JP6660593B2 - パネル材及びこれを備えた化粧パネル - Google Patents
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例えば、下記特許文献1には、一側端面において開口する凹溝に埋め込まれ、この一側端面に貼着される表面仕上シートの端部を受け入れるように納めるシート端部納め部材を設けたパネル材が開示されている。このパネル材のシート端部納め部材は、表面仕上シートの端部が差し込まれる差込凹溝を設けた構成とされ、この差込凹溝の開口側に、弾性復元力によって差込凹溝に差し込まれた表面仕上シートの端部を挟持する板状突起や弾性突起を設けた構成とされている。
図1〜図3は、第1実施形態に係るパネル材及びこれを備えた化粧パネルの一例を模式的に示す図である。
この化粧パネル1は、一方向に長尺な略矩形平板状とされている。この化粧パネル1は、出入口や収納開口を開閉する建具パネルやパーティション等の間仕切パネル、家具構成部材等として用いられるものとしてもよい。また、化粧パネル1は、パネルの一部、例えば、框状パネルの框部や鏡板部を構成するように用いられるものでもよい。
例えば、化粧パネル1を、建具パネルとして用いられるものとした場合には、当該化粧パネル1の上下寸法(戸高寸法)を1800mm〜3000mm程度とし、戸幅寸法を600mm〜1200mm程度とし、戸厚寸法を20mm〜40mm程度としてもよい。また、この場合には、化粧パネル1の適所に、開閉する際のハンドルや引手等を設けたり、錠装置や、蝶番等の回転連結部材、ランナーや戸車等の走行部材、ガイド溝等を設けたりしてもよい。
枠体11は、四周枠12,13,13,16を構成する上横枠12、左右一対の縦枠13,13及び下横枠16を備えている。また、枠体11は、左右の縦枠13,13に架け渡されるように上下に間隔を空けて設けられた複数本の横桟17,17を備えている。また、図例では、下横枠16の上側に、桟材を積層した構成とされたものとした例を示している。また、下横枠16の左右(長手方向)両端部の上側に、戸車等の走行部材の取付孔の加工下地となる下地部材を積層した例を示している。なお、当該化粧パネル1の用途等に応じて、上横枠12の左右両端部の下側や一方の縦枠13の内方側に、上述のようなランナー等の走行部材やハンドル、錠装置等の取付孔の加工下地や取付下地を設けた構成としてもよい。また、上横枠12の下側にも同様な桟材を設けた構成とされたものとしてもよい。また、枠体11に、横桟17を設けた態様に代えて、または加えて、上下方向に長尺な縦桟を設けた構成としてもよい。
これら四周枠12,13,13,16及び横桟17は、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板や、PB(パーティクルボード)等の木質ボード、MDF(中密度繊維板)やハードボード等の木質繊維板などの木質系材料から形成されたものとしてもよい。また、木質系材料としては、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)としてもよい。また、枠体11は、このような木質系材料から形成されたものに限られず、合成樹脂系材料や金属系材料から形成されたものでもよい。
また、これらパネル幅方向両側の凹溝14,14は、両縦枠13,13のパネル幅方向外側に向く外側面となる端面13a,13aのそれぞれにパネル幅方向外側に向けて開口するように設けられている。また、これら凹溝14,14を、各縦枠13,13のパネル厚さ方向略中心に位置するように設けた構成としている。なお、パネル幅方向両側の凹溝14,14及びこれらにそれぞれに嵌め込まれるシート端部納め部材30,30は、互いに同様の構成であるので、以下では、パネル幅方向一方側の凹溝14及びシート端部納め部材30を例にとって説明する。
また、本実施形態では、凹溝14の開口両側縁部に、溝幅を大きくするように凹段部15,15をそれぞれに設けた構成としている。これら凹段部15,15は、凹溝14の全長に亘って設けられており、パネル幅方向外側に向く段底面15a,15aと、溝幅方向中心側に向く段壁面と、によって区画されている。また、これら凹段部15,15は、互いに同様の構成とされている。凹溝14は、これら凹段部15,15によって開口側の溝幅が溝底側の溝幅W1よりも大とされている。図例では、開口側の溝幅を、溝底側の溝幅W1の略2倍程度とした例を示している。なお、これら凹段部15,15を含む凹溝14の溝深さ寸法や開口側の溝幅、溝底側の溝幅W1は、後記するシート端部納め部材30の受け入れが可能なように適宜の寸法とされている。
繊維シート23としては、ガラス繊維や炭素繊維、鉱物繊維等の強化繊維の織布や不織布、マット等が例示される。ガラス繊維の織布としては、例えば、縦糸及び横糸にガラスロービングを用いて製織した平織、絡み織等の織物であるガラスクロス等が例示される。ガラス繊維の不織布としては、例えば、長さ約10mmのガラス繊維を水中分散させた後に、湿式抄紙法によってすくい取り、脱水、シート化させて、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を塗布したものであるガラスペーパー等が例示される。ガラス繊維のマットとしては、長繊維状(例えば、長さ30mm前後、好ましくは長さ50mm前後)に切断したガラスストランドを、無方向に均等に分散させ、ポリエステルバインダー等の結合剤を用いてマット状に成形したものであるガラスマット等が例示される。
繊維シート23の目付けとしては、例えば、150g/m2以上700g/m2以下の範囲が例示される。この繊維シート23の目付けが小さ過ぎれば、強度が低下する傾向がある一方、大き過ぎれば、重くなる傾向がある。繊維シート23としてガラスクロスを用いる場合は、目付けを200g/m2以上としてもよい。また、繊維シート23としてガラスマットを用いる場合は、目付けを100g/m2以上としてもよい。また、繊維シート23としては、このようなガラス繊維シートのうちガラスマットまたはガラスクロスが好ましい。
樹脂組成物22が発泡樹脂の場合には、その種類にもよるが、発泡倍率が7倍以下、より好ましくは5倍以下の低発泡性のものでもよい。また、樹脂組成物22としては、ウレタン樹脂が好適なものとして例示されるが、この場合には、発泡倍率が1倍〜5倍、より好ましくは1倍〜3倍、さらに好ましくは1倍〜2倍のものでもよい。樹脂組成物22を、このようなウレタン樹脂とした場合には、繊維シート23への含浸性に優れ、化粧シート21及びパネル材10のコア材18への接着性にも優れたものとなる。また、ウレタン樹脂としては、耐水性を有したエーテル系やひまし油系のウレタン樹脂が好ましく例示される。なお、樹脂組成物22には、硬化剤や難燃材等の各種添加剤を添加することができる。
また、樹脂組成物22の繊維シート23への含浸は、樹脂組成物22を貯留する容器内に繊維シート23を浸漬させた後に、余剰分を適宜、絞り取る態様や、繊維シート23にスプレーやローラー等によって塗布する態様としてもよい。または、後記する好ましい製法のように、裏面(反化粧面)側にスプレーやローラー等によって樹脂組成物22が塗布された化粧シート21と繊維シート23とを積層することで、繊維シート23に結果的に樹脂組成物22が含浸される態様等としてもよい。
また、このシート端部納め部材30は、図1(a)に示すように、凹溝14の溝底側に押し込まれた状態(押込状態)で、凹溝14内に全体が収容される構成とされている。本実施形態では、シート端部納め部材30を、押込状態で、パネル幅方向外側に向く外側面36a,36aがパネル幅方向の端面13aと略同一平面状となる構成としている。
この差込溝31の溝深さや溝幅は、化粧シート21の厚さや、化粧シート21の各端部21a,21aを差し込む際に用いられる治具2等の厚さに応じて、また、化粧シート21の各端部21a,21aの差込性の観点等から適宜、設定するようにしてもよい。また、非押込状態における差込溝31の開口側の溝幅(開口幅)W3を含む溝幅を、化粧シート21,21の厚さ寸法の略2倍程度としてもよい。なお、差込溝31は、非押込状態において略方形溝状とされたものに限られず、開口側に向かうに従い溝幅が狭まるような形状とされたものでもよい。
また、本実施形態では、これら両側の係止部34,34を、凹溝14の溝幅方向両内面14a,14aに食い込むように係止する係止突部34,34としている。これら係止突部34,34は、パネル厚さ方向外側に向けて突出するように設けられている。また、これら係止突部34,34は、突出方向先側に向かうに従い先細り状となるように設けられ、尖頭状とされている。本実施形態では、シート端部納め部材30の溝底側部位のパネル厚さ方向両側に、パネル幅方向に複数(図例では、3つ)の係止突部34,34を設けた構成としている。
また、パネル厚さ方向一方側の係止突部34の突出方向先端からパネル厚さ方向他方側の係止突部34の突出方向先端までのパネル厚さ方向に沿う寸法(シート端部納め部材30の溝底側部位の幅寸法)W2は、凹溝14の(溝底側の)溝幅W1よりも大とされている。このシート端部納め部材30の溝底側部位の幅寸法W2は、シート端部納め部材30の凹溝14への嵌め入れ性(押し込み性)や、凹溝14の両内面14a,14aに食い込むように係止する係止突部34,34の係止強度等の観点から適宜の寸法としてもよい。
これら括れ部35,35は、係止突部34,34よりも反溝底側(凹溝14の溝深さ方向で溝底側とは異なる側)に設けられている。また、これら括れ部35,35は、両側壁部33,33のパネル厚さ方向両方側または一方側に溝状に凹部が設けられて他の部位よりも薄く形成されている。本実施形態では、両側壁部33,33の溝深さ方向途中部位に、パネル厚さ方向外側に向けて開口するように溝状に凹部を設けて括れ部35,35としている。また、図例では、両側壁部33,33の凹部を、溝長手方向に見て、略V字溝形状とした例を示しているが、略U字溝形状や略コ字溝形状、略逆台形溝状等とされたものとしてもよい。
また、これら括れ部35,35のパネル厚さ方向に沿う寸法は、両側壁部33,33の反溝底側部位が差込溝31の開口幅W3を狭めるように変位し易いように、また、強度上の観点等から、適宜、設定するようにしてもよい。
これら鍔状部36,36は、薄板状とされ、差込溝31の開口両側縁を構成する両側壁部33,33の反溝底側端部から斜め溝底側となるパネル厚さ方向外側に向けて突出するように設けられている。また、これら鍔状部36,36は、当該シート端部納め部材30が非押込状態では、凹溝14の両側の凹段部15,15の段底面15a,15aに基端側部位が離間した状態で突出方向先端部が当接または近接される構成とされている。また、これら鍔状部36,36は、図1(a)に示すように、当該シート端部納め部材30が押込状態では、厚さ方向をパネル幅方向に沿わせた状態とされる。この状態では、これら鍔状部36,36のパネル幅方向内方側に向く裏面36b,36bが凹段部15,15の段底面15a,15aに平行状となって当接され、差込溝31の開口側が狭められた開口幅W4となる。
また、押込状態で、鍔状部36,36の突出方向先端面が凹段部15,15の段壁面に当接される構成としている。このような構成とすれば、パネル材10の端面13aと鍔状部36,36の外側面36a,36aとが連なるような略面一状となり、これらに跨るように貼着される化粧シート21,21の段差を生じ難くすることができる。
また、図例では、鍔状部36,36の基端部に、上記のような変形を容易とする括れ部を設けた例を示している。図例では、差込溝31の開口両側縁に溝状の凹部を設けて括れ部とした例を示している。
また、このシート端部納め部材30は、例えば、長手方向に沿って押出成形や射出成形等された一体成形品としてもよい。また、シート端部納め部材30は、硬質の合成樹脂系材料から一体的に成形されたものとしてもよい。
このパネル製造方法としては、図2(b)に示すように、パネル材10のパネル厚さ方向両側に、繊維強化樹脂層24,24を構成する繊維シート23,23及び未硬化の樹脂組成物22,22をそれぞれに介在させてパネル厚さ方向両側の化粧シート21,21を配した状態で、上下の成形型によって圧締して樹脂組成物22,22を硬化させて化粧パネル1を製造する構成としてもよい。このような成形型としては、樹脂組成物22の種類にもよるが、硬化に加熱を要する場合には、ヒーターや熱媒体が流通される媒体流通路が設けられたホットプレスとしてもよい。なお、パネル幅方向両側のシート端部納め部材30,30は、予めパネル材10の凹溝14,14に嵌め込んでおくようにしてもよく、または、樹脂組成物22,22を硬化させた後等に嵌め込むようにしてもよい。これらシート端部納め部材30,30を、押込状態とする直前等に嵌め込む場合には、シート端部納め部材30,30を固定する接着剤等を適宜の箇所に塗布しておくようにしてもよい。または、このような接着剤を用いずに、係止突部(係止部)34,34,34,34による係止によってシート端部納め部材30,30が固定されるものとしてもよい。
また、樹脂組成物22の化粧シート21への塗布は、繊維シート23に含浸される樹脂組成物22の量が上記のような一様な量(塗布量)となるように、スプレーやローラー等を用いて塗布するようにしてもよい。また、化粧シート21におけるパネル材10の幅方向両端面13a,13aに貼着される部位及び差込溝31,31に差し込まれる両端部21a,21aに、樹脂組成物22が塗布されないように、適宜のマスキング(養生)を施した状態で塗布するようにしてもよい。
また、パネル材10のパネル幅方向両端面13a,13aに適宜の接着剤を塗布し、図3に示すように、パネル材10のパネル幅方向両側に延出する化粧シート21,21を、パネル材10のパネル幅方向両端面13a,13aに貼着するようにしてもよい。この際、シート端部納め部材30,30の鍔状部36,36,36,36の外側面36a,36a,36a,36aにも接着剤を塗布するようにしてもよい。なお、このような態様に代えて、または加えて、化粧シート21,21側に接着剤を塗布するようにしてもよい。
また、このように化粧シート21,21の各端部21a,21a,21a,21aを差込溝31,31に差し込み、シート端部納め部材30,30を押し込んだ後に、適宜の押圧部材によって幅方向両側から押圧して接着剤を硬化させるようにしてもよい。
また、上記のように、化粧シート21の裏面側に塗布された樹脂組成物22を繊維シート23に含浸させる態様とすれば、化粧シート21の表面平滑性を向上させることができる。なお、このような態様に代えて、樹脂組成物22が含浸された繊維シート23を化粧シート21に積層する態様や、化粧シート21に繊維シート23を積層した状態で、樹脂組成物22を繊維シート23に塗布する態様等としてもよい。さらには、樹脂組成物22を含むプリプレグ状の繊維シート23を、化粧シート21に積層する態様としてもよい。
また、上記したパネル製造方法の各工程の順序等は一例に過ぎず、別順序でなされるものでもよく、種々の変形が可能である。
つまり、パネル厚さ方向両側から一方側端部の端面13aを覆うように設けられる化粧シート21の各端部21a,21aが差し込まれる差込溝31が設けられたシート端部納め部材30を、一方側端部に設けられた凹溝14に嵌め込んだ構成としている。従って、シート端部納め部材30の差込溝31に化粧シート21の各端部21a,21aを差し込んで納めることができる。
また、シート端部納め部材30を、凹溝14の溝底側に押し込まれれば、差込溝31の開口側部位を区画する反溝底側部位が差込溝31の開口幅W3を狭めるように変位する構成としている。また、シート端部納め部材30を、押し込まれて開口幅W4を狭めた状態で凹溝14の溝底側部位の溝幅方向両内面14a,14aに係止する係止部(係止突部)34,34を設けた構成としている。従って、シート端部納め部材30が凹溝14に押し込まれて開口幅W4を狭めた状態で保持され、また、このように保持されて開口幅W4が狭められた差込溝31によって化粧シート21の各端部21a,21aを挟持するように保持することができる。
また、本実施形態では、シート端部納め部材30の両側壁部33,33の溝深さ方向途中部位に、開口幅W3を狭めるように変位する際に屈曲部となるように、他の部位よりもパネル厚さ方向に沿う寸法が小とされた括れ部35,35を設けた構成としている。従って、括れ部35,35の部位を屈曲部として差込溝31の開口幅W3を狭めるようにシート端部納め部材30を容易にかつ確実に変形させることができる。
また、本実施形態では、パネル材10を、四周枠12,13,13,16を含む枠体11で囲まれた空間にコア材18が収容された構成としている。従って、パネル材10を枠体11のみとしたものと比べて、化粧パネル1の強度を向上させることができ、建具等として好適に用いることができる。また、中実状のパネル材10としたものと比べて、軽量化を図ることができる。なお、このような態様に代えて、パネル材10を、枠体11のみによって構成されたものとしたり、中実状とされたものとしたりしてもよい。
図4は、第2実施形態に係るパネル材及びこれを備えた化粧パネルの一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
また、図4では、パネル材10A(化粧パネル1A)のパネル幅方向一方側端部のみを図示しているが、パネル幅方向他方側端部も同様である。
本実施形態では、非押込状態で少なくとも端面13aから突出するシート端部納め部材30Aの反溝底側部位のパネル厚さ方向両側面33Ab,33Abを、反溝底側部位のパネル厚さ方向に沿う寸法が反溝底側に向かうに従い大となるように傾斜面状としている。また、シート端部納め部材30Aに鍔状部36,36を設けていない構成とし、凹溝14Aに凹段部15,15を設けていない構成としている。また、凹溝14Aを、溝深さ方向の全体に亘って一様な溝幅W1とされたものとしている。
また、上記同様、このシート端部納め部材30Aは、押込状態で凹溝14A内に全体が収容されるように、パネル幅方向に沿う寸法が凹溝14Aの溝深さ寸法以下とされている。
なお、括れ部35,35から外側面33Aa,33Aaまでの両側面33Ab,33Abを全体に亘って傾斜面状としているが、このような態様に限られない。非押込状態で凹溝14Aの開口両側縁に当接される部位付近から外側面33Aa,33Aaまでの両側面33Ab,33Abを少なくとも傾斜面状とした態様としてもよい。
また、外側面33Aa,33Aaを、押込状態で端面13aと平行な略面一状となるように、非押込状態でパネル厚さ方向外側に向かうに従い僅かに下るような傾斜面状としてもよい。
また、上記構成とされた本実施形態に係るパネル材10A及びこれを備えた化粧パネル1Aにおいても、上記と概ね同様な効果を奏する。
また、本実施形態では、シート端部納め部材30Aの反溝底側部位のパネル厚さ方向両側面33Ab,33Abを、非押込状態で、反溝底側部位のパネル厚さ方向に沿う寸法が反溝底側に向かうに従い大となるように傾斜面状としている。従って、シート端部納め部材30Aが凹溝14Aに押し込まれれば、反溝底側部位のパネル厚さ方向両側面33Ab,33Abが凹溝14Aの溝幅方向両内面14a,14aに当接規制されて反溝底側部位が差込溝31の開口幅W3を狭めるように変位することとなる。これにより、反溝底側部位が凹溝14Aの溝幅方向両内面14a,14aに当接規制された状態となるので、開口幅W4を広げる側へは変位し難くなり、化粧シート21の各端部21a,21aの抜けを効果的に抑制することができる。
10,10A パネル材
13a 端面
14,14A 凹溝
14a 内面
15 凹段部
21 化粧シート
21a 端部
30,30A シート端部納め部材
31 差込溝
33,33A 側壁部
33Ab 側面
34 係止突部(係止部)
35 括れ部
36 鍔状部
W3 非押込状態における開口幅(開口幅)
W4 押込状態における開口幅(開口幅)
Claims (6)
- 一方側端部に全長に亘って設けられた凹溝にシート端部納め部材が嵌め込まれたパネル材であって、
前記シート端部納め部材には、パネル厚さ方向両側から前記一方側端部の端面を覆うように設けられる化粧シートの各端部が差し込まれる差込溝が全長に亘って設けられており、
前記シート端部納め部材は、前記凹溝の溝底との間に隙間が形成されるように嵌め込まれた状態で、前記凹溝の溝底側に押し込まれれば、前記差込溝の開口側部位を区画する反溝底側部位が該差込溝の開口幅を狭めるように変位する構成とされ、かつ、押し込まれて開口幅を狭めた状態で前記凹溝の溝底側部位の溝幅方向両内面に係止する係止部を備えていることを特徴とするパネル材。 - 請求項1において、
前記係止部は、前記凹溝の溝幅方向両内面に食い込むように係止する係止突部であることを特徴とするパネル材。 - 請求項1または2において、
前記シート端部納め部材における前記差込溝の溝幅方向両側を区画する両側壁部の溝深さ方向途中部位には、前記開口幅を狭めるように変位する際に屈曲部となるように、他の部位よりもパネル厚さ方向に沿う寸法が小とされた括れ部が設けられていることを特徴とするパネル材。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記凹溝の開口両側縁部には、溝幅を大きくするように凹段部がそれぞれに設けられており、
前記シート端部納め部材の反溝底側部位には、前記凹溝の両側の凹段部のそれぞれに受け入れられる鍔状部が設けられ、これら鍔状部は、当該シート端部納め部材が前記凹溝の溝底側に押し込まれていない状態で、前記差込溝の開口両側縁から離間するに従い溝底側に向かうように傾斜する傾斜片状とされていることを特徴とするパネル材。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記シート端部納め部材が前記凹溝の溝底側に押し込まれていない状態で少なくとも前記端面から突出する該シート端部納め部材の反溝底側部位のパネル厚さ方向両側面は、該反溝底側部位のパネル厚さ方向に沿う寸法が反溝底側に向かうに従い大となるように傾斜面状とされていることを特徴とするパネル材。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパネル材と、このパネル材の四周表面を覆うように設けられ、前記シート端部納め部材の差込溝に各端部が差し込まれた化粧シートと、を備えていることを特徴とする化粧パネル。
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