JP3069991B2 - 車両のブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両のブレーキ液圧制御装置

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JP3069991B2
JP3069991B2 JP5297080A JP29708093A JP3069991B2 JP 3069991 B2 JP3069991 B2 JP 3069991B2 JP 5297080 A JP5297080 A JP 5297080A JP 29708093 A JP29708093 A JP 29708093A JP 3069991 B2 JP3069991 B2 JP 3069991B2
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1のリザーバを備え
るマスタシリンダならびに駆動輪に装着された車輪ブレ
ーキ間に介設される第1電磁開閉弁と、第2のリザーバ
および前記車輪ブレーキ間に介設される第2電磁開閉弁
と、第2のリザーバに吸入口が接続されるとともに吐出
口が前記マスタシリンダに接続される液圧ポンプとを備
え、アンチロック制御およびトラクション制御が可能で
ある車両のブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば実開平5
−56712号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、ト
ラクション制御専用のポンプを備えており、トラクショ
ン制御にあたっては該トラクション制御用ポンプの作動
制御により駆動輪の車輪ブレーキに作用せしめる液圧を
制御するようにしており、トラクション制御時のブレー
キ液圧制御精度が充分であるとは言い難い。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、トラクション制御時のブレーキ液圧制御精度
を充分に向上し得るようにした車両のブレーキ液圧制御
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1のリザーバを備えるマスタシリンダ
ならびに駆動輪に装着された車輪ブレーキ間に介設され
る第1電磁開閉弁と、第2のリザーバおよび前記車輪ブ
レーキ間に介設される第2電磁開閉弁と、第2のリザー
バに吸入口が接続されるとともに吐出口が前記マスタシ
リンダに接続される液圧ポンプとを備える車両のブレー
キ液圧制御装置において、液圧ポンプおよびマスタシリ
ンダ間に介設される第3電磁開閉弁と、第1および第2
リザーバ間に介設される第4電磁開閉弁と、液圧ポンプ
および第3電磁開閉弁間にチェック弁を介して接続され
るアキュムレータと、該アキュムレータの液圧をリニア
ソレノイドの付勢電気量に応じて調整して出力可能なリ
ニアソレノイド弁と、該リニアソレノイド弁の出力ポー
トに通じる入力液圧室ならびに車輪ブレーキに通じる出
力液圧室に両端を臨ませるフリーピストンがシリンダ体
に摺動可能に嵌合されて成る液圧伝達機構と、前記フリ
ーピストンが入力液圧室の容積を最小とした位置にある
ときには開弁状態を保持するが出力液圧室の容積を減少
する側への前記フリーピストンの移動時には第1電磁開
閉弁からの液圧が出力液圧室の液圧よりも所定値以上大
であるときを除いて閉弁することを可能として第1電磁
開閉弁および前記出力液圧室間に介設されるカット弁と
を備えることを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、図面により本発明を前輪駆動車両のブ
レーキ液圧制御装置に適用したときの一実施例について
説明する。
【0007】先ず図1において、タンデム型のマスタシ
リンダMは、第1のリザーバR1 と、ブレーキペダル3
の踏込みに応じた制動液圧を出力する一対の出力ポート
1,2とを備えており、駆動輪である左前輪には左前輪
用車輪ブレーキBFLが、駆動輪である右前輪には右前輪
用車輪ブレーキBFRが、従動輪である左後輪には左後輪
用車輪ブレーキBRLが、従動輪である右後輪には右後輪
用車輪ブレーキBRRがそれぞれ装着される。
【0008】マスタシリンダMにおける一方の出力ポー
ト1に連なる液圧路41 には、第1電磁開閉弁である常
開型電磁弁6FLが接続され、常開型電磁弁6FLには、チ
ェック弁7FLが並列して接続される。また左前輪用車輪
ブレーキBFLに連なる液圧路8FLと常開型電磁弁6FL
の間にはトラクション制御用液圧切換手段9FLが介設さ
れ、前記液圧路8FLは、第2電磁開閉弁である常閉型電
磁弁10FLおよびチェック弁11FLを介して第2のリザ
ーバR21に接続される。
【0009】また前記液圧路41 は、常開型電磁弁6RR
およびチェック弁7RRから成る並列回路を介して、右後
輪用車輪ブレーキBRRに連なる液圧路8RRに接続され、
該液圧路8RRは、常閉型電磁弁10RRおよびチェック弁
11RRを介して第2のリザーバR21に接続される。
【0010】第2のリザーバR21には、吸入弁121
介して液圧ポンプ131 の吸入口が接続されており、該
液圧ポンプ131 の吐出口は、吐出弁141 、第3電磁
開閉弁である常開型電磁弁151 、ダンパ室161 およ
びオリフィス171 を介して液圧路41 に接続される。
【0011】マスタシリンダMにおける一方の出力ポー
ト2に連なる液圧路42 には、第1電磁開閉弁である常
開型電磁弁6FRが接続され、常開型電磁弁6FRには、チ
ェック弁7FRが並列して接続される。また右前輪用車輪
ブレーキBFRに連なる液圧路8FRと常開型電磁弁6FR
の間にはトラクション制御用液圧切換手段9FRが介設さ
れ、前記液圧路8FRは、第2電磁開閉弁である常閉型電
磁弁10FRおよびチェック弁11FRを介して第2のリザ
ーバR22に接続される。
【0012】また前記液圧路42 は、常開型電磁弁6RL
およびチェック弁7RLから成る並列回路を介して、左後
輪用車輪ブレーキBRLに連なる液圧路8RLに接続され、
該液圧路8RLは、常閉型電磁弁10RLおよびチェック弁
11RLを介して第2のリザーバR22に接続される。
【0013】第2のリザーバR22には、吸入弁122
介して液圧ポンプ132 の吸入口が接続されており、該
液圧ポンプ132 の吐出口は、吐出弁142 、第3電磁
開閉弁である常開型電磁弁152 、ダンパ室162 およ
びオリフィス172 を介して液圧路42 に接続される。
【0014】両液圧ポンプ131 ,132 は共通のモー
タ18により駆動される。また第2のリザーバR21,R
22は一方向弁191 ,192 を介して解放路20に共通
に接続されており、第1のリザーバR1 に通じる解放路
21と前記解放路20との間には、第4電磁開閉弁であ
る常閉型電磁弁22が介設される。
【0015】吐出弁141 および常開型電磁弁15
1 間、ならびに吐出弁142 および常開型電磁弁152
間は、チェック弁23FL,23FRを介してアキュムレー
タ24に共通に接続されており、該アキュムレータ24
には、アキュムレータ24の液圧を検出して蓄圧値を制
御するための圧力センサ25が接続される。
【0016】このようなブレーキ液圧制御装置にあっ
て、各車輪がロックを生じる可能性のない通常ブレーキ
時には、各常開型電磁弁6FL〜6RLが消磁状態にあって
開弁しており、各常閉型電磁弁10FL〜10RLが消磁状
態にあって閉弁しており、またトラクション制御用液圧
切換手段9FL,9FRは、常開型電磁弁6FL,6FRおよび
液圧路8FL,8FR間を連通した状態にある。したがって
マスタシリンダMの一方の出力ポート1から出力される
制動液圧は、常開型電磁弁6FLを介して左前輪用車輪ブ
レーキBFLに作用するとともに常開型電磁弁6RRを介し
て右後輪用車輪ブレーキBRRに作用し、またマスタシリ
ンダMの他方の出力ポート2から出力される制動液圧
は、常開型電磁弁6FLを介して右前輪用車輪ブレーキB
FRに作用するとともに常開型電磁弁6RLを介して左後輪
用車輪ブレーキBRLに作用する。
【0017】ブレーキ時に車輪がロック状態に入りそう
になったときのアンチロック制御時には、常開型電磁弁
FL〜6RLのうちロック状態に入りそうである車輪に対
応する常開型電磁弁を励磁して閉弁するととともに常閉
型電磁弁10FL〜10RLのうち上記車輪に対応する常閉
型電磁弁を励磁して開弁する。そうすると、制動液圧の
一部が第2のリザーバR21,R22に逃がされて減圧され
ることになる。また制動液圧を保持する際には、常開型
電磁弁6FL〜6RLを励磁して閉弁するとともに常閉型電
磁弁10FL〜10RLを消磁して閉弁状態に保持すればよ
く、制動液圧を増圧する際には、常開型電磁弁6FL〜6
RLを消磁して開弁するとともに常閉型電磁弁10FL〜1
RLを消磁して閉弁状態に保持すればよい。さらにトラ
クション制御時には、トラクション制御用液圧切換手段
FL,9FRが常開型電磁弁6FL,6FRおよび液圧路
FL,8FR間を遮断するとともにリニアソレノイド弁2
6からの液圧を液圧路8FL,8FRに間接的に作用せしめ
る状態となり、リニアソレノイド弁26の出力液圧を制
御することにより、左前輪および右前輪用車輪ブレーキ
FL,BFRに調整された液圧を作用せしめることができ
る。
【0018】ところで、左前輪用車輪ブレーキBFLに対
応する液圧回路、ならびに右前輪用車輪ブレーキBFR
対応する液圧回路は、基本的に同一の構成を有するもの
であり、以下、左前輪用車輪ブレーキBFLに対応する液
圧回路についてのみ説明する。
【0019】図2において、トラクション制御用液圧切
換手段9FLは、リニアソレノイド弁26の出力液圧を左
前輪用車輪ブレーキBFLに間接的に作用せしめる液圧伝
達機構27と、液圧路8FLおよび常開型電磁弁6FL間を
遮断可能なカット弁28とを備える。
【0020】液圧伝達機構27は、両端を閉じたシリン
ダ体31と、シリンダ体31の一端壁31aとの間に形
成される入力液圧室33ならびにシリンダ体31の他端
壁31bとの間に形成される出力液圧室34に両端を臨
ませてシリンダ体31に摺動自在に嵌合されるフリーピ
ストン32と、入力液圧室33の容積を減少する側にフ
リーピストン32を付勢するばね力を発揮して出力液圧
室34に収納される戻しばね35とを備える。シリンダ
体31の一端側には入力液圧室33に連通した入力孔3
6が設けられ、シリンダ体31の他端側には出力液圧室
34に連通した出力孔37が設けられ、入力孔36には
リニアソレノイド弁26の出力ポート50に通じる液圧
路38が接続され、出力孔37には左前輪用車輪ブレー
キBFLに連なる液圧路8FLが接続される。
【0021】カット弁28は、常開型電磁弁6FLに接続
されてシリンダ体31の他端壁31bの中央部に設けら
れる弁孔39と、該弁孔39を開閉可能にして出力液圧
室34内に収納される弁体40と、該弁体40を閉弁方
向に付勢する弁ばね41とを備える。
【0022】出力液圧室34内には、シリンダ体31の
他端壁31b内面に当接する皿状のリテーナ42と、フ
リーピストン32に当接する皿状のリテーナ43とが収
納されており、戻しばね35は両リテーナ42,43間
に縮設される。
【0023】弁体40は、リテーナ42の中央部を移動
自在に貫通する弁軸44の前端部(図2の上端部)に固
設されてリテーナ42内に収納されており、弁軸44の
前端寄りには、リテーナ42の内面に係合することによ
り弁軸44すなわち弁体40の弁孔39から遠ざかる方
向の移動を規制する規制鍔部44aが設けられる。而し
て弁ばね41は、戻しばね35よりも小さなばね荷重に
設定されるものであり、リテーナ42の内面と弁軸44
の前端部との間に縮設される。
【0024】フリーピストン32には、弁軸44と同軸
である有底の収納凹部45が出力液圧室34側に開口し
て設けられており、リテーナ43の中央部を移動自在に
貫通した弁軸44の後端部が収納凹部45内に移動自在
に挿入される。而して弁軸44の後端には、リテーナ4
3に係合することにより、弁軸44すなわち弁体40の
弁孔39に向けての移動を規制する規制鍔部44bが設
けられる。
【0025】このようなトラクション制御用液圧切換手
段9FLによると、リニアソレノイド弁26からの液圧が
入力液圧室33に作用しておらず、液圧伝達手段27の
フリーピストン32が入力液圧室33の容積を最小とす
る位置に在る状態(図2の状態)では、規制鍔部44b
をリテーナ43に係合させた弁軸44が弁ばね41のば
ね力に抗して弁孔39を開放させる位置に弁体40を移
動させており、カット弁28は開弁状態となる。また入
力液圧室33への液圧作用に応じて、液圧伝達手段27
のフリーピストン32が出力液圧室34の容積を減少せ
しめる側に移動したときには、リテーナ43への規制鍔
部44bの係合が解除されることにより、弁軸44は弁
ばね41のばね力により弁孔39を閉鎖する位置まで弁
体40を移動させることができ、カット弁28が弁ばね
41のばね力により閉弁することが可能となる。しかる
に、この状態で常開型電磁弁6FL側から、出力液圧室3
4の液圧よりも所定値以上高い液圧が弁孔39に作用し
たときには、弁体40は弁ばね41のばね力に抗して弁
孔39を開放する位置まで移動することができ、カット
弁28は開弁可能である。
【0026】リニアソレノイド弁26は、アキュムレー
タ24に接続される入力ポート48、第1のリザーバR
1 に通じる解放ポート49、ならびに液圧伝達手段27
の入力液圧室33に液圧路38を介して通じる出力ポー
ト50を有するハウジング51と、ハウジング51に摺
動自在に嵌合されるスプール52と、該スプール52を
軸方向に押圧すべくハウジング51に取付けられるリニ
アソレノイド53とを備える。
【0027】リニアソレノイド53の駆動ロッド54は
スプール52の後端部に同軸に当接され、ハウジング5
1内にはスプール52の前端面を臨ませる出力室55が
形成される。しかも出力室55は出力ポート50に通じ
るものであり、出力室55内には、スプール52をリニ
アソレノイド53側に付勢する戻しばね56が収納され
る。したがってスプール52は、戻しばね56のばね力
により駆動ロッド54に常時当接することになる。
【0028】ハウジング51にはスプール52を摺動自
在に嵌合させるシリンダ孔57が設けられる。またスプ
ール52の外面には、出力室55に常時通じる環状凹部
58が設けられており、スプール52は、環状凹部58
を解放ポート49に通じさせて出力室55の液圧を解放
する後退位置と、環状凹部58を入力ポート48に通じ
させて出力室55を入力ポート48に連通させる前進位
置とを、軸方向後端に作用するリニアソレノイド53の
推力と軸方向前端に作用する出力室55の液圧力との大
小関係による軸方向位置変化に応じて切換えるものであ
る。さらにスプール52の前端部には、ハウジング51
の内面に設けられた段部59に当接してスプール52の
後退限を規制する規制鍔60が設けられる。
【0029】ところで、リニアソレノイド53は、その
付勢電気量に応じた推力を発生するものであり、出力室
55の液圧すなわち出力ポート50から出力される液圧
は、リニアソレノイド53の付勢電気量を制御すること
により任意に調整可能となる。
【0030】次にこの実施例の作用について左前輪用車
輪ブレーキBFLに関連して説明すると、アキュムレータ
24に液圧を蓄圧するにあたっては、図2で示すように
常開型電磁弁6FLおよび常閉型電磁弁10FLを消磁した
ままとするが、常開型電磁弁151 を励磁して閉弁する
とともに常閉型電磁弁22を励磁して開弁し、この状態
でモータ18により液圧ポンプ131 を作動せしめる。
そうするとマスタシリンダMが備える第1のリザーバR
1 からの作動液が液圧ポンプ131 によってアキュムレ
ータ24に供給され、圧力センサ25によって所定液圧
となるまで液圧ポンプ131 が駆動されることによりア
キュムレータ24に所定の液圧が蓄圧されることにな
る。この際、リニアソレノイド弁26のリニアソレノイ
ド53は消勢されており、出力ポート50から液圧は出
力されていないので、液圧伝達手段27のフリーピスト
ン32は入力液圧室33の容積を最小とする位置に在
り、カット弁28は開弁状態に在る。
【0031】このような状態で、ブレーキペダル3を踏
み込んだ通常のブレーキ時には、マスタシリンダMの出
力液圧が常開型電磁弁6FL、カット弁28、液圧伝達手
段27の出力液圧室34および液圧路8FLを介して左前
輪用車輪ブレーキBFLに作用することになる。
【0032】上記ブレーキ時に、左前輪用車輪ブレーキ
FLがロックを生じそうになるのに応じて左前輪用車輪
ブレーキBFLの制動液圧を減圧するときには、図3で示
すように、常開型電磁弁6FLを励磁して閉弁し、常閉型
電磁弁10FLを励磁して開弁し、常開型電磁弁151
消磁して開弁し、常閉型電磁弁22を消磁して閉弁した
状態で、モータ18により液圧ポンプ131 を作動せし
める。そうすると左前輪用車輪ブレーキBFLの作動液の
一部が第2のリザーバR21に逃がされて制動液圧が減圧
される。また第2のリザーバR21に逃がされた作動液が
液圧ポンプ13 1 から常開型電磁弁151 、ダンパ室1
1 およびオリフィス171 を経て常開型電磁弁6FL
上流側に戻される。したがって第2のリザーバR21に逃
がした分だけマスタシリンダMにおけるブレーキペダル
3の踏込み量が増加することはなく、ブレーキペダル3
に多少のキックバックを生じさせることによりアンチロ
ック制御実行中であることを車両運転者に知らせること
ができる。しかも液圧ポンプ131 から送出される作動
液の脈動はダンパ室161 およびオリフィス171の働
きにより減衰され、前記ブレーキペダル3に脈動が伝わ
ることはない。なお、圧力センサ25が所定圧を検知し
ているときにはモータ18すなわち液圧ポンプ131
作動せしめられることはない。
【0033】このようなアンチロック制御時に、左前輪
用車輪ブレーキBFLの制動液圧を保持するときには、図
4で示すように、常閉型電磁弁10FLを消磁して閉弁す
ればよく、さらに左前輪用車輪ブレーキBFLの制動液圧
を増圧するときには、図5で示すように、常開型電磁弁
FLを消磁して開弁するとともに常閉型電磁弁10FL
消磁して閉弁すればよい。そうすれば、マスタシリンダ
Mからの液圧が左前輪用車輪ブレーキBFLに作用するよ
うになって制動液圧が増圧される。この際、圧力センサ
25等の故障によりアキュムレータ24に液圧が充分に
蓄圧されていなくとも、該アキュムレータ24の初期設
定圧(たとえばガス圧)により、ブレーキペダル3のペ
ダルストロークが異常に増大することはない。
【0034】非ブレーキ操作状態での車両加速時に左駆
動輪が過剰スリップを生じそうになるのに応じてトラク
ション制御を実行するときには、図6で示すように、常
開型電磁弁151 を励磁して閉弁するとともに常閉型電
磁弁22を励磁して開弁することにより、アキュムレー
タ24および液圧ポンプ131 とマスタシリンダMとの
間を遮断するとともに第1および第2のリザーバR1
21を連通状態とする。この状態でリニアソレノイド弁
26のリニアソレノイド53を電気付勢すると、該リニ
アソレノイド弁26の出力ポート50からはリニアソレ
ノイド53の付勢電気量に対応した液圧が出力されるこ
とになり、その出力ポート50からの液圧が液圧伝達手
段27の入力液圧室33に作用する。それによりフリー
ピストン32が出力液圧室34の容積を減少せしめる方
向に作動し、それに応じてカット弁28が閉弁し、出力
液圧室34の容積減少により増圧した液圧が左前輪用車
輪ブレーキBFLに作用することになる。
【0035】かかるトラクション制御実行時にも、圧力
センサ25の液圧検知に応じて液圧ポンプ131 は作動
せしめられ、アキュムレータ24に常時一定の液圧が蓄
圧される。
【0036】このようなブレーキ液圧制御装置におい
て、トラクション制御実行時には、リニアソレノイド5
3の付勢電気量を制御することにより、該リニアソレノ
イド53の付勢電気量に応じた液圧がリニアソレノイド
弁26の出力ポート50から出力され、液圧伝達手段2
7を介して左前輪用車輪ブレーキBFLに作用することに
なるので、トラクション制御時の液圧制御精度を向上す
ることができる。
【0037】またトラクション制御実行時にブレーキ操
作を行なったときには、開弁状態に在る常開型電磁弁6
FLからの液圧が所定値以上となったときには、カット弁
28は開弁し、マスタシリンダMからの液圧を左前輪用
車輪ブレーキBFLに作用させることができる。
【0038】ところで、この実施例では左前輪用および
右前輪用車輪ブレーキBFL,BFRに対応して単一のリニ
アソレノイド弁26が配設されており、左、右両前輪の
トラクション制御が同時に実行される。
【0039】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0040】たとえば、左、右後輪が駆動輪であるとき
には、左、右後輪に対応してリニアソレノイド弁26、
液圧伝達機構27およびカット弁28を配設すればよ
く、また左、右駆動輪用車輪ブレーキに個別に対応して
リニアソレノイド弁26を配設することにより左、右駆
動輪のトラクション制御を個別に実行することも可能で
ある。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トラクシ
ョン制御時には、リニアソレノイドの付勢電気量に応じ
た液圧を出力するリニアソレノイド弁の出力液圧によ
り、フリーピストンを駆動してカット弁を閉弁し、リニ
アソレノイド弁の出力液圧を間接的に作用させることに
より車輪ブレーキに高精度の液圧を作用せしめ、トラク
ション制御にあたってのブレーキ液圧制御精度を向上す
ることができ、トラクション制御実行中にブレーキ操作
を行なったときにはカット弁を開弁してブレーキ操作に
伴う制動液圧を車輪ブレーキに作用させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のブレーキ液圧制御装置の全体液圧回路図
である。
【図2】アキュムレータ蓄圧時の左前輪用車輪ブレーキ
に関連する液圧回路図である。
【図3】アンチロック制御中の減圧時における図2に対
応した液圧回路図である。
【図4】アンチロック制御中の液圧保持時における図2
に対応した液圧回路図である。
【図5】アンチロック制御中の液圧増圧時における図2
に対応した液圧回路図である。
【図6】トラクション制御時の図2に対応した液圧回路
図である。
【符号の説明】
FL,6FR・・・第1電磁開閉弁としての常開型電磁弁 10FL,10FR・・・第2電磁開閉弁としての常閉型電
磁弁 131 ,132 ・・・液圧ポンプ 151 ,152 ・・・第3電磁開閉弁としての常開型電
磁弁 22・・・第4電磁開閉弁としての常閉型電磁弁 23FL,23FR・・・チェック弁 24・・・アキュムレータ 26・・・リニアソレノイド弁 27・・・液圧伝達機構 28・・・カット弁 31・・・シリンダ体 32・・・フリーピストン 33・・・入力液圧室 34・・・出力液圧室 50・・・出力ポート 53・・・リニアソレノイド BFL,BFR・・・車輪ブレーキ M・・・マスタシリンダ R1 ・・・第1のリザーバ R21,R22・・・第2のリザーバ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のリザーバ(R1 )を備えるマスタ
    シリンダ(M)ならびに駆動輪に装着された車輪ブレー
    キ(BFL,BFR)間に介設される第1電磁開閉弁
    (6FL,6FR)と、第2のリザーバ(R21,R22)およ
    び前記車輪ブレーキ(BFL,BFR)間に介設される第2
    電磁開閉弁(10FL,10FR)と、第2のリザーバ(R
    21,R22)に吸入口が接続されるとともに吐出口が前記
    マスタシリンダ(M)に接続される液圧ポンプ(1
    1 ,132 )とを備える車両のブレーキ液圧制御装置
    において、液圧ポンプ(131 ,132 )およびマスタ
    シリンダ(M)間に介設される第3電磁開閉弁(1
    1 ,152 )と、第1および第2リザーバ(R1 ;R
    21,R22)間に介設される第4電磁開閉弁(22)と、
    液圧ポンプ(131 ,132 )および第3電磁開閉弁
    (151 ,152 )間にチェック弁(23FL,23FR
    を介して接続されるアキュムレータ(24)と、該アキ
    ュムレータ(24)の液圧をリニアソレノイド(53)
    の付勢電気量に応じて調整して出力可能なリニアソレノ
    イド弁(26)と、該リニアソレノイド弁(26)の出
    力ポート(50)に通じる入力液圧室(33)ならびに
    車輪ブレーキ(BFL,BFR)に通じる出力液圧室(3
    4)に両端を臨ませるフリーピストン(32)がシリン
    ダ体(31)に摺動可能に嵌合されて成る液圧伝達機構
    (27)と、前記フリーピストン(32)が入力液圧室
    (33)の容積を最小とした位置にあるときには開弁状
    態を保持するが出力液圧室(34)の容積を減少する側
    への前記フリーピストン(32)の移動時には第1電磁
    開閉弁(6FL,6FR)からの液圧が出力液圧室(34)
    の液圧よりも所定値以上大であるときを除いて閉弁する
    ことを可能として第1電磁開閉弁(6FL,6FR)および
    前記出力液圧室(34)間に介設されるカット弁(2
    8)とを備えることを特徴とする車両のブレーキ液圧制
    御装置。
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