JP3261226B2 - 車両のブレーキ装置 - Google Patents

車両のブレーキ装置

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JP3261226B2
JP3261226B2 JP22993993A JP22993993A JP3261226B2 JP 3261226 B2 JP3261226 B2 JP 3261226B2 JP 22993993 A JP22993993 A JP 22993993A JP 22993993 A JP22993993 A JP 22993993A JP 3261226 B2 JP3261226 B2 JP 3261226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪ブレーキと、ブレ
ーキ操作量に応じた液圧を出力するマスタシリンダと、
ブレーキ操作量を検出する操作量検出器と、操作量検出
器の検出値に基づいて定められる目標ブレーキ圧に対応
した電気信号を出力するブレーキ圧制御手段と、前記ブ
レーキ圧制御手段の出力電気信号に応じた液圧を出力可
能であって車輪ブレーキに接続される電気式アクチュエ
ータと、マスタシリンダおよび車輪ブレーキ間に介設さ
れるとともに励磁時の遮断状態ならびに消磁時の連通状
態を切換可能な電磁式切換弁と、電気式アクチュエータ
の出力液圧異常時には電磁式切換弁を消磁状態とするが
前記異常時以外の平時には電磁式切換弁を励磁状態とす
る切換弁制御手段とを備える車両のブレーキ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特開平4
−95556号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなブレーキ装
置では、ブレーキ操作量に応じた液圧を電気式アクチュ
エータから出力するようにしており、通常のブレーキ操
作時には電磁式切換弁を励磁して閉弁状態とすることに
より電気式アクチュエータからの出力液圧を車輪ブレー
キに作用させるが、電気式アクチュエータの出力液圧が
異常であるときには電磁式切換弁を消磁して開弁するこ
とによりマスタシリンダの出力液圧を車輪ブレーキに作
用させるようにしている。
【0004】ところで、自動車のエンジン始動時には車
両運転者はブレーキペダルを踏みながらイグニッション
キーによる始動操作を行なうのが一般的であり、その
際、上記従来のブレーキ装置では、電磁式切換弁が励磁
されて閉弁作動するとともに電気式アクチュエータがブ
レーキ操作量に応じて作動し始めることになる。しかる
に電気式アクチュエータの作動が電磁式切換弁の閉弁作
動よりも速い場合には、マスタシリンダおよび車輪ブレ
ーキ間が遮断される前に電気式アクチュエータから車輪
ブレーキに液圧が作用することになり、その液圧がマス
タシリンダにも作用することによりブレーキペダルが強
い力で戻されて、運転者に不快感を与えることがある。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ブレーキペダルを踏んだままでのエンジン始
動時にキックバックが生じることを防止した車両のブレ
ーキ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車輪ブレーキと、ブレーキ操作量に応じ
た液圧を出力するマスタシリンダと、ブレーキ操作量を
検出する操作量検出器と、操作量検出器の検出値に基づ
いて定められる目標ブレーキ圧に対応した電気信号を出
力するブレーキ圧制御手段と、前記ブレーキ圧制御手段
の出力電気信号に応じた液圧を出力可能であって車輪ブ
レーキに接続される電気式アクチュエータと、マスタシ
リンダおよび車輪ブレーキ間に介設されるとともに励磁
時の遮断状態ならびに消磁時の連通状態を切換可能な電
磁式切換弁と、電気式アクチュエータの出力液圧異常時
には電磁式切換弁を消磁状態とするが前記異常時以外の
平時には電磁式切換弁を励磁状態とする切換弁制御手段
とを備える車両のブレーキ装置において、切換弁制御手
段が電磁式切換弁を励磁状態としてから所定時間が経過
するまではブレーキ圧制御手段からの電気信号による電
気式アクチュエータの作動を禁止する禁止手段を含み、
前記所定時間は、電磁式切換弁が励磁されてから遮断す
るのに要する時間よりも長く設定されることを特徴とす
る。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0008】図1ないし図6は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1はブレーキ液圧系統図、図2は電気式
アクチュエータの構成を示す断面図、図3は電気式アク
チュエータおよび電磁式切換弁の制御系統を示す図、図
4はブレーキ圧制御手段での演算手順を示すフローチャ
ート、図5は切換弁制御手段での異常検出手順の一部を
示すフローチャート、図6は切換弁制御手段での異常検
出手順の残部を示すフローチャートである。
【0009】先ず図1において、このブレーキ装置は、
車両の左、右前輪WFL,WFRおよび左、右後輪WRL,W
RRに個別に装着される車輪ブレーキBFL,BFR,BRL
RRと、ブレーキ操作量に応じた液圧を出力するマスタ
シリンダMと、ブレーキ操作量を検出する操作量検出器
としての踏力センサ1と、液圧源2と、該液圧源2の出
力液圧を踏力センサ1の検出値に応じて調整して出力可
能であって各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRに個
別に対応して配設される電気式アクチュエータ3FL,3
FR,3RL,3RRと、マスタシリンダMおよび各車輪ブレ
ーキBFL,BFR,BRL,BRR間の連通・遮断を切換可能
な電磁式切換弁4FL,4FR,4RL,4RRとを備える。
【0010】マスタシリンダMは、第1および第2出力
ポート5,6を有するタンデム型に構成されるとともに
リザーバR1 を備えるものであり、ブレーキペダル7の
踏込み踏力が負圧ブースタBを介してマスタシリンダM
に入力され、負圧ブースタBからの倍力入力に応じた液
圧が第1および第2出力ポート5,6から出力される。
而して踏力センサ1は、ブレーキペダル7および負圧ブ
ースタB間に介設されるものであり、ブレーキペダル7
の踏込み踏力すなわちブレーキ操作量を検出可能であ
る。
【0011】液圧源2は、リザーバR2 から作動液を汲
上げる液圧ポンプ8と、その液圧ポンプ8に接続される
アキュムレータ9と、アキュムレータ9の圧力を検出す
る圧力検出器10とを備える。
【0012】電気式アクチュエータ3FL,3FR,3RL
RRは、基本的に同一の構成を有するものであり、電気
式アクチュエータ3FLについてのみ以下に詳述し、他の
電気式アクチュエータ3FR,3RL,3RRについては詳細
な説明を省略する。
【0013】図2において、電気式アクチュエータ3FL
は、液圧源2に接続される入力ポート11、リザーバR
2 に通じる解放ポート12ならびに出力ポート13を有
するハウジング14と、ハウジング14に摺動自在に嵌
合されるスプール15と、該スプール15を軸方向に押
圧すべくハウジング14に取付けられるリニアソレノイ
ド16とを備える。
【0014】リニアソレノイド16の駆動ロッド17は
スプール15の一端部に同軸に当接され、ハウジング1
4内にはスプール15の他端面を臨ませる出力室18が
形成される。しかも出力室18は出力ポート13に通じ
るものであり、出力室18内には、スプール15をリニ
アソレノイド16側に付勢する戻しばね19が収納され
る。したがってスプール15は、戻しばね19のばね力
により駆動ロッド17に常時当接することになる。
【0015】ハウジング14にはスプール15を摺動自
在に嵌合させるシリンダ孔20が設けられており、この
シリンダ孔20の内面には、入力ポート11に通じる環
状溝21と、解放ポート12に通じる環状溝22とが軸
方向に間隔をあけた位置に設けられる。またスプール1
5の外面には、出力室18に常時通じる環状凹部23が
設けられる。而してスプール15は、環状凹部23を環
状溝21に通じさせて入力ポート11と出力室18すな
わち出力ポート13とを連通する位置、ならびに環状凹
部23を環状溝22に通じさせて出力室18と解放ポー
ト12とを連通する位置を、軸方向一端に作用するリニ
アソレノイド16の推力と軸方向他端に作用する出力室
18の液圧力との大小関係による軸方向位置変化に応じ
て切換えるものである。
【0016】ところで、リニアソレノイド16は、その
入力電気量に応じた推力を発生するものであり、出力室
18の液圧すなわち出力ポート13から出力される液圧
は、リニアソレノイド16の付勢電力量を制御すること
により任意に制御可能となる。
【0017】電気式アクチュエータ3FLの出力ポート1
3は、液圧伝達手段24FLを介して車輪ブレーキBFL
接続される。この液圧伝達手段24FLは、円筒状のケー
シング25内にフリーピストン26が摺動自在に嵌合さ
れて成るものであり、該フリーピストン26の一端とケ
ーシング25との間に電気式アクチュエータ3FLの出力
液圧を作用させる入力液圧室27が形成され、フリーピ
ストン26の他端とケーシング25との間に、車輪ブレ
ーキBFLに通じる出力液圧室28が形成される。
【0018】また電気式アクチュエータ3FR,3RL,3
RRは液圧伝達手段24FR,24RL,24RRを介して対応
する車輪ブレーキBFR,BRL,BRRに接続される。
【0019】このような電気式アクチュエータ3FL〜3
RRによれば、リニアソレノイド16…の付勢電力量制御
により、ブレーキペダル7を踏込んでいない非ブレーキ
操作時にもブレーキ液圧を出力することが可能であり、
ブレーキ力を駆動輪に加えることによるトラクション制
御や、ブレーキ操作時のアンチロックブレーキ制御を容
易に実行することが可能である。
【0020】再び図1において、マスタシリンダMにお
ける第1および第2出力ポート5,6には、液圧路3
0,31がそれぞれ接続される。一方、電磁式切換弁4
FLは、励磁時に左前輪用車輪ブレーキBFLを液圧路31
とは遮断させる状態と、消磁時に左前輪用車輪ブレーキ
FLを液圧路31に連通させる状態とを切換可能な電磁
切換弁であり、電磁式切換弁4FRは、励磁時に右前輪用
車輪ブレーキBFRを液圧路30とは遮断させる状態と、
消磁時に右前輪用車輪ブレーキBFRを液圧路30に連通
させる状態とを切換可能な電磁切換弁であり、電磁切換
弁4RLは、励磁時に左後輪用車輪ブレーキBRLを液圧路
30とは遮断させる状態と、消磁時に左後輪用車輪ブレ
ーキBRLを液圧路30に連通させる状態とを切換可能な
電磁切換弁であり、電磁式切換弁4RRは、励磁時に右後
輪用車輪ブレーキBRRを液圧路31とは遮断させる状態
と、消磁時に右後輪用車輪ブレーキBRRを液圧路31に
連通させる状態とを切換可能な電磁切換弁である。
【0021】而して各電磁式切換弁4FL〜4FRが、液圧
路30,31を各車輪ブレーキBFL〜BRRとは遮断した
状態にあるときに、ブレーキ操作に応じてマスタシリン
ダMの第1および第2出力ポート5,6から出力される
液圧を蓄圧して、ブレーキペダル7の踏込みストローク
を確保するためのストロークアキュムレータ32,33
が液圧路30,31に接続される。また各電磁式切換弁
FL〜4FRが、液圧路30,31を各車輪ブレーキBFL
〜BRRに連通させた状態にあるときには、ブレーキ操作
に応じてマスタシリンダMの第1および第2出力ポート
5,6から出力される液圧が対応する車輪ブレーキBFL
〜BRRに作用することになるが、その際、車輪ブレーキ
FL〜BRRから電気式アクチュエータ3FL〜3RRに作動
液が流れることは液圧伝達手段24FL〜24RRにより阻
止される。
【0022】図3において、各電気式アクチュエータ3
FL〜3RRにおけるリニアソレノイド16…の作動量すな
わち電力付勢量、ならびに各電磁式切換弁4FL〜4RR
切換作動すなわち励磁・消磁の切換は、電子制御ユニッ
ト33により制御されるものであり、この電子制御ユニ
ット33は、踏力センサ1の検出値に基づいて定められ
る目標ブレーキ圧に対応した電気信号を各リニアソレノ
イド16…に与えるブレーキ圧制御手段34と、電磁式
切換弁4FL,4FR,4RL,4RRの消磁・励磁を切換える
信号を出力する切換弁制御手段35と、ブレーキ圧制御
手段34からの電気信号に応じて各電気式アクチュエー
タ3FL〜3RRのリニアソレノイド16…を駆動する駆動
回路36FL,36FR,36RL,36RRと、切換弁制御手
段35の出力信号に応じて各電磁式切換弁4FL〜4RR
切換駆動する駆動回路37と、切換弁制御手段35が電
磁式切換弁4FL〜4RRを励磁状態としてから所定時間が
経過するまではブレーキ圧制御手段34からの電気信号
による電気式アクチュエータ3FL〜3RRの作動を禁止す
る禁止手段38とを備える。前記所定時間は、電磁式切
換弁4 FL 〜4 RR が励磁されてから遮断するのに要する時
間よりも長く設定される。
【0023】ブレーキ圧制御手段34は、踏力センサ1
の検出値に基づいて目標ブレーキ圧を定めるとともに該
目標ブレーキ圧に対応したブレーキ液圧を電気式アクチ
ュエータ3FL〜3RRから出力すべく各リニアソレノイド
16…のデューティを定めることができるとともに、各
車輪WFL〜WRRの車輪速度および操舵角等に基づいてア
ンチロック制御時やトラクション制御時の前記デューテ
ィを定めることが可能であり、ブレーキ圧制御手段34
には、踏力センサ1、ならびに従動輪すなわち左、右後
輪WRL,WRRの車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度セ
ンサ39RL,39RRの検出値がそれぞれ入力されるとと
もに、図示しないが、駆動輪すなわち左、右前輪WFL
FRの車輪速度をそれぞれ検出する車輪速度センサ、な
らびに操舵角を検出するセンサ等の検出値がそれぞれ入
力される。而して該ブレーキ圧制御手段34は、通常の
ブレーキ操作時においては、次の手順に従って前記デュ
ーティを演算する。
【0024】図4において、第1ステップL1で踏力セ
ンサ1の検出値を読込んだ後、第2ステップL2で踏力
センサ1の検出値すなわちブレーキ操作量に基づく目標
減速GO を設定する。次いで第3ステップL3では、目
標減速度GO に所定値αを乗算することにより目標ブレ
ーキ圧PO を算出する。
【0025】第4ステップL4では、従動輪の車輪速度
に基づいて得られる車体速度がたとえば10km/h未
満であるかどうか、第5ステップL5ではブレーキ操作
速度が所定値よりも速いかどうかがそれぞれ判断され
る。而してそれらの条件のいずれもが成立しないときに
は、第6ステップL6において前記車体速度の変化量す
なわち実際の減速度に基づくフィードバック制御演算を
実行した後、第7ステップL7に進み、前記両条件の少
なくとも一方が成立したときには、第6ステップL6を
迂回して第7ステップL7に進む。
【0026】第7ステップL7では、目標ブレーキ圧P
O に基づいて各リニアソレノイド16…のデューティを
定め、第8ステップL8で、そのデューティに対応した
電気信号を出力することになる。
【0027】切換弁制御手段35は、電気式アクチュエ
ータ3FL〜3RRの出力液圧がブレーキ操作量に対応しな
い異常時、すなわちブレーキ圧制御手段34あるいは駆
動回路36FL〜36RRの故障、電気式アクチュエータ3
FL〜3RRの故障、および踏力センサ1の故障等により電
気式アクチュエータ3FL〜3RRから車両運転者の意図し
た液圧が出力されないときには電磁式切換弁4FL〜4RR
を消磁状態とする信号を出力するが、前記異常時以外の
平時には電磁式切換弁4FL〜4RRを励磁状態とする信号
を出力するものである。而して前記異常を検出するため
に、図1で示すように、車輪ブレーキBFL,BFR
RL,BRRに作用しているブレーキ圧をそれぞれ検出す
る圧力検出器40FL,40FR,40RL,40RRが各電磁
切換弁4FL〜4RRおよび各車輪ブレーキBFL〜BRR間に
接続されるとともに、マスタシリンダMの出力液圧を検
出する圧力検出器41が液圧路30,31の少なくとも
一方に接続されており、切換弁制御手段35は、それら
の圧力検出器40FL〜40RR,41の検出値、ならびに
液圧源2が備える圧力検出器10の検出値等に基づい
て、次の図5および図6に示す手順に従って異常を検出
する。
【0028】先ず図5において、第1ステップS1で
は、ブレーキ圧制御手段34で定められた目標ブレーキ
圧PO と、圧力検出器40FL〜40RRすなわち各車輪ブ
レーキBFL〜BRRに作用している実際のブレーキ圧PA
の差x(=PO −PA )が算出され、第2ステップS2
では、前記差xが所定範囲内に入るかどうか、すなわち
所定値をaとしたときに(−a<x<a)が成立するか
どうかが判定され、x≦−aあるいはa≦xであると判
定されたときには第3ステップS3に進んでカウント値
CT1 が「1」だけ加算される。而して該カウント値C
1 が所定カウント値b未満(CT1 <b)であると第
4ステップS4で判定されたときには、第6ステップS
6に進み、b≦CT1 であると判定されたときには第4
ステップS4から第5ステップS5に進んでフラグFFS
が「1」に設定された後、第6ステップS6に進み、第
2ステップS2で(−a<x<a)と判定されたときに
は、第3、第4および第5ステップS3,S4,S5を
迂回して第6ステップS6に進む。また第6ステップS
6では、第1〜第5ステップS1〜S5の手順が全車輪
FL〜WRRにわたって終了したかどうかが判定され、終
了していないときには第1ステップS1に戻る。
【0029】このような第1〜第6ステップS1〜S6
の手順は、ブレーキ圧制御手段34の故障、駆動回路3
FL〜36RRの故障あるいは各電気式アクチュエータ3
FL〜3RR自体の故障等により、踏力センサ1の検出値に
応じたブレーキ圧が得られない状態が所定時間持続する
かどうかを検出するものであり、上記故障が生じている
と判定したときにフラグFFSを「1」に設定することに
なる。
【0030】次の第7ステップS7では、踏力センサ1
の検出値すなわちブレーキ操作量に応じて定まる基準マ
スタシリンダ圧PMBと、圧力検出器41すなわちマスタ
シリンダMの出力液圧PMAとの差y(=PMB−PMA)が
算出され、第8ステップS8では、前記差yが所定範囲
内に入るかどうか、すなわち所定値をcとしたときに
(−c<y<c)が成立するかどうかが判定され、y≦
−cあるいはc≦yであると判定されたときには第9ス
テップS9に進んでカウント値CT2 が「1」だけ加算
される。このカウント値CT2 が所定カウント値d未満
(CT2 <d)であると第10ステップS10で判定さ
れたときには、図6の第12ステップS12に進み、d
≦CT2 であると判定されたときには第10ステップS
10から第11ステップS11に進んでフラグFFS
「1」に設定された後、第12ステップ12に進み、第
8ステップS8で(−c<y<c)と判定されたときに
は、第9、第10および第11ステップS9,S10,
S11を迂回して第12ステップS12に進む。
【0031】このような第7〜第11ステップS7〜S
11の手順は、踏力センサ1の故障等により、踏力セン
サ1の検出値で定まる基準マスタシリンダ圧PMBと、実
際のマスタシリンダ圧PMAとの間にずれが生じているか
どうかを検出するものであり、踏力センサ1等の故障が
生じていると判定したときにフラグFFSを「1」に設定
することになる。
【0032】図6において、第12ステップS12で
は、イグニッションスイッチが操作されたかどうかすな
わち始動後であるか否かが判定され、第13ステップS
13では、圧力検出器10で検出される液圧源2の出力
液圧PACC が所定値PC を超えているかどうかが判定さ
れ、第14ステップS14では、フラグFFSが「0」で
あるか否かが判定される。而して、始動後に出力液圧P
ACC が所定値PC を超えており、しかもFFS=0のとき
には第15ステップS14で各電磁式切換弁4FL〜4RR
が励磁状態とされる。すなわち各電磁式切換弁4FL〜4
RRはマスタシリンダMおよび車輪ブレーキBFL〜BRR
を遮断した状態となる。一方、イグニッションスイッチ
が操作されていないこと、液圧源2の出力液圧PACC
所定値PC以下であること、ならびにフラグFFS=1で
あることのうち、少なくとも1つが成立したときには、
第16ステップS16で、各電磁式切換弁4FL〜4RR
消磁状態とされる。すなわち各電磁式切換弁4FL〜4RR
はマスタシリンダMおよび車輪ブレーキBFL〜BRR間を
連通する状態となる。
【0033】再び図3において、禁止手段38は、切換
弁制御手段35から各電磁式切換弁4FL〜4RRを励磁し
て閉弁するための信号が駆動回路37に入力されてから
所定時間経過後にハイレベルの信号を出力する遅延回路
42と、ブレーキ圧制御手段34および各駆動回路36
FL〜36RR間に個別に介設されるとともに前記遅延回路
42の出力がハイレベルとなるのに応じて導通するスイ
ッチ回路43FL,43 FR,43RL,43RRとを備える。
【0034】このような禁止手段38によれば、エンジ
ン始動時に各電磁式切換弁4FL〜4 RR を励磁して閉弁す
る信号が切換弁制御手段35から出力されたときに、そ
の信号出力から所定時間経過後に各スイッチ回路43FL
〜43RRが導通することになり、エンジン始動時に各電
磁切換弁4FL〜4RRが閉弁作動を開始してから所定時間
が経過するまでは、ブレーキ圧制御手段34からの電気
信号による電気式アクチュエータ3FL〜3RRの作動が禁
止されることになる。
【0035】次にこの実施例の作用について説明する
と、エンジン始動時にブレーキペダル7を踏みながらイ
グニッションキーによる始動操作を行なったときに、液
圧源2で充分な液圧が確保されているときには、切換弁
制御手段35から各電磁式切換弁4FL〜4RRを励磁して
閉弁作動せしめる信号が出力されるとともに、ブレーキ
圧制御手段34からは、ブレーキペダル7の踏込み操作
量に応じて各電気式アクチュエータ3FL〜3RRを作動せ
しめる信号が出力される。
【0036】しかるに切換弁制御手段35から各電磁式
切換弁4FL〜4RRを励磁して閉弁作動せしめる信号が出
力されてから所定時間が経過するまでは、禁止手段38
の働きにより、ブレーキ圧制御手段34の出力信号が駆
動回路36FL〜36RRに入力されることはなく、電気式
アクチュエータ3FL〜3RRは非作動状態のままであり、
その間に、各電磁式切換弁4FL〜4RRは確実に閉弁作動
し、マスタシリンダMおよび各車輪ブレーキBFL〜BRR
間が遮断される。而して前記所定時間経過後に、遅延回
路42の出力がハイレベルとなるのに応じてスイッチ回
路43FL〜43 RRが導通し、ブレーキ圧制御手段34の
出力信号が駆動回路36FL〜36RRに入力され、各リニ
アソレノイド16…が駆動回路36FL〜36RRにより駆
動されて電気式アクチュエータ3FL〜3RRが作動を開始
し、各電気式アクチュエータ3FL〜3RRからブレーキ操
作量に応じた液圧が出力されるようになる。したがっ
て、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキBFL〜BRR
が遮断される前に電気式アクチュエータ3FL〜3RRから
車輪ブレーキBFL〜BRRに液圧が作用することはなく、
電気式アクチュエータ3FL〜3RRの出力液圧がマスタシ
リンダMに作用してブレーキペダル7が強い力で戻され
ることが防止され、運転者に不快感を与えることはな
い。
【0037】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0038】たとえば上記実施例では、液圧源の出力液
圧をブレーキ操作量に応じて調整する電気式アクチュエ
ータを用いたが、ブレーキ操作量に応じた液圧を直接出
力するようにした電気式アクチュエータを用いることも
可能である。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、切換弁
制御手段が電磁式切換弁を励磁状態としてから所定時間
が経過するまではブレーキ圧制御手段からの電気信号に
よる電気式アクチュエータの作動が禁止され、前記所定
時間は、電磁式切換弁が励磁されてから遮断するのに要
する時間よりも長く設定されるので、ブレーキペダルを
踏んだままのエンジン始動時に電気式アクチュエータの
出力液圧がマスタシリンダに作用することがなく、キッ
クバックが生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーキ液圧系統図である。
【図2】電気式アクチュエータの構成を示す断面図であ
る。
【図3】電気式アクチュエータおよび電磁式切換弁の制
御系統を示す図である。
【図4】ブレーキ圧制御手段での演算手順を示すフロー
チャートである。
【図5】切換弁制御手順での異常検出手順の一部を示す
フローチャートである。
【図6】切換弁制御手段での異常検出手順の残部を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1・・・操作量検出器としての踏力センサ 3FL,3FR,3RL,3RR・・・電気式アクチュエータ 4FL,4FR,4RL,4RR・・・電磁式切換弁 34・・・ブレーキ圧制御手段 35・・・切換弁制御手段 38・・・禁止手段 BFL,BFR,BRL,BRR・・・車輪ブレーキ M・・・マスタシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 真仁 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−95556(JP,A) 特開 平3−287448(JP,A) 特開 平3−287436(JP,A) 実開 昭61−115771(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 13/66 B60T 13/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪ブレーキ(BFL,BFR,BRL
    RR)と、ブレーキ操作量に応じた液圧を出力するマス
    タシリンダ(M)と、ブレーキ操作量を検出する操作量
    検出器(1)と、操作量検出器(1)の検出値に基づい
    て定められる目標ブレーキ圧に対応した電気信号を出力
    するブレーキ圧制御手段(34)と、前記ブレーキ圧制
    御手段(34)の出力電気信号に応じた液圧を出力可能
    であって車輪ブレーキ(BFL,BFR,BRL,BRR)に接
    続される電気式アクチュエータ(3FL,3FR,3RL,3
    RR)と、マスタシリンダ(M)および車輪ブレーキ(B
    FL,BFR,BRL,BRR)間に介設されるとともに励磁時
    の遮断状態ならびに消磁時の連通状態を切換可能な電磁
    式切換弁(4FL,4FR,4RL,4RR)と、電気式アクチ
    ュエータ(3FL,3FR,3RL,3RR)の出力液圧異常時
    には電磁式切換弁(4FL,4FR,4RL,4RR)を消磁状
    態とするが前記異常時以外の平時には電磁式切換弁(4
    FL,4FR,4RL,4RR)を励磁状態とする切換弁制御手
    段(35)とを備える車両のブレーキ装置において、 換弁制御手段(35)が電磁式切換弁(4FL,4FR
    RL,4RR)を励磁状態としてから所定時間が経過する
    まではブレーキ圧制御手段(34)からの電気信号によ
    る電気式アクチュエータ(3FL,3FR,3RL,3RR)の
    作動を禁止する禁止手段(38)を含み、 前記所定時間は、電磁式切換弁(4 FL ,4 FR ,4 RL ,4
    RR )が励磁されてから遮断するのに要する時間よりも長
    く設定される ことを特徴とする車両のブレーキ装置。
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