JP6632465B2 - マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体および磁気記録装置 - Google Patents

マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体および磁気記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体および磁気記録装置に関する。
情報量の増大により、磁気記録媒体には高密度記録化が常に求められている。高密度記録化を達成するためには、磁気記録媒体の磁性層に含まれる強磁性粉末の粒子サイズを小さくすること(以下、「微粒子化」と記載する。)が有効である。しかし、強磁性粉末を微粒子化するほど磁化の熱的安定性が低下し、いわゆる熱揺らぎによって記録の保持性は低下してしまう。
上記の点を、以下に更に説明する。磁化の熱的安定性に関する指標として、「KuV/kT」が知られている。Kuは強磁性粉末の異方性定数、Vは粒子体積、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。磁気エネルギーKuVを熱エネルギーkTに対して大きくすることにより、即ち「KuV/kT」の値を大きくすることにより、熱揺らぎの影響を抑える(即ち、磁化の熱的安定性を向上する)ことができる。しかし、粒子体積Vは、高密度記録化のためには小さくすべきである。磁気エネルギーはKuとVとの積であるため、Vが小さい領域で磁化エネルギーを高めるためには、Kuを高めればよいことになる。しかし、高いKuを有する強磁性粉末は、磁化反転に要するスイッチング磁界が増大するため保磁力Hcが高く、記録に強い外部磁界が必要となり書き込み容易性は低下してしまう。
以上説明したように、高密度記録化、磁化の熱的安定性および書き込み容易性の3つの特性を満たすことはきわめて困難である。このことは、磁気記録のトリレンマと呼ばれ、今後更なる高密度記録化を進めるうえで大きな課題となっている。
ところで、磁気記録媒体は、金属薄膜型と塗布型の二種類に大別される。金属薄膜型磁気記録媒体を搭載した磁気記録装置としては、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)が挙げられる。HDDについては、トリレンマを解決するための手段として、情報記録時に磁気ヘッドからマイクロ波磁界を印加し書き込み容易性を向上する記録方式(マイクロ波アシスト記録)が提案されている(例えば非特許文献1〜4参照)。これに対し、塗布型磁気記録媒体については、未だマイクロ波アシスト記録の適用例は報告されていない。
Ikuya Tagawa, Masato Shiimoto, Shuya Nosaki, Jun Aoyama and Yosuke Urakami, "Advantage of MAMR Read-Write Performance,"The 26th Magnetic Recording Conference TMRC TMRC2015-D6, pp.067-068 Y. Nozaki, K. Tateishi, S. Taharazako, M. Ohta, S. Yoshimura, and K. Matsuyama, Applied Physics Letters, 91, 122505 (2007); doi: 10.1063/1.2786593 Rie Sato, Kiwamu Kudo, Tazumi Nagasawa, Hirofumi Suto, and Koichi Mizushima, "Simulations and Experiments Toward High-Data-Transfer-Rate Readers Composed of a Spin-Torque Oscillator," IEEE Trans. Magn., vol. 48, no. 5, pp.1758-1764 (2012) T. Yang, H. Suto, T. Nagasawa, K. Kudo, K. Mizushima, R. Sato, "Journal of Magnetism and Magnetic Materials" 332 (2013), pp.52-55
金属薄膜型磁気記録媒体は、蒸着等によって形成された金属薄膜の磁性層を有する磁気記録媒体である。これに対し、塗布型磁気記録媒体は、強磁性粉末を結合剤とともに含む磁性層を有する磁気記録媒体である。塗布型磁気記録媒体は、金属薄膜型磁気記録媒体と比べて化学的耐久性に優れるため、大容量の情報を長期間保存するためのデータストレージメディアとして有用な磁気記録媒体である。このように有用な塗布型磁気記録媒体にマイクロ波アシスト記録を適用することができれば、トリレンマを克服し、より一層高密度記録化された大容量データストレージメディアを提供することが可能になる。
そこで本発明の目的は、マイクロ波アシスト記録用の塗布型磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、
非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有し、
上記磁性層は、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す、マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体(以下、単に「磁気記録媒体」ともいう。)、
を新たに見出した。
上記磁気記録媒体は、非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する磁気記録媒体、即ち塗布型磁気記録媒体であって、マイクロ波アシスト記録によって情報を記録することが可能な磁気記録媒体である。
強磁性共鳴とは、固有振動数に等しいマイクロ波磁界を与えることにより、強磁性体の磁気モーメント(電子スピン)が大きく歳差運動する現象である。本発明および本明細書において、磁性層の「固有強磁性共鳴周波数」とは、磁性層に飽和磁界以上の外部磁界を反転させるべき磁化方向と同一方向に印加することによって磁性層の磁化を飽和させた後、印加磁界をゼロにしたときに、ベクトルネットワークアナライザ(vector network analizer;VNA)によって測定される磁性層の吸収ピーク周波数である。上記の「同一方向」等の本発明および本明細書における方向に関する記載は、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、誤差については、厳密な方向から角度±30°程度の誤差は許容されるものとする。また、ここで「磁化方向」とは、磁性層に含まれる強磁性粉末の個々の粒子(強磁性粒子)の磁化方向の平均の磁化方向である。例えば、磁気記録媒体の製造時に磁性層に配向処理を施す場合、配向処理において磁性層に印加する磁界の方向が、通常、個々の粒子の磁化方向の平均の磁化方向となる。ベクトルネットワークアナライザとしては、例えば、アンリツ社製MS4647B等の公知のベクトルネットワークアナライザを使用することができる。また、測定時に磁性層とベクトルネットワークアナライザを接続するためのケーブルおよび/またはプローバとしては、磁界中に配置されても磁界の影響を受けない部材、即ち非磁性部材によって構成されたものを使用する。ベクトルネットワークアナライザを使用した吸収ピーク周波数の測定方法については、例えば、Y. Nozaki, K. Tateishi, S. Taharazako, M. Ohta, S. Yoshimura, and K. Matsuyama, Applied Physics Letters, 91, 122505 (2007); doi: 10.1063/1.2786593(非特許文献2)を参照できる。また、後述の実施例の記載も参照できる。
本発明および本明細書において、「マイクロ波」とは、周波数が300MHz〜300GHzの電磁波をいうものとする。「マイクロ波アシスト記録」とは、磁性層にマイクロ波磁界を印加することによって強磁性粉末の磁化反転をアシストして情報を記録する記録方式をいう。
本発明の更なる態様は、上記磁気記録媒体と、マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドと、を含む磁気記録装置に関する。
一態様では、上記強磁性粉末は、金属酸化物粉末である。
一態様では、上記金属酸化物粉末は、フェライト粉末である。
一態様では、上記磁性層は、30.0GHz以上の2以上の異なる固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層である。
一態様では、上記マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドは、上記磁性層に2以上の異なる周波数のマイクロ波磁界を印加することを含むマイクロ波アシスト記録により、上記の30.0GHz以上の2以上の異なる固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層に、2以上の異なる情報を記録する。「2以上の異なる情報」とは、2以上の互いに独立な情報系列をいうものとする。
一態様では、上記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数は、30.0〜50.0GHzの範囲である。
本発明によれば、マイクロ波アシスト記録を塗布型磁気記録媒体に適用することが可能となる。
実施例において作製した磁気記録媒体サンプルの概略図である。
[マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体]
本発明の一態様は、非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有し、上記磁性層は、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す、マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体に関する。
以下に、上記磁気記録媒体について、更に詳細に説明する。
<磁性層>
(固有強磁性共鳴周波数)
上記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数は、30.0GHz以上である。30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す磁性層は、マイクロ波磁界によって磁化反転をアシストすることにより情報を記録することができる。即ち、マイクロ波アシスト記録が可能である。また、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す磁性層は熱揺らぎの影響を受け難い傾向があり熱的安定性に優れるため、磁性層が30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示すことは、記録の保持性を向上するために好ましい。上記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数は、30.0GHz以上であって、例えば50.0GHz以下または40.0GHz以下であることができる。ただし、高い固有強磁性共鳴周波数を示す磁性層ほど記録の保持性に優れるため、磁性層の固有強磁性共鳴周波数は、50.0GHz超であっても40.0GHz超であってもよい。上記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数の詳細については、更に後述する。
磁性層の固有強磁性共鳴周波数は、磁性層に含まれる強磁性粉末の保磁力Hcによって制御することができる。保磁力Hcが高い強磁性粉末を含む磁性層ほど、高い固有強磁性共鳴周波数を示す傾向がある。強磁性粉末の保磁力Hc等の詳細については、後述する。
(強磁性粉末)
上記磁気記録媒体は塗布型磁気記録媒体であり、強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有する。強磁性粉末としては、六方晶フェライト、ε−酸化鉄等の金属酸化物の粉末、金属粉末、FePt、NdFeB等の合金粉末、またはFe16等の窒化物の粉末等を挙げることができる。磁性層の固有強磁性共鳴周波数は、一般に、磁性層に含まれる強磁性粉末の保磁力Hcが高いほど、高くなる傾向がある。強磁性粉末の保磁力Hcは、一態様では、210kA/m以上であることが好ましい。強磁性粉末の保磁力Hcは、例えば20000kA/m以下であることができる。ただし、20000kA/m超であってもよい。一般に、保磁力Hcが高い強磁性粉末ほど、異方性定数Kuが高く、熱的安定性(記録の保持性)の観点から好ましい傾向がある。強磁性粉末の保磁力Hcは、振動試料型磁束計等の公知の磁気特性測定装置により、温度20〜25℃の測定環境下で求められる値とする。
上記磁性層に含まれる強磁性粉末を微粒子化することは、高密度記録化の観点から好ましい。強磁性粉末の粒子サイズに関して、物理的な粒子サイズの指標である強磁性粉末の平均粒子サイズは、高密度記録化の観点からは50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることがより好ましく、35nm以下であることが更に好ましく、30nm以下であることが一層好ましく、25nm以下であることがより一層好ましく、20nm以下であることが更に一層好ましい。一方、磁化の安定性の観点からは、強磁性粉末の平均粒子サイズは、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましい。
本発明および本明細書において、強磁性粉末等の各種粉末の「平均粒子サイズ」は、透過型電子顕微鏡を用いて、以下の方法により測定される値とする。
粉末を、透過型電子顕微鏡を用いて撮影倍率100000倍で撮影し、総倍率500000倍になるように印画紙にプリントして粉末を構成する粒子の写真を得る。得られた粒子の写真から目的の粒子を選びデジタイザーで粒子の輪郭をトレースし粒子(一次粒子)のサイズを測定する。一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。
以上の測定を、無作為に抽出した500個の粒子について行う。こうして得られた500個の粒子の粒子サイズの算術平均を、粉末の平均粒子サイズとする。上記透過型電子顕微鏡としては、例えば日立製透過型電子顕微鏡H−9000型を用いることができる。また、粒子サイズの測定は、公知の画像解析ソフト、例えばカールツァイス製画像解析ソフトKS−400を用いて行うことができる。
本発明および本明細書において、強磁性粉末およびその他の粉末についての平均粒子サイズとは、上記方法により求められる平均粒子サイズをいうものとする。
粒子サイズ測定のために磁気記録媒体から試料粉末を採取する方法としては、例えば特開2011−48878号公報の段落0015に記載の方法を採用することができる。
本発明および本明細書において、粉末を構成する粒子のサイズ(粒子サイズ)は、上記の粒子の写真において観察される粒子の形状が、
(1)針状、紡錘状、柱状(ただし、高さが底面の最大長径より大きい)等の場合は、粒子を構成する長軸の長さ、即ち長軸長で表され、
(2)板状または柱状(ただし、厚みまたは高さが板面または底面の最大長径より小さい)場合は、その板面または底面の最大長径で表され、
(3)球形、多面体状、不特定形等であって、かつ形状から粒子を構成する長軸を特定できない場合は、円相当径で表される。円相当径とは、円投影法で求められるものを言う。
また、粉末の平均針状比は、上記測定において粒子の短軸の長さ、即ち短軸長を測定し、各粒子の(長軸長/短軸長)の値を求め、上記500個の粒子について得た値の算術平均を指す。ここで、特記しない限り、短軸長とは、上記粒子サイズの定義で(1)の場合は、粒子を構成する短軸の長さを、同じく(2)の場合は、厚みまたは高さを各々指し、(3)の場合は、長軸と短軸の区別がないから、(長軸長/短軸長)は、便宜上1とみなす。
そして、特記しない限り、粒子の形状が特定の場合、例えば、上記粒子サイズの定義(1)の場合、平均粒子サイズは平均長軸長であり、同定義(2)の場合、平均粒子サイズは平均板径であり、平均板状比とは、(最大長径/厚みまたは高さ)の算術平均である。同定義(3)の場合、平均粒子サイズは、平均直径(平均粒径、平均粒子径ともいう)である。
本発明および本明細書において、強磁性粉末とは、複数の強磁性粒子の集合を意味するものとする。集合とは、これを構成する粒子が直接接触している態様に限定されず、結合剤、添加剤等が、粒子同士の間に介在している態様も包含される。以上の点は、非磁性粉末等の、本発明および本明細書における各種粉末についても同様とする。
磁性層における強磁性粉末の含有量(充填率)は、好ましくは50〜90質量%の範囲であり、より好ましくは60〜90質量%の範囲である。磁性層の強磁性粉末以外の成分は少なくとも結合剤であり、任意に一種以上の添加剤が含まれ得る。磁性層において強磁性粉末の充填率が高いことは、記録密度向上の観点から好ましい。
強磁性粉末としては、高密度記録化のために微粒子化しても高い熱的安定性を示すことができる強磁性粉末を用いることが好ましい。この点からは、上記磁性層に含まれる強磁性粉末は、金属酸化物粉末であることが好ましく、金属酸化物粉末の中でもフェライト粉末であることがより好ましい。フェライト粉末としては、六方晶フェライト粉末、ε−酸化鉄粉末等の各種フェライト粉末を挙げることができ、六方晶フェライト粉末およびε−酸化鉄粉末が好ましい。
六方晶フェライト粉末に関して、六方晶フェライトの結晶構造としては、マグネトプランバイト型(「M型」とも呼ばれる。)、W型、Y型およびZ型が知られている。上記磁性層の強磁性粉末として使用可能な六方晶フェライト粉末は、いずれの結晶構造を取るものであってもよい。六方晶フェライト粉末の保磁力Hcは、例えば、六方晶フェライトの結晶構造を構成する原子の種類および組成比によって制御することができる。例えば、置換原子を含まない無置換型のM型六方晶フェライトは、組成式:AFe1219で表される。磁気記録分野で一般に広く用いられているM型六方晶フェライト粉末は、上記組成式中のFeの一部が他の原子(置換原子)によって置換されている置換型のM型六方晶フェライトである。このような置換型の六方晶フェライトは、無置換型の六方晶フェライトと比べて低い保磁力Hcを示す傾向がある。置換原子としては、例えば、ニオブ原子(Nb)、コバルト原子(Co)、チタン原子(Ti)、亜鉛原子(Zn)等が挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。一方、上記組成式中、Aは、二価金属原子を表す。二価金属原子とは、イオンとして二価のカチオンになり得る金属原子であり、バリウム原子、ストロンチウム原子、カルシウム原子等のアルカリ土類金属原子、鉛原子等を挙げることができる。なおAとして二種以上の二価金属原子が含まれていてもよい。例えば、Aとしてバリウム原子およびストロンチウム原子を含む六方晶フェライトは、バリウムフェライトとストロンチウムフェライトの混晶である。
六方晶フェライト粉末の製造方法としては、ガラス結晶化法、共沈法、逆ミセル法、水熱合成法等が知られている。上記製造方法は、いずれも公知である。上記磁性層において強磁性粉末として使用可能な六方晶フェライト粉末の製造方法は限定されない。
一方、ε−酸化鉄粉末に関しては、結晶構造を構成する鉄原子(Fe)の一部を、Ga、Al、Rh等の置換原子により置換することによって、保磁力Hcを制御することができる。Feの一部が置換原子によって置換されたε−酸化鉄粉末を製造する方法については、例えば、J. Jpn. Soc. Powder Metallurgy Vol. 61 Supplement, No. S1, pp. S280-S284、J. Mater. Chem. C, 2013, 1, pp.5200-5206等を参照できる。ただし、上記磁性層において強磁性粉末として使用可能なε−酸化鉄粉末は、上記文献に記載の方法により得られるε−酸化鉄粉末に限定されるものではない。ε−酸化鉄粉末の製造方法としては、ゲーサイトから作製する方法、逆ミセル法等が知られている。上記製造方法は、いずれも公知である。上記磁性層において強磁性粉末として使用可能なε−酸化鉄粉末の製造方法は限定されない。
(結合剤、硬化剤)
上記磁性層は、強磁性粉末とともに結合剤を含む。結合剤とは、一種以上の樹脂であり、樹脂はホモポリマーであってもコポリマー(共重合体)であってもよい。磁性層に含まれる結合剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレート等を共重合したアクリル樹脂、ニトロセルロース等のセルロース樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルキラール樹脂等から選択した単独または複数の樹脂を混合して用いることができる。これらの中で好ましいものはポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂および塩化ビニル樹脂である。これらの樹脂は、後述する非磁性層および/またはバックコート層においても結合剤として使用することができる。以上の結合剤については、特開2010−24113号公報の段落0029〜0031を参照できる。結合剤として使用される樹脂の平均分子量は、重量平均分子量として、例えば10,000以上200,000以下であることができる。なお本発明および本明細書における重量平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography;GPC)により測定され、標準ポリスチレン換算により求められる値をいうものとする。測定条件としては、下記条件を挙げることができる。
GPC装置:HLC−8120(東ソー社製)
カラム:TSK gel Multipore HXL−M(東ソー社製、7.8mmID(Inner diameter(内径))×30.0cm)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
また、磁性層形成時、上記結合剤として使用可能な樹脂とともに硬化剤を使用することもできる。硬化剤は、一態様では加熱により硬化反応(架橋反応)が進行する化合物である熱硬化性化合物であることができ、他の一態様では光照射により硬化反応(架橋反応)が進行する光硬化性化合物であることができる。好ましい硬化剤は、熱硬化性化合物であり、ポリイソシアネートが好適である。ポリイソシアネートの詳細については、特開2011−216149号公報の段落0124〜0125を参照できる。硬化剤は、磁性層形成用組成物中に、結合剤100.0質量部に対して、例えば0〜80.0質量部、磁性層の強度向上の観点からは好ましくは50.0〜80.0質量部の量で添加し使用することができる。
(添加剤)
磁性層は、必要に応じて一種以上の添加剤を含むことができる。添加剤の一例として、上記の硬化剤が挙げられる。なお硬化剤は、磁性層形成工程の中で硬化反応が進行することにより、少なくとも一部は、結合剤等の他の成分と反応(架橋)した状態で磁性層に含まれ得る。また、磁性層に含まれ得る添加剤としては、研磨剤または突起形成剤として機能することができる非磁性粉末、潤滑剤、分散剤、分散助剤、防黴剤、帯電防止剤、酸化防止剤、カーボンブラック等を挙げることができる。添加剤は、所望の性質に応じて市販品を適宜選択して使用することができる。
<非磁性層>
次に非磁性層について説明する。
上記磁気記録媒体は、非磁性支持体上に直接磁性層を有していてもよく、非磁性支持体と磁性層との間に非磁性粉末と結合剤を含む非磁性層を有していてもよい。非磁性層に含まれる非磁性粉末は、無機粉末でも有機粉末でもよい。また、カーボンブラック等も使用できる。無機粉末としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等の粉末が挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。その詳細については、特開2010−24113号公報の段落0036〜0039を参照できる。
非磁性層の結合剤、任意に含まれ得る添加剤等の詳細については、磁性層および/または非磁性層に関する公知技術を適用できる。また、非磁性層にはカーボンブラックおよび/または有機粉末を添加することも可能である。それらについては、例えば特開2010−24113号公報の段落0040〜0042を参照できる。
<非磁性支持体>
非磁性支持体(以下、単に「支持体」とも記載する。)としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のものが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリアミドが好ましい。
これらの支持体には、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理等を行ってもよい。
<非磁性支持体および各層の厚み>
非磁性支持体および各層の厚みについては、非磁性支持体の厚みは、好ましくは3〜80μmである。磁性層の厚みは、用いる磁気ヘッドの飽和磁化量、ヘッドギャップ長、記録信号の帯域等により最適化することができる。磁性層の厚みは、一般には5〜200nmであり、好ましくは10〜120nmであり、更に好ましくは10〜30nmである。
一態様では、上記磁気記録媒体は、磁性層を一層のみ含む(即ち単層の磁性層を有する)磁気記録媒体であることができる。この場合、単層の磁性層は、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を1つのみ示してもよく、30.0GHz以上の2以上の固有強磁性共鳴周波数を示してもよい。例えば、保磁力Hcが異なる二種の強磁性粉末ロットから採取した強磁性粉末を用いて磁性層を形成することにより、30.0GHz以上の2つの固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層を有する塗布型磁気記録媒体を得ることができる。そして、マイクロ波アシスト記録によれば、単層の磁性層が30.0GHz以上の2つの固有強磁性共鳴周波数を示すことを利用して、単層の磁性層に2以上の異なる情報を記録(即ち多重記録)することが可能となる。この点について、以下に更に説明する。
以下では、単層の磁性層が30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数αおよびβ(α≠β)を示し、この単層の磁性層に、
周波数Aのマイクロ波磁界を印加することにより磁化反転がアシストされる強磁性粉末(以下、「強磁性粉末α」という。);および
周波数Bのマイクロ波磁界を印加することにより磁化反転がアシストされる強磁性粉末(以下、「強磁性粉末β」という。)、
という二種の強磁性粉末が含まれる場合を例に説明する。固有強磁性共鳴周波数αは、強磁性粉末αによってもたらされ、固有強磁性共鳴周波数βは、強磁性粉末βによってもたらされるものとする。強磁性粉末αおよび強磁性粉末βは、通常、保磁力Hcが異なる強磁性粉末ロットから採取された強磁性粉末である。マイクロ波磁界は、磁化反転をアシストするために、磁化反転前の磁化方向と逆方向に印加される。マイクロ波磁界の周波数の値は、マイクロ波磁界の磁界強度に依存し、磁界強度を大きくするほど周波数は低くなる。強磁性粉末αと強磁性粉末βは、磁化反転がアシストされる周波数が異なるものとする。強磁性粉末αの磁化反転をアシストするためには、好ましくは固有強磁性共鳴周波数α以下、より好ましくは固有強磁性共鳴周波数αよりも低い周波数のマイクロ波磁界を印加する。強磁性粉末βの磁化反転をアシストするためには、好ましくは固有強磁性共鳴周波数β以下、より好ましくは固有強磁性共鳴周波数βよりも低い周波数のマイクロ波磁界を印加する。したがって、周波数Aは、固有強磁性共鳴周波数α以下であることが好ましく、αよりも低いことがより好ましい。周波数Bは、固有強磁性共鳴周波数β以下であることが好ましく、βよりも低いことがより好ましい。A≠Bであり、強磁性粉末αの磁化反転をアシストするために周波数Aのマイクロ波磁界を印加することによっては強磁性粉末βの磁化反転はアシストされず、強磁性粉末βの磁化反転をアシストするために周波数Bのマイクロ波磁界を印加することによっては強磁性粉末αの磁化反転はアシストされない。
以上の性質を利用することによって、単層の磁性層に異なる2情報(以下、「情報α」および「情報β」という。)を記録することができる。詳しくは、次の通りである。強磁性粉末αおよび強磁性粉末βを含む磁性層に「情報α」に対応する記録磁界を印加する際、強磁性粉末αの磁化反転をアシスト可能な周波数Aのマイクロ波磁界を印加すれば、強磁性粉末αの磁化反転がアシストされることにより、強磁性粉末αの磁化反転を起こして強磁性粉末αに情報αを記録することができる。ここでは強磁性粉末βの磁化反転はアシストされないため、強磁性粉末βには情報αは記録されない。一方、強磁性粉末αおよび強磁性粉末βを含む磁性層に「情報β」に対応する記録磁界を印加する際、強磁性粉末βの磁化反転をアシスト可能な周波数Bのマイクロ波磁界を印加すれば、強磁性粉末βの磁化反転がアシストされることにより、強磁性粉末βの磁化反転を起こして強磁性粉末βに情報βを記録することができる。ここでは強磁性粉末αの磁化反転はアシストされないため、強磁性粉末αには情報βは記録されない。こうして、単一の磁性層(同一磁性層)に、異なる2情報を多重記録することができる。
上記の例では、異なる2情報を多重記録する例を説明した。ただし多重記録される情報は、2情報に限定されず、3情報、4情報、または5情報以上(例えば5〜10情報)であってもよい。異なる周波数のマイクロ波磁界を印加してマイクロ波アシスト記録を行うことにより、単層の磁性層に、最大で、この磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数の数と同数の情報を多重記録することができる。これに対し、金属薄膜型磁気記録媒体は、蒸着等により磁性層を形成するという製造上の理由から、2以上の固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層を形成することは困難である。そのため、同一の金属薄膜型磁気記録媒体に異なる2以上の情報をマイクロ波アシスト記録によって多重記録するためには、異なる固有強磁性共鳴周波数を示す二層以上の重層磁性層を設けることになる。したがって、情報を記録および/または再生するための素子から離れた位置にも記録のための層(磁性層)を形成することになる。通常、このように磁性層が素子から離れることによって距離(スペーシング)が増大することは、記録密度の低下をもたらす。これに対し、塗布型磁気記録媒体によれば、上記のようにマイクロ波アシスト記録によって単層の磁性層への多重記録が可能であるため、スペーシングの増大をもたらすことなく、マイクロ波アシスト記録によって多重記録を行うことが可能となる。
ただし、本発明の一態様にかかる磁気記録媒体から、二層以上の重層磁性層を有する態様が除外されるものではない。例えば、本発明の一態様にかかる磁気記録媒体において、磁性層を異なる磁気特性を有する二層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁性層に関する構成が適用できる。重層磁性層について、磁性層の厚みとは、複数の磁性層の合計厚みをいう。この場合、異なる磁性層は、異なる固有強磁性共鳴周波数を示してもよく、同じ固有強磁性共鳴周波数を示してもよい。
非磁性層の厚みは、例えば0.05〜3.0μmであり、0.1〜2.0μmであることが好ましく、0.1〜1.5μmであることが更に好ましい。本発明および本明細書において、「非磁性層」には、非磁性粉末とともに、例えば不純物として、または意図的に、少量の強磁性粉末を含む実質的に非磁性な層も包含されるものとする。ここで「実質的に非磁性な層」とは、この層の残留磁束密度が10mT以下であるか、保磁力が7.96kA/m(100Oe)以下であるか、または、残留磁束密度が10mT以下であり、かつ保磁力が7.96kA/m(100Oe)以下である層をいうものとする。非磁性層は、残留磁束密度および保磁力を持たないことが好ましい。
<バックコート層>
上記磁気記録媒体は、非磁性支持体の磁性層を有する側とは反対側にバックコート層を有することもできる。バックコート層には、カーボンブラックおよび/または無機粉末が含有されていることが好ましい。バックコート層形成のための結合剤および各種添加剤については、磁性層、非磁性層およびバックコート層に関する公知技術を適用できる。バックコート層の厚みは、0.9μm以下であることが好ましく、0.1〜0.7μmであることがより好ましい。
<製造工程>
磁性層、非磁性層またはバックコート層を形成するための組成物を製造する工程は、通常、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程を含む。個々の工程はそれぞれ二段階以上に分かれていてもかまわない。各種成分は、どの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の成分を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、結合剤を混練工程、分散工程、および分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。上記磁気記録媒体を製造するためには、従来の公知の製造技術を一部または全部の工程に用いることができる。混練工程では、オープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクストルーダ等の強い混練力をもつものを使用することが好ましい。これらの混練処理の詳細については、特開平1−106338号公報および特開平1−79274号公報を参照できる。また、各層形成用の組成物を分散するために、分散ビーズとしてガラスビーズを用いることができる。また、分散ビーズとしては、高比重の分散ビーズであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、およびスチールビーズも好適である。これら分散ビーズの粒径と充填率は最適化して用いることができる。分散機は公知のものを使用することができる。
磁気記録媒体の製造方法の詳細については、例えば特開2010−24113号公報の段落0051〜0057も参照できる。
上記磁気記録媒体の形状は限定されない。上記磁気記録媒体は、テープ状の磁気記録媒体(磁気テープ)であっても、ディスク状の磁気記録媒体(磁気ディスク)であってもよい。また、後述の実施例に示すように、磁気ヘッドとの摺動部を有さず、非磁性支持体(例えばシリコン基板)上に導波路と磁性層とが一体形成された構成でもよい。
上記磁気記録媒体は、上記磁気記録媒体に、マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドによりマイクロ波アシスト記録を行う磁気記録方法に用いることができる。かかる磁気記録方法の詳細については、以下の磁気記録装置に関する記載を参照できる。
[磁気記録装置]
本発明の一態様は、上記の本発明の一態様にかかる磁気記録媒体と、マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドと、を含む磁気記録装置に関する。
以下、上記磁気記録装置について、更に詳細に説明する。
<磁気記録媒体>
上記磁気記録装置に含まれる磁気記録媒体は、上記の本発明の一態様にかかる磁気記録媒体である。その詳細は、先に記載した通りである。上記磁気記録装置によれば、塗布型磁気記録媒体である本発明の一態様にかかる磁気記録媒体に、マイクロ波アシスト記録によって情報を記録することができる。
<マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッド>
上記磁気記録装置に含まれるマイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドは、特に限定されるものではなく、マイクロ波アシスト記録が可能なものであればよい。マイクロ波アシスト記録によれば、記録すべき情報に対応する記録磁界を磁性層に印加する際、記録磁界の印加によっては磁化反転しない強磁性粉末の磁化反転をマイクロ波磁界を印加してアシストすることにより、上記強磁性粉末を磁化反転させて情報を記録することができる。このような磁化反転のアシストは、磁性層に含まれる強磁性粉末を磁気共鳴状態とすることによって実現することができる。そのためには、磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数と同じ周波数またはその近傍の周波数のマイクロ波磁界を、磁性層に印加することが好ましい。磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数を「X」GHzとすると、(X−15.0)GHz〜XGHzの範囲の周波数のマイクロ波磁界を印加することがより好ましく、(X−15.0)GHz以上XGHz未満の周波数のマイクロ波磁界を印加することが更に好ましい。また、単一の磁性層が30.0GHz以外の2以上の異なる固有強磁性共鳴周波数を示す場合、多重記録をより良好に行う観点からは、異なる固有強磁性共鳴周波数は、5.0GHz以上(例えば5.0GHz〜10.0GHz)、異なることが好ましい。
マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドは、少なくとも記録部を含み、記録部と再生部を含むこともできる。記録部は、記録磁界を発生する記録磁極と対向磁極を含み、更に、マイクロ波磁界を発生するマイクロ波発振素子を含む構成を有することができる。マイクロ波磁界は、直流電流によって交流磁界として発生させることが好ましく、交流磁界の周波数は直流電流の電流値に比例する。したがって、直流電流の電流値を調整することにより、磁性層に印加するマイクロ波磁界の周波数を制御することができる。マイクロ波発振素子としては、静磁場を印加するマイクロ波発振素子を用いてもよい。または、スピントルクオシレータ(Spin Torque Oscillator)等を用いて動的記録を行ってもよい。マイクロ波発振素子は、記録部に1つ含まれてもよく、2つ以上含まれてもよい。マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドによって磁性層に2以上の異なる周波数のマイクロ波磁界を印加する場合、異なる周波数のマイクロ波磁界の印加は同時に行ってもよく順次行ってもよく、順次行うことが好ましい。また、記録された情報の再生は、例えば後述の実施例に示すように吸収ピーク周波数を測定することにより行うことができる。または、磁界検出が可能な素子、例えば、ホール素子、MR(magnetoresistive)素子、GMR(giant−magnetoresistive)素子、TMR(tunnel−magnetoresistive)素子等を再生部として用いることもできる。また、多重記録された情報の再生のためには、例えば、スピントルクオシレータを用いた再生部を利用することもできる。スピントルクオシレータを用いる情報の再生については、例えば、Rie Sato, Kiwamu Kudo, Tazumi Nagasawa, Hirofumi Suto, and Koichi Mizushima, “Simulations and Experiments Toward High-Data-Transfer-Rate Readers Composed of a Spin-Torque Oscillator,”IEEE Trans. Magn., vol. 48, no. 5, pp.1758-1764 (2012)(非特許文献3)を参照できる。
磁気記録の記録方式として、磁気テープへの情報の記録については、垂直記録と長手記録がある。磁性層に含まれる強磁性粉末が六方晶フェライト粉末の場合、反磁界に起因する減磁の影響を低減する観点から、磁性層表面に対して垂直方向に磁化容易軸を向けることが好ましい。したがって、垂直記録を行うことが好ましい。一方、磁性層に含まれる強磁性粉末がε−酸化鉄粉末の場合、磁化容易軸を、磁性層表面に対して垂直方向に向けることも好ましく長手方向に向けることも好ましい。ε−酸化鉄粉末は、六方晶フェライト粉末と比べて、磁化が比較的小さく保磁力が比較的大きいため、反磁界による減磁の影響を受け難い傾向があるためである。なお、長手記録は出力向上に有利な傾向がある。
以上説明した通り、本発明によれば、塗布型磁気記録媒体に対して、マイクロ波アシスト記録によって情報を記録することが可能となる。
以下に、本発明を実施例に基づき更に説明する。ただし本発明は、実施例に示す態様に限定されるものではない。
1.強磁性粉末
表1に示す4種の強磁性粉末を用いて、下記の評価を行った。表1に示す強磁性粉末は、ガラス結晶化法により作製された六方晶フェライト粉末である。
表1に示す保磁力は、振動試料型磁束計(東英工業社製)を用い、印加磁界1194kA/m(15kOe)で測定した。
2.磁気記録媒体サンプルの作製
以下の方法により、磁気記録媒体サンプルNo.1〜4を作製した。
表1に示す各六方晶フェライト粉末を、結合剤含有組成物である紫外線硬化性樹脂組成物(Dow社製フォトレジストMICROPOSIT S1813G)に添加し分散させて磁性層形成用組成物を調製した。調製した磁性層形成用組成物を、熱酸化膜付きシリコン基板上にスピンコートにより塗布し(乾燥後の厚み:150nm)、塗布面に対して垂直方向に磁界を印加し垂直配向処理を施した後、乾燥させた。乾燥後、マスク露光および現像を行い矩形にパターニングし、磁性層を形成した。
3.固有強磁性共鳴周波数の測定
上記2.で作製した磁気記録媒体サンプルの磁性層上に、スパッタ法によりSiO膜を厚み100nmで製膜した後、リフトオフ法により厚み5nmのTi膜と厚み300nmのAu膜が積層された平面導波路を形成した。
こうして平面導波路が形成された磁気記録媒体サンプルの概略図を、図1に示す。図1に示す磁気記録媒体サンプル1は、磁性層2をシリコン基板3上に有し、平面導波路4が形成されている。
ベクトルネットワークアナライザとしてアンリツ社製MS4647Bを用いて、ケーブルおよびプローバとして非磁性部材を用いて、各磁気記録媒体サンプルの磁性層の固有強磁性共鳴周波数を測定した。後述の吸収ピーク周波数も、同様に測定した。固有強磁性共鳴周波数は、磁性層の厚み方向のシリコン基板側をマイナス方向、他方をプラス方向として、プラス方向に1034.8kA/m(13kOe)の磁界を印加し磁性層の磁化を飽和させた後、印加磁界をゼロにしたときにベクトルネットワークアナライザにより測定される磁性層の吸収ピーク周波数として求めた。測定された固有強磁性共鳴周波数を、表2に示す。
4.磁気記録媒体サンプルNo.3へのマイクロ波アシスト記録
表2に示す各磁気記録媒体サンプルに、このサンプルに含まれる強磁性粉末の保磁力以下の磁界強度の外部磁界を印加すると、外部磁界と磁性層中の強磁性粉末の磁化方向が同一方向の場合は吸収ピーク周波数が高くなり、逆方向の場合は低くなる。即ち、各磁気記録媒体サンプルに含まれる強磁性粉末の保磁力以下の外部磁界を印加することによって固有強磁性共鳴周波数から吸収ピーク周波数がどのように変化するかにより、強磁性粉末の磁化方向(即ち、磁化反転が起こるか否か)を確認することができる。具体的には、各磁気記録媒体サンプルの磁性層の磁化をプラス方向に磁界を印加して飽和させた後、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の磁界(記録磁界)をマイナス方向に印加することによって、磁化反転が起こるか否かを確認した。その結果、磁気記録媒体サンプルNo.1およびNo.2では、強磁性粉末の一部で磁化反転が起こり、固有強磁性共鳴周波数よりも高い周波数にも吸収ピーク周波数が確認された。これに対して、磁気記録媒体サンプルNo.3およびNo.4では、強磁性粉末の磁化反転が起こらず、固有強磁性共鳴周波数よりも低い周波数にのみ吸収ピーク周波数が確認された。
次に、磁気記録媒体サンプルNo.3において、磁性層の磁化をプラス方向に磁界を印加して飽和させた後、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の磁界(記録磁界)をマイナス方向に印加した状態で、周波数26.5GHzのマイクロ波磁界を増幅器を通して100ns(ナノ秒)間印加した。その後、磁性層の吸収ピーク周波数を測定したところ、測定された吸収ピーク周波数は35.0GHzであり、磁気記録媒体サンプルNo.3の磁性層の固有強磁性共鳴周波数(30.1GHz)よりも高い周波数となった。このことから、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の記録磁界の印加のみでは磁化反転(情報の記録)が起こらなかった磁気記録媒体サンプルNo.3において、マイクロ波磁界の印加によって磁化反転がアシストされ、情報が記録された(磁化反転が起こった)ことが確認できる。なお上記の例では、磁性層の厚み方向に記録磁界を印加しているため、記録方式は垂直記録である。
5.多重記録用磁気記録媒体サンプルNo.5の作製
強磁性粉末No.Cの半量(質量基準)を強磁性粉末No,Dに代えた点以外、磁気記録媒体サンプルNo.3と同様に磁気記録媒体サンプルNo.5を作製した。磁気記録媒体サンプルNo.5は、強磁性粉末の50質量%が強磁性粉末No.Cであり、50質量%が強磁性粉末No.Dである。
磁気記録媒体サンプルNo.5の固有強磁性共鳴周波数を、上記3.に記載の方法により測定したところ、30.1GHzおよび38.5GHzという2つの固有強磁性共鳴周波数が確認された。表2に示す一種の強磁性粉末のみを含む磁気記録媒体サンプルNo.3およびNo.4の固有強磁性共鳴周波数との対比から、30.1GHzの固有強磁性共鳴周波数は強磁性粉末No.Cによりもたらされ、38.5GHzの固有強磁性共鳴周波数は強磁性粉末No.Dによりもたらされたことが確認できる。
6.磁気記録媒体サンプルNo.5へのマイクロ波アシスト記録
磁気記録媒体サンプルNo.5において、磁性層の磁化をプラス方向に磁界を印加して飽和させた後、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の磁界(記録磁界)をマイナス方向に印加したところ、固有強磁性共鳴周波数(30.1GHzおよび38.5GHz)よりも低い周波数である26.5GHzおよび34.0GHzという2つの吸収ピーク周波数が確認された。この結果から、磁気記録媒体サンプルNo.5では、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の記録磁界の印加のみでは磁化反転(情報の記録)は起こらなかったことが確認できる。
次に、磁気記録媒体サンプルNo.5において、磁性層の磁化をプラス方向に磁界を印加して飽和させた後、159.2kA/m(2kOe)の磁界強度の磁界(記録磁界)をマイナス方向に印加した状態で、周波数26.5GHzのマイクロ波磁界を増幅器を通して100ns(ナノ秒)間印加した。その後、磁性層の吸収ピーク周波数を測定したところ、吸収ピーク周波数が、周波数35.0GHz近傍にのみ確認された。吸収ピーク周波数35.0GHzは、強磁性粉末No.Cによってもたらされた固有強磁性共鳴周波数(30.1GHz)が変化した吸収ピーク周波数と、強磁性粉末No.Dによってもたらされた固有強磁性共鳴周波数(38.5GHz)が、ほぼ同一周波数領域に出現したことによりもたらされたと考えられる。このことから、マイクロ波磁界の印加によって、強磁性粉末No.Cが選択的に磁化反転したこと、即ち強磁性粉末No.Cに選択的に情報が記録されたことが確認できる。また、磁気記録媒体サンプルNo.5に、上記マイクロ波磁界の周波数とは異なる周波数のマイクロ波磁界を印加して磁化反転をアシストすることにより、強磁性粉末No.Dを選択的に磁化反転させることができる。このように強磁性粉末No.Dを選択的に磁化反転させる際、強磁性粉末No.Cを選択的に磁化反転させた際と異なる磁界(記録磁界)を印加して情報を記録することにより、同一の単層の磁性層に、異なる情報を記録することができる。
なお、情報の再生については、T. Yang, H. Suto, T. Nagasawa, K. Kudo, K. Mizushima, R. Sato, “Journal of Magnetism and Magnetic Materials” 332 (2013), pp.52-55(非特許文献4)には、吸収ピーク周波数が異なる多層膜に記録された情報を再生する方法が記載されている。かかる再生方法は、同一の単層の磁性層に異なる強磁性粉末を含む磁気記録媒体に記録された情報の再生にも利用可能である。
上記の例では、熱酸化膜付きのシリコン基板を非磁性支持体として、この非磁性支持体上に単層の磁性層を形成した磁気記録媒体サンプルを用いた。ただし、これは例示であって、本発明の一態様にかかる磁気記録媒体は、先に記載したように、非磁性支持体上に直接、または非磁性層を介して間接的に、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す磁性層を有する各種の構成を取ることができる。
本発明は、高密度記録用磁気記録媒体の技術分野において、有用である。

Claims (10)

  1. 非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有し、
    前記磁性層は、30.0GHz以上の2以上の異なる固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層である、マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体。
  2. 前記強磁性粉末は、金属酸化物粉末である請求項1に記載のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体。
  3. 前記金属酸化物粉末は、フェライト粉末である請求項2に記載のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体。
  4. 前記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数は、30.0〜50.0GHzの範囲である請求項1〜のいずれか1項に記載のマイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体。
  5. 磁気記録媒体と、
    マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドと、
    を含む磁気記録装置であって、
    前記磁気記録媒体は、
    非磁性支持体上に強磁性粉末および結合剤を含む磁性層を有し、
    前記磁性層は、30.0GHz以上の固有強磁性共鳴周波数を示す、磁気記録装置。
  6. 前記強磁性粉末は、金属酸化物粉末である請求項に記載の磁気記録装置。
  7. 前記金属酸化物粉末は、フェライト粉末である請求項に記載の磁気記録装置。
  8. 前記磁性層は、30.0GHz以上の2以上の異なる固有強磁性共鳴周波数を示す単層の磁性層である請求項のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
  9. 前記マイクロ波アシスト記録用磁気ヘッドは、前記磁性層に2以上の異なる周波数のマイクロ波磁界を印加することを含むマイクロ波アシスト記録により、前記磁性層に2以上の異なる情報を記録する請求項に記載の磁気記録装置。
  10. 前記磁性層が示す固有強磁性共鳴周波数は、30.0〜50.0GHzの範囲である請求項のいずれか1項に記載の磁気記録装置。
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