JP4215272B2 - 電磁弁 - Google Patents
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Description
そして、弁体は、通常、バネの押圧力により弁座に当接する方向に付勢され、弁座を閉じて入口通路と出口通路との連絡路を閉鎖している。弁座を開き、入口通路と出口通路との連通を開放する場合は、コイルに電流を流し、コアを励磁してプランジャを吸着することにより、その下端に支持している弁体を弁座から離間する方向に移動させることにより行う。コイルへの電流を遮断すると、プランジャを介して弁体が前記バネにより弁座に押圧されて入口通路と出口通路との連絡路を閉鎖する。
このような電磁弁では、コイルへの電流のオン、オフを繰り返すたびに、プランジャがコアに当接したり、弁体が弁座に当接する音が発生し、騒音が大きいという問題があった。
振動を抑えるために、ガイドパイプ内径とプランジャ外径とを精度よく加工して、その間隙を極力小さくする必要があった。
しかし、間隙を小さくするとガイドパイプとプランジャの摩擦が大きくなり、プランジャの動きが制限されたり、加工精度によりコストが嵩むという問題が発生し易かった。
プランジャを磁力により吸着するコアと、前記ガイドパイプの外周に線巻きされ、前記コアを励磁するコイルとからなる電磁弁であって、前記プランジャの一部に、該プランジャと前記ガイドパイプとの間隙を大きくする間隙拡張部を形成して、前記コアが励磁され前記プランジャが前記コアに吸着されているときに、前記プランジャが前記ガイドパイプの片側に吸着されるようにしたことを特徴とする。
よって、コアが励磁されてプランジャがコアに吸着されているときに、該プランジャとガイドパイプとの間隙が間隙拡張部で広がっているため、プランジャにかかる吸引力のバランスが崩れ、プランジャがガイドパイプの円周方向の一方向に吸着されて保持されるので、プランジャが振動せず振動による騒音の発生を抑えることができる。
よって、プランジャの側壁に通常のドリルの先端で簡単に凹部を設けることができる。
よって、プランジャの側壁に通常のドリルで簡単に凹部を設け、必要に応じてその深さを設定することができる。
よって、プランジャの側壁を軸と交差する方向に所要の幅で削るだけで凹溝を形成することができる。
よって、プランジャにもっとも大きな吸引力が作用する位置に間隙拡張部を設けるため、吸引力の差が大きくなり、確実にプランジャをガイドパイプの一方向に吸着することができる。
よって、プランジャの上角部を単に削るだけで間隙拡張部を形成することができる。
よって、衝撃吸収手段の中心位置がプランジャの中心から偏心した位置でプランジャの上端がコアの下面に当接するので、プランジャが傾斜しやすくなり、ガイドパイプの一方向に吸着されて保持されるため、プランジャの振動を防止して騒音の少ない電磁弁を提供することができる。
よって、単に衝撃吸収手段を構成する軸体の上端部を切り欠くのみで、プランジャ上端の、コア下端に対する当接位置を偏心させることができるので、既製の電磁弁を改造して騒音の少ない電磁弁とすることができる。
よって、プランジャ上面のコアの下面と当接する位置を確実に偏心させるので、プランジャを確実に傾斜させガイドパイプの一方向に吸着させることができる。
ここで、図1は、先端が皿孔状の凹部を設けた参考例の形態の電磁弁の断面図であり、図2は、プランジャが吸着された状態の参考例の形態の電磁弁の断面図である。図3以降は、他の実施の形態の電磁弁の断面図である。
ガイドパイプ40の上部開口には、下半分を前記ガイドパイプ40に挿入されたコア50が取り付けられている。このコア50とガイドパイプ40の外周面に、コア50を励磁するコイル51が線巻きされている。
弁体20は、プランジャ301の下部で下方に開口する弁体収容孔35に嵌合保持されている。
また、プランジャ301の下端には、前記弁体収容孔35の開口の外側に張り出してフランジ36が設けられている。
プランジャ301の上部には、該プランジャ301がコア50に吸着されて、該プランジャ301の上端がコア50の下端に当接するときの衝撃を吸収する衝撃吸収手段34が設けられている。
衝撃吸収手段34は、前記弁体収容孔35の底部に連通した細径部と上部で太径部となって上端に開口するガイド孔31と、該ガイド孔31内に装着されたクッションゴム33と、下端をクッションゴム33に当接し、上端をプランジャ301の上面からわずか突出するようにガイド孔31に挿入された軸体32とから構成されている。
そして、プランジャ301の外周面には、本発明のポイントであるプランジャ301とガイドパイプ40との間隙を部分的に大きくする間隙拡張部38が形成され、この参考例の形態の間隙拡張部38は、先端が皿穴状の凹部381とされている。
そして、この間隙拡張部38である凹部381は、前記コイル51を囲むケーシング55の前記プランジャ301の側壁に対向する端面551と対峙する位置に設けられている。
入口通路11と出口通路12との連絡路13を開放するために、コイル51に電流を流すと、コイル51を包むケーシング55の上下の端面からコア50とプランジャ301の内部を通り、ケーシング55の板内を結ぶ上下方向のループ状の磁気回路が形成される。これによりコア50が励磁される。コア50の励磁による磁力によりプランジャ301がコア50に吸引されて、バネ21の付勢力に抗してプランジャ301がガイドパイプ40内を上方に摺動する。
プランジャ301が上昇すると、衝撃吸収手段34の軸体32の上端がコア50の下面に当接し、次にクッションゴム33を圧縮しながらプランジャ301がさらに上昇し、やがて、図2(A)に示すように、プランジャ301の上面とコア50の下面とがある間隔をもって停止し吸着を完了する。
したがって、従来のプランジャ301とガイドパイプ40の隙間が一定で釣り合った状態のものと比較して、一方向(プランジャ301に設けた凹部381の反対側)に吸着保持されるため、プランジャ301が振動せずに固定され、騒音が発生しない。
この参考例の形態の電磁弁200は、プランジャ302の側壁に設けた間隙拡張部38の皿穴状の凹部382が、その入口が平行面で形成され、底部が皿状に形成されているものである。その他の構成は参考例の形態のものと全く同一である。
したがって、作用も参考例の形態のものと同一であるので、プランジャ302がコア50に吸着された状態の図面は省略してある。以下の実施の形態でも、この図を省略する。
この参考例の形態の電磁弁300は、プランジャ303の側壁に設けた間隙拡張部38が、プランジャ303の側壁をその軸に交差する方向に、所定の上下方向の幅で切削して形成した凹溝383である。その他の構成は参考例の形態のものと全く同一である。
この参考例の形態の電磁弁400は、プランジャ304の側壁に設けた間隙拡張部38が、プランジャ304の上角部の一部を横方向に削除して傾斜部384としたものである。その他の構成は参考例の形態のものと全く同一である。
この第5の実施の形態の電磁弁500は、プランジャ305の上部に設けた衝撃吸収手段34を構成する軸体321の上端部を半円状に切り欠いて、コア50の下面に当接する前記軸体321の上端部の中心を、半円状の側面視で略中央部に偏心させたものである。
したがって、コア50の下面と軸体321の上端部との当接位置が、プランジャ305の中心より偏心した切り欠き上部の中央部となるため、この当接位置を支点としてプランジャ305がわずか傾斜した状態で樹脂チューブ37の一方向に吸着され、この状態で保持される。
この第6の実施の形態の電磁弁600は、プランジャ306に設けた衝撃吸収手段34を構成する軸体32の、プランジャ306に挿入される中心を、プランジャ306の中心から偏心させたものである。
したがって、コア50の下面と軸体32の上端部との当接位置が、プランジャ305の中心より偏心した軸体32の中央部となるため、この当接位置を支点としてプランジャ306がわずか傾斜した状態で樹脂チューブ37の一方向に吸着され、この状態で保持される。
の上部で前記ボディに液密的に保持されるガイドパイプと、該ガイドパイプ内を往復動可能で、上端に衝撃吸収手段を有するプランジャと、該プランジャの下端に支持され、プランジャの往復動に伴い前記弁座に当接・離間して前記入口通路と出口通路との連絡路を開閉する弁体と、前記ガイドパイプの上部に配置され、前記プランジャを磁力により吸着するコアと、前記ガイドパイプの外周に線巻きされ、前記コアを励磁するコイルとからなる電磁弁であって、プランジャの一部に、該プランジャと前記ガイドパイプとの間隙を大きくする間隙拡張部を形成し、あるいは前記コアの下面と前記プランジャの上端とが当接する衝撃吸収手段の中心位置を、前記プランジャの中心から偏心させて、前記コアが励磁され前記プランジャが前記コアに吸着されているときに、前記プランジャが前記ガイドパイプの片側に吸着されるようにしたので、プランジャが振動することがなく、騒音の発生が押さえられた電磁弁を提供することが可能となった。
10 ボディ
14 弁座
20 弁体
301〜306 各実施の形態のプランジャ
32 軸体
34 衝撃吸収手段
38 間隙拡張部
40 ガイドパイプ
50 コア
51 コイル
55 ケーシング
Claims (2)
- 入口通路と出口通路と両通路を連絡する弁座とを有するボディと、
前記弁座の上部で前記ボディに液密的に保持されるガイドパイプと、
該ガイドパイプ内を往復動可能で、上端に衝撃吸収手段を有するプランジャと、
該プランジャの下端に支持され、プランジャの往復動に伴い前記弁座に当接・離間して前記入口通路と出口通路との連絡路を開閉する弁体と、
前記ガイドパイプの上部に配置され、前記プランジャを磁力により吸着するコアと、
前記ガイドパイプの外周に線巻きされ、前記コアを励磁するコイルとからなる電磁弁であって、
前記コアの下面と前記プランジャの上端とが当接する際の衝撃を吸収する衝撃吸収手段の中心位置を、前記プランジャの中心、及び前記コアの中心から偏心させ、前記コアが励磁されているときに、前記プランジャが前記ガイドパイプの片側に吸着されるようにしたことを特徴とする電磁弁。 - 入口通路と出口通路と両通路を連絡する弁座とを有するボディと、
前記弁座の上部で前記ボディに液密的に保持されるガイドパイプと、
該ガイドパイプ内を往復動可能で、上端に衝撃吸収手段を有するプランジャと、
該プランジャの下端に支持され、プランジャの往復動に伴い前記弁座に当接・離間して前記入口通路と出口通路との連絡路を開閉する弁体と、
前記ガイドパイプの上部に配置され、前記プランジャを磁力により吸着するコアと、
前記ガイドパイプの外周に線巻きされ、前記コアを励磁するコイルとからなる電磁弁であって、
前記コアの下面と前記プランジャの上端とが当接する際の衝撃を吸収する衝撃吸収手段を構成する軸体の上端部を切り欠いて偏心させ、前記コアが励磁されているときに、前記プランジャが前記ガイドパイプの片側に吸着されるようにしたことを特徴とする電磁弁。
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