JP2005315326A - 小型電磁弁 - Google Patents

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憲司 野原
Yuji Hasegawa
裕司 長谷川
Junichi Okita
純一 沖田
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Abstract

【課題】通電時から非通電時に切り換える際に揺動弁に作用する繰り返し荷重を緩和して、耐久性を向上させることができる小型電磁弁を提供すること。
【解決手段】第1〜第3流路5a,5b,5cが弁室12を介して相互に連通するハウジングに第1弁座6aと第2弁座6bとを設け、弁室12の揺動弁7に作用する第1バネ21のバネ力と第2バネ25のバネ力とのバランスをソレノイド機構16によって変動させることにより揺動弁7を揺動させ、第1〜第3流路5a,5b,5cの連通状態を切り換える小型電磁弁1において、ソレノイド機構16の可動鉄心20を第1バネ21により固定鉄心19から離間する方向に常時付勢し、可動鉄心20と揺動弁7との間に第1押圧部材14を軸方向に移動可能に保持して揺動弁7に点接触させるとともに、第1バネ21よりバネ力が小さく設定されるクッションバネ22を可動鉄心20と第1押圧部材14との間に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の流れ方向を制御することが可能な小型電磁弁に関する。
従来より、流体の流れ方向を制御することが可能な小型電磁弁は、例えば図5に示す液体分析装置50の分注制御に使用される。分注とは、血液や体液、希釈水用の純水や生理食塩水、反応させる試薬などを反応セルに移すことをいう。液体分析装置50では、数μLの分注精度で流量制御を行うためにシリンジポンプ52を使用している。シリンジポンプ52は、シリンジ(注射器)で純水などを設定された流量で持続的に注入するものであり、注入速度を容易に調節することができる利点があるからである。
シリンジポンプ52は、小型電磁弁100を介して純水ポンプ51と、反応セル53とにそれぞれ接続している。小型電磁弁100と反応セル53との間にはノズル54が配設され、反応セル53に純水を正確な流量で供給できるようにしている。こうした小型電磁弁100は、数μLから数十μL程度で純水の流量を制御することが要求されている(非特許文献1参照。)。
図6は、従来の小型電磁弁100の断面図である。
小型電磁弁100は、第1流路103aが純水ポンプ51に接続し、第2流路103aがシリンジポンプ52に接続し、第3流路103cが反応セル53に接続する。小型電磁弁100は、ソレノイド部111への通電を制御することにより、第1流路103a、第2流路103b、第3流路103cとの連通状態を切り替えるようになっている。
小型電磁弁100の流路ブロック102には、第1流路103aと第3流路103cに連通するように第1弁座106aと第2弁座106bが形成されている。流路ブロック102に連結する弁ブロック101には、支軸108が架設され、ダイアフラム組立104を揺動可能に軸支している。ダイアフラム組立104は、揺動部材109にダイアフラム107を固着したものである。ダイアフラム107は、外縁部が流路ブロック102と弁ブロック103との間で狭持されて弁室105を形成し、揺動部材109の揺動に従って第1弁座106aと第2弁座106bに相対的に当接又は離間するよう構成されている。
一方、ソレノイド部111には、可動鉄心114が摺動可能に挿通されている。可動鉄心114は、第1バネ115のバネ力でソレノイド部111からボディ101側へ突き出し、ボディ101に摺動可能に装填された変位部材116に突き当てられている。変位部材116には、第1押圧部材117aが固設されるとともに、第2押圧部材117bが摺動可能に保持されている。第2押圧部材117bは、第1バネ115よりバネ力の小さい第2バネ118によって図中D方向の力が常時作用している。そのため、ソレノイド部111への通電を制御して可動鉄心114を摺動させれば、第1バネ115と第2バネ118との圧力バランスが変動し、ダイアフラム組立104が揺動する。
こうした小型電磁弁100は、ソレノイド部111に通電すると、可動鉄心114が第1バネ115に抗して図中C方向に移動する。第1バネ115は、次第にバネ力が小さくなり、やがて第2バネ118のバネ力が第1バネ115のバネ力に打ち勝つ。すると、ダイアフラム組立104は、第2押圧バネ117bにより図中D方向に押し下げられて揺動する。そして、ダイアフラム107が、第1弁座106aから離間して第1流路103aと第2流路103bを連通させる一方、第2弁座106bに当接して第2流路103bと第3流路103cとを遮断する。これにより、第1〜第3流路103a〜103cの連通状態が切り替えられ、純水ポンプ51からシリンジポンプ52に流体が充填される。
その後、ソレノイド部111への通電を停止すると、第1バネ115のバネ力で変位部材116を図中D方向に押圧する。第1バネ115は第2バネ118よりバネ力が大きいため、可動鉄心114が変位部材116を図中D方向に押し下げる。ダイアフラム組立104は、第1押圧部材117aにより図中D方向に押し下げられ、第2バネ118を圧縮しながら揺動する。そして、ダイアフラム107が、第1弁座106aに当接して第1流路103aと第2流路103bを遮断する一方、第2弁座106bから離間して第2流路103bと第3流路103cとを連通させる。これにより、第1〜第3流路103a〜103cの連通状態が切り替えられ、シリンジポンプ52から反応セル53に流体が供給される(例えば、特許文献1参照。)。
「医療・分析装置攻略 アプリケーション&テクニカルブック」、シーケーディ株式会社、1998年10月16日、p.2〜3 特開2000−297876号公報(第3〜5頁、第1図。)
しかしながら、従来の小型電磁弁100は、ダイアフラム107が第1弁座106a及び第2弁座106bから離間する距離、すなわち、ストロークを制御することにより、流体流量を数μL〜数十μL程度の極微小流量に制御するが、構成部品の寸法が小さく、歩留まり等との関係上、寸法公差なく部品を製造することが難しかった。小型電磁弁100は、ストローク調整機能を有しないため、部品の寸法公差が生じると、ダイアフラム107のストロークに直接影響し、Cv値のばらつきを生じさせていた。
この点、Cv値のばらつきを解消するために、ソレノイド部111の駆動力を大きくして、ダイアフラム組立104の揺動量を大きくすることが考えられる。しかし、ソレノイド部111の駆動力を大きくすると、ソレノイド部111が大型化して、装置サイズ全体が大きくなる問題がある。
そこで出願人らは、上記課題を解決するために、特願2003−404352号において、ストローク調整機能を備えることによりCv値のばらつきを小さくできる安価でコンパクトな小型電磁弁200を提案した。図7は、出願人らが提案した小型電磁弁200の断面図である。
小型電磁弁200は、ダイアフラム組立201が第1バネ202と第2バネ203のバランスに応じて揺動し、第1流路204aと第2流路204bと第3流路204cの連通状態を切り換える。第1バネ202は、第2バネ203よりバネ力が大きく設定され、非通電時にダイアフラム組立201を第1弁座205aに押し付けて、第2流路204bと第3流路204cとを第2弁座205bを介して連通させる。小型電磁弁200は、第1弁座205aと同軸上にソレノイド機構206が配設されている。ソレノイド機構206に通電すると、可動鉄心207が第1バネ202に抗して図中E方向に上昇するためバネ荷重がなくなり、第2バネ203がダイアフラム組立201を第2弁座205bに押し付け、第1流路204aと第2流路204bが第1弁座205aを介して連通する。小型電磁弁200は、スペーサ210によりダイアフラム組立201のストロークを調整している。
ところが、小型電磁弁200は、ダイアフラム組立201が塑性変形し、ソレノイド機構206に規定電圧を供給しても適切な流量調整をできないことがあった。通電時の小型電磁弁200は、第2バネ203のバネ力が阻害されることを防止すべく、可動鉄心207と第1押圧部材208との間に隙間を設ける。通電を停止すると、可動鉄心207は、第1バネ202の復元力によって図中F方向に下降し、先ず第1押圧部材208にぶつかってから、ダイアフラム組立201を第2バネ203に抗して押し下げて第1弁座205aに当接させる。ダイアフラム組立201は、上端面が平坦に形成され、半球状に形成された第1押圧部材208の先端部208aが点接触する。そのため、ダイアフラム組立201は、可動鉄心207が第1押圧部材208にぶつかる際の衝撃荷重が一点に集中的に作用し、繰り返し荷重によって塑性変形して凹みやすかった。ダイアフラム組立201が凹むと、非通電時に可動鉄心207と固定鉄心211との間のクリアランスが初期値より大きくなり、ソレノイド機構206に規定電圧を供給しても、固定鉄心211が可動鉄心207を十分に吸引することができないため、適切に流量調整できなくなる。
この点、第1押圧部材208とダイアフラム組立201との間に樹脂シートを入れることも考えられるが、樹脂シートが繰り返し荷重によって破損し、破損片によって作動不良を発生するおそれがある。また、第1押圧部材208やダイアフラム組立201を衝撃や摩耗に強い材料とすると、コスト高になる問題がある。
また、出願人らは、小型電磁弁200がダイアフラム組立201を揺動させて第1弁座205aと第2弁座205bをシールするため、第1弁座205aと第2弁座205bとのシール力が一致すると考えて第1バネ202と第2バネ203のバネ力を設定した。すなわち、出願人らは、通電時と非通電時とでダイアフラム組立201に作用する第1バネ202と第2バネ203のバネ力が異なることを考慮し、第1バネ202のバネ力を第2バネ203のバネ力の2倍に設定した。このようにバネ力を設定した小型電磁弁200に第3流路204c側から所定圧の流体(例えば、空気)を供給して、ダイアフラム組立201を2〜3回揺動させた後、第1流路204aに漏れ検知液を塗って流体漏れを評価した。
ところが、小型電磁弁200は、計算上、第1弁座205aと第2弁座205bのシール力が一致するにもかかわらず、第1流路204aと第2流路204bを加圧したときに第1弁座205aから流体漏れが発生した。第1バネ21のバネ力を単純に大きくして第1弁座205a側のシール力を大きくすると、ソレノイド機構206が大型化するので、第2バネ203のバネ力を小さくすることにより第1弁座205aのシール力を相対的に増加させたところ、第1流路204aと第2流路204bの何れからも流体漏れが発生しなくなった。この評価結果より、出願人らは、非通電時のシール力を通電時のシール力より大きくする必要があることを見いだした。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、通電時から非通電時に切り換える際に揺動弁に作用する繰り返し荷重を緩和して、耐久性を向上させることができる小型電磁弁を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、適切なシール力を確保して流体漏れを防止できる小型電磁弁を提供することを第2の目的とする。
本発明に係る小型電磁弁は、上記第1の目的を達成するために次のような構成を有している。
(1)第1流路と第2流路と第3流路が弁室を介して相互に連通するハウジングに、第1流路に連通する第1弁座と第3流路に連通する第2弁座とを設け、弁室内に揺動可能に軸支される揺動弁に第1バネのバネ力と第1バネよりバネ力が小さく設定された第2バネのバネ力とが作用しており、第1バネのバネ力をソレノイド機構によって変動させることにより、揺動弁を第1弁座と第2弁座に相対的に当接又は離間させるように揺動させ、第1流路と第2流路と第3流路の連通状態を切り換える小型電磁弁において、第1バネが、ソレノイド機構に摺動可能に保持される可動鉄心を固定鉄心から離間する方向に常時付勢し、可動鉄心と揺動弁との間に軸方向に移動可能に保持され、揺動弁に点接触する第1押圧手段と、第1バネよりバネ力が小さく設定され、可動鉄心と第1押圧手段との間に配設されるクッション手段と、を有することを特徴とすることを特徴とする。
(2)(1)に記載の発明において、可動鉄心と第1押圧手段が第1弁座と同軸上に設けられ、第2弁座と同軸上に移動可能に保持される第2押圧部材が、第2バネにより第2弁座方向に付勢されて、揺動弁に点接触していることを特徴とする。
(3)第1流路と第2流路と第3流路が弁室を介して相互に連通するハウジングに、第1流路に連通する第1弁座と第3流路に連通する第2弁座とを設け、弁室に収納される弁部材が、電磁コイルを励磁又は消磁することにより第1弁座と第2弁座に相対的に当接又は離間する小型電磁弁において、電磁コイルを消磁したときに弁部材が第1弁座をシールするシール力が、電磁コイルを励磁したときに弁部材が第2弁座をシールするシール力より大きく設定されていること、を特徴とする。
(4)(3)に記載の発明において、弁部材が、弁室に揺動可能に軸支される揺動弁であり、揺動弁に第1バネのバネ力と、第1バネよりバネ力が小さく設定された第2バネのバネ力とが作用しており、電磁コイルを備えるソレノイド機構が第1バネのバネ力を変動させることにより、揺動弁が揺動して第1弁座又は第2弁座に相対的に当接又は離間するものであって、電磁コイルを消磁しているときに、揺動弁が第1弁座に当接し、第1バネのバネ力から第2バネのバネ力を減算して求められるシール力が第1弁座に作用し、電磁コイルを励磁しているときに、揺動弁が第2弁座に当接し、第2バネのバネ力から第1バネのバネ力を減算して求められるシール力が第2弁座に作用することを特徴とする。
(5)(3)又は(4)に記載の発明において、通電時のシール力は、非通電時のシール力の0.8倍以下であることを特徴とする。
(6)(4)又は(5)に記載の発明において、ソレノイド機構に備えられた可動鉄心が、第1弁座と同軸上に摺動可能に保持され、第1バネにより第1弁座側に常時付勢され、可動鉄心と揺動弁との間に摺動可能に保持される第1押圧手段と、第2弁座と同軸上に摺動可能に保持され、第2バネにより第2弁座方向に常時付勢されて揺動弁に接触する第2押圧手段と、を有することを特徴とする。
(7)(6)に記載の発明において、第1バネよりバネ力が小さく設定され、可動鉄心と第1押圧手段との間に配設されるクッション手段を有することを特徴とする。
次に、上記構成を有する小型電磁弁の作用効果について説明する。
小型電磁弁は、ソレノイド機構に通電すると、固定鉄心が第1バネに抗して可動鉄心を吸引するため、第1バネのバネ力がなくなり、第2バネが揺動弁を所定方向と逆方向に揺動させる。このとき、クッション手段は、第1バネのバネ力が弱められるのに従って可動鉄心と第1押圧手段との間で復元する。
その後、ソレノイド機構への通電を停止すると、可動鉄心が第1バネに付勢されて固定鉄心から離間する方向に押し下げられ、第1押圧手段を介して揺動弁を押圧する。揺動弁には、第1バネのバネ力と第2バネのバネ力が作用するが、第1バネが第2バネよりバネ力が大きいため、揺動弁は第2バネに抗して所定方向に揺動する。
このように、小型電磁弁は、ソレノイド機構への通電を制御することにより、揺動弁が揺動して第1弁座と第2弁座に相対的に当接又は離間し、第1流路と第2流路と第3流路との連通状態を切り換える。
ここで、小型電磁弁は、ソレノイド機構に通電しているときに、可動鉄心が第1押圧手段から離間すると、ソレノイド機構への通電を停止したときに、可動鉄心が第1バネに付勢されて第1押圧手段に衝突する。このとき、可動鉄心は、クッション手段を弾性変形させながら第1押圧手段側に移動して第1押圧手段に衝突するため、ソレノイド機構への通電を停止してから可動鉄心が第1押圧手段に衝突するまでの衝突時間がクッション手段を配設しない場合より遅くなる。そのため、第1押圧手段に衝突するときの衝撃荷重がクッション手段によって緩和され、揺動弁が第1押圧手段から受ける繰り返し荷重が小さくなる。これにより、揺動弁は、塑性変形の進行が遅れて耐久性が向上し、非通電時における可動鉄心と固定鉄心との間に形成される隙間が初期値に維持される。この結果、小型電磁弁は、従来の小型電磁弁より長い期間、ソレノイド機構に規定電圧を供給したときに固定鉄心が可動鉄心を十分に吸引し、流体を所定流量に制御することが可能になる。
従って、本発明によれば、通電時から非通電時に切り換える際に揺動弁に作用する繰り返し荷重を緩和して、耐久性を向上させることができる。
また、可動鉄心が第1バネのバネ力により第1押圧手段を介して揺動弁を第1弁座方向に押圧し、第2押圧手段が第2バネのバネ力により揺動弁を第2弁座方向に押圧するので、第1バネと第2バネのバネ力が揺動弁から第1弁座又は第2弁座に無駄なく作用し、簡単な構造でシール性能を向上させることができる。
ところで、小型電磁弁は、揺動弁が、非通電時に第1バネのバネ力から第2バネのバネ力を減算して求められるシール力で第1弁座をシールし、非通電時に第2バネのバネ力から第1バネのバネ力を減算して求められるシール力で第2弁座をシールしており、第1バネのバネ力と第2バネのバネ力が、第1弁座に作用するシール力が第2弁座に作用するシール力より大きくなるように設定されている。そのため、非通電時に第1流路又は第2流路を加圧しても、揺動弁が第1弁座を所定のシール力でシールするため、第1弁座から流体漏れが発生せず、また、通電時に第2流路又は第3流路を加圧しても、揺動弁が第2弁座を所定のシール力でシールするため、第2弁座から流体漏れが発生しない。
従って、本発明の小型電磁弁によれば、適切なシール力を確保して流体漏れを防止することができる。
また、通電時のシール力を非通電時のシール力の0.8倍以下にすれば、ソレノイド機構を過大にすることなく流体漏れを防止することができる。
ここで、上述した流体漏れの評価実験では、第1弁座と同軸上に設けられた第1押圧手段を第1バネのバネ力で押し下げ、第2弁座と同軸上に設けられた第2押圧手段を第2バネのバネ力で押し下げる小型電磁弁を用いて、非通電時のシール力を通電時のシール力より大きく設定する必要があることが判明した。この理由は不明であるが、例えば、特開平10−311444号公報に記載する多方弁、特開2000−297876号公報に記載するバルブ、特開2000−74249号公報に記載する電磁弁についても同様の評価実験を行ったところ、同様の傾向が見受けられた。よって、例えば、特開平10−311444号公報に記載する多方弁、特開2000−297876号公報に記載するバルブ、特開2000−74249号公報に記載する電磁弁についても、非通電時のシール力を通電時のシール力より大きく設定することにより、適切なシール力を確保して流体漏れを防止しうると考えられる。
次に、本発明に係る小型電磁弁の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、小型電磁弁1の断面図であって、非通電状態を示す。図2は、小型電磁弁1の断面図であって、通電状態を示す。
小型電磁弁1は、従来技術と同様に、液体分析装置50に使用される。小型電磁弁1は、外観が略直方体形状をなし、流路ブロック2にボディ3を連結することにより「ハウジング」が構成され、そのハウジングを覆うようにカバー4が取り付けられている。流路ブロック2には、第1流路5aと第2流路5bと第3流路5cとが平行に形成されている。第1流路5aと第3流路5cの開口部には、第1弁座6aと第2弁座6bが環状に突設されている。流路ブロック2には、第1〜第3流路5a,5b,5cの外側に貫通孔2aが形成され、この貫通孔2aにボディ3の下端面に突設された位置決め突起3aをきっちり嵌め合わせることにより、流路ブロック2とボディ3とを位置合わせしている。
流路ブロック2とボディ3との間には、揺動弁7を収納するための収納室8が形成されている。収納室8には、支軸9が第2流路5bと同軸上に架設され、揺動弁7を揺動可能に軸支している。揺動弁7は、樹脂製の揺動部材10にインサート成形によってダイアフラム11を一体化したものである。ダイアフラム11は、周縁部がボディ3と流路ブロック2との間に狭持されて収納室8を気密に区画し、弁室12を形成している。弁室12には、第1〜第3流路5a,5b,5cが各々開口して相互に連通しており、揺動弁7が傾斜してダイアフラム11を第1弁座6aと第2弁座6bに相対的に当接又は離間するようになっている。ここで、第1弁座6aと第2弁座6bの上端面は、揺動弁7の傾斜に合わせて斜めに形成され、シール性能の向上を図っている。また、弁室12内壁にも、揺動弁7の傾きに合わせた傾斜が設けられ、容積変化を一定にしている。
揺動弁7には、支軸9を挟んで対称位置に第1バネ21と第2バネ25のバネ力が作用し、第1バネ21のバネ力をソレノイド機構16を用いて変動させることにより、揺動弁7が揺動するようになっている。
ボディ3には、第1貫通孔13が第1弁座6aと同軸上に上面から収納室8に連通するように穿設されている。第1貫通孔13には、第1押圧部材(「第1押圧手段」に相当するもの。)14が摺動可能に装填されている。第1押圧部材14は、射出成形によって樹脂を一方に開口する円筒形状に成形したものであり、外径が第1貫通孔13と略同径に設定されている。第1押圧部材14の閉端面中央部には、先端部が半球状に形成された突起14aが外向きに突設されている。第1押圧部材14は、突起14aが第1貫通孔13の図中上端開口部から挿入され、揺動弁7の上端面に突き当てられて点接触している。ボディ3には、ソレノイド機構16が磁気回路基板15を介して第1弁座6aと同軸上に取り付けられ、第1貫通孔13の図中上端開口部を塞いでいる。
ソレノイド機構16は、中空円筒形状に形成されたコイルボビン17に電磁コイル18が巻回され、コイルボビン17の一端開口部に固定鉄心19が固設され、コイルボビン17の他端開口部に可動鉄心20が摺動可能に装填されている。固定鉄心19と可動鉄心20は、第1弁座6aと同軸上に配設されている。可動鉄心20は、先端部が磁気回路基板15を貫いて第1貫通孔13内に突き出し、可動鉄心20の先端部と磁気回路基板15との間に第1バネ21が縮設されている。そのため、可動鉄心20は、第1バネ21により第1弁座6a側(図中B方向)に常時付勢され、第1押圧部材14を介して揺動弁7を第1弁座6a方向に押圧している。クッションバネ(「クッション手段」に相当するもの。)22は、第1押圧部材14の中空孔に収納され、第1押圧部材14と可動鉄心20との間に縮設されており、可動鉄心20を第1弁座6aと反対方向(図中A方向)に付勢している。
また、ボディ3には、第2貫通孔23が第2弁座6bと同軸上に上面から収納室8に連通するように穿設されている。第2貫通孔23には、第2押圧部材(「第2押圧手段」に相当するもの。)24が摺動可能に装填されている。第2押圧部材24は、射出成形により樹脂を一方に開口する円筒形状に成形したものであり、外径が第2貫通孔23と略同径に設定されている。第2押圧部材24の閉端面中央部には、先端部が半球状に形成された突起24aが外向きに突設されている。第2押圧部材24は、突起24aが第2貫通孔23の図中上端開口部から挿入され、揺動弁7に突き当てられて点接触している。第2バネ25は、第2押圧部材24の中空孔に収納された状態で第2貫通孔23に配設され、第2貫通孔23を図中上方から覆うようにカバー26をボディ3に被せて固定ネジ27で固定することにより、第2押圧部材24とカバー26との間で圧縮保持されている。そのため、第2押圧部材24は、第2バネ25のバネ力により揺動弁7を第2弁座6b方向(図中B方向)に押圧している。
ここで、第1バネ21、クッションバネ22、第2バネ25の関係について説明する。
小型電磁弁1は、第1バネ21と第2バネ25のバランスをソレノイド機構16を用いて変動させることにより揺動弁7を第1弁座6aと第2弁座6bに相対的に当接又は離間させる。そのため、第1バネ21は、図1に示すように非通電時に第1弁座6aをシールするように、バネ力が第2バネ25より大きく設定される。図2に示すように通電時に可動鉄心21が第1押圧部材14から離間して第1バネ21のバネ力が揺動弁7に作用しなくなるため、第2バネ25は、通電時に第2弁座6bを所定のシール力でシールするようにバネ力が設定される。
例えば、小型電磁弁1が0.20MPaの純水を制御する場合には、通電時に第2弁座6bをシールするシール力を、非通電時に第1弁座6aをシールするシール力の0.8倍以下にすることが望ましい。0.8倍より大きくすると、第1弁座6aと第2弁座6bのシール力に対して第1バネ21と第2バネ25のバネ力が過大となり、ソレノイド機構16が大型化するためである。第1バネ21と第2バネ25は、第1弁座6aと第2弁座6bをそれぞれ所定のシール力でシールするようにバネ力が設定される。特には、小型電磁弁1が0.20MPaの純水を制御する場合には、第1バネ21のバネ力を3070〜3530mNに、第2バネ25のバネ力を1210〜1390mNに設定することが望ましい。第1弁座6aと第2弁座6bの適切なシール力を確保するとともに、ソレノイド機構16が大型化することを防止するためである。
一方、クッションバネ22は、可動鉄心20と第1押圧部材14との衝撃荷重を緩和するようにバネ力が設定される。この場合に、クッションバネ22のバネ力は、通電時及び非通電時に第1バネ21と第2バネ25のバネ力を阻害しないように十分に小さく設定される。特には、小型電磁弁1が0.20MPaの純水を制御する場合には、クッションバネ22のバネ力を第1バネ21のバネ力に対して0.03倍以上0.1倍以下に設定することが望ましい。
こうした小型電磁弁1は、図1に示す非通電時の場合、図3に示すように揺動弁7には、第1バネ21のバネ力が第1弁座6a側(図3の図中下向き、図1の図中B方向)に作用し、クッションバネ22のバネ力が第1弁座6aと反対側(図3の図中上向き、図1の図中A方向)に作用し、第2バネ25のバネ力が第2弁座6b側(図3の図中下向き、図1の図中B方向)に作用する。従って、第1弁座6aのシール力は、第1バネ21のバネ力からクッションバネ22のバネ力を減算し、さらに、その減算結果から第2バネ25のバネ力を減算した値となる。例えば、図1に示す状態において、第1バネ21のバネ力が3300mN、クッションバネ22のバネ力が230mN、第2バネ25のバネ力が1600mNである場合には、第1弁座6aのシール力は1470mNになる。
一方、小型電磁弁1は、図2に示す通電時の場合、図4に示すように、揺動弁7には、クッションバネ22のバネ力が第1弁座6a側(図4の図中下向き、図2の図中B方向)に作用し、第2バネ25のバネ力が第2弁座6b側(図4の図中下向き、図2の図中B方向)に作用するものの、可動鉄心20が第1押圧部材14から所定量のギャップGをもって離間するため、第1バネ21のバネ力が零である。従って、第2弁座6bのシール力は、第2バネ25のバネ力からクッションバネ22のバネ力を減算した値となる。例えば、図2に示す状態において、第2バネ25のバネ力が1300mN、クッションバネ22のバネ力が200mNに設定され、第2弁座6bのシール力は1100mNになる。
なお、小型電磁弁1のソレノイド機構16には、電磁コイル18に制御基板28を介して配線29が接続し、配線29がブッシュ30から取り出されて図示しない制御装置に接続されている。制御基板28は、配線29から供給される交流電流を整流して電磁コイル18に供給する。また、小型電磁弁1は、ボディ3と流路ブロック2との間に薄い板状のスペーサ31が配設され、揺動弁7のストローク量が調整されている。
こうした小型電磁弁1は、流路ブロック2にパッキン32が装着され、第1流路5aに純水ポンプ51(図5参照)を接続し、第2流路5bにシリンジポンプ52(図5参照)を接続し、第3流路5cにノズル54(図5参照)を介して反応セル53(図5参照)を接続することにより、液体分析装置50(図5参照)に組み付けられる。
次に、上記構成を有する小型電磁弁1の動作について説明する。
小型電磁弁1は、図1に示す非通電時には、固定鉄心19と可動鉄心20とは所定のクリアランスSをもって離間し、揺動弁7がダイアフラム11を第1弁座6aに当接するように傾斜することにより、第2流路5bと第3流路5cが第2弁座6bを介して連通している。以下、この状態を初期状態として説明する。
図2に示すように、ソレノイド機構16の電磁コイル18に電圧を供給すると、固定鉄心19が第1バネ21に抗して可動鉄心20を図中A方向に吸引する。第1バネ21が可動鉄心20と第1押圧部材14を介して揺動弁7を押し下げる力は、可動鉄心20の上昇に従って減少する。これに対応して、第2バネ25が第2押圧部材24を介して揺動弁7を第2弁座6b側(図中B方向)に押し下げる。可動鉄心20が第1押圧部材14から離間しても、クッションバネ22が可動鉄心20と第1押圧部材14との間で伸長し、第1押圧部材14を介して揺動弁7を第1弁座6a側に押圧する。しかし、第2バネ25のバネ力がクッションバネ22のバネ力より十分に大きく設定されているため、揺動弁7は、クッションバネ22に抗してダイアフラム11を第2弁座6bに当接させるように揺動して傾斜し、第1流路5aと第2流路5bが第1弁座6aを介して連通する。なおこのとき、可動鉄心20が第1押圧部材14から離間しているため、第2バネ25のバネ力が阻害されず、揺動弁7は第2弁座6bを所定のシール力でシールする。
この状態で図5に示す液体分析装置50の純水ポンプ51を駆動すると、純水が純水ポンプ51から図2に示す小型電磁弁1の第1流路5a、第1弁座6a、弁室12、第2流路5bを介して図5に示すシリンジポンプ52に供給される。小型電磁弁1は、純水の供給により第1流路5aを加圧しても、第2弁座6bが所定のシール力でシールされているため、第2弁座6bから流体漏れが発生せず、純水を所定流量に制御することができる。
その後、図1に示すように、ソレノイド機構16の電磁コイル18への電圧の供給を停止すると、可動鉄心20が第1バネ21に付勢されて図中B方向に押圧される。第1バネ21のバネ力がクッションバネ22のバネ力より大きいため、可動鉄心20は、クッションバネ22を押し縮めて第1押圧部材14に当接し、第1押圧部材14を介して揺動弁7を第1弁座6a側(図中B方向)に押し下げる。第1バネ21のバネ力は、図1に示す状態の第2バネ25のバネ力より大きく設定されているため、揺動弁7は、第2バネ25に抗してダイアラム11を第1弁座6aに当接させるように揺動して傾斜し、第2流路5bと第3流路5cが第2弁座6bを介して連通する。
この状態で図5に示す液体分析装置50のシリンジポンプ52を駆動すると、純水がシリンジポンプ52から図1に示す小型電磁弁1の第2流路5b、弁室12、第2弁座6b、第3流路5cを介して図5に示す反応セル53に供給される。小型電磁弁1は、純水の供給により第2流路5bを加圧しても、第1弁座6aが所定のシール力でシールするため、第1弁座6aから流体漏れが発生せず、純水を所定流量に制御することができる。
ここで、図2に示すようにソレノイド機構16に電圧を供給した後、図1に示すように電圧の供給を停止すると、可動鉄心20は、第1押圧部材14に衝突する際に第1押圧部材14に衝撃荷重を与える。衝撃荷重は、F=(2・f・L・m)1/2/Δt(F:衝撃荷重、f:バネ荷重、L:プランジャストローク、m:プランジャ重量、Δt:衝突時間)によって求められる。
可動鉄心20は、ソレノイド機構16への通電を停止したときに、クッションバネ22を押し縮めながら図中B方向に下降して第1押圧部材14に衝突するため、ソレノイド機構16への通電を停止してから第1押圧部材14に衝突するまでの衝突時間がクッションバネ22を配設しない場合より遅くなる。そのため、可動鉄心20が第1押圧部材14に衝突する際の衝撃荷重Fがクッションバネ22によって緩和され、揺動弁7は、第1押圧部材14の先端部14aから受ける繰り返し荷重が小さくなる。これにより、揺動弁7は、塑性変形の進行が遅れて凹みにくくなり、可動鉄心20と固定鉄心19との間のクリアランスが初期状態のクリアランスSに維持される。よって、小型電磁弁1は、従来の小型電磁弁200(図7参照)より長い期間、ソレノイド機構16に規定電圧を供給したときに固定鉄心19が可動鉄心20を十分に吸引し、純水を所定流量に制御することが可能になる。
ここで、出願人らは、本実施の形態の小型電磁弁1にクッションバネ22を配設した場合と、配設しない場合とで耐久性がどのように異なるか実験した。この実験では、クッションバネ22を配設した小型電磁弁1と、クッションバネ22を配設していない小型電磁弁とをそれぞれ1000万回作動させた後、流体を所定流量に制御するためにソレノイド機構16に供給する作動電圧を測定し、測定した作動電圧が初期電圧に対してどのように変化したかを調べた。その結果、クッションバネ22を配設した小型電磁弁1は、クッションバネ22を配設しない場合より作動電圧の変化量を27%抑えられることが判明した。よって、本実施の形態の小型電磁弁1は、クッションバネ22を配設することにより作動電圧の変化量を抑え、耐久性を向上させることが可能である。
ところで、小型電磁弁1は、非通電時に第1弁座6aをシールするシール力が、通電時に第2弁座6bをシールするシール力より大きくなるように、第1バネ21と第2バネ25のバネ力が設定されている。また、クッションバネ22は、通電時及び非通電時において第1バネ21と第2バネ25のバネ力を阻害しないように十分に小さいバネ力に設定されている。そのため、図1に示すように揺動弁7が第1弁座6aを所定のシール力でシールしているときに、第1流路5a又は第2流路5bを加圧しても、第1弁座6aから純水が漏れない。また、図2に示すように揺動弁7が第2弁座6bを所定のシール力でシールしているときに、第2流路5b又は第3流路5cを加圧しても、第2弁座6bから純水が漏れない。
従って、本実施の形態の小型電磁弁1によれば、第1流路5aと第2流路5bと第3流路5cが弁室12を介して相互に連通する「ハウジング」に、第1流路5aに連通する第1弁座6aと第3流路5cに連通する第2弁座6bとを設け、弁室12内に揺動可能に軸支される揺動弁7に第1バネ21のバネ力と第1バネ21よりバネ力が小さく設定された第2バネ25のバネ力とが作用しており、第1バネ21のバネ力をソレノイド機構16によって変動させることにより、揺動弁7を第1弁座6aと第2弁座6bに相対的に当接又は離間させるように揺動させ、第1流路5aと第2流路5bと第3流路5cの連通状態を切り換えるものであって、第1バネ21が、ソレノイド機構16に摺動可能に保持される可動鉄心20を固定鉄心19から離間する方向に常時付勢し、可動鉄心20と揺動弁7との間に軸方向に移動可能に保持され、揺動弁7に点接触する第1押圧部材14と、第1バネ21よりバネ力が小さく設定され、可動鉄心20と第1押圧部材14との間に配設されるクッションバネ22と、を有するので、通電時から非通電時に切り換える際に揺動弁7に作用する繰り返し荷重を緩和して、耐久性を向上させることができる。
特に、小型電磁弁1は、可動鉄心20と第1押圧部材14が第1弁座6aと同軸上に設けられ、第2弁座6bと同軸上に移動可能に保持される第2押圧部材24が、第2バネ25により第2弁座6b方向に付勢されて、揺動弁7に点接触するので、第1バネ21と第2バネ25のバネ力が揺動弁7から第1弁座6a又は第2弁座6bに無駄なく作用し、簡単な構造でシール性能を向上させることができる。
また、本発明の小型電磁弁1は、電磁コイル18を消磁したときに揺動弁7が第1弁座6aをシールするシール力が、電磁コイル18を励磁したときに揺動弁7が第2弁座6bをシールするシール力より大きく設定されているので、第1弁座6aと第2弁座6bについて適切なシール力をそれぞれ確保して流体漏れを防止することができる。
特に、通電時に第2弁座6bをシールするシール力を非通電時に第1弁座6aをシールするシール力の0.8倍以下にするので、ソレノイド機構16を過大にすることなく流体漏れを防止することができる。
尚、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、従来の小型電磁弁100の可動鉄心114下端部と変位部材116の上端面との間にクッション手段(例えば、スプリングコイルや板バネなど)を配設してもよい。この場合、小型電磁弁100は、変位部材116と第1押圧部材117aにより「第1押圧手段」が構成され、可動鉄心114の下端部が第1押圧部材117aに衝突する際の衝撃荷重を緩和する。これにより、ダイアフラム組立104が塑性変形して固定鉄心112と可動鉄心114とのクリアランスが初期状態より大きくなることを防止することが可能である。
(2)例えば、上記実施の形態では、クッション手段としてクッションバネ22を用いた。これに対して、板バネなど可動鉄心及び第1押圧手段より剛性の高い弾性体を可動鉄心と第1押圧手段との間に配設してもよい。かかる弾性体は、可動鉄心が繰り返し衝突しても破損や摩耗しにくく、作動不良を誘発する可能性が低い点で有利である。
(3)例えば、特開平10−311444号公報に記載する多方弁、特開2000−297876号公報に記載するバルブ(図6参照)、特開2000−74249号公報に記載する電磁弁などのように電磁コイルを用いて流路の連通状態を切り換えるものについても、非通電時のシール力を通電時のシール力より大きく設定するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係り、小型電磁弁の断面図であって、非通電状態を示す。 同じく、小型電磁弁の断面図であって、通電状態を示す。 同じく、非通電時における第1バネ、クッションバネ、第2バネの荷重関係を概念的に示す図である。 同じく、通電時における第1バネ、クッションバネ、第2バネの荷重関係を概念的に示す図である。 液体分析装置の概略構成図である。 従来の小型電磁弁の断面図である。 出願人らが提案した小型電磁弁の断面図である。
符号の説明
1 小型電磁弁
5a 第1流路
5b 第2流路
5c 第3流路
6a 第1弁座
6b 第2弁座
7 揺動弁
12 弁室
14 第1押圧部材
16 ソレノイド機構
18 電磁コイル
19 固定鉄心
20 可動鉄心
21 第1バネ
22 クッションバネ
24 第2押圧部材
25 第2バネ

Claims (7)

  1. 第1流路と第2流路と第3流路が弁室を介して相互に連通するハウジングに、前記第1流路に連通する第1弁座と前記第3流路に連通する第2弁座とを設け、前記弁室内に揺動可能に軸支される揺動弁に第1バネのバネ力と前記第1バネよりバネ力が小さく設定された第2バネのバネ力とが作用しており、前記第1バネのバネ力をソレノイド機構によって変動させることにより、前記揺動弁を前記第1弁座と前記第2弁座に相対的に当接又は離間させるように揺動させ、第1流路と第2流路と第3流路の連通状態を切り換える小型電磁弁において、
    前記第1バネが、前記ソレノイド機構に摺動可能に保持される可動鉄心を固定鉄心から離間する方向に常時付勢し、
    前記可動鉄心と前記揺動弁との間に軸方向に移動可能に保持され、前記揺動弁に点接触する第1押圧手段と、
    前記第1バネよりバネ力が小さく設定され、前記可動鉄心と前記第1押圧手段との間に配設されるクッション手段と、を有することを特徴とすることを特徴とする小型電磁弁。
  2. 請求項1に記載する小型電磁弁において、
    前記可動鉄心と前記第1押圧手段が前記第1弁座と同軸上に設けられ、
    前記第2弁座と同軸上に移動可能に保持される第2押圧部材が、前記第2バネにより前記第2弁座方向に付勢されて、前記揺動弁に点接触していることを特徴とする小型電磁弁。
  3. 第1流路と第2流路と第3流路が弁室を介して相互に連通するハウジングに、前記第1流路に連通する第1弁座と前記第3流路に連通する第2弁座とを設け、前記弁室に収納される弁部材が、電磁コイルを励磁又は消磁することにより前記第1弁座と前記第2弁座に相対的に当接又は離間する小型電磁弁において、
    前記電磁コイルを消磁したときに前記弁部材が前記第1弁座をシールするシール力が、前記電磁コイルを励磁したときに前記弁部材が前記第2弁座をシールするシール力より大きく設定されていること、を特徴とする小型電磁弁。
  4. 請求項3に記載する小型電磁弁において、
    前記弁部材が、前記弁室に揺動可能に軸支される揺動弁であり、
    前記揺動弁に第1バネのバネ力と、前記第1バネよりバネ力が小さく設定された第2バネのバネ力とが作用しており、
    前記電磁コイルを備えるソレノイド機構が前記第1バネのバネ力を変動させることにより、前記揺動弁が揺動して前記第1弁座又は前記第2弁座に相対的に当接又は離間するものであって、
    前記電磁コイルを消磁しているときに、前記揺動弁が前記第1弁座に当接し、前記第1バネのバネ力から前記第2バネのバネ力を減算して求められるシール力が前記第1弁座に作用し、
    前記電磁コイルを励磁しているときに、前記揺動弁が前記第2弁座に当接し、前記第2バネのバネ力から前記第1バネのバネ力を減算して求められるシール力が第2弁座に作用することを特徴とする小型電磁弁。
  5. 請求項3又は請求項4に記載する小型電磁弁において、
    通電時のシール力は、非通電時のシール力の0.8倍以下であることを特徴とする小型電磁弁。
  6. 請求項4又は請求項5に記載する小型電磁弁において、
    前記ソレノイド機構に備えられた可動鉄心が、前記第1弁座と同軸上に摺動可能に保持され、前記第1バネにより前記第1弁座側に常時付勢され、
    前記可動鉄心と前記揺動弁との間に摺動可能に保持される第1押圧手段と、
    前記第2弁座と同軸上に摺動可能に保持され、前記第2バネにより前記第2弁座方向に常時付勢されて前記揺動弁に接触する第2押圧手段と、を有することを特徴とする小型電磁弁。
  7. 請求項6に記載する小型電磁弁において、
    前記第1バネよりバネ力が小さく設定され、前記可動鉄心と前記第1押圧手段との間に配設されるクッション手段を有することを特徴とする小型電磁弁。
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