JP6658527B2 - シンチレータパネル及びその製造方法ならびに放射線検出器 - Google Patents

シンチレータパネル及びその製造方法ならびに放射線検出器 Download PDF

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Description

本発明は、シンチレータパネル及びそれを用いた放射線検出器に関する。
従来、医療現場において、フィルムを用いた放射線画像が広く用いられてきた。しかし、フィルムを用いた放射線画像はアナログ画像情報であるため、近年、コンピューテッドラジオグラフィ(computed radiography:CR)や平板放射線検出器(flat panel detector:以下、「FPD」)等のデジタル方式の放射線検出器が開発されている。
FPDにおいては、放射線を可視光に変換するために、シンチレータパネルが使用される。シンチレータパネルは、放射線蛍光体を含み、照射された放射線に応じて、該放射線蛍光体が可視光を発光して、その発光光をTFT(thin film transistor)やCCD(charge−coupled device)で電気信号に変換することにより、放射線の情報をデジタル画像情報に変換する。しかしFPDには、放射線蛍光体が発光する際に、放射線蛍光体自体によって可視光が散乱し、S/N比が低下するという問題が存在する。
この発光光の散乱の影響を小さくするために、隔壁によって蛍光体を区画する方法が提案されており、より具体的には、予め形成した隔壁により区画された空間内、すなわちセル内に、蛍光体を充填する方法が提案されている。隔壁を予め形成しておくための方法としては、シリコンウェハのエッチング加工や、ガラス粉末含有ペーストを用いたスクリーン印刷法又は感光性ペースト法が知られている(特許文献1〜4)。一方で、蛍光体の単結晶を機械的に加工して溝を形成し、この溝に隔壁を埋め込む方法も知られている(特許文献5)。
特開平5−60871号公報 特開平5−188148号公報 特開2011−007552号公報 国際公開第2012/161304号 特開2004−317300号公報
しかしながら、予め形成した隔壁により区画されたセル内に蛍光体を充填する方法では、発光光の散乱を十分に低減することができず、隔壁に吸収される発光光が増加して、シンチレータパネルの輝度が低下することが問題視されていた。一方で、発光光の散乱を抑制するためには、単結晶の蛍光体がより理想的ではあるが、蛍光体の単結晶に溝を形成する作業は精緻なものであって、極めて長時間を要するばかりでなく、加工に伴って蛍光体の単結晶のロスが生じるため、非常に高コストであるにも関わらず、そのシンチレータパネルの輝度は十分なものではなかった。
そこで本発明は、低コストでより簡便な製造が可能であり、さらには高輝度かつ高鮮鋭度のシンチレータパネルを提供することを目的とする。
この課題は次の技術手段の何れかによって達成される。
(1) 基板、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体からなり、 前記蛍光体が、CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる化合物であり、 前記蛍光体の空隙率が20%以下であり、かつ、前記蛍光体が粒界を有する、シンチレータパネル。
(2) 前記蛍光体の空隙率が0.1%以上である、(1)記載のシンチレータパネル。
(3) 前記蛍光体の平均粒子径が、1〜200μmである、(1)又は(2)記載のシンチレータパネル。
(4) 前記隔壁が、無機物からなり、かつ、前記隔壁の空隙率が、25%以下である、(1)〜(3)のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
(5) 前記隔壁のヤング率が、10GPa以上である、(1)〜(4)のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
(6) 前記隔壁が、ガラスを主成分とする、(1)〜(5)のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
(7) 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体との間に、反射層を有し、該反射層は、金属酸化物を主成分として含有する、(1)〜(6)のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
(8) 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体との間に、遮光層を有し、該遮光層は、金属を主成分として含有する、(1)〜(7)のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
(9) 前記シンチレータパネルが、前記反射層と前記蛍光体との間に保護層を有する、(7)に記載のシンチレータパネル。
(10) 前記シンチレータパネルが、前記遮光層と前記蛍光体との間に保護層を有する、(8)に記載のシンチレータパネル。
11) 隔壁により区画されたセル内に、CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる蛍光体をプレス充填する工程を備える方法により製造する、(1)〜(10)のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法
12) 前記プレス充填における圧力が、10〜1000MPaである、(10)記載のシンチレータパネルの製造方法
13) 前記プレス充填における温度が、0〜630℃である、(11)または(12)記載のシンチレータパネルの製造方法
14) 前記プレス充填が、真空下で行われる、(11)〜(13)のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法
15) 前記プレス充填する工程に供される、前記蛍光体の形状が薄膜状である、(11)〜(14)のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法
16) 前記薄膜状の蛍光体が、蛍光体粉末をプレス成型することによって得られる、(15)記載のシンチレータパネルの製造方法
17) (1)〜(16)のいずれか一項記載のシンチレータパネルを具備する、放射線検出器。
本発明によれば、高輝度かつ高鮮鋭度なシンチレータパネルを、より簡便にかつ低コストで提供することができる。
本発明のシンチレータパネルを具備する放射線検出器の構成を、模式的に表した断面図である。 本発明のシンチレータパネルの構成を、模式的に表した斜視図である。 本発明のシンチレータパネルの構成を、模式的に表した断面図である。
以下、図を用いて本発明のシンチレータパネルの具体的な構成について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
図1は、本発明のシンチレータパネルを具備する放射線検出器の構成を、模式的に表した断面図である。図2は、本発明のシンチレータパネルの構成を、模式的に表した斜視図である。放射線検出器1は、シンチレータパネル2、出力基板3及び電源部11からなる。シンチレータパネル2は、蛍光体層6すなわち蛍光体を有し、蛍光体は入射した放射線のエネルギーを吸収して、波長が300〜800nmの範囲の電磁波、すなわち、可視光線を中心に、紫外光から赤外光にわたる範囲の電磁波(光)を放射する。
シンチレータパネル2は、基板4と、その上に区画された空間すなわちセルを形成するための隔壁5と、隔壁5の表面及び基板4上の隔壁の形成されていない部分に形成された遮光層12、反射層13、保護層14と、隔壁5で区画された空間内に充填された蛍光体からなる蛍光体層6と、から構成される。
出力基板3は、基板10上に、光電変換素子とTFTとからなる画素が2次元状に形成された、光電変換層8及び出力層9を有する。シンチレータパネル2の出光面と、出力基板3の光電変換層8とを、ポリイミド樹脂等からなる隔膜層7を介して、接着又は密着させることで、放射線検出器1が得られる。蛍光体層6で発光した光が光電変換層8に到達すると、光電変換層8で光電変換が行われ、出力層9を通じて電気信号が出力される。本発明のシンチレータパネルは各セルを隔壁が区画しているので、格子状に配置された光電変換素子の画素の大きさ及びピッチと、シンチレータパネルのセルの大きさ及びピッチとを一致させることにより、光電変換素子の各画素と、シンチレータパネルの各セルとを対応づけることができる。
本発明のシンチレータパネルは、基板、及び、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体からなり、上記蛍光体の空隙率が20%以下であり、かつ、上記蛍光体が粒界を有することを特徴とする。
基板とは、隔壁を載置する対象となる、平板状の支持体をいう。基板の材質としては、例えば、放射線の透過性を有する、高分子、セラミックス、半導体、金属又はガラスが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリエステル、セルロースアセテート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート若しくは炭素繊維強化樹脂が挙げられる。セラミックスとしては、例えば、アルミナ、窒化アルミ、ムライト、ステアタイト、チッ化珪素又は炭化珪素が挙げられる。半導体としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐又はガリウム窒素が挙げられる。金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅又は金属酸化物が挙げられる。ガラスとしては、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス又は化学的強化ガラスが挙げられる。
基板の厚さは、基板による放射線吸収を抑制するため、1mm以下であることが好ましい。
基板の反射率は、90%以上であることが好ましい。反射率が90%以上であると、シンチレータパネルの輝度が向上する。反射率が90%以上である基板としては、例えば、液晶ディスプレイにおいて反射板として用いられている白色PETフィルムが挙げられる。ここで反射率とは、分光測色計(例えば、CM−2600d;コニカミノルタ社製)を用いて測定された波長530nmのSCI反射率をいう。
図3は、本発明のシンチレータパネルの構成を、模式的に表した断面図である。
隔壁5の高さL1は、100〜3000μmが好ましく、160〜1000μmがより好ましい。L1が3000μmを超えると、蛍光体自体の発光光の吸収が顕著になり、輝度が低下する場合がある。一方で、L1が100μm未満であると、充填可能な蛍光体の量が少なくなるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
隣接する隔壁の間隔L2は、30〜1000μmが好ましい。L2が30μm未満であると、セル内への蛍光体の充填が困難になり易い。一方で、L2が1000μmを超えると、シンチレータパネルの鮮鋭度が低くなる場合がある。
隔壁の底部幅L3は、5〜150μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。L3が5μm未満であると、パターンの欠陥が生じ易くなる。一方で、L3が150μmを超えると、充填可能な蛍光体の量が少なくなるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
隔壁の頂部幅L4は、5〜80μmが好ましい。L4が5μm未満であると、隔壁の強度が低下し、パターンの欠陥が生じ易くなる。一方で、L4が80μmを超えると、蛍光体の発光光を取り出せる領域が狭くなり、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
隔壁の底部幅L3に対する隔壁の高さL1のアスペクト比(L1/L3)は、1.0〜50.0であることが好ましい。このアスペクト比(L1/L3)が大きい隔壁ほど、隔壁により区画された1画素あたりの空間が広く、より多くの蛍光体を充填することができる。
隔壁の間隔L2に対する隔壁の高さL1のアスペクト比(L1/L2)は、0.5〜5.0であることが好ましく、1.0〜5.0であることがより好ましい。このアスペクト比(L1/L2)が高い隔壁ほど、高精細に区画された1画素となり、かつ、1画素あたりの空間により多くの蛍光体を充填することができる。
隔壁の高さL1及び隣接する隔壁の間隔L2は、基板に対して垂直な断面をクロスセクションポリッシャー等の研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡(例えば、S2400;日立製作所製)で断面を観察し、測定することができる。ここで、隔壁と基板との接触部における隔壁の幅を、L3とする。また、隔壁の最頂部の幅を、L4とする。
隔壁は、その強度や耐熱性を高めるため、無機物からなることが好ましい。ここで無機物とは、単純な一部の炭素化合物(グラファイト若しくはダイヤモンド等炭素の同素体等)及び炭素以外の元素で構成される化合物をいう。なお、「無機物からなり」とは、厳密な意味で無機物以外の成分の存在を排除するものではなく、原料となる無機物自体が含有する不純物や、隔壁の製造の過程において混入する不純物程度の無機物以外の成分の存在は、許容される。
隔壁の空隙率は、25%以下であることが好ましい。空隙率が25%を超えると、隔壁の強度が不足し易くなる。隔壁の空隙率は、基板に対して垂直な隔壁の断面の画像を走査型電子顕微鏡で撮影し、隔壁の固体部分と空隙部分とを2値化により区別し、空隙部分の比率を画像解析で求めて測定することができる。
隔壁のヤング率は、10GPa以上であることが好ましい。ヤング率が10GPa以上であると、隔壁の強度が高まり、蛍光体を充填する際に隔壁が破壊されにくくなる。隔壁のヤング率は、微小領域押し込み法であるナノインデンテーション法により測定することができる。
隔壁は、ガラスを主成分とすることが好ましい。ここでガラスとは、ケイ酸塩を含有する、無機非晶質固体をいう。隔壁の主成分がガラスであると、隔壁の強度や耐熱性が高まり、蛍光体を充填する際に破壊されにくくなる。なお、ガラスを主成分とするとは、隔壁を構成する材料の50〜100質量%が、ガラスであることをいう。
本発明のシンチレータパネルにおいては、隔壁により区画されたセル内に、CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる蛍光体が充填されている。ここでCsI:Tlとは、タリウムをドーパントとしてドープした、ヨウ化セシウムをいう。同様に、NaI:Tlとは、タリウムをドーパントとしてドープした、ヨウ化ナトリウムを、SrI2:Euとは、ユーロピウムをドーパントとしてドープした、ヨウ化ストロンチウムを言う。蛍光体は、バインダー樹脂等の有機物を実質的に含有しないことが好ましい。ここで、有機物を実質的に含有しないとは、隔壁に充填された蛍光体中の有機物の含有量が1重量%以下であることを言う。また、蛍光体はCsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる蛍光体のみからなることが好ましいが、他の蛍光体ドーパント又は不純物を含有しても構わない。
セル内に充填された蛍光体の空隙率は20%以下である必要があるが、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがさらにより好ましい。また、セル内に充填された蛍光体の空隙率は、0.1%以上であることが好ましい。蛍光体の空隙率が20%以下であると、蛍光体の充填量が多くなり、また蛍光体内における光散乱が抑制されることから、シンチレータパネルの輝度と鮮鋭度が向上する。一方で、蛍光体の空隙率が0.1%以上である場合、蛍光体が適度な粒界を有する傾向があり、シンチレータパネルの輝度が向上しやすい。充填された蛍光体の空隙率は、隔壁と同様の方法により測定することができる。なお、測定誤差をできるだけ排除するため、走査型電子顕微鏡で撮影した蛍光体の断面の画像の解析範囲には、隔壁及び基板等が含まれないようにし、さらには、無作為に選択した10セルについてそれぞれ画像解析をして算出した平均値を、蛍光体の空隙率とする。
セル内に充填された蛍光体は、粒界を有する必要がある。ここで粒界とは、複数の蛍光体の結晶同士の間に生じた、不連続な境界面をいう。セル内に充填された蛍光体が粒界を有すると、シンチレータパネルの輝度や鮮鋭度が向上する。この機序は明確ではないが、粒界を有する蛍光体のX線発光画像において、粒界部分が特に強く発光している様子が見られることから、粒界が発光光の導波路として機能していると推測される。また、出力基板と対向する蛍光体層の表面に粒界が存在することにより、粒界を介して蛍光体から出力基板側に発光光を効率的に取り出しやすくなると推測される。なお、セル内に充填された蛍光体における粒界の有無は、基板に対して垂直な蛍光体の断面の画像を走査型電子顕微鏡で観察して判別することができる。なお、通常の走査型顕微鏡では粒形状の輪郭が判断しにくい場合があるが、EBSD(Electron Back Scatter Diffraction Patterns)法を用いることで鮮明に確認することができる。
セル内に充填された蛍光体の平均粒子径は、1〜200μmであることが好ましい。蛍光体の平均粒子径が1μm未満であると、発光光の散乱が過大となり、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。一方で、蛍光体の平均粒子径が200μmを超えると、粒界や空隙の分布が不適当となり、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。より好ましい粒子径は10〜100μmであり、さらにより好ましくは20〜60μmである。
セル内に充填された蛍光体の平均粒子径は、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面における蛍光体の断面の画像を走査型電子顕微鏡で撮影し、無作為に選択した3個のセルについて、粒界で区画された蛍光体の個々の単結晶を1つの粒子として、セル内の全ての粒子を対象に、画像解析ソフトを用いて解析することで求められる。なお、粒界の有無の判定と同様に、EBSD法を用いて画像取得することにより、粒界で区画された領域をより鮮明に観察できる。
本発明において、セル内に充填された蛍光体の形状は粒状であることが好ましい。蛍光体が粒状である、とは、シンチレータパネルの断面における蛍光体の断面の画像を走査型電子顕微鏡で撮影し、粒界で区画された蛍光体の結晶のうち無作為に選択した10個の結晶について、断面の長径と短径とを測定し、該長径を短径で除した値の平均値が10以下であることをいう。蛍光体が粒状である場合、柱状結晶などの非粒状の蛍光体の場合に比べて、水分などの不純物が結晶中に浸入しにくくなるため、蛍光体層の劣化が起こりにくくなる傾向がある。
本発明のシンチレータパネルは、隔壁と蛍光体層との間に、金属酸化物を含有する反射層を有することが好ましい。ここで、隔壁と蛍光体層との間に反射層を有するとは、例えば、蛍光体層と接する基板及び隔壁の表面に、反射層が形成されている状態をいう。反射層は、金属酸化物を主成分とすることが好ましい。なお、金属酸化物を主成分とするとは、反射層に占める金属酸化物の割合が、50体積%以上であることをいう。シンチレータパネルが、隔壁と蛍光体層との間に金属酸化物を含有する反射層を有することにより、基板及び該基板上に載置された隔壁の反射率を好適なものに制御することができる。
反射層の平均厚さは、5〜20μmであることが好ましい。ここで反射層の平均厚さとは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面において、無作為に選択した10のセルの反射層の面積を、反射層の形成長さで除した値をいい、反射層の形成長さとは、該10のセルの断面において反射層とその下層(隔壁又は遮光層等)が接触している部位の長さの総延長をいう。より具体的には、反射層の平均厚さは、基板に対して垂直な、シンチレータパネルの断面を研磨装置により露出させ、走査型電子顕微鏡で断面を観察し、画像処理をして算出することができる。
反射層の平均厚さが5μm未満であると、反射率が不十分となる場合がある。一方で、該厚さが20μmを超えると、蛍光体層の体積が不十分となるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。
反射層が含有する金属酸化物は、より好適な反射率を達成するため、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムからなる群から選ばれる化合物であることが好ましい。これらの酸化物により構成される反射層は、適切な反射率を有することから好ましい。
本発明の大型構造物の検査装置が具備するシンチレータパネルは、隔壁と蛍光体層との間に、金属を含有する遮光層を有することが好ましい。シンチレータパネルが、隔壁と蛍光体層との間に金属を含有する遮光層を有することにより、隣接するセルへのシンチレーション光の漏れを抑止することができる。遮光層は、金属を主成分とすることが好ましい。なお、金属を主成分とするとは、遮光層に占める金属の割合が、50体積%以上であることをいう。
遮光層形成法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法若しくはCVD法等の真空製膜法、メッキ法、ペースト塗布法又はスプレーによる噴射法が挙げられる。遮光層が含有する金属としては、例えば、アルミニウム、クロム、銀、タングステン、モリブデン又は鉛が挙げられる。遮光層の平均厚さは、20〜1000nmが好ましい。遮光層の平均厚さが20nm未満であると、シンチレーション光の漏れの抑制効果やX線吸収効果が不十分となりやすい。一方で、1000nmを超えると、蛍光体層の体積が不十分となるため、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。遮光層の平均厚さは、反射層の平均厚さと同様の手法で算出することができる。
隔壁と蛍光体層との間に、遮光層及び反射層の両方を形成する場合は、遮光層による吸収で反射率が不十分となることを回避するため、遮光層上に反射層を形成することが好ましい。
セルに蛍光体を充填する際に、上記遮光層、反射層が脱落しないように保護層が形成されていることが好ましい。遮光層と保護層を形成する場合、保護層は遮光層を形成後、遮光層と蛍光体層との間に形成される。反射層と保護層を形成する場合、保護層は反射層を形成後、反射層と蛍光体層との間に形成される。遮光層、反射層、保護層すべてを形成する場合は、遮光層、反射層、保護層の順に形成することが好ましい。保護層の材質としては、ガラス、SiO、樹脂のように薄くても緻密で強度があり、反応性が低い物質が挙げられる。後処理工程での熱負荷が大きい場合は、ガラス、SiO等無機物が用いられることが好ましい。一方、有機物の場合は、樹脂のポリパラキシリレンは反応性が低くより好ましい。
保護層の形成方法としては、例えば真空製膜法、メッキ法、又はスプレー噴霧法が挙げられるが、より緻密な膜を形成するため真空製膜法が好ましい。膜の厚みが厚くなるとセルに充填される無機材料を含有する組成物の量が減るため、遮光層、反射層の脱落がない範囲で最も薄くなるよう形成されることが好ましく、ポリパラキシリレンは1〜5μm形成されることが好ましい。
本発明のシンチレータパネルの製造方法は、隔壁により区画されたセル内に、蛍光体をプレス充填する工程を備えることが好ましい。
プレス充填とは、蛍光体に圧力を加えて、隔壁により区画されたセル内に充填する方法をいう。CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる蛍光体は低温低圧でも結晶が塑性変形するという特異な性質を有するため、比較的低温、かつ低圧の温和な条件においても、隔壁内に均一かつ低空隙率で充填することができる。これに対し、他の蛍光体では、蛍光体が塑性変形せず隔壁充填後の蛍光体層の空隙率を20%以下に小さくできない、蛍光体自体が加圧により劣化してしまう、高密度充填のために高温高圧が必要とされるため隔壁の変形又は破壊が避けられない、などの課題があり、プレス充填を行うことは非常に困難である。
蛍光体に圧力を加える方法としては、例えば、一軸プレス、冷間等方圧プレス又は熱間等方圧プレスが挙げられる。
プレス充填における圧力は、10〜1000MPaが好ましく、50〜400MPaであることがより好ましい。い。10MPa未満であると、蛍光体の塑性変形が不十分となり、空隙率が低くならず発光光の散乱が過大となって、シンチレータパネルの輝度が低下する場合がある。一方で、1000MPaを超えると、蛍光体が単結晶化して、シンチレータパネルの輝度が低下する場合があり、隔壁の変形又は破壊が起こり易くなる。
プレス充填における温度は、0〜630℃が好ましい。630℃を超えると、蛍光体が単結晶化して、シンチレータパネルの輝度が低下する場合があり、また隔壁の変形又は破壊が起こり易くなる。温度は500℃以下がより好ましく、300℃以下がさらにより好ましい。
プレス充填は、真空下で行うことが好ましい。真空下で行うことにより、蛍光体層の空隙率を低減しやすくなる。真空下での充填方法は特に限定されないが、プレス機の加圧機構部を真空にしてプレスする方法や、プレス対象物をプラスチック製の袋や、袋状に密閉成型した金属薄膜容器に入れた後、袋内を減圧して真空とし、その後、袋ごとプレスしてもよい。袋状の対象物に圧力をかける方法としては、用いる媒介物や加熱温度等によっていくつかに分類されるが、例えば、CIP法、WIP法又はHIP法が挙げられる。ここでCIP法(冷間等方圧加圧法:Cold Isostatic Pressing法)とは、水等の液体を媒介物として、加熱をしない方法をいい、WIP法(温間等方加圧法:Warm Isostatic Pressing法)とは、水又はシリコンオイル等の液体を媒介物として15〜200℃で加熱する方法をいい、HIP法(熱間等方加圧法:Hot Isostatic Pressing法)とは、アルゴンガス又は窒素ガスを媒介物として15〜2500℃で加熱する方法をいう。
プレス充填に供される蛍光体は、粉末状又は薄膜状(シート状)であることが好ましく、薄膜状であることがより好ましい。薄膜状の蛍光体を得る方法としては、粉末状の蛍光体をプレス成型する方法が好ましい。蛍光体を薄膜状にしてからセルの開口面に配置し、プレス充填することで、蛍光体層の空隙率をより低減できる。
蛍光体の充填後は、余剰の組成物を溶剤等で拭き取ったり、機械的に研磨したりしても構わない。余剰の蛍光体の厚みが厚いと、発光が表示部材の水平方向に散乱しやすくなる。従って、充填された組成物の高さと隔壁高さが同等になるように、充填時に組成物の厚みを調整しておくか、充填後に溶剤等で拭き取るか、充填後に研磨により余剰の組成物を除去することが好ましい。
隔壁を形成する方法として公知の方法が利用できるが、形状の制御が容易であるため、感光性ペースト法が好ましい。
ガラスを主成分とする隔壁は、例えば、基材の表面に、ガラス粉末を含有する感光性ペーストを塗布して塗布膜を得る、塗布工程と、塗布膜を露光及び現像して、隔壁の焼成前パターンを得る、パターン形成工程と、パターンを焼成して、隔壁パターンを得る、焼成工程と、により形成できる。ガラスを主成分とする隔壁を製造するためには、塗布工程で用いるガラス粉末含有ペーストが含有する無機成分の50〜100質量%がガラス粉末である必要がある。
ガラス粉末含有ペーストが含有するガラス粉末は、焼成温度で軟化するガラスが好ましく、軟化温度が700℃以下である、低軟化点ガラスがより好ましい。
軟化温度は、示差熱分析装置(例えば、差動型示差熱天秤TG8120;株式会社リガク製)を用いて、サンプルを測定して得られるDTA曲線から、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求めることができる。より具体的には、まず、示差熱分析装置を用いて、アルミナ粉末を標準試料として、室温から20℃/分で昇温して、測定サンプルとなる無機粉末を測定し、DTA曲線を得る。そして得られたDTA曲線より、吸熱ピークにおける吸熱終了温度を接線法により外挿して求めた軟化点Tsを、軟化温度とすることができる。
低軟化点ガラスを得るためには、ガラスを低軟化点化するために有効な化合物である、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛及びアルカリ金属の酸化物からなる群から選ばれる金属酸化物を用いることができるが、アルカリ金属の酸化物を用いて、ガラスの軟化温度を調整することが好ましい。ここでアルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる金属をいう。
低軟化点ガラスに占めるアルカリ金属酸化物の割合は、2〜20質量%であることが好ましい。アルカリ金属酸化物の割合が2質量%未満であると、軟化温度が高くなり、焼成工程を高温で行う必要が生じてしまい、隔壁に欠陥が生じ易い。一方で、アルカリ金属酸化物の割合が20質量%を超えると、焼成工程においてガラスの粘度が過度に低下し、得られる格子状の焼成後パターンの形状に歪みが生じ易い。
また低軟化点ガラスは、高温での粘度を至適なものとするために、酸化亜鉛を3〜10質量%含有することが好ましい。低軟化点ガラスに占める酸化亜鉛の割合が3質量%未満であると、高温での粘度が高くなる。一方で、酸化亜鉛の含有量が10質量%を超えると、低軟化点ガラスの製造コストが高くなる。
さらに低軟化点ガラスは、安定性、結晶性、透明性、屈折率又は熱膨張特性の調整のため、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化アルミニウム及びアルカリ土類金属の酸化物からなる群から選ばれる金属酸化物を含有することが好ましい。ここでアルカリ土類金属とは、マグネシウム、カルシウム、バリウム及びストロンチウムからなる群から選ばれる金属をいう。好ましい低軟化点ガラスの組成範囲の一例を、以下に示す。
アルカリ金属酸化物 : 2〜20質量%
酸化亜鉛 : 3〜10質量%
酸化ケイ素 : 20〜40質量%
酸化ホウ素 : 25〜40質量%
酸化アルミニウム : 10〜30質量%
アルカリ土類金属酸化物 : 5〜15質量%。
ガラス粉末を含む無機粉末の粒子径は、粒度分布測定装置(例えば、MT3300;日機装株式会社製)を用いて測定をすることができる。より具体的には、水を満たした粒度分布測定装置の試料室に無機粉末を投入し、300秒間超音波処理を行ってから測定をすることができる。
低軟化点ガラス粉末の50%体積平均粒子径(以下、「D50」)は、1.0〜4.0μmであることが好ましい。D50が1.0μm未満であると、ガラス粉末が凝集し、均一な分散性が得られなくなって、ペーストの流動安定性が低下する。一方で、D50が4.0μmを超えると、焼成工程で得られる焼成後パターンの表面凹凸が大きくなり、事後的に隔壁が破壊される原因となり易い。
ガラス粉末含有ペーストは、焼成工程における格子状パターンの収縮率の制御や、最終的に得られる隔壁の形状保持のため、低軟化点ガラス以外に、軟化温度が700℃を超える高軟化点ガラス又は酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン若しくは酸化ジルコニウム等のセラミックス粒子を、フィラーとして含有しても構わない。無機成分全体に占めるフィラーの割合は、ガラス粉末の焼結が阻害されることによる隔壁の強度低下を防ぐため、50質量%以下であることが好ましい。フィラーのD50は、低軟化点ガラス粉末と同様であることが好ましい。
感光性のガラス粉末含有ペーストにおいては、露光時の光散乱を抑制し、高精度のパターンを形成するため、ガラス粉末の屈折率n1と、有機成分の屈折率n2とが、−0.1 < n1−n2 < 0.1の関係を満たすことが好ましく、−0.01 ≦ n1−n2 ≦ 0.01の関係を満たすことがより好ましく、−0.005 ≦ n1−n2 ≦ 0.005の関係を満たすことがさらに好ましい。なお、ガラス粉末の屈折率は、ガラス粉末が含有する金属酸化物の組成によって、適宜調整することができる。
ガラス粉末の屈折率は、ベッケ線検出法により測定することができる。また、有機成分の屈折率は、有機成分からなる塗膜をエリプソメトリーにより測定することで求めることができる。より具体的には、ガラス粉末又は有機成分の、25℃での波長436nm(g線)における屈折率(ng)を、それぞれn1又はn2とすることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが含有する感光性有機成分としては、例えば、感光性モノマー、感光性オリゴマー又は感光性ポリマーが挙げられる。ここで感光性モノマー、感光性オリゴマー又は感光性ポリマーとは、活性光線の照射により、光架橋又は光重合等の反応を起こして化学構造が変化するモノマー、オリゴマー又はポリマーをいう。
感光性モノマーとしては、活性の炭素−炭素不飽和二重結合を有する化合物が好ましい。そのような化合物としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基又はアクリルアミド基を有する化合物が挙げられるが、光架橋の密度を高め、高精度のパターンを形成するため、多官能アクリレート化合物又は多官能メタクリレート化合物が好ましい。
感光性オリゴマー又は感光性ポリマーとしては、活性の炭素−炭素不飽和二重結合を有し、かつカルボキシル基を有するオリゴマー又はポリマーが好ましい。そのようなオリゴマー又はポリマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸若しくはこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマー、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル又は2−ヒドロキシアクリレートを共重合することにより得られる。活性の炭素−炭素不飽和二重結合をオリゴマー又はポリマーに導入する方法としては、例えば、オリゴマー又はポリマーが有するメルカプト基、アミノ基、水酸基又はカルボキシル基に対して、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド若しくはアリルクロライド、グリシジル基若しくはイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物又はマレイン酸等のカルボン酸を反応させる方法が挙げられる。
ウレタン結合を有する感光性モノマー又は感光性オリゴマーを用いることにより、焼成工程の初期における応力を緩和することが可能な、焼成工程においてパターン欠損をしにくいガラス粉末含有ペーストを得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストは、必要に応じて、光重合開始剤を含有しても構わない。ここで光重合開始剤とは、活性光線の照射により、ラジカルを発生する化合物をいう。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、過酸化ベンゾイン若しくはエオシン又はメチレンブルー等の光還元性の色素とアスコルビン酸若しくはトリエタノールアミン等との還元剤の組合せが挙げられる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが、感光性ポリマーとしてカルボキシル基を有するポリマーを含有することにより、現像時のアルカリ水溶液への溶解性が向上する。カルボキシル基を有するポリマーの酸価は、50〜150mgKOH/gが好ましい。酸価が150mgKOH/g以下であると、現像マージンが広くなる。一方で、酸価が50mgKOH/g以上であると、アルカリ水溶液への溶解性が低下せず、高精細のパターンを得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストは、各種成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラー又は混練機で均質に混合分散して得ることができる。
感光性のガラス粉末含有ペーストの粘度は、無機粉末、増粘剤、有機溶媒、重合禁止剤、可塑剤又は沈降防止剤等の添加割合によって適宜調整することができるが、その範囲は2〜200Pa・sが好ましい。例えば、感光性のガラス粉末含有ペーストをスピンコート法で基材に塗布する場合には、2〜5Pa・sの粘度が好ましく、ブレードコーター法又はダイコーター法で基材に塗布する場合には、10〜50Pa・sの粘度が好ましい。感光性のガラス粉末含有ペーストを1回のスクリーン印刷法で塗布して膜厚10〜20μmの塗布膜を得る場合には、50〜200Pa・sの粘度が好ましい。
塗布工程は、基材の表面に、ガラス粉末含有ペーストを全面又は部分的に塗布して塗布膜を得る工程である。基材としては、ガラス板又はセラミックス板等の高耐熱性の支持体を用いることができる。ガラス粉末含有ペーストを塗布する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター又はブレードコーターが挙げられる。得られる塗布膜の厚さは、塗布回数、スクリーンのメッシュサイズ又はペーストの粘度等により調整することができる。
パターン形成工程は、例えば、塗布工程で得られた塗布膜を、所定の開口部を有するフォトマスクを介して露光する露光工程と、露光後の塗布膜における、現像液に可溶な部分を溶解除去する現像工程と、から構成することができる。
露光工程は、露光により塗布膜の必要な部分を光硬化させて、又は、塗布膜の不要な部分を光分解させて、塗布膜の任意の部分を、現像液に可溶とする工程である。現像工程は、露光後の塗布膜における、現像液に可溶な部分を現像液で溶解除去して、必要な部分のみが残存した格子状の焼成前パターンを得る工程である。
露光工程においてはフォトマスクを用いずに、レーザー光等で任意のパターンを直接描画しても構わない。露光装置としては、例えば、プロキシミティ露光機が挙げられる。露光工程で照射する活性光線としては、例えば、近赤外線、可視光線又は紫外線が挙げられるが、紫外線が好ましい。またその光源としては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ又は殺菌灯が挙げられるが、超高圧水銀灯が好ましい。露光条件は塗布膜の厚さにより異なるが、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて、0.01〜30分間露光をすることが通常である。
現像工程における現像の方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法又はブラシ法が挙げられる。現像液としては、露光後の塗布膜における不要な部分を溶解することが可能な溶媒を適宜選択すればよいが、水を主成分とする水溶液が好ましい。例えば、ガラス粉末含有ペーストがカルボキシル基を有するポリマーを含有する場合には、現像液としてアルカリ水溶液を選択することができる。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は水酸化カルシウム等の無機アルカリ水溶液又はテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン若しくはジエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が挙げられるが、焼成工程における除去が容易であることから、有機アルカリ水溶液が好ましい。アルカリ水溶液の濃度は、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。アルカリ濃度が0.05質量%未満であると、露光後の塗布膜における不要な部分が十分に除去されない場合がある。一方で、アルカリ濃度が5質量%を超えると、格子状の焼成前パターンの剥離又は腐食のおそれがある。現像温度は、工程管理を容易にするため、20〜50℃が好ましい。
露光及び現像によるパターン形成を行うには、塗布工程で塗布するガラス粉末含有ペーストが、感光性であることが必要である。すなわち、ガラス粉末含有ペーストが、感光性有機成分を含有する必要がある。感光性のガラス粉末含有ペーストに占める有機成分の割合は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜70質量%であることがより好ましい。有機成分が30質量%未満であると、ペースト中の無機成分の分散性が低下し、焼成工程で欠陥が生じ易くなるばかりでなく、ペースト粘度が高くなって塗布性が低下し、さらにペーストの安定性も低下し易い。一方で、有機成分が80質量%を超えると、焼成工程における格子状パターンの収縮率が大きくなって、欠陥が生じ易くなる。
感光性のガラス粉末含有ペーストが含有するガラス粉末は、焼成工程において有機成分をほぼ完全に除去し、最終的に得られる隔壁の強度を確保するため、軟化温度が480℃以上であることが好ましい。軟化温度が480℃未満であると、焼成工程において有機成分が十分に除去される前にガラス粉末が軟化してしまい、焼結後のガラス中に有機成分が残存し、隔壁の着色を誘発してシンチレータパネルの輝度を低下させる等の懸念がある。
焼成工程は、パターン形成工程で得られた格子状の焼成前パターンを焼成して、ガラス粉末含有ペーストが含有する有機成分を分解除去し、ガラス粉末を軟化及び焼結させて、格子状の焼成後パターンすなわち隔壁を得る工程である。焼成条件はガラス粉末含有ペーストの組成や基材の種類により異なるが、例えば、空気、窒素又は水素雰囲気の焼成炉で焼成することができる。焼成炉としては、例えば、バッチ式の焼成炉又はベルト式の連続型焼成炉が挙げられる。焼成の温度は、500〜1000℃が好ましく、500〜800℃がより好ましく、500〜700℃がさらに好ましい。焼成の温度が500℃未満であると、有機成分の分解除去が不十分となる。一方で、焼成温度が1000℃を超えると、用いることが可能な基材が高耐熱性セラミック板等に限定されてしまう。焼成の時間は、10〜60分間が好ましい。
得られた、隔壁により区画されたセル内に蛍光体をプレス充填したものを、そのままシンチレータパネルとしても構わないし(この場合、用いた基材が、本発明のシンチレータパネルにおける基板となる)、プレス充填後に基材から隔壁及び蛍光体を剥離し、別途用意した基板上に載置して、シンチレータパネルを完成しても構わない。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(空隙率の測定方法)
シンチレータパネルを割断した後、割断面をイオンミリング法にて研磨して基板に対して垂直な断面を露出させ、導電処理(Ptコート)して測定試料を作製した。その後、電界放射型走査電子顕微鏡S−4800(日立ハイテクノロジーズ製)を用いて断面画像を取得した。得られた画像について、固体部分と空隙部分とを2値化により区別し、空隙部分の比率を画像解析で求めて空隙率を測定した。なお、測定誤差をできるだけ排除するため、蛍光体の断面の画像の解析範囲には、隔壁及び基板等が含まれないようにし、さらには、無作為に選択した10セルについてそれぞれ画像解析をして算出した平均値を、蛍光体の空隙率とした。
(粒界の有無の判断方法、平均粒子径の測定方法)
空隙率の測定と同様にして、測定試料を作製した。その後、DVC型のEBSD(TSL社製)を搭載したJSM−6500F(JEOL社製)を用いて、EBSD法により断面結晶方位画像を取得した。得られた画像において、無作為に選択した3個のセルについて、付属のソフトウェアを用いて解析し、蛍光体の結晶粒界を5度以上の角度をもつ閉じた境界として検出し、いずれのセルにおいても蛍光体の内部に粒界が検出された場合、粒界ありと判定した。また、平均粒子径は、上記3個のセル内の結晶粒について、付属のソフトウェアを用いて面積平均粒子径を算出した。なお、蛍光体内部に粒界が存在しない場合は、1セルに含まれる蛍光体を1つの粒子として平均粒子径を算出した。
(蛍光体)
CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの粉末は、市販の蛍光体単結晶を乾燥空気下で粉砕し、ふるいを通過させて粗大粒子を除去したものを用いた。GOS:Tb(Tbをドープした酸硫化ガドリニウム)については市販品をそのまま用いた。
(ガラス粉末含有ペーストの原料)
感光性のガラス粉末含有ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
感光性モノマーM−1 : トリメチロールプロパントリアクリレート
感光性モノマーM−2 : テトラプロピレングリコールジメタクリレート
感光性ポリマー : メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン=40/40/30の質量比からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させたもの(重量平均分子量43000;酸価100)
光重合開始剤 : 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(IC369;BASF社製)
重合禁止剤 : 1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])
紫外線吸収剤溶液 : スダンIV(東京応化工業株式会社製)のγ−ブチロラクトン0.3質量%溶液
粘度調整剤 : フローノンEC121(共栄社化学社製)
溶媒 : γ−ブチロラクトン
低軟化点ガラス粉末:
SiO 27質量%、B 31質量%、ZnO 6質量%、LiO 7質量%、MgO 2質量%、CaO 2質量%、BaO 2質量%、Al 23質量%、屈折率(ng)1.56、ガラス軟化温度588℃、熱膨張係数70×10−7(K−1)、平均粒子径2.3μm
高軟化点ガラス粉末:
SiO 30質量%、B 31質量%、ZnO 6質量%、MgO 2質量%、CaO 2質量%、BaO 2質量%、Al 27質量%、屈折率(ng)1.55、軟化温度790℃、熱膨張係数32×10−7(K−1)、平均粒子径2.3μm。
(ガラス粉末含有ペーストの作製)
4質量部の感光性モノマーM−1、6質量部の感光性モノマーM−2、24質量部の感光性ポリマー、6質量部の光重合開始剤、0.2質量部の重合禁止剤及び12.8質量部の紫外線吸収剤溶液を、38質量部の溶媒に、温度80℃で加熱溶解した。得られた溶液を冷却した後、9質量部の粘度調整剤を添加して、有機溶液1を得た。得られた有機溶液1をガラス板に塗布して乾燥することにより得られた有機塗膜の屈折率(ng)は、1.555であった。
50質量部の有機溶液1に、40質量部の低軟化点ガラス粉末及び10質量部の高軟化点ガラス粉末を添加した後、3本ローラー混練機にて混練し、ガラス粉末含有ペーストを得た。
(反射層ペーストの原料)
反射層ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
フィラー : 酸化チタン(石原産業社製)
バインダー溶液 : 5質量%のエチルセルロース(ダウケミカル社製)及び95質量%のターピネオール(日本テルペン社製)の混合溶液
モノマー : 30質量%のジペンタエリスリトールペンタアクリレート及び70質量%のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(いずれも東亞合成社製)の混合物
重合開始剤 : 1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(V−40;和光純薬社製)。
(反射層ペーストの作製)
50質量部のフィラー、45質量部のバインダー溶液、4.5質量部のモノマー及び1.5質量部の重合開始剤を3本ローラー混練機にて混練し、反射層ペーストを得た。
(隔壁の形成)
基材として、125mm×125mm×0.7mmのソーダガラス板を用いた。基材の表面に、ガラス粉末含有ペーストを、乾燥後の厚さが500μmになるようにダイコーターで塗布して乾燥し、ガラス粉末含有ペーストの塗布膜を得た。次に、所望のパターンに対応する開口部を有するフォトマスク(ピッチ194μm、線幅20μmの、格子状開口部を有するクロムマスク)を介して、ガラス粉末含有ペーストの塗布膜を、超高圧水銀灯を用いて500mJ/cmの露光量で露光した。露光後の塗布膜は、0.5質量%のエタノールアミン水溶液中で現像し、未露光部分を除去して、格子状の焼成前パターンを得た。得られた格子状の焼成前パターンを、空気中585℃で15分間焼成して、ガラスを主成分とする、格子状の隔壁を形成した。隔壁の空隙率は2.5%、隔壁の高さL1は350μm、隔壁の間隔L2は194μm、隔壁の底部幅L3は35μm、隔壁の頂部幅L4は20μm、隔壁のヤング率は20GPaであった。
(実施例1)
格子状の隔壁を形成した基材の上に、0.11g/cmのCsI:Tl粉末を供給し、スキージにより平坦化した後、ナイロン(登録商標)製の袋に入れて、袋の開口部を熱融着して密閉した。この袋を等方圧プレス装置(神戸製鋼製)にセットし、圧力400MPa、温度25℃でプレス充填して、シンチレータパネル1を作製した。
セル内に充填されたCsI:Tlは、粒界を有していた。また、セル内に充填されたCsI:Tlの空隙率は5%であり、平均粒子径は25μmであった。
作製したシンチレータパネル1を、FPD(PaxScan3030;Varian社製)にセットして、放射線検出器を作製した。放射線検出器に対し、シンチレータパネル1の基板側から管電圧60kVpのX線を照射して、シンチレータ層からの発光量をFPDで検出し、シンチレータパネル1の輝度を評価した。また、シンチレータパネル1の画像鮮鋭度を、矩形波チャートの撮影画像に基づき目視で評価した。シンチレータパネル1の輝度及び画像鮮鋭度は、いずれも良好であった。
(実施例2)
プレス充填の圧力を60MPa、温度を150℃とした以外は、実施例1と同様にシンチレータパネルを作製し、評価した。得られたシンチレータパネル2のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は2%であり、平均粒子径は35μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル2の輝度の相対値は110であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例3)
格子状の隔壁を形成した基材の表面に反射層ペーストを印刷し、5分間静置してから、付着した反射層ペーストを硬度80°のゴム製スキージでかきとった。その後、80℃及び130℃の熱風オーブンでそれぞれ30分ずつ乾燥し、隔壁の表面及び基板上の隔壁の形成されていない部分に反射層を形成した。その後、実施例1と同様にCsI:Tl粉末を供給した後、プレス充填してシンチレータパネル3を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル3のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は5%であり、平均粒子径は25μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル2の輝度の相対値は130であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例4)
実施例3と同様にして格子状の隔壁を形成した基材の表面に反射層を形成した。その後、基材上に0.11g/cmのCsI:Tl粉末を供給し、スキージにより平坦化した後、ナイロン(登録商標)製の袋に入れた。次に、真空包装機(トスパックV−280;TOSEI製)で30秒間真空引きした後、熱融着して密閉した。その後は実施例3と同様にしてシンチレータパネル4を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル4のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は4%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル6の輝度の相対値は135であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例5)
厚み約1mmのゴムシートを充填面積よりも大きく切り抜きゴム枠としSUS板の上に乗せ、切り抜いた枠内にCsI:Tl粉末を、0.11g/cm供給し、平らに均した。その後、SUS板、ゴム枠、CsI:Tl粉末を、ナイロン(登録商標)製の袋に入れた。次に、真空包装機(トスパックV−280;TOSEI製)で30秒間真空引きした後、熱融着して密閉した。この袋を等方圧プレス装置(神戸製鋼製)にセットし、圧力400MPa、温度25℃でプレスすることにより、CsI:Tlプレス成型膜1を作製した。
実施例3と同様にして格子状の隔壁を形成した基材の表面に反射層を形成した。その後、基材上にプレス成型膜1を供給し、ナイロン(登録商標)製の袋に入れた。次に、真空包装機(トスパックV−280;TOSEI製)で30秒間真空引きした後、熱融着して密閉した。その後は実施例3と同様にプレス充填してシンチレータパネル5を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル5のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル6の輝度の相対値は140であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例6)
格子状の隔壁を形成した基材の表面に、スパッタ法によりアルミ膜を0.4μm形成することにより、遮光層を形成した。その後、実施例5と同様に、プレス成型膜1をプレス充填してシンチレータパネル6を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル6のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル6の輝度の相対値は80であり、比較的良好であった。また、画像鮮鋭度は極めて良好であった。
(実施例7)
格子状の隔壁を形成した基材の表面に、実施例3と同様にして反射層を形成した。次に、反射層形成後の基材上に、蒸着重合によりポリパラキシリレン膜を4μm形成することにより保護層を形成した。その後、実施例5と同様に、プレス成型膜1をプレス充填してシンチレータパネル7を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル7のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル7の輝度の相対値は150であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例8)
格子状の隔壁を形成した基材の表面に、実施例6と同様にして遮光層を形成した。次に、遮光層が形成された基材に、実施例3と同様にして反射層を形成した。さらに、遮光層、反射層が形成された基材に、実施例7と同様にして保護層を形成した。その後、実施例5と同様に、プレス成型膜1をプレス充填してシンチレータパネル8を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル8のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル8の輝度の相対値は130であり、良好であった。また、画像鮮鋭度は極めて良好であった。
(実施例9)
プレス充填時の圧力を200MPa、温度を150℃とした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル9を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル9のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は0.6%であり、平均粒子径は45μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル9の輝度の相対値は150であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例10)
プレス充填時に用いる梱包用の袋剤として、媒介物を厚さ100μmの金属箔カプセル(金属箔カプセル封入装置(神戸製鋼)で密閉)に変更し、プレス圧力を400MPa、温度を300℃とした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル10を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル10のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は0.2%であり、平均粒子径は50μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル10の輝度の相対値は150であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例11)
プレス充填時の圧力を400MPa、温度を550℃とした以外は、実施例10と同様にしてシンチレータパネル11を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル11のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は0%であり、平均粒子径は55μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル11の輝度の相対値は140であり、実施例10に比べて若干の低下が見られたが、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例12)
プレス充填時の圧力を50MPa、温度を25℃とした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル12を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル12のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は20%であり、平均粒子径は10μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル12の輝度の相対値は105であり、実施例5に比べて低下が見られたが、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例13)
プレス充填時の圧力を100MPa、温度を25℃とした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル13を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル13のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は8%であり、平均粒子径は20μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル13の輝度の相対値は120であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例14)
プレス充填時の圧力を980MPa、温度を25℃とした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル14を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル14のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は2%であり、平均粒子径は25μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル14の輝度の相対値は130であり、良好であった。また、画像鮮鋭度は、実施例5に比べて若干の悪化が見られたが、比較的良好であった。悪化の要因は高圧での充填により隔壁の一部が破損したことによると推定される。
(実施例15)
蛍光体として、NaI:Tlを用い、プレス成型膜作製時の蛍光体供給量を0.09g/cmとした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル15を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル15のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル15の輝度の相対値は130であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(実施例16)
蛍光体として、SrI:Euを用い、プレス成型膜作製時の蛍光体供給量を0.14g/cmとした以外は、実施例5と同様にして、シンチレータパネル16を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル16のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は3%であり、平均粒子径は30μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル16の輝度の相対値は160であり、良好であった。また、画像鮮鋭度も良好であった。
(比較例1)
蛍光体として0.11g/cmのGOS:Tbを用いた以外は、実施例1と同様にシンチレータパネル17を作製し、評価した。得られたシンチレータパネル17のセル内に充填されたGOS:Tbは粒界を有しており、空隙率は40%であり、平均粒子径は10μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル17の輝度の相対値は70であり、不良であった。またシンチレータパネル17は、空隙率が高いため発光光の光散乱が過剰となり、画像鮮鋭度も不良であった。
(比較例2)
格子状の隔壁を形成した基材の上に、0.11g/cmのCsI:Tl粉末を供給し、スキージにより平坦化した。その後、減圧下で630℃まで昇温してCsI:Tlを融解させ、セル内に充填することでシンチレータパネル18を作製し、評価した。得られたシンチレータパネル18のセル内に充填されたCsI:Tlは粒界を有しておらず、空隙率は1.3%であった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル18の輝度の相対値は50であり、不良であった。また、630℃まで昇温したことにより隔壁が一部溶融して変形したため、画像鮮鋭度も不良であった。
(比較例3)
プレス充填時の圧力を5MPa、温度を25℃とした以外は、実施例1と同様にして、シンチレータパネル19を作製し、評価した。
得られたシンチレータパネル19のセル内に充填された蛍光体は粒界を有しており、空隙率は30%であり、平均粒子径は10μmであった。シンチレータパネル1の輝度を100とした場合の、シンチレータパネル9の輝度の相対値は60であり、不良であった。また、空隙率が高いため発光光の光散乱が過剰となり、画像鮮鋭度も不良であった。
以上の結果より、本発明のシンチレータパネルが、放射線検出器におけるシンチレータパネルの輝度及び画像鮮鋭度の顕著な向上に資することは明らかである。
本発明は、医療診断装置又は非破壊検査機器等に用いられる放射線検出器を構成する、シンチレータパネルとして有用に利用できる。
1 放射線検出器
2 シンチレータパネル
3 出力基板
4 基板
5 隔壁
6 蛍光体層
7 隔膜層
8 光電変換層
9 出力層
10 基板
11 電源部
12 遮光層
13 反射層
14 保護層

Claims (17)

  1. 基板、該基板上に載置された隔壁、及び、該隔壁により区画されたセル内に充填された蛍光体からなり、前記蛍光体が、CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる化合物であり、前記蛍光体の空隙率が20%以下であり、かつ、前記蛍光体が粒界を有する、シンチレータパネル。
  2. 前記蛍光体の空隙率が0.1%以上である、請求項1記載のシンチレータパネル。
  3. 前記蛍光体の平均粒子径が、1〜200μmである、請求項1又は2記載のシンチレータパネル。
  4. 前記隔壁が、無機物からなり、かつ、前記隔壁の空隙率が、25%以下である、請求項1〜3のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  5. 前記隔壁のヤング率が、10GPa以上である、請求項1〜4のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  6. 前記隔壁が、ガラスを主成分とする、請求項1〜5のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  7. 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体との間に、反射層を有し、該反射層は、金属酸化物を主成分として含有する、請求項1〜6のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  8. 前記シンチレータパネルが、前記隔壁と前記蛍光体との間に、遮光層を有し、該遮光層は、金属を主成分として含有する、請求項1〜7のいずれか一項記載のシンチレータパネル。
  9. 前記シンチレータパネルが、前記反射層と前記蛍光体との間に保護層を有する、請求項7に記載のシンチレータパネル。
  10. 前記シンチレータパネルが、前記遮光層と前記蛍光体との間に保護層を有する、請求項8に記載のシンチレータパネル。
  11. 隔壁により区画されたセル内に、CsI:Tl、NaI:Tl、SrI2:Euの群から選ばれる蛍光体をプレス充填する工程を備える方法により製造する、請求項1〜10のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法。
  12. 前記プレス充填における圧力が、10〜1000MPaである、請求項11記載のシンチレータパネルの製造方法。
  13. 前記プレス充填における温度が、0〜630℃である、請求項11または12記載のシンチレータパネルの製造方法。
  14. 前記プレス充填が、真空下で行われる、請求項11〜13のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法。
  15. 前記プレス充填する工程に供される、前記蛍光体の形状が薄膜状である、請求項11〜14のいずれか一項記載のシンチレータパネルの製造方法。
  16. 前記薄膜状の蛍光体が、蛍光体粉末をプレス成型することによって得られる、請求項15記載のシンチレータパネルの製造方法。
  17. 請求項1〜10のいずれか一項記載のシンチレータパネルを具備する、放射線検出器。
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