JPH07257336A - 制動力制御装置 - Google Patents

制動力制御装置

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Publication number
JPH07257336A
JPH07257336A JP5391894A JP5391894A JPH07257336A JP H07257336 A JPH07257336 A JP H07257336A JP 5391894 A JP5391894 A JP 5391894A JP 5391894 A JP5391894 A JP 5391894A JP H07257336 A JPH07257336 A JP H07257336A
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JP
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steering
braking force
brake
wheel
wheels
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JP5391894A
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English (en)
Inventor
Takashi Kajiwara
隆 梶原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動力を確保しつつ据切りを容易に行うこと
ができる制動力制御装置を提供する。 【構成】 車速vが0であることにより車両の停止を検
出し(S1)、ステアリングホイールの操舵角の変化量
Δθが設定値Δθs以上であることにより操舵中を検出
し(S2)、ブレーキスイッチがONであることにより
ブレーキ作用状態を検出したならば(S3)、アンチロ
ック制御装置の構成要素である電磁方向切換弁を減圧状
態に切り換え(S5)、操向輪である左右前輪のブレー
キのホイールシリンダ圧を設定値まで減少させ(S6,
7)、制動力を低減させる。操向輪の回転抑制が軽減さ
れ、据切りを容易に行うことができる。据切り時に電磁
方向切換弁を切り換え、ホイールシリンダをリリーフ弁
を介してリザーバに連通させ、ホイールシリンダ圧を設
定値まで低減させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制動力制御装置に関する
ものであり、特に、据切り時の制動力の制御に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】車両においては、車両が停止した状態
で、ステアリングホイールを操作して操向輪の向きを変
える据切りが行われることがある。電源がOFFにされ
ていない状態で車両が停止させられている間はブレーキ
が作用状態にされ、車輪の回転が抑制されるのが普通で
あり、特に、オートマチックトランスミッションを有す
る車両においては、エンジンが回転していればアクセル
ペダルが踏まれていなくても駆動輪が駆動され、車両が
動くため、ブレーキを作用状態に保つことが必要であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレー
キを作用させた状態で据切りを行うことは容易ではな
い。操向輪を回転可能に支持するキングピンは、通常、
キングピン中心線の接地点が車輪の中心面からも、回転
軸線の真下の位置からも外れた状態となるように設けら
れるため、据切りが行われるとき、操向輪を回転させる
力が生ずる。しかし、操向輪の回転がブレーキによって
抑制されているため、据切り時には操向輪が回転しない
で路面上を滑ることとなって抵抗が大きく、操舵に大き
な力を要するのである。
【0004】実開昭57−184061号公報に記載の
車両のように、ステアリングホイールの操作を助勢する
パワーステアリング装置が設けられていれば、ブレーキ
が作動させられた状態でも据切りを容易に行うことが可
能である。しかし、この場合でも、パワーステアリング
装置を助勢力の大きいものとしなければならず、油圧ポ
ンプを大形のものとすること等により油圧の高圧化を図
ることが必要となり、パワーステアリング装置が大形で
重く、高価なものになることを避け得ない。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑み、車両を停止
状態に保ちながら据切りを容易に行うことができる制動
力制御装置を提供することを課題として為されたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る制動力制御
装置は、上記の課題を解決するために、(a)車両の走
行速度を検出する車速検出手段と、(b)車輪の回転を
抑制するブレーキと、(c)ステアリングホイールの操
作に基づいて操向輪の向きを変える操舵装置による操向
輪の操舵を検出する操舵検出手段と、(d)車速検出手
段により検出される車速に基づいて車両が停止状態であ
ることが検出されている状態で前記操舵装置による操向
輪の操舵が検出されたとき、前記ブレーキのうち、少な
くとも前記ステアリングホイールにより最も直接的に操
舵される操向輪の回転を抑制するブレーキの制動力を抑
制する制動力抑制手段とを含むように構成される。
【0007】ブレーキは、液圧の供給を受けて車輪の回
転を抑制するブレーキおよび電気エネルギの供給を受け
て車輪の回転を抑制するブレーキを含む。前者のブレー
キは、ホイールシリンダを有し、ホイールシリンダへの
液圧の伝達により車輪の回転を抑制する液圧ブレーキで
あり、マニュアル式液圧ブレーキのように、ブレーキ操
作部材の操作に基づいてマスタシリンダの加圧室に発生
した液圧をホイールシリンダに伝達し、車輪の回転を抑
制するブレーキや、電気制御式液圧ブレーキのように、
ブレーキ操作部材の操作量、すなわち操作力や操作スト
ロークを検出し、動力液圧源の液圧を液圧制御装置によ
ってブレーキ操作部材の操作量に対応する高さに制御
し、ホイールシリンダに供給するブレーキがある。液圧
制御装置には、例えば、ソレノイドやフォースモータの
ように、コイルの励磁,消磁の切換えや励磁電流の制御
によってスプールを移動させ、液圧源の液圧を制御する
スプール式電磁液圧制御弁がある。後者のブレーキは、
例えば、電動モータと、互に螺合されていずれか一方が
電動モータによって回転させられる雄ねじ部材およびナ
ットと、それら雄ねじ部材およびナットのうち、電動モ
ータによって回転させられる側ではなく、回転不能かつ
移動可能に支持された部材に取り付けられた摩擦部材と
を有し、ブレーキ操作部材の操作量に応じて摩擦部材が
移動させられて車輪の回転を抑制する。ブレーキは、車
輪の回転を直接抑制するものでもよく、車軸の回転を抑
制するものでもよい。
【0008】
【作用】以上のように構成された制動力制御装置におい
ては、車速検出手段により検出される車両の走行速度が
0であるか否かにより車両が停止しているか否かがわか
り、車両停止状態で操舵検出手段により操舵が検出され
れば、据切りが検出されたことになる。据切り検出時に
は、操向輪の回転を抑制するブレーキの制動力が抑制さ
れるため、操向輪の回転抵抗が小さくて済み、路面上を
転動し易くなり、小さい力で据切りを行うことが可能と
なる。
【0009】制動力は、制動力を低減させることにより
抑制することができ、あるいは制動力の増大を抑えるこ
とによっても抑制することができる。前者の場合、制動
力抑制手段は制動力低減手段であり、後者の場合、制動
力抑制手段は制動力増大抑制手段であることとなる。
【0010】複数の車輪のうちの一部が操向輪である場
合には、それら操向輪が最も直接的に操舵される操向輪
である。複数の車輪全部が操向輪である場合には、通常
の自動車においては前輪が最も直接的に操舵される操向
輪であり、フォークリフトトラック等においては後輪が
最も直接的に操舵される操向輪である。
【0011】制動力は、最も直接的に操舵される操向輪
(以下、主操向輪と称する。)に限らず、他の操向輪
(以下、補助操向輪と称する。)あるいは非操向輪につ
いても抑制してもよい。据切り時には、主操向輪の向き
が変えられ、車両の向きが変わるのに伴って補助操向輪
や非操向輪も僅かに回転するため、非操向輪についても
制動力を抑制することにより、据切りを一層容易に行う
ことができるのである。これらの場合には、全部の車輪
について制動力を抑制することとなるが、各輪のブレー
キの制動力を合わせれば車両全体として十分な制動力が
得られ、車両を停止状態に保つことができる。
【0012】制動力を低減させるときには、制動力は0
まで低減させてもよく、0より大きい大きさまで低減さ
せてもよい。制動力を0まで低減させるのは、一部の車
輪についてのみであり、他の車輪については、制動力を
低減させないか、あるいは一部のみ低減させ、車両全体
として車両を停止状態に保つのに十分な制動力を得る。
制動力を0まで低減させる場合には、制動力抑制手段
は、制動力低減手段の一種である制動力消滅手段である
こととなる。
【0013】制動力の増大を抑制する場合には、制動力
が既に生じているときには、制動力が既に生じている大
きさあるいは設定値を超えて増大しないようにしてもよ
く、あるいは制動力がまだ生じていないときには制動力
が生じないようにしてもよい。
【0014】
【発明の効果】このように本発明によれば、据切り時に
は少なくとも主操向輪の回転を抑制するブレーキの制動
力が抑制され、据切りに要する力が少なくて済み、車両
を停止状態に保ちつつ容易に据切りを行うことができ
る。
【0015】
【発明の望ましい態様】以下に本発明の望ましい態様を
列挙するとともに、関連説明を行う。 (1)さらに、前記ブレーキが作用状態にあることを検
出するブレーキ作用検出手段を含み、前記制動力抑制手
段が、前記車両の停止および操向輪の操舵の検出の他
に、ブレーキ作用検出手段によりブレーキの作用状態が
検出されることを条件として前記ブレーキの制動力を抑
制するものである請求項1に記載の制動力制御装置。こ
の態様の装置においては、据切りが行われても、ブレー
キ作用検出手段によってブレーキの作用状態が検出され
たときにのみブレーキの制動力が抑制される。ブレーキ
が作用させられていなければ、据切りが行われても制動
力を抑制する必要はなく、制動力抑制手段の無駄な作動
がない装置が得られる。
【0016】(2)前記操舵装置がステアリングホイー
ルの操作を助勢するパワーステアリング装置を有するも
のである請求項1または態様(1)の制動力制御装置。
ステアリングホイールの操作はパワーステアリング装置
により助勢され、容易に据切りを行うことができる。操
向輪の制動力が抑制されるため、パワーステアリング装
置を助勢力の大きいものとしなくてもよく、装置の小形
化,重量およびコストの低減を図ることができる。
【0017】(3)さらに、前記ブレーキのホイールシ
リンダの液圧を少なくとも増大および減少させ得る液圧
制御装置と、その液圧制御装置を制御して車輪のスリッ
プ率を適正な範囲に保つアンチロック制御手段とを有
し、前記制動力抑制手段が、前記液圧制御装置にホイー
ルシリンダの液圧を減少させる制動力低減手段である請
求項1、あるいは態様(1)または(2)の制動力制御
装置。液圧制御装置は、例えば、実施例の項において述
べるように、ホイールシリンダをマスタシリンダに連通
させる状態とリザーバに連通させる状態といずれにも連
通させない状態とに切り換えられる電磁方向切換弁や、
増圧用および減圧用の2つの電磁開閉弁の組合せや、あ
るいは比例式電磁液圧制御弁等により構成される。
【0018】アンチロック制御時には、液圧制御装置に
よってホイールシリンダの液圧が制御されることにより
車輪のスリップ率が適正な範囲に保たれ、また、据切り
時には、同じ液圧制御装置によってホイールシリンダの
液圧が低減させられて操向輪の制動力が低減させられ
る。アンチロック制御用の液圧制御装置を利用してブレ
ーキの制動力を低減させるため、制動力制御装置を安価
に構成することができる。なお、ブレーキが前記電気制
御式液圧ブレーキの場合には、通常制動時に動力液圧源
の液圧を制御する液圧制御装置を、制動力低減用やアン
チロック制御用の液圧制御装置として用いることができ
る。
【0019】(4)前記ブレーキがホイールシリンダを
有し、マスタシリンダの加圧室に発生した液圧のホイー
ルシリンダへの伝達により車輪の回転を抑制するもので
あり、かつ、前記制動力抑制手段が、主操向輪のブレー
キのホイールシリンダとマスタシリンダとリザーバとの
間に設けられた電磁方向切換弁と、その電磁方向切換弁
を、ホイールシリンダをリザーバに連通させる状態に切
り換えて制動力を低減させる電磁弁制御手段とを含む制
動力低減手段である請求項1、あるいは態様(1)〜
(3)のいずれか1つの制動力制御装置。この態様の制
動力制御装置において、据切り時には、電磁方向切換弁
がホイールシリンダをリザーバに連通させる状態に切り
換えられ、ホイールシリンダ内のブレーキ液がリザーバ
に排出されて制動力が低減させられる。
【0020】(5)前記制動力低減手段が、前記電磁方
向切換弁と前記リザーバとの間に設けられ、ホイールシ
リンダの液圧を設定値に低減させる液圧低減装置を含む
ものである態様(4)の制動力制御装置。この態様の装
置において、据切り時のホイールシリンダの液圧の設定
値は、0でもよく、0より大きい値でもよく、設定値を
変えることにより、制動力を任意の大きさに低減させる
ことができる。複数の車輪の全部について制動力を低減
させる場合には、各車輪のブレーキのホイールシリンダ
毎に設定値を同じにしてもよく、異ならせてもよい。
【0021】(6)前記液圧低減装置がリリーフ弁であ
る態様(5)の制動力制御装置。この態様の装置におい
て、ホイールシリンダの液圧はリリーフ弁のリリーフ圧
まで低減される。リリーフ弁を用いれば、液圧低減装置
を容易にかつ安価に構成することができる。
【0022】(7)前記ブレーキ作用検出手段が、ブレ
ーキ操作部材の操作を検出するものである請求項1、あ
るいは態様(1)〜(6)のいずれか1つの制動力制御
装置。この態様の装置において、ブレーキが作用状態に
あるか否かは、ブレーキ操作部材が操作されたか否かに
より検出される。ブレーキ操作部材は、ブレーキペダル
あるいは手動操作部材により構成され、ブレーキ操作部
材の操作ストロークや操作力の検出によりブレーキの作
用状態を検出することができる。ブレーキ操作部材の操
作の検出は容易であり、また、車両前部に設けられるの
が普通である電気的な制御機器に検出結果を供給するた
めの配線等を容易に行うことができる。
【0023】(8)前記操舵検出手段が、前記ステアリ
ングホイールの回転を検出するものである請求項1、あ
るいは態様(1)〜(7)のいずれか1つの制動力制御
装置。この態様の装置において、操舵装置の操作は、ス
テアリングホイールの回転の有無によって検出される。
ステアリングホイールの回転の有無は、操舵トルクによ
り検出してもよく、あるいは操舵角によって検出しても
よい。いずれにしてもステアリングホイールの回転に基
づく操舵トルクや操舵角の検出は容易であり、また、制
御機器に検出結果を供給するための配線等を容易に行う
ことができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図2において10はタンデム型のマスタシ
リンダである。このマスタシリンダ10にはブースタ1
2を介してブレーキペダル14が接続されており、ブレ
ーキペダル14の踏込み操作に応じて、マスタシリンダ
10のそれぞれ独立した2つの加圧室に同じ高さの液圧
が発生する。16はリザーバであり、マスタシリンダ1
0に取り付けられ、これにブレーキ液を供給する。
【0025】マスタシリンダ10の各加圧室に発生した
液圧はそれぞれ、プロポーショニングバイパスバルブ1
8を経て左右前輪20,22および左右後輪24,26
にそれぞれ設けられたブレーキのフロントホイールシリ
ンダ30,32およびリヤホイールシリンダ34,36
に伝達される。本実施例の液圧ブレーキ装置は前後2系
統式となっているのである。なお、左右前輪20,22
が非駆動輪である操向輪であり、左右後輪24,26が
駆動輪である非操向輪である。
【0026】これら左右前輪20,22をそれぞれ回転
可能に支持する図示しないキングピンは、通常、キング
ピン中心線の接地点が左右前輪20,22の中心面から
も、回転軸線の真下の位置からも外れた状態となるよう
に設けられており、据切りが行われるとき、左右前輪2
0,22を回転させる力が生ずる。
【0027】プロポーショニングバイパスバルブ18
は、前輪系統が正常な場合には、リヤホイールシリンダ
34,36に供給される液圧をフロントホイールシリン
ダ30,32の液圧に対して一定比率で減圧するが、前
輪系統失陥時にはリヤホイールシリンダ34,36への
供給液圧を減圧せず、車両の制動力が確保される。な
お、これら前後のブレーキ系統は構成が同じであるた
め、以下、同様の作用を為すものについて前後の系統に
共通の符号を付し、前輪のブレーキ系統を代表的に説明
する。
【0028】マスタシリンダ10とフロントホイールシ
リンダ30,32とをつなぐ主液通路の途中には、各フ
ロントホイールシリンダ30,32にそれぞれ対応し
て、電磁方向切換弁40で構成された2つの電磁液圧制
御弁が設けられており、それにより主液通路がマスタシ
リンダ側通路42とホイールシリンダ側通路44とに分
けられている。
【0029】各電磁方向切換弁40は、増圧状態と保持
状態と減圧状態との3つの状態に切換えが可能な切換弁
である。増圧状態は、図2に示すように、マスタシリン
ダ側通路42を各対応するホイールシリンダ側通路44
に連通させて、マスタシリンダ側通路42に供給される
ブレーキ液によって各対応するフロントホイールシリン
ダ30,32の液圧を増大させる状態である。保持状態
は、マスタシリンダ側通路42,ホイールシリンダ側通
路44およびリザーバ通路48のすべてを遮断して、対
応するフロントホイールシリンダ30,32の液圧を一
定に保持する状態である。また、減圧状態は、各対応す
るホイールシリンダ側通路44をリザーバ通路48によ
り共通のリザーバ50に連通させ、フロントホイールシ
リンダ30,32からリザーバ50へのブレーキ液の流
出によりフロントホイールシリンダ30,32の液圧を
減少させる状態である。
【0030】リザーバ50に収容されたブレーキ液はポ
ンプ52によって汲み上げられる。ポンプ52はモータ
54により駆動され、リザーバ50内のブレーキ液はア
キュムレータ56により脈動を緩和されつつ逆止弁58
を備えたポンプ通路60を経て、マスタシリンダ側通路
42に供給される。ポンプ52の前後にはリザーバ50
からアキュムレータ56へ向かう方向を順方向とする一
対の逆止弁64が設けられ、ブレーキ液がリザーバ50
へ逆流しないようにされている。
【0031】また、マスタシリンダ側通路42とホイー
ルシリンダ側通路44との間には、各電磁方向切換弁4
0をバイパスするバイパス通路70がそれぞれ接続さ
れ、それらバイパス通路70の途中に各フロントホイー
ルシリンダ30,32側からマスタシリンダ10側へ向
かう方向を順方向とする逆止弁72がそれぞれ設けられ
ている。したがって、ブレーキペダル14の踏込みが解
除され、マスタシリンダ液圧が低下させられた場合に
は、フロントホイールシリンダ30,32から各電磁方
向切換弁40をバイパスしてブレーキ液が速やかにマス
タシリンダ10へ戻される。
【0032】電磁方向切換弁40の切換えは、制御装置
80によって行われる。制御装置80はコンピュータを
主体とするものであり、左右の前輪20,22および後
輪24,26の各回転速度をそれぞれ検出する回転セン
サ82の出力信号が供給される。回転センサ82は車輪
20,22,24,26の各回転速度に比例する周波数
の交流信号を出力するものであり、例えば、周縁に多数
の歯を備えて車輪と共に回転するロータと、非回転部材
に取り付けられたコイルおよび永久磁石を備えた電磁ピ
ックアップと、ロータの回転に伴ってコイルに発生する
交流電圧をパルス信号に変換する波形整形器とを含むよ
うに構成される。制御装置80は、回転センサ82から
供給されるパルス信号に基づいて車輪速度を演算すると
ともに、車体速度,車輪のスリップ率等を演算する。
【0033】制御装置80にはまた、ブレーキペダル1
4の踏込みを検出するブレーキスイッチ86およびフロ
ントホイールシリンダ20の液圧(以下、ホイールシリ
ンダ圧と称する。)を検出するホイールシリンダ圧セン
サ88が接続されている。
【0034】制御装置80にはさらに、ステアリングホ
イール90の操舵角を検出する操舵角センサ92が接続
されている。操舵角センサ92は、ステアリングホイー
ル90が操作されておらず、中立位置にある状態での検
出値が0であり、ステアリングホイール90が左右いず
れの方向に回転操作されても操舵角を正の値で検出する
ものとされている。
【0035】ステアリングホイール90は、ステアリン
グホイール90の回転を操向輪である左右前輪20,2
2に伝達するステアリングギヤ94等と共に操舵装置を
構成する。また、ステアリングホイール90の操作は、
パワーステアリング装置96により助勢される。パワー
ステアリング装置96は、リザーバ98から作動液を汲
み上げて作動液圧を発生,供給するポンプ100、ポン
プ100から供給される液圧を制御するコントロールバ
ルブ102、コントロールバルブ102によって制御さ
れた液圧によって作動するパワーシリンダ(図示省略)
等を有している。
【0036】さらに、制御装置80のコンピュータのR
AMには、図3に示すようにフラグFがワーキングメモ
リと共に設けられ、コンピュータのROMには、図1に
フローチャートで示す据切り時制動力抑制ルーチンが格
納されている。
【0037】本液圧ブレーキ装置において非制動時に
は、電磁方向切換弁40は図2に示す位置にあり、フロ
ントおよびリヤの各ホイールシリンダ30,32,3
4,36はマスタシリンダ10の加圧室に連通させられ
ている。車輪の回転を抑制すべくブレーキペダル14が
踏み込まれればマスタシリンダ10の加圧室に液圧が発
生し、フロントおよびリヤの各ホイールシリンダ30,
32,34,36に伝達される。
【0038】ブレーキペダル14の踏込み力が路面の摩
擦係数に対して過大であり、車輪のスリップ率が適正範
囲を超えたときには電磁方向切換弁40が減圧状態に切
り換えられる。この切換えは4輪の各系統について別々
に行われ、電磁方向切換弁40が減圧状態に切り換えら
れた系統のホイールシリンダはリザーバ50に連通させ
られ、ブレーキ液が排出されてホイールシリンダ液圧が
減少させられる。それにより車輪のスリップ率が減少す
れば、電磁方向切換弁40が保持状態あるいは増圧状態
に切り換えられる。このように電磁方向切換弁40が減
圧,保持,増圧状態に切り換えられて車輪のスリップ率
が適正範囲に保たれる。
【0039】次に、図1に示す据切り時制動力抑制ルー
チンに基づいて据切り時の制動力の制御について説明す
る。まず、ステップ1(以下、S1と略記する。他のス
テップについても同じ。)において車両の走行速度であ
る車体速度(以下、車速と称する。)vが読み込まれる
とともに、車速vが0か否かにより車両が停止している
か否かの判定が行われる。車両が停止していなければS
1の判定結果はNOとなり、S8において電磁方向切換
弁40が増圧状態にされるとともに、フラグFがリセッ
トされてプログラムの実行は図示しないメインルーチン
に戻る。
【0040】車両が停止していればS1の判定結果はY
ESになり、S2においてステアリングホイール90の
操舵角θが読み込まれるとともに前回からの変化量Δθ
が演算され、変化量Δθが設定値Δθs以上であるか否
かの判定が行われる。ステアリングホイール90が実際
に操作されていなくても、ふらつきにより操舵角の微小
な変化が検出されることがあるため、設定値Δθsが0
より大きい値に設定されているのである。ステアリング
ホイール90が操作されていなければS2の判定結果は
NOとなり、S8が実行される。
【0041】ステアリングホイール90が操作されてお
り、操舵角変化量Δθが設定値Δθs以上であればS2
の判定結果はYESとなってS3が実行され、ブレーキ
スイッチ86がONであるか否かにより、ブレーキペダ
ル14が踏み込まれて車輪の回転が抑制されているか否
かの判定が行われる。ブレーキペダル14が踏み込まれ
ていなければS3の判定結果はNOとなり、S8が実行
される。据切りが行われているが、ブレーキが作用させ
られていないため、制動力を抑制する必要がなく、S4
〜S7が実行されないようにされているのである。
【0042】ブレーキペダル14が踏み込まれていれば
S3の判定結果はYESとなり、S4においてフラグF
がセットされているか否かの判定が行われるが、フラグ
Fは初期設定においてリセットされている。そのためS
4の判定結果はNOになってS5が実行され、フロント
ホイールシリンダ30,32の液圧を制御する電磁方向
切換弁40が減圧状態に切り換えられる。
【0043】ブレーキペダル14が踏み込まれている状
態でステアリングホイール90が操作されて操舵角変化
量Δθが設定値Δθs以上になった場合には、S4〜S
7が実行されるとき、フロントホイールシリンダ30,
32にブレーキ液が供給されており、このブレーキ液は
電磁方向切換弁40の減圧状態への切換えによりリザー
バ50に排出され、フロントホイールシリンダ圧が減少
させられる。
【0044】S5の実行後、S6が実行され、フロント
ホイールシリンダ圧PFWが設定値Ps以下である否かの
判定が行われる。設定値Psは、据切りを容易に行い得
る高さであって、左右前輪20,22の回転は軽く抑制
し得る高さである。この判定結果は当初はNOであり、
ルーチンの実行は終了する。フロントホイールシリンダ
圧PFWが設定値Ps以下になるまでS1〜S6が繰り返
し実行される。フロントホイールシリンダ圧PFWが低下
し、S6の判定結果がYESになればS7が実行され、
電磁方向切換弁40が保持状態に切り換えられるととも
に、フラグFがセットされる。フロントホイールシリン
ダ圧PFWが設定値まで低下させられたことが記憶される
のである。
【0045】そのため、次にS4が実行されるとき、そ
の判定結果はYESになってS7が実行され、電磁方向
切換弁40が保持状態に保たれる。フロントホイールシ
リンダ圧PFWが減少させられることにより操向輪である
左右前輪20,22の回転の抑制が軽減され、据切りが
容易にされるが、左右前輪20,22は軽く制動された
状態に保たれるのである。
【0046】ステアリングホイール90が操作され、操
舵角変化量Δθが設定値Δθs以上の状態でブレーキペ
ダル14が踏み込まれた場合には、フロントホイールシ
リンダ30,32にブレーキ液が供給されていない状態
で電磁方向切換弁40が減圧状態に切り換えられること
となる。そのためフロントホイールシリンダ30,32
にブレーキ液が供給されることがなく、制動力の増大が
抑制される。
【0047】車両が走行を開始し、据切りが終了し、あ
るいはブレーキペダル14の踏込みが解除されればS1
〜S3の判定結果のいずれかがNOになってS8が実行
され、電磁方向切換弁40が増圧状態にされるとともに
フラグFがリセットされる。
【0048】このように本実施例においては、アンチロ
ック制御用の電磁方向切換弁40を用いてフロントホイ
ールシリンダ圧を減少させ、あるいは増大させず、据切
り時の操向輪制動力が抑制されるようになっており、据
切り時に操向輪の制動力を抑制するためにホイールシリ
ンダ圧センサ88を設けるとともに、アンチロック制御
用の制御装置80のコンピュータのROMに据切り時制
動力抑制ルーチンを付加すればよく、容易にかつ安価に
制動力制御装置を得ることができる。
【0049】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、回転センサ82および制御装置80の回転
センサ82の検出結果に基づいて車速を演算する部分が
車速検出手段を構成し、操舵角センサ92が操舵検出手
段を構成し、制御装置80のS1〜S7を実行する部分
と電磁方向切換弁40およびホイールシリンダ圧センサ
88とが、フロントホイールシリンダ圧を増大させない
場合には制動力増大抑制手段を構成し、フロントホイー
ルシリンダ圧を低減させる場合には制動力低減手段を構
成している。また、ブレーキスイッチ86がブレーキ作
用検出手段を構成し、電磁方向切換弁40が液圧制御装
置を構成し、制御装置80の電磁方向切換弁40を制御
して車輪のスリップ率を適正範囲に保つ部分がアンチロ
ック制御手段を構成し、ブレーキペダル14がブレーキ
操作手段を構成している。
【0050】制動力を低減させるべく、フロントホイー
ルシリンダ30,32の液圧が低減させられるとき、フ
ロントホイールシリンダ30,32はマスタシリンダ1
0との連通を遮断され、リヤホイールシリンダ34,3
6への液圧伝達が確保される。電磁方向切換弁40が制
動力が低減させられるブレーキのホイールシリンダとマ
スタシリンダとの連通を遮断する遮断手段を構成すると
ともに、制御装置80のS1〜S7を実行する部分が、
遮断手段を制御するとともに、ホイールシリンダとマス
タシリンダとの連通が遮断された状態で制動力を低減さ
せる制動力低減制御手段を構成している。
【0051】なお、上記実施例において、据切りおよび
ブレーキペダル14の踏込みが検出されたとき、電磁方
向切換弁40の切換えを遅延させて行ってもよい。例え
ば、フロントホイールシリンダ圧がブレーキペダル14
の通常の踏込み時の増大勾配で、据切りを容易に行ない
得る高さであって、左右前輪20,22の回転を軽く抑
制し得る高さまで上昇するのに要する時間遅らせて電磁
方向切換弁40を切り換える。例えば、S3とS4との
間に、S1〜3の判定結果がいずれもYESになった
後、S4が実行される前に時間を計測するステップを設
け、設定時間経過した後にS4〜S7が実行されるよう
にするのである。このようにすれば、据切りが行われて
いる状態でブレーキペダル14が操作されたときにフロ
ントホイールシリンダ30,32にブレーキ液が供給さ
れ、制動力の増大が抑制されるとともに、適切な大きさ
の制動力が得られる。電磁方向切換弁40の切換えの遅
延により得られるフロントホイールシリンダ圧が高いと
きには、S4〜S7の実行により設定値まで減少させら
れる。
【0052】また、据切りとブレーキペダル14の踏込
みとのいずれが先に行われたかを検出し、据切りが先で
あるときにのみ電磁方向切換弁40の切換えを遅延する
ようにしてもよい。
【0053】本発明は、アンチロック制御装置が設けら
れていない液圧ブレーキ装置にも適用することができ
る。この場合には、例えば、図4に示すように、マスタ
シリンダ110と、操向輪である左右前輪112,11
4に設けられたブレーキのフロントホイールシリンダ1
16,118と、リザーバ120との間に電磁方向切換
弁122を設け、フロントホイールシリンダ116,1
18をマスタシリンダ110とリザーバ120とに択一
的に連通させる。
【0054】また、電磁方向切換弁122とリザーバ1
20との間にリリーフ弁126を設ける。リリーフ弁1
26のリリーフ圧は、フロントホイールシリンダ圧が据
切りを容易に行い得る高さであって、左右前輪112,
114の回転は軽く抑制し得る高さに設定される。
【0055】電磁方向切換弁122は制御装置130に
より制御される。制御装置130はコンピュータを主体
とするものであり、前記実施例と同様に前記ブレーキス
イッチ86および操舵角センサ92が接続されるととも
に、左右前輪112,114および図示しない左右後輪
の各回転速度を検出する回転センサ132が接続されて
いる。また、制御装置130のコンピュータのROMに
は、図5にフローチャートで示す据切り時制動力抑制ル
ーチンが格納されている。
【0056】据切り時制動力抑制ルーチンのS101〜
S103は前記実施例の据切り時制動力抑制ルーチンの
S1〜S3と同様に実行される。そして、車両が停止し
た状態でステアリングホイール90の操作およびブレー
キペダル14の踏込みが検出されたならばS104が実
行され、電磁方向切換弁122がフロントホイール11
6,118をリザーバ120に連通させる状態に切り換
えられる。
【0057】ステアリングホイール90が操作され、据
切りが行われている状態でブレーキペダル14が踏み込
まれた場合にはホイールシリンダ圧は増大せず、ブレー
キペダル14が踏み込まれている状態で据切りが行われ
た場合には、フロントホイールシリンダ圧がリリーフ圧
まで減少させられる。いずれにしても操向輪である左右
前輪112,114の制動力が小さくて済み、据切りを
容易に行うことができる。据切りが行われない場合には
S105が実行され、電磁方向切換弁122はフロント
ホイールシリンダ116,118をマスタシリンダ11
0に連通させる状態に切り換えられる。
【0058】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、制御装置130のS101〜S104を実
行する部分が電磁弁制御手段を構成し、電磁方向切換弁
122と共に、フロントホイールシリンダ圧を増大させ
ない場合には制動力増大抑制手段を構成し、フロントホ
イールシリンダ圧を減少させる場合には制動力低減手段
を構成している。
【0059】本実施例の電磁方向切換弁122およびリ
リーフ弁126を、アンチロック制御装置を備えた液圧
ブレーキ装置に追加することも可能である。また、リリ
ーフ弁126を省略してフロントホイールシリンダ圧が
0まで低減させられるようにすることも可能である。
【0060】図4および図5に示す実施例においても、
据切りおよびブレーキペダル14の踏込みが検出された
とき、電磁方向切換弁122の切換えを遅延させて行っ
てもよく、据切りとブレーキペダル14の踏込みとのい
ずれが先に行われたかを検出し、据切りが先であるとき
にのみ電磁方向切換弁122の切換えを遅延するように
してもよい。
【0061】なお、図1〜図3に示す実施例において、
据切り時にブレーキ操作が行われたとき、電磁方向切換
弁40を保持状態に切り換えてフロントホイールシリン
ダ30,32への液圧の伝達を遮断してもよい。
【0062】この電磁方向切換弁40の切換えは図6に
フローチャートで示す据切り時制動力増大抑制ルーチン
に従って行われる。このルーチンのS201〜S203
は前記S1〜S3に同様に実行され、ステアリングホイ
ール90の操舵角の変化量Δθが設定値Δθs以上の状
態でブレーキペダル14が踏み込まれたならば、S20
4が実行され、電磁方向切換弁40が保持状態に切り換
えられてホイールシリンダ圧の増大が抑制される。そし
て、S201〜S203のうちのいずれか1つでも判定
結果がNOになればS205が実行され、電磁方向切換
弁40が増圧状態に切り換えられ、フロントホイールシ
リンダ30,32に液圧が伝達される状態とされる。
【0063】本実施例においては、制御装置80のS2
01〜S204を実行する部分および電磁方向切換弁4
0が制動力抑制手段の一種である制動力増大抑制手段を
構成している。
【0064】また、電磁方向切換弁40,122の切換
えを遅延させなくても、据切りを容易に行い得るととも
に、左右前輪の回転を軽く抑制し得る高さのホイールシ
リンダ圧を得ることができる。例えば、図7に右前輪系
統を代表的に示すように、マスタシリンダ140と右前
輪142のブレーキのフロントホイールシリンダ144
とを接続する液通路146の途中にリザーバ通路148
によってリザーバ150を接続するとともに、リザーバ
通路148に常閉の電磁開閉弁152およびリリーフ弁
154を設ける。
【0065】ブレーキペダル14が踏み込まれれば、マ
スタシリンダ140の加圧室に発生した液圧は液通路1
46によってフロントホイールシリンダ144に伝達さ
れ、この状態で据切りが行われたとき、電磁開閉弁15
2が制御装置156によって開かれ、フロントホイール
シリンダ圧がリリーフ弁154のリリーフ圧まで低減さ
せられる。また、据切りが行われている状態でブレーキ
ペダル14が踏み込まれたときには、電磁開閉弁152
は開かれるが、フロントホイールシリンダ圧がリリーフ
圧まで上昇する間はリリーフ弁154は開かず、リリー
フ圧に等しいフロントホイールシリンダ圧が得られる。
【0066】このような電磁開閉弁152の開閉は、制
御装置156のコンピュータのROMに格納されたフロ
ーチャートに従って行われる。このフローチャートは、
図6に示すルーチンのS201〜S203と同様に据切
りおよびブレーキペダル14の踏込みを検出するステッ
プおよびそれらステップの判定結果によって電磁開閉弁
152の開閉を行うステップを有しているが、フローチ
ャートの図示は省略する。
【0067】本実施例においては、電磁開閉弁152,
リリーフ弁154および制御装置156が、ホイールシ
リンダ圧を低減させる場合には制動力低減手段を構成
し、ホイールシリンダ圧の増大を抑制する場合には制動
力増大抑制手段を構成しているのである。
【0068】なお、図1〜図3に示す実施例において電
磁方向切換弁40に代えて、2個の電磁開閉弁の組合わ
せや1個ずつの電磁開閉弁および電磁方向切換弁の組合
わせにより構成される電磁弁装置を用いて液圧制御装置
を構成してもよい。また、本発明は、図1〜図3に示す
実施例におけるように還流式のアンチロック制御装置を
有する液圧ブレーキ装置の制動力制御装置に限らず、容
積式のアンチロック制御装置を有する液圧ブレーキ装置
等の制動力制御装置にも適用することができる。
【0069】また、図6に示す実施例において電磁開閉
弁を設け、据切り時にブレーキペダル14が踏み込まれ
たとき、ホイールシリンダへの液圧の伝達を遮断するよ
うにしてもよい。
【0070】さらに、図1〜図7に示す各実施例におい
て、ブレーキが作用させられたことは検出せず、車速v
が0であり、操舵角変化量が設定値以上であるときに制
動力を低減させ、あるいは上昇を抑制するようにしても
よい。
【0071】また、ブレーキの作用状態は、ブレーキ操
作部材の操作に限らず、例えば、ホイールシリンダやマ
スタシリンダに液圧が発生しているか否か等により検出
してもよい。さらに、操舵装置の操舵は、ステアリング
ホイールの回転に限らず、例えば、操舵装置を構成する
リンクやタイロッドの移動の有無やステアリングギヤの
回転等によっても検出してもよい。
【0072】また、本発明は、上記各実施例の構成要素
の組合わせを変えた態様で実施することができる。その
他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識
に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である制動力制御装置を備え
た液圧ブレーキ装置を制御する制御装置のコンピュータ
のROMに格納された据切り時制動力抑制ルーチンを示
すフローチャートである。
【図2】上記液圧ブレーキ装置の系統図である。
【図3】上記コンピュータのRAMの構成を示す図であ
る。
【図4】本発明の別の実施例である制動力制御装置を備
えた液圧ブレーキ装置の系統図である。
【図5】図4に示す液圧ブレーキ装置を制御する制御装
置のコンピュータのROMに格納された据切り時制動力
抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明の更に別の実施例である制動力制御装置
を備えた液圧ブレーキ装置を制御する制御装置のコンピ
ュータのROMに格納された据切り時制動力増大抑制ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明の更に別の実施例である制動力制御装置
を備えた液圧ブレーキ装置の系統図である。
【符号の説明】
14 ブレーキペダル 20 左前輪 22 右前輪 30,32 フロントホイールシリンダ 40 電磁方向切換弁 80 制御装置 82 回転センサ 86 ブレーキスイッチ 92 操舵角センサ 94 ステアリングギヤ 96 パワーステアリング装置 112 左前輪 114 右前輪 116,118 フロントホイール 122 電磁方向切換弁 126 リリーフ弁 130 制御装置 132 回転センサ 142 右前輪 144 フロントホイールシリンダ 152 電磁開閉弁 154 リリーフ弁 156 制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行速度を検出する車速検出手段
    と、 車輪の回転を抑制するブレーキと、 ステアリングホイールの操作に基づいて操向輪の向きを
    変える操舵装置による操向輪の操舵を検出する操舵検出
    手段と、 前記車速検出手段により検出される車速に基づいて車両
    が停止状態であることが検出されている状態で前記操舵
    装置による操向輪の操舵が検出されたとき、前記ブレー
    キのうち、少なくとも前記ステアリングホイールにより
    最も直接的に操舵される操向輪の回転を抑制するブレー
    キの制動力を抑制する制動力抑制手段とを含むことを特
    徴とする制動力制御装置。
JP5391894A 1994-03-24 1994-03-24 制動力制御装置 Pending JPH07257336A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6422663B1 (en) * 1998-08-10 2002-07-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Procedure for allocating of braking power
DE102010046472A1 (de) * 2010-09-24 2012-03-29 Gm Global Technology Operations Llc (N.D.Ges.D. Staates Delaware) Fahrzeuglenksystem, Verfahren zum Betreiben eines Fahrzeuglenksystems, Einparkhilfe für ein Fahrzeug sowie Kraftfahrzeug
JP2014015082A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Jtekt Corp 制動制御装置
WO2019145168A1 (de) * 2018-01-25 2019-08-01 Robert Bosch Gmbh Verfahren und vorrichtung zur ansteuerung der bremsen eines stillstehenden oder in den stillstand kommenden kraftfahrzeugs
DE102018211897A1 (de) * 2018-07-17 2020-01-23 Robert Bosch Gmbh Fahrzeug und Verfahren zum Betrieb eines Fahrzeugs
US11472383B2 (en) 2016-09-06 2022-10-18 Hitachi Astemo, Ltd. Vehicle braking force control device

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