JP6629000B2 - 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法 - Google Patents

偏心揺動型歯車装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6629000B2
JP6629000B2 JP2015152584A JP2015152584A JP6629000B2 JP 6629000 B2 JP6629000 B2 JP 6629000B2 JP 2015152584 A JP2015152584 A JP 2015152584A JP 2015152584 A JP2015152584 A JP 2015152584A JP 6629000 B2 JP6629000 B2 JP 6629000B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eccentric
journal
eccentric body
bearing
crankshaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015152584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017032068A (ja
Inventor
村 江 児 中
村 江 児 中
中 雄 大 和
中 雄 大 和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Nabtesco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabtesco Corp filed Critical Nabtesco Corp
Priority to JP2015152584A priority Critical patent/JP6629000B2/ja
Priority to KR1020160095195A priority patent/KR20170015193A/ko
Priority to DE102016213887.1A priority patent/DE102016213887A1/de
Priority to TW105123939A priority patent/TWI698599B/zh
Priority to CN201610615632.8A priority patent/CN106402282B/zh
Publication of JP2017032068A publication Critical patent/JP2017032068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6629000B2 publication Critical patent/JP6629000B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/34Rollers; Needles
    • F16C33/36Rollers; Needles with bearing-surfaces other than cylindrical, e.g. tapered; with grooves in the bearing surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/021Shaft support structures, e.g. partition walls, bearing eyes, casing walls or covers with bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/023Mounting or installation of gears or shafts in the gearboxes, e.g. methods or means for assembly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear
    • F16H2001/323Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear comprising eccentric crankshafts driving or driven by a gearing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置及びその製造方法に関する。
内周側に内歯を有するケースと、内歯に噛み合う外歯を有する揺動歯車と、を備える偏心揺動型歯車装置には、揺動歯車がその外歯をケースの内歯に噛み合わせながら揺動回転し、揺動歯車の揺動回転に伴って、ケースに回転自在に支持されたキャリアが回転する構成を有するものがある。
このような歯車装置では、ケースの回転が拘束されている。キャリアにクランク軸が支持されており、クランク軸が揺動歯車を支持している。クランク軸には偏心体が設けられており、偏心体は揺動歯車に設けられた貫通孔に係合している。この偏心体が回転することにより、揺動歯車がその外歯をケースの内歯に噛み合わせながら揺動回転する。揺動歯車の回転はクランク軸を介してキャリアに伝達される。これにより、キャリアが回転する(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1及び特許文献2にも示されるように、この種の歯車装置では、キャリアが、円板状の基板部及び基板部の一方の面に突設されたシャフト部を有する基部と、この基部のシャフト部の先端に当接された状態で締結される円板状の端板部と、を有する場合がある。
このような構成においては、一般的に、シャフト部と端板部とがボルトによって締結される。また、基板部に形成された貫通孔に、クランク軸の一端側のジャーナル部がジャーナル軸受を介して回転自在に保持され、端板部に形成された貫通孔に、クランク軸の他端側のジャーナル部がジャーナル軸受を介して回転自在に保持される。ジャーナル軸受としては、円錐ころ軸受が用いられることが一般的である。
円錐ころ軸受は、インナーレースと、アウターレースと、これらインナーレース及びアウターレースの間に保持されるテーパー状の複数の転動体と、複数の転動体を所定間隔で整列させた状態で保持する保持器と、を有している。このような円錐ころ軸受では、通常、アウターレースが転動体から分離自在に構成されている。一方、このようにアウターレースが分離された状態において、保持器及びこれに保持された転動体は、通常、インナーレースに取り付けられた状態で保持されるように構成されている。詳しくは、インナーレースの軸方向の一端部と他端部との各々につば部が形成され、これらつば部の間に転動体が挟まれる。これにより、保持器及びこれに保持された転動体がインナーレースに取り付けられた状態で保持されるようになっている。
また、揺動歯車は、上述の基板部と端板部との間に配置され、これらの間で、揺動歯車の貫通孔に、クランク軸の偏心体が挿入される。偏心体と揺動歯車の貫通孔との間には、通常、偏心体用軸受が配置される。偏心体用軸受としては、円筒ころ軸受が用いられることが一般的である。
特許文献1及び特許文献2にも開示されるように、この種の歯車装置では、クランク軸の偏心体が2つの偏心体で構成され、揺動歯車が2つ設けられる場合がある。この場合には、2つの偏心体のうちの一方が、偏心体用軸受を介して2つの揺動歯車のうちの一方に回転自在に保持される。2つの偏心体のうちの他方が、偏心体用軸受を介して2つの揺動歯車のうちの他方に回転自在に保持される。
特開2013−185631号公報 特開2014−190451号公報
ところで、特許文献1及び特許文献2にも開示されるように、従来のこの種の歯車装置においては、クランク軸の中心軸から端板部側に配置される偏心体の反偏心側部分までの距離と当該偏心体に挿入される偏心体用軸受の厚さ寸法とを加算した加算距離が、端板部の貫通孔とクランク軸のジャーナル部との間に配置されるジャーナル軸受の転動体の最外周半径よりも大きい。なお、反偏心側部分は、偏心体における偏心側部分、すなわち径方向の外側に突出する部分とは反対側の部分のことである。
図5には、従来の歯車装置の上述の寸法関係を説明する図が示されている。図5においては、符号100がキャリアを示し、キャリア100の基部101と端板部102とが締結される前の状態が示されている。符号110はクランク軸を示し、クランク軸110は、2つの偏心体111a,111bを有し、このうち、偏心体111bが端板部102側に配置されている。偏心体111bには、偏心体用軸受としての円筒ころ軸受112が挿入されている。また、図5においては、クランク軸110のうちの偏心体111bに隣接するジャーナル部113bに、アウターレースが分離された状態のジャーナル軸受としての円錐ころ軸受114bが挿入されている。すなわち、図5においては、ジャーナル部113bに、円錐ころ軸受114bのインナーレースが挿入されるとともに、当該インナーレースに保持器及びこれに保持された転動体が保持された状態が示されている。
図5において、符号Rc’が、クランク軸110の中心軸から端板部102側に配置される偏心体111bの反偏心側部分までの距離と当該偏心体111bに挿入される円筒ころ軸受(偏心体用軸受)112の厚さ寸法とを加算した加算距離を示している。また、符号Rj’が、端板部102の貫通孔とクランク軸110のジャーナル部113bとの間に配置される円錐ころ軸受(ジャーナル軸受)114bの転動体の最外周半径を示している。図から明らかなように、加算距離Rc’は、転動体の最外周半径Rj’よりも大きくなっている。
このような寸法関係を有する構成では、図5に示すように、クランク軸110の偏心体111bに円筒ころ軸受112を挿入保持し、且つクランク軸110のジャーナル部113bに円錐ころ軸受114bの転動体等を保持した状態のインナーレースを挿入することができる。この状態において、偏心体111bに挿入される貫通孔を有する揺動歯車120を、図中の矢印に示すように、円錐ころ軸受114bの転動体を通過させて、当該揺動歯車120の貫通孔を円筒ころ軸受112に挿入することができる。その後、円錐ころ軸受114bの転動体にアウターレースを取り付けることができる。以上に説明した組立手順が実行可能であることで、組立を効率的に進めることができる。
しかしながら、この構成は、組立作業における利点は得られるが、ジャーナル軸受としての円錐ころ軸受114bの径方向のサイズが制約されることにより、当該軸受の容量増加に制約を与えていた。ジャーナル軸受の容量増加は、例えば、クランク軸の偏心体の偏心量を増加させたい場合等に、望まれる場合がある。すなわち、クランク軸の偏心体の偏心量を増加させる場合には、クランク軸からキャリアに伝わるラジアル方向及びスラスト方向の力が増加する。そのため、クランク軸を適切に保持するためにジャーナル軸受の容量増加が望まれる場合がある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであって、クランク軸のジャーナル部とキャリアとの間に配置されるジャーナル軸受の容量を増加できる偏心揺動型歯車装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、内周側に内歯を有するケースと、前記ケース内に回転自在に保持されるキャリアと、前記キャリアに回転自在に保持されるクランク軸と、前記クランク軸に保持され且つ前記内歯に噛み合う外歯を有し、前記クランク軸によって揺動される揺動歯車と、を備え、前記クランク軸は、ジャーナル部と、前記ジャーナル部に隣接して設けられる偏心体と、を有し、前記キャリアには、前記ジャーナル部を挿入するための貫通孔が形成され、前記キャリアの貫通孔と前記ジャーナル部との間にジャーナル軸受が配置され、前記ジャーナル部は、前記ジャーナル軸受を介して前記キャリアに回転自在に保持されており、前記揺動歯車には、前記偏心体を挿入するための貫通孔が形成され、前記揺動歯車の貫通孔と前記偏心体との間に偏心体用軸受が配置され、前記偏心体は、前記偏心体用軸受を介して前記揺動歯車に回転自在に保持されており、前記ジャーナル軸受の転動体の最外周半径は、前記クランク軸の中心軸から前記偏心体の反偏心側部分までの距離と当該偏心体に挿入される前記偏心体用軸受の厚さ寸法とを加算した加算距離よりも大きくなっている、偏心揺動型歯車装置、である。
本発明の偏心揺動型歯車装置によれば、ジャーナル軸受の径方向寸法が増加する。これにより、クランク軸のジャーナル部とキャリアとの間に配置されるジャーナル軸受の容量を増加できる。
前記偏心揺動型歯車装置において、前記ジャーナル部の前記偏心体側とは反対側の部分には、伝達歯車が設けられていてもよい。
この構成によれば、伝達歯車が、容量が増加されたジャーナル軸受によって支持される。これにより、伝達歯車の支持剛性を大きく確保できる。
また、前記偏心揺動型歯車装置において、前記ジャーナル軸受は、円錐ころ軸受であってもよい。
この構成によれば、円錐ころ軸受がクランク軸を軸方向から支持する。これにより、クランク軸の軸方向における移動を規制できる。
また、前記偏心揺動型歯車装置において、前記ジャーナル軸受は、前記ジャーナル部に取り付けられるインナーレースと、前記キャリアの貫通孔に取り付けられるアウターレースと、前記インナーレースと前記アウターレースとの間に保持される複数の転動体を含む転動体群と、を有し、前記転動体群を、前記インナーレースから着脱自在に分離できるように構成されていてもよい。
この構成によれば、ジャーナル軸受において、転動体群が、インナーレースから着脱自在に分離できるため、組立手順のバリエーションが増加する。これにより、当該歯車装置の組立性を向上させることができる。
また、前記偏心揺動型歯車装置において、前記ジャーナル軸受の前記インナーレースの最外周半径は、前記加算距離よりも小さくなっていてもよい。
また、本発明は、内周側に内歯を有するケースと、前記ケース内に回転自在に保持されるキャリアと、前記キャリアに回転自在に保持されるクランク軸と、前記クランク軸に保持され且つ前記内歯に噛み合う外歯を有し、前記クランク軸によって揺動される揺動歯車と、を備える偏心揺動型歯車装置の製造方法であって、前記クランク軸の偏心体に、偏心体用軸受を取り付ける工程と、前記クランク軸のジャーナル部に、ジャーナル軸受のインナーレースを取り付ける工程と、前記インナーレースが前記揺動歯車に形成された貫通孔内を通過するように、前記揺動歯車を前記ジャーナル部側から前記偏心体側に移動させ、前記貫通孔を前記偏心体に取り付けられた前記偏心体用軸受に挿入する工程と、前記インナーレースに、転動体群及びアウターレースを組み付ける工程と、を備える、偏心揺動型歯車装置の製造方法、である。
本発明の製造方法によれば、偏心揺動型歯車装置において、ジャーナル軸受の転動体の最外周半径が、クランク軸の中心軸から偏心体の反偏心側部分までの距離と当該偏心体に挿入される偏心体用軸受の厚さ寸法とを加算した加算距離よりも大きい場合であっても、当該歯車装置を効率的に製造できる。よって、クランク軸のジャーナル部とキャリアとの間に配置されるジャーナル軸受の容量を増加できる歯車装置を効率的に製造することが可能となる。
本発明によれば、クランク軸のジャーナル部とキャリアとの間に配置されるジャーナル軸受の容量を増加できる偏心揺動型歯車装置を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る偏心揺動型歯車装置の断面図である。 図1の偏心揺動型歯車装置のジャーナル軸受を概略的に示した図である。 図1の偏心揺動型歯車装置の製造方法を説明する図である。 図1の偏心揺動型歯車装置の製造方法を説明する図である。 従来の偏心揺動型歯車装置の寸法関係を説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態について説明する。
(偏心揺動型歯車装置の構成)
図1に示す本実施の形態に係る偏心揺動型歯車装置1(以下、歯車装置1と呼ぶ。)は、内周側に内歯12を有するケース10と、ケース10内に回転自在に保持されるキャリア20と、キャリア20に回転自在に保持されるクランク軸30と、クランク軸30に保持され且つ内歯12に噛み合う外歯42を有し、クランク軸30によって揺動される揺動歯車40と、を備えている。
ケース10は、両端部が開放する筒状に形成されたケース本体11を有している。ケース本体11の内周面には、上述の内歯12が設けられている。図中において、符号L1は、ケース本体11の中心軸、詳しくは内歯12が設けられたケース本体11の内周面の中心軸を示している。以下では、単に「軸方向」と記す場合、この方向は、中心軸L1上を延びる方向又は中心軸L1に平行な方向を意味する。また、中心軸L1に直交する方向を径方向と呼び、中心軸L1周りの方向を周方向と呼ぶ。
内歯12は、ピン状に形成されており、ケース本体11の内周面の全域に周方向に並んで複数形成されたピン溝13に嵌め込まれて取り付けられている。内歯12は、その長手方向が中心軸L1方向と平行に位置するように配置されている。内歯12は、ケース本体11の内周面において周方向に沿って等間隔に配列されており、上述した揺動歯車40の外歯42に噛み合うように構成されている。
キャリア20は、円板状の基板部21及び基板部21の一方の面に突設されたシャフト部22を有する基部23と、この基部23のシャフト部22の先端に当接された状態で締結される円板状の端板部24と、を有している。シャフト部22は、周方向に並ぶ状態で複数形成されている。端板部24は、各シャフト部22の先端に当接され、各シャフト部22に締結されている。図示の例では、端板部24とシャフト部22とは、これらに跨がるボルト25によって締結されている。
キャリア20は、基板部21の外周側と端板部24の外周側とに配置された一対の主軸受26を介してケース本体11の内周面に回転自在に支持されている。これにより、キャリア20は、中心軸L1を中心としてケース10に対して回転自在になっている。本実施の形態では、主軸受26が、アンギュラ玉軸受によって構成されている。
クランク軸30は、中心軸線を有するシャフト本体31と、二個の偏心体、すなわち第1偏心体32a及び第2偏心体32bと、伝達歯車としてのスパーギア33と、を有している。シャフト本体31においては、一端部側(基板部21側)に第1ジャーナル部31aが形成され、他端部側(端板部24側)に第2ジャーナル部31bが形成されている。
キャリア20において、基板部21には、第1ジャーナル部31aを挿入するための第1ジャーナル用貫通孔27が形成され、端板部24には、第2ジャーナル部31bを挿入するための第2ジャーナル用貫通孔28が形成されている。第1ジャーナル用貫通孔27及び第2ジャーナル用貫通孔28は、軸方向に沿って延びている。シャフト本体31における第1ジャーナル部31aと第2ジャーナル部31bとの間に、第1偏心体32a及び第2偏心体32bが設けられている。
第1ジャーナル用貫通孔27と第1ジャーナル部31aとの間には、第1ジャーナル軸受51が配置されている。これにより、第1ジャーナル部31aは、第1ジャーナル軸受51を介してキャリア20に回転自在に保持されている。また、第2ジャーナル用貫通孔28と第2ジャーナル部31bとの間には、第2ジャーナル軸受52が配置されている。これにより、第2ジャーナル部31bは、第2ジャーナル軸受52を介してキャリア20に回転自在に保持されている。
本実施の形態において、第1ジャーナル軸受51は、円錐ころ軸受として構成されている。第1ジャーナル軸受51は、第1ジャーナル部31aに取り付けられるインナーレース51Aと、第1ジャーナル用貫通孔27に取り付けられるアウターレース51Bと、インナーレース51A及びアウターレース51Bの間に保持されるテーパー状の複数の転動体51C及び複数の転動体51Cを所定間隔で整列させた状態で保持する保持器51Dからなる転動体群51Eと、を有している。
同様に、本実施の形態において、第2ジャーナル軸受52は、円錐ころ軸受として構成されている。第2ジャーナル軸受52は、第2ジャーナル部31bに取り付けられるインナーレース52Aと、第2ジャーナル用貫通孔28に取り付けられるアウターレース52Bと、インナーレース52A及びアウターレース52Bの間に保持されるテーパー状の複数の転動体52C及び複数の転動体52Cを所定間隔で整列させた状態で保持する保持器52Dからなる転動体群52Eと、を有している。
図2は、第2ジャーナル軸受52を拡大して概略的に示している。図2(A)及び図2(B)に示すように、本実施の形態の第2ジャーナル軸受52は、転動体群52Eを、インナーレース52Aから着脱自在に分離できるように構成されている。詳しくは、第2ジャーナル軸受52においては、アウターレース52Bを転動体群52Eから着脱自在に分離した後、転動体群52Eを、インナーレース52Aから着脱自在に分離できるようになっている。
本実施の形態では、インナーレース52Aの外周面の径方向寸法(半径)が、軸方向の一端部から他端部にかけて次第に小さくなっている。インナーレース52Aの軸方向における径方向寸法が大きい側の端部につば部52Fが形成されている。一方、つば部52Fが形成された側の端部とは反対側の端部(径方向寸法が小さい側の端部)には、つば部が形成されていない。これにより、インナーレース52Aのつば部が形成されていない側の端部から転動体群52Eを分離できる。
転動体群52Eをインナーレース52Aから分離させた際には、転動体群52Eにおいて、保持器52Dが複数の転動体52Cを保持した状態が維持される。また、転動体群52Eをインナーレース52Aに挿入することで、転動体群52Eをインナーレース52Aに組み付けることができる。本実施の形態では、第2ジャーナル軸受52が上述のように転動体群52Eを着脱自在に分離できるように構成されるが、第1ジャーナル軸受51も同様の構成を有していてもよい。
図1に戻り、第1ジャーナル用貫通孔27の内周面には、第1止め輪29aが設けられている。第1止め輪29aは、第1ジャーナル軸受51のアウターレース51Bに軸方向の外側(揺動歯車40側とは反対側)から当接することにより、第1ジャーナル軸受51の軸方向の外側への移動を規制している。同様に、第2ジャーナル用貫通孔28の内周面には、第2止め輪29bが設けられている。第2止め輪29bは、第2ジャーナル軸受52のアウターレース52Bに軸方向の外側(揺動歯車40側とは反対側)から当接することにより、第2ジャーナル軸受52の軸方向の外側への移動を規制している。
クランク軸30における第1偏心体32a及び第2偏心体32bは、シャフト本体31と一体的に形成されている。第1偏心体32a及び第2偏心体32bは、軸方向に並んだ状態で配列されている。このうち、第1偏心体32aは、第1ジャーナル部31aに隣接して設けられ、第2偏心体32bは、第2ジャーナル部31bに隣接して設けられている。
各偏心体32a,32bは、円板状(又は円柱状)に形成されている。各偏心体32a,32bは、シャフト本体31に対して偏心している。詳しくは、図中において、符号acはシャフト本体31の中心軸を示し、符号acaは、第1偏心体32aの中心軸を示し、符号acbは、第2偏心体32bの中心軸を示している。これらの軸線に示すように、第1偏心体32aの中心軸aca及び第2偏心体32bの中心軸acbは、シャフト本体31の中心軸acからオフセットされている。シャフト本体31の中心軸acに沿って見た場合に、第1偏心体32aの中心軸acaと第2偏心体32bの中心軸acbは、シャフト本体31の中心軸acを中心として、対称に配置されている。
図中の符号36aは、第1偏心体32aのうちシャフト本体31の中心軸acから第1偏心体32aの中心軸acaに向かう方向で最も外側に偏心する(突出する)偏心側部分を示し、符号36bは、第1偏心体32aのうち偏心側部分36aとは反対側に位置する反偏心側部分を示している。同様に、図中の符号38aは、第2偏心体32bのうちシャフト本体31の中心軸acから第2偏心体32aの中心軸acbに向かう方向で最も外側に偏心する(突出する)偏心側部分を示し、符号38bは、第2偏心体32bのうち偏心側部分38aとは反対側に位置する反偏心側部分を示している。各偏心体32a,32bは、揺動歯車40に形成された貫通孔に挿入され、これにより、揺動歯車40を保持する。この詳細については、後述する。
また、シャフト本体31の第2ジャーナル部31bは、軸方向の外側に向けて第2ジャーナル軸受52を通ってキャリア20の端板部24から突出している。この第2ジャーナル部31bにおける端板部24から突出する部分に、上述のスパーギア33が固定されている。すなわち、スパーギア33は、第2ジャーナル部31bの第2偏心体32b側とは反対側の部分に設けられている。スパーギア33は、図示しない入力ギアから回転を伝達され、これにより、クランク軸30を回転させる。
なお、本実施の形態では、キャリア20において、三個の第1ジャーナル用貫通孔27と、三個の第2ジャーナル用貫通孔28とが形成されており、三個のクランク軸30がキャリア20に回転自在に保持されるようになっている。したがって、第1ジャーナル軸受51、第2ジャーナル軸受52、及びスパーギア33についても、それぞれ三個設けられている。
次に、揺動歯車40は、第1揺動歯車40aと、第2揺動歯車40bと、で構成されている。各揺動歯車40a,40bは、軸方向に配列されており、キャリア20の基板部21と端板部24との間に形成されたスペース内に配置されている。第1揺動歯車40aが基板部21側に配置され、第2揺動歯車40bが端板部24側に配置されている。
第1揺動歯車40aの外周部には、外歯42のうちの第1外歯42aが形成されている。第2揺動歯車40bの外周部には、外歯42うちの第2外歯42bが形成されている。第1外歯42a及び第2外歯42bの歯数は、ケース10の内歯12の歯数よりも少ない(例えば、一つ少ない)。これにより、偏心体32a,32bの偏心回転によって、揺動歯車40a,40bは、その外歯42を内歯12に噛み合わせながら、ケース10に対して揺動回転することになる。
本実施の形態では、第1揺動歯車40aには、クランク軸30の第1偏心体32aを挿入するための三個の第1偏心体用貫通孔44aと、キャリア20のシャフト部22を挿入するための第1シャフト部用貫通孔45aと、が形成されている。第2揺動歯車40bには、クランク軸30の第2偏心体32bを挿入するための三個の第2偏心体用貫通孔44bと、キャリア20のシャフト部22を挿入するための第2シャフト部用貫通孔45bと、が形成されている。
第1偏心体用貫通孔44aと第1偏心体32aとの間には、第1偏心体用軸受61が配置されている。これにより、第1偏心体32aは、第1偏心体用軸受61を介して第1揺動歯車40aに回転自在に保持されている。また、第2偏心体用貫通孔44bと第2偏心体32bとの間には、第2偏心体用軸受62が配置され、第2偏心体32bは、第2偏心体用軸受62を介して第2揺動歯車40bに回転自在に保持されている。
本実施の形態において、第1偏心体用軸受61は、円筒ころ軸受(針状ころ軸受)として構成されている。詳しくは、この例において、第1偏心体用軸受61は、円筒状の複数の転動体61Aと、複数の転動体61Aを保持する保持器61Bと、で構成されている。したがって、第1偏心体用軸受61が第1偏心体用貫通孔44aと第1偏心体32aとの間に配置された状態では、各転動体61Aが、第1偏心体用貫通孔44aに近接又は当接すると共に第1偏心体32aに近接又は当接している。
同様に、本実施の形態において、第2偏心体用軸受62は、円筒ころ軸受(針状ころ軸受)として構成されている。そして、この例においては、第2偏心体用軸受62も、円筒状の複数の転動体62Aと、複数の転動体62Aを保持する保持器62Bと、で構成されている。したがって、第2偏心体用軸受62が第2偏心体用貫通孔44bと第2偏心体32bとの間に配置された状態では、各転動体62Aが、第2偏心体用貫通孔44bに近接又は当接すると共に第2偏心体32bに近接又は当接している。
ここで、図1において、符号Rcは、クランク軸30の中心軸(ac)から第2偏心体32bの反偏心側部分38bまでの距離と当該偏心体32bに挿入される第2偏心体用軸受62の厚さ寸法とを加算した加算距離を示している。また、符号Rjは、クランク軸30の第2ジャーナル部31bに挿入される第2ジャーナル軸受52の転動体52Cの最外周半径(最大振れ回り半径)を示している。本実施の形態では、転動体52Cがテーパー状に形成され、その中心軸を、第2ジャーナル軸受52の中心軸に対して傾斜させている。そして、転動体52Cの大径となる側の端部の外周縁が、第2ジャーナル軸受52の中心軸に対する径方向で最も外側に張り出している。最外周半径Rjは、第2ジャーナル軸受52の中心軸から転動体52Cの大径となる側の端部の外周縁までの距離を意味する。
図1から明らかなように、本実施の形態では、第2ジャーナル軸受52の転動体52Cの最外周半径Rjが、加算距離Rcよりも大きくなっている。また、図中の符号Rirは、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aの最外周半径を示している。このインナーレース52Aの最外周半径Rirは、前記加算距離Rcよりも小さくなっている。なお、本実施の形態では、第1ジャーナル軸受51の転動体51Cの最外周半径も、クランク軸30の中心軸から第1偏心体32aの反偏心側部分36bまでの距離と当該偏心体32aに挿入される第1偏心体用軸受61の厚さ寸法とを加算した加算距離よりも大きくなっている。
以上の構成を有した歯車装置1では、図示しないモータ等からのトルクがスパーギア33に伝達されると、クランク軸30が回転する。このとき、クランク軸30の第1及び第2偏心体32a,32bは、それぞれ、偏心回転する。偏心体32a,32bが偏心回転すると、各揺動歯車40a,40bは、キャリア20の中心軸を中心として周回(公転)する。このとき、揺動歯車40a,40bは、ケース10の内歯12にその外歯42を噛み合わせながら、ケース10に対して回転する。この結果、クランク軸30を介して揺動歯車40a,40bを支持するキャリア20が、ケース10に対して回転する。
このような歯車装置1は、ロボットの旋回胴や腕関節等の旋回部、各種工作機械の旋回部等に減速機として使用され得る。一具体例として、ロボットのベースにケース10を固定し、ロボットの旋回胴にキャリア20を連結することにより、ベースに対して旋回胴を高トルクで回転させ且つ当該旋回胴の回転を高精度に制御することができる。
(偏心揺動型歯車装置の製造方法)
次に、上述の歯車装置1の製造方法を、図3及び図4を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係る歯車装置1の製造方法においては、まず、図3に示すように、作業面に載置された基部23上に、クランク軸30が立設される状態まで組立が行われる。この際には、まず、キャリア20の基部23の基板部21が作業面に当接するように、基部23が作業面上に載置される。基板部21の第1ジャーナル用貫通孔27の内周面には、第1止め輪29aが設けられる。
次いで、基部23とは分離している状態のクランク軸30の第1偏心体32aに、第1偏心体用軸受61が挿入されて取り付けられ、第2偏心体32bに、第2偏心体用軸受62が挿入されて取り付けられる。そして、このうち、第1偏心体用軸受61に、第1揺動歯車40aの第1偏心体用貫通孔45aが挿入され、第1揺動歯車40aがクランク軸30に保持される。
次いで、クランク軸30の第1ジャーナル部31aに、第1ジャーナル軸受51が挿入されて取り付けられる。第1ジャーナル軸受51は、インナーレース51A、アウターレース51B及び転動体群51Eが一体化された状態で、第1ジャーナル部31aに取り付けられる。また、クランク軸30の第2ジャーナル部31bには、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aのみが挿入されて取り付けられる。
次いで、クランク軸30に保持された第1ジャーナル軸受51が、基板部21の第1ジャーナル用貫通孔27に挿入され、そのアウターレース51Bが第1止め輪29aに当接する状態まで、押し込まれる。これにより、図3に示す状態がセットされる。
次いで、図3及び図4に示すように、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aが第2揺動歯車40bに形成された第2偏心体用貫通孔44b内を通過するように、第2揺動歯車40bが第2ジャーナル部31b側から第2偏心体32b側に移動され、第2偏心体用貫通孔44bが、第2偏心体32bに取り付けられた第2偏心体用軸受62に挿入される。
その後、図4に示すように、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aに転動体群52Eが組み付けられるとともに、転動体群52Eにアウターレース52Bが組み付けられる。図示の例では、第2ジャーナル軸受52のアウターレース52Bは、端板部24の第2ジャーナル用貫通孔28に挿入された状態となっている。したがって、アウターレース52Bは端板部24に保持された状態で、転動体群52Eに組み付けられる。その後、端板部24と基部23のシャフト部22とをボルト25で締結することにより、組立作業が完了する。これにより、歯車装置1が製造される。
(効果)
以上に説明した本実施の形態に係る歯車装置1によれば、第2ジャーナル軸受52の転動体52Cの最外周半径Rjが、クランク軸30の中心軸から第2偏心体32bの反偏心側部分38bまでの距離と当該偏心体32bに挿入される第2偏心体用軸受62の厚さ寸法とを加算した加算距離Rcよりも大きくなっている。この構成によれば、第2ジャーナル軸受52の径方向寸法が増加する。なお、第1ジャーナル軸受51も同様である。これにより、クランク軸30のジャーナル部31a,31bとキャリア20との間に配置されるジャーナル軸受51,52の容量を増加できる。
また、第2ジャーナル軸受52に挿入されるクランク軸30の第2ジャーナル部31bの第2偏心体32b側とは反対側の部分に、伝達歯車であるスパーギア33が設けられている。これにより、スパーギア33が、容量が増加された第2ジャーナル軸受52によって支持されるため、スパーギア33の支持剛性を大きく確保できる。
また、ジャーナル軸受51,52は、円錐ころ軸受であるため、これらはクランク軸30を軸方向から支持する。これにより、クランク軸30の軸方向における移動を規制できる。
また、第2ジャーナル軸受52が、第2ジャーナル部31bに取り付けられるインナーレース52Aと、キャリア20の第2ジャーナル用貫通孔28に取り付けられるアウターレース52Bと、インナーレース52Aとアウターレース52Bとの間に保持される複数の転動体52Cを含む転動体群52Eと、を有し、転動体群52Eを、インナーレース52Aから着脱自在に分離できるように構成されている。これによれば、組立のバリエーションが増加することで、歯車装置1の組立性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法では、上述したように、クランク軸30の第2偏心体32bに、第2偏心体用軸受62を取り付ける工程と、クランク軸30の第2ジャーナル部31bに、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aを取り付ける工程と、インナーレース52Aが第2揺動歯車40bに形成された第2偏心体用貫通孔44b内を通過するように、第2揺動歯車40bを第2ジャーナル部31b側から第2偏心体32b側に移動させ、第2偏心体用貫通孔44bを第2偏心体用軸受62に挿入する工程と、インナーレース52Aに、転動体群52E及びアウターレース52Bを組み付ける工程と、が行われる。
このような製造方法によれば、本実施の形態の歯車装置1のように、第2ジャーナル軸受52の転動体52Cの最外周半径Rjが、クランク軸30の中心軸から第2偏心体32bの反偏心側部分38bまでの距離と当該偏心体32bに挿入される第2偏心体用軸受62の厚さ寸法とを加算した加算距離Rcよりも大きい場合であっても、当該歯車装置1を効率的に製造できる。
すなわち、第2ジャーナル軸受52の転動体52Cの最外周半径Rjが加算距離Rcよりも大きい構成である場合には、クランク軸30において第2揺動歯車40bが第2偏心体用軸受62に取り付けられた後に、クランク軸30の第2ジャーナル部31bに第2ジャーナル軸受52が取り付けられ、その後、第2ジャーナル軸受52に端板部24の第2ジャーナル用貫通孔28が挿入される、という組立手順も考えられる。しかしながら、このような組立手順は、比較的手間がかかる。このような組立手順に対して、本実施の形態の製造方法では、インナーレース52Aが第2揺動歯車40bに形成された第2偏心体用貫通孔44b内を通過するように、第2揺動歯車40bを第2ジャーナル部31b側から第2偏心体32b側に移動させ、第2偏心体用貫通孔44bを第2偏心体用軸受62に挿入するという工程が行われる。これにより、組立手順を簡素化し得るため、歯車装置1の製造を効率的に進めることができる。よって、ジャーナル軸受51,52の容量を増加できる歯車装置1を効率的に製造することが可能となる。
また、本実施の形態では、第2ジャーナル軸受52のインナーレース52Aの最外周半径Rirが、加算距離Rcよりも小さくなっている。これによれば、インナーレース52Aが第2揺動歯車40bに形成された第2偏心体用貫通孔44b内を通過するように、第2揺動歯車40bを第2ジャーナル部31b側から第2偏心体32b側に移動させる工程を確実に行うことができる。そのため、スムーズに組立作業を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施の形態では、歯車装置1に三個のクランク軸30が設けられる例を説明したが、クランク軸30の個数は、特に限定されるものではない。
また、例えば、上述の実施の形態では、第2ジャーナル軸受52において、インナーレース52Aの軸方向における径方向寸法が大きい側の端部につば部52Fが形成され、インナーレース51Aのつば部52Fが形成された側の端部とは反対側の端部(径方向寸法が小さい側の端部)には、つば部が形成されていない。これにより、インナーレース52Aのつば部が形成されていない側の端部から転動体群52Eを分離できる。しかしながら、インナーレース52Aの軸方向の端部の両方につば部が形成され、インナーレース52Aの径方向寸法が小さい側の端部のつば部を変形させることにより、転動体群52Eがインナーレース52Aから分離できるようになっていてもよい。
1 偏心揺動型歯車装置
10 ケース
12 内歯
20 キャリア
21 基板部
23 基部
24 端板部
27 第1ジャーナル用貫通孔
28 第2ジャーナル用貫通孔
30 クランク軸
31 シャフト本体
31a 第1ジャーナル部
31b 第2ジャーナル部
32a 第1偏心体
32b 第2偏心体
33 スパーギア
36a 偏心側部分
36b 反偏心側部分
38a 偏心側部分
38b 反偏心側部分
40 揺動歯車
40a 第1揺動歯車
40b 第2揺動歯車
42 外歯
42a 第1外歯
42b 第2外歯
44a 第1偏心体用貫通孔
44b 第2偏心体用貫通孔
51 第1ジャーナル軸受
51A インナーレース
51B アウターレース
51C 転動体
51D 保持器
51E 転動体群
52 第2ジャーナル軸受
52A インナーレース
52B アウターレース
52C 転動体
52D 保持器
52E 転動体群
61 第1偏心体用軸受
61A 転動体
61B 保持器
62 第2偏心体用軸受
62A 転動体
62B 保持器
L1 中心軸
Rc 加算距離
Rj 転動体の最外周半径
Rir インナーレースの最外周半径

Claims (4)

  1. 内周側に内歯を有するケースと、
    前記ケース内に回転自在に保持されるキャリアと、
    前記キャリアに回転自在に保持されるクランク軸と、
    前記クランク軸に保持され且つ前記内歯に噛み合う外歯を有し、前記クランク軸によって揺動される揺動歯車と、を備え、
    前記クランク軸は、ジャーナル部と、前記ジャーナル部に隣接して設けられる偏心体と、を有し、
    前記キャリアには、前記ジャーナル部を挿入するための貫通孔が形成され、
    前記キャリアの貫通孔と前記ジャーナル部との間にジャーナル軸受が配置され、
    前記ジャーナル部は、前記ジャーナル軸受を介して前記キャリアに回転自在に保持されており、
    前記揺動歯車には、前記偏心体を挿入するための貫通孔が形成され、
    前記揺動歯車の貫通孔と前記偏心体との間に偏心体用軸受が配置され、
    前記偏心体は、前記偏心体用軸受を介して前記揺動歯車に回転自在に保持されており、
    前記ジャーナル軸受は、前記ジャーナル部に取り付けられるインナーレースと、前記キャリアの貫通孔に取り付けられるアウターレースと、前記インナーレースと前記アウターレースとの間に保持される複数の転動体を含む転動体群と、を有し、前記転動体群を、前記インナーレースから着脱自在に分離できるように構成されており、
    前記ジャーナル軸受の転動体の最外周半径は、前記クランク軸の中心軸から前記偏心体の反偏心側部分までの距離と当該偏心体に挿入される前記偏心体用軸受の厚さ寸法とを加算した加算距離よりも大きく、且つ、前記ジャーナル軸受の前記インナーレースの最外周半径は、前記加算距離よりも小さくなっている、偏心揺動型歯車装置。
  2. 前記ジャーナル部の前記偏心体側とは反対側の部分に、伝達歯車が設けられている、請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  3. 前記ジャーナル軸受は、円錐ころ軸受である、請求項1又は2に記載の偏心揺動型歯車装置。
  4. 内周側に内歯を有するケースと、前記ケース内に回転自在に保持されるキャリアと、前記キャリアに回転自在に保持されるクランク軸と、前記クランク軸に保持され且つ前記内歯に噛み合う外歯を有し、前記クランク軸によって揺動される揺動歯車と、を備える偏心揺動型歯車装置の製造方法であって、
    前記クランク軸の偏心体に、偏心体用軸受を取り付ける工程と、
    前記クランク軸のジャーナル部に、ジャーナル軸受のインナーレースを取り付ける工程と、
    前記インナーレースが前記揺動歯車に形成された貫通孔内を通過するように、前記揺動歯車を前記ジャーナル部側から前記偏心体側に移動させ、前記貫通孔を前記偏心体に取り付けられた前記偏心体用軸受に挿入する工程と、
    前記インナーレースに、転動体群及びアウターレースを組み付ける工程と、を備え
    前記ジャーナル軸受の前記インナーレースの最外周半径は、前記クランク軸の中心軸から前記偏心体の反偏心側部分までの距離と当該偏心体に挿入される前記偏心体用軸受の厚さ寸法とを加算した加算距離よりも小さい、偏心揺動型歯車装置の製造方法。
JP2015152584A 2015-07-31 2015-07-31 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法 Active JP6629000B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015152584A JP6629000B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法
KR1020160095195A KR20170015193A (ko) 2015-07-31 2016-07-27 편심 요동형 기어 장치 및 그 제조 방법
DE102016213887.1A DE102016213887A1 (de) 2015-07-31 2016-07-28 Exzentrisch schwingende Getriebevorrichtung und deren Herstellungsverfahren
TW105123939A TWI698599B (zh) 2015-07-31 2016-07-28 偏心擺動型齒輪裝置及其製造方法
CN201610615632.8A CN106402282B (zh) 2015-07-31 2016-07-28 偏心摆动型齿轮装置及其制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015152584A JP6629000B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032068A JP2017032068A (ja) 2017-02-09
JP6629000B2 true JP6629000B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=57795948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015152584A Active JP6629000B2 (ja) 2015-07-31 2015-07-31 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6629000B2 (ja)
KR (1) KR20170015193A (ja)
CN (1) CN106402282B (ja)
DE (1) DE102016213887A1 (ja)
TW (1) TWI698599B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109027191A (zh) * 2018-09-25 2018-12-18 山东帅克机械制造股份有限公司 一种中空一体化高精密减速器装置的装配工艺
JP2021067317A (ja) * 2019-10-23 2021-04-30 ナブテスコ株式会社 減速機

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6058951U (ja) * 1983-09-29 1985-04-24 株式会社ナブコ クロ−ラ車両の走行駆動用減速機
JP2866245B2 (ja) * 1992-03-25 1999-03-08 住友重機械工業株式会社 内接噛合遊星歯車構造のシリーズ
DE60029662T2 (de) * 1999-03-16 2007-08-09 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Zykloidengetriebe und Planeten-Reibradgetriebe
JP2002195273A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Nsk Ltd 軸受装置
CN101263319B (zh) * 2005-09-13 2013-07-10 纳博特斯克株式会社 偏心摆动型减速机
KR20090059119A (ko) * 2006-09-25 2009-06-10 나부테스코 가부시키가이샤 편심요동형 감속기 및 편심요동형 감속기를 이용한 안정기축의 회전장치
JP5337068B2 (ja) * 2010-02-03 2013-11-06 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型の減速機
JP2013185631A (ja) 2012-03-07 2013-09-19 Nabtesco Corp 偏心揺動型歯車装置
JP6058951B2 (ja) 2012-09-06 2017-01-11 日立マクセル株式会社 扁平形電池
JP2014190352A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Nakanishi Metal Works Co Ltd 円錐ころ軸受
JP5941863B2 (ja) * 2013-03-27 2016-06-29 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型の減速機構を備えた減速装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20170015193A (ko) 2017-02-08
TWI698599B (zh) 2020-07-11
JP2017032068A (ja) 2017-02-09
CN106402282B (zh) 2020-10-30
CN106402282A (zh) 2017-02-15
DE102016213887A1 (de) 2017-02-02
TW201708737A (zh) 2017-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101353172B1 (ko) 감속 장치
JP4726185B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2008202764A (ja) 揺動内接噛合遊星歯車装置及びその偏心体軸の製造方法
JP2018017362A (ja) 歯車変速機
JP6629000B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置及びその製造方法
JP2017015206A (ja) 軸受および減速機
JP2016098907A (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2016023695A (ja) 減速機
JP2014214834A (ja) 減速機
JP2016166678A (ja) 減速装置
JP2009014039A (ja) 偏心揺動型歯車装置
CN105822750B (zh) 偏心摆动型齿轮装置
WO2014042065A1 (ja) 変速装置
JP2016142370A (ja) 撓み噛合い式歯車装置
JP2016008665A (ja) 歯車伝動装置
JP6373726B2 (ja) 歯車伝動装置
JP2018194014A (ja) 円筒ころ軸受および保持器の製造方法
CN113007284A (zh) 偏心摆动型减速装置系列、减速装置制造方法及设计方法
JP5961214B2 (ja) 減速装置
JP5946710B2 (ja) 偏心揺動型歯車装置
JP2021004659A (ja) 回転機構、減速機および回転機構の製造方法
US11313439B2 (en) Speed reducer
JP2024015949A (ja) 共役カム式減速機
JP6322877B2 (ja) 遊星ローラ式差動摩擦伝動装置
JP2022057875A (ja) 減速装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20161006

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6629000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250