JP6632334B2 - 中間転写体及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写体及び画像形成方法に関する。
近年、印刷物の多品種小ロット化や短納期化といった市場の要求に応える上で、インクジェット記録方式及びそれを用いた装置が好適な技術として注目されている。しかし、この方式においては、記録媒体とインクジェット記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」と記載する)の接触による記録ヘッドの破損や、紙粉等による記録ヘッドの吐出安定性の低下等が発生する場合がある。このような問題を回避するために、中間転写体上に記録ヘッドにより中間画像を形成し、それを所望の記録媒体に転写して最終画像を形成する方式(転写型インクジェット記録方式)が各種、提案されている。特許文献1には、ドラム上に染料インクで描画を行って中間画像を形成し、それを記録媒体に転写するインクジェットプリンターが提案されている。
このような転写型インクジェット記録方式に用いられる中間転写体は、画像転写効率の面から表面自由エネルギーが低い表面を有していることが望ましい。しかし、表面自由エネルギーが低い表面に対して中間画像を形成すると、インクの表面張力により隣接するインクドット同士が引き寄せあったり混ざりあったりする等の現象が起き、画像品位が低下する場合がある。また、中間画像を形成する前に、中間転写体上にインクの流動性を低下させるための処理液を付与する方法も多く提案されている。この方法では、予め中間転写体の表面上に付与した処理液とインクを反応させることでインクの流動性を低下させ、形成した中間画像を良好に保持することができる。しかし、この方法を採用した場合であっても、中間転写体の表面エネルギーが低い場合、処理液が弾かれる等の現象が起き、その後に形成される中間画像の品位が低下する場合がある。これらの現象は、一般に中間転写体の表面粗さが小さく平滑なほど発生しやすい。そのため、特許文献2には、中間転写体の表面に微細な凹凸形状を形成することで上記の現象を防止することが提案されている。
特開昭59−225958号公報 特開2009−078391号公報
しかし、特許文献2のような、表面に微細な凹凸形状を形成した中間転写体を用いた場合であっても、凹凸形状の一部に形状欠陥やゴミ等の付着物が存在する状態で処理液を付与すると、その部分から処理液が弾かれる場合がある。また、中間転写体の表面に膜状に濡れ広がった処理液にそのような塗布欠陥部分が発生すると、処理液の表面張力によって塗布欠陥部分に発生した三相接触線(中間転写体、処理液、空気の境界線)が移動する場合がある。この場合、塗布欠陥部分が経時的に広がっていく(中間転写体の表面の露出部が拡大していく)。このように中間転写体の表面が露出した部分は、その後の工程でその表面にインクを付与しても処理液と接触せずインクの流動性を低下させることができないため、中間画像の品位が劣化することとなる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、処理液の塗布欠陥部分の拡大による中間画像品位の劣化を抑制して、高品位な画像を得ることを目的とする。
本発明の一実施形態は、
中間転写体上に処理液を付与する工程と、
前記処理液が付与された中間転写体上に、平均直径Rのドット状にインクを付与することで中間画像を形成する工程と、
前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、
を有する画像形成方法に用いる中間転写体であって、
前記中間転写体の前記処理液及び前記インクを受容する表面は、互いに独立した複数の凹部を有し、
平面視において、前記凹部の内部に存在できる円の直径はR未満であり、
平面視において、前記凹部の底部を海部とし、該凹部内に設けられた凸部の上端面を島部とする海島構造を有し、
前記中間転写体の表面の投影面積Sと実表面積Sの比が1.1≦S/S2.1であることを特徴とする中間転写体に関する。
また、本発明の他の実施形態は、
中間転写体上に処理液を付与する工程と、
前記処理液が付与された中間転写体上に、平均直径Rのドット状にインクを付与することで中間画像を形成する工程と、
前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、
を有する画像形成方法であって、
前記中間転写体は、前記本発明の一態様の中間転写体であることを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明によれば、処理液の塗布欠陥部分の拡大による中間画像品位の劣化を抑制して、高品位な画像を得ることができる中間転写体および画像形成方法を提供することができる。
本発明に係る画像形成方法に用いる画像形成装置の一例を表す模式図である。 本発明に係る中間転写体の表面に設けた凹部の例を表す図である。 実施例及び比較例で使用した中間転写体を表す図である。 本発明の効果を説明する図である。
本発明に係る画像形成方法では、中間転写体上に処理液を付与した後、処理液が付与された中間転写体上に平均直径Rのドット状にインクを付与することで中間画像を形成する。次いで、中間画像を記録媒体に転写する。この中間転写体の処理液及びインクを受容する表面は互いに独立する複数の凹部を有し、平面視において凹部の内部に存在できる円の直径はR未満である。平面視において、前記凹部の底部を海部とし、該凹部内に設けられた凸部の上端面を島部とする海島構造を有する。中間転写体の凹部が設けられた表面の投影面積S1と実表面積S2の比が1.1≦S2/S1≦2.1となっている。
本発明に係る中間転写体は、上記画像形成方法に用いる中間転写体に関するものである。以下では、具体例を挙げて、本発明に係る画像形成方法及び中間転写体の実施形態を説明する。
[画像形成装置]
図1は、本発明に係る画像形成方法に用いる画像形成装置の一例の概略構成を示す模式図である。図1において、中間転写体101は回転可能な無端ベルト状の支持部材とその外周面に配置された表層部材を有し、その表面101Aには、凸部により区画され、互いに独立した複数の微細な凹部101Bを有する。なお、図1中には、支持部材と表層部材の境界を明示していない。中間転写体101は矢印方向に回転駆動し、その回転と同期して、周辺に配置された各機構が作動するようになっている。中間転写体101の形状は、中間転写体101の表面101Aが記録媒体109と接触可能となるものであればいずれでもよく、適用する画像形成装置の形態ないしは記録媒体への転写態様に合わせた形状とできる。例えば、ローラ状、ドラム状の中間転写体を好適に使用することができる。特に、図1のようなベルト状の無端ウェブ状や、ドラム状の中間転写体を用いると、同一の中間転写体を連続して繰り返し使用する事が可能となり、生産性の面からも極めて好適な構成となる。
[画像形成方法]
以下では、図1を参照して、本発明に係る画像形成方法の概略を説明する。まず、画像供給装置(図示せず)から画像データが送信され画像形成が指示されると、その画像データについてインクジェット記録ヘッド104により画像形成を行うための所要の画像処理が行われる。そして、中間転写体101が回転する。次に、ロールコーター103によって中間転写体101の表面にインクの流動性を低下させるための処理液102が付与される。処理液102の付与手段としては、ロールコーターだけでなく、スプレーコーター、バーコーター等、従来から用いられている塗布手段を何れも好適に使用可能である。中間転写体101の表面上に付与された処理液102は、中間転写体表面の微細な凹部101B内にまで入りこみ、中間転写体101の表面に膜状に濡れ広がる。この処理液102の濡れ広がりの状態は光学顕微鏡等で観察が可能である。処理液102の中間転写体への付与量は0.05g/m以上5.0g/m以下であることが好ましい。付与量が0.05g/m以上であることにより、インクの流動性を十分に低下させることができる。また、付与量が5.0g/m以下であることにより、凹部101Bから余剰な処理液がはみ出したり、あふれ出したりして画像乱れや転写不良が発生することを防止できる。
次の工程として、処理液102が付与された中間転写体101の表面に、インクジェット記録ヘッド104を用いて、画像形成用のインクを選択的に付与して中間画像105を形成する。この際、インクは所定の平均直径Rを有するように、ドット状に付与する。平均直径Rに特に限定は無いが、インクジェット記録ヘッドによる付与位置の制御精度などの面から、1μm以上であることが好ましい。中間転写体101に付与されたインクは、中間転写体101の表面で処理液102と接触することで化学的及び/又は物理的反応を起こし、その流動性が低下する。その結果、インクドット同士が引き寄せあったり、混ざりあう等の現象を低減できる。
次の工程として、中間転写体101上に形成した中間画像から液体分を除去する。これにより、中間転写体101上の中間画像中の液体分が過剰であることにより、後の転写工程において余剰液体がはみ出したり、あふれ出したりして、画像乱れや転写不良が発生することを防止できる。中間画像からの液体分の除去方法としては、旧来から用いられている各種手法をいずれも好適に適用できる。より具体的には、加熱による方法、低湿空気を送風する方法、減圧する方法、吸収体を接触させる方法、または、これらを組み合わせた方法をいずれも好適に用いることができる。また、自然乾燥により液体分の除去を行うことも可能である。なお、図1の画像形成装置では、中間転写体101の表面に対向するように送風装置106、及び中間転写体101の裏面側から加熱を行う加熱ヒータ(加熱装置)107が配置されている。そして、送風装置106から中間画像に送風すると同時に、加熱ヒータ107による中間画像の加熱を行うことで、中間画像から液体分を除去する。
次の工程として、中間転写体101に記録媒体109を圧着して、中間画像を記録媒体109に転写する。図1の画像形成装置では、加圧ローラ(加圧部材)108を用いて中間転写体101と記録媒体109を加圧することで、中間画像を記録媒体109に転写する。なお、この転写の際、記録媒体109への中間画像の転写率の向上を目的として、加圧ローラ108や中間転写体101を加熱しても良い。これらの加熱時の好ましい温度範囲は40℃以上200℃以下である。温度をこの範囲内とすることで、インク成分の変質や、中間転写体101へのダメージを低減できる。
中間転写体101は生産性の観点から繰り返し連続的に用いることがあり、その際には、次の画像形成を行う前に表面を洗浄再生することが好ましい。洗浄再生には、旧来から用いられている各種手法をいずれも好適に適用できる。シャワー状に洗浄液を当てる方法、濡らしたモルトンローラを表面に当接させ払拭する方法、洗浄液面に接触させる方法、またワイパーブレードで掻き取る方法、各種エネルギーを付与する方法など、いずれも好適に使用できる。無論、これらを複数、組み合わせる手法も好適である。図1の画像形成装置にはモルトンローラ110が配置されており、ベルト状の中間転写体101の表面に転写後に残留しているインク成分や紙粉等を取り除くようになっている。
以上のようにして画像供給装置から送信された画像データについての処理が終われば、本画像形成手順を終了する。なお、追加工程として、転写後、画像形成が行われた記録媒体を定着ローラで加圧し、表面平滑性を高めるようにしても良い。また、この際定着ローラを加熱して画像に堅牢性を持たせるようにしても良い。
次に、本実施形態の画像形成方法で使用する主要な構成部材を、以下に詳細に説明する。
[中間転写体]
図2(a)から(d)は、本発明に係る中間転写体200(図1では101)の表面に設けた凹部の例を表す図である。具体的には、本発明に係る中間転写体101の処理液及びインクを受容する側の表面の一部を示す模式図と、(a)から(d)の各模式図内のA−A′断面を示す模式図である。図2(a)から(d)に示すように、本実施形態の中間転写体200は、表面202から下方に窪んだ凹部201を複数、有している。表面202は、凹部201を区画する凸部の上端面からなり、処理液及びインクを受容する面の最外表面となっている。凹部201には、表面202と同一面内に存在する開口(凹部201の平面視における形状)203が存在する。図2に示す中間転写体の処理液及びインクを受容する面には、同一凹凸構造の繰り返しによって多数の凹部が形成されている。
本発明において表面202とは、各凹部における深さDの10%以下の面、及び各凹部間の面を指す。
また、平面視において凹部の開口203の内側に存在できる円の直径は前記インクの平均直径R未満であり、中間転写体の表面の投影面積S1と実表面積S2の比が1.1≦S2/S1≦2.1となっている。中間転写体101がこのような特性の凹部を有することにより、中間転写体上に付与された処理液の膜に欠陥部分が発生した場合に、塗布欠陥部分が拡大することを低減できる。以下では、その理由を詳細に説明する。
(1)中間転写体の表面の投影面積をS1、実表面積S2とした場合、その比が1.1≦S2/S1≦2.1となっている。前記の比がこの範囲内であることにより、中間転写体の表面粗さを適度な大きさとすることができるため、処理液の付与後に、中間転写体の表面に処理液を膜状に濡れ広がらせることができる。
(2)また、一般に、処理液の膜内に塗布欠陥部分が発生すると、処理液の表面張力によって三相接触線(中間転写体、処理液、空気の境界線)が後退していき、塗布欠陥部分が拡大していく場合がある。特に、中間転写体が低表面自由エネルギーの材料により形成されている場合、処理液をより弾きやすくなるため、この傾向が顕著である。しかし、固体表面に微小な段差等が存在する場合、その表面に置かれた液体の三相接触線が移動する場合であっても、その段差の端部で三相接触線がピニング(固定)できる。そのため、本実施形態の中間転写体200では、凹部201の内側で塗布欠陥部分が生じた場合でも、処理液の三相接触線は凹部201の開口面203の端部でピニングされる。このように凹部201の内側で生じた塗布欠陥部分は開口面203の端部に囲まれているため、塗布欠陥部分は開口面203の形状まで拡大したところで止めることができる。図4(a)から(c)は、本発明に係る中間転写体の表面の形状によって、塗布欠陥部分の拡大を抑制するという本発明の効果を説明するための模式図である。図4(a)に示すように、中間転写体200の表面に付与後、処理液205は凹部201内にまで充填され、中間転写体200の表面を覆って処理液の膜を形成する。しかし、図4(b)に示すように一部の凹部201内に塗布欠陥部分206が発生すると、三相接触線208が移動することで塗布欠陥部分が拡大する。図4(c)に示すように、最終的には、三相接触線208は凹部201の端部207でピニングされ、それ以上、塗布欠陥部分206が拡大するのを防止する。このように、凹部201を設けることにより、塗布欠陥部分の平面視における面積は、開口部分の面積以下とすることができる。
そして、本実施形態では、ドット状に付与されたインクの平均直径Rに対して、凹部の開口(平面視における凹部の形状)の内側に存在できる円の直径がR未満となっている。従って、処理液とインクを効果的に接触させることができ、高品位な中間画像を形成することができる。ここで、仮に、開口203の内側に存在できる円の直径がR以上であると、三相接触線が凹部の開口203の端部で停止したとしても、インクのドットサイズより大きい中間転写体の露出部が発生する。この結果、その後の工程でインクが付与された際に、その中間転写体の露出部に付与されたインクのドットは処理液と接触できないため、得られる画像の品位が劣化することとなる。
凹部201の開口203の形状は、円形、多角形、格子形状などの何れの形状でも良く、特に限定されない。断面方向(中間転写体の厚み方向)の凹部201の形状は矩形、三角形、ドーム形状などいずれでも良いが、凹部201の深さD(μm)は、0.05μm≦D≦5.0μmの範囲であることが好ましい。前記深さDが0.05μm以上であることで、凹部201内に入りこんだ処理液を効果的に保持して中間転写体の表面に処理液を有効に膜状に濡れ広がらせることができる。また、前記深さDが5.0μm以下であることで、記録媒体への転写時に凹部に入りこんだ処理液やインクを効果的に転写して、転写効率を向上させることができる。なお、凹部201の深さDは、該凹部201に隣接する中間転写体の表面から凹部201の最も深い部分までの深さを表す。また、中間転写体は、1.1≦S2/S1≦2.1を満たすことが重要である。S2/S1がこれらの範囲内であることにより、中間転写体の表面上に、処理液を膜状に効果的に濡れ広がらせて、処理液の膜を形成することができる。また、前記投影面積S1と前記実表面積S2の比は、より好ましくは1.15≦S2/S1≦1.8である。
凹部201の底面や側面には更に、様々な凸形状が配設されていても良い。例えば、図2(b)や(d)に示されるように、凹部201の開口203内の底面に配設された凸部が開口203の高さまで到達することにより、開口203の中に島状に各凸部の上端面が配設された形状としても良い。この島状の凸部の上端面も、表面202と同一面をなす。凹部を区画する凸部の上端面及び島状に設けられる凸部の上端面が同一面上にあり、すなわち略同一面をなすことで、処理液及びインクを受領する面の最外表面の形状を規定している。従って、これらの上端面が非連続的になす同一面は、中間画像を形成するための処理液及びインクを受容する面としての形状を有するように形成される、例えば、図1に示す形態であれば、少なくとも処理液及びインクの受容時においてこれらの上端面が同一平面をなすように各凸部が設けられる。また、ドラム状やローラ状の中間転写体の場合は、これらの回転軸を中心とした同一円周面にこれらの上端面が存在するように各凸部を配置する。
この場合、平面視において、連続した線で囲まれた内側の部分(図2(b)及び(d)では太線で囲まれた部分211)を、一つの凹部201とする。従って、図2(b)及び(d)では、点線で示された円210が凹部の内部に存在できる円となり、この円の直径がR未満となっている。凹部201の内部に島状に配設された表面202を設ける。すなわち、凹部201の底部を海部とし、凹部内の凸部の上端面を島部とする海島構造とすることによって、凹部の201の開口内における三相接触線の後退をより効果的に抑制できる。この結果、塗布欠陥部分の拡大をより効果的に防止できる。なお、島状に配設された表面202の形状は特に限定されず、角形、円形などいずれでも良い。特に、凹部201の底面に配設された凸形状が円錐形、長方錐形などの先鋭的な形状の場合、島状に配設された表面(凸部の上端面)202は点状もしくは線状、あるいはこれらの形状に近い形状となる。
凸部により区画されて互いに独立して、すなわち単独で存在する各凹部201の開口203の面積(平面視での面積)は、2μm以上であることが好ましい。なお、図2(b)及び(d)では、凹部201の開口面203の面積は、平面視において、連続した線で囲まれた内側の部分(太線で囲まれた部分211)の面積から、島状の表面が占める面積を除いた部分の面積を表す。このように凹部の開口部において、島状の表面が存在する場合には、その部分を除いた部分の面積が2μm以上であることが好ましい。2μm以上の面積とすることにより、処理液を中間転写体の表面に付与した際に、凹部201内に良好に処理液が入り込んで、良好な処理液の膜を形成できる。
中間転写体の支持部材は、その搬送精度や耐久性の観点から、ある程度の構造強度が求められる。支持部材の材質としては金属、セラミック、樹脂などが好適である。これらの中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために要求される特性から、下記の材料を好適に用いることができる。アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクス。また、これらの材料を組み合わせて用いるのも好ましい。中間転写体の表層部材としては、転写時にかかる圧力によって弾性変形でき、様々な記録媒体の表面に中間画像を均一に圧着できることから、ゴム材料、エラストマー材料等のゴム弾性体が好ましい。また、中間転写体から記録媒体への画像転写効率の面から、表層部材はその表面自由エネルギーが低いことが好ましい。従って、表層部材(中間転写体の表面)はジメチルシロキサン構造またはフルオロアルキル構造を含有する化合物を含むことが好ましい。このような好適な材料の具体的な例としてはシリコーンゴム、フッ素ゴムを挙げることができる。また、各種ゴムの表面に低表面自由エネルギーを有する材料をコーティングするなど、複数の材料を積層して用いても良い。具体的にはウレタンゴムの表面に加水分解性有機ケイ素化合物を縮合して得られる縮合物をコーティングしたものを挙げることができる。
中間転写体の表面に微細な凹部を形成する手段としては、サンドブラストや切削加工、ナノインプリントを含むプレス成形等を挙げることができる。特に、サブミクロンからナノメートルレベルの寸法の均一な溝形状を広い面積に形成できるため、ナノインプリントが好適である。このナノインプリントでは、表層部材に、所望のサブミクロンからナノメートルレベルの寸法の溝形状のネガパターンを有する金型をプレスすることで所望の凹部を形成することができる。金型は、フォトリソグラフィ及びエッチングを用いて作製することが精度、工程の簡便さの両面で適しており、凹部の形状及び寸法に合わせて適宜、条件を設定できる。
[処理液]
処理液はインクの流動性を低下させるための液体であり、インク高粘度化成分として多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子など、旧来から公知の物を特に制限なく含有することができる。インク高粘度化成分は、インクの一部である色材や樹脂等と化学的に反応し、あるいは物理的に吸着することでインク全体の粘度を上昇させたり、色材などインクの一部を凝集させる機能を有する。これにより、インクの粘度を上昇させることができる。インク高粘度化成分は、上記の中でも特に、多価の金属イオン及び有機酸が好適である。また、処理液は、複数の種類のインク高粘度化成分を含有することも好適である。なお、処理液中のインク高粘度化成分の含有量は、処理液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
具体的に、インク高粘度化成分として使用できる金属イオンとしては、二価の金属イオンや三価の金属イオンを挙げることができる。二価の金属イオンとしては例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+及びZn2+等を挙げることができる。三価の金属イオンとしては、Fe3+、Cr3+、Y3+及びAl3+等を挙げることができる。
また、具体的にインク高粘度化成分として使用できる有機酸としては、例えば、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等を挙げることができる。
処理液は、適量の水及び/または有機溶剤を含有してもよい。この場合に用いる水はイオン交換等により脱イオン化した水であることが好ましい。また、処理液に用いる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。また、処理液中には、各種の樹脂を添加することもできる。適当な樹脂を添加することで、転写時の記録媒体への接着性を良好なものとしたり、最終画像の機械強度を高めたりすることが可能であるため、好適である。用いる材料としては、インク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。処理液は、界面活性剤や粘度調整剤を加えて、その表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。用いる材料としては、インク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。例えば、界面活性剤として、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤等の中から選択することができる。また、これら材料を2種類以上混合して用いることも可能である。転写性の観点から、中間転写体の表面がフッ素系材料もしくはシリコーン系材料等の表面自由エネルギーの低い材料で構成される場合、特に処理液がフッ素系若しくはシリコーン系の界面活性剤を含有すると効果が高く、好適である。これらの界面活性剤の添加量は、十分に処理液の表面張力を低下させ、中間転写体101の凹部101Bに処理液を保持させるために、処理液の全量に対して0.1質量%以上とすることが好ましい。また、処理液中には、各種の微粒子を添加しても良い。微粒子の材料としては樹脂、無機物等を挙げることができるが、特に限定されない。微粒子の添加量としては、処理液の全量に対して5質量%以上であることが好ましい。また、添加する微粒子の直径は中間転写体の表面の凹部に入り込むことのできる大きさであることが好ましい。
処理液の粘度としては500Pa・s以下であることが好ましい。500Pa・s以下であれば、塗布時に凹部に入り込んで均一に広がることが容易となる。また表面張力としては40mN/m以下であることが好ましい。40mN/m以下であれば、処理液を濡れ広げることが容易となる。
[インク]
インクは、色材として顔料及び染料の少なくとも一方を含有することができる。染料及び顔料としては、特に限定されず、インクの色材として利用し得るものから選択し、その必要量を用いることができる。例えば、インクジェット用のインクとして公知の染料やカーボンブラック、有機顔料等を用いることができる。染料及び/または顔料を液媒体に溶解及び/または分散させたものを用いることができる。これらの中でも各種顔料は印刷物の耐久性や品位に特徴があり好適である。顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料・有機顔料を用いることができる。具体的にはC.I.(カラーインデックス)ナンバーで表わされる顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。インク中の顔料の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがより好ましい。
また、顔料を分散させる分散剤としては、従来から公知のインクジェット記録方法に用いられるものであれば、いずれも使用することができる。これらの中でも本実施形態では、一分子中に親水性部と疎水性部を併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる分散剤を、好ましくは用いることができる。ここで用いる各モノマーについては特に制限はなく、旧来から公知の物を好適に用いることができる。具体的には、疎水性モノマーとしてはスチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。また、親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等を挙げることができる。分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。また、分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。なお、顔料と分散剤の比は、1:0.1以上1:3以下の範囲であることが好ましい。また、分散剤を用いずに、顔料自体を表面改質して分散可能とした、いわゆる自己分散性顔料を用いることも本実施形態では好適である。
インク中には、色材を有しない各種微粒子を含有させて用いることができる。微粒子の中でも、樹脂微粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があるため好適である。樹脂微粒子の材料としては特に限定されず、公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物、もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物を挙げることができる。樹脂微粒子を構成する樹脂の重量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。また、インク中における樹脂微粒子の含量は、インク全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。さらに、本実施形態では、インクは、その中に樹脂微粒子が分散した樹脂微粒子分散体として用いることが好ましい。樹脂微粒子の分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種、共重合させた樹脂を用いて分散させた、いわゆる自己分散型樹脂微粒子分散体が好適である。ここで、解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を挙げることができ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等を挙げることができる。また、本実施形態では、乳化剤により樹脂微粒子を分散させた、いわゆる乳化分散型樹脂微粒子分散体も同様に好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず公知の界面活性剤を好適に用いることができる。界面活性剤は非イオン性か、もしくは樹脂微粒子と同じ極性の電荷を持つ物が好適である。樹脂微粒子分散体は、10nm以上1000nm以下の分散粒径を有することが好ましく、さらに100nm以上500nm以下であることがより好ましい。また、樹脂微粒子分散体を作製する際に、安定化のために各種添加剤を加えておくことも好ましい。前記添加剤は例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料(Blue70)、ポリメチルメタクリレート等が好適である。
また、インクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)等を挙げることができる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。更に、インクは、溶剤として水及び/または水溶性有機溶剤を含むことができる。水は、イオン交換等により脱イオン化した水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤の種類は特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等を挙げることができる。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して3質量%以上70質量%以下であることが好ましい。上記成分以外にも、本実施形態に用いることのできるインクは必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂及びその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
次に、本発明にかかる画像形成方法及び中間転写体の実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記の実施例に限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
[中間転写体の作製]
以下に、各実施例および比較例で使用される中間転写体の作製例及び構成例を示す。まず、既知のフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてシリコン基板を加工し、中間転写体の表面形状を形成するためのモールドを作製した。次いで、ハーベス製離型剤「デュラサーフHD−1101TH」(商品名)にモールドをディッピングした。そして、24時間室温で静置した後、住友スリーエム製「ノベックHFE−7100」(商品名)でリンスを行い、余剰の離型剤を除去した。次いで、ジメチルシロキサン構造を有する化合物である信越化学工業製シリコーンゴム「SIM−260」(商品名)と信越化学工業製の硬化剤「CAT−260」(商品名)を10:1の質量比で混練し、ポリイミドフィルム上にコーティングした。そして、上記のように作製したシリコン製モールドをシリコーンゴム上にプレスし、150℃で30分間加熱してシリコーンゴムを硬化させた後、モールドを除去し、表面に微細な凹部を有する中間転写体を完成させた。
走査型電子顕微鏡及び原子間力顕微鏡にて完成した中間転写体の表面及び断面を観察し、凹部の形状・寸法を測長した。断面は中間転写体を割断することで現出させた。その結果、図2(b)に示すような、表面全体に格子状の凹部が形成されていた。また、各々の凹部の断面は図3(A)に示すような矩形であり、幅w1=2.0μm、w2=4.0μm、w3=26μm、深さD=0.4μmであった。また、比表面積S/S=1.16であった。これを中間転写体1(実施例1)とした。また、前記モールドの形状および/または寸法を変更した以外、中間転写体1と同様の手法にて、表1に示すような中間転写体2から8を作製した(実施例2〜6、比較例1〜2)。さらに、前記信越化学工業製シリコーンゴム「SIM−260」及び硬化剤「CAT−260」を10:1の質量比で混練したものを、フルオロアルキル構造を有する信越化学工業製フッ素エラストマー「SIFEL3045A」及び「SIFEL3045B」を1:1の質量比で混練したものに変更した以外は、中間転写体8を作製した(実施例6)。表1における形状(A)及び(B)とはそれぞれ、図3の(A)及び(B)の形状であることを表している。なお、表1中のw1、w2、w3、Dはそれぞれ、図3(A)及び(B)中に示された部分の寸法を表す。また、表1中の開口部面積は、(w3×w3)−(島状の表面の面積)で表される。なお、図3の(A)及び(B)の何れの形状も、平面視における凹部の開口面の形状は正方形となる。従って、凹部の内部に存在できる円の直径は、w3に等しくなる。
Figure 0006632334
[処理液の調製]
以下の表2に記した組成となるようによく撹拌して2種類の混合物を調製した。次に、この2種類の混合物をそれぞれ、オーブンにて50℃で24時間加熱し、水分を蒸発させたものを処理液A及びBとした。
Figure 0006632334
[インクの調製]
以下の表3に記した組成となるようにインクを調製した。
Figure 0006632334
[画像形成方法]
上記のようにして作製した中間転写体、インクの流動性を低下させる処理液、インクを用いて、下記工程(a)〜(c)からなる画像形成工程を行った。
(a)中間転写体上に処理液を付与する工程
作製した中間転写体の表面に対して、ロールコーターを用いて処理液を塗布した。処理液の付与量は1.0g/mであった。
(b)中間転写体上に中間画像を形成する工程
インクジェット記録装置(ノズル配列密度1200dpi、吐出量4.8pl、駆動周波数12kHz)にてドット状にインクを付与して、処理液が塗布されている中間転写体上にミラー反転させた文字画像(中間画像)を形成した。中間転写体上に付与された各インクドットの平均直径Rを光学顕微鏡を用いて測定したところ、30μmであった。このインクドットの平均直径Rは、一辺500μmの正方形の光学顕微鏡の視野領域に観測されるインクドットのうち、任意の25箇所のインクドットの直径を測定し、それらの平均値を計算することによって求められた。
(c)中間画像を記録媒体に転写する工程
中間転写体上の中間画像にドライヤーを用いて温風を当てて、中間画像中の液体分の減少を行った。この後、ホットプレートを用いて中間転写体を70℃に加熱し、中間転写体上の中間画像と記録媒体を加圧ローラにて1.0MPaに加圧して中間画像を記録媒体に転写した。記録媒体としては、日本製紙製オーロラコート紙を用いた。
なお、中間転写体及び処理液の組み合わせは表4に示す通りである。得られた画像について、以下のように評価を行った。評価結果を表4に示す。
[評価]
(1)処理液の塗布状態の評価
上記工程(a)の後の中間転写体の表面を光学顕微鏡により観察した。そして、処理液の弾きによって中間転写体の表面が露出している部分のうち、直径30μm以上の円が内部に存在できる大きさの露出部の面積を計測し、中間転写体の投影面積との比率を算出した。
(2)画像の評価
上記工程(c)の後に得られた画像を下記の基準に従って評価した。
○:インクドットの意図しない移動や引き寄せあいによる画像の色ムラがほとんど見られない。
×:インクドットの意図しない移動や引き寄せあいによる画像の色ムラが多く見られる。
Figure 0006632334
以上の結果から明らかなように、本発明によれば簡便な構成で色ムラの少ない高品位な画像が得られることが分かる。
101 中間転写体
102 インクの流動性を低下させる処理液
103 ロールコーター
104 インクジェット記録ヘッド
105 インク
106 送風装置
107 加熱装置
108 加圧ローラ
109 記録媒体
110 モルトンローラ
200 中間転写体
201 中間転写体の凹部
202 中間転写体の表面
203 凹部の開口面
205 処理液
206 塗布欠陥部分
207 凹部の端部
208 三相接触線
210 凹部の内部に存在できる円

Claims (11)

  1. 中間転写体上に処理液を付与する工程と、
    前記処理液が付与された中間転写体上に、平均直径Rのドット状にインクを付与することで中間画像を形成する工程と、
    前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、
    を有する画像形成方法に用いる中間転写体であって、
    前記中間転写体の前記処理液及び前記インクを受容する表面は、互いに独立した複数の凹部を有し、
    平面視において、前記凹部の内部に存在できる円の直径はR未満であり、
    平面視において、前記凹部の底部を海部とし、該凹部内に設けられた凸部の上端面を島部とする海島構造を有し、
    前記中間転写体の表面の投影面積Sと実表面積Sの比が1.1≦S/S2.1であることを特徴とする中間転写体。
  2. 平面視における、前記複数の凹部の各面積が2μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記中間転写体の前記処理液及び前記インクを受容する表面は、ジメチルシロキサン構造もしくはフルオロアルキル構造を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の中間転写体。
  4. 前記凹部の開口の形状は、円形、多角形、または、格子形状である請求項1からの何れか1項に記載の中間転写体。
  5. 前記凹部の断面の形状は、矩形、三角形、または、ドーム形状である請求項1からの何れか1項に記載の中間転写体。
  6. 中間転写体上に処理液を付与する工程と、
    前記処理液が付与された中間転写体上に、平均直径Rのドット状にインクを付与することで中間画像を形成する工程と、
    前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、
    を有する画像形成方法であって、
    前記中間転写体は、請求項1からの何れか1項に記載の中間転写体であることを特徴とする画像形成方法。
  7. 前記処理液は、インク高粘度化成分を含有することを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  8. 前記インク高粘度化成分は、多価の金属イオン及び有機酸からなる群から選択される少なくとも一つであることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  9. 前記処理液は、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤からなる群から選択される少なくとも一つの界面活性剤を含有することを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の画像形成方法。
  10. 前記処理液の粘度は、500Pa・s以下であることを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載の画像形成方法。
  11. 前記処理液の表面張力は40mN/m以下であることを特徴とする請求項6から10の何れか1項に記載の画像形成方法。
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