磁気吸引力のバランスを片側に偏らせることにより、プランジャの微小振動によるノイズを抑えるようになっている。
特開2016−29270号公報
上記従来の制御弁においては、カラーに凹状の切欠きを設けることにより、プランジャ(可動子)の周方向に沿った方向おいて磁気吸引力の強弱を生じさせて、可動子を径方向に吸引する吸引力を発生させる。しかしながら、上記従来の制御弁において、カラーに形成される切欠きは、凹状の幅及び長さについて何ら規定されておらず、切欠きの幅及び長さが小さい場合には、可動子を軸線に対して片側に吸引する吸引力が不十分になる。その結果、吸引力によって可動子を径方向に吸引することができず、可動子が作動する際の摺動抵抗が不足して微小振動によるノイズを抑えることが困難になる。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたものである。即ち、本発明の目的は、可動子を軸線に対して片側に吸引する吸引力を確実に発生させて、作動時における異音の発生を抑制する電磁弁を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る電磁弁の発明は、筒状のスリーブと、スリーブの一端側にて液密に固定されて流体を流入させる流入孔及び流体を流出させる流出孔を有する筒状のバルブボディと、スリーブの他端側にて液密に固定された固定子と、スリーブの内部にて固定子とバルブボディとの間に配置されてスリーブの軸線に沿って移動する可動子と、可動子を軸線に沿って付勢する付勢部材と、バルブボディの内部にて固定されて弁座及び弁座に連通する弁孔を有するシート部材と、可動子と一体に軸線に沿って移動して弁座に対して着座及び離座する弁体と、スリーブの外周に設けられたコイルと、固定子を挿通する第一挿通孔と第一挿通孔に同軸でスリーブを挿通する第二挿通孔とを有し、コイルを取り囲むように設けられてコイルへの通電時に固定子及び可動子とともに磁気回路を形成するヨークと、を備えた電磁弁であって、ヨークは、第一挿通孔及び第二挿通孔のうちの少なくとも一方の挿通孔を形成する円周の上の二点から円周の外方に向けて切り欠かれて延在し、二点の間の最小距離を幅として有するとともに二点を結ぶ直線から直線に直交する方向の距離を長さとして有する切欠き部を備え、切欠き部の幅は、コイルへの通電時において、軸線に対して切欠き部の形成位置とは反対方向にて弁体とともに可動子をスリーブの内周面に向けて吸引する吸引力幅の増加に伴って増加する吸引力の目標吸引力に基づいて設定され、切欠き部の長さは、設定された幅において長さの増加に伴って増加する吸引力が長さの増加に拘わらず目標吸引力で一定となる所定長さ以上となるように設定される。
これによれば、可動子を切欠き部の形成位置とは反対方向にてスリーブの内周面に向けて吸引する、即ち、可動子を軸線に対して片側に吸引する際に必要な目標吸引力に応じて、切欠き部の幅を決定することができるとともに、切欠き部の長さを、決定された幅に応じて決定される所定長さ以上に決定することができる。そして、決定された幅及び長さを有する切欠き部をヨークに形成することにより、コイルへの通電時において確実に目標吸引力に一致する吸引力を発生させることができて、可動子を軸線に対して片側に吸引することができる。従って、コイルへの通電に伴って電磁弁が作動する際において、可動子がスリーブの内周面に押し付けられることにより、可動子及び弁体の振動(自励振動)の発生を良好に抑制することができ、電磁弁の作動時における異音の発生を大幅に低減することができる。
本発明による電磁弁の実施形態を示す断面図である。 図1に示すヨークの斜視図である。 図2の切欠き部の構成を示す一部断面図である。 図3の切欠き部を形成する幅及び長さを説明する図である。 幅及び長さと目標吸引力との関係を示す図である。 挿通孔における中心角と幅及び長さの比との関係を示す図である。 実施形態の変形例に係る切欠き部の構成を示す一部断面図である。 電磁弁の適用されるブレーキ装置の液圧制御装置の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態及び各変形例の相互において、互いに同一又は均等である部分には、図中、同一の符号を付してある。又、説明に用いる各図は概念であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
本実施形態の電磁弁10は、図1に示すように、通電時に開弁し(連通状態)、非通電時に閉弁する(遮断状態)、常閉型の電磁弁である。電磁弁10は、筒状のハウジング11を備えている。ハウジング11は、筒状のスリーブ12と、このスリーブ12の一端側(図1にて上下方向下側)に液密に固定された円筒状のバルブボディ13と、から構成されている。
スリーブ12は、非磁性体材料から形成されている。スリーブ12は、他端側(図1にて上下方向上側)に固定子14が液密に固定されている。固定子14は、磁性体材料から柱状に形成されている。又、スリーブ12は、内部にて、固定子14とバルブボディ13との間に配置されて、ハウジング11即ちスリーブ12の軸線Joに沿って移動する可動子としてのプランジャ15を収容している。尚、固定子14のプランジャ15との対向側(図1にて上下方向下側)には、近接するプランジャ15と当接して、プランジャ15の移動を規制するストッパピンSPが設けられている。
プランジャ15は、磁性体材料から柱状に形成されており、プランジャ15の外周面15aはスリーブ12の内周面12aの内径に比べて僅かに小さい外径を有している。これにより、スリーブ12の内周面12aとプランジャ15の外周面15aとの間にはクリアランスが存在し、後述するように、プランジャ15はスリーブ12の径方向(図1にて左右方向)に沿って移動可能となっている。
又、スリーブ12は、固定子14とプランジャ15との間に圧縮状態で組み付けられて、プランジャ15をスリーブ12(即ちハウジング11)の軸線Joに沿って付勢する付勢部材としてのスプリングSを収容している。より具体的に、スプリングSは、プランジャ15の一端側(図1にて上下方向上側)に設けられた収容穴15bの内部に収容される。これにより、プランジャ15は、スプリングSの付勢力により、スリーブ12の軸線Joに沿ってバルブボディ13に向けて付勢される。
バルブボディ13は、図1に示すように、磁性体材料から軸線Joに沿って延出する筒状に形成されている。バルブボディ13の一端側(図1にて上下方向上側)には、環状の突部13aが形成されており、スリーブ12の一端側(図1にて上下方向下側)に挿入されて液密に固定されている。又、バルブボディ13の中央部分には、流体を流出させる一対(図1にて左右方向)の流出孔13bが設けられている。更に、バルブボディ13の流体を流入させる流入孔13c(図1にて上下方向下側)には、シート部材16が液密に固定されている。
シート部材16は、非磁性体材料から柱状に形成されている。シート部材16は、図1に示すように、軸線Joと同軸となるように、弁座16a、弁孔16b及び流入路16cが形成されている。弁座16aは、プランジャ15と一体に移動する後述の弁体17と当接(着座又は離座)可能とされている。弁座16aは、軸線Joに沿った断面形状が弁体17に向けて凹状となる円錐面を有する円錐状に形成されている。これにより、弁体17が弁座16aに着座した場合、弁体17と弁座16aとの軸線が一致するように、調心されるようになっている。
本実施形態における弁孔16bは、弁座16aに対して弁体17が離座した場合、流入路16cから流入した流体を図1にて破線により示す流路Zを通ってバルブボディ13の流出孔13bに流すものである。弁孔16bの内径は、図1に示すように、流入孔13cの内径及び流入路16cの内径に比して小さくなっている。
弁体17は、図1に示すように、非磁性体材料から軸線Joの方向に突出する球面を有するように形成されている。弁体17は、基端部17aがプランジャ15の他面側(図1にて上下方向下側)に固定され、プランジャ15と一体に軸線Joの方向に沿って移動するようになっている。弁体17の先端部17bは、球状に形成されており、円錐面を有する弁座16aに対して着座又は離座する。本実施形態における電磁弁10は、コイル18に通電されない場合に弁体17(先端部17b)がシート部材16の弁座16aに着座する常閉型の電磁弁である。
又、スリーブ12の外周には、コイル18が設けられている。コイル18は、ボビン18aに銅線18bを巻き付けて構成されている。そして、コイル18は、銅線18bに電力を供給するコイル端子18cを備えている。コイル18の外周には、コイル18を取り囲むように設けられて、コイル18への通電時に固定子14及びプランジャ15とともに磁気回路を形成するヨーク19が設けられている。
本実施形態のヨーク19は、図1及び図2に示すように、軸線Joの方向に対して直交して互いに平行となる板状の第一部材19a及び板状の第二部材19bと、軸線Joの方向に平行で且つ第一部材19a及び第二部材19bの一部である一端側を連結する第三部材19cから構成されている。即ち、本実施形態のヨーク19は、図1及び図2に示すように、第三部材19cを備えたコの字状に形成されている。第一部材19aには、固定子14を挿通する第一挿通孔としての固定子側挿通孔19a1が形成されている。又、第二部材19bには、スリーブ12を挿通する第二挿通孔としてのスリーブ側挿通孔19b1が形成されている。固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1は、軸線Joの方向に沿って同軸となっている。
又、本実施形態において、ヨーク19は、図1〜図3に示すように、固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1のうちの、スリーブ12の内部に収容された弁体17に近接する側であるスリーブ側挿通孔19b1に形成された切欠き部19dを備えている。切欠き部19dは、図2及び図3に示すように、スリーブ側挿通孔19b1を形成する円周19b2の上の二点である点P1及び点P2から円周19b2の外方(スリーブ側挿通孔19b1の中心点Oから離間する方向であって本実施形態においてヨーク19がスリーブ12に組み付けられた状態にて左右方向における左方向)に向けて切り欠かれて延在するように形成されている。これにより、本実施形態においては、図1に示すように、ヨーク19がスリーブ12に組み付けられた状態にて第三部材19cが左右方向における右側に配置されるため、切欠き部19dは軸線Joに対して第三部材19cとは反対側に設けられている。
切欠き部19dは、図3に具体的に示すように、二点である点P1及び点P2の間の最小距離(点P1及び点P2を結ぶ直線の長さに相当)を幅Wとしている。切欠き部19dの幅Wは、図4及び図5に示すように、幅Wの増加に伴って増加する吸引力Fについてプランジャ15を吸引する目標吸引力Fdに基づいて設定される。又、切欠き部19dは、図3に具体的に示すように、二点である点P1及び点P2を結ぶ直線からこの直線に直交する方向の距離を長さLとしている。切欠き部19dの長さLは、図4及び図5に示すように、設定された幅Wにおいて長さLの増加に伴って増加する吸引力Fが長さLの増加に拘わらず目標吸引力Fdで一定となる所定長さLd以上となるように設定される。以下、切欠き部19dの幅W及び長さLの設定について詳述する。
電磁弁10においては、シート部材16の流入路16cから流体が供給される。電磁弁10においては、コイル18に通電されない状態では、プランジャ15がスプリングSの付勢力によって軸線Joの方向に沿って下方(図1にて上下方向下側)に向けて付勢されている。これにより、プランジャ15に一体に固定された弁体17も軸線Joの方向に沿って(図1にて上下方向下側)に向けて付勢されており、先端部17bがシート部材16の弁座16aに着座している。
一方、コイル18の通電時においては、プランジャ15は固定子14及びヨーク19とともに形成される磁気回路により、スプリングSの付勢力に抗して軸線Joの方向に沿って上方(図1にて上下方向上側)に向けて移動する。これにより、プランジャ15に一体に固定された弁体17も軸線Joの方向に沿って上方(図1にて上下方向上側)に向けて移動し、先端部17bが弁座16aから離座する。弁体17の先端部17bが弁座16aから離座すると、流体が弁孔16bから流路Zを介してバルブボディ13の流出孔13bに向けて流動する。
ここで、弁体17が弁座16aから離座した直後や、流路Zを流動する流体の流量変化が大きい場合、弁体17に流体の流体力が作用し、弁体17がスリーブ12の径方向(図1にて左右方向)に振動する、所謂、自励振動が発生する可能性がある。この自励振動に対して、電磁弁10においては、コイル18への通電時において、ヨーク19に幅W及び長さLを適切に設定した切欠き部19dの形成位置とは反対方向にて弁体17とともにプランジャ15をスリーブ12の内周面12aに向けて吸引する電磁力である吸引力F(目標吸引力Fd)を発生させる。これにより、プランジャ15の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられ、プランジャ15及び弁体17に発生する自励振動を抑制する。
上述したように、コイル18に通電がなされると、ヨーク19はプランジャ15を含んで磁気回路を形成する。この場合、プランジャ15は、軸線Joに沿った方向、具体的に本実施形態においては固定子14に向けて吸引される上下方向の電磁力が作用するとともに、軸線Joに直交するスリーブ12の径方向に沿った方向にも電磁力が作用する。ヨーク19に切欠き部19dが設けられていない場合、径方向に沿った方向の電磁力はプランジャ15の全周に渡り均等に、換言すれば、バランスして作用する。従って、この場合には、径方向に沿った方向の電磁力は軸線Joに対して対称に作用するため、互いに相殺される。このため、ヨーク19に切欠き部19dが設けられていない場合には、プランジャ15及び弁体17は、スリーブ12の内周面12aに向けて吸引する吸引力Fが発生しないために移動することなく、コイル18への通電時において軸線Joに沿った方向にのみ移動する。
一方、ヨーク19に切欠き部19dを設けた場合、径方向に沿った方向に作用する電磁力は、プランジャ15とスリーブ側挿通孔19b1との間の距離に反比例するため、プランジャ15の周方向に沿って強弱が生じる。即ち、ヨーク19に切欠き部19dを設けた場合には、プランジャ15の周方向において、径方向に沿った方向の電磁力がアンバランスになる。具体的に、ヨーク19においては、プランジャ15の周方向にて、切欠き部19dが設けられた部分の電磁力が切欠き部19dが設けられていない他の部分の電磁力に比べて小さくなる。従って、この場合には、電磁力の差に起因してプランジャ15をスリーブ12の内周面12aに向けて吸引する吸引力Fが発生する。このため、コイル18への通電時においては、発生した吸引力Fの作用により、プランジャ15は軸線Joに対して片側、具体的には、切欠き部19dの形成位置とは反対方向に、弁体17とともにスリーブ12の内周面12aに向けて吸引される。
ところで、径方向に沿った方向の電磁力のアンバランスに起因して発生する吸引力Fは、切欠き部19dの大きさ、より具体的には、切欠き部19dの幅W及び長さLに依存する。このことを、以下図4及び図5を用いて具体的に説明する。
理解を容易とするため、図4にて太い実線により示すように、切欠き部19dの幅Wを点P11及び点P12の間の最小距離である幅W1に固定した場合を想定する。この場合において、図4にて太い長破線で示すように、切欠き部19dの長さLを増加させると、吸引力Fは、図5にて実線により示すように、長さLが所定長さLd(W1)未満まで増加するときには一様に目標吸引力Fdである最大値Fmax(W1)に向けて増大する。一方、長さLが所定長さLd(W1)以上になると、吸引力Fは、長さLの増加に拘わらず最大値Fmax(W1)(即ち、目標吸引力Fd)で一定になる。即ち、吸引力Fと切欠き部19dの長さLとの間には、長さLが所定長さLd(W1)未満において吸引力Fは最大値Fmax(W1)に向けて増大し、長さLが所定長さLd(W1)以上において吸引力Fは最大値Fmax(W1)で一定になる関係が成立する。
又、図4にて一点鎖線により示すように、切欠き部19dの幅Wを幅W1よりも大きな幅W2(点P12と点P22との間の最小距離)とした場合、図5にて一点鎖線により示すように、目標吸引力Fdである最大値Fmax(W2)は幅W1のときの最大値Fmax(W1)よりも大きくなるとともに、所定長さLd(W2)は幅W1のときの所定長さLd(W1)よりも大きくなる。更に、図4にて二点鎖線により示すように、切欠き部19dの幅Wを幅W2よりも大きな幅W3(P13とP23との間の最小距離)とした場合、図5にて二点鎖線により示すように、目標吸引力Fdである最大値Fmax(W3)は幅W2のときの最大値Fmax(W2)よりも大きくなるとともに、所定長さLd(W3)は幅W2のときの所定長さLd(W2)よりも大きくなる。
従って、目標吸引力Fd即ち最大値Fmaxに応じて幅Wを設定し、幅Wによって決定される所定長さLd以上の長さLを有するように切欠き部19dを形成する。これにより、ヨーク19は、最大値Fmax(目標吸引力Fd)と一致する吸引力Fをプランジャ15に作用させることができる。
ところで、切欠き部19dの形状を決定する幅Wと長さL(より詳しくは、所定長さLd)との間に成立する関係として、幅Wに対する所定長さLdの比(Ld/W)については、下記式1が成立する。尚、下記式1において、θは、図3及び図4に示すように、点P1(P11,P12,P13)とスリーブ側挿通孔19b1の中心点Oとを結ぶ直線と、点P2(P21,P22,P23)とスリーブ側挿通孔19b1の中心点Oとを結ぶ直線と、によって形成される中心角を表す。即ち、中心角θは、幅Wに関連するパラメータである。
Ld/W=0.12θ+0.17 …式1
但し、中心角θは、180度以下の角度、換言すれば、幅Wがスリーブ側挿通孔19b1の直径以下となるように、目標吸引力Fdに基づいて任意に設定される。尚、スリーブ側挿通孔19b1によってスリーブ12を確実に保持するために、好ましくは、中心角θは180度未満に設定されると良い。又、切欠き部19dは点P1及びP2にてスリーブ側挿通孔19b1の円周19b2と接続されるため、点P1及び点P2に鋭利なエッジが生じ、組み付け時に変形や欠損が生じる場合がある。従って、鋭利なエッジを解消するために、好ましくは、中心角θは90度以上に設定されると良い。
上述したように、最大値Fmaxに一致する吸引力Fを発生させる場合、長さLは所定長さLd以上であれば良い。従って、幅Wに対する距離Lの比(L/W)の範囲については、下記式2によって表すことができる。
L/W≧0.12θ+0.17 …式2
前記式2が成立する場合、図6にて梨地により示す領域内に比(L/W)が存在する。従って、図6に示す領域内に比(L/W)が存在するように、幅W及び長さLを設定して切欠き部19dを形成することにより、コイル18への通電時において、ヨーク19は最大値Fmaxに一致する吸引力Fをプランジャ15に作用させる。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態の電磁弁10は、筒状のスリーブ12と、スリーブ12の一端側にて液密に固定されて流体を流入させる流入孔13c及び流体を流出させる流出孔13bを有する筒状のバルブボディ13と、スリーブ12の他端側にて液密に固定された固定子14と、スリーブ12の内部にて固定子14とバルブボディ13との間に配置されてスリーブ12の軸線Joに沿って移動する可動子としてのプランジャ15と、プランジャ15を軸線Joに沿って付勢する付勢部材としてのスプリングSと、バルブボディ13の内部にて固定されて弁座16a及び弁座16aに連通する弁孔16bを有するシート部材16と、プランジャ15と一体に軸線Joに沿って移動して弁座16aに対して着座及び離座する弁体17と、スリーブ12の外周に設けられたコイル18と、固定子14を挿通する第一挿通孔としての固定子側挿通孔19a1と固定子側挿通孔19a1に同軸でスリーブ12を挿通する第二挿通孔としてのスリーブ側挿通孔19b1とを有し、コイル18を取り囲むように設けられてコイル18への通電時に固定子14及びプランジャ15とともに磁気回路を形成するヨーク19と、を備えた電磁弁である。
電磁弁10において、ヨーク19は、固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1のうちの少なくとも一方の挿通孔であるスリーブ側挿通孔19b1を形成する円周19b2の上の二点である点P1及び点P2から円周19b2の外方に向けて切り欠かれて延在し、点P1及び点P2の間の最小距離を幅Wとして有するとともに点P1及び点P2を結ぶ直線から直線に直交する方向の距離を長さLとして有する切欠き部19dを備え、切欠き部19dの幅Wは、コイル18への通電時において、軸線Joに対して切欠き部19dの形成位置とは反対方向にて弁体17とともにプランジャ15をスリーブ12の内周面12aに向けて吸引する吸引力Fの目標吸引力Fdとしての最大値Fmaxに基づいて設定され、切欠き部19dの長さLは、設定された幅Wにおいて長さLの増加に伴って増加する吸引力Fが長さLの増加に拘わらず最大値Fmaxで一定となる所定長さLd以上となるように設定される。
これによれば、プランジャ15をスリーブ12の内周面12aに向けて吸引する際に必要な目標吸引力Fdに応じて、切欠き部19dの幅Wを決定することができるとともに、切欠き部19dの長さLを決定された幅Wに応じて決定される所定長さLd以上に決定することができる。そして、決定された幅W及び長さLを有する切欠き部19dをスリーブ側挿通孔19b1とともにヨーク19に形成することにより、コイル18への通電時において確実に目標吸引力Fdに一致する吸引力Fを発生させることができて、プランジャ15の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられる。従って、コイル18への通電に伴って電磁弁10が作動する際に、例えば、流出入する流体の流体力に起因するプランジャ15及び弁体17の自励振動の発生を良好に抑制することができ、電磁弁10の作動時における異音の発生を大幅に低減することができる。
又、幅Wが大きくなるほど目標吸引力Fd(最大値Fmax)が大きくなり、長さLが所定長さLd以上であれば最大値Fmaxに一致する吸引力Fを発生させることができる。これにより、ヨーク19に切欠き部19dを形成する場合、決定された幅W及び長さLを高い加工精度及び寸法精度で切り欠く必要がなく、加工精度及び寸法精度を適宜低下させることが可能となる。従って、ヨーク19(切欠き部19d)の加工コストを低減することができるとともにヨーク19の歩留まりを改善することができ、ひいては、電磁弁10の製造コストを低減することができる。
この場合、切欠き部19dは、幅Wに関連してスリーブ側挿通孔19b1の中心点Oと点P1及び点P2のそれぞれとを結ぶ直線によって形成される中心角θを用いて、幅Wに対する長さLの比(L/W)が前記式2として示されるL/W≧0.12θ+0.17を満たすように、幅W及び長さLが設定される。
これによれば、前記式2によって表される関係を満たすように切欠き部19dの幅W及び長さLを設定することにより、ヨーク19は確実にプランジャ15をスリーブ12の内周面12aに向けて吸引する吸引力F(目標吸引力Fd)を発生させることができる。従って、プランジャ15及び弁体17の自励振動の発生を良好に抑制することができ、電磁弁10の作動時における異音の発生を大幅に低減することができる。
又、これらの場合、切欠き部19dは、固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1のうち、スリーブ12を挿通した状態で、スリーブ12の内部に収容された弁体17に近接する側であるスリーブ側挿通孔19b1に設けられる。
電磁弁10においては、流体が流入出する場合、プランジャ15及び弁体17は、固定子14の側、即ち、ストッパピンSPとプランジャ15とが当接する位置を中心に径方向に振動(自励振動)が生じやすい。このため、プランジャ15においては弁体17の側の振幅が大きくなりやすく、その結果、電磁弁10の作動時に異音を発生させる。これに対し、本実施形態のヨーク19においては、スリーブ側挿通孔19b1に切欠き部19dを設けることができるため、プランジャ15の弁体17の側、即ち、振幅が大きくなりやすい側に吸引力F(目標吸引力Fd)を作用させることができる。その結果、プランジャ15の弁体17の側の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられるため、自励振動の発生を効果的に抑制することができる。従って、電磁弁10の作動時における異音の発生を効果的に低減することができる。
更に、これらの場合、ヨーク19は、固定子側挿通孔19a1を有する板状の第一部材19aと、スリーブ側挿通孔19b1を有する板状の第二部材19bと、軸線Joに平行で且つ第一部材19aの一部と第二部材19bの一部とを連結する第三部材19cと、から構成されており、切欠き部19dは、軸線Joに対して第三部材19cとは反対側に設けられる。
これによれば、ヨーク19において、切欠き部19dを第三部材19cから離間した位置に設けることができる。これにより、切欠き部19dを形成する場合や、或いは、吸引力F(目標吸引力Fd)に応じて切欠き部19dの幅W及び長さLを調整する場合等において、第三部材19cと干渉を生じることなく作業を行うことができる。従って、容易にヨーク19ひいては電磁弁10を製造することができる。
(変形例)
上記実施形態においては、ヨーク19の第二部材19bのスリーブ側挿通孔19b1に矩形状の切欠き部19dを形成するように実施した。これに代えて、図7に示すように、切欠き部19dの形状を、円弧状に形成することも可能である。又、上記実施形態においては、長さLの方向に延設された辺が互いに平行になるように、切欠き部19dを形成するようにした。これに代えて、長さLの方向に延設された辺が互いに角度を有するように、切欠き部19dを形成することも可能である。
又、上記実施形態における電磁弁10は、常閉型の電磁弁としたが、常開型の電磁弁に適用することも可能である。尚、この場合には、スプリングSが、例えば、プランジャ15の他端部(図1にて上下方向下側)とバルブボディ13の内周面に設けられた凸部(隔壁等)との間にて、圧縮状態で組み付けられる。
電磁弁10が常開型の電磁弁であっても、ヨーク19が切欠き部19dを有して目標吸引力Fdに一致する吸引力Fをプランジャ15に作用させることにより、プランジャ15の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられるため、コイル18への通電時に弁体17の先端部17bが弁座16aに着座する直前等に流体の流体力に起因して発生する振動(自励振動)を効果的に抑制することができる。従って、電磁弁10が常開型の電磁弁であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。尚、常開型の電磁弁の場合、弁体17の先端部17bが弁座16aに着座することにより、弁体17を弁座16aに対して調心することができる。
ところで、上記実施形態において説明した電磁弁10は、例えば、車両のブレーキ制御システムを構成する電磁弁に適用することができる。以下、電磁弁10を適用することができるブレーキ制御システムを図8を用いて簡単に説明する。
ブレーキ制御システムにおいて、電磁弁10は、アクチュエータ5に組み込まれる。ブレーキ制御システムは、シリンダ機構23として、マスタシリンダ(M/C)230と、マスタピストン231,232と、マスタリザーバ233と、を備えている。ホイールシリンダ24,25,26,27は、それぞれ、左後輪RL、右後輪RR、左前輪FL、右前輪FRに配置されて制動力を付与する。
ブレーキ制御システムにおいては、運転者がブレーキ操作部材21を踏み込むと、倍力装置22により踏力が倍力され、マスタシリンダ230内のマスタピストン231,232が押圧される。これにより、第一マスタ室230a及び第二マスタ室230bに同圧のマスタシリンダ圧が発生する。マスタシリンダ圧は、アクチュエータ5を介してホイールシリンダ24〜27に伝達される。
アクチュエータ5は、ブレーキ制御装置6の指示に応じて、ホイールシリンダ24〜27のホイール圧を制御する装置である。具体的に、アクチュエータ5は、図8に示すように、油圧回路50を備えている。油圧回路50は、第一配管系統50a及び第二配管系統50bを有している。第一配管系統50aは、左後輪RL及び右後輪RRに加えられるホイール圧を制御する系統である。第二配管系統50bは、左前輪FL及び右前輪FRに加えられるホイール圧を制御する系統である。尚、第一配管系統50a及び第二配管系統50bの基本構成は同様であるので、以下、第一配管系統50aについて説明し、第二配管系統50bについては説明を省略する。
第一配管系統50aは、主管路Aと、差圧制御弁51及び逆止弁51aと、増圧弁52,53と、減圧管路Bと、減圧弁54,55と、調圧リザーバ56と、還流管路Cと、補助管路Dと、を備えており、これらをブレーキ制御装置6が制御して、所謂、自動ブレーキ制御や横滑り防止制御を行うことができる。この場合、上記実施形態で示した電磁弁10(常開型の電磁弁を含む)は、差圧制御弁51、増圧弁52,53及び減圧弁54,55のそれぞれに適用することができる。尚、還流管路Cは、モータ8により駆動されるポンプ57の吐出口と主管路Aとを接続する吐出側通路C1を有している。そして、吐出側通路C1には、ポンプ57の吐出脈動を吸収するダンパ7、及び、ダンパ7と主管路Aとの間に逆止弁1が設けられている。
車両のブレーキ制御システムの差圧制御弁51、増圧弁52,53及び減圧弁54,55に上述した電磁弁10が適用された場合、例えば、自動ブレーキ制御や横滑り防止制御に伴って、電磁弁10の開閉作動頻度が増大することが考えられる。電磁弁10の開閉作動頻度が増大する場合、プランジャ15及び弁体17に自励振動が発生しやすく電磁弁10が異音を発生させる可能性が高くなる。
しかしながら、電磁弁10は切欠き部19dを有するヨーク19を備えており、上述したように、目標吸引力Fdに一致する吸引力Fを発生させることができる。従って、マスタシリンダ230とホイールシリンダ24〜27との間を接続する油路に設けられ、マスタシリンダ230とホイールシリンダ24〜27とを連通又は遮断する電磁弁を備えた車両のブレーキ制御システム(液圧制御装置)に電磁弁10を適用した場合であっても、プランジャ15及び弁体17の自励振動を抑制し、電磁弁10の作動時における異音の発生を効果的に抑制することができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態及び上記変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態及び上記変形例においては、固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1のうち、弁体17に近接する側であるスリーブ側挿通孔19b1(即ち、ヨーク19の第二部材19b)に切欠き部19dを設けるようにした。これに代えて、又は、加えて、固定子側挿通孔19a1(即ち、ヨーク19の第一部材19a)に切欠き部19dを設けることも可能である。固定子側挿通孔19a1に切欠き部19dを設けた場合には、プランジャ15の固定子14の側に目標吸引力Fdに一致する吸引力Fを発生させることができ、その結果、プランジャ15の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられる。
又、固定子側挿通孔19a1及びスリーブ側挿通孔19b1の両方に切欠き部19dを設けた場合には、プランジャ15の固定子14の側及び弁体17の側に目標吸引力Fdに一致する吸引力Fを発生させることができ、プランジャ15の外周面15aがスリーブ12の内周面12aに押し付けられる。この場合、プランジャ15は、軸線Joに対して傾くことなくスリーブ12の内周面12aに押し付けられるため、振動(自励振動)の発生を抑制することが可能となる。
1…逆止弁、5…アクチュエータ、6…ブレーキ制御装置、7…ダンパ、8…モータ、10…電磁弁、11…ハウジング、12…スリーブ、12a…内周面、13…バルブボディ、13a…突部、13b…流出孔、13c…流入孔、14…固定子、15…プランジャ(可動子)、15a…外周面、15b…収容穴、16…シート部材、16a…弁座、16b…弁孔、16c…流入路、17…弁体、17a…基端部、17b…先端部、18…コイル、18a…ボビン、18b…銅線、18c…コイル端子、19…ヨーク、19a…第一部材、19a1…固定子側挿通孔(第一挿通孔)、19b…第二部材、19b1…スリーブ側挿通孔(第二挿通孔)、19b2…円周、19c…第三部材、19d…切欠き部、SP…ストッパピン、F…吸引力、Fd…目標吸引力、Fmax…最大値、L…距離、L/W…比、Ld…所定長さ、Ld/W…比、W…幅、W1…幅、W2…幅、W3…幅、O…中心点、P1…点、P11…点、P12…点、P2…点、P22…点、θ…中心角、Jo…軸線、S…スプリング(付勢部材)、Z…流路、21…ブレーキ操作部材、22…倍力装置、23…シリンダ機構、24,25,26,27…ホイールシリンダ、50…油圧回路、50a…第一配管系統、50b…第二配管系統、51…差圧制御弁、51a…逆止弁、52,53…増圧弁、54,55…減圧弁、56…調圧リザーバ、57…ポンプ、230…マスタシリンダ、230a…第一マスタ室、230b…第二マスタ室、233…マスタリザーバ、FL…左前輪、FR…右前輪、RL…左後輪、RR…右後輪

Claims (5)

  1. 筒状のスリーブと、
    前記スリーブの一端側にて液密に固定されて流体を流入させる流入孔及び前記流体を流出させる流出孔を有する筒状のバルブボディと、
    前記スリーブの他端側にて液密に固定された固定子と、
    前記スリーブの内部にて前記固定子と前記バルブボディとの間に配置されて前記スリーブの軸線に沿って移動する可動子と、
    前記可動子を前記軸線に沿って付勢する付勢部材と、
    前記バルブボディの内部にて固定されて弁座及び前記弁座に連通する弁孔を有するシート部材と、
    前記可動子と一体に前記軸線に沿って移動して前記弁座に対して着座及び離座する弁体と、
    前記スリーブの外周に設けられたコイルと、
    前記固定子を挿通する第一挿通孔と前記第一挿通孔に同軸で前記スリーブを挿通する第二挿通孔とを有し、前記コイルを取り囲むように設けられて前記コイルへの通電時に前記固定子及び前記可動子とともに磁気回路を形成するヨークと、を備えた電磁弁であって、
    前記ヨークは、
    前記第一挿通孔及び前記第二挿通孔のうちの少なくとも一方の挿通孔を形成する円周の上の二点から前記円周の外方に向けて切り欠かれて延在し、前記二点の間の最小距離を幅として有するとともに前記二点を結ぶ直線から前記直線に直交する方向の距離を長さとして有する切欠き部を備え、
    前記切欠き部の前記幅は、
    前記コイルへの前記通電時において、前記軸線に対して前記切欠き部の形成位置とは反対方向にて前記弁体とともに前記可動子を前記スリーブの内周面に向けて吸引する吸引力の目標吸引力に基づいて設定され、
    前記切欠き部の前記長さは、
    設定された前記幅において前記長さの増加に伴って増加する前記吸引力が前記長さの前記増加に拘わらず前記目標吸引力で一定となる所定長さ以上となるように設定された、電磁弁。
  2. 前記切欠き部は、
    前記幅をWで表し、前記長さをLで表し、且つ、前記幅に関連して前記挿通孔の中心点と前記二点のそれぞれとを結ぶ直線によって形成される中心角をθで表すとき、
    前記幅に対する前記長さの比を表すL/Wが、
    L/W≧0.12θ+0.17
    を満たすように、前記幅及び前記長さが設定された、請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記切欠き部は、
    前記第一挿通孔及び前記第二挿通孔のうち、前記スリーブを挿通した状態で、前記スリーブの内部に収容された前記弁体に近接する側に設けられる、請求項1又は請求項2に記載の電磁弁。
  4. 前記ヨークは、
    前記第一挿通孔を有する板状の第一部材と、前記第二挿通孔を有する板状の第二部材と、前記軸線に平行で且つ前記第一部材の一部と前記第二部材の一部とを連結する第三部材と、から構成されており、
    前記切欠き部は、前記軸線に対して前記第三部材とは反対側に設けられる、請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の電磁弁。
  5. 筒状のスリーブと、
    前記スリーブの一端側にて液密に固定されて流体を流入させる流入孔及び前記流体を流出させる流出孔を有する筒状のバルブボディと、
    前記スリーブの他端側にて液密に固定された固定子と、
    前記スリーブの内部にて前記固定子と前記バルブボディとの間に配置されて前記スリーブの軸線に沿って移動する可動子と、
    前記可動子を前記軸線に沿って付勢する付勢部材と、
    前記バルブボディの内部にて固定されて弁座及び前記弁座に連通する弁孔を有するシート部材と、
    前記可動子と一体に前記軸線に沿って移動して前記弁座に対して着座及び離座する弁体と、
    前記スリーブの外周に設けられたコイルと、
    前記固定子を挿通する第一挿通孔と前記第一挿通孔に同軸で前記スリーブを挿通する第二挿通孔とを有し、前記コイルを取り囲むように設けられて前記コイルへの通電時に前記固定子及び前記可動子とともに磁気回路を形成するヨークと、を備えた電磁弁であって、
    前記ヨークは、
    前記第一挿通孔及び前記第二挿通孔のうちの少なくとも一方の挿通孔を形成する円周の上の二点から前記円周の外方に向けて切り欠かれて延在し、前記二点の間の最小距離を幅として有するとともに前記二点を結ぶ直線から前記直線に直交する方向の距離を長さとして有する切欠き部を備え、
    前記切欠き部は、
    前記幅をWで表し、前記長さをLで表し、且つ、前記幅に関連して前記挿通孔の中心点と前記二点のそれぞれとを結ぶ直線によって形成される中心角をθで表すとき、
    前記幅に対する前記長さの比を表すL/Wが、
    L/W≧0.12θ+0.17
    を満たすように、前記幅及び前記長さが設定された、電磁弁。
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