JP6634879B2 - 電子写真感光体、画像形成装置および電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置および電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成プロセスに用いられる電子写真感光体これを備える画像形成装置および電子写真感光体の製造方法に関する。
電子写真方式の複写機やプリンターなどの画像形成装置を構成する電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)においては、長寿命であることや、高解像度の画像を形成することができることが求められている。感光体においては、感光体表面の摩耗に伴って感光体の寿命が決定される。
近年、耐摩耗性、耐傷性などの耐久性に優れて長寿命化が図られる感光体として、導電性支持体上に感光層が積層され、さらに当該感光層上に、例えば重合性単量体の硬化物による表面層が積層された感光体が開発されている。このような硬化物による表面層にはホール輸送剤が添加されており、画像形成においては、正孔を導電性支持体から表面層側へ輸送することによって表面近傍に位置する残存負電荷を消去(キャンセル)している。
一方、近年、感光体の帯電方式として、高画質化および装置の小型化に有利で、スコロトロン・コロトロン帯電方式に比べ、オゾンやNOxなどの酸化性ガスの発生量を低減することができる近接帯電方式が採用することが進められている。ここで、近接帯電方式とは、帯電ローラなどよりなる帯電部材を感光体表面に接触または近接させて帯電させる帯電方式をいう。
しかしながら、近接帯電方式の帯電は、放電エネルギーが大きいことから表面層の減耗の程度が大きくなってしまい、十分な耐久性が得られずに長寿命化が阻害されてしまう、という問題がある。
このような問題を解決するために、感光体の膜厚を予め厚いものとすること(例えば、特許文献1参照。)や、感光体の表面層に金属酸化物微粒子などのフィラーを添加すること(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。
しかしながら、膜厚の大きな感光体を用いると形成される画像の解像度が低下してしまうので、初期の高画質化を満足に図ることができない。特に、耐久が進むに従って、すなわち使用期間が長くなるに従って解像度が低下してしまう。これは、耐久が進むに従って感光体表面の形状が変化してしまうので、感光体の表面近傍に位置すると推測される電荷がこの表面形状の影響を受けてしまうことによると考えられる。この解像度の低下の傾向は、近接帯電方式の中でも接触帯電方式の帯電、特に交流電圧を重畳して印加する接触帯電方式の帯電を行う場合に顕著に見られる。
また、表面層にフィラーが添加された感光体に、近接帯電方式の例えば交流電圧を重畳して印加する方式の帯電を行うと、表面層を構成する樹脂の放電に対する耐性が十分ではないことから、放電箇所の強度低下による樹脂の結合の切断により、感光体の減耗が進行してしまう、という問題がある。
特許第4144493号公報 特許第5391672号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、高い耐久性が得られると共に長期間にわたって繰り返し使用した場合にも高解像度の画像を形成することができる電子写真感光体これを備える画像形成装置および電子写真感光体の製造方法を提供することにある。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、中間層、感光層および表面層がこの順に積層されてなる電子写真感光体であって、
前記表面層が、下記一般式(2)で表されるモノマーと、表面処理剤由来の反応性有機基が結合された金属酸化物微粒子と、電子輸送剤とを含有する組成物の硬化物からなり、
前記表面処理剤は、後述の式(S−1)、(S−3)、(S−4)および(S−5)の少なくともいずれか一つの化合物であることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体の製造方法は、導電性支持体上に、中間層、感光層および表面層がこの順に積層されてなる電子写真感光体の製造方法であって、
前記表面層の形成工程が、
金属酸化物微粒子を後述の式(S−1)、(S−2)、(S−3)、(S−4)および(S−5)の少なくともいずれか一つの化合物を含む表面処理剤で処理することにより、前記表面処理剤由来の反応性有機基を前記金属酸化物微粒子に結合させ、
前記反応性有機基が結合された前記金属酸化物微粒子と、下記一般式(2)で表されるモノマーと、電子輸送剤とを含有する組成物を硬化させることを含むことを特徴とする。
一般式(2):(R) −Si−(X) 4−m
〔式中、Rは、隣接するケイ素原子(Si)に炭素が直接結合した形状の有機基を表し、Xは、加水分解性基を表し、mは0〜3の整数を表す。〕
本発明の電子写真感光体においては、前記金属酸化物微粒子が、SnO2 、SiO2 およびAl2 3 よりなる群から選ばれる少なくとも1つよりなることが好ましい。
本発明の電子写真感光体においては、前記電子輸送剤が、下記一般式(1)で表されるナフトキノン構造を有する化合物よりなることが好ましい。
〔式中、R1 およびR2 は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0または1である。〕
本発明の電子写真感光体においては、前記感光層および表面層の合計の層厚が20μm以下であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体においては、前記表面層の層厚が4μm以下であることが好ましい。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、当該電子写真感光体の表面を帯電させる近接帯電方式の帯電手段と、前記帯電手段により帯電された電子写真感光体を露光する露光手段と、前記露光手段により露光された電子写真感光体にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段とを備える画像形成装置であって、
電子写真感光体が、上記の電子写真感光体であることを特徴とする。
本発明の画像形成装置においては、前記近接帯電方式の帯電手段が、前記表面層と接触する帯電部材を有するものとすることができる。
本発明の画像形成装置においては、前記帯電部材が、交流電圧を重畳して印加するものとすることができる。
本発明の電子写真感光体によれば、表面層が、アルコキシシラン構造を有するモノマーと、当該モノマーと反応する反応性有機基を有する金属酸化物微粒子と、電子輸送剤とを含有する組成物の硬化物からなることにより、高い耐久性が得られると共に長期間にわたって繰り返し使用した場合にも高解像度の画像を形成することができる。
本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す部分断面図である。 本発明の画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。 実施例および比較例の評価において用いるチャートである。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔感光体〕
本発明の感光体は、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段を備える画像形成装置に搭載される感光体であって、導電性支持体上に中間層、感光層および表面層がこの順に積層されてなる有機感光体である。
本発明において、有機感光体とは、感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能および電荷輸送機能の少なくとも一方の機能が有機化合物により発揮されて構成されるものをいい、公知の有機電荷発生物質または有機電荷輸送物質から構成される有機感光層を有する感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能とが高分子錯体により構成される有機感光層を有するものなど公知の有機感光体全てを含むものをいう。
感光体は、例えば、図1に示されるように、導電性支持体1a上に、中間層1b、電荷発生層1c、電荷輸送層1dおよび表面層1eがこの順に積層されてなるものであり、電荷発生層1cおよび電荷輸送層1dから感光層1fが構成されている。
〔表面層1e〕
本発明の感光体を構成する表面層1eは、アルコキシシラン構造を有するモノマーと、当該モノマーにおける重合性反応基以外の基と反応する反応性有機基を有する金属酸化物微粒子(以下、「特定の金属酸化物微粒子」ともいう。)1eAと、電子輸送剤とを含有する組成物(以下、「表面層用組成物」ともいう。)の硬化物からなる。すなわち、表面層1eは、アルコキシシラン構造を有するモノマーの硬化物からなるバインダー樹脂(以下、「特定のシロキサン樹脂」ともいう。)中に、特定の金属酸化物微粒子が反応性有機基に由来する基を介して結合されると共に、電子輸送剤が含有されてなるものである。
以上のような感光体によれば、表面層1eがアルコキシシラン構造を有するモノマーと、特定の金属酸化物微粒子1eAと、電子輸送剤とを含有する表面層用組成物の硬化物からなることにより、高い耐久性が得られると共に長期間にわたって繰り返し使用した場合、すなわち耐久末期にも高解像度の画像を形成することができる。
これは、まず、表面層1eが特定のシロキサン樹脂を含有するために高い膜硬度が得られ、また、当該表面層1eに特定の金属酸化物微粒子1eAが含有されていることによりフィラー効果が得られてより一層高い膜硬度が得られることにより、高い耐久性が得られる。
そして、この感光体によれば、特定のシロキサン樹脂におけるSi−O結合は放電エネルギーに対してC−C結合よりも結合エネルギーが大きいために強固であり、従って帯電の放電エネルギーによって化学結合が切断されにくく、さらに、特定の金属酸化物微粒子1eAが特定のシロキサン樹脂に対して反応性有機基に由来する基を介して結合されていることにより、より放電エネルギーに対する耐性が高い。従って、耐久末期にも高解像度の画像を形成することができる。さらに、帯電手段によって付与された負電荷が、電子輸送剤により表面層1eと電荷輸送層1dとの境界領域まで輸送されて、この領域において導電性支持体1aから輸送される正孔によって当該負電荷の消去が行われ、これにより、耐久末期に感光体の物理的な表面形状が変化したとしても負電荷の消去を確実に行うことができると考えられる。従って、より一層、耐久末期にも高解像度の画像を形成することができる。
本発明者らは、このような電子輸送剤による負電荷の輸送の安定性が、当該電子輸送剤がSi−O結合を有する樹脂(特定のシロキサン樹脂)に含有されている場合に飛躍的に向上されることを見出した。この理由については定かではないが、特定のシロキサン樹脂におけるSi−O結合は結合角が直線ではないため分極しやすいことが、電子輸送剤の負電荷の輸送に対して有利に働いているものと推測することができる。
また、このような感光体を備える本発明の画像形成装置によれば、帯電手段が近接帯電方式のものであっても、高い耐久性が得られると共に耐久末期にも高解像度の画像を形成することができる。
なお、通常の樹脂による表面層を備えた感光体を用いた場合、耐久末期には解像度の低下が見られ、この傾向は近接帯電方式の中でも接触帯電方式の帯電、特に交流電圧を重畳して印加する接触帯電方式の帯電を行う場合に顕著に見られる。
〔特定のシロキサン樹脂〕
特定のシロキサン樹脂は、アルコキシシラン構造を有するモノマーが含有された表面層用組成物の重合硬化物である。
アルコキシシラン構造を有するモノマーとは、重合して硬化させた後の構造単位にシロキサン結合(−OSi−)を有するものをいう。本発明に係るアルコキシシラン構造を有するモノマーは、オリゴマーや架橋ネットワークが形成される前のポリマーの形態であってもよい。
本発明に係るアルコキシシラン構造を有するモノマーとしては、下記一般式(2)で表される有機ケイ素化合物(以下、「特定の有機ケイ素化合物」ともいう。)を用いることが好ましい。
一般式(2):(R)m −Si−(X)4-m
〔式中、Rは、隣接するケイ素原子(Si)に炭素が直接結合した形状の有機基を表し、Xは、加水分解性基を表し、mは0〜3の整数を表す。〕
特定の有機ケイ素化合物において、基Rである有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基などのアリール基;γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基などの含エポキシ基;γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタアクリロキシプロピル基などの含(メタ)アクリロイル基;γ−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル基などの含水酸基;ビニル基、プロペニル基などの含ビニル基;γ−メルカプトプロピル基などの含メルカプト基;γ−アミノプロピル基、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル基などの含アミノ基;γ−クロロプロピル基、1,1,1−トリフロオロプロピル基、ノナフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチルエチル基などの含ハロゲン基;ニトロ基;シアノ置換アルキル基などが挙げられる。
また、基Xである加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基;ハロゲン基;アシルオキシ基などが挙げられる。
また、特定の有機ケイ素化合物において、mが2または3である場合、複数の基Rは同一のものであっても異なるものであってもよい。同様に、mが0または1である場合、複数の基Xは同一のものであっても異なるものであってもよい。また、特定の有機ケイ素化合物を2種以上組み合わせて用いる場合は、基Rおよび基Xは、それぞれの化合物間で同一のものであっても異なるものであってもよい。
mが0である特定の有機ケイ素化合物の具体例としては、テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロシラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シランなどが挙げられる。
mが1である特定の有機ケイ素化合物の具体例としては、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン(下記式(1)で表される化合物)、メルカプトメチルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン(下記式(3)で表される化合物)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラン、メチルトリアセトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(下記式(5)で表される化合物)、ビス(エチルメチルケトオキシム)メトキシメチルシラン、ペンチルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシランなどが挙げられる。
mが2である特定の有機ケイ素化合物の具体例としては、ジメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン(下記式(2)で表される化合物)、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、ジエトキシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジエトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン(下記式(4)で表される化合物)、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、ジブトキシジメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキシプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシランなどが挙げられる。
mが3である特定の有機ケイ素化合物の具体例としては、トリメチルクロロシラン、メトキシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、メトキシジメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3−クロロプロピルメトキシジメチルシラン、メトキシ−3−メルカプトプロピルメチルメチルシランなどが挙げられる。
これらの中で、トリメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシランを用いることが好ましい。
アルコキシシラン構造を有するモノマーとして挙げた上記のものは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
表面層1eを構成する特定のシロキサン樹脂には、上記のアルコキシシラン構造を有するモノマー以外のその他のモノマーに由来する構成単位が含有されていてもよい。
アルコキシシラン構造を有するモノマー以外のその他のモノマーとしては、例えば水酸基、エポキシ基またはグリシジル基を有するメタクリレート、水酸基、エポキシ基またはグリシジル基を有するアクリレート、水酸基、エポキシ基またはグリシジル基を有するビニル化合物などが挙げられる。
〔特定の金属酸化物微粒子1eA〕
本発明に係る特定の金属酸化物微粒子1eAは、その表面にアルコキシシラン構造を有するモノマーにおける重合性反応基以外の基と反応する反応性有機基が導入されたものであり、具体的には、原料となる未処理の金属酸化物微粒子(以下、「原料金属酸化物微粒子」ともいう。)を、アルコキシシラン構造を有するモノマーにおける重合性反応基以外の基と反応する反応性有機基(以下、「特定の反応性有機基」ともいう。)を有する表面処理剤(以下、「特定の反応性有機基含有表面処理剤」ともいう。)によって表面処理することにより、当該特定の反応性有機基が原料金属酸化物微粒子の表面に結合されたものである。
〔原料金属酸化物微粒子〕
原料金属酸化物微粒子は、少なくとも表面の一部が金属酸化物によって形成されたものであり、単一材料によって構成されていても、複数材料によって構成されていてもよい。
複数材料から構成される原料金属酸化物微粒子としては、具体的には、芯材の表面に金属酸化物が被覆材として付着されてなるコア−シェル構造の複合微粒子が挙げられる。このコア−シェル構造の複合微粒子は、芯材表面の一部が露出されたものであっても、芯材表面を被覆材によって完全に被覆したものであってもよい。
単一材料から構成される原料金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化ケイ素(SiO2 )、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化アルミニウム(Al2 3 )、酸化ジルコニウム、酸化スズ(SnO2 )、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどの微粒子が挙げられる。これらの中でも、硬度、絶縁性、光透過性の観点から、酸化スズ(SnO2 )、酸化ケイ素(SiO2 )および酸化アルミニウム(Al2 3 )を用いることが好ましい。
コア−シェル構造の複合微粒子の芯材としては、絶縁性材料が用いられ、具体的には、硫酸バリウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどが挙げられる。芯材としては、光透過性の観点から、特に硫酸バリウムを用いることが好ましい。また、被覆材としての金属酸化物としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化カルシウムなどが挙げられる。
このようなコア−シェル構造の複合微粒子よりなる酸化物微粒子が用いられることにより、光透過性を確保しつつ、絶縁性を確保することができるため、所期の画像特性が確保されながら耐摩耗性が十分に得られる。
コア−シェル構造の複合微粒子において、金属酸化物の芯材に対する付着量は、芯材に対して30〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜70質量%である。被覆材である金属酸化物の芯材に対する付着方法としては、例えば、特開2009−255042号公報などに開示されている方法を採用することができる。
これらの原料金属酸化物微粒子は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
〔原料金属酸化物微粒子の表面処理〕
原料金属酸化物微粒子の表面処理に用いる特定の反応性有機基含有表面処理剤は、特定の反応性有機基を有する化合物とすることができる。
特定の反応性有機基含有表面処理剤を用いることにより、特定の金属酸化物微粒子1eAが特定の反応性有機基を有するものとなり、このような特定の金属酸化物微粒子1eAを、アルコキシシラン構造を有するモノマーが含有された表面層用組成物の重合硬化物である特定のシロキサン樹脂を形成する際に当該アルコキシシラン構造を有するモノマーと共に重合反応させることにより、当該アルコキシシラン構造を有するモノマーとの化学反応により強固に固定され、その結果、高い耐久性を有する表面層1eを形成することができる。
特定の反応性有機基としては、水酸基、エポキシ基、グリシジル基、オキセタニル基などが挙げられる。
特定の反応性有機基含有表面処理剤としては、下記式(S−1)〜(S−5)に記すような公知の化合物が例示される。
これらの特定の反応性有機基含有表面処理剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、特定の反応性有機基含有表面処理剤の使用量は、特に制限されないが、原料金属酸化物微粒子100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、特に好ましくは3〜7質量部である。特定の反応性有機基含有表面処理剤の使用量が過大である場合は、当該特定の反応性有機基含有表面処理剤の残渣が原料金属酸化物微粒子上に残ってしまうことや、原料金属酸化物微粒子に結合された特定の反応性有機基含有表面処理剤上にさらに特定の反応性有機基含有表面処理剤が結合してしまうことなどが生じるおそれがある。
特定の金属酸化物微粒子1eAの数平均一次粒径は、3〜150nmであることが好ましく、より好ましくは10〜50nmである。
特定の金属酸化物微粒子1eAの数平均一次粒径が上記範囲内であることにより、十分に高い膜強度を確保することができる。一方、特定の金属酸化物微粒子1eAの数平均一次粒径が3nm未満である場合は、表面層1eを形成するための塗布液中における分散性が低くなるために特定の金属酸化物微粒子1eAが凝集し、従って均一な塗膜を形成することができないことがある。また、特定の金属酸化物微粒子1eAの数平均一次粒径が150nmを超える場合は、表面層1e内における分散の均一性が低くなり、長期間にわたって使用すると表面の粗さが大きくなってしまう傾向がある。
特定の金属酸化物微粒子1eAの数平均一次粒径は、以下のようにして測定される。まず、測定サンプルとして感光体の表面から表面層1eを含む感光層1fをナイフなどで切り出し、切断面が上向きになるよう任意のホルダに貼り付ける。そして、測定サンプルを走査型電子顕微鏡により、倍率3万倍の拡大写真を撮影し、当該写真をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子は除いた)について、自動画像処理解析装置「LUZEX(登録商標) AP(ソフトウェアバージョン Ver.1.32)」(ニレコ社製)を使用して特定の金属酸化物微粒子1eAについて2値化処理し、特定の金属酸化物微粒子1eAの任意の100個についての水平方向フェレ径を算出し、その平均値を数平均一次粒径とする。ここで水平方向フェレ径とは、特定の金属酸化物微粒子1eAの画像を2値化処理したときの外接長方形のx軸に平行な辺の長さをいう。
特定の金属酸化物微粒子1eAは、特定のシロキサン樹脂100質量部に対して15〜120質量部の割合で含有されることが好ましい。
特定の金属酸化物微粒子1eAの含有割合が上記範囲であることによって、表面層1eの硬度を適切に調整することができる。
〔電子輸送剤〕
電子輸送剤としては、従来公知の種々の電子輸送剤を用いることができるが、特に、上記一般式(1)で表されるナフトキノン構造を有する化合物を用いることが好ましい。
電子輸送剤としては、電界強度が5×105 v/cmにおける電子移動度が1.0×10-8cm2 /V/sec以上である化合物を用いることがより好ましい。
上記一般式(1)において、R1 およびR2 は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0または1である。
上記一般式(1)で表されるナフトキノン構造を有する化合物以外の電子輸送剤としては、例えば、ベンゾキノン誘導体、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸などが挙げられる。
電子輸送剤の具体例としては、例えば下記式(A1)〜(A6)で表される化合物を挙げることができる。
上記の電子輸送剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
電子輸送剤は、特定のシロキサン樹脂100質量部に対して10〜60質量部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは20〜50質量部である。
電子輸送剤の含有割合が上記範囲であることによって、表面層1eに適度な電子輸送性が得られる。
表面層1eには、上述のような特定のシロキサン樹脂、並びに特定の金属酸化物微粒子および電子輸送剤の他に、必要に応じて滑剤粒子、有機微粒子や各種の酸化防止剤などが含有されていてもよい。
〔滑剤粒子〕
滑剤粒子としては、例えばフッ素原子含有樹脂粒子が挙げられる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂などが挙げられ、これらの共重合体を用いることもできる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では特に四フッ化エチレン樹脂およびフッ化ビニリデン樹脂を用いることが好ましい。
〔有機微粒子〕
本発明の感光体のように、表面層1eが特定のシロキサン樹脂によって構成されていると、クリーニングブレードによるトルクが増大し易いが、有機微粒子を添加することにより、感光体表面が適度に粗面化されることや当該有機微粒子の表面エネルギーのため、クリーニングブレードによるトルクが低減されてクリーニング性の向上を図ることができる。
有機微粒子としては、例えば架橋スチレンアクリル樹脂やベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、ベンゾグアナミン樹脂微粒子、メラミン樹脂微粒子を用いることができる。
表面層1eの層厚は、例えば4μm以下とすることができ、具体的には0.1〜3μmであることが好ましい。
表面層1eの層厚が上記の範囲内にあることにより、帯電手段により付与される負電荷を確実に表面層1eの表面から電荷輸送層1dとの境界領域に輸送することができる。
表面層1eのユニバーサル硬さは、200N/mm2 以上320N/mm2 以下であることが好ましい。
表面層1eのユニバーサル硬さが上記の範囲であることにより、感光体に適度な耐摩耗性が得られる。
本発明において、表面層1eのユニバーサル硬さは、超微小硬さ試験システム「フィッシャースコープH100」(フィッシャーインスツルメンツ社製)により測定される値である。
具体的には、「フィッシャースコープH100」により試験荷重下でダイヤモンド四角錐のビッカーズ圧子に荷重Fをかけて感光体表面を押し込んだときの、押し込み深さhおよび荷重Fから下記式(HU)により求める。
式(HU):HU(ユニバーサル硬さ)=F/(26.45×h2
なお、表面層1eのユニバーサル硬さは、表面層1eを形成する際の硬化処理条件(紫外線の照射時間や紫外線種)やアルコキシシラン構造を有するモノマーや必要に応じて用いるその他のモノマーの種類によって制御することができる。
〔表面層の形成〕
表面層1eは、アルコキシシラン構造を有するモノマー、特定の金属酸化物微粒子1eA、電子輸送剤を含有する表面層用組成物に、必要に応じて公知の樹脂、光塩基発生剤、滑剤粒子、酸化防止剤、溶媒などを添加して調製した塗布液を、公知の方法により電荷輸送層1dの表面に塗布して塗布膜を形成し、硬化処理することにより、作製することができる。
アルコキシシラン構造を有するモノマー同士の反応や、アルコキシシラン構造を有するモノマーと特定の金属酸化物微粒子1eAの特定の反応性有機基との反応には、例えばゾル・ゲル法による加水分解・重縮合反応や、光塩基発生剤による反応を利用することができる。
光塩基発生剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
光塩基発生剤の使用割合は、例えばアルコキシシラン構造を有するモノマー100質量部に対して0.1〜40質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部である。
〔溶媒〕
表面層1eの形成に使用される溶媒としては、純水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ベンジルアルコール、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジンおよびジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
硬化処理においては、例えば光塩基発生剤を用いた反応を行う場合には塗布膜に紫外線を照射して塩基を発生させて重合し、かつ分子間および分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化し、特定のシロキサン樹脂を生成することができる。
紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノン、紫外線LEDなどを用いることができる。
紫外線の照射時間は、紫外線の必要照射量が得られる時間であればよく、具体的には0.1秒間〜10分間が好ましく、硬化効率または作業効率の観点から1秒間〜5分間がより好ましい。
塗布膜は、紫外線の照射前後および紫外線の照射中に乾燥処理してもよい。乾燥処理を行うタイミングは、紫外線の照射条件と組み合わせて適宜選択することができる。表面層1eの乾燥条件は、塗布液に使用する溶媒の種類や表面層1eの膜厚などにより適宜選択することができる。また、乾燥温度は、室温〜180℃が好ましく、80〜140℃が特に好ましい。また、乾燥時間は、1〜200分間が好ましく、5〜100分間が特に好ましい。このような乾燥条件で塗布膜を乾燥することにより、表面層1eに含有される溶媒量を20ppmから75ppmの範囲に制御することができる。
以下、表面層1e以外の感光体の構成について説明する。
〔導電性支持体1a〕
導電性支持体1aは、導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルムおよび紙などが挙げられる。
〔中間層1b〕
中間層1bは、導電性支持体1aと感光層1fとの間にバリアー機能と接着機能とを付与するものである。種々の故障防止などの観点から、このような中間層1bを設けることが好ましい。
このような中間層1bは、例えば、バインダー樹脂(以下、「中間層用バインダー樹脂」ともいう。)および必要に応じて導電性粒子や金属酸化物粒子が含有されてなるものである。
中間層用バインダー樹脂としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンなどが挙げられる。これらのなかでもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
中間層1bには、抵抗調整の目的で各種の導電性粒子や金属酸化物粒子を含有させることができる。例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマスなどの各種金属酸化物粒子を用いることができる。スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズおよび酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。
このような金属酸化物粒子の数平均一次粒径は、0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
金属酸化物粒子は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合した場合には、固溶体または融着の形をとってもよい。
導電性粒子または金属酸化物粒子の含有割合は、中間層用バインダー樹脂100質量部に対して20〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。
以上のような中間層1bは、例えば、中間層用バインダー樹脂を公知の溶媒に溶解し、必要に応じて導電性粒子または金属酸化物粒子を分散させて中間層形成用塗布液を調製し、この中間層形成用塗布液を導電性支持体1aの表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層形成用塗布液における中間層用バインダー樹脂の濃度は、中間層1bの層厚や塗布方法に応じて適宜選択することができる。
中間層1bの形成に用いられる溶媒としては、特に限定されず公知の種々の有機溶媒を用いることができるが、中間層用バインダー樹脂として好ましいとされるポリアミド樹脂に対して良好な溶解性と塗布性能を発現させることから、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノールなどの炭素数2〜4のアルコール類を用いることが好ましい。また、保存性や、導電性粒子または金属酸化物粒子の分散性を向上させるために、前記の溶媒に対して助溶剤を併用することができる。助溶媒としては、例えばメタノール、ベンジルアルコール、トルエン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどが好ましく挙げられる。これらの溶媒および助溶媒は、それぞれ1種単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
導電性粒子や金属酸化物粒子の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダーおよびホモミキサーなどを用いることができる。
中間層形成用塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、円形量規制型塗布法(円形スライドホッパー塗布法)などが挙げられる。
塗布膜の乾燥方法は、溶媒の種類や形成する中間層1bの膜厚に応じて公知の乾燥方法を適宜に選択することができ、特に熱乾燥することが好ましい。
中間層1bの層厚は、0.1〜15μmであることが好ましく、0.3〜10μmであることがより好ましい。
〔電荷発生層1c〕
電荷発生層1cは、電荷発生物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷発生物質としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルーなどのアゾ原料、ピレンキノン、アントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ顔料、ピランスロン、ジフタロイルピレンなどの多環キノン顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、多環キノン顔料、チタニルフタロシアニン顔料が好ましい。これらの電荷発生物質は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2個以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)、ポリ−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が1〜600質量部とされることが好ましく、さらに好ましくは50〜500質量部である。電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合が上記の範囲にあることにより、後述する電荷発生層形成用塗布液に高い分散安定性が得られ、かつ、形成された感光体において電気抵抗が低く抑制されて繰り返し使用に伴う残留電位の増加を極めて抑制することができる。
以上のような電荷発生層1cは、例えば、電荷発生物質を、公知の溶媒で溶解した電荷発生層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷発生層形成用塗布液を調製し、この電荷発生層形成用塗布液を中間層1bの表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷発生層1cの形成に用いられる溶媒としては、電荷発生層用バインダー樹脂を溶解させることができるものを用いればよく、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソランなどのエーテル系溶媒、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸t−ブチルなどのエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香属溶媒などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
電荷発生物質の分散手段としては、中間層形成用塗布液における導電性粒子や金属酸化物粒子の分散手段と同じ方法を挙げることができる。
また、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法としては、中間層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
電荷発生層1cの層厚は、電荷発生物質の特性、電荷発生層用バインダー樹脂の特性や含有割合などによっても異なるが、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜3μmである。
〔電荷輸送層1d〕
電荷輸送層1dは、電荷輸送物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷輸送層1dの電荷輸送物質としては、電荷を輸送する物質として、例えば、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレンおよびポリ−9−ビニルアントラセンなどが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
電荷輸送層用バインダー樹脂は、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。さらにはBPA(ビスフェノールA)型、BPZ(ビスフェノールZ)型、ジメチルBPA型、BPA−ジメチルBPA共重合体型のポリカーボネート樹脂などが耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
電荷輸送層1d中の電荷輸送物質の含有割合は、電荷輸送層用バインダー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜100質量部である。
電荷輸送層1d中には、酸化防止剤、電子導電剤、安定剤、シリコーンオイルなどが添加されていてもよい。酸化防止剤については特開2000−305291号公報、電子導電剤は特開昭50−137543号公報、同58−76483号公報などに開示されているものが好ましい。
電荷輸送層1dの層厚は、電荷輸送物質の特性、電荷輸送層用バインダー樹脂の特性および含有割合などによって異なるが、5〜40μmであることが好ましく、より好ましくは10〜30μmである。
以上のような電荷輸送層1dは、例えば、電荷輸送物質(CTM)を、公知の溶媒で溶解した電荷輸送層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷輸送層形成用塗布液を調製し、この電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層1cの表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷輸送層1dの形成において用いられる溶媒としては、電荷発生層1cの形成に用いられる溶媒と同じものを挙げることができる。
また、電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としても、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
本発明において、感光層1fおよび表面層1eの合計の層厚、すなわち電荷発生層1c、電荷輸送層1dおよび表面層1eの合計の厚みは、20μm以下であることが好ましく、より好ましくは15〜18μmである。
近接帯電方式の帯電による画像形成を行う場合においては感光体が薄膜であるほど帯電しやすく、かつ、拡散による静電潜像の劣化が抑制されるため、感光層1fおよび表面層1eの合計の層厚が20μm以下であることにより、高解像度の画像を確実に形成することができる。
感光層1fの層厚が過大である場合は、接触帯電方式の帯電を行う場合に帯電不良が生じ易く、特に低温低湿環境での帯電不良に伴うハーフトーンスジが発生し易くなる。
感光層1fおよび表面層1eの合計の層厚は、感光層1fおよび表面層1eが積層された膜について、温度23℃、湿度50%の環境下において「FISCHERSCOPE MMS 膜厚計」(フィッシャーインスツルメンツ社製)により測定される値である。
感光層1fおよび表面層1eが積層された膜は、導電性支持体1a上に感光層1fおよび表面層1eのみを上記の塗布等の方法によって形成されるものである。
〔画像形成装置〕
本発明の画像形成装置は、上記の感光体を備えるものである。
具体的には、例えば上記の感光体と、当該感光体の表面を負に帯電させる近接帯電方式の帯電手段と、帯電手段により帯電された感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、感光体にトナーを供給して静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、感光体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、感光体の表面に残存したトナーを除去するクリーニング手段とを備える。
図2は、本発明の画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y,10M,10C,10Bkと、中間転写体ユニット70と、給紙手段21および定着手段24とからなる。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
4組の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、感光体1Y,1M,1C,1Bkを中心に、帯電手段2Y,2M,2C,2Bkと、露光手段3Y,3M,3C,3Bkと、回転する現像手段4Y,4M,4C,4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Bk、および、感光体1Y,1M,1C,1Bkをクリーニングするクリーニング手段6Y,6M,6C,6Bkより構成されている。
本発明に係る画像形成装置は、感光体1Y,1M,1C,1Bkとして、各々上記の本発明の感光体を用いる。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、感光体1Y,1M,1C,1Bkに形成するトナー像の色がそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色と異なるだけで同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体1Yの周囲に、帯電手段2Y,露光手段3Y,現像手段4Y,クリーニング手段6Yを配置し、感光体1Y上にイエロー(Y)のトナー像を形成するものである。
帯電手段2Yは、感光体1Yの表面を一様に負極性に帯電させる手段であって近接帯電方式のものである。
ここで、近接帯電方式とは、感光体の表面近傍の微小な空隙で発生する近接放電を利用した帯電方式を指す。近接帯電方式には、具体的には、接触ローラ帯電方式、非接触ローラ帯電方式、ブラシ帯電方式などが含まれる。
帯電手段2Yとしては、表面層1eと接触する帯電部材を有するもの、具体的には接触ローラ帯電方式やブラシ帯電方式のものなどが好ましく用いられる。
帯電手段2Yとしては、表面層1eと接触する帯電部材によって交流電圧を重畳して印加する構造のものを用いることが特に好ましい。
この例の帯電手段2Yは、感光体1Yの表面に接触して配設された帯電ローラと、帯電ローラに電圧を印加する電源とからなる。
帯電ローラは、例えば、導電性支持体上に抵抗調整層が形成されてなるものである。
露光手段3Yは、帯電手段2Yによって一様な電位を与えられた感光体1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子とから構成されるもの、あるいは、レーザー光学系などが用いられる。
現像手段4Yは、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブおよび感光体とこの現像スリーブとの間に直流および/または交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置よりなるものである。
クリーニング手段6Yは、感光体1Y表面に残存したトナーを除去する手段である。この例のクリーニング手段6Yは、クリーニングブレードと、当該クリーニングブレードの上流側に設けられたブラシローラとにより構成される。
この図2の画像形成装置においては、画像形成ユニット10Yのうち、感光体1Y、帯電手段2Y、現像手段4Yおよびクリーニング手段6Yが一体に支持されてプロセスカートリッジとして備えられており、このプロセスカートリッジはレールなどの案内手段を介して画像形成装置の本体Aに対して着脱自在に構成されていてもよい。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、垂直方向に縦列配置されており、感光体1Y,1M,1C,1Bkの図示左側方には中間転写体ユニット70が配置されている。中間転写体ユニット70は、複数のローラ71,72,73,74によって巻回され、回動可能に支持された半導電性の無端ベルト状の中間転写体77と、二次転写手段としての二次転写ローラ5bと、クリーニング手段6bとからなる。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkと、中間転写体ユニット70とは、筐体80に収納されており、筐体80は、支持レール82L、82Rを介して画像形成装置の本体Aから引き出し可能に構成されている。
定着手段24は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラと、この加熱ローラに定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラとにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものが挙げられる。
なお、図2においては、本発明に係る画像形成装置をカラーのレーザプリンタとして示したが、モノクロのレーザプリンタやコピーとして構成されていてもよい。また、本発明に係る画像形成装置においては、露光光源として、レーザー以外の光源、例えばLED光源を用いることもできる。
以上のような画像形成装置においては、以下のように画像形成が行われる。すなわち、まず、帯電手段2Y,2M,2C,2Bkにより感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面に放電して負に帯電させる(帯電工程)。次いで、露光手段3Y,3M,3C,3Bkで、感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面を画像信号に基づいて露光し、静電潜像を形成する(露光工程)。次いで、現像手段4Y,4M,4C,4Bkで、感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面にトナーを付与して現像し、トナー像を形成する(現像工程)。
次いで、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Bkを、回動する中間転写体77と当接させる。それにより、感光体1Y,1M,1C,1Bk上にそれぞれ形成した各色のトナー像を、回動する中間転写体77上に逐次転写させて、カラートナー像を形成する(一次転写工程)。画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは、常時、感光体1Bkに当接する。一方、他の一次転写ローラ5Y,5M,5Cは、カラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y,1M,1Cに当接する。
そして、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Bkと中間転写体77とを分離させた後、感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面に残存したトナーを、クリーニング手段6Y,6M,6C,6Bkで除去する(クリーニング工程)。その後、次の画像形成プロセスに備えて、必要に応じて感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面を除電手段(不図示)によって除電する。このとき、電子輸送剤によって感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面に残留した負電荷が電荷輸送層1d側に移動され、感光体1Y,1M,1C,1Bkの表面の負電荷が正孔によって中和されて消去される。
一方、給紙カセット20内に収容された転写材P(例えば普通紙、透明シートなどの最終画像を担持する支持体)が給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5bに搬送され、二次転写ローラ5bが中間転写体77に当接されることによって当該転写材P上にカラートナー像が一括転写される。カラートナー像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。二次転写ローラ5bは、二次転写が行われるときのみ中間転写体77に当接される。
二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラートナー像を転写した後、転写材Pを曲率分離した中間転写体77は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
〔トナーおよび現像剤〕
本発明に係る画像形成装置に用いられるトナーは、特に限定されないが、結着樹脂および着色剤が含有されるトナー粒子よりなり、当該トナー粒子には、所望により離型剤などの他の成分が含有されていてもよい。
トナーとしては、粉砕トナーおよび重合トナーのいずれを用いることもできるが、本発明に係る画像形成装置においては、高い画質の画像が得られる観点から、重合トナーを用いることが好ましい。
トナーの平均粒径は、体積基準のメジアン径で2〜8μmであることが好ましい。この範囲とすることにより、解像度を高くすることができる。
また、トナー粒子には、外添剤として、平均粒径10〜300nm程度のシリカおよびチタニアなどの無機微粒子、0.2〜3μm程度の研磨剤を適宜量、外部添加することができる。
トナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄などの強磁性金属、強磁性金属とアルミニウムおよび鉛などの合金、フェライトおよびマグネタイトなどの強磁性金属の化合物などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライトが好ましい。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔金属酸化物微粒子の作製例1〕
上記式(S−1)で表される化合物よりなる表面処理剤2.5gを、テトラヒドロフラン10mLに溶解させて撹拌し、これを、SiO2 「アエロジル200」(平均一次粒子径:12nm、日本アエロジル社製)20.0gにガラス製のパスツールピペットを用いて、約2分間かけて滴下した後、得られた粉体を1Lのセパラブルフラスコに移し、窒素気流下で2時間加熱撹拌した。この時、窒素流量は200ml/minとした。得られた微粒子を金属酸化物微粒子〔1〕とした。
〔金属酸化物微粒子の作製例2〜5〕
金属酸化物微粒子の作製例1において、原料金属酸化物微粒子として表1に記載のものを用い、表面処理剤の量を表1に記載の通りにしたこと以外は同様にして、金属酸化物微粒子〔2〕〜〔5〕を作製した。
ただし、Al2 3 「Nanotek」およびSnO2 「Nanotek」はシーアイ化成社製、SiO2 「SFP−20M」は電気化学工業社製、SiO2 「アエロジルOX50」は日本アエロジル社製のものである。
〔実施例1:感光体の作製例1〕
(1)導電性支持体の作製
ドラム状のアルミニウム支持体(外径30mm)の表面を切削加工して導電性支持体〔1〕を作製した。
(2)中間層の形成
下記組成物を分散機としてサンドミルを用いてバッチ式で5時間分散して分散液を得た。
・中間層用バインダー樹脂:ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 1質量部
・金属酸化物粒子:酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製) 3質量部
・溶媒:メタノール 10質量部
この分散液を同じ混合溶媒にて2倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター使用)し、中間層形成用塗布液を調製した。
この中間層形成用塗布液を、洗浄した導電性支持体〔1〕の外周面に浸漬コーティング法によって塗布し、乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
(3)電荷発生層の形成
(3−1)電荷発生物質の合成
1,3−ジイミノイソインドリン29.2質量部をo−ジクロロベンゼン200質量部に分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド20.4質量部を加えて窒素雰囲気下に150〜160℃で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムで洗浄、2%塩酸水溶液で洗浄、水洗メタノール洗浄して、乾燥後、26.2質量部(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
次いで、粗チタニルフタロシアニンを5℃以下において濃硫酸250質量部中で1時間攪拌して溶解し、これを20℃の水5000質量部に注いだ。析出した結晶をろ過し、充分に水洗してウエットペースト品225質量部を得た。
このウエットペースト品を冷凍庫にて凍結し、再度解凍した後、ろ過、乾燥して無定形チタニルフタロシアニン24.8質量部(収率86%)を得た。
得られた無定形チタニルフタロシアニン10.0質量部と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94質量部(0.6当量比)(当量比はチタニルフタロシアニンに対する当量比)とを、オルトクロロベンゼン(ODB)200質量部中にて混合し、60〜70℃で6時間加熱撹拌し、得られた溶液を一夜放置した後、この反応液にメタノールを加え、生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールで洗浄することにより、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニンを含有する顔料よりなる電荷発生物質〔CG−1〕10.3質量部を得た。
電荷発生物質〔CG−1〕のX線回折スペクトルを測定した結果、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークが確認された。また、IRスペクトルを測定した結果、970cm-1付近にのTi=O、630cm-1付近にO−Ti−Oの両吸収が現れ、また熱分析(TG)を行った結果、390〜410℃に約7%の質量減少があることから、得られた電荷発生物質〔CG−1〕は、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、チタニルフタロシアニン(非付加体)との混合物であると推定される。
得られた電荷発生物質〔CG−1〕のBET比表面積を流動式比表面積自動測定装置(マイクロメトリックス・フローソープ型:島津製作所社製)で測定したところ、31.2m2 /gであった。
(3−2)電荷発生層の形成
下記原料を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・電荷発生物質〔CG−1〕 20質量部
・電荷発生層用バインダー樹脂:ポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(電気化
学工業社製) 12質量部
・溶媒:酢酸t−ブチル 700質量部
・溶媒:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
上記中間層〔1〕上に、この電荷発生層形成用塗布液〔1〕を浸漬コーティング法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥し、層厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
(4)電荷輸送層の形成
下記原料を混合して溶解し、電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・電荷輸送物質:下記式(CTM)で表される化合物 225質量部
・電荷輸送層用バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製
) 300質量部
・酸化防止剤:「Irganox1010」(日本チバガイギー社製) 6質量部
・溶媒:テトラヒドロフラン 1600質量部
・溶媒:トルエン 400質量部
・レベリング剤:シリコーンオイル「KF−54」(信越化学社製) 1質量部
上記電荷発生層〔1〕上に、この電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を、円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥し、層厚28μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(5)表面層の形成
・重合性化合物:上記式(1)で表されるアルコキシシラン構造を有するモノマー
100質量部
・金属酸化物微粒子〔1〕 15質量部
・溶媒:2−ブタノール 400質量部
・溶媒:テトラヒドロフラン 40質量部
からなる組成物を遮光下で混合し、分散機としてサンドミルを用いて5時間分散した後、
・電子輸送剤:上記式(A1)で表される化合物 40質量部
・光塩基発生剤:「WPBG−266」(和光純薬工業社製) 10質量部
・純水 3質量部
を加え、遮光下で撹拌して溶解させ、表面層形成用塗布液〔1〕を調製した。
この表面層形成用塗布液〔1〕を、円形スライドホッパー塗布装置を用いて電荷輸送層〔1〕上に塗布して塗膜を形成し、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射することにより、乾燥膜厚3.5μmの表面層〔1〕を形成し、これにより、感光体〔1〕を作製した。
〔実施例2〜10、比較例1〜5:感光体の作製例2〜15〕
感光体の作製例1における表面層の形成工程において、表1の処方に従ったこと以外は同様にして、感光体〔2〕〜〔15〕を作製した。
なお、表1中の比較例4,5に用いられる金属酸化物微粒子〔6〕は、「SFP−20M」(平均一次粒子径:30nm、電気化学工業社製)そのままである。
また、表1中の比較例4,5に用いられる重合性化合物は、下記式(6)で表される化合物である。
また、表1中の比較例2に用いられる電荷輸送剤は、下記式(B)で表される化合物(ホール輸送剤)である。
以上の感光体〔1〕〜〔15〕を、評価機:画像形成装置「bizhub C554」(コニカミノルタ社製)の画像形成ユニットの帯電手段を接触帯電方式に改造したものに搭載し、下記の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)耐久性の評価(減耗)
印字率5%相当の文字チャートを3万枚印字した後に、感光体の表面層の膜厚を測定し、表面層の減耗量を算出し、下記の評価基準に従って評価した。膜厚の測定は渦電流式膜厚測定機「フィッシャースコープMMS PC」(フィッシャーインストルメンツ社製)を用いた。
−評価基準−
A:減耗量が0.3μm以内である場合(合格)
B:減耗量が0.3μmより大きく0.6μm以内である場合(合格)
C:減耗量が0.6μmより大きく1.0μm以内である場合(不合格)
D:減耗量が1.0μmより大きい場合(不合格)
(2)画像品質の評価
(2−1)画像ムラの評価
評価機によってA3用紙10万枚に対して印字率が5%相当の文字チャートを連続して印刷した。その後、A3用紙1枚に対して図3に示すような黒ベタ画像によるパッチ部Cとハーフトーン画像による画像部Bとを有するチャートを印刷し、このハーフトーン画像を目視で観察し、下記の評価基準に従って画質を評価した。
−評価基準−
A:ハーフトーン画像の品質の劣化がほとんど確認されない場合(合格)
B:ハーフトーン画像の品質の劣化が若干、確認された場合(合格)
C:ハーフトーン画像の品質の劣化が確認される場合(不合格)
D:ハーフトーン画像の品質の劣化が著しく、実用上問題となるレベル(不合格)
(2−2)粒状性の評価
評価機によって、高温高湿(温度30℃、相対湿度85%)環境下で、A3用紙2000枚に対して印字率が5%相当の文字チャートを連続して印刷した。その後、A3用紙1枚に対してハーフトーン画像(参照用ハーフトーン画像)を印刷した。その後、評価機の電源を切り、8時間放置した後、当該評価機の電源を再び入れ、A3用紙20枚に対してハーフトーン画像を連続して印刷した。印刷されたハーフトーン画像(テスト用ハーフトーン画像)を参照用ハーフトーン画像と比較して目視にて観察し、下記の評価基準に従って画質を評価した。
−評価基準−
A:テスト用ハーフトーン画像の品質が参照用ハーフトーン画像の品質と同等であった場合(合格)
B:テスト用ハーフトーン画像の品質が参照用ハーフトーン画像の品質に比べてわずかに劣化が認められた場合(合格)
C:テスト用ハーフトーン画像の品質が参照用ハーフトーン画像の品質に比べて劣化が認められた場合(不合格)
D:テスト用ハーフトーン画像の品質が参照用ハーフトーン画像の品質に比べて著しい劣化が認められ、実用上問題となるレベル(不合格)
(2−3)画像濃度の評価
評価機によってA3用紙10万枚に対して印字率が5%相当の文字チャートを連続して印刷した後、A3用紙1枚に対してハーフトーン画像を印刷した。その後、評価機に搭載されている感光体の表面を目視で観察した。また、印刷されたハーフトーン画像における画像欠陥の有無を目視で観察した。そして、下記の評価基準に従って、感光体の表面の状態とハーフトーン画像における画像欠陥の有無との相関性を評価した。この評価において、感光体の表面にスジの発生およびフィルミング(例えば、像現像剤や外添剤の残存)の発生が確認されなければ、感光体の表面層の硬度が高いといえる。また、画像欠陥は、フィルミングの発生に相関して発生するものである。
−評価基準−
A:感光体の表面にスジの発生およびフィルミングの発生が確認されず、かつ、ハーフトーン画像に画像欠陥の発生が確認されなかった場合(合格)
B:感光体の表面にはスジの発生およびフィルミングの発生が確認されるものの、ハーフトーン画像には画像欠陥の発生が確認されなかった場合(合格)
C:感光体の表面にスジの発生およびフィルミングの発生が確認され、かつ、ハーフトーン画像に画像欠陥の発生が確認された場合(不合格)
D:感光体の表面にスジの発生およびフィルミングの発生が確認され、かつ、ハーフトーン画像に画像欠陥が顕著に発生し、実用上問題となるレベル(不合格)
1a 導電性支持体
1b 中間層
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 保護層
1eA 特定の金属酸化物微粒子
1f 感光層
1Y,1M,1C,1Bk 感光体
2Y,2M,2C,2Bk 帯電手段
3Y,3M,3C,3Bk 露光手段
4Y,4M,4C,4Bk 現像手段
5Y,5M,5C,5Bk 一次転写ローラ
5b 二次転写ローラ
6Y,6M,6C,6Bk,6b クリーニング手段
10Y,10M,10C,10Bk 画像形成ユニット
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A,22B,22C,22D 中間ローラ
23 レジストローラ
24 定着手段
25 排紙ローラ
26 排紙トレイ
70 中間転写体ユニット
71,72,73,74 ローラ
77 中間転写体
80 筐体
82L,82R 支持レール
A 本体
SC 原稿画像読み取り装置
P 転写材

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に、中間層、感光層および表面層がこの順に積層されてなる電子写真感光体であって、
    前記表面層が、下記一般式(2)で表されるモノマーと、表面処理剤由来の反応性有機基が結合された金属酸化物微粒子と、電子輸送剤とを含有する組成物の硬化物からなり、
    前記表面処理剤は、下記式(S−1)、(S−3)、(S−4)および(S−5)の少なくともいずれか一つの化合物であることを特徴とする電子写真感光体。
    一般式(2):(R) −Si−(X) 4−m
    〔式中、Rは、隣接するケイ素原子(Si)に炭素が直接結合した形状の有機基を表し、Xは、加水分解性基を表し、mは0〜3の整数を表す。〕
  2. 前記金属酸化物微粒子が、SnO、SiOおよびAlよりなる群から選ばれる少なくとも1つよりなることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電子輸送剤が、下記一般式(1)で表されるナフトキノン構造を有する化合物よりなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子写真感光体。
    〔式中、R1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基であり、nは、0または1である。〕
  4. 前記感光層および表面層の合計の層厚が20μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記表面層の層厚が4μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 電子写真感光体と、当該電子写真感光体の表面を帯電させる近接帯電方式の帯電手段と、前記帯電手段により帯電された電子写真感光体を露光する露光手段と、前記露光手段により露光された電子写真感光体にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段とを備える画像形成装置であって、
    電子写真感光体が、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記近接帯電方式の帯電手段が、前記表面層と接触する帯電部材を有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電部材が、交流電圧を重畳して印加するものであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 導電性支持体上に、中間層、感光層および表面層がこの順に積層されてなる電子写真感光体の製造方法であって、
    前記表面層の形成工程が、
    金属酸化物微粒子を下記式(S−1)、(S−2)、(S−3)、(S−4)および(S−5)の少なくともいずれか一つの化合物を含む表面処理剤で処理することにより、前記表面処理剤由来の反応性有機基を前記金属酸化物微粒子に結合させ、
    前記反応性有機基が結合された前記金属酸化物微粒子と、下記一般式(2)で表されるモノマーと、電子輸送剤とを含有する組成物を硬化させることを含むことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
    一般式(2):(R) −Si−(X) 4−m
    〔式中、Rは、隣接するケイ素原子(Si)に炭素が直接結合した形状の有機基を表し、Xは、加水分解性基を表し、mは0〜3の整数を表す。〕
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