JP6654145B2 - 異物除去装置、除去駆動装置 - Google Patents
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Description
上記特許文献2には、車輌に搭載されたカメラのレンズの汚れを除去するクリーナを備えた構成が開示されている。
一方で、車輌内の電源ライン、グランドライン、制御線等の引き回しの複雑化も避けることが望ましい。
例えば車輌のECU(electronic control unit)等によって除去駆動装置を制御して異物除去動作を実行させることが考えられるが、そのようにすれば高度な異物除去実行タイミング制御も可能となる。ところがその場合、電源ライン、グランドラインのほかに、ECUからの制御線の配線(専用線)が必要になり、車種やカメラ搭載位置によっては配線が困難となったり、電源供給状態でのスタンバイ時間が長くなり誤動作を行ってしまう懸念もある。
一方、電源ライン、グランドラインのみで除去駆動装置を動作させる場合、配線は容易となるが、単純に電源供給に応じてモーターを駆動する回路系となり、複雑な制御はできない。
また本発明の除去駆動装置は、配線構成の簡略化を行いつつ、適切な異物除去駆動ができるようにすることを目的とする。
これにより、ピストンが送出方向へ移動されたときにピストンとシリンダーの閉塞面との間に圧縮空気が介在される。
また、主動ギヤと従動ギヤを用いることにより少ない部品点数で簡素な機構によって大きな減速比を得る減速機構が構成される。
また、ラックがピニオンの欠歯部に位置されたときにピストンが付勢バネの付勢力によって送出方向へ移動される。
また、ピニオンの1回転に対するノズルからの高圧空気の噴射回数が多くなる。
これにより、簡素な構成によって大きな減速比を得る減速機構が構成される。
第1端子、第2端子で電源ライン、グランドラインと接続される構成により、最小限の配線構成となる。そして第1,第2端子間に、電源電圧−グランド間の電圧が印加されることをトリガとして動作設定部が異物除去駆動時間(第1の所定時間)を設定する。
また、運転者のシフトレバー操作が、リバースレンジを通過した場合、或いは何らかのトリガにより一瞬だけ第1端子に電源電圧供給がなされる場合に、無用な異物除去駆動を行わないようにする。
異物除去装置が車輌のバックカメラを異物除去の対象とする場合、バックカメラが動作開始する際に異物除去が行われることが望ましい。そこで第1端子が、リバースレンジの際に電源電圧が供給される電源ラインに接続されていれば、適切なタイミングで異物除去動作を開始させるようにすることができる。
即ちグランドライン側の制御でも除去駆動装置の動作が実行可能とする。
第1端子に接続される電源ラインが、車種や搭載位置等によって必ずしも特定の電圧の電源ラインとは限らないことを想定し、電圧変換を行う。これにより配線自由度を向上させる。
また本発明の除去駆動装置によれば、最小限の配線構成において異物除去装置による異物除去動作が適切な期間に実行されるようにすることができる。
異物除去装置1は、例えば、車輌の後方を確認する車載カメラ100を洗浄する機能を有し、図示しない車体の後端側の部分に取り付けられている。
以下に、異物除去装置1の動作について説明する(図7乃至図10参照)。
以上に記載した通り、異物除去装置1にあっては、シリンダー18にピストン27を支持するピストン支持部19と高圧空気を送り出す送出路20aを有する連結突部20とが設けられ、連結突部20がピストン支持部19の閉塞面22aより溜力方向側に位置されている。
以下に、移動機構の各変形例について説明する(図11乃至図13参照)。尚、変形例に係る移動機構が配置されるケース体7A、7B、7Cは、それぞれ移動機構の各構造に応じてケース体7に対して形状や大きさが変更され、内部に各構造に応じた配置空間9A、9B、9Cが形成されている。
以下、実施の形態の除去駆動装置について図面を参照しながら説明する。
まず、上述の異物除去装置1を駆動する除去駆動装置としての第1の実施の形態を図14,図15,図16で説明する。
図14は除去駆動装置50のブロック図である。この除去駆動装置50は、上述のモーター10に対して駆動電流を供給する装置とされる。
端子T1は電源ライン61に接続されている。電源ライン61はスイッチ90を介して電源電圧V1が供給されるラインである。スイッチ90は、車輌内の特定の電源系のオン/オフスイッチである。例えば電源電圧=12Vとされ、スイッチ90には車輌のギアポジションがリバースレンジとなったことに応じた信号S1によりオンとされるものとする。具体的には電源ライン61はバックランプ電源系のラインとされている。従ってこの例の除去駆動装置50には、車輌がリバースレンジとされてバックランプが点灯される際に、12Vの電源電圧V1が端子T1に供給される構成となる。
電源フィルタ51は、除去駆動装置50内の回路を電気サージ、ノイズから保護し、誤動作を防止するために設けられる。
モータードライバ53は、異物除去装置1のモーター10に駆動電流を供給し、異物除去装置1に異物除去動作を実行させる。この例の場合、端子T1と端子T3は接続されており、従ってリバースレンジの際には電源ライン61からの電源電圧V1がモーター10の正極に印加される。モータードライバ53は端子T4(モーター10の負極)をグランド(端子T2)に接続することで駆動電流を発生させる。
モータードライバ53はこのような駆動電流を、動作設定部52からの信号Smとして指示される期間に発生させる。
具体的には、動作設定部52は、車輌がリバースレンジとなってスイッチ90がオンとされ、端子T1に電源電圧V1が印加されることに応じて、第1の所定時間、モーター10に対してモータードライバ53によって駆動電流の供給が行われるように制御する。つまり電源電圧V1の印加に応じて、第1の所定時間だけ、異物除去装置1での異物除去動作が行われるようにする。
また動作設定部52は、電源電圧V1の印加直後に異物除去動作を実行させるのではなく、端子T1への電源電圧V1の印加が開始されてから第2の所定時間は、モーター10への駆動電流の供給を実行させないようにモータードライバ53を制御する。
しかし、端子T1が電源電圧V1となる期間が第2の所定時間tmより短い期間であれば、動作設定部52は信号Smを立ち上げない。このためモータードライバ53が駆動電流をモーター10に供給することは行われない。
除去駆動装置50内では、端子T1は逆流保護用のダイオードD1を介して端子T3に接続されている。これにより電源電圧V1は端子T3からモーター10の正極側に印加される。従って、モーター10の負極側(端子T4)がグランド接続されることで、モーター10に駆動電流が流れる。
なお、この図16(及び図14、図17、図19)において、除去駆動装置50内のグランド記号は、全て除去駆動装置50内部で端子T2に接続されており、端子T2が配線等により車体グランドに接続されるものである。
モータードライバ53はNチャネルのMOS−FET53aと、抵抗R7によって信号Smに応じたモーター駆動動作を行う。
MOS−FET53aはドレインが端子T4に接続され、ソースがグランド(端子T2)に接続されている。MOS−FET53aのゲートには抵抗R7を介して信号Smが供給される。MOS−FET53aのドレイン−ゲート間にはダイオードD4,ツェナーダイオードZD2によるクランプ回路が挿入されている。
このモータードライバ53は、動作設定部52からの信号SmによってMOS−FET53aがオン/オフされる。MOS−FET53aがオンとなることでモーター10に駆動電流が流れる。即ちMOS−FET53aはモータ10の駆動スイッチとして機能する。
また電源ライン65とグランド間に抵抗R2,R3が直列接続され、抵抗R2,R3で分圧された電圧が、基準電圧としてコンパレータA1の+端子に入力される。
従って電源電圧V1が端子T1に印加された時点から、充電量に応じたコンデンサC3の端子電圧が所定値、即ち抵抗R2,R3による分圧電圧に達するまでの期間は、コンパレータA1の出力はHレベルとなり、コンデンサC3の端子電圧が抵抗R2,R3による分圧電圧を越えることでコンパレータA1の出力はLレベルとなる。このLレベルに落ちるタイミングが図15の第1,第2の所定時間(tm+td)を経過したタイミングとなるように、各素子の定数が設定されている。
この場合、コンパレータA1の出力は、時定数回路を介してコンパレータA2に供給されるため、電源電圧V1が端子T1に印加された時点で、コンパレータA1の出力がHレベルとなっても、コンパレータA2の+端子の入力電圧は、直ぐには基準電圧に達しない。従って電源電圧V1が端子T1に印加された時点直後はコンパレータA2の出力はLレベルとなる。その後、コンパレータA2の+端子の入力電圧が上昇し、基準電圧を超えた時点でコンパレータA2の出力はHレベルとなる。ここまでの期間が、図15の第2の所定時間tmとなるように、基準電圧及び時定数が設定されている。
モータードライバ53では、信号SmのHレベル期間、MOS−FET53aがオンとなることで、端子T4を端子T2(グランド)に接続する。
また図15Bに示したように、第2の所定時間tmに達しない期間だけ電源電圧V1が印加された場合、コンパレータA2の出力(信号Sm)がHレベルとはならないことになるため、モーター10への駆動電流の供給は行われない。
即ち端子T1,T2間に電源電圧V1−グランド間の電圧が印加されることをトリガとして動作設定部52が異物除去駆動時間(第1の所定時間Td)を設定する構成としている。これにより、制御専用線等の入力系を設けず、電源ラインとグランドラインの接続のみという最小限の配線構成において、車載カメラ100の撮像面(レンズ部101)等の異物除去が適切な期間、実行されるようにすることができる。
また第1の所定期間Tdだけ異物除去動作が行われるようにすることで、過剰に異物除去動作を行うこともなく、効率的な動作となる。そして、このような動作制御が、電源、グランド配線のみで可能となるという利点もある。
また制御専用線が不要であることで、搭載車種や配線の自由度も向上する。
なお、一般に車載カメラ100(バックカメラ)及びその撮像映像を表示するモニター画面は、運転者がシフトレバーをリバースレンジへ入れてから2秒程度で起動し、画像表示を開始する。上述のように、第2の所定期間tm=0.2秒、第1の所定期間Td=1.8秒とすると、リバースレンジとなってモニタ画面表示が開始されるまでに、異物除去を終えることになる。これによりバックカメラの撮像面の異物除去という意味では、撮像・モニタリングを行う直前という最適なタイミングで異物除去動作が行われることにもなる。
また換言すれば、あまり必要のない時点での異物除去は実行されないということでもあり、異物除去動作のタイミングの最適化、異物除去動作の効率化を実現しているともいえる。
これにより、例えば運転者のシフトレバー操作が、リバースレンジを通過した場合、或いは何らかのトリガにより一瞬だけ端子T1に電源電圧V1の供給がなされる場合などに、無用な異物除去駆動が行われないようにすることができる。
第2の実施の形態の除去駆動装置50の構成を図17に示す。なお図14と同一部分は同一符号を付し、説明を省略する。
この例では、端子T1と電源フィルタ51(又は端子T3)の間に、電圧変換部54が設けられている。電圧変換部54は、例えば公知の昇降圧型のDC/DCコンバータ等で構成され、端子T1に印加される電圧に応じて電圧変換を行う。
なお電源電圧V1としては、例えば24V電源であったり、6V電源であったり、第1の実施の形態のように12V電源であったりすることが想定される。例えば車輌がトラックであって24Vバッテリ電源ラインが除去駆動装置50に接続される場合、電源電圧V1=24Vとなる。また車載カメラ100と除去駆動装置50で電源が共用される場合に、車載カメラ100が6V電源を使用しているとすると、電源電圧V1=6Vとなる。
スイッチ90をオン/オフする信号S1は、接続される電源系に応じた信号となり、例えば車載カメラ100用の電源系の場合、車載カメラ100がオンとされるタイミングでスイッチ90をオンとする信号となる。これ以外に、第1の実施の形態の場合と同様にリバースレンジとなることに応じてスイッチ90をオンとする信号であったり、或いはイグニッションオンによりスイッチ90をオンとする信号とされる場合もある。
除去駆動装置50が12V電源を用いる構成であるとした場合、電圧変換部54は次のように動作する。
端子T1への電源電圧V1=24Vの場合は、24V入力電圧を12Vに降圧して出力する。
端子T1への電源電圧V1=12Vの場合は、入力電圧をそのまま変換せずに出力する。
端子T1への電源電圧V1=6Vの場合は、6V入力電圧を12Vに昇圧して出力する。
従って、除去駆動装置50の搭載車種や、接続する電源ラインの自由度を拡張できる。
上記第1,第2の実施の形態では、電源ライン61に対してスイッチ90を設け、電源電圧V1の端子T1への供給開始に応じて、モーター10を駆動させるように動作するものとした。この様子を図18Aに示す。
端子T1への電圧V1の印加はスイッチ90により制御されるとともに、端子T2は常時グランドに接続されている。そして端子T1への電圧印加に応じて、第2の所定時間tm経過後、第1の所定時間tdだけ、信号SmがHレベルとなり、この期間、モーター10の動作が行われる。
図19に第3の実施の形態の構成例を示す。図19における除去駆動装置50の構成は第1の実施の形態(図14)と同様である。或いは第2の実施の形態のように電圧変換部54を備えても良い(図17)。この図19の場合、端子T1,T2に対する接続状態が異なる。
端子T1は、電源電圧V1の電源ライン61に接続されている。図14のようなスイッチ90は介していない。例えば電源ライン61が、イグニッションオンでバッテリー電源電圧が供給されるイグニッション系電源ラインであるとすると、端子T1の電圧は常時(車輌がイグニッションオン状態である場合)、電源電圧V1の状態となる。図18BではT1電圧が常時電源電圧V1の状態であることを示している。
ECU91内では、例えば電源電圧V2とグランド間に抵抗R100と、スイッチ素子Q1としてのバイポーラトランジスタのコレクタ−エミッタが直列接続され、その接続点が端子T91に接続されている。スイッチ素子Q1としてのバイポーラトランジスタのベースにはオン/オフ制御のための信号S3が、ECU91の制御処理に基づいて供給される。なお、例えば電源電圧V2=V1とする。
即ちグランドライン側の制御でも除去駆動装置50の動作が実行可能とする構成とすることで、端子T1への電源ライン配線の自由度の向上を図ることができる。
例えばイグニッションオンなどの所定条件下で端子T1に常時電源電圧V1が印加されるように配線を行ったとしても、端子T2が所定電圧点とグランドを選択的に接続されるようにすることで、適切なタイミング及び期間に異物除去動作が行われるようにすることができる。
発明の構成や接続態様は上記の実施の形態に限られず、各種の変形例が想定される。
例えば第1の実施の形態では、一例として車輌がリバースレンジとなった際に、電源電圧V1が端子T1に供給されるものとしたが、これ以外の条件でスイッチ90がオンとされて電源電圧V1が端子T1に供給される場合も考えられる。
例えば車載カメラ100のレンズ部101の汚れを検知したら異物除去を行うようにすることも考えられる。例えば車輌に搭載されたECU91や画像処理ユニットが、車載カメラ100の撮像画像を適時解析する。例えば画像上のエッジ成分の分布、量、コントラスト等から水滴や汚れが付着している状態を推定できる。そこで画像解析により汚れ状態と判断した場合に、例えば図14のスイッチ90をオンにする(又は図19のスイッチ素子Q1をオンにする)制御が行われるようにして、異物除去を実行させることも考えられる。
もちろん、運転者の操作に応じてスイッチ90(スイッチ素子Q1)がオンとされるような構成が加えられても良い。
更に、本発明を適用する対象は、屋外で使用される装置であれば種類を問わない。例えば航空機、鉄道、ロボット、屋外設置物、建物等の外部に向けて露出した状態になるように取り付けられたカメラその他の装置を含むことができる。
Claims (5)
- 内部に空気が流入されるシリンダーと、
前記シリンダーに移動自在に支持され前記シリンダーに流入された空気を高圧空気として送り出すピストンと、
前記ピストンによって送り出された前記高圧空気を被洗浄物に向けて噴射するノズルと、
前記ピストンを付勢する付勢バネと、
前記ピストンに移動力を付与して所定の位置まで移動させる移動機構とを備え、
前記ピストンの移動方向は、前記高圧空気を送り出す方向が送出方向とされ、前記送出方向と反対方向が溜力方向とされ、
前記ピストンは、前記移動機構によって前記溜力方向へ移動され、前記所定の位置で前記移動機構による移動力の付与が解除されて前記付勢バネの付勢力によって前記送出方向へ移動され、
前記シリンダーには前記ピストンを移動自在に支持するピストン支持部と前記ピストン支持部に連続され前記高圧空気を前記ノズルへ向けて送り出す送出路を有する連結突部とが設けられ、
前記ピストン支持部における前記送出方向側の端部の内面が閉塞面として形成され、
前記送出路が前記閉塞面より前記溜力方向側に位置され、
前記移動機構はモーターの駆動力によって回転される主動ギヤと前記主動ギヤに噛合され前記主動ギヤの回転に伴って回転される従動ギヤとを有し、
前記モーターの駆動力が前記主動ギヤと前記従動ギヤを介して前記ピストンに伝達され、
前記ピストンに連結されたラックが設けられ、
前記従動ギヤに前記ラックが噛合されるピニオンが設けられ、
前記ピニオンには外周部の一部にギヤ部が設けられ、
前記ピニオンの外周部における前記ギヤ部が設けられていない部分が欠歯部として形成され、
前記ギヤ部が周方向に離隔して複数形成された
異物除去装置。 - 前記主動ギヤとしてウォームが用いられ、
前記従動ギヤとしてウォームホイールが用いられた
請求項1に記載の異物除去装置。 - 車輌に搭載され、付着した異物を除去する異物除去装置を駆動する除去駆動装置であって、
車輌内の電源ラインに接続される第1端子と、
車輌内のグランドラインに接続される第2端子と、
前記異物除去装置のモーターに駆動電流を供給し、前記異物除去装置に異物除去動作を実行させるモータードライバと、
前記第2端子がグランドに接続された状態で、前記第1端子に電源電圧が印加されることに応じて、第1の所定時間、前記モータードライバに対し前記駆動電流の供給を指示する動作設定部と、を備え、
前記動作設定部は、前記第2端子がグランドに接続された状態で前記第1端子への電源電圧の印加が開始されてから第2の所定時間は、前記駆動電流の供給を実行させないように前記モータードライバを制御する
除去駆動装置。 - 前記第1端子は、車輌がリバースレンジとされることで電源電圧が供給される電源ラインに接続される
請求項3に記載の除去駆動装置。 - 前記第1端子に供給される電源電圧を昇圧又は降圧して前記モーターの駆動電圧を生成する電圧変換部を、さらに備えた
請求項3又は請求項4に記載の除去駆動装置。
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