JP2016143683A - ワイヤーソーとワイヤー溝飛び防止運転方法 - Google Patents

ワイヤーソーとワイヤー溝飛び防止運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤーソーにおいて、メインローラのV溝からのワイヤーの溝飛びを防止することを目的とする。【解決手段】ワイヤー(2)をメインローラ(1b)に押し付ける第1押さえローラ(11b2)を設け、ワイヤー(2)が被加工物(3)から離れた後で押さえローラ(11b2)に接触する手前位置に第1ワイヤー高さ調節ローラ(21b)を設け、第1ワイヤー高さ調節ローラ(21b)を動かす第1アクチュエータ(7b)の駆動量に応じて制御部(13)が、第2アクチュエータ(6b)を運転して、ワイヤー(2)とメインローラ(1b)の接点の移動量を推定し、第1押さえローラ(11b2)のメインローラ(1b)の円周上方向における位置を制御してワイヤーの溝飛び防止する。【選択図】図1

Description

本発明はマルチ・ワイヤーソーに関するものである。
柱状のシリコンインゴットを八角柱に加工したものを、所定の厚さ(概ね180ミクロン)にスライスしてシリコンウエハに加工する際には、ワイヤーソーと呼ばれる装置を用いることが一般的である。ワイヤーソーは一本のワイヤー(概ね直径120ミクロン)を複数(2〜4本)のメインローラに螺旋状に複数回まき付けた後、ワイヤーを一方向に高速走行させてスライス加工する。
ワイヤーソーには、加工用の砥粒と加工液を混ぜたもの(スラリー)をワイヤーで被加工物に擦り付けて切削する方式と、加工用の砥粒(例えばダイヤモンド等)を固着したワイヤーで被加工物を直接に切削する方式がある。
このワイヤーソーは、加工中にワイヤーがメインローラのV溝から溝飛び(脱線)を起こし、隣接するV溝に移動してしまうことがある。この現象によって引き起こされる問題として、多数加工されたウエハのうち1枚に厚み不良が生じる問題や、2本のワイヤーが相互に傷つけあって断線に至る問題などが生じる。加工中にワイヤーが断線すると、加工中のインゴット全てを廃棄することになるうえに、加工装置の復帰にも時間がかかるため、大きな損失を被る問題となる。
昨今では、従来のスラリーを用いるよりも、単位時間当たりの加工量が増え全体の加工時間が短くなり、結果的に生産性を高めることができることから、加工用の砥粒が固着されているワイヤーを用いる方式が採用されることが多い。
砥粒が固着したワイヤーを用いる場合には、ワイヤーの断線が発生する確率が高く、また、ワイヤーの溝飛びはワイヤーソーにおいて非常に重要な問題となってきている。
そこで加工用の砥粒が固着されたワイヤーを使った加工では、ワイヤーの溝飛びを軽減するための構成がいくつか知られている。
特許文献1には、図12に示したように溝飛び防止ローラを設けているものがある。この従来のワイヤーソーは、2つのメインローラ31a,31bに、ワイヤー32の巻き付け張力をT1に設定して巻き付け、メインローラ31a,31bの円周上に接するようにそれぞれ2つずつの4つの押さえローラ41,41,41,41を配置し、ワイヤー32がメインローラ31a,31bと接する点(接点)を、押さえローラ41によって押さえるように構成されている。
押さえローラ41によってワイヤー32を押さえることによって、メインローラ31a−31bの間のワイヤー張力がT2となり、ワイヤー張力がT1<T2の関係となる。被加工物34はこのワイヤー32に押し付けられることで加工される。ここで、ワイヤー32の走行方向を途中で反転させる交播運動中に急激に加減速しても、ワイヤー32の張力T2は自律的に一定に保たれるため、T1<T2の関係をいかなる場合においても保つことができる。また、ワイヤー32がメインローラ31a,31bに接触する点(接点)でワイヤー32を、メインローラ31a,31bの適切なV溝に押し込むことができる。その結果、メインローラ31a,31bを損傷すること無く長寿命になり、ワイヤー32がメインローラ31a,31bのV溝から脱線することを防止できる。
特開2013−018082号公報
しかしながら従来の構成では、加工開始の直後には、押さえローラ41でワイヤー32をメインローラ31a,31bの適切なV溝に押し込むことができても、加工中にワイヤー32が撓んでメインローラ31a,31bとワイヤー32の接点が変化すると、押さえローラ41によってワイヤー32を、メインローラ31a,31bの適切なV溝に押し込むことができず、溝飛びが発生するという課題を有している。
本発明は、加工中にワイヤーの撓みが変化しても溝飛びが発生しないワイヤーソーを提供することを目的とする。
本発明のワイヤーソーは、回転自在に設けられた複数のメインローラ間に巻き付けられたワイヤーを備え、前記ワイヤーを被加工物に相対的に押し付けてスライスするワイヤーソーにおいて、前記ワイヤーが前記被加工物から離れて、前記メインローラの1つに接触を始める入口に、前記メインローラの円周上方向に移動自在な機構を有し、前記ワイヤーを前記メインローラに押し付ける第1押さえローラを備え、前記ワイヤーが前記被加工物から離れた後で前記押さえローラに接触する手前位置に、前記ワイヤーを押さえながら前記被加工物に対して相対的に移動可能でワイヤーの高さを調節する第1ワイヤー高さ調節ローラを備え、前記第1ワイヤー高さ調節ローラの高さ位置を調節する第1アクチュエータを備え、前記第1押さえローラの前記メインローラの円周上方向における位置を調節する第2アクチュエータを備え、第1アクチュエータの駆動量から決まる前記第1ワイヤー高さ調節ローラの位置から決定できる前記ワイヤーと前記メインローラの接点の移動量に基づいて、前記第2アクチュエータを運転して前記第1押さえローラの位置を制御する制御部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、第1アクチュエータの駆動量から決まる前記第1ワイヤー高さ調節ローラの位置から決定できる前記ワイヤーと前記メインローラの接点の移動量に基づいて、前記第2アクチュエータを運転して前記第1押さえローラの位置を制御部が制御するので、加工中のワイヤーの撓み量に変化が生じた場合でも、ワイヤーがメインローラのV溝から溝飛びを起こすことを防止することができる。
本発明の実施の形態におけるワイヤーソーの正面図 同実施の形態のメインローラのV溝にスラッジが入り込んでいない理想状態の正面図とメインローラの断面図 (a)〜(d)は、スラッジがメインローラのV溝に入り込んでいない理想状態における各ポジションでの押さえローラとメインローラとワイヤーの関係を示す断面図 同実施の形態において、スラッジがメインローラのV溝に入り込んでいる状態のメインローラとワイヤーが接する点の拡大図 (a)〜(d)は、スラッジがメインローラのV溝に入り込んでいる状態の各ポジションにおける押さえローラとメインローラとワイヤーの関係を示す断面図 (a)(b)は、同実施の形態においてワイヤー高さ調整ローラによってワイヤーを押さえている場合の加工中のメインローラと各ワイヤーの関係を示す斜視図と要部を上面から見た説明図 同実施の形態において、メインローラとワイヤーと被加工物と押さえローラ及びワイヤー高さ調節ローラの関係を示す断面図 比較例のワイヤーソーの正面図 比較例において、スラッジがメインローラのV溝に入り込んでいる状態の押さえローラとワイヤーの関係を示した正面図 (a)〜(c)は、比較例においてスラッジがメインローラのV溝に入り込んでいる状態における各ポジションでの押さえローラとワイヤーの関係を示した断面図 (a)(b)は、比較例において加工中の被加工物とメインローラとワイヤーの関係を示す斜視図と要部を上面から見た説明図 従来のワイヤーソーの正面図
以下、本発明のワイヤーソーを実施の形態について説明する。
なお、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付けて、適宜、説明を省略している。
図1は、本発明の実施の形態におけるワイヤーソーを示す基本的な構成であり、ワイヤーソーのメインローラ1a,1bを正面から見た図である。
このワイヤーソーには、2つのメインローラ1a,1bと、メインローラ1a,1bに対して主軸方向に螺旋状に巻き付けられたワイヤー2と、被加工物3をワイヤー2に押圧する方向に移動させる保持具である被加工物保持具4が設けられている。被加工物保持具4によって被加工物3がワイヤー2の上部に配置されている。
aはワイヤー2の進行方向、bは各ローラの回転方向を示している。ここで、ワイヤー2の一例としてはダイヤモンド・ワイヤーを挙げることができる。被加工物3の一例はシリコンインゴットである。メインローラ1a,1bの表面にはワイヤー2に係合する複数のV溝が、スライス厚さに応じたピッチで形成されている。
図1においてワイヤー2が時計回りに回転しており、ワイヤー2はメインローラ1aを出て、ワイヤー2を押さえ付ける回転自在なワイヤー高さ調節ローラ21aを経由して被加工物3に入り、被加工物3を出た後は、ワイヤー2を押さえ付ける回転自在なワイヤー高さ調節ローラ21bを経由してメインローラ1bに入る。そして、メインローラ1bを出た後、ワイヤー2は再びメインローラ1aに入る。
ワイヤー2がメインローラ1aから離れる出口近傍には、ワイヤー2をメインローラ1aに押し付ける回転自在なローラである押さえローラ11a1が設けられている。この押さえローラ11a1は、メインローラ1aの円周方向に自由自在に可動できるように、メインローラ1aの主軸と押さえローラ11a1の主軸が連結金具5aによってつながれており、その連結金具5aは伸縮できるアクチュエータ6aによって位置決めされる機構が設けられている。アクチュエータ6aの連結金具5aとつながれていない方の末端は、回転自在に可動できるようにワイヤーソー本体12に連結されている。ワイヤー2がメインローラ1aに接触を始める入口近傍には、ワイヤー2をメインローラ1aに押し付ける回転自在なローラである押さえローラ11a2が設けられている。
アクチュエータ6aは、例えばサーボモータによるボールネジ駆動系のアクチュエータで、サーボモータの駆動によってボールねじが回転し長さが決まるようになっており、サーボモータのエンコーダーの値から押さえローラ11a1の位置を算出することができる。
ワイヤー2がメインローラ1bに接触を始める入口近傍には、ワイヤー2をメインローラ1bに押し付ける回転自在なローラである押さえローラ11b2が設けられている。この押さえローラ11b2は、メインローラ1bの円周方向に自由自在に可動できるように、メインローラ1bの主軸と押さえローラ11b2の主軸が連結金具5bによってつながれており、その連結金具5bは伸縮できるアクチュエータ6bによって位置決めされる。このアクチュエータ6bの連結金具5bとつながれていない方の末端は、回転自在に可動できるようにワイヤーソー本体12に連結されている。ワイヤー2がメインローラ1bから離れる出口近傍には、ワイヤー2をメインローラ1bに押し付ける回転自在なローラである押さえローラ11b1が設けられている。
アクチュエータ6bは、例えばサーボモータによるボールネジ駆動系のアクチュエータで、サーボモータの駆動によってボールねじが回転し長さが決まるようになっており、サーボモータのエンコーダーの値から押さえローラ11b2の位置を算出することができる。
ワイヤー高さ調節ローラ21aは、アクチュエータ7aを介して被加工物保持具4に設置されており、加工中にボールねじを駆動させることによってワイヤー高さ調節ローラ21aの高さ位置を上下に調節できる。ワイヤー高さ調節ローラ21aの高さ位置は、アクチュエータ7aを駆動するサーボモータのエンコーダーの値から算出できる。アクチュエータ7aは、例えばサーボモータによるボールネジ駆動系のアクチュエータである。
ワイヤー高さ調節ローラ21bは、アクチュエータ7bを介して被加工物保持具4に設置されており、加工中にボールねじを駆動させることによってワイヤー高さ調節ローラ21bの高さ位置を上下に調節できる機構を有している。ワイヤー高さ調節ローラ21bの高さ位置は、アクチュエータ7bを駆動するサーボモータのエンコーダーの値から算出できる。アクチュエータ7bは、例えばサーボモータによるボールネジ駆動系のアクチュエータ7bである。
なお、押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2,ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bは、それぞれメインローラ1a,1bの主軸に対して平行に取り付けられている。
押さえローラ11a1を最適な位置に駆動するアクチュエータ6aの駆動量は、ワイヤー高さ調節ローラ21aを駆動するアクチュエータ7bの駆動量に基づいて制御部13によって制御されている。
押さえローラ11b2を最適な位置に駆動するアクチュエータ6bの駆動量は、ワイヤー高さ調節ローラ21bを駆動するアクチュエータ7bの駆動量に基づいて制御部13によって制御されている。
ワイヤーソーは、メインローラ1a,1bの回転駆動に伴って、ワイヤー2は概ね毎分1000m近い速度で回転している。そして、この速度で回転しているワイヤー2に加工液を供給しながら、被加工物3を、加工プログラムの指示によって毎分1mm程度の速度で上から下へ相対的に移動させることで、被加工物3の一例であるシリコンインゴットのスライスを行う。
このスライスは、ワイヤー2を正転と逆転を繰り返す交播運動を行いながら加工する。交播運動を行いながら加工を行う理由は、ワイヤー2に固着した砥粒を有効に使うためである。ワイヤー2が一方向のみに進行した場合は、砥粒の片側のみで被加工物を加工することになるが、逆方向にもワイヤー2を進行させることによって砥粒の両側で被加工物を加工することができるようになり、ワイヤー単位長さの加工量が2倍になる。
この時、図1における押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bは、ワイヤー2と接しており、ワイヤー2の走行方向に倣って回転するようになっている。このため、ワイヤー2が方向aに倣う場合はメインローラ1a,1bに接触を始める入口は、押さえローラ11a2,11b2の位置になる。ワイヤー2が方向aと逆に動いた場合は、メインローラ1a,1bに接触を始める入口は、先ほどは出口であった押さえローラ11a1,11b1の位置になる。
本発明では、溝飛び防止機構をワイヤー2がメインローラ1a,1bに接触を始める入口と出口に同じ機構を設けているが、これはワイヤー2がどちらの方向に動いても溝飛びを防止できるようにするためである。
スラッジがメインローラ1a,1bに設けられたV溝に入り込んでいない理想状態時におけるメインローラ1a,1bとワイヤー2が接する点の拡大した正面図とそれに対応したメインローラ1の断面図を、図2に示す。
なお、説明を簡略化するために、図2と後述の説明に登場する図3(a)〜(d),図4,図5,図9,図10では、同じ構成である部分に次のように単一の符号を付けて表記している。
メインローラ1a,1bはまとめてメインローラ1と表記した。14はこのメインローラ1の外周のV溝である。押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2はまとめて押さえローラ11と表記し、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bはまとめてワイヤー高さ調節ローラ21と表記した。
押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2には、メインローラ1a,1bに設けられたV溝14のピッチと同等のピッチで図3(a)に示したように凸部15が設けられている。メインローラ1a,1bのV溝の位置に、押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2の凸部15が一致するようになっている。また、押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2の凸部15の少なくとも先端16には、ローラ本体と違った色の素材が用いられている。
図2,図4,図9に描かれる位置P1、位置P2は、メインローラ1に設けられているV溝14にワイヤー2が接する位置P3より、メインローラ1の寸法とワイヤー2の直径で一意に定まる距離に存在する。位置P3から位置P1までの距離をxとし、位置P3から位置P2までの距離をxとすると、
=√(R −r ) x =√{R −(r+d)
となる。ここでRはメインローラ1の外周半径、rはメインローラ1に設けられているV溝14に接したワイヤー2の底辺を周とした半径、dはワイヤー2の直径を示す。
図2において、実線はメインローラ1の外周半径、破線はメインローラ1のV溝に接した状態のワイヤー2の底辺である。押さえローラ11の外周は一点鎖線で図示されている。ここで押さえローラ11の外周とは、押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2の凸部15の先端までを含む外周半径である。
ワイヤー2が図2の左から右に進行しているものとする。図2の位置P1は、ワイヤー2の底面がメインローラ1のV溝の上辺と上辺を結んだ架空の線に接し始めるポジション、位置P2はワイヤー2の上面がメインローラ1のV溝の上辺と一致するポジション、位置P3はメインローラ1に設けられたV溝にワイヤー2が接するポジションである。
押さえローラ11は、この位置P1と位置P2の間でワイヤー2に接するような位置で保持されている。その中でも、押さえローラ11a1,11b2はアクチュエータ6a,6bによって最適な位置に駆動されており、残りの押さえローラ11a2,11b1はワイヤーソー本体12に固定されている。
次に、押さえローラ11a1,11b2の作用を詳しく説明する。
図3(a)〜(d)は、各ポジションにおける押さえローラ11とメインローラ1とワイヤー2の関係を示している。図3(a)は図2の位置P1におけるメインローラ1の断面図、図3(b)は図2における位置P1と位置P2の間で押さえローラ11がワイヤー2に接している際のメインローラ1の断面図、図3(c)は図2の位置P2におけるメインローラ1の断面図、図3(d)は図2の位置P3におけるメインローラ1の断面図である。
ワイヤー2は、図3(b)に示すように、位置P1〜位置P2にかけてメインローラ1のV溝14に侵入するため、押さえローラ11は、この位置P1〜位置P2の間でワイヤー2に接しながらメインローラ1のV溝14にワイヤー2を押し込むように動作する。
このとき、押さえローラ11a1,11b2の凸部がワイヤー2との摩擦によって磨耗してしまっても、この磨耗分を考慮して押さえローラ11a1,11b2の位置を、制御部13からの指示に基づいて押さえローラの摩耗分だけメインローラ1a,1bの主軸に近づけ、押さえローラ11a1,11b2の凸部15とワイヤー2が点接触し続けるように動作させることができる。
押さえローラ11a1,11b2の効果を、図8に示した比較例のワイヤーソーと比較して説明する。
比較例のワイヤーソーの2つのメインローラ31a,31bは、図1のメインローラ1a,1bに対応し、ワイヤー32は図1のワイヤー2に対応し、被加工物34は図1の被加工物3に対応する。押さえローラ41a2,41b1は図1の押さえローラ11a2,11b1に対応する。
図1に示した実施の形態の押さえローラ11a2,11b1は、アクチュエータ6a,6bによってそれぞれの位置が制御されていたが、この比較例のメインローラ31aの出口側に設けられた押さえローラ41a4と、メインローラ31bの入口側に設けられた押さえローラ41b2の位置は固定されており、その位置は移動しない。
図9は、図8に示した比較例において、スラッジ17がメインローラ31a,31bのV溝に入り込んでいる状態時におけるメインローラ31a,31bとワイヤー32が接する点を拡大した正面図を示す。
なお、図9,図10,図11では説明を簡略化するために、同じ構成のメインローラ31a,31bはまとめて31、押さえローラ41a1,41a2,41b1,41b2はまとめて41と表記した。実線はメインローラ31の外周を示すもので、破線はメインローラ31に設けられているV溝にワイヤー32が接する底辺の周であり、一点鎖線は押さえローラ41の外周である。ここで、図9の位置P1、位置P2、位置P3は図2で説明した位置と同等である。
図10(a)〜(c)は、図9のメインローラ31と各ポジションにおける押さえローラ41とワイヤー32の関係を示している。図10(a)は図9の位置P1におけるメインローラ31の断面図、図10(b)は図9の位置P2におけるメインローラ31の断面図、図10(c)は図9の位置P3におけるメインローラ31の断面図である。
スラッジ17がメインローラ31のV溝に入り込んでいる場合は、図10(b)の時点でワイヤー32が横滑りを起こしやすく、隣の誤ったV溝にワイヤー32が進入してしまうことがある。ワイヤー32が溝飛びを起こした後に図10(c)のポジションで、押さえローラ41でワイヤー32をV溝に押し込んでも、もう既に起きている溝飛びを修正する効果はないため溝飛びを防ぐことはできない。つまり、比較例ではメインローラ41のV溝14にスラッジ17が入り込んだ場合は、押さえローラ41でワイヤー32の溝飛びを防止することができない。
この比較例に対して図1の構成では、メインローラのV溝14にスラッジ17が入り込んだ場合であっても溝飛びを防止できる。図4は、図3(a)〜(d)に示したメインローラ1に設けられたV溝14にスラッジ17が入り込んだ場合におけるメインローラ1とワイヤー2が接する点の拡大図を示す。実線はメインローラ1の外周を示すもので、破線はメインローラ1のV溝14にワイヤー2が接する底辺の周であり、一点鎖線は押さえローラ11の外周である。
図4の各ポジションにおける押さえローラ11とメインローラ1とワイヤー2の関係を図5に示す。図5(a)は図4の位置P1におけるメインローラ1の断面図、図5(b)は図4における位置P1と位置P2の間で押さえローラ11がワイヤー2に接している際のメインローラ1の断面図、図5(c)は図4の位置P2におけるメインローラの断面図、図5(d)は図4の位置P3におけるメインローラの断面図である。
図4の位置P1よりも手前では、図5(a)に示したようにワイヤー2とメインローラ1の上辺が接する位置では無いため、押さえローラ11でワイヤー2を押さえ付けようとすると、ワイヤー2から押さえローラ11に抗力が働き、横方向に流れるため、押さえローラ11の凹部に誤って進入してしまう可能性がある。その場合、ワイヤー2がメインローラ1の隣のV溝に進入してしまう可能性が高まってしまう。それに対して、図4の位置P1〜位置P2で押さえローラ11がワイヤー2を押さえ付けると、図5(b)に示すように、スラッジ17が入り込んでいるV溝14にワイヤー2が侵入する際に、V溝14に入り込んでいるスラッジ17を外に掻き出しながらワイヤー2を正しいV溝14に押し込むことができる。
逆に、図4の位置P2より後では図5(c)が示すように、ワイヤー2が完全にメインローラ1の上辺よりV溝14に侵入する。そのため、V溝14にスラッジ17が入り込んでいる場合や、ワイヤー2が隣のV溝に既に侵入してしまっている場合には、押さえローラ11を動かしてもワイヤー2を正しいV溝に戻すことができない。
よって、図4の位置P1〜位置P2の間で、押さえローラ11がワイヤー2を押さえ付けることによって、メインローラ1のV溝にスラッジが入り込んでいる場合でも、ワイヤー2が誤ったV溝に進入することを防ぐことができる。つまり、ワイヤー2がメインローラ1に侵入する入口近傍において、押さえローラ11が最適な位置である図2の位置P1〜位置P2の間でワイヤー2をメインローラ1に押し込むことでワイヤー2の溝飛びを防止することができる。
ここで、ワイヤー2が逆方向に進行した場合はワイヤー2のメインローラ1に対する入口、出口は反転する。そのため、本発明では図1で示したように、押さえローラ11a1,11b2と2つの押さえローラを設けることでワイヤー2が逆方向に進行した場合でも加工中常にワイヤー2の溝飛びを防止することができる。
また、ワイヤー2に直接にスラッジが付着した場合は、装置正面から見たメインローラ下面の入口においてもワイヤーの溝飛びが発生するため、図1に示したように、それぞれのメインローラ下面に存在するワイヤー2の入口、出口近傍にも図2で示した位置P1と位置P2の間でワイヤー2に接するような位置で押さえローラ11a2,11b1を設備に取り付けることで、スラッジがメインローラ下面までに到達した場合でもワイヤー2の溝飛びを防止することができる。
また、図3(a)〜(d)に示すようにワイヤー2と押さえローラ11が点接触しているために、押さえローラ11a1,11a2,11b1,11b2がワイヤー2を押える形状を維持することができ、押さえローラ11のローラの寿命を長くする事ができる。押さえローラ11が平ローラの場合は表面が摩耗し、ワイヤー2を押さえ付ける機能がすぐに保てなくなってしまう。さらに、押さえローラ11の凸部の少なくとも先端部分を、押さえローラ11の本体部分とは違った色の素材で製作しているため、凸部が磨耗した際にオペレータが磨耗状況を簡単に目視で確認する事も可能であるため、ローラの交換時期を簡単に判別できる。
次に、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bについて説明する。
加工用の砥粒が固着されたワイヤーを使った場合、ワイヤー2に固着している砥粒の残量が少なくなると単位時間当たりの加工量が少なくなり、加工速度が低下する現象が生じる。一般的に、ワイヤーソーは被加工物3をワイヤー2に対して一定の速度で押し付けて加工を行っているが、ワイヤー2に固着している砥粒の残量によって各ワイヤー2の加工速度が多少ばらつくため、他のワイヤー2に比べて被加工物3の底面からの距離が短くなるワイヤー2が生じる。そのため、加工が進んでいくにつれ、被加工物の底面に対して水平に保たれていたワイヤーの加工面が水平ではなくなっていく問題が生じる。
ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bを設けなかった図8の比較例における加工中の被加工物34、メインローラ31、ワイヤー32の関係を図11(a)(b)に示す。
この場合には、被加工物34の底面に対してワイヤー32の加工面が水平ではなくなると、ワイヤー32のメインローラ31に接する箇所(接点)も異なっていく。図11(b)では被加工物34の底面に対してワイヤー32の加工面が水平の場合のワイヤー32とメインローラ31との接点位置を破線22で示しており、被加工物34の底面に対してワイヤー32の加工面が水平ではなくなると、ワイヤー32とメインローラ31との接点位置は破線23のようになる。この図では、ワイヤー32とメインローラ31との接点位置を示すために、ワイヤー32がメインローラ31に接触する前の部分を図示していない。
この現象が発生している際は、各ワイヤー32のメインローラ31の接点はメインローラ31の主軸に対して平行ではない。このため、メインローラ31の主軸に対して平行に取り付けられている押さえローラ41ではメインローラ31に押さえ付けられないワイヤー32が必ず発生し、溝飛びを防止する事ができなくなる。
これに対して、ワイヤー高さ調整ローラ21a,21bを設けた図1のワイヤーソーの場合には、ワイヤー高さ調整ローラ21a,21bによってワイヤー2を押さえているため、溝飛びを防止できる。この場合の加工中のメインローラ1と各ワイヤー2の関係を図6(a)(b)に示す。なお、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bはまとめてワイヤー高さ調節ローラ21と表記した。図6(b)の破線22は、ワイヤー2とメインローラ1との接点位置を示している。ワイヤー2とメインローラ1との接点位置を示すために、メインローラ1に接触する前のワイヤー2については、図11(b)の場合と同様に図示していない。
このように、ワイヤー高さ調節ローラ21を動作させて、メインローラ1と各ワイヤー2の接点がメインローラ1の主軸に対して平行になるように、ワイヤー2を押さえることによって、被加工物3の底面に対してワイヤー2の加工面を水平にすることができる。
具体的には、ワイヤー高さ調節ローラ21でワイヤー2を押さえることで各ワイヤー2の被加工物3の底面からの相対高さが一致するように、各ワイヤー2の中でも一番被加工物の底面に近いワイヤーの高さに合わせ高さ位置を制御する。そうすると、被加工物3の底面に対してワイヤー2の加工面を水平に保つことができるようになる。これによりメインローラ1とワイヤー2の接点がメインローラ1の主軸に対して平行になる。
よって、メインローラ1の主軸に対して平行に取り付けられている押さえローラ11で全てのワイヤー2をメインローラ1に押さえ付けることができるようになり、溝飛びを防止する事ができる。
なお、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bとしてポリウレタンなどの弾性材料を使用した場合には、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21b上には特にV溝等は設けなかったが、通過するワイヤー2に係合するV溝などの凹部を必要に応じて設けても良い。
ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bと押さえローラ11a1,11b2の連携制御機構と、制御部13について説明する。
まず、連携制御機構の構成について説明する。
図1に示したように被加工物3の直前直後にワイヤー2の高さを調節するローラ21a,21bが設けられている。図7にメインローラ1、ワイヤー2、被加工物3、押さえローラ11、ワイヤー高さ調節ローラ21の関係図を示す。破線は加工前の状態である。一点鎖線はワイヤー高さ調節ローラ21と押さえローラ11の可動方向を示している。
まず、メインローラ1とワイヤー高さ調節ローラ21に接するワイヤー2が被加工物3の底面に対して平行になるように、制御部13がアクチュエータ7a,7bに指示してワイヤー高さ調節ローラ21の位置を定める。
次に、ワイヤー2に接する位置に被加工物3を配置する。次に、図2に示したように押さえローラ11を、メインローラ1とワイヤー2の接点からそれぞれ、x1、x2離れた距離の間である図2の位置P1と位置P2の間でワイヤー2に接するように配置し、これを初期位置とする。
加工は被加工物3を決められた速度でワイヤー2に押し付けて行う。この時、制御部13によって制御されているワイヤー高さ調節ローラ21は、加工速度が最も遅いワイヤー2の状態に応じて最適な高さで各ワイヤー2を押えるように制御されて自動的にワイヤー高さ調節ローラ21の位置が決定する。図7の実線は加工中の状態である。図7に示すようにワイヤー2は常にワイヤー高さ調節ローラ21とメインローラ1に接する。ワイヤー2の各ローラへの接点8a,8bは、数学的に2つの円に接する接線として考えることができるため一意に求めることができる。
制御部13は、ワイヤー高さ調節ローラ21の初期位置と現在位置の変位から押さえローラ11の初期位置からの変位を割出し、押さえローラ11の位置制御を行う。具体的な手順としては、まず、ワイヤー高さ調節ローラ21の初期位置からの変位を図1に示したアクチュエータ7a,7bのエンコーダーより測定する。
次に、測定したワイヤー高さ調節ローラ21の変位から初期位置のワイヤー2を基準としたワイヤー2の傾きを数学的に算出する。メインローラ1に設けられているV溝にワイヤー2が接する底辺の半径をr、主軸の座標をX,Y、ワイヤー高さ調節ローラ21の半径をr、主軸の座標をx(t),y(t)とすると接線を求めることができ、接線の傾きがワイヤー2の傾きとなる。この傾きθ(t)とメインローラの半径rより数学的にワイヤー2とメインローラ1の接点の移動量rθ(t)を確定することができ、図1で示したアクチュエータ6a,6bを用いて押さえローラ11a1,11b2を上記の最適な位置に制御することができる。
ワイヤーソーでは被加工物3をワイヤー2に押し付けて切削加工を行うが加工抵抗によりワイヤーが比較例の図8に示すように撓むため、ワイヤー32とメインローラ32の接点も、ワイヤー32の撓みに比例して移動してしまう。そこで押さえローラ41a1,41b2を、常に接点を追従させるように動かして、ワイヤー32をメインローラ31a,31bに押さえ付ける必要がある。
しかし、ワイヤー32の撓みは、加工条件、ワイヤー32や被加工物34の状態等で加工中常に変化し続けるため、直接に測定することが望ましいが、加工中は大量の切削液がワイヤー32に注がれるため、レーザ測長器などでワイヤー32の高さを計測することができない。このことから、押さえローラ41a1,41b2をメインローラ31a,31bとワイヤー32の接点に追従させることができない。
これに対して図1に示した実施の形態では、ワイヤー高さ調節ローラ21a,21bの高さからワイヤー2の撓みが一意に定まる。さらにワイヤー2とメインローラ1a,1bの接点が一意に求まるため、接点から一定の位置に存在するワイヤー2をメインローラ1a,1bに押しつける最適な位置も、制御部13によって一意に求めることができる。よって、制御部13によって押さえローラ11a1,11b2を最適な位置に制御することが可能となり、ワイヤー2の撓みの問題を解決する事ができる。
この結果、加工中にワイヤー2が撓み、ワイヤー2とメインローラ1a,1bの接点が変化しても、常に最適な位置でワイヤー2をメインローラ1a,1bに押さえ付けることができることが可能となり、常に加工中溝飛びを防止することができるものである。
上記の実施の形態では、太陽電池用シリコンインゴットのスライス加工する場合を例に挙げて説明したが、半導体用シリコンのスライス加工、金属,セラミックス,サファイアや炭化珪素(SiC)などの材料のスライス分野においても適用できる。
上記の実施の形態では、ワイヤー2に被加工物3を押し付けてスライスしたが、被加工物3にワイヤー2を押し付けてスライスした場合、ワイヤー2と被加工物3の両方を移動させてスライスした場合も同様である。つまり、被加工物3にワイヤー2を相対的に押し付けてスライスするワイヤーソーにおいて、実施することができる。
上記の実施の形態では、2つのメインローラ1a,1bの間にワイヤー2を巻き付けた場合を例に挙げて説明したが、3つ以上のメインローラの間にワイヤー2を巻き付けたワイヤーソーにおいても実施することができる。
本発明はワイヤーソーによってスライスされる各種の材料を使用する製品の品質向上に寄与する。
1a,1b メインローラ
2 ワイヤー
3 被加工物
4 被加工物保持具
5a,5b 連結金具
6a,6b アクチュエータ
7a,7b アクチュエータ
8 ワイヤーとメインローラの接点
11a1,11a2,11b1,11b2 押さえローラ
12 ワイヤーソー本体
13 制御部
14 メインローラのV溝
15 押さえローラ11の凸部
16 凸部15の先端
17 スラッジ
21a,21b ワイヤー高さ調節ローラ
a ワイヤー2の進行方向
b 各ローラの回転方向
P1 ワイヤーの底面がメインローラのV溝の上辺と接する点
P2 ワイヤーの上面がメインローラのV溝の上辺に接する点
P3 メインローラに設けられたV溝にワイヤーが接する点

Claims (4)

  1. 回転自在に設けられた複数のメインローラ間に巻き付けられたワイヤーを備え、被加工物に前記ワイヤーを相対的に押し付けてスライスするワイヤーソーにおいて、
    前記ワイヤーが前記被加工物から離れて、前記メインローラの1つに接触を始める入口に、前記メインローラの円周上方向に移動自在な機構を有し、前記ワイヤーを前記メインローラに押し付ける第1押さえローラを備え、
    前記ワイヤーが前記被加工物から離れた後で前記押さえローラに接触する手前位置に、前記ワイヤーを押さえながら前記被加工物に対して相対的に移動可能でワイヤーの高さを調節する第1ワイヤー高さ調節ローラを備え、
    前記第1ワイヤー高さ調節ローラの高さ位置を調節する第1アクチュエータを備え、
    前記第1押さえローラの前記メインローラの円周上方向における位置を調節する第2アクチュエータを備え、
    第1アクチュエータの駆動量から決まる前記第1ワイヤー高さ調節ローラの位置から決定できる前記ワイヤーと前記メインローラの接点の移動量に基づいて、前記第2アクチュエータを運転して前記第1押さえローラの位置を制御する制御部を備えた、
    ワイヤーソー。
  2. 前記第1押さえローラが、前記ワイヤーの底面が前記メインローラのV溝の上辺と接する点と、前記ワイヤーの上面が前記メインローラのV溝の上辺に接する点との間で、前記ワイヤーに接する状態で保持されている、
    請求項1記載のワイヤーソー。
  3. 前記ワイヤーが前記被加工物から離れて、前記メインローラの1つから離れる出口近傍に、前記メインローラの円周上方向に移動自在な機構を有し、前記ワイヤーを前記メインローラに押し付ける第2押さえローラを備え、
    前記押さえローラと前記被加工物の間にある前記前記ワイヤーを押さえながら前記被加工物に対して相対的に移動可能でワイヤーの高さを調節する第2ワイヤー高さ調節ローラを備え、
    前記第2ワイヤー高さ調節ローラの高さ位置を調節する第3アクチュエータを備え、
    前記第2押さえローラの前記メインローラの円周上方向における位置を調節する第4アクチュエータを備え、
    前記制御部を、第3アクチュエータの駆動量から決まる前記第2ワイヤー高さ調節ローラの位置から決定できる前記ワイヤーと前記メインローラの接点の移動量に基づいて、前記第4アクチュエータを運転して前記第2押さえローラの位置を制御するよう構成した、
    請求項1記載のワイヤーソー。
  4. 回転自在に設けられた複数のメインローラ間に巻き付けられたワイヤーを被加工物に相対的に押し付けてスライスするに際し、
    前記ワイヤーが前記被加工物から離れた後で前記押さえローラに接触する手前位置に設けられ、前記ワイヤーを押さえながら前記被加工物に対して相対的に移動可能でワイヤーの高さを調節する第1ワイヤー高さ調節ローラを、第1アクチュエータで駆動し、
    前記ワイヤーが前記被加工物から離れて、前記メインローラに接触を始める入口に設けられ、前記メインローラの円周上方向に移動自在な機構を有し、前記ワイヤーを前記メインローラに押し付ける第1押さえローラの前記メインローラの円周上方向における位置を第2アクチュエータで駆動し、
    第1アクチュエータの駆動量から決まる前記第1ワイヤー高さ調節ローラの位置から決定できる前記ワイヤーと前記メインローラの接点の移動量に基づいて、前記第2アクチュエータを運転して前記第1押さえローラの位置を制御する、
    ワイヤー溝飛び防止運転方法。
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