JP6663878B2 - キサンテン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、キサンテン誘導体の製造方法に関する。
キサンテン骨格を有する染料として、市販のアシッドレッド(AR)52又はアシッドレッド(AR)289等が使用されている。近年、更に開発が進んでおり、特許文献1には原料及び塩化亜鉛存在下でのキサンテン誘導体の製造方法が記載されている。
特開2016−69655号公報
しかし、従来の合成方法では、収率が低く、かつ合成に際して副生成物が多く、カラムクロマトグラフィーでの精製が必要で、キサンテン誘導体の安定的な供給が困難であった。
以上のような問題点を鑑みて、高収率で、かつカラムクロマトグラフィーでの精製が不要で安定的な供給が可能なキサンテン誘導体の製造方法が望まれていた。
本発明は、従来の製造方法と比べて、収率が高く、かつ安定的に供給可能な、キサンテン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討し、下記手段により上記課題を解決できることを見出した。
<1>
下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させることにより、下記一般式(I)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法であって、
上記マグネシウム元素を有するルイス酸が、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、又はマグネシウムトリフラートである、キサンテン誘導体の製造方法。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(III)中、
及びR は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R 、及びR は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SO Mを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R 、R およびR の少なくとも1つは−SO M表す。
一般式(I)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R 〜R は、それぞれ一般式(III)中のR 〜R と同義である。
<2>
〜R が表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、<1>に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<3>
上記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、<1>又は<2>に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<4>
上記反応において、添加剤として有機塩基を添加する、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<5>
上記反応を60〜200℃で行う、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<6>
下記一般式(II)で表される化合物と、下記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ、得られた反応液に下記一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより、下記一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法であって、
上記マグネシウム元素を有するルイス酸が、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、又はマグネシウムトリフラートである、キサンテン誘導体の製造方法。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(IIIA)中、
21 及びR 25 は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
22 、R 23 、及びR 24 は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SO Mを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R 22 、R 23 及びR 24 の少なくとも1つは−SO Mを表す。
一般式(IV)中、
及びR 10 は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R 及びR は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SO Mを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
一般式(IA)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R 21 〜R 25 は、それぞれ一般式(IIIA)中のR 21 〜R 25 と同義であり、R 〜R 10 は、それぞれ一般式(IV)中のR 〜R 10 と同義である。
<7>
21 〜R 25 が表すアルキル基の炭素数の総数又はR 〜R 10 が表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、<6>に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<8>
上記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、<6>又は<7>に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<9>
上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(IIIA)で表される化合物との反応において、添加剤として有機塩基を添加する、請求項6〜8のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
<10>
上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(IIIA)で表される化合物との反応、及び上記反応液に上記一般式(IV)で表される化合物を反応させる反応を60〜200℃で行う、<6>〜<9>のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
本発明は、上記<1>〜<10>に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記〔1〕〜〔10〕)についても記載している。
〔1〕
下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させることにより、下記一般式(I)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(III)中、
及びRは、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R、及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R、RおよびRの少なくとも1つは−SOM表す。
一般式(I)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R〜Rは、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義である。
〔2〕
〜Rが表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、〔1〕に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔3〕
上記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、〔1〕又は〔2〕に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔4〕
上記反応において、添加剤として有機塩基を添加する、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔5〕
上記反応を60〜200℃で行う、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔6〕
下記一般式(II)で表される化合物と、下記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ、得られた反応液に下記一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより、下記一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(IIIA)中、
21及びR25は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
22、R23、及びR24は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R22、R23及びR24の少なくとも1つは−SOMを表す。
一般式(IV)中、
及びR10は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
一般式(IA)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R21〜R25は、それぞれ一般式(IIIA)中のR21〜R25と同義であり、R〜R10は、それぞれ一般式(IV)中のR〜R10と同義である。
〔7〕
21〜R25が表すアルキル基の炭素数の総数又はR〜R10が表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、〔6〕に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔8〕
上記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、〔6〕又は〔7〕に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔9〕
上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(IIIA)で表される化合物との反応において、添加剤として有機塩基を添加する、〔6〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
〔10〕
上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(IIIA)で表される化合物との反応、及び上記反応液に上記一般式(IV)で表される化合物を反応させる反応を60〜200℃で行う、〔6〕〜〔9〕のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
本発明によれば、従来の製造方法と比べて、収率が高く、かつ安定的に供給可能な、キサンテン誘導体の製造方法を提供することができる。
本発明のキサンテン誘導体の製造方法は、下記の2つの態様がある。
第一の製造方法は、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させることにより、上記一般式(I)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法である。
第二の製造方法は、上記一般式(II)で表される化合物と、上記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ、得られた反応液に上記一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより、上記一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法である。
本発明の第一の製造方法と第二の製造方法は、一般式(II)で表される化合物とスルホ化したアニリンとをマグネシウム元素を有するルイス酸の存在下で反応させて、キサンテン誘導体を得るという点で共通している。
上記第一の製造方法及び第二の製造方法は、マグネシウム元素を有するルイス酸を使用することにより、従来の製造方法と比べて、収率を高くでき(例えば、80%以上)、かつ安定的にキサンテン誘導体を供給することができるため、優れた製造方法である。
上記一般式(I)又は一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体の従来の合成経路は、上記一般式(II)で表される化合物に縮合反応でアニリンを導入した後にスルホ化するルートであったが、スルホ化の選択性が低いために低収率(30%程度)かつ安定的な供給が難しかった(副生成物が多く、カラム精製が必要なため)。一方で、本発明における一般式(I)又は一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体の合成経路は、あらかじめスルホ化したアニリン(一般式(III)又は一般式(IIIA))(容易に合成可能)を、縮合反応で一般式(II)で表される化合物に導入している。このため、選択性の低いスルホ化を行う必要がない。また本発明では、マグネシウム元素を含有するルイス酸が、一般式(II)で表される化合物とアニリン、または中間体(V)(一般式(II)とアニリンが縮合して生じる)とアニリンの縮合反応を効果的に加速させることを見出した。これによって、反応選択性が飛躍的に向上したため、反応後のカラム精製が不要となり、安定的に一般式(I)又は一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を製造できるようになった。
マグネシウム元素を含有するルイス酸が上記の反応を加速させる理由に関しては、以下のように推定している。すなわち、ルイス酸中のマグネシウム元素が一般式(II)の塩素部分、または一般式(II)とアニリンが縮合して生じる中間体(V)の塩素部分に強く配位することで脱離能を高め、効果的に縮合反応を加速させると考えている。
Figure 0006663878
上記一般式(II−2)中、Raは、上記一般式(II)のRaと同義である。
上記中間体(V)中、R〜Rは、上記一般式(III)のR〜Rと同義である。
一般式(II−2)、一般式(V)中、Mg−Xはマグネシウム元素を有するルイス酸を表す。
[第一の製造方法]
以下、まず、第一の製造方法について更に詳細に説明する。
本発明の第一の製造方法は、下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させることにより、下記一般式(I)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法である。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(III)中、
及びRは、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R、及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R、RおよびRの少なくとも1つは−SOM表す。
一般式(I)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R〜Rは、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義である。
〔一般式(II)で表される化合物〕
一般式(II)で表される化合物について説明する。
一般式(II)中、Raで表される一価の置換基としては、例えば、下記置換基群Aで表される置換基を用いることができるが、好ましくは、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基であり、より好ましくはメチル基、塩素原子であり、更に好ましくは塩素原子である。
naは、0〜4を表すが、好ましくは0、1又は4であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは0である。
〔一般式(III)で表される化合物〕
一般式(III)で表される化合物について説明する。
一般式(III)中、R及びRが表すアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基である。
、R、及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
は、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は、好ましくはアルキル基、−SOMであり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、−SOMであり、特に好ましくはメチル基、−SOMである。MはH又はカウンターカチオンを表す。
は、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、−SOMであり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、−SOMであり、特に好ましくは水素原子、−SOMである。MはH又はカウンターカチオンを表す。
上記アルキル基は、更に置換基を有しても良い。上記アルキル基が有しても良い置換基としては、例えば下記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、具体的には、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
一般式(III)において、R〜Rが表すアルキル基の炭素数の総数は2以上が好ましく、3以上が更に好ましい。
なお、上記のR〜Rが表すアルキル基の炭素数の総数には、R〜Rが表すアルキル基が置換基を有する場合の置換基の炭素数を含めないものとする。
、RおよびRのいずれか1つは−SOM(MはH又はカウンターカチオン)を表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
−SOMのMにおけるカウンターカチオンとしては、アルカリ金属イオン(好ましくは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン)、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
一般式(II)で表される化合物の使用量と一般式(III)で表される化合物の使用量との比は、(一般式(II)で表される化合物の使用量)/(一般式(III)で表される化合物の使用量)がモル比で、1/2〜1/8が好ましく、1/2〜1/5が更に好ましい。
本発明の第一の製造方法における反応は、より具体的には、たとえば以下のようにして行うことができる。すなわち、一般式(II)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物とマグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒とをフラスコなどの容器に入れ、容器を加熱するなどして、一定時間、反応させることが好ましい。なお、加熱する手段としては特に限定されず、たとえばオイルバスなどを用いる方法が挙げられる。また、反応を行う際に公知の手段により、容器内を撹拌してもよい。
一般式(II)で表される化合物、一般式(III)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒を加える順序及びタイミングは特に限定されない。
また、上記反応を阻害しない範囲内において、その他の成分を反応系(反応混合物)中に加えてもよい。その他の成分として、たとえば、有機塩基などが挙げられる。
[溶媒]
第一の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させる。
上記溶媒としては、上記一般式(II)、(III)で表される化合物を溶解し得るものであれば特に制限はなく、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒が好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
非プロトン性極性溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチルピロリジン−2−オン等が挙げられる。
中でもエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、スルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1-メチルピロリジン-2-オンが好ましく、エチレングリコール、スルホラン、2,4−ジメチルスルホラン、ジメチルアセトアミド、1−メチルピロリジン-2-オンが更に好ましく、エチレングリコール、スルホランが特に好ましい。
溶媒の使用量は、好ましくは上記一般式(II)で表される化合物の使用量の1〜100質量倍、より好ましくは2〜40質量倍であり、更に好ましくは3〜10質量倍である。
〔マグネシウム元素を有するルイス酸〕
第一の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させる。上記マグネシウム元素を有するルイス酸としては、マグネシウム元素を含有し、溶媒に溶解し得るものであれば特に制限はなく、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、酸化マグネシウム、マグネシウムトリフラート等が挙げられる。中でも、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、酸化マグネシウムが好ましく、塩化マグネシウム、臭化マグネシウムがより好ましい。
マグネシウム元素を有するルイス酸の使用量は、好ましくは上記一般式(II)で表される化合物の物質量の0.1〜10倍、より好ましくは0.5〜4倍であり、更に好ましくは1〜2倍である。
〔有機塩基〕
上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させる反応を阻害しない範囲内において、有機塩基を加えてもよい。有機塩基を加えることで、反応が進行することで発生する塩酸をトラップし、反応を促進する効果があるため、好ましい。
上記有機塩基としては、溶媒に溶解し得るものであれば特に制限はなく、トリエチルアミン、イミダゾール、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、2,6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、ジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセン等が挙げられる。中でも、2,6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、ジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセンは好ましく、キノリン、イソキノリン、ジアザビシクロウンデセンはより好ましい。
有機塩基の使用量は、好ましくは上記一般式(III)で表される化合物の物質量の0.1〜10質量倍、より好ましくは0.2〜5倍、更に好ましくは0.5〜2倍である。
〔反応温度〕
本発明の第一の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とをマグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させるが、反応速度の観点から、60〜200℃で反応させることが好ましく、100〜200℃で反応させることがより好ましく、120〜200℃で反応させることが特に好ましい。
〔反応時間〕
上記反応を行う時間は、特に限定されないが、上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(III)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒の種類、これらの含有量等により適宜調整することができるが、副生成物抑制の観点からは、24時間以下が好ましく、18時間以下がより好ましく、12時間以下が特に好ましい。
〔雰囲気〕
上記反応を行う雰囲気は、特に限定されない。窒素又はアルゴン等の不活性ガス下で反応を行ってもよいし、大気下で反応を行ってもよい。
〔圧力〕
上記反応を行う際の圧力は特に限定されない。上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(III)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒およびその他の添加物の沸点より高い温度で反応を行う場合は、必要に応じて101325Paより高い圧力下で反応を行っても良い。
反応後は、反応液を冷却することが好ましい。冷却手段に特に限定はなく、たとえば、加熱装置を外して放冷にて冷却することもできる。
本発明の第一の製造方法で得られる一般式(I)で表されるキサンテン誘導体について以下に説明する。
〔一般式(I)で表されるキサンテン誘導体〕
Figure 0006663878
一般式(I)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R〜Rは、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義である。
一般式(I)中のRa、naは、それぞれ一般式(II)中のRa、naと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(I)中のR〜Rは、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(I)で表されるキサンテン誘導体またはその塩は、25℃で、水に対して、0.1〜70質量%溶解することが好ましく、0.2〜50質量%溶解することがより好ましく、0.3〜25質量%溶解することが好ましい。
−SOMの数としては好ましくは1〜9であり、より好ましくは1〜3である。なお、一般式(I)中の−SO も−SOMの数に包含される。
[第二の製造方法]
次に、第二の製造方法について。更に詳細に説明する。
本発明の第二の製造方法は、下記一般式(II)で表される化合物と、下記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ(この反応を「第一反応」という)、得られた反応液に下記一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより(この反応を「第二反応」という)、下記一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法である。
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
Figure 0006663878
一般式(II)中、
Raは、一価の置換基を表す。
naは、0〜4を表す。
一般式(IIIA)中、
21及びR25は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
22、R23、及びR24は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R22、R23及びR24の少なくとも1つは−SOMを表す。
一般式(IV)中、
及びR10は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
、R及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
一般式(IA)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R21〜R25は、それぞれ一般式(IIIA)中のR21〜R25と同義であり、R〜R10は、それぞれ一般式(IV)中のR〜R10と同義である。
本発明の第二の製造方法は、あらかじめスルホ化したアニリンである上記一般式(IIIA)で表される化合物を先に一般式(II)で表される化合物と反応させ、更にアニリン(スルホ化されていてもされていなくても良い)を反応させる態様である。
上記一般式(II)は、上記第一の製造方法で記載した一般式(II)と同義であり、好ましい範囲も同義である。
〔一般式(IIIA)で表される化合物〕
一般式(IIIA)で表される化合物について説明する。
一般式(IIIA)中のR21〜R25は、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(II)で表される化合物の使用量と一般式(IIIA)で表される化合物の使用量との比は、(一般式(II)で表される化合物の使用量)/(一般式(IIIA)で表される化合物の使用量)がモル比で、1/1〜1/4が好ましく、1/1〜1/2が更に好ましく、1/1〜1/1.1が特に好ましい。
〔一般式(IV)で表される化合物〕
一般式(IV)で表される化合物について説明する。
Figure 0006663878
一般式(IV)中、R及びR10としてのアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基である。
、R、及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
は、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
は、好ましくはアルキル基、−SOMであり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、−SOMであり、特に好ましくはメチル基、−SOMである。MはH又はカウンターカチオンを表す。
は、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、−SOMであり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、−SOMであり、特に好ましくは水素原子、−SOMである。MはH又はカウンターカチオンを表す。
上記アルキル基は、更に置換基を有しても良い。上記アルキル基が有しても良い置換基としては、例えば下記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられ、具体的には、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
また、上記アルキル基は、下記の式(1)で表される基を置換基として有しても良い。
Figure 0006663878
上記一般式(1)において、
Lは、アルキレン基を表す。Rは、アルキル基を表す。nは1〜5の整数を表す。なお、複数のLは同一でも異なっていても良い。
Lのアルキレン基としては、炭素数1〜3の直鎖、分岐のアルキレン基が挙げられる。
Rのアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
−SOMのMにおけるカウンターカチオンとしては、一般式(III)における、−SOMのMにおけるカウンターカチオンと同義である。
一般式(II)で表される化合物の使用量と一般式(IV)で表される化合物の使用量との比は、(一般式(II)で表される化合物の使用量)/(一般式(IV)で表される化合物の使用量)がモル比で、1/1〜1/8が好ましく、1/2〜1/5が更に好ましい。」
一般式(III)で表される化合物の使用量と一般式(IV)で表される化合物の使用量との比は、(一般式(III)で表される化合物の使用量)/(一般式(IV)で表される化合物の使用量)がモル比で、1/1〜1/8が好ましく、1/2〜1/5が更に好ましい。
本発明の第二の製造方法における反応は、より具体的には、たとえば以下のようにして行うことができる。すなわち、上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(IIIA)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶剤とをフラスコなどの容器に入れ、容器を加熱するなどして、一定時間、反応させることが好ましい。なお、加熱する手段としては特に限定されず、たとえばオイルバスなどを用いる方法が挙げられる。また、反応を行う際に公知の手段により、容器内を撹拌してもよい。
上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(IIIA)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒を加える順序及びタイミングは特に限定されない。
その後、反応液中に上記一般式(IV)で表される化合物を加えて、反応を行う。
また、上記第一反応及び第二反応を阻害しない範囲内において、その他の成分を反応系(反応混合物)中に加えてもよい。その他の成分として、たとえば、有機塩基などが挙げられる。
〔溶媒〕
第二の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させる。上記溶媒としては、上記一般式(II)、(IIIA)で表される化合物、及び上記一般式(IV)で表される化合物を溶解し得るものであれば特に制限はなく、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒が好ましい。
アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒としては、上述のアルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒と同義であり、好ましい範囲も同義である。
なお、溶媒は、第二反応において残っていることが好ましい。
〔マグネシウム元素を有するルイス酸〕
第二の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と上記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させる。マグネシウム元素を有するルイス酸としては、第一の製造方法におけるマグネシウム元素を有するルイス酸と同義であり、好ましい範囲も同義である。
第一反応でのマグネシウム元素を有するルイス酸の使用量は、好ましくは上記一般式(II)で表される化合物の物質量の0.1〜10倍、より好ましくは0.55〜4倍であり、更に好ましくは1〜2倍である。
なお、マグネシウム元素を有するルイス酸は、第二反応において残っていることが好ましい。
〔有機塩基〕
第二の製造方法において、第一反応及び第二反応を阻害しない範囲内において、有機塩基を加えてもよい。有機塩基を加えることで、反応が進行することで発生する塩酸をトラップし、反応を促進する効果があるため、好ましい。
有機塩基としては、第一の製造方法にて説明した有機塩基と同義であり、好ましい範囲も同義である。
有機塩基の使用量は、好ましくは上記一般式(III)で表される化合物の物質量の1〜10質量倍、より好ましくは1〜8倍、更に好ましくは1〜6倍である。
なお、有機塩基は、第二反応において残っていることが好ましい。
〔反応温度〕
本発明の第二の製造方法では、まず、上記一般式(II)で表される化合物と一般式(IIIA)で表される化合物とをマグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させるが(第一反応)、反応速度の観点から、60〜200℃で反応させることが好ましく、100〜200℃で反応させることがより好ましく、120〜200℃で反応させることが特に好ましい。
本発明の第二の製造方法では、上記一般式(II)で表される化合物と、上記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ、得られた反応液に上記一般式(IV)で表される化合物を反応させるが(第二反応)、上記反応液に上記一般式(IV)で表される化合物を反応させる反応は、反応速度の観点から、100〜200℃で反応させることが好ましく、120〜200℃で反応させることがより好ましく、150〜200℃で反応させることが特に好ましい。
なお、第一反応の反応温度が第二反応の反応温度よりも高いことが好ましい。
〔反応時間〕
上記第一反応の時間は、特に限定されないが、上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(IIIA)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒の種類、これらの含有量等により適宜調整することができるが、副生成物抑制の観点からは、12時間以下が好ましく、8時間以下がより好ましく、4時間以下が特に好ましい。
更に、上記第二反応の時間は、特に限定されないが、上記一般式(II)で表される化合物、上記一般式(IIIA)で表される化合物、上記一般式(IV)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒の種類、これらの含有量等により適宜調整することができるが、副生成物抑制の観点からは、24時間以下が好ましく、18時間以下がより好ましく、12時間以下が特に好ましい。
〔雰囲気〕
第一反応及び第二反応を行う雰囲気は、特に限定されない。窒素又はアルゴン等の不活性ガス下で反応を行ってもよいし、大気下で反応を行ってもよい。
〔圧力〕
第一反応及び第二反応を行う際の圧力は特に限定されない。上記一般式(II)で表される化合物と、上記一般式(IIIA)で表される化合物、マグネシウム元素を有するルイス酸、及び溶媒およびその他の添加物の沸点より高い温度で反応を行う場合は、必要に応じて101325Paより高い圧力下で反応を行っても良い。
第二反応後は、反応液を冷却することが好ましい。冷却手段に特に限定はなく、たとえば、加熱装置を外して放冷にて冷却することもできる。
第一の製造方法、第二の製造方法において、反応後に反応液を冷却した後に、反応液から目的物を単離してもよい。目的物を単離する方法としては、酸析、晶析、塩析、抽出に代表される化学工学的に常套の手段又は生成手段を適用することが可能である。
本発明の第二の製造方法で得られる一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体について以下に説明する。
〔一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体〕
一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体について説明する。
Figure 0006663878
一般式(IA)中、
Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R21〜R25は、それぞれ一般式(IIIA)中のR21〜R25と同義であり、R〜R10は、それぞれ一般式(IV)中のR〜R10と同義である。
一般式(IA)中のRa、naは、それぞれ一般式(II)中のRa、naと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(IA)中のR21〜R25は、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(IA)中のR〜R10は、それぞれ一般式(IV)中のR〜R10と同義であり、好ましい範囲も同様である。
但し、一般式(IA)中、R21〜R25が表すアルキル基の炭素数の総数又はR〜R10が表すアルキル基の炭素数の総数は2以上が好ましく、3以上が更に好ましい。
なお、上記のR21〜R25が表すアルキル基の炭素数の総数には、R21〜R25が表すアルキル基が置換基を有する場合の置換基の炭素数を含めないものとする。
また、上記のR〜R10が表すアルキル基の炭素数の総数には、R〜R10が表すアルキル基が置換基を有する場合の置換基の炭素数を含めないものとする。
一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体またはその塩は、25℃で水に対して、0.1〜70質量%溶解することが好ましく、0.2〜50質量%溶解することがより好ましく、0.3〜25質量%溶解することが好ましい。
−SOMの数としては好ましくは1〜9であり、より好ましくは1〜3である。なお、一般式(IA)中に既に存在する−SO も−SOMの数に包含される。
なお、本発明において、置換基群Aは下記で表される置換基である。
(置換基群A)
本明細書において、置換基群Aは、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基からなる置換基群である。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。非芳香族のヘテロ環基の例としては、モルホリニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
イオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またイオン性親水性基はカチオン又はアニオンを含んでいてもよく、カチオン又はアニオンを含む状態を塩の状態と呼ぶ。カルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対カチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩又はナトリウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、ナトリウム塩が最も好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(ジクロロスルホフタレイン)(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−1)を43.0g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−1)を73.6g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−1)を112.2g得た(収率92%)。マススペクトル(MS)(m/z)=683([M−Na+2H]、100%)。
[実施例2]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−2)を68.7g、臭化マグネシウム31.8g、ジアザビシクロウンデセン39.5gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−2)2−2を126.9g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−2)2を115.8g得た(収率88%)。マススペクトル(MS)(m/z)=739([M−Na+2H]、100%)。
[実施例3]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−1)を163.9g、塩化マグネシウム23.6g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−1)を125.6g得た(収率90%)。マススペクトル(MS)(m/z)=763([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例4]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gに化合物(II−2)を75.3g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−1)を43.0g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−1)を73.6g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−3)を119.5g得た(収率94%)。マススペクトル(MS)(m/z)=713([M−Na+2H]、100%)。
[実施例5]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gに化合物(II−3)を72.5g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−2)を68.7g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン39.5gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−1)を73.6g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−4)を115.8g得た(収率88%)。マススペクトル(MS)(m/z)=739([M−Na+2H]、100%)。
[実施例6]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gに化合物(II−4)を93.9g加え撹拌し、これに化合物(III−1)を163.9g、塩化マグネシウム23.6g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−2)を140.6g得た(収率86%)。マススペクトル(MS)(m/z)=899([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例7]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−3)を72.3g、臭化マグネシウム31.8g、ジアザビシクロウンデセン39.5gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−2)を126.9g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−5)を114.0g得た(収率85%)。マススペクトル(MS)(m/z)=753([M−Na+2H]、100%)。
[実施例8]
Figure 0006663878

エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−4)を163.9g、塩化マグネシウム23.6g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−3)を127.1g得た(収率91%)。マススペクトル(MS)(m/z)=763([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例9]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−5)を84.5g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン39.5gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−1)を104.7g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で8時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−6)を121.2g得た(収率92%)。マススペクトル(MS)(m/z)=773([M−Na+2H]、100%)。
[実施例10]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−1)を43.0g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−3)を126.9g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−7)を115.8g得た(収率94%)。マススペクトル(MS)(m/z)=694([M−Na+2H]、100%)。
[実施例11]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−6)を195.7g、臭化マグネシウム31.8g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で14時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−4)を135.4g得た(収率87%)。マススペクトル(MS)(m/z)=855([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例12]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−1)を43.0g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−4)を175.0g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−8)を124.0g得た(収率90%)。マススペクトル(MS)(m/z)=773([M−Na+2H]、100%)。
[実施例13]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−1)を43.0g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−5)を98.6g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−9)を123.0g得た(収率95%)。マススペクトル(MS)(m/z)=729([M−Na+2H]、100%)。
[実施例14]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−7)を45.6g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−6)を87.2g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−10)を119.5g得た(収率93%)。マススペクトル(MS)(m/z)=722([M−Na+2H]、100%)。
[実施例15]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−8)を184.7g、臭化マグネシウム31.8g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−5)を133.4g得た(収率89%)。マススペクトル(MS)(m/z)=823([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例16]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−6)を51.4g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−7)を130.2g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−11)を135.9g得た(収率92%)。マススペクトル(MS)(m/z)=833([M−Na+2H]、100%)。
[実施例17]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−9)を184.7g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−6)を135.1g得た(収率90%)。マススペクトル(MS)(m/z)=823([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例18]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−2)を48.1g、トリフルオロメタンスルホン酸マグネシウム55.7g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−8)を65.9g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で5時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−12)を116.6g得た(収率94%)。マススペクトル(MS)(m/z)=697([M−Na+2H]、100%)。
[実施例19]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−10)を40.5g、塩化マグネシウム六水和物35.1g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−1)を73.6g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で8時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−13)を110.0g得た(収率92%)。マススペクトル(MS)(m/z)=669([M−Na+2H]、100%)。
[実施例20]
Figure 0006663878

エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−10)を40.5g、酸化マグネシウム7.0g、ジアザビシクロウンデセン27.6gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−9)を87.7g加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で8時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−14)を112.7g得た(収率91%)。マススペクトル(MS)(m/z)=695([M−Na+2H]、100%)。
なお、実施例20は、参考例20に読み替えるものとする。
[実施例21]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(III−10)を154.2g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン105.2gを加えた。この反応液の内温を150℃に昇温した後、この温度で10時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(I−7)を120.9g得た(収率90%)。マススペクトル(MS)(m/z)=735([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例22]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−3)を50.7g、塩化マグネシウム16.5g、ジアザビシクロウンデセン146.0gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で3時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−10)を184.4g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−15)を123.5g得た(収率84%)。マススペクトル(MS)(m/z)=805([M−2Na+3H]、100%)。
[実施例23]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSF(化合物(II−1))を70.0g加え撹拌し、これに化合物(IIIA−2)を48.1g、臭化マグネシウム31.8g、ジアザビシクロウンデセン146.0gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で3時間撹拌した。この反応液に化合物(IV−11)を207.8g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いし、50℃送風乾燥機で1日間乾燥することで化合物(IA−16)を128.5g得た(収率86%)。マススペクトル(MS)(m/z)=821([M−2Na+3H]、100%)。
[比較例1]
Figure 0006663878
スルホラン240gに、DCSFを40.0g加え撹拌し、これに化合物1−2を60.1g、塩化亜鉛22.2gを加えた。この反応液の内温を200℃に昇温した後、この温度で3時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、希塩酸1.6Lに注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、水1.6Lでかけ洗いした。得られたウエットケーキにアセトニトリル800mLを加えて45℃で30分撹拌した。結晶をろ別し、アセトニトリル400mLでかけ洗いし、50℃の送風乾燥機で1日間乾燥することで中間体1−Aを53.7g得た(収率90%)。マススペクトル(MS)(m/z)=603([M+H]、100%)。
濃硫酸(95%、和光純薬製)180gに、中間体1−Aを18.0g加え撹拌し、これに内温0〜8℃に保ちながら発煙硫酸(25%、和光純薬製)50mLを滴下し、内温5℃で2時間撹拌した。別の容器に10%食塩水を用意し、ここへ反応液を内温30℃以下になるようにゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別した。得られた結晶を水200gに溶解させ、希水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整した後に、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した。透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去し、得られた水溶液を再度、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで例示化合物1の結晶を得た。収量6.6g、収率31%。マススペクトル(MS)(m/z)=683([M−Na+2H]、100%)。
[比較例2]
Figure 0006663878
濃硫酸(95%、和光純薬製)180gに、中間体1−Aを18.0g加え撹拌し、これに内温0〜8℃に保ちながら発煙硫酸(25%、和光純薬製)65mLを滴下し、内温5℃で48時間撹拌した。別の容器に10%食塩水を用意し、ここへ反応液を内温30℃以下になるようにゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別した。得られた結晶を水200gに溶解させ、希水酸化ナトリウムでpHを7.0に調整した後に、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:水/メタノール)で精製した。透析膜(分画分子量3500、Spectra/Por3 Dialysis Membrane(商品名、スペクトラム=ラボラトリー社製))を用いて、無機塩及び残留有機溶媒を除去し、得られた水溶液を再度、希水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に調整し、メンブレンフイルターで除塵ろ過を行い、得られた水溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで例示化合物3の結晶を得た。収量6.3g、収率26%。マススペクトル(MS)(m/z)=763([M−2Na+3H]、100%)。
[比較例3]
Figure 0006663878
エチレングリコール437.5gにDCSFを70.0g加え撹拌し、これに化合物2−1を68.7g、塩化亜鉛23.5g、ジアザビシクロウンデセン39.5gを加えた。この反応液の内温を120℃に昇温した後、この温度で2時間撹拌した。この反応液に化合物2−2を126.9g加えた。この反応液の内温を180℃に昇温した後、この温度で18時間撹拌した。この反応液を25℃まで放冷した後、メタノール312gを添加した。別の容器に酢酸エチル1060gを用意し、ここへ反応液をゆっくりと注ぎ込んだ。その際に析出した結晶をろ別し、ろ物を酢酸エチル350gで2回かけ洗いした。得られた結晶をメタノール400gに溶解させ、カラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製)、展開溶媒:メタノール)で精製した。得られたメタノール溶液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固することで例示化合物2の結晶を得た。収量15.9g、収率12%。マススペクトル(MS)(m/z)=763([M−2Na+3H]、100%)。

Claims (10)

  1. 下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させることにより、下記一般式(I)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法であって、
    前記マグネシウム元素を有するルイス酸が、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、又はマグネシウムトリフラートである、キサンテン誘導体の製造方法。
    Figure 0006663878

    Figure 0006663878
    Figure 0006663878
    一般式(II)中、
    Raは、一価の置換基を表す。
    naは、0〜4を表す。
    一般式(III)中、
    及びRは、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
    、R、及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R、RおよびRの少なくとも1つは−SOM表す。
    一般式(I)中、
    Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R〜Rは、それぞれ一般式(III)中のR〜Rと同義である。
  2. 〜Rが表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、請求項1に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  3. 前記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、請求項1又は2に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  4. 前記反応において、添加剤として有機塩基を添加する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  5. 前記反応を60〜200℃で行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  6. 下記一般式(II)で表される化合物と、下記一般式(IIIA)で表される化合物とを、マグネシウム元素を有するルイス酸及び溶媒の存在下で反応させ、得られた反応液に下記一般式(IV)で表される化合物を反応させることにより、下記一般式(IA)で表されるキサンテン誘導体を得る、キサンテン誘導体の製造方法であって、
    前記マグネシウム元素を有するルイス酸が、塩化マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、又はマグネシウムトリフラートである、キサンテン誘導体の製造方法。
    Figure 0006663878
    Figure 0006663878
    Figure 0006663878
    Figure 0006663878
    一般式(II)中、
    Raは、一価の置換基を表す。
    naは、0〜4を表す。
    一般式(IIIA)中、
    21及びR25は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
    22、R23、及びR24は、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。但し、R22、R23及びR24の少なくとも1つは−SOMを表す。
    一般式(IV)中、
    及びR10は、各々独立に、水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表す。
    、R及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、又は−SOMを表す。MはH又はカウンターカチオンを表す。
    一般式(IA)中、
    Ra、naは、一般式(II)中のRa、naと同義であり、R21〜R25は、それぞれ一般式(IIIA)中のR21〜R25と同義であり、R〜R10は、それぞれ一般式(IV)中のR〜R10と同義である。
  7. 21〜R25が表すアルキル基の炭素数の総数又はR〜R10が表すアルキル基の炭素数の総数は3以上である、請求項6に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  8. 前記溶媒が、アルコール溶媒又は非プロトン性極性溶媒である、請求項6又は7に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  9. 前記一般式(II)で表される化合物と前記一般式(IIIA)で表される化合物との反応において、添加剤として有機塩基を添加する、請求項6〜8のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
  10. 前記一般式(II)で表される化合物と前記一般式(IIIA)で表される化合物との反応、及び前記反応液に前記一般式(IV)で表される化合物を反応させる反応を60〜200℃で行う、請求項6〜9のいずれか1項に記載のキサンテン誘導体の製造方法。
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