JP2001225731A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ液圧制御装置

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JP2001225731A
JP2001225731A JP2000043584A JP2000043584A JP2001225731A JP 2001225731 A JP2001225731 A JP 2001225731A JP 2000043584 A JP2000043584 A JP 2000043584A JP 2000043584 A JP2000043584 A JP 2000043584A JP 2001225731 A JP2001225731 A JP 2001225731A
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valve
fluid pressure
brake
seat
valve seat
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Takayuki Waku
隆之 和久
Takaomi Shirase
隆臣 白勢
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車輪ブレーキのブレーキ液圧をブレーキ操作の
解除後に一時的に保持するにあたって閉弁作動すること
を可能とした常開型電磁弁が、マスタシリンダおよび車
輪ブレーキ間に設けられる車両用ブレーキ液圧制御装置
において、車輪ブレーキ側の液圧異常増大を回避すると
ともにブレーキ液圧を徐々に解放する機能を常開型電磁
弁に持たせ、部品点数の低減および回路構成の単純化を
図る。 【解決手段】弁室34が第1液圧路21 ,22 に連通さ
れるとともに弁孔31が第2液圧路31 ,32 に連通さ
れ、弁体35の弁座32への着座状態で該弁体35を弁
座32側に押し付けるばね力を発揮するリリーフばね5
4が可動コア45および弁体35間に設けられ、弁体3
5および弁座32の少なくとも一方に、該弁体35の弁
座32への着座状態で弁孔31および弁室34間を連通
させるオリフィス181 ,182 が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪ブレーキのブ
レーキ液圧をブレーキ操作の解除後に一時的に保持する
にあたって閉弁作動することを可能とした常開型電磁弁
が、マスタシリンダおよび車輪ブレーキ間に設けられる
車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特公昭6
0−2220号公報および特公昭63−44583号公
報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭60−22
20号公報で開示された装置では、常開型電磁弁を閉じ
てマスタシリンダおよび車輪ブレーキ間を遮断し、車輪
ブレーキのブレーキ液圧を一時的に保持する際に、車輪
ブレーキ側の液圧が異常に増大することを回避するため
に、マスタシリンダ側の第1液圧路および車輪ブレーキ
側の第2液圧路間で常開型電磁弁と並列にリリーフ弁が
設けられている。
【0004】また上記特公昭63−44583号公報で
開示された装置では、車輪ブレーキのブレーキ液圧を一
時的に保持した後の車両の再発進時に、車輪ブレーキの
ブレーキ圧が急激に低下して車両が急激に発進すること
がないように、常開型電磁弁の閉弁時に車輪ブレーキの
ブレーキ液圧を徐々に解放し得る可変絞り弁が、常開型
電磁弁と並列にして前記第1および第2液圧路間に設け
られている。
【0005】このような従来技術に基づいて、車輪ブレ
ーキ側の液圧が異常に増大することを回避するととも
に、車輪ブレーキのブレーキ液圧を徐々に解放するよう
にすると、常開型電磁弁の他に、リリーフ弁および可変
絞り弁が必要となり、部品点数が増大するとともに回路
構成が複雑となる。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、車輪ブレーキ側の液圧異常増大を回避すると
ともにブレーキ液圧を徐々に解放する機能を常開型電磁
弁に持たせるようにして、部品点数の低減および回路構
成の単純化を図った車両用ブレーキ液圧制御装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、弁孔を中央部に開口させた弁座を備える
とともに前記弁座を臨ませた弁室が形成される弁ハウジ
ングと、前記弁座への着座を可能として前記弁室に収容
される弁体と、該弁体を前記弁座から離座させる側に付
勢する戻しばねと、前記弁体に連接される可動コアと、
前記戻しばねのばね力に抗して弁体を前記弁座に着座さ
せる電磁力を前記可動コアに付与し得るコイルとを備え
る常開型電磁弁が、車輪ブレーキのブレーキ液圧をブレ
ーキ操作の解除後に一時的に保持するにあたって閉弁作
動することを可能として、マスタシリンダ側の第1液圧
路および車輪ブレーキ側の第2液圧路間に設けられる車
両用ブレーキ液圧制御装置において、前記弁室が第1液
圧路に連通されるとともに前記弁孔が前記第2液圧路に
連通され、前記弁体の前記弁座への着座状態で該弁体を
弁座側に押し付けるばね力を発揮するリリーフばねが前
記可動コアおよび前記弁体間に設けられ、前記弁体およ
び弁座の少なくとも一方に、該弁体の弁座への着座状態
で弁孔および弁室間を連通させるオリフィスが設けられ
ることを特徴とする。
【0008】このような構成によれば、弁体を弁座に着
座せしめて常開型電磁弁を閉弁しているとき、すなわち
車輪ブレーキ側の液圧を一時的に保持している状態で、
車輪ブレーキ側すなわち第2液圧路の液圧は弁孔から弁
体に作用しており、リリーフばねのばね力が弁座に押し
つけられるようにして弁体に作用している。したがって
弁孔側の液圧が異常に増大すると弁体はリリーフばねの
ばね力に抗して弁座から離座して開弁することになり、
車輪ブレーキ側の液圧が異常に増大することを回避する
ことができる。また弁体を弁座に着座せしめて常開型電
磁弁を閉弁している状態で、車輪ブレーキ側すなわち弁
孔側の液圧はオリフィスを介して弁室側すなわちマスタ
シリンダ側に徐々に解放されており、車輪ブレーキのブ
レーキ液圧を一時的に保持した後の車両の再発進時に滑
らかな再発進が可能となる。すなわち、常開型電磁弁の
他にリリーフ弁や可変絞り弁を設けることを不要とし
て、車輪ブレーキ側の液圧異常増大を回避するとともに
ブレーキ液圧を徐々に解放する機能を常開型電磁弁に持
たせることができ、部品点数の低減および回路構成の単
純化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0010】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
であり、図1は車両用ブレーキ液圧制御装置の全体構成
を示す回路図、図2は常開型電磁弁の縦断面図、図3は
図2の要部拡大図、図4は弁座部材の拡大縦断面図、図
5は図4の5矢視図である。
【0011】先ず図1において、タンデム型のマスタシ
リンダMは、車両運転者がブレーキペダルPに加える踏
力に応じたブレーキ液圧を発生する一対の出力ポート1
1 ,12 を備えており、これらの出力ポート11 ,12
には第1液圧路21 ,22 が個別に接続され、第1液圧
路21 ,22 は、常開型電磁弁91 ,92 を介して第2
液圧路31 ,32 に接続される。
【0012】第1液圧路21 および第2液圧路31 は、
左前輪用車輪ブレーキB1 および右後輪用車輪ブレーキ
2 に対応したものであり、また第1液圧路22 および
第2液圧路32 は、右前輪用車輪ブレーキB3 および左
後輪用車輪ブレーキB4 に対応したものである。
【0013】第2液圧路31 は、常開型電磁弁である入
口弁51 を介して左前輪用車輪ブレーキB1 に接続され
るとともに、常開型電磁弁である入口弁52 および比例
減圧弁41 を介して右後輪用車輪ブレーキB2 に接続さ
れる。また左前輪用車輪ブレーキB1 は常閉型電磁弁で
ある出口弁61 を介してリザーバ81 に接続され、比例
減圧弁41 および入口弁52 間は常閉型電磁弁である出
口弁62 を介してリザーバ81 に接続される。
【0014】一方、第2液圧路32 は、常開型電磁弁で
ある入口弁53 を介して右前輪用車輪ブレーキB3 に接
続されるとともに、常開型電磁弁である入口弁54 およ
び比例減圧弁42 を介して左後輪用車輪ブレーキB4
接続される。また右前輪用車輪ブレーキB3 は常閉型電
磁弁である出口弁63 を介してリザーバ82 に接続さ
れ、比例減圧弁42 および入口弁54 間は常閉型電磁弁
である出口弁64 を介してリザーバ82 に接続される。
【0015】前記各入口弁51 〜54 には、各車輪ブレ
ーキB1 〜B4 側から第2液圧路3 1 ,32 側へのブレ
ーキ液の流通を許容するチェック弁71 ,72 ,73
4が並列に接続される。
【0016】前記両リザーバ81 ,82 には、共通な電
動モータ12で駆動されるポンプ111 ,112 の吸入
側が接続されており、一方のポンプ111 の吐出側はダ
ンパ141 およびオリフィス151 を介して第2液圧路
1 に接続され、他方のポンプ112 の吐出側はダンパ
142 およびオリフィス152 を介して第2液圧路3 2
に接続される。
【0017】前記各入口弁51 〜54 および各出口弁6
1 〜64 と、常開型電磁弁91 ,9 2 とは電子制御ユニ
ット10により開閉制御されるものであり、常開型電磁
弁9 1 ,92 を開弁した状態での通常ブレーキ時におい
て、各入口弁51 〜54 および各出口弁61 〜64 は、
第2液圧路31 ,32 および車輪ブレーキB1 〜B4
を連通するとともに車輪ブレーキB1 〜B4 およびリザ
ーバ81 ,82 間を遮断する状態に制御される。すなわ
ち各入口弁51 〜54 が消磁、開弁状態になるとともに
各出口弁61 〜64 が消磁、閉弁状態となり、マスタシ
リンダMの出力ポート11 から常開型電磁弁91 を経て
第2液圧路31 に供給されるブレーキ液圧は、入口弁5
1 を介して左前輪用車輪ブレーキB1 に作用するととも
に、入口弁52 および比例減圧弁41 を介して右後輪用
車輪ブレーキB2 に作用する。またマスタシリンダMの
出力ポート12 から常開型電磁弁92 を経て第2液圧路
2 に供給されるブレーキ液圧は、入口弁53 を介して
右前輪用車輪ブレーキB3に作用するとともに、入口弁
4 および比例減圧弁42 を介して左後輪用車輪ブレー
キB4 に作用する。
【0018】上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入り
そうになったときに、各入口弁51〜54 および各出口
弁61 〜64 のうちロック状態に入りそうになった車輪
に対応する入口弁および出口弁は、電子制御ユニット1
0により、第2液圧路31 ,32 および車輪ブレーキB
1 〜B4 間を遮断するとともに車輪ブレーキB1 〜B 4
およびリザーバ81 ,82 間を連通する状態に制御され
る。すなわち入口弁5 1 〜54 のうちロック状態に入り
そうになった車輪に対応する入口弁が励磁、閉弁される
とともに、出口弁61 〜64 のうち上記車輪に対応する
出口弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に
入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部がリザーバ
1 またはリザーバ82 に吸収され、ロック状態に入り
そうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることにな
る。
【0019】またブレーキ液圧を一定に保持する際に、
各入口弁51 〜54 および各出口弁61 〜64 は、電子
制御ユニット10により、車輪ブレーキB1 〜B4 を第
2液圧路31 ,32 およびリザーバ81 ,82 から遮断
する状態に制御される。すなわち入口弁51 〜54 が励
磁、閉弁されるとともに、出口弁61 〜64 が消磁、閉
弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際
には、入口弁51 〜5 4 が消磁、開弁状態とされるとも
に、出口弁61 〜64 が消磁、閉弁状態とされればよ
い。
【0020】このように各入口弁51 〜54 および各出
口弁61 〜64 を電子制御ユニット10で制御すること
により、車輪をロックさせることなく、効率良く制動す
ることができる。
【0021】上述のようなアンチロックブレーキ制御中
に、電動モータ12は電子制御ユニット10により作動
せしめられる。この電動モータ12の作動に伴ってポン
プ111 ,112 が駆動されるので、リザーバ81 ,8
2 に吸収されたブレーキ液はポンプ111 ,112 に吸
入され、次いでダンパ141 ,142 側へ吐出され、オ
リフィス151 ,152 を経て第2液圧路31 ,32
還流される。このようなブレーキ液の還流によって、リ
ザーバ81 ,82 のブレーキ液の吸収によるブレーキペ
ダルPの踏み込み量の増加を防ぐことができる。しかも
ポンプ111 ,112 の吐出圧の脈動はダンパ141
142 およびオリフィス151 ,152の協働作用によ
り吸収されるため、上記還流によってブレーキペダルP
の操作フィーリングが阻害されることはない。
【0022】ところで、第1および第2液圧路21 ,2
2 ;31 ,32 間に設けられる常開型電磁弁91 ,92
は、ブレーキ操作により車両を減速して一時停止してい
る状態でブレーキ操作を解除しても車輪ブレーキB1
4 のブレーキ液圧を一時的に保持すべく閉弁作動する
ように電子制御ユニット10により制御されるのである
が、第1および第2液圧路21 ,22 ;31 ,32 間に
は、前記常開型電磁弁91 ,92 と並列に、チェック弁
161 ,162 、リリーフ弁171 ,172 およびオリ
フィス181 ,182 が設けられる。
【0023】チェック弁161 ,162 は、常開型電磁
弁91 ,92 の閉弁時にブレーキペダルPを踏み増し操
作したときのマスタシリンダMの出力液圧を第2液圧路
1,32 側に作用せしめることを可能とするものであ
り、第1液圧路21 ,22 から第2液圧路31 ,32
のブレーキ液の流通を許容するようにして第1液圧路2
1 ,22 および第2液圧路31 ,32 間に設けられる。
【0024】リリーフ弁171 ,172 は、常開型電磁
弁91 ,92 の閉弁時に車輪ブレーキB1 〜B4 側すな
わち第2液圧路31 ,32 側の液圧が異常に増大するこ
とを回避するためのものであり、第2液圧路31 ,32
側の液圧が予め設定される開弁圧以上となるのに応じて
開弁して第2液圧路31 ,32 から第1液圧路21 ,2
2 側にブレーキ液を戻すようにして第1液圧路21 ,2
2 および第2液圧路3 1 ,32 間に設けられる。
【0025】オリフィス181 ,182 は、常開型電磁
弁91 ,92 の閉弁時に車輪ブレーキB1 〜B4 側すな
わち第2液圧路31 ,32 側の液圧を徐々に解放して車
両の再発進を滑らかにするためのものであり、第2液圧
路31 ,32 から第1液圧路21 ,22 側へのブレーキ
液の戻りを絞るようにして第1液圧路21 ,22 および
第2液圧路31 ,32 間に設けられる。
【0026】ところで、チェック弁161 、リリーフ弁
171 およびオリフィス181 は、常開型電磁弁91
内蔵されるものであり、チェック弁162 、リリーフ弁
17 2 およびオリフィス182 は、常開型電磁弁92
内蔵されるものである。
【0027】常開型電磁弁91 、チェック弁161 、リ
リーフ弁171 およびオリフィス181 の構成、ならび
に常開型電磁弁92 、チェック弁162 、リリーフ弁1
2およびオリフィス182 の構成は基本的に同一であ
り、以下、図2〜図5を参照しつつ常開型電磁弁91
チェック弁161 、リリーフ弁171 およびオリフィス
181 の構成についてのみ説明する。
【0028】図2において、常開型電磁弁91 は、弁部
20にソレノイド部21が連設されて成るものであり、
たとえばアルミニウム合金等によりブロック状に形成さ
れる支持体22の一面22aに開口するようにして該支
持体22に設けられる装着孔23に弁部20が収容さ
れ、ソレノイド部21は支持体22の一面22aから突
出する。
【0029】図3を併せて参照して、弁部20は、装着
孔23に装着される弁ハウジング24を備える。この弁
ハウジング24は、磁性金属により段付きの円筒状に形
成されて装着孔23に嵌合されるハウジング主体25
と、該ハウジング主体25内に圧入等によって固着され
る円筒状の弁座部材26とから成るものであり、装着孔
23の開口端寄り内面には弁ハウジング24のハウジン
グ主体25に係合して該弁ハウジング24の装着孔23
からの離脱を阻止する止め輪27が装着される。またハ
ウジング主体25の外面の軸方向に間隔をあけた2個所
には環状のシール部材28,29が装着されており、そ
れらのシール部材28,29間で支持体22および弁ハ
ウジング24間には環状室30が形成される。
【0030】弁ハウジング24における円筒状の弁座部
材26には、弁孔31が同軸に設けられるとともに該弁
孔31を中央部に開口せしめたテーパ状の弁座32が設
けられており、弁座部材26は、弁座32を軸方向内方
位置としてハウジング主体25に固着される。一方、ハ
ウジング主体25には、非磁性材料製の弁軸33が摺動
可能に嵌合されており、弁軸33および弁座部材26間
で弁ハウジング24内には弁座32を臨ませる弁室34
が形成される。
【0031】前記弁室34内で弁軸33の一端には、弁
座32に着座可能な球状の弁体35が固着される。また
弁室34内で弁座部材26および弁軸33間には戻しば
ね36が設けられており、該戻しばね36は、弁軸33
を弁座部材26から離反せしめる方向すなわち弁体35
を弁座32から離座させる方向に付勢するばね力を発揮
する。
【0032】弁ハウジング24におけるハウジング主体
25の一端側にはフィルタ37が装着されており、該フ
ィルタ37は、第2液圧路31 に連なって支持体22に
設けられた通路38および弁座部材26間に介在せしめ
られる。また環状室30に臨む部分でハウジング主体2
5の外周にはフィルタ39が装着されており、該フィル
タ39を介して弁室34を環状室30に通じさせるため
の通路40がハウジング主体25に設けられる。前記環
状室30は第1液圧路21 に通じるものであり、支持体
22には環状室30を第1液圧路21 に通じさせる通路
41が設けられる。すなわち弁室34が第1液圧路21
に連通されるとともに弁孔31が第2液圧路31 に連通
されることになる。
【0033】ソレノイド部21は、固定コア44と、前
記弁部20における弁軸33の他端に連接される可動コ
ア45と、固定コア44に対する可動コア45の近接・
離反移動を案内するガイド筒46と、ガイド筒46を囲
繞するボビン47と、該ボビン47に巻装されるコイル
48と、コイル48を囲繞する磁路枠49と、磁路枠4
9およびボビン47間に介装されるコイル状のばね50
とを備える。
【0034】固定コア44は円筒状に形成されており、
前記ハウジング主体25の他端中央部に同軸にかつ一体
に連設される。ガイド筒46は、非磁性材料たとえばス
テンレス鋼により閉塞端を半球状とした薄肉の有底円筒
状に形成されるものであり、該ガイド筒46の一端に前
記固定コア44が嵌合され、たとえば溶接によりガイド
筒46の一端が固定コア44に固着される。しかも弁ハ
ウジング24の装着孔23への装着状態でガイド筒46
は支持体22の一面22aから突出されている。
【0035】ガイド筒46内には、円筒状に形成される
可動コア45が固定コア44に対して近接・離反するこ
とを可能として収納される。可動コア45の固定コア4
4側内面にはストッパフランジ51が一体に設けられて
おり、該ストッパフランジ51に内方側から当接可能な
プランジャ52が可動コア45内に摺動可能に嵌合され
る。また可動コア45の前記固定コア44とは反対側に
は受け部材53が圧入、固着されており、プランジャ5
2および受け部材53間にリリーフばね54が設けられ
る。リリーフばね54は、プランジャ52をストッパフ
ランジ51に当接する側に向けて付勢するばね力を発揮
するのであるが、リリーフばね54のセット荷重は、受
け部材53の圧入深さによって調圧可能であり、しかも
前記戻しばね36のセット荷重よりも大きく設定され
る。
【0036】プランジャ52には、ストッパフランジ5
1を貫通する突部52aが一体に設けられており、この
突部52aは、固定コア44を移動自在に貫通する前記
弁軸33の他端に同軸に当接される。すなわち可動コア
45は、受け部材53、リリーフばね54、プランジャ
52および弁軸33を介して弁体35に連接されること
になる。
【0037】ところで、弁軸33は、戻しばね36のば
ね力により弁体35を弁座32から離座せしめる方向に
付勢されており、可動コア45の軸方向移動に応じて弁
軸33すなわち弁体35も軸方向に移動することにな
る。すなわちコイル48を消磁することにより可動コア
45に固定コア44側への磁気吸引力が作用していない
状態では、可動コア45は戻しばね36のばね力により
ガイド筒46の他端閉塞部で受けられるまで後退した位
置に在り、この際、弁体35は弁座32から離座してお
り、常開型電磁弁91 は開弁状態にある。またコイル4
8の励磁により固定コア44側に可動コア45を磁気吸
引させると、弁体35は戻しばね36のばね力に抗して
弁座32に着座し、常開型電磁弁91 が閉弁状態とな
る。
【0038】常開型電磁弁91 の上記開弁状態で、プラ
ンジャ52はストッパフランジ51に当接しており、リ
リーフばね54のばね力は弁軸33および弁体35に作
用していないが、弁体35を弁座32に着座せしめた常
開型電磁弁91 の閉弁状態では、前記リリーフばね54
のばね力は、弁体35を弁座32側に押し付けるばね力
を発揮している。したがって弁体35の弁座32への着
座状態で弁孔31から弁体35に作用する液圧力が、前
記リリーフばね54によって弁体35を弁座32側に押
し付けるばね力以上となると、弁体35はリリーフばね
54を圧縮しつつ弁座32から離座することになる。す
なわち常開型電磁弁91 の構成要素たる弁部材26、弁
体35、弁軸33および可動コア45と、弁軸33およ
び可動コア45間に設けられるプランジャ52、リリー
フばね54および受け部材53とでリリーフ弁171
構成されることになる。
【0039】弁室34にブレーキ液が閉じ込められて可
動コア45および弁軸33の円滑な作動が阻害されるこ
とを回避するために、弁軸33においてハウジング主体
25に摺動可能に嵌合している部分の外面には1あるい
は複数の流通溝55が設けられる。
【0040】図4および図5において、弁体35および
弁座32の少なくとも一方、この実施例では弁座32
に、弁体35の弁座32への着座状態で弁孔31および
弁室34間を連通させる溝状のオリフィス181 が設け
られる。
【0041】またハウジング主体25の弁座部材26お
よびフィルタ37間には、環状室30すなわち第1液圧
路21 の圧力が第2液圧路31 に通じる通路39の圧力
よりも増大したときに開弁して、第1液圧路21 から第
2液圧路31 側にブレーキ液を流通させるチェック弁1
1 が配設されており、該チェック弁161 は、ハウジ
ング主体25の内面に設けられる弁座57と、環状室3
0側の液圧を開弁方向に受けて前記弁座57に着座可能
である球状の弁体58と、前記弁座57に対向する位置
でハウジング主体25の内面に臨んで固定される栓部材
59と、該栓部材59および弁体58間に設けられる弁
ばね60とで構成される。
【0042】図2において、ソレノイド部21における
ボビン47を上方から押さえて常開型電磁弁91 を覆う
カバー61が、支持体22の一面22aに締結されてお
り、該カバー61を気密に貫通する導線62が、コイル
48に接続される。
【0043】次にこの実施例の作用について説明する
と、車輪ブレーキB1 〜B4 のブレーキ液圧をブレーキ
操作の解除後に一時的に保持する際に閉弁作動する常開
型電磁弁91 ,92 が、マスタシリンダM側の第1液圧
路21 ,22 を弁室34に連通せしめるとともに車輪ブ
レーキB1 〜B4 側の第2液圧路31 ,32 を弁孔31
に連通せしめて第1および第2液圧路21 ,22
1 ,32 間に設けられており、それらの常開型電磁弁
1 ,92 では、着座状態にある弁体35を弁座32側
に押し付けるばね力を発揮するリリーフばね54が可動
コア45および弁体35間に設けられている。
【0044】したがって常開型電磁弁91 ,92 を閉弁
しているとき、すなわち車輪ブレーキB1 〜B4 側の液
圧を一時的に保持している状態では、車輪ブレーキB1
〜B 4 側すなわち第2液圧路31 ,32 の液圧は弁孔3
1から弁体35に作用しており、リリーフばね54のば
ね力が弁座32に押しつけられるようにして弁体35に
作用している。このため弁孔31側の液圧が異常に増大
すると弁体35はリリーフばね54のばね力に抗して弁
座32から離座して開弁することになり、車輪ブレーキ
1 〜B4 側の液圧が異常に増大することを回避するこ
とができる。すなわち常開型電磁弁91 ,92 の構成要
素にプランジャ52、リリーフばね54および受け部材
53等を付加するだけで、常開型電磁弁91 ,92 にリ
リーフ弁171 ,172 としての機能を持たせることが
できる。
【0045】また弁体35および弁座32の少なくとも
一方、この実施例では弁座32に、弁体35の弁座32
への着座状態で弁孔31および弁室34間を連通させる
溝状のオリフィス181 ,182 が設けられており、常
開型電磁弁91 ,92 を閉弁している状態で、車輪ブレ
ーキB1 〜B4 側すなわち弁孔31側の液圧はオリフィ
ス181 ,182 を介して弁室34側すなわちマスタシ
リンダM側に徐々に解放されている。このため車輪ブレ
ーキB1 〜B4 のブレーキ液圧を一時的に保持した後の
車両の再発進時に滑らかな再発進が可能となる。
【0046】すなわち、常開型電磁弁91 ,92 の他に
リリーフ弁や可変絞り弁を設けることを不要として、車
輪ブレーキB1 〜B4 側の液圧異常増大を回避するとと
もにブレーキ液圧を徐々に解放する機能を常開型電磁弁
1 ,92 に持たせることができ、部品点数の低減およ
び回路構成の単純化を図ることができる。
【0047】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、常開型電
磁弁の他にリリーフ弁や可変絞り弁を設けることを不要
として、車輪ブレーキ側の液圧異常増大を回避するとと
もにブレーキ液圧を徐々に解放する機能を常開型電磁弁
に持たせることができ、部品点数の低減および回路構成
の単純化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用ブレーキ液圧制御装置の全体構成を示す
回路図である。
【図2】常開型電磁弁の縦断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】弁座部材の拡大縦断面図である。
【図5】図4の5矢視図である。
【符号の説明】
1 ,22 ・・・第1液圧路 31 ,32 ・・・第2液圧路 91 ,92 ・・・常開型電磁弁 181 ,182 ・・・オリフィス 24・・・弁ハウジング 31・・・弁孔 32・・・弁座 34・・・弁室 35・・・弁体 36・・・戻しばね 45・・・可動コア 48・・・コイル 54・・・リリーフばね B1 ,B2 ,B3 ,B4 ・・・車輪ブレーキ M・・・マスタシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB02 BB12 CC02 LL23 LL29 LL30 LL33 3H106 DA03 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC04 DD03 EE34 GB15 KK22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁孔(31)を中央部に開口させた弁座
    (32)を備えるとともに前記弁座(32)を臨ませた
    弁室(34)が形成される弁ハウジング(24)と、前
    記弁座(32)への着座を可能として前記弁室(34)
    に収容される弁体(35)と、該弁体(35)を前記弁
    座(32)から離座させる側に付勢する戻しばね(3
    6)と、前記弁体(35)に連接される可動コア(4
    5)と、前記戻しばね(36)のばね力に抗して弁体
    (35)を前記弁座(32)に着座させる電磁力を前記
    可動コア(45)に付与し得るコイル(48)とを備え
    る常開型電磁弁(91 ,92 )が、車輪ブレーキ
    (B1 ,B2 ,B3 ,B4 )のブレーキ液圧をブレーキ
    操作の解除後に一時的に保持するにあたって閉弁作動す
    ることを可能として、マスタシリンダ(M)側の第1液
    圧路(21 ,22 )および車輪ブレーキ(B1 〜B4
    側の第2液圧路(31 ,32 )間に設けられる車両用ブ
    レーキ液圧制御装置において、前記弁室(34)が第1
    液圧路(21 ,22 )に連通されるとともに前記弁孔
    (31)が前記第2液圧路(31 ,32 )に連通され、
    前記弁体(35)の前記弁座(32)への着座状態で該
    弁体(35)を弁座(32)側に押し付けるばね力を発
    揮するリリーフばね(54)が前記可動コア(45)お
    よび前記弁体(35)間に設けられ、前記弁体(35)
    および弁座(32)の少なくとも一方に、該弁体(3
    5)の弁座(32)への着座状態で弁孔(31)および
    弁室(34)間を連通させるオリフィス(181 ,18
    2 )が設けられることを特徴とする車両用ブレーキ液圧
    制御装置。
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