JP6639177B2 - マルチワイヤ放電加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチワイヤ放電加工装置に関する。
インゴット等の被加工物からウエーハを切り出す場合には、ワイヤーソーと呼ばれる加工装置を用いるのが一般的である。このワイヤーソーは、複数のガイドローラに巻き掛けられたワイヤを所定の方向に送りながら被加工物に切り込ませることで、薄いウエーハを切り出す。マルチワイヤ放電加工装置は、スラリーが不要であり、硬質な材料であっても導電性があれば、ワイヤにテンションがかからずワイヤが破断する事がないという利点から研究開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。
マルチワイヤ放電加工装置において、ワイヤは、外周にガイド溝が彫られた支持層を有するガイドローラに巻き掛けられている。ガイド溝は、ワイヤやワイヤに付着した加工屑によって削られ、幅や深さが大きくなり、ワイヤの位置が変化したり振動が発生しやすくなり、被加工物に刻まれる溝幅が太くなる。そこで、マルチワイヤ放電加工装置は、定期的にガイドローラを交換する必要があるが、支持層の外周を除去して(ガイドローラは縮径する)支持層に新たにガイド溝を形成することで、新品のガイドローラを購入したのと同じ効果が低コストで得られる。
特開2012−125879号公報
しかし、マルチワイヤ放電加工装置は、モータにより駆動するガイドローラの支持層の外周を除去して支持層に新たにガイド溝を形成した場合、ガイドローラの径が縮径するため、ガイドローラが同じ回転数で回転しても周速が変化して、ワイヤの走行速度も減速してしまう。このために、マルチワイヤ放電加工装置は、モータにより駆動するガイドローラの支持層の外周を除去して支持層に新たにガイド溝を形成した場合、屑の排出が低減され短絡が発生しやすくなったり加工時間が長くなるなどの影響が発生する恐れがある。また、マルチワイヤ放電加工装置は、モータにより駆動するガイドローラを複数用いていて、一方だけが縮径した場合、複数のガイドローラの周速が変わってしまい、ワイヤに余計な引張力がかかったり、弛んだりしてしまう。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ワイヤの走行速度を維持することができるマルチワイヤ放電加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のマルチワイヤ放電加工装置は、ワイヤと、該ワイヤが複数回巻き掛けられるガイドローラー群と、被加工物を固定する基台と、該基台と該ワイヤとを相対的に移動させ該基台に固定した被加工物に該ワイヤを切り込ませる移動手段と、該ワイヤと該基台との間に高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットと、各構成要素を制御する制御手段と、を有するマルチワイヤ放電加工装置であって、該ガイドローラー群は、モーターによって回転し、外周で支持した該ワイヤの走行速度を制御するモーター駆動ローラを含み、該モーター駆動ローラの直径を測定する直径測定手段を備え、該制御手段は、該直径測定手段の測定結果に基づいて該モーター駆動ローラの直径に応じて該モーター駆動ローラの回転数を調整し、該ワイヤの走行速度を制御することを特徴とする。
前記マルチワイヤ放電加工装置は、所定の直径を有するワイヤ速度測定ローラの回転数でワイヤの走行速度を検出し、該走行速度に基づいて該モーター駆動ローラの回転数を調整する事が望ましい。
そこで、本願発明のマルチワイヤ放電加工装置は、ワイヤの走行速度を維持することができる。
図1は、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。 図2は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の被加工物の周辺を拡大して示す概略斜視図である。 図3は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の削られる前のガイドローラの断面図である。 図4は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の削られた一例のガイドローラの断面図である。 図5は、実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例について説明する。図1は、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。図2は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の被加工物の周辺を拡大して示す概略斜視図である。図3は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の削られる前のガイドローラの断面図である。図4は、図1に示すマルチワイヤ放電加工装置の削られた一例のガイドローラの断面図である。マルチワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、ワイヤRにより被加工物であるインゴットIを放電加工するものであり、ワイヤRと、繰り出しボビン20と、巻き取りボビン21と、ガイドローラ部(ガイドローラー群に相当)30と、ワイヤ速度測定ローラ82,92と、制御手段100とを備えている。
繰り出しボビン20には、未使用のワイヤRが一定量巻回されている。ワイヤRは、切断面が円形に形成され、芯部と、芯部の周面を被覆する被覆部とから構成されている。芯部は、高純度の鋼であり、例えばピアノ線である。被覆部は、黄銅やタングステン、モリブデンなどの芯部より放電しやすい電気抵抗の低い材料で形成されている。ワイヤRの直径は、例えば、100μm〜140μm程度である。もちろん、ワイヤRの直径は、100μm〜140μmに限定されず、例えば100μm〜200μmでもよい。また、ワイヤRは、高純度の鋼である芯部と、黄銅やタングステン、モリブデンなどの被覆部とから構成されても、黄銅のみから形成されてもよい。また、ワイヤRは、その切断面が円形である例を説明したが、円形以外であってもよい。例えば、ワイヤRは、その切断面が楕円形や多角形であってもよい。
繰り出しボビン20は、ガイドローラ部30に向けてワイヤRを繰り出す。また、マルチワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、ワイヤRの走行方向の繰り出しボビン20とガイドローラ部30との間に配置され、かつワイヤRが巻きかけられた張力調整ユニット80を備える。張力調整ユニット80は、互いに軸方向が平行な供給ローラ81とワイヤ速度測定ローラ82とを有する。張力調整ユニット80は、ワイヤRの走行方向の上流から供給ローラ81、ワイヤ速度測定ローラ82の順で配置されている。
供給ローラ81は、外観が円柱状に形成され、かつワイヤRが外周面に巻き掛けられているとともにマルチワイヤ放電加工装置1の図示しない筐体に軸心回りに回転自在に設けられている。これにより供給ローラ81は、巻き掛けられているワイヤRの走行に従動して回転する。
ワイヤ速度測定ローラ82は、回転することでワイヤRの走行速度を検出するものである。ワイヤ速度測定ローラ82は、張力調整ローラ82aと、回転速度検出手段82bとを有する。張力調整ローラ82aは、外観が円柱状に形成され、かつマルチワイヤ放電加工装置1の図示しない筐体に軸心回りに回転自在に設けられているとともに、鉛直方向と平行なZ軸方向に走行自在に設けられている。張力調整ローラ82aは、供給ローラ81とガイドローラ部30との間のワイヤRに張力を付与する方向にZ軸方向に所定の力で付勢されている。実施形態1において、張力調整ローラ82aは、Z軸方向の下方に向かってワイヤRに押し付けられる方向に付勢されているが、これに限定されない。張力調整ローラ82a即ちワイヤ速度測定ローラ82は、外周面が押し付けられるワイヤRの走行に従動して回転する。
また、張力調整ローラ82a即ちワイヤ速度測定ローラ82は、予め定められた所定の直径を有しており、走行するワイヤRにより削られ難いセラミックスなどの材料により少なくとも外周面が構成されている。張力調整ローラ82aの少なくとも外周面を構成する材料は、ワイヤRにより削られ難い硬質なものであって、例えば、耐摩耗ウレタン、もしくはアルミナなどの高硬度の材料により構成される。これにより、張力調整ローラ82a即ちワイヤ速度測定ローラ82は、ワイヤRの走行によっても削られることなく、直径が変化しない。
回転速度検出手段82bは、張力調整ローラ82a即ちワイヤ速度測定ローラ82の回転数でワイヤRの走行速度を検出し、検出した結果を制御手段100に出力する。回転速度検出手段82bは、張力調整ローラ82a即ちワイヤ速度測定ローラ82の単位時間当たりの回転数又は回転角度を検出するロータリエンコーダなどにより構成される。
ガイドローラ部30は、繰り出しボビン20の近傍に配設され、繰り出しボビン20から繰り出されたワイヤRが複数回巻き掛けられる。ガイドローラ部30は、互いに軸方向が平行な複数のガイドローラ30a〜30gを含む。ガイドローラ部30のガイドローラ30a〜30gの軸方向は、張力調整ユニット80の供給ローラ81及びワイヤ速度測定ローラ82の軸方向と平行である。ガイドローラ30a〜30gは、円柱状に形成され、ワイヤRが走行する方向に間隔をおいて配設されている。
ガイドローラ30a,30bは、繰り出しボビン20の近傍に配設され、繰り出しボビン20により繰り出され、張力調整ユニット80を通過したワイヤRを巻き掛けてワイヤRをガイドローラ30c〜30gに向けて送り出す。
ガイドローラ30c〜30fは、並列ワイヤ部310を構成し、ワイヤRを環状に支持するように配設されている。例えば、並列ワイヤ部310のガイドローラ30c,30d,30e,30fは、環状のワイヤRを内側から支持するように配設されている。並列ワイヤ部310は、図2に示すように、ガイドローラ30a,30bにより送り出されたワイヤRを軸方向(Y軸方向)に一定の間隔をあけて複数回巻き掛ける。並列ワイヤ部310のワイヤRは、例えば、軸方向に0.5mm〜数mm程度の間隔をあけてガイドローラ30c〜30fに10周巻き掛けられている。
ここで、Y軸方向は、ガイドローラ30a〜30gの軸方向である。X軸方向は、Y軸方向と水平面上で直交する方向である。Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向、本実施形態では、鉛直方向である。
並列ワイヤ部310において、ガイドローラ30cは、ガイドローラ30bにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30dに送り出す。ガイドローラ30dは、ガイドローラ30cにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30eに送り出す。ガイドローラ30eは、ガイドローラ30dにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30fに送り出す。ガイドローラ30fは、ガイドローラ30eにより送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ30cに送り出す。これで、並列ワイヤ部310を構成するガイドローラ30c〜30fに1周巻き掛けられたことになる。ワイヤRは、軸方向に0.5mm〜数mm程度の間隔をあけつつ並列ワイヤ部310のガイドローラ30c〜30fに残り9周巻き掛けられる。並列ワイヤ部310は、10周巻き掛けられた最後のワイヤRをガイドローラ30cからガイドローラ30gに送り出す。なお、ガイドローラ30c、ガイドローラ30d、ガイドローラ30e及びガイドローラ30fは、図1に示すように、側方から見て矩形の角に配置されて、ガイドローラ30c、ガイドローラ30d、ガイドローラ30e及びガイドローラ30fに支持されたワイヤRは、ガイドローラ30c、ガイドローラ30d、ガイドローラ30e及びガイドローラ30fを角とする矩形上を周回する。
また、これらガイドローラ30c、ガイドローラ30d、ガイドローラ30e及びガイドローラ30fのうち対角線上に位置するガイドローラ30d及びガイドローラ30fは、モーター32d,32fによって回転し、外周で支持したワイヤRの走行速度を制御するモーター駆動ローラである。ガイドローラ30d及びガイドローラ30fは、ローラ31d,31fとローラ31d,31fを軸回りに回転するモーター32d,32fとを備える。ローラ31d,31fは、図3及び図4に示すように、円柱状の母材31aと、母材31aの外周面に設けられた支持層31bとを備える。支持層31bは、シリコン樹脂などの樹脂やセラミックスにより構成される。支持層31bを構成するシリコン樹脂などの樹脂やセラミックスは、加工屑が付着して走行するワイヤRにより削られる材料である。支持層31b即ちガイドローラ30d及びガイドローラ30fの外周面には、並列ワイヤ部310の周回するワイヤRと同数即ち10本のガイド溝33が回転方向に沿って設けられる。ガイド溝33は、ガイドローラ30d及びガイドローラ30fの軸方向に等間隔に設けられる。なお、ガイドローラ30c及びガイドローラ30eの外周面にも、並列ワイヤ部310の周回するワイヤRと同数即ち10本のガイド溝33が回転方向に沿って設けられる。なお、これらのガイド溝33の深さは、0.1mmから0.3mm程度である。
ガイドローラ30gは、巻き取りボビン21の近傍に配設され、並列ワイヤ部310から送り出されたワイヤRを巻き掛けて巻き取りボビン21に送り出す。巻き取りボビン21は、ガイドローラ30gから送り出された使用済みのワイヤRを巻き取って回収する。また、マルチワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、ワイヤRの走行方向のガイドローラ部30のガイドローラ30gと巻き取りボビン21との間に配置され、かつワイヤRが巻きかけられた張力調整ユニット90を備える。張力調整ユニット90は、互いに軸方向が平行な供給ローラ91とワイヤ速度測定ローラ92と従動ローラ93とを有する。張力調整ユニット90は、ワイヤRの走行方向の上流から供給ローラ91、ワイヤ速度測定ローラ92、従動ローラ93の順で配置されている。
供給ローラ91及びワイヤ速度測定ローラ92は、供給ローラ81及びワイヤ速度測定ローラ82と同様の機能を備えている。供給ローラ91は、ワイヤ速度測定ローラ92にワイヤRを供給する。
ワイヤ速度測定ローラ92は、回転することでワイヤRの走行速度を検出するものである。ワイヤ速度測定ローラ92は、張力調整ローラ92aと、回転速度検出手段92bとを有する。張力調整ローラ92aは、外観が円柱状に形成され、かつマルチワイヤ放電加工装置1の図示しない筐体に軸心回りに回転自在に設けられているとともに、鉛直方向と平行なZ軸方向に移動自在に設けられている。張力調整ローラ92aは、供給ローラ91と従動ローラ93との間のワイヤRに張力を付与する方向にZ軸方向に所定の力で付勢されている。実施形態1において、張力調整ローラ92aは、Z軸方向の下方に向かってワイヤRに押し付けられる方向に付勢されているが、これに限定されない。張力調整ローラ92a即ちワイヤ速度測定ローラ92は、外周面が押し付けられるワイヤRの走行に従動して回転する。
また、張力調整ローラ92a即ちワイヤ速度測定ローラ92は、予め定められた所定の直径を有しており、走行するワイヤRにより削られ難いセラミックスなどの材料により少なくとも外周面が構成されている。張力調整ローラ92aの少なくとも外周面を構成する材料は、ワイヤRにより削られ難い硬質なものであって、例えば、耐摩耗ウレタン、もしくはアルミナなどの高硬度の材料により構成される。これにより、張力調整ローラ92a即ちワイヤ速度測定ローラ92は、ワイヤRの走行によっても削られることなく、直径が変化しない。
回転速度検出手段92bは、張力調整ローラ92a即ちワイヤ速度測定ローラ92の回転数でワイヤRの走行速度を検出し、検出した結果を制御手段100に出力する。回転速度検出手段92bは、張力調整ローラ92a即ちワイヤ速度測定ローラ92の単位時間当たりの回転数又は回転角度を検出するロータリエンコーダなどにより構成される。
従動ローラ93は、ワイヤ速度測定ローラ92と巻き取りボビン21との間に配置され、ワイヤRが巻き掛けられている。従動ローラ93は、巻き掛けられているワイヤRの走行に従動して回転する。
なお、繰り出しボビン20及び巻き取りボビン21は、図示しないモータによって回転駆動される。ガイドローラ30a〜30gに巻き掛けられたワイヤRが走行する速度は、0.5m/sec〜1m/sec程度である。また、並列ワイヤ部310のガイドローラ30e,30fにより張設されたワイヤRは、インゴットIをウエーハにスライスする切断ワイヤ部320を構成する。切断ワイヤ部320のワイヤRは、Z軸方向に沿って上向きへ走行する。
インゴットIは、円柱形状であり、切断ワイヤ部320のワイヤRの間隔で円板状のウエーハにスライスされる。インゴットIは、導電性がある材料であり、SiC、単結晶ダイヤ、シリコン、GaN(窒化ガリウム)等から形成される。
切断ワイヤ部320の近傍には、インゴットIを支持する支持機構40が設けられている。支持機構40は、基台41と、支持柱42と、移動手段43とを備えている。基台41は、インゴットIを固定するものである。基台41は、前面41cにインゴットIの周面Iaが導電性接着剤Bにより接着されて固定される。インゴットIは、その端面Ieが切断ワイヤ部320のワイヤRが走行するZ軸方向と略平行になるように基台41に固定される。
支持柱42は、棒状に形成されており、Z軸方向に立設されている。支持柱42は、一端に基台41が固定され、他端に移動手段43が固定されている。移動手段43は、インゴットIとワイヤRとをX軸方向に相対移動させるものである。例えば、移動手段43は、X軸方向に沿って延在される図示しないボールねじと、パルスモータ等で構成される駆動源とを有する。移動手段43は、ボールねじのナットに固定された支持柱42をX軸方向に沿って移動させて、基台41とワイヤRとを相対的に移動させ、基台41に固定したインゴットIに切断ワイヤ部320のワイヤRを切り込ませる。
マルチワイヤ放電加工は、誘電体である水や油などの加工液Fの中で実施される。切断ワイヤ部320は、加工液Fが貯留された加工槽50の中に浸漬されている。加工槽50の中で、加工液Fに浸漬された切断ワイヤ部320のワイヤRがインゴットIを加工する。
加工槽50は、上面に開口部53を有している。基台41は、開口部53から加工層50の内部に挿入される。基台41は、加工槽50に対してX軸方向に往復移動が可能となる。加工槽50は、ガイドローラ30d及びガイドローラ30eを収容し、ガイドローラ30d及びガイドローラ30eを加工液F中に浸漬する。ガイドローラ30cにより送り出されたワイヤRは、開口部53から加工槽50の内部に進入する。加工槽50の内部に進入したワイヤRは、加工槽50内に配設されたガイドローラ30d及びガイドローラ30eを介して、開口部53から加工槽50の外部に送り出される。
マルチワイヤ放電加工装置1は、ワイヤRとインゴットIに給電する給電機構60を備えている。給電機構60は、高周波パルス電源ユニット61と、ワイヤ用電極62と、図示しない基台用電極とを備えている。
高周波パルス電源ユニット61は、ワイヤRと、基台41に固定されたインゴットIとの間に高周波パルス電力を供給する。例えば、高周波パルス電源ユニット61は、高周波パルス電力の電圧を調整する電圧調整手段61aと、高周波パルス電力の周波数を所定の周波数に調整するパルス調整手段61bとを備えている。高周波パルス電源ユニット61は、ワイヤ用電極62に接続され、ワイヤ用電極62を介して高周波パルス電力をワイヤRに供給する。
ワイヤ用電極62は、図2に示すように、ベース部材62aに軸心回りに回転自在に設けられた電極ローラ62b及び従動ローラ62cを備える。電極ローラ62bは、高周波パルス電源ユニット61から高周波パルス電力が供給される。電極ローラ62bと従動ローラ62cとは、円柱状に形成され、かつ互いに平行に配置されている。電極ローラ62bと従動ローラ62cは、ガイドローラ30a〜30gと平行である。電極ローラ62b及び従動ローラ62cは、ガイドローラ30fとガイドローラ30cとの間に張設されるワイヤRに当接されている。ワイヤ用電極62は、電極ローラ62bと従動ローラ62cとの間にワイヤRを通し、ワイヤRに当接された電極ローラ62bと従動ローラ62cがワイヤRの走行に従動して回転する。また、電極ローラ62b及び従動ローラ62cは、並列ワイヤ部310の周回するワイヤRと同数即ち10本のガイド溝63が回転方向に沿って設けられる。ガイド溝63は、電極ローラ62b及び従動ローラ62cの軸方向に等間隔に設けられる。また、高周波パルス電源ユニット61は、基台41に固定される基台用電極に接続され、基台41を介して高周波パルス電力をインゴットIに供給する。
高周波パルス電源ユニット61から高周波パルス電力を供給して、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加すると、ワイヤRは、正面に配置されたインゴットIに対して放電を行う。例えば、加工液F中で絶縁状態にあるインゴットIとワイヤRの間隔が数十μm位まで近づくと、両者の絶縁が破壊されて放電が発生する。この放電によってインゴットIが加熱されて溶融され、さらに液体の温度が急激に上昇することにより液体が気化し、体積膨張によって溶融箇所を飛散させる。このように、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加することで、インゴットIを溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行ってインゴットIの放電加工を実施する。
制御手段100は、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21、ガイドローラ30d、ガイドローラ30f、移動手段43及び高周波パルス電源ユニット61などのマルチワイヤ放電加工装置1の各構成要素を制御する。制御手段100は、ワイヤ速度測定ローラ82,92の回転速度検出手段82b,92bの検出結果に応じて、繰り出しボビン20、巻き取りボビン21、ガイドローラ30d及びガイドローラ30fにモータ駆動信号を出力し、ワイヤRの繰り出しや巻き取り、ワイヤRの案内をするように制御する。また、制御手段100は、移動手段43にモータ駆動信号を出力してインゴットIを切断ワイヤ部320のワイヤRに切り込ませるように制御する。また、制御手段100は、高周波パルス電源ユニット61に制御信号を出力して高周波パルス電力の出力時間などを制御する。
また、制御手段100は、ガイドローラ30d,30fの直径であるガイド溝33の底の部分の直径D0,D0´(図3及び図4に示す)に応じて、加工中のワイヤRの走行速度が一定になるように、ガイドローラ30d,30fの回転数を調整し、ワイヤRの走行速度を制御するものである。さらに、実施形態1において、制御手段100は、ワイヤ速度測定ローラ82,92の回転速度検出手段82b,92bの検出結果に基づいてワイヤRの走行速度を検出し、ワイヤRの走行速度に基づいてガイドローラ30d,30fの回転数を調整するものである。
具体的には、ワイヤRの目標とする走行速度をV0(mm/sec)とし、削られる前の正規のガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底の部分の図3に示す直径をD0(mm)とし、ガイドローラ30d,30fの回転数をn(rpm)とすると、以下の式1が成立する。
V0=π×D0×n/60・・・式1
このとき、ワイヤ速度測定ローラ82,92におけるワイヤRの実際の走行速度をV(mm/sec)とし、ワイヤ速度測定ローラ82,92の直径(所定の直径に相当)をDt(mm)とし、ワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数をnt(rpm)とすると、以下の式2及び式3が成立する。
V=π×Dt×nt/60・・・式2
V0=V・・・式3
即ち、制御手段100は、回転速度検出手段82b,92bの検出結果からワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数ntを算出し、式2に基づいて、ワイヤRの実際の走行速度Vを算出する。制御手段100は、実際の走行速度Vが目標とする走行速度V0となるように、即ち、ガイドローラ30d,30fの回転数が回転数nとなるように、ガイドローラ30d,30fのモーター32d,32fを制御する。
ここで、加工中に、図4に示すように、ガイド溝33が深く及び幅が広くなるようにガイドローラ30d,30fがワイヤRにより削られると、ガイド溝33の底の部分の図3に示す直径が一例として図4に示す直径D0´まで縮小し、ワイヤRの実際の走行速度Vも減速する。このとき、式1、式2及び式3によれば、実際の走行速度Vとワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数ntとが比例し、ガイドローラ30d,30fにおけるワイヤRの走行速度V0とガイドローラ30d,30fの回転数nとが比例し、実際の走行速度Vがガイドローラ30d,30fにおけるワイヤRの走行速度V0と等しいので、制御手段100は、回転速度検出手段82b,92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数ntの減少率(%)であるときに、式1中のガイドローラ30d,30fの回転数nを回転数ntの減少率(%)分増加させるように、モーター32d,32fの回転数nを増加させる。例えば、制御手段100は、回転速度検出手段82b,92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数ntが5(%)減少すると、モーター32d,32fの回転数nを5(%)増加させる。
また、実施形態1において、制御手段100は、回転速度検出手段82bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82の回転数ntの減少率(%)であるときに、ガイドローラ30d,30fのうちワイヤ速度測定ローラ82寄りのガイドローラ30dの回転数nをワイヤ速度測定ローラ82の回転数ntの減少率(%)分増加させ、回転速度検出手段92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ92の回転数ntの減少率(%)であるときに、ガイドローラ30d,30fのうちワイヤ速度測定ローラ92寄りのガイドローラ30fの回転数nをワイヤ速度測定ローラ92の回転数ntの減少率(%)分増加させるが、これに限定されない。
なお、制御手段100は、コンピュータシステムを含む。制御手段100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。
制御手段100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、マルチワイヤ放電加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してマルチワイヤ放電加工装置1の各構成要素に出力する。また、制御手段100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力手段と接続されている。入力手段は、表示手段に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、マルチワイヤ放電加工装置の加工動作の一例について説明する。先ず、オペレータは、基台41にインゴットIを固定し、加工槽50内に加工液Fを貯留して、加工情報を制御手段100に登録する。マルチワイヤ放電加工装置1は、加工動作の開始指示があった場合に、加工動作を開始する。加工動作において、制御手段100は、高周波パルス電源ユニット61を制御し、高周波パルス電力をワイヤRとインゴットIに供給する。また、制御手段100は、繰り出しボビン20からワイヤRを繰り出し、ガイドローラ部30によりワイヤRを案内させて予め定められた目標とされる一定の走行速度V0でワイヤRを走行させる。
ワイヤRは、ガイドローラ30bにより並列ワイヤ部310に送り出される。並列ワイヤ部310に送り出されたワイヤRは、切断ワイヤ部320でインゴットIを放電加工する。例えば、制御手段100は、移動手段43を制御し、インゴットIを切断ワイヤ部320のワイヤRに向けて移動させ、ワイヤRとインゴットIとの極間に電圧を印加して放電加工を実施し、インゴットIに加工溝を形成する。例えば、インゴットIとワイヤRとが接近すると放電が発生し、インゴットIが溶融されて飛散される処理を断続的に行って放電加工を実施し、インゴットIを複数のウエーハにスライスする。
また、マルチワイヤ放電加工装置1の制御手段100は、加工動作において、ガイドローラ30d,30fの回転数nを回転速度検出手段82b,92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数ntの減少率(%)分増加させるように、モーター32d,32fの回転数nを増加させる。
また、マルチワイヤ放電加工装置1は、制御手段100の加工動作時のモーター32d,32fの回転数nの増加させる割合が所定値を超えると、メンテナンス時に、ガイドローラ30d,30fの支持層31bの外周をガイド溝33とともに除去して、支持層31bに新たにガイド溝33を形成しても良い。
また、マルチワイヤ放電加工装置1の制御手段100は、メンテナンス時に、二つのガイドローラ30d,30fのうちの一方のモーター32dを停止し従動にして、他方をモーター32fにより回転させる。そして、制御手段100は、回転速度測定手段82a,92aの測定結果に基づいて、他方のモーター32fを制御して、ワイヤRの実際の走行速度Vが予め定められた目標となる走行速度V0となるように、他方の回転数nを調整する。制御手段100は、調整した回転数nを記憶する。また、制御手段100は、メンテナンス時に、二つのガイドローラ30d,30fのうちの他方のモーター32fを停止し従動にして、一方をモーター32dにより回転させる。そして、制御手段100は、回転速度測定手段82a,92aの測定結果に基づいて、一方のモーター32dを制御して、ワイヤRの実際の走行速度Vが予め定められた目標となる走行速度V0となるように、一方の回転数nを調整する。制御手段100は、調整した回転数nを記憶する。これにより、マルチワイヤ放電加工装置1は、一度に2つ以上のモーター32d,32f付きガイドローラ30d,30fの直径が変わった場合も、ワイヤRの速度を一定に保つ事ができる。
実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置1は、ガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底の部分の直径D0,D0´が変化しても、ガイドローラ30d,30fの回転数nを調整するので、ワイヤRの走行速度を維持することを可能とすることができる。
また、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置1は、回転速度検出手段82b,92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82,92の回転数nt即ちワイヤRの実際の走行速度Vに基づいて、ガイドローラ30d,30fの回転数nを調整するので、ワイヤRの走行速度を確実に維持することができる。
さらに、実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置1は、回転速度検出手段82bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ82の回転数ntに基づいてガイドローラ30dの回転数nを調整し、回転速度検出手段92bの検出結果であるワイヤ速度測定ローラ92の回転数ntに基づいてガイドローラ30fの回転数nを調整するので、ワイヤRの走行速度を確実に維持することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例について説明する。図5は、実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す概略図である。なお、図5において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置1−2は、図5に示すように、ガイドローラ30d,30fの直径を測定する直径測定手段70を備える。直径測定手段70は、ガイドローラ30d,30fに対応して二つ設けられる。マルチワイヤ放電加工装置1−2は、ガイド溝33が所定の深さに形成されるので、直径測定手段70がイドローラ30d,30fの直径を測定することにより、ガイド溝33の底の部分の直径D0,D0´を測定することができる。直径測定手段70は、Y軸方向に沿って移動自在に設けられて、加工槽50外の位置と、加工槽50内で対応するガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底とX軸方向又はZ軸方向に対面する測定位置とに亘って移動される。直径測定手段70は、マルチワイヤ放電加工装置1−2のメンテナンス時に加工液Fを排出された加工槽50内の測定位置に位置付けられて、ガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底までの距離を測定し、測定結果を制御手段100に出力する。直径測定手段70として、レーザー変位計、タッチセンサ(タッチスイッチ)を用いることができるが、これらに限定されない。
制御手段100は、予め、測定位置の各直径測定手段70と対応するガイドローラ30d,30fの回転中心との距離を記憶しており、メンテナンス時に各直径測定手段70の測定結果に基づいて、各ガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底の部分の直径D0,D0´を算出する。そして、制御手段100は、メンテナンス時にガイドローラ30d,30fのうち少なくとも一方のガイド溝33の底の部分の直径D,D0´が、所定値以下か否かを判定する。制御手段100は、メンテナンス時に、二つのガイドローラ30d,30fのうちの一方のモーター32dを停止し従動にして、他方をモーター32fにより回転させる。そして、制御手段100は、回転速度測定手段82a,92aの測定結果に基づいて、他方のモーター32fを制御して、ワイヤRの実際の走行速度Vが予め定められた目標となる走行速度V0となるように、他方の回転数nを調整する。制御手段100は、調整した回転数nを記憶する。また、制御手段100は、メンテナンス時に、二つのガイドローラ30d,30fのうちの他方のモーター32fを停止し従動にして、一方をモーター32dにより回転させる。そして、制御手段100は、回転速度測定手段82a,92aの測定結果に基づいて、一方のモーター32dを制御して、ワイヤRの実際の走行速度Vが予め定められた目標となる走行速度V0となるように、一方の回転数nを調整する。制御手段100は、調整した回転数nを記憶する。これにより、マルチワイヤ放電加工装置1−2は、一度に2つ以上のモーター32d,32f付きガイドローラ30d,30fの直径が変わった場合も、ワイヤRの速度を一定に保つ事ができる。
そして、マルチワイヤ放電加工装置1−2の制御手段100は、加工動作において、直径測定手段70の測定結果に基づいて得られた調整後の回転数nでモーター32d,32fを駆動して、ガイドローラ30d,30fの回転数nを調整する。こうして、マルチワイヤ放電加工装置1−2は、インゴットIをウエーハにスライスする。
実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置1−2は、実施形態1と同様に、ガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底の部分の直径D,D0´が変化しても、ガイドローラ30d,30fの回転数nを調整するので、ワイヤRの走行速度を維持することを可能とすることができる。
また、実施形態2に係るマルチワイヤ放電加工装置1−2は、ガイドローラ30d,30fのガイド溝33の底の部分の直径D0,D0´を測定する直径測定手段70を備え、直径測定手段70の測定結果に基づいてガイドローラ30d,30fの回転数nを調整するので、ワイヤRの走行速度を確実に維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態1、実施形態2に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、マルチワイヤ放電加工装置1の制御手段100は、加工動作において、回転速度検出手段82b,92bの検出結果に基づいて、ワイヤRの実際の走行速度Vを算出し、ワイヤRの実際の走行速度Vが予め定められた目標とされる走行速度V0となるように、モーター32d,32fを制御しても良い。
1 マルチワイヤ放電加工装置
30 ガイドローラ部(ガイドローラー群)
30d,30f ガイドローラ(モーター駆動ローラ)
32d,32f モーター
41 基台
43 移動手段
61 高周波パルス電源ユニット
70 直径測定手段
82,92 ワイヤ速度測定ローラ
100 制御手段
I インゴット(被加工物)
D0,D0´ 直径
Dt 所定の直径

Claims (2)

  1. ワイヤと、該ワイヤが複数回巻き掛けられるガイドローラー群と、被加工物を固定する基台と、該基台と該ワイヤとを相対的に移動させ該基台に固定した被加工物に該ワイヤを切り込ませる移動手段と、該ワイヤと該基台との間に高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源ユニットと、各構成要素を制御する制御手段と、を有するマルチワイヤ放電加工装置であって、
    該ガイドローラー群は、
    モーターによって回転し、外周で支持した該ワイヤの走行速度を制御するモーター駆動ローラを含み、
    該モーター駆動ローラの直径を測定する直径測定手段を備え、
    該制御手段は、
    該直径測定手段の測定結果に基づいて該モーター駆動ローラの直径に応じて該モーター駆動ローラの回転数を調整し、該ワイヤの走行速度を制御することを特徴とするマルチワイヤ放電加工装置。
  2. 所定の直径を有するワイヤ速度測定ローラの回転数でワイヤの走行速度を検出し、該走行速度に基づいて該モーター駆動ローラの回転数を調整する事を特徴とする請求項1記載のマルチワイヤ放電加工装置。
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