JP6656442B1 - 遮蔽体、及び放射化抑制構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、貫通隙間が生じない、つまり中性子線の漏出を抑制しうる遮蔽体と、この遮蔽体を用いた放射化抑制構造を提供することである。【解決手段】本願発明の遮蔽体は、中性子発生室内の壁体の放射化を抑制するものであって、複数の板状パネルで形成されたものである。この板状パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面、そしてn個の側面で構成され、上面と下面が略平行(平行含む)に配置された形状であり、しかも側面は上面に対して傾斜したテーパ面で形成されたものである。そして、板状パネルの側面と他の板状パネルの側面を当接し、隣接する2つの板状パネルの一部どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられる。【選択図】図2

Description

本願発明は、例えば中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)など中性子が発生する放射線医療施設や、研究施設といった室内において、その壁体の放射化を抑制する技術に関するものであり、より具体的には、隣接する板状パネルの全周を重ねながら接合して組み立てられた遮蔽体と、この遮蔽体を用いた放射化抑制構造に関するものである。
中性子捕捉療法は、癌細胞にホウ素化合物を取り込ませ、そのホウ素と中性子との核反応によって癌細胞を破壊する治療法である。ホウ素(特に10B)は、熱中性子をはじめとする低エネルギーの中性子と大きく反応する性質があり、癌細胞内のホウ素と中性子が核分裂反応した結果、強力な粒子線(アルファ線)が発生し、この粒子線によって癌細胞を破壊する。
核分裂反応によって発生する粒子線の飛程は、癌細胞の直径程度(約10〜14μm)であり、癌細胞以外の正常な細胞に影響を与えることがない。従来のX線やガンマ線による治療が、癌細胞とほぼ同じ物理的ダメージを正常細胞に与えることから、中性子捕捉療法は「癌細胞選択性治療」とも呼ばれ、特に悪性脳腫瘍や悪性黒色腫などの治療にとって現状では最も理想に近い治療法とされている。
ところで中性子捕捉療法では、照射器や加速器などを用いて患者に対する中性子線の照射が行われるが、当然ながらこの照射は外部に中性子線が漏れないよう壁体等で閉鎖された室内で行われる。もちろん、照射された中性子線すべてが患者に吸収されるわけではなく、部分的には壁体等にも吸収される。中性子は電荷を持たないため、物質中の原子核に比較的容易に到達しやすく、しかも中性子捕捉療法で好適に使用される低エネルギーの中性子は吸収現象が顕著である。そして壁体を構成する物質の一部が、中性子を吸収した結果、安定同位体から放射性同位体となるいわゆる放射化現象を起こすことがある。
短半減期核種によって放射化したコンクリートは、多量の放射線を放出することが知られている。そのため、室内にいる者は無用な被曝を受けることとなる。また、長年にわたって中性子が照射されると、コンクリート製の壁体は放射化が進んで、長半減期核種が多量に生成され、その結果、放射化したコンクリート壁体は、放射性廃棄物として処分する必要があり、通常の廃棄物に比べ多大な廃棄コストを強いられる。
このように、放射化の原因となる中性子が発生する施設等では、壁体の放射化が一つの大きな問題とされており、これまで遮蔽体を用いた放射化防止対策などが実施されてきた。すなわち、壁体の前面側に遮蔽体を設置することによって、壁体に到達する中性子線を抑制するわけである。この遮蔽体は、場所打ちコンクリート工法などにより現地にて全体が構築されることもあるし、現地での施工期間を短縮させるべく搬入した部品を組み立てることで構築されることもある。例えば、特許文献1では鋼板とコンクリートからなるブロックを組み立てることによって遮蔽体を構築する技術について提案しており、特許文献2では帯板状の部品を組み立てることによって遮蔽体を構築する技術について提案している。
特開2004−317242号公報 特開平08−054495号公報
特許文献1や特許文献2のように、ブロックや部品(以下、「部品等」という。)を利用して遮蔽体を構築すれば、現地における施工時間を短縮できるうえ、ある程度一様な品質をもって完成することが期待できる。
しかしながら従来技術によれば、隣接する部品等の接合面に生じる貫通隙間(遮蔽体を肉厚方向に貫通する小孔)を回避することができなかった。例えば特許文献1では、左右に隣接する接合面はクランク状の隔壁によって貫通隙間を回避することができるものの、上下に隣接する接合面では貫通隙間を避けることができず、一方の特許文献2では、上下に隣接する接合面は凸型と凹型の連結面によって貫通隙間を回避することができるものの、左右に隣接する接合面では貫通隙間を避けることができない。貫通隙間が生じたままの遮蔽体では、貫通隙間を通じて中性子線が壁体まで到達することとなり、壁体の放射化を防止する効果が十分に得られない。
本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、貫通隙間が生じない、つまり中性子線の漏出を抑制しうる遮蔽体と、この遮蔽体を用いた放射化抑制構造を提供することである。
本願発明は、板状パネルの全周において隣接する板状パネルと一部重ねながら遮蔽体を組み立てる、という点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われたものである。
本願発明の遮蔽体は、中性子発生室(中性子が発生する部屋)内の壁体の放射化を抑制するものであって、複数の板状パネルで形成されたものである。この板状パネルは、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面、そしてn個の側面で構成され、上面と下面が略平行(平行含む)に配置された形状であり、しかもすべての側面は上面に対して傾斜したテーパ面で形成されたものである。そして、板状パネルの側面と他の板状パネルの側面を当接し、隣接する2つの板状パネルの一部どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられる。
本願発明の遮蔽体は、テーパ面に代えて板状パネルの側面に薄板状の係合突起が設けられたものとすることもできる。この場合、隣接する2つの板状パネルの係合突起どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられる。
本願発明の遮蔽体は、板状パネルが表面板と中間板と裏面板の順で積層されたものとすることもできる。なお表面板は、準不燃材又は不燃材を用いた板状の部材であり、中間板は、表面板より高強度の木材を用いた板状の部材であり、裏面板は、炭化ホウ素等のホウ素化合物を含有する薄膜状又は板状の部材である。この場合、表面板が連続するように隣接する2つの板状パネルが接合されて組み立てられる。
本願発明の放射化抑制構造は、中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する構造であって、第1遮蔽体を備えたものである。この第1遮蔽体は、本願発明の遮蔽体であり、しかも表面板と中間板と裏面板の順で積層された板状パネルを用いたものである。なお第1遮蔽体は、表面板が室内側となり、かつ裏面板が壁体側となるように設置される。
本願発明の放射化抑制構造は、空隙部と第2遮蔽体、検査孔、複数の検査用コアを備えた構造とすることもできる。この空隙部は、裏面板と壁体との間に設けられ、第2遮蔽体は、空隙部と壁体との間に配置される本願発明の遮蔽体である。また検査孔は、第2遮蔽体を貫通しさらに壁体の厚さ方向に穿孔されたものであり、検査用コアは、壁体と同等の材料で形成されるものである。なお、第2遮蔽体は交換可能となるように設置され、第2遮蔽体の室内側表面には放射化の程度を評価するための計測素子が設置され、複数の検査用コアが壁体の厚さ方向に並べて配置される。
本願発明の遮蔽体、及び放射化抑制構造には、次のような効果がある。
(1)隣接する板状パネルの間に貫通隙間が生じることがなく、従来技術に比してより中性子線の漏出を抑制することができ、すなわち壁体の放射化を抑制することができる。その結果、中性子発生室内にいる者の無用な被曝を確実に回避することができ、放射性廃棄物の排出を極力抑えることができる。
(2)ライフサイクル全体を通してコスト合理性が高く、しかも放射性廃棄物が生じないクリーンな医療施設や研究施設、検査施設、産業施設等を提供することができる。
(3)第2遮蔽体と検査孔と複数の検査用コアを備える放射化抑制構造は、供用開始後も任意のタイミングで放射化の程度を確認することができ、放射化する前に第2遮蔽体を交換することができる。これにより、第2遮蔽体が放射性廃棄物となることを未然に防ぐことができる。
中性子発生室内に、本願発明の放射化抑制構造が設置された状況を示す平面図。 (a)は傾斜型板状パネルを示す側面図、(b)は傾斜型板状パネルによって組み立てられた遮蔽体を示す平面図。 (a)は突起型板状パネルを示す側面図、(b)は突起型板状パネルによって組み立てられた遮蔽体を示す平面図。 第1の実施形態における放射化抑制構造を示す断面図。 第2の実施形態における放射化抑制構造を示す断面図。 第3の実施形態における放射化抑制構造を示す断面図。 本願発明の壁体管理方法の主な工程を示すフロー図。 本願発明の壁体管理方法の主な工程を示すステップ図。
1.全体概要
本願発明の遮蔽体、及び放射化抑制構造の実施形態の一例を、図に基づいて説明する。図1は、中性子が発生する部屋(以下、「中性子発生室」という)に、本願発明の放射化抑制構造200が設置された状況を示す平面図である。この図に示す中性子発生室はコンクリート製の壁体(以下、単に「コンクリート壁体CW」という。)で閉鎖(密閉)されており、室内には中性子が発生する加速器NDが設置されている。なお、図1では加速器NDが設置された中性子発生室を示しているが、加速器NDに限らず中性子が発生する施設であれば本願発明を効果的に実施することができる。
本願発明の放射化抑制構造200は、図1に示すようにコンクリート壁体CWの室内側(前面)に、換言すればコンクリート壁体CWの表面を覆うように第1遮蔽体210が設置された構造である。また放射化抑制構造200は、コンクリート壁体CWの表面から所定の距離を確保したうえで第1遮蔽体210を設置することとし、すなわちコンクリート壁体CWと第1遮蔽体210の間にスペース(以下、「空隙部220」という。)を設けた構造とすることもできる。さらに図1に示すように、コンクリート壁体CWと空隙部220との間に第2遮蔽体230を設置した構造としてもよい。
第1遮蔽体210は、木材(例えばハードボード等)や炭化ホウ素をはじめとするホウ素化合物含有部材を含むもので、木材によって中性子を減衰させ、さらに、木材を通過する際に中性子を熱中性子に変化させ、この熱中性子をホウ素に吸収させることによって、コンクリート壁体CWに到達する中性子を大幅に低減するものである。また空隙部220は、コンクリート壁体CWに到達するまでの所定距離を確保することによって、中性子のエネルギーを減衰させる機能を有するものである。さらに第2遮蔽体230は、コンクリート壁体CWに到達する中性子を未然に吸収するものである。なお第2遮蔽体230は、容易に交換できるように設置され、将来放射化が進んだことが認められたときには新たな第2遮蔽体230と交換することが予定されており、いわばコンクリート壁体CWの保護材としても機能するものである。
本願発明の遮蔽体は、第1遮蔽体210や第2遮蔽体230として用いられるものであり、複数の板状パネルを接合していくことで組み立てられるものである。そしてこの板状パネルは、本願発明の遮蔽体を組み立てるためのいわば部品(パーツ)であり、本願発明の遮蔽体の一部を構成する板状のものである。本願発明の遮蔽体は、あらかじめ組み立てられた状態(つまり完成品の状態)で現地(この場合は中性子発生室)に搬入して設置することもできるし、必要数の板状パネルを搬入して現地で組み立てることもできる。なお板状パネルは、容易に組み立てられるような形状にするとよい。具体的には、配置位置に応じて選択する必要がないようにすべて同じ形状とし、配置姿勢(配置する向き)を考慮する必要がないように対称形(点対称や線対象等)とするなど、板状パネルをいわばモデュール化するとよい。
2.遮蔽体
本願発明の遮蔽体の例について図を参照しながら詳しく説明する。なお、本願発明の放射化抑制構造200は、本願発明の遮蔽体を用いて形成されるものであり、したがってまずは本願発明の遮蔽体について説明し、その後に本願発明の放射化抑制構造200について説明することとする。
図2は、上面や下面に対して側面が傾斜した板状パネル(以下、「傾斜型板状パネル110」という。)によって組み立てられた本願発明の遮蔽体100を示す図であり、(a)は傾斜型板状パネル110を示す側面図、(b)は遮蔽体100を示す平面図である。なお、図2(b)のうち平面図の下方にはX−X矢視の断面図を示し、平面図の右横にはY−Y矢視の断面図を示している。
図2(a)に示すように傾斜型板状パネル110は、上面111と下面112、側面113によって構成され、また上面111と下面112は略平行(平行含む)に配置され、側面113は上面111や下面112に対して傾斜したテーパ面とされる。なお、上面111と下面112の形状は多角形とされ、側面113は多角形の辺の数だけ設けられる。換言すれば、傾斜型板状パネル110は、n角形(nは3以上の自然数)の上面111と、n角形の下面112、そしてn個の側面113によって構成されるわけである。既述したとおり配置姿勢を考慮することなく設置するためには、上面111や下面112の形状を正方形や正八角形にするとよい。
便宜上、図2(a)では左右の側面113をテーパ面として示しているが、実際にはすべての側面113が上面111(下面112)に対して傾斜したテーパ面とされ、例えば上面111や下面112の形状が正方形であれば4個すべての側面113がテーパ面とされる。
また図2(a)に示すように、相対向する側面113(左側の側面113aと右側の側面113b)どうしは略平行(平行含む)に配置される。したがって、図2(a)で正面に示す側面113cと、紙面奥側に配置される側面113(図示しない)もやはり略平行に配置される。つまり、傾斜型板状パネル110を側面視するとその形状は平行四辺形となり、相対向する側面113どうしは略平行であっても異なる傾斜面となるわけである。例えば、図2(a)に示す左側の側面113aは下面112から上面111に向けて内側(傾斜型板状パネル110の中心側)に傾斜(以下、便宜上ここでは「内側傾斜」という。)しているが、一方の右側の側面113bは下面112から上面111に向けて外側に傾斜(以下、便宜上ここでは「外側傾斜」という。)している。なお、上面111(下面112)に対する側面113の傾斜角は、45°や60°など現地の状況に応じて適宜設計することができる。
図2(b)に示すように本願発明の遮蔽体100は、複数(図では4個)の傾斜型板状パネル110を平面的に接合していくことで形成することができる。より詳しくは、X−X断面図やY−Y断面図に示すように、隣接する(隣り合う)傾斜型板状パネル110の側面113どうしを当接(接触)させた状態で接合していく。このとき、隣接する傾斜型板状パネル110の上面111や下面112が一連の平面となるように、すなわち、一方の傾斜型板状パネル110のうちの「内側傾斜の側面113」と他方の傾斜型板状パネル110のうちの「外側傾斜の側面113」とを合わせた状態で配置していく。
側面113どうしが当接した状態で配置されると、隣接する傾斜型板状パネル110はビスや釘などの接合具によって連結(固定)される。あるいは、接着剤等によって隣接する傾斜型板状パネル110を連結してもよいし、側面113の材質によっては溶接によって連結することもできる。
このように本願発明の遮蔽体100は、隣接する傾斜型板状パネル110の側面113どうしを当接させた状態で、すなわち隣接する傾斜型板状パネル110の一部(側面113)が重なった状態で、接合していくことによって組み立てられる。したがって、X−X断面図の破線円で示す水平方向の水平接合部JHや、Y−Y断面図の破線円で示す鉛直方向の鉛直接合部JVに、貫通隙間(遮蔽体を肉厚方向に貫通する小孔)が生ずることがなく、もちろん4個の傾斜型板状パネル110のコーナー部が集中する集中接合部JCにも貫通隙間が生ずることがないことから、従来に比してより中性子線の漏出を抑制することができるわけである。
本願発明の遮蔽体100は、傾斜型板状パネル110のほか、側面に係合突起が設けられた板状パネル(以下、「突起型板状パネル120」という。)によって組み立てることもできる。図3は、突起型板状パネル120によって組み立てられた本願発明の遮蔽体100を示す図であり、(a)は突起型板状パネル120を示す側面図、(b)は遮蔽体100を示す平面図である。なお、図3(b)のうち平面図の下方にはX−X矢視の断面図を示し、平面図の右横にはY−Y矢視の断面図を示している。
図3(a)に示すように突起型板状パネル120は、上面121と下面122、側面123によって構成され、上面121と下面122は略平行(平行含む)に配置される。傾斜型板状パネル110と同様、上面121と下面122の形状は多角形とされ、側面123は多角形の辺の数だけ設けられる。換言すれば、突起型板状パネル120は、n角形(nは3以上の自然数)の上面121と、n角形の下面122、そしてn個の側面123によって構成されるわけである。既述したとおり配置姿勢を考慮することなく設置するためには、上面121や下面122の形状を正方形や正八角形にするとよい。
図3(a)に示すように突起型板状パネル120の、側面123には、薄板状の係合突起124が設けられる。なお便宜上、図3(a)では左右の側面123に設けられた係合突起124を示しているが、実際にはすべての側面123に係合突起124が設けられ、例えば上面121や下面122の形状が正方形であれば4個すべての側面123に係合突起124が設けられる。
また図3(a)に示すように、相対向する側面123(左側の側面123aと右側の側面123b)に設けられる係合突起124は、双方が異なる位置(高さ)となるように配置される。例えば図3(a)の場合、左側の側面123aには肉厚方向の上段位置に係合突起124(以下、「上段係合突起124U」という。)が設けられ、右側の側面123bには肉厚方向の下段位置に係合突起124(以下、「下段係合突起124L」という。)が設けられている。そして図3(a)で正面に示す側面123cと、紙面奥側に配置される側面123(図示しない)にも、やはり一方に上段係合突起124U、他方に略平行に下段係合突起124Lが設けられる。
図3(b)に示すように本願発明の遮蔽体100は、複数(図では4個)の突起型板状パネル120を平面的に接合していくことで形成することができる。より詳しくは、X−X断面図やY−Y断面図に示すように、隣接する(隣り合う)突起型板状パネル120の係合突起124どうしを重ねた状態で接合していく。このとき、隣接する突起型板状パネル120の上面121や下面122が一連の平面となるように、すなわち、一方の突起型板状パネル1200の「上段係合突起124U」と他方の突起型板状パネル120の「下段係合突起124L」とを重ねた状態で配置していく。そのため、上段係合突起124Uと下段係合突起124Lの突出長さ(図3(a)では横方向の長さ)は、同程度とすることが望ましい。また、2つの係合突起124(上段係合突起124Uと下段係合突起124L)を重ねたときに突起型板状パネル120の一般部(中央部)の肉厚と同等となるように、係合突起124の肉厚は突起型板状パネル120の一般部の肉厚の約1/2にするとよい。
上段係合突起124Uと下段係合突起124Lを重ねた状態で配置されると、隣接する突起型板状パネル120はビスや釘などの接合具によって連結(固定)される。あるいは、接着剤等によって隣接する突起型板状パネル120を連結してもよいし、係合突起124の材質によっては溶接によって連結することもできる。
このように本願発明の遮蔽体100は、隣接する突起型板状パネル120の上段係合突起124Uと下段係合突起124Lを重ねた状態で、すなわち隣接する突起型板状パネル120の一部が重なった状態で、接合していくことによって組み立てられる。したがって、X−X断面図の破線円で示す水平方向の水平接合部JHや、Y−Y断面図の破線円で示す鉛直方向の鉛直接合部JVに、貫通隙間が生ずることがなく、もちろん4個の突起型板状パネル120のコーナー部が集中する集中接合部JCにも貫通隙間が生ずることがないことから、従来に比してより中性子線の漏出を抑制することができるわけである。
傾斜型板状パネル110と突起型板状パネル120は、同一の材料からなる1層構成としてもよいし、2以上の部材が積層された多層構成としてもよい。例えば、傾斜型板状パネル110や突起型板状パネル120を、表面板と中間板、裏面板の順で積層された3層構成とすることができる。この場合、表面板は、石膏プラスターボードやドロマイトプラスターボード、あるいは樹脂板などを利用した板状の部材とし、特に壁や天井に対して放射化抑制構造200を設置する場合は準不燃材あるいは不燃材を利用するとよい。一方、中間板は、パープルハートやイペといったい比重が大きく硬い木材(以下、「ハードウッド等」という。)を利用した板状の木製部材を用い、裏面板は、ホウ素含有樹脂からなる薄膜状あるいは板状の部材、例えばB4Cを含む樹脂を成型した部材を用いるとよい。もちろん、ホウ素を含有する樹脂材であればB4C樹脂に限らず、無水ホウ酸を樹脂に混ぜた部材や、粉状の灰ホウ石を樹脂に混ぜた部材など、他の樹脂材を裏面板として用いることもできる。
ところで、多量の水素を含有する木材は中性子を減衰させることができる。つまり、中間板のみでも中性子を減衰させる効果があり、少量の中性子を対象とするケースではコンクリート壁体CWの放射化を抑制することもできる。したがって、少量の中性子の発生が予想される中性子発生室内に放射化抑制構造200を設置する場合は、裏面板を省略した(すなわち表面板と中間板からなる)傾斜型板状パネル110や突起型板状パネル120を用いることができるし、あるいは中間板のみからなる傾斜型板状パネル110や突起型板状パネル120を用いる用いることもできる。なお便宜上ここでは、表面板と中間板、裏面板の順で積層された傾斜型板状パネル110と突起型板状パネル120のことをそれぞれ「3層型の傾斜型板状パネル110」と「3層型の突起型板状パネル120」ということとし、表面板と中間板からなる傾斜型板状パネル110と突起型板状パネル120のことを「2層型の傾斜型板状パネル110」と「2層型の突起型板状パネル120」、中間板のみからなる傾斜型板状パネル110と突起型板状パネル120のことを「1層型の傾斜型板状パネル110」と「1層型の突起型板状パネル120」ということとする。
3.放射化抑制構造
次に、本願発明の放射化抑制構造200の例について図を参照しながら詳しく説明する。なお本願発明の放射化抑制構造200は、ここまで説明した遮蔽体100を用いて形成される構造であり、したがって遮蔽体100で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の放射化抑制構造200に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.遮蔽体」で説明したものと同様である。
既述したとおり本願発明の放射化抑制構造200は、コンクリート壁体CWの表面に直接、第1遮蔽体210を設置する形態(以下、「第1の実施形態」という。)と、コンクリート壁体CWの前面に空隙部220、及び第1遮蔽体210を設置する形態(以下、「第2の実施形態」という。)、コンクリート壁体CWの前面に第2遮蔽体230、空隙部220、及び第1遮蔽体210を設置する形態(以下、「第3の実施形態」という。)に大別することができる。以下、それぞれ実施形態ごとに順に説明していく。
(第1の実施形態)
図4は、第1の実施形態における放射化抑制構造200を示す断面図であり、床面を形成するコンクリート壁体CWを鉛直面で切断した断面図である。なおこの図では、床面を形成するコンクリート壁体CWの上面に第1遮蔽体210を設置しているが、本願発明の放射化抑制構造200は、床面に限らず天井面や側面を形成するコンクリート壁体CWの前面に第1遮蔽体210を設置した構造とすることもできる。
第1遮蔽体210は、本願発明の遮蔽体100が用いられ、例えば3層型の傾斜型板状パネル110や3層型の突起型板状パネル120によって組み立てられたものである。より詳しくは、表面板(裏面板)が連続するように、隣接する2つの3層型の傾斜型板状パネル110(突起型板状パネル120)を接合していくことで組み立てられるものである。したがって第1遮蔽体210は、図4に示すように表面板211と中間板212、そして裏面板213の順で積層された構成であり、肉厚寸法(図4では上下寸法)に比して表面積が極端に大きな板状の部材である。既述した3層型の傾斜型板状パネル110や3層型の突起型板状パネル120によって組み立てることから、表面板211は、石膏プラスターボードやドロマイトプラスターボード、あるいは樹脂板などを利用した板状の部材となり、中間板212は、パープルハートやイペといったハードウッド等を利用した板状の木製部材となる。なお、中間板212としてハードウッド等を利用する理由は、中性子を弾性散乱させるための水素を多量に含有しているからであり、第1遮蔽体210としての相当の強度(せん断力や圧縮力、引張力など)を確保するためである。中間板212は、表面板211より高強度の部材とすることもできるし、表面板211より低強度の部材とすることもできる。
また、既述したとおり3層型の傾斜型板状パネル110や3層型の突起型板状パネル120の表面板は、ホウ素含有樹脂からなる薄膜状あるいは板状の部材であり、したがって第1遮蔽体210の裏面板213も、ホウ素含有樹脂からなる薄膜状あるいは板状の部材となり、例えばB4Cを含む樹脂を成型した部材とされる。もちろん、ホウ素を含有する樹脂材であればB4C樹脂に限らず、無水ホウ酸を樹脂に混ぜた部材や、粉状の灰ホウ石を樹脂に混ぜた部材など、他の樹脂材を使用した裏面板213とすることもできる。
第1遮蔽体210は、図4に示すように表面板211が室内側となり、かつ裏面板213がコンクリート壁体CW側となるように、ビスや釘あるいは接着剤などを利用して設置される。これにより、表面板211を通じて中間板212まで到達した中性子は、ハードウッド等に含まれる多量の水素によって減速し、減速した中性子は周囲と熱平衡に達し熱中性子となる(いわゆる弾性散乱)。そして、裏面板213に到達した熱中性子がホウ素に吸収されることによって、コンクリート壁体CWに到達する中性子の量が大幅に抑えられ、すなわちコンクリート壁体CWの放射化が抑制されるわけである。
第1遮蔽体210は、3層型の傾斜型板状パネル110や3層型の突起型板状パネル120のほか、2層型の傾斜型板状パネル110や2層型の突起型板状パネル120、あるいは1層型の傾斜型板状パネル110や1層型の突起型板状パネル120を用いたものとすることもできる。2層型の傾斜型板状パネル110や2層型の突起型板状パネル120を用いる場合、第1遮蔽体210は、表面板211が室内側となり、かつ中間板212がコンクリート壁体CW側となるように、ビスや釘あるいは接着剤などを利用して設置される。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における放射化抑制構造200を示す断面図であり、床面を形成するコンクリート壁体CWを鉛直面で切断した断面図である。この図に示すように第2の実施形態における放射化抑制構造200は、第1遮蔽体210に加え空隙部220を含んで構成される。多量の中性子が発生する中性子発生室の場合、第1遮蔽体210で全ての中性子が吸収されないこともあり、第1遮蔽体210を透過した中性子を空隙部220で減衰させる構造としている。空隙部220は、コンクリート壁体CWと第1遮蔽体210の間にスペーサーを配置することで形成することができ、例えば、複数個所にスペーサーを離散的に配置(点在配置)することで空隙部220を形成してもよいし、溝形鋼やH形鋼といった形鋼を利用して線状あるいは格子状に配置することで空隙部220を形成してもよい。
空隙部220を設けることで、裏面板213に吸収されずに第1遮蔽体210を通過した中性子は、コンクリート壁体CWに到達するまでの所定距離の移動を強いられ、これにより中性子のエネルギーが減衰し、すなわちコンクリート壁体CWの放射化が抑制されるわけである。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態における放射化抑制構造200を示す断面図であり、側壁を形成するコンクリート壁体CWを水平面で切断した断面図である。この図に示すように第3の実施形態における放射化抑制構造200は、第1遮蔽体210と空隙部220に加え第2遮蔽体230を含んで構成される。第2遮蔽体230は、本願発明の遮蔽体100が用いられ、傾斜型板状パネル110や突起型板状パネル120(以下、これらを総称して「板状パネル」という。)によって組み立てられたものである。この場合の傾斜型板状パネル110や突起型板状パネル120は、RC(Reinforced Concrete)パネルといった板状の部材とすることができる。また第2遮蔽体230は、コンクリート壁体CWの表面に接触するように配置され、アンカーボルト等を利用することで容易に交換できるように設置される。
図6に示すように第2遮蔽体230の室内側には空隙部220が形成され、さらにその室内側には第1遮蔽体210が設置される。そして、第2遮蔽体230の表面の一部には、空隙部220内に位置するように計測素子240が貼付される。このとき、第2遮蔽体230を構成する板状パネルのうち、代表する1個の板状パネルに計測素子240を貼付してもよいし、選出した複数(あるいは全部)の板状パネルに計測素子240を貼付してもよい。この計測素子240は、放射化の程度を評価するための計測値が得られるものであり、専用のものとして製造することもできるし、従来用いられている(例えば市場に流通している)ものを利用することもできる。
第1遮蔽体210の裏面板213によって熱中性子を吸収し、空隙部220によって中性子のエネルギーを減衰させるものの、一部の中性子はコンクリート壁体CWに到達するおそれもあるため、第3の実施形態では、コンクリート壁体CWの前面にさらに第2遮蔽体230を設置している。しかしながら第2遮蔽体230が長期にわたって中性子を受け続けると、第2遮蔽体230が放射化し、放射性廃棄物として処理しなければならないことも考えられる。そこで、放射化する前に第2遮蔽体230を取り換えることができる構造とし、そのため、第2遮蔽体230の放射化の程度が定期的に把握できるように計測素子240を設置するとともに、第2遮蔽体230を交換可能に設置するわけである。
また、第3の実施形態における放射化抑制構造200では、図6に示すように検査孔250を設けることもできる。そしてこの検査孔250内には、複数(図では4個)の検査用コア260が配置される。検査孔250は、第2遮蔽体230に形成される貫通孔と、コンクリート壁体CWを厚さ方向に穿孔して形成される横孔が、接続されて一連の連続孔となったものであり、1又は2箇所以上に設けることができる。
検査用コア260は、念のためコンクリート壁体CWの放射化の程度を検査するための試験体であり、したがって検査用コア260はコンクリート壁体CWと同等の材料で形成される。また、コンクリート壁体CWの深度方向(壁厚方向)に応じた放射化の程度を確認することができるように、複数の検査用コア260がコンクリート壁体CWの深度方向に並べて配置される。
4.壁体管理方法
続いて、本願発明の放射化抑制構造200を利用した壁体管理方法(以下、「本願発明の壁体管理方法」という。)について図7と図8を参照しながら説明する。なお、本願発明の壁体管理方法は、ここまで説明した放射化抑制構造200に対して行う管理方法であり、したがって遮蔽体100や放射化抑制構造200で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の壁体管理方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.遮蔽体」や「3.放射化抑制構造」で説明したものと同様である。
図7は、本願発明の壁体管理方法の主な工程を示すフロー図であり、図8は、本願発明の壁体管理方法の主な工程を示すステップ図である。まず、図8(a)に示すように第1遮蔽体210に設けられた確認孔HC内に挿入されたコアCRを取り外し(Step101)、図8(b)に示す状態としたうえで計測素子240の計測値を確認する(Step102)。計測素子240の計測結果が得られると、これに基づいてコンクリート壁体CWの放射化の有無を評価し(Step103)、放射化が認められない場合は確認孔HC内にコアCRを元に戻す(Step109)。一方、放射化が認められる場合はコア検査を実施し、どの程度の深さまで放射化しているか評価する。具体的には、図8(c)に示すように第1遮蔽体210を取り外したうえで検査用コア260を抜き取り(Step104)、抜き取った検査用コア260に対して所定の検査を行う(Step105)。そして、計測素子240の計測結果と、検査用コア260の検査結果に基づいて、第2遮蔽体230の交換の要否を判断する(Step106)。
なお、第2遮蔽体230を構成する板状パネルのうち選出した複数(あるいは全部)の板状パネルに計測素子240を貼付したときは、貼付したすべて(一部でもよい)の計測素子240を確認することもできる(Step102)。この場合、放射化が認められる計測結果が得られた計測素子240の周辺にある検査用コア260に対してのみ、検査用コア260を抜き取って(Step104)所定の検査所定の検査を行い(Step105)、第2遮蔽体230の交換の要否を判断する(Step106)とよい。
第2遮蔽体230の交換が不要であると判断された場合は、検査した検査用コア260を検査孔250内に収める(Step109)。一方、第2遮蔽体230の交換が必要であると判断された場合は、図8(d)に示すように第1遮蔽体210と既設の第2遮蔽体230を取り外すとともに、新たな第2遮蔽体230を設置する(Step107)。第2遮蔽体230を交換すると、図8(e)に示すように検査した検査用コア260を検査孔250内に収め、図8(f)に示すように第1遮蔽体210を元に戻す(Step109)。このとき、検査した検査用コア260のうち放射化が認められたものは、新たな検査用コア260に交換したうえで検査孔250内に収めるとよい(Step108)。
本願発明の遮蔽体、及び放射化抑制構造は、陽子線治療や重粒子線治療、中性子捕捉療法など中性子が発生する医療施設をはじめ、研究施設、検査施設、産業施設等などで、特に有効に利用することができる。本願発明は、中性子が発生する施設が現状抱える課題を解決するものであり、すなわち粒子線がん治療の普及を促進するとともに、放射線業務従事者の無用な被ばくを低減し、放射性廃棄物の発生を低減することを考えれば、本願発明は産業上利用できるばかりでなく社会的にも大きな貢献を期待し得る発明である。
100 本願発明の遮蔽体
110 (遮蔽体の)傾斜型板状パネル
111 (傾斜型板状パネルの)上面
112 (傾斜型板状パネルの)下面
113 (傾斜型板状パネルの)側面
120 (遮蔽体の)突起型板状パネル
121 (突起型板状パネルの)上面
122 (突起型板状パネルの)下面
123 (突起型板状パネルの)側面
124 (突起型板状パネルの)係合突起
124U (突起型板状パネルの)上段係合突起
124L (突起型板状パネルの)下段係合突起
200 本願発明の放射化抑制構造
210 (放射化抑制構造の)第1遮蔽体
211 (第1遮蔽体の)表面板
212 (第1遮蔽体の)中間板
213 (第1遮蔽体の)裏面板
220 (放射化抑制構造の)空隙部
230 (放射化抑制構造の)第2遮蔽体
240 (放射化抑制構造の)計測素子
250 (放射化抑制構造の)検査孔
260 (放射化抑制構造の)検査用コア
CR (確認孔内の)コア
CW コンクリート壁体
HC 確認孔
JC 集中接合部
JH 水平接合部
JV 鉛直接合部
ND 加速器

Claims (6)

  1. 中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する、複数の板状パネルで形成された遮蔽体であって、
    前記板状パネルは、4角形の上面と、4角形の下面と、4個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であって、すべての該側面は該上面に対して傾斜したテーパ面であり、
    4つの前記板状パネルのコーナー部が集中する接合部に貫通隙間が生ずることがないよう、4つの該板状パネルの前記側面とそれぞれ隣接する他の前記板状パネルの前記側面を当接し、該板状パネルの一部どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられた、
    ことを特徴とする遮蔽体。
  2. 中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する、複数の板状パネルで形成された遮蔽体であって、
    前記板状パネルは、4角形の上面と、4角形の下面と、4個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であって、すべての該側面には薄板状の係合突起が設けられ、
    4つの前記板状パネルのコーナー部が集中する接合部に貫通隙間が生ずることがないよう、4つの該板状パネルの前記係合突起とそれぞれ隣接する他の前記板状パネルの前記側面の該係合突起と、を重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられた、
    ことを特徴とする遮蔽体。
  3. 中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する、複数の板状パネルで形成された遮蔽体であって、
    前記板状パネルは、表面板と中間板と裏面板の順で積層された構成であり、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面と、n個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であって、すべての該側面は該上面に対して傾斜したテーパ面であり、
    前記表面板は、準不燃材又は不燃材を用いた板状の部材であり、
    前記中間板は、前記表面板より高強度の木材を用いた板状の部材であり、
    前記裏面板は、炭化ホウ素を含有する薄膜状又は板状の部材であり、
    前記表面板が連続するように前記板状パネルの前記側面と他の前記板状パネルの前記側面を当接し、隣接する2つの該板状パネルの一部どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられた
    ことを特徴とする遮蔽体。
  4. 中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する、複数の板状パネルで形成された遮蔽体であって、
    前記板状パネルは、表面板と中間板と裏面板の順で積層された構成であり、n角形(nは3以上の自然数)の上面と、n角形の下面と、n個の側面で構成され、該上面と該下面が平行又は略平行に配置された形状であって、すべての該側面には薄板状の係合突起が設けられ、
    前記表面板は、準不燃材又は不燃材を用いた板状の部材であり、
    前記中間板は、前記表面板より高強度の木材を用いた板状の部材であり、
    前記裏面板は、炭化ホウ素を含有する薄膜状又は板状の部材であり、
    前記表面板が連続するように隣接する2つの該板状パネルの前記係合突起どうしを重ねた状態で接合することによって平面状に組み立てられた、
    ことを特徴とする遮蔽体。
  5. 中性子発生室内の壁体の放射化を抑制する構造において、
    請求項3又は請求項4記載の前記遮蔽体からなる第1遮蔽体を備え、
    前記表面板が室内側となり、かつ前記裏面板が前記壁体側となるように、前記第1遮蔽体が設置された、
    ことを特徴とする放射化抑制構造。
  6. 前記裏面板と前記壁体との間に設けられた空隙部と、
    前記空隙部と前記壁体との間に配置され、請求項1又は請求項2記載の前記遮蔽体からなる第2遮蔽体と、
    前記第2遮蔽体を貫通し、さらに前記壁体の厚さ方向に穿孔された検査孔と、
    前記検査孔内に設置される複数の検査用コアと、をさらに備え、
    前記第2遮蔽体は、交換可能となるように設置され、
    前記第2遮蔽体の室内側表面には、放射化の程度を評価するための計測素子が設置され、
    前記検査用コアは、前記壁体と同等の材料で形成され、
    さらに複数の前記検査用コアが、前記壁体の厚さ方向に並べて配置された、
    ことを特徴とする請求項5記載の放射化抑制構造。
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