以下、図面を参照して、本発明に係る載置部支持機構及びカート装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1及び図2は、本実施形態のカート装置1の全体図である。図1は、トレイ2(物品載置部)が後ろ向きに設置された状態のカート装置1の全体図であり、(a)が側面図、(b)が斜視図である。また、図2は、トレイ2が前向きに設置された状態のカート装置1の全体図であり、(a)が側面図、(b)が斜視図である。なお、以下の説明においては、図1(a)及び図2(a)における左側を前側、同右側を後側とする。
カート装置1は、オフィスや病院において、書類ファイルや薬瓶等の物品を載置して搬送する什器であり、図1及び図2に示すように、トレイ2と、カート本体3(什器本体)と、トレイ支持機構4(載置部支持機構)とを備えている。
図3は、トレイ2の斜視図であり、(a)が上方から見た斜視図であり、(b)が下方から見た斜視図である。また、図4は、トレイ2の三面図であり、(a)が底面図、(b)が側面図、(c)が正面図である。これらの図に示すように、トレイ2は、底板2aと、底板2aの縁部に立設される周壁部2bと、底板2aの下面に形成される突起部2cとを備えている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図4(c)で示されている側が正面側とし、この正面と反対側を背面側と称する。また、正面側と背面側とを結ぶ方向を奥行方向とし、奥行方向と直交する水平方向を幅方向とする。
底板2aは、上面が平坦な物品載置面とされており、載置された物品を下方から支持する板状の部位である。本実施形態では、底板2aは、図3及び図4に示すように、奥行方向が短く幅方向が長い略長方形状とされている。
周壁部2bは、底板2aを囲むように底板2aの縁部に立設された壁部であり、底板2aの正面側の長辺から立設する正面壁2dと、底板2aの背面側の長辺から立設する背面壁2eと、底板2aの左辺(幅方向の一方側の辺)から立設する第1側壁2fと、底板2aの右辺(幅方向の他方側の辺)から立設する第2側壁2gとを有している。
正面壁2dは、背面壁2eよりも鉛直方向の寸法が低く設定されている。つまり、背面壁2eは、正面壁2dよりも鉛直方向の寸法が高く設定されている。これによって、正面壁2dの上端は、背面壁2eの上端よりも低い位置とされている。また、第1側壁2fは、正面壁2dの左側端と背面壁2eの左側端とに接続されている。また、第2側壁2gは、正面壁2dの右側端と背面壁2eの右側端とに接続されている。
第1側壁2fは、正面側部2f1と、背面側部2f2と、中間部2f3とを有している。正面側部2f1は、正面壁2dに接続されると共に正面壁2dと同一高さとされた部位である。背面側部2f2は、背面壁2eに接続されると共に背面壁2eと同一高さとされた部位である。中間部2f3は、正面側部2f1と背面側部2f2との間に配置されると共に上端が正面側部2f1の上端と背面側部2f2の上端とを直線状に接続するように傾斜された部位である。
第2側壁2gは、正面側部2g1と、背面側部2g2と、中間部2g3とを有している。正面側部2g1は、正面壁2dに接続されると共に正面壁2dと同一高さとされた部位である。背面側部2g2は、背面壁2eに接続されると共に背面壁2eと同一高さとされた部位である。中間部2g3は、正面側部2g1と背面側部2g2との間に配置されると共に上端が正面側部2g1の上端と背面側部2g2の上端とを直線状に接続するように傾斜された部位である。なお、図3(a)に示すように、第1側壁2fの中間部2f3と、第2側壁2gの中間部2g3とは、奥行方向において、同一箇所に設けられている。
この周壁部2bを有するトレイ2では、図3(a)に示すように、正面側にて周壁部2bの高さが低く、背面側にて周壁部2bの高さが高い形状となっており、周壁部2bに囲まれた領域が物品の収容領域となっている。このため、トレイ2の収容領域の正面側(以下、正面側収容領域Raと称する)は、周壁部2bが低いことから、物品の出し入れがし易く、目視がし易い領域となることから、例えば小さな物品を収容するのに適した領域となっている。一方で、トレイ2の収容領域の背面側(以下、背面側収容領域Rbと称する)は、周壁部2bが高いことから、背丈の高い物品がカート装置1の走行振動等によって傾いても周壁部2bで支えることができ、例えば背丈の高い物品を安定して収容するのに適した領域となっている。
突起部2cは、底板2aの下面から下方に向けて突出した部位である。本実施形態では、図4(a)に示すように複数形成されている。なお、説明の便宜上、これらの突起部2cを、トレイ2の左側に配置される左側突起群2cAと、トレイ2の右側に配置される右側突起群2cBとにグループ分けする。
左側突起群2cAには、突起部2cとして、正面側突起部2c1と、背面側突起部2c2と、正面側中央突起部2c3と、背面側中央突起部2c4とが含まれている。これらの正面側突起部2c1、背面側突起部2c2、正面側中央突起部2c3及び背面側中央突起部2c4は、図4(a)に示すように、奥行方向に略直線状に配列されている。
正面側突起部2c1は、トレイ2の下面から下方に垂下する垂下部2c11と、この垂下部2c11の下端からトレイ2の右側に向けて迫り出した延出部2c12とを有する。延出部2c12は、長辺がトレイ2の奥行方向に沿うように水平配置される略長方形状の板部であり、右側辺が垂下部2c11の下端と接続されることによってトレイ2の下面と一定の隙間を空けて配置されている。この正面側突起部2c1は、図4(a)に示すように、左側突起群2cAのなかで、最もトレイ2の正面側に配置されている。
背面側突起部2c2は、正面側突起部2c1と同一形状とされており、トレイ2の下面から下方に垂下する垂下部2c21と、この垂下部2c21の下端からトレイ2の右側に向けて迫り出した延出部2c22とを有する。延出部2c22は、長辺がトレイ2の奥行方向に沿うように水平配置される略長方形状の板部であり、右側辺が垂下部2c21の下端と接続されることによってトレイ2の下面と一定の隙間を空けて配置されている。この延出部2c22からトレイ2の下面までの離間距離は、正面側突起部2c1の延出部2c12からトレイ2の下面までの離間距離と同一に設定されている。この背面側突起部2c2は、図4(a)に示すように、左側突起群2cAのなかで、最もトレイ2の背面側に配置されている。
正面側中央突起部2c3及び背面側中央突起部2c4は、正面側突起部2c1と背面側突起部2c2との間に配置されている。正面側中央突起部2c3及び背面側中央突起部2c4のうち、正面側中央突起部2c3がトレイ2の正面側に配置され、背面側中央突起部2c4がトレイ2の背面側に配置されている。これらの正面側中央突起部2c3と背面側中央突起部2c4との間には、トレイ支持機構4が備える後述の係合突起4f(係合部)が嵌入される嵌入隙間S1が形成されている。
正面側中央突起部2c3は、正面側突起部2c1及び背面側突起部2c2に対して僅かにトレイ2の幅方向中央部側に変位して配置されている。この正面側中央突起部2c3は、トレイ2の正面側に向けて奥行方向に対して傾斜された斜面2c31を有している。この斜面2c31は、トレイ2の正面側から嵌入隙間S1に向かうに連れてトレイ2の幅方向中央側に向かう面であり、正面側をカート本体3側に向けてトレイ2を着脱する時に係合突起4fを案内する。背面側中央突起部2c4は、正面側中央突起部2c3と同様に、正面側突起部2c1及び背面側突起部2c2に対して僅かにトレイ2の幅方向中央部側に変位して配置されている。この背面側中央突起部2c4は、トレイ2の背面側に向けて奥行方向に対して傾斜された斜面2c41を有している。この斜面2c41は、トレイ2の背面側から嵌入隙間S1に向かうに連れてトレイ2の幅方向中央側に向かう面であり、背面側をカート本体3側に向けてトレイ2を着脱する時に係合突起4fを案内する。これらの正面側中央突起部2c3と背面側中央突起部2c4とは、トレイ2の奥行方向の中央を境として対称形状とされている。
右側突起群2cBには、突起部2cとして、正面側突起部2c5と、背面側突起部2c6と、正面側中央突起部2c7と、背面側中央突起部2c8とが含まれている。右側突起群2cBに含まれる正面側突起部2c5、背面側突起部2c6、正面側中央突起部2c7及び背面側中央突起部2c8は、左側突起群2cAと左右対称形状とされている。
すなわち、正面側突起部2c5は、左側突起群2cAの正面側突起部2c1と左右対称形状であり、垂下部2c51と延出部2c52とを有している。また、背面側突起部2c6は、左側突起群2cAの背面側突起部2c2と左右対称形状であり、垂下部2c61と延出部2c62とを有している。また、正面側中央突起部2c7は、左側突起群2cAの正面側中央突起部2c3と左右対称形状であり、斜面2c71を有している。また、背面側中央突起部2c8は、左側突起群2cAの背面側中央突起部2c4と左右対称形状であり、斜面2c81を有している。さらに、正面側中央突起部2c7と背面側中央突起部2c8との間には、トレイ支持機構4が備える後述の係合突起4fが嵌入される嵌入隙間S2が形成されている。
図5は、カート本体3と、トレイ支持機構4とを含む斜視図(トレイ2を省略した斜視図)である。カート本体3は、脚部3aと、支持基体3bと、天板ユニット3cと、昇降操作部3dとを備えている。
脚部3aは、4本の直線状の脚杆3a1と、これらの脚杆3a1の根元が接続されるベース部3a2と、各々の脚杆3a1の先端部に取り付けられるキャスタ3a3と、キャスタ3a3をロックするロック部3a4とを備えている。このような脚部3aのキャスタ3a3が床面に当接した状態で転動することにより、カート装置1が走行可能とされている。また、ロック部3a4によりキャスタ3a3をロックすることによって、カート装置1の移動が規制される。
図6(a)は支持基体3bの水平断面図であり、図6(b)は支持基体3bの正面図である。図6(a)に示すように、支持基体3bは、外側支柱ユニット3b1と、内側支柱ユニット3b2とを有している。外側支柱ユニット3b1は、脚部3aのベース部3a2上に立設される中空の柱状部であるアウタ3b3と、アウタ3b3に固定される棚柱3b4とを備えている。アウタ3b3には、カート装置1の前側と後側との各々に2本の溝部3b5が形成されている。これらの2本の溝部3b5は、互いが平行な状態で各々が鉛直方向に延在して形成されている。棚柱3b4は、アウタ3b3の溝部3b5の各々に嵌合されている。つまり、本実施形態においては、棚柱3b4は、カート装置1の前側と後側との各々に2本ずつで合計4本設けられている。各々の棚柱3b4には、鉛直方向に一定ピッチにて係止孔3b6が形成されている。これらの係止孔3b6は、トレイ支持機構4が備える後述の係止爪4g3が挿入される箇所である。
内側支柱ユニット3b2は、外側支柱ユニット3b1のアウタ3b3の内部に挿通されると共に上端に天板ユニット3cが固定された中空の柱状部3b7と、柱状部3b7の側部に軸支されると共に外側支柱ユニット3b1のアウタ3b3の内壁面に当接するローラ3b8とを有している。このような内側支柱ユニット3b2は、ローラ3b8が転動することによって外側支柱ユニット3b1のアウタ3b3の内部を鉛直方向に移動可能とされている。内側支柱ユニット3b2が外側支柱ユニット3b1から上方に大きく突出されている場合には、全体として支持基体3bが伸びた状態とされ、天板ユニット3cが高い位置に配置される。一方、内側支柱ユニット3b2の多くが外側支柱ユニット3b1に収容されている場合には、全体として支持基体3bが縮んだ状態とされ、天板ユニット3cが低い位置に配置される。
天板ユニット3cは、天板3c1と、落下防止バー3c2と、ハンドル3c3とを備えている。天板3c1は、上面が物品載置面とされた略矩形状の板部材であり、内側支柱ユニット3b2の柱状部3b7の上端に固定されている。落下防止バー3c2は、天板ユニット3cの上方であって天板ユニット3cの前側に支持されており、天板ユニット3cの縁部に沿って屈曲されている。この落下防止バー3c2は、例えばカート装置1が走行状態から停止したときに天板3c1上に載置された物品が天板3c1上を滑って天板3c1の前側から落下することを防止する。ハンドル3c3は、天板3c1の後側の縁部からさらに後方に向けて突出して設けられている。このハンドル3c3は、カート装置1を走行させるときに、作業者が把持する部位である。
昇降操作部3dは、操作レバー3d1と、不図示のロック機構とを備えている。操作レバー3d1は、ハンドル3c3の下方に配置されており(図1及び図2参照)、操作することによってロック機構による内側支柱ユニット3b2のロックを解除する。ロック機構は、内側支柱ユニット3b2を外側支柱ユニット3b1に対して固定するものであり、操作レバー3d1が操作された場合のみ当該ロックを解除する。このような昇降操作部3dによって、任意の高さに天板3c1を配置することができる。
トレイ支持機構4は、本実施形態においては、図5に示すように、カート本体3に対して2つ設けられている。これらのトレイ支持機構4は、鉛直方向に離間して配置されており、各々がトレイ2を着脱可能に支持している。なお、これらのトレイ支持機構4は、配置される高さが異なる以外は同一の構成であることから、以下の説明ではその1つについて説明を行う。
図7は、トレイ2を取り外した状態においてトレイ支持機構4を上方から見た斜視図である。また、図8は、トレイ2を取り外した状態においてトレイ支持機構4を下方から見た斜視図である。また、図9は、トレイ2を取り付けた状態においてトレイ支持機構4を下方から見た下面図である。また、図10は、トレイ2を取り外した状態においてトレイ支持機構4のカート本体3側の一部を拡大した側面図である。これらの図に示すように、トレイ支持機構4は、支持ユニット4aと、ロックユニット4bとを備えている。
支持ユニット4aは、ベース部4cと、当接部4dと、トレイ脱離操作部4e(操作部)と、係合突起4fと、ブラケット部4gとを備えている。ベース部4cは、当接部4d、トレイ脱離操作部4e及び係合突起4fを直接あるいは間接的に支持する板状の部位である。このベース部4cは、図9に示すように、トレイ2の下面よりも面積が小さな略矩形状とされており、トレイ2の下面の左右両端近傍が露出されるようにトレイ2の下面を覆っている。つまり、本実施形態においては、トレイ2の下面のベース部4cを挟んだ両側の領域が露出されている。この露出されたトレイ2の下面の領域は、トレイ2をトレイ支持機構4から脱離するときに作業者が把持する領域(以下、把持領域Haと称する)として利用される。このように、本実施形態においては、トレイ2をトレイ支持機構4に装着した場合であっても、トレイ2の下面の一部が把持領域Haとして露出されている。これらの把持領域Haは、トレイ脱離操作部4eに隣接して形成されており、トレイ脱離操作部4eの操作を行った作業者がトレイ脱離操作部4eの操作を行った流れで容易に把持できる位置に配置されている。
また、ベース部4cの前側の縁部4c1と、左側の縁部4c2と、右側の縁部4c3とは、図7に示すように、上方に向けて折り曲げられている。また、ベース部4cの後側の縁部4c4は、下方に向けて折り曲げられている。ベース部4cの前側の縁部4c1と、左側の縁部4c2と、右側の縁部4c3とは、一体的に接続された当接部4dを支持している。さらに、左側の縁部4c2と、右側の縁部4c3とには、トレイ脱離操作部4eの後述する操作プレート4e1が挿通される開口4c5が各々前後方向の中央に形成されている。また、ベース部4cの後側の縁部4c4は、ロックユニット4bの後述するコイルバネ4b2の当接面とされている。
当接部4dは、ベース部4cの前側の縁部4c1と、左側の縁部4c2と、右側の縁部4c3と一体的に設けられている。本実施形態では、図7に示すように、当接部4dとして、前側中央当接部4d1と、左前側当接部4d2と、左後側当接部4d3と、右前側当接部4d4と、右後側当接部4d5とが設けられている。
前側中央当接部4d1は、ベース部4cの前側の縁部4c1の上端から後方に延設され、上面がトレイ2の下面と当接する当接面とされている。左前側当接部4d2は、ベース部4cの左側の縁部4c2の前側端部に設けられており、縁部4c2の上端から右側に向けて延設されている。この左前側当接部4d2は、上面がトレイ2の下面と当接する当接面とされており、当該上面が前側中央当接部4d1の上面と同一高さとなるように配置されている。左後側当接部4d3は、ベース部4cの左側の縁部4c2の後側端部に設けられており、縁部4c2の上端から右側に向けて延設されている。この左後側当接部4d3も、上面がトレイ2の下面と当接する当接面とされており、当該上面が前側中央当接部4d1の上面と同一高さとなるように配置されている。右前側当接部4d4は、ベース部4cの右側の縁部4c3の前側端部に設けられており、縁部4c3の上端から左側に向けて延設されている。この右前側当接部4d4も、上面がトレイ2の下面と当接する当接面とされており、当該上面が前側中央当接部4d1の上面と同一高さとなるように配置されている。右後側当接部4d5は、ベース部4cの右側の縁部4c3の後側端部に設けられており、縁部4c3の上端から左側に向けて延設されている。この右後側当接部4d5も、上面がトレイ2の下面と当接する当接面とされており、当該上面が前側中央当接部4d1の上面と同一高さとなるように配置されている。
これらの当接部4dは、全てトレイ2の下面に当接する同一高さの当接面を有している。トレイ2は、これらの当接面に当接されることによって支持される。すなわち、トレイ2は、前側中央当接部4d1の上面と、左前側当接部4d2の上面と、左後側当接部4d3の上面と、右前側当接部4d4の上面と、右後側当接部4d5の上面とによって下方から支持されている。これによって、トレイ2の下方への移動が規制される。
また、これらの当接部4dは、上述のように上方に向けて折り曲げられた前側の縁部4c1と、左側の縁部4c2と、右側の縁部4c3とのいずれかの上端からベース部4cの内側に延出するように形成されている。このため、これらの当接部4dは、ベース部4cの上面から一定距離離間されて配置されている。つまり、当接部4dは、ベース部4cの上面との間に上下方向に一定の隙間を空けて配置されている。
トレイ2が支持ユニット4aに対して装着された状態では、例えば、正面側突起部2c1の延出部2c12が左前側当接部4d2の下方に差し込まれ、背面側突起部2c2の延出部2c22が左後側当接部4d3の下方に差し込まれる。また、正面側突起部2c5の延出部2c52が右前側当接部4d4の下方に差し込まれ、背面側突起部2c6の延出部2c62が右後側当接部4d5の下方に差し込まれる。このため、支持ユニット4aに対して装着されたトレイ2を上方に移動しようとすると、正面側突起部2c1の延出部2c12が左前側当接部4d2に干渉し、背面側突起部2c2の延出部2c22が左後側当接部4d3に干渉し、正面側突起部2c5の延出部2c52が右前側当接部4d4に干渉し、背面側突起部2c6の延出部2c62が右後側当接部4d5に干渉する。これによって、トレイ2の上方への移動が規制される。
さらに、支持ユニット4aに対して装着されたトレイ2をカート装置1の左右方向に移動しようとすると、例えば、正面側突起部2c1の延出部2c12と背面側突起部2c2の延出部2c22とが、ベース部4cの左側の縁部4c2に干渉する。また、正面側突起部2c5の延出部2c52と背面側突起部2c6の延出部2c62とがベース部4cの右側の縁部4c3に干渉する。これによって、トレイ2のカート装置1の左右方向への移動が規制される。
トレイ脱離操作部4eは、ベース部4cの左側と右側との各々に設けられており、ベース部4cの前後方向の中央部に配置されている。このトレイ脱離操作部4eは、操作プレート4e1と、付勢ユニット4e2とを備えている。操作プレート4e1は、ベース部4cに形成された開口4c5に表裏面を上下方向に向けて挿通状態で配置される板状の部材であり、ベース部4cの外側に向けられた端部に押込み部4e3が設けられている。つまり、ベース部4cの左側に配置されたトレイ脱離操作部4eの操作プレート4e1は、開口4c5から左側に突出された端部に押込み部4e3が設けられている。また、ベース部4cの右側に配置されたトレイ脱離操作部4eの操作プレート4e1は、開口4c5から右側に突出された端部に押込み部4e3が設けられている。
付勢ユニット4e2は、ベース部4cの下面に対して固定されており、操作プレート4e1の下部の一部を収容している。この付勢ユニット4e2は、カバー内部に不図示のバネが設置されており、操作プレート4e1をベース部4cの外側に向けて付勢している。また、付勢ユニット4e2は、不図示のストッパを備えており、操作プレート4e1のベース部4cの外側へ向けての移動限界位置を規定している。
このようなトレイ脱離操作部4eでは、付勢ユニット4e2からの付勢力以外の外力が作用していない状態では、付勢ユニット4e2によって、操作プレート4e1が不図示のストッパで規制される移動限界位置に付勢されている。以下、操作プレート4e1の上記移動限界位置を基準位置と称する。また、操作プレート4e1の基準位置は、トレイ2が支持ユニット4aに装着された状態で、操作プレート4e1上に設置される係合突起4fがトレイ2の嵌入隙間S1(あるいは嵌入隙間S2)に嵌入される位置に設定されている。
係合突起4fは、操作プレート4e1上に形成されている。この操作プレート4e1は、前後方向に長い棒状の突起であり、前後方向の長さがトレイ2の嵌入隙間S1及び嵌入隙間S2の奥行方向の長さより僅かに短く設定されている。この係合突起4fは、操作プレート4e1が基準位置であり、かつ、トレイ2が支持ユニット4aに装着された状態では、図9に示すように、トレイ2の嵌入隙間S1(あるいは嵌入隙間S2)に嵌入される。
例えば、係合突起4fがトレイ2の嵌入隙間S1に嵌入されると、図9に示すように、係合突起4fの前後にトレイ2の正面側中央突起部2c3と背面側中央突起部2c4とが配置されることになる。この結果、トレイ2がカート装置1の前後方向に移動しようとしたときに、係合突起4fと正面側中央突起部2c3あるいは背面側中央突起部2c4とが干渉し、トレイ2の前後方向の移動が規制される。また、係合突起4fが嵌入隙間S2に嵌入されると、図9に示すように、係合突起4fの前後にトレイ2の正面側中央突起部2c7と背面側中央突起部2c8とが配置されることになる。この結果、トレイ2がカート装置1の前後方向に移動しようとしたときに、係合突起4fと正面側中央突起部2c7あるいは背面側中央突起部2c8とが干渉し、トレイ2の前後方向の移動が規制される。このため、支持ユニット4aに装着されたトレイ2は、カート装置1の前後方向に移動することができなくなる。
ブラケット部4gは、図8あるいは図10に示すように、ブラケット部4gは、カート本体3の支持基体3bに固定されるベース部4g1(取付部)と、ベース部4g1から前側に延出する2本のアーム4g2とを有している。ベース部4g1は、鉛直方向から見た形状が略コの字形状とされた部位であり、図10に示すように、略コの字形状の端部に係止爪4g3を有している。本実施形態では、略コの字形状の2つの端部の各々に、係止爪4g3が、鉛直方向に配列されて3つ形成されている。これらの係止爪4g3は、上下方向の配列ピッチがカート本体3の棚柱3b4の係止孔3b6の配列ピッチと同一とされており、係止孔3b6に挿入可能とされている。また、係止孔3b6に挿入された係止爪4g3は、下方に移動させることによって棚柱3b4に係止される。これによってブラケット部4g(すなわちトレイ支持機構4)がカート本体3に対して固定される。また、カート本体3に対して固定されたブラケット部4g(すなわちトレイ支持機構4)は、カート本体3に対して持ち上げることによって係止爪4g3が棚柱3b4から離間し、カート本体3から取り外すことができる。
なお、上述のように、棚柱3b4には、上下方向に複数の係止孔3b6が形成されている。このため、ブラケット部4g(すなわちトレイ支持機構4)は、ベース部4g1を支持基体3bの高さ方向の任意位置に固定可能とされている。すなわち、本実施形態では、カート本体3の一部である支持基体3bの一定範囲に設けられた棚柱3b4(被取付部)の任意位置にトレイ支持機構4を取り付け可能とされている。
また、ベース部4g1は、上下方向に3つ配列される係止爪4g3のうち、最も上側に配置される係止爪4g3と、真ん中に配置される係止爪4g3との間にスリット4g5が形成されている。このスリット4g5は、ロックユニット4bの後述するロック部材4b1の楔部4b7がカート装置1の前後方向に移動可能に差し込まれる領域である。
アーム4g2は、図8に示すように、カート装置1の左右方向に離間して配置されており、根元部がベース部4g1に固定されている。これらのアーム4g2は、カート装置1の左右方向の厚みが薄くされた板状とされており、上端がベース部4cの下面に固着されている。このようなアーム4g2は、ベース部4g1を下方から支持している。また、図8に示すように、アーム4g2の根元近傍には、前後方向に延在するスリット4g4が形成されている。このスリット4g4は、ロックユニット4bの後述するロック部材4b1の爪部4b6が挿入される。また、スリット4g4は、爪部4b6のカート装置1の前後方向の幅よりも長く設定されている。これによって爪部4b6がスリット4g4に差し込まれた状態でカート装置1の前後方向に移動可能とされている。
ロックユニット4bは、図10に示すように、ロック部材4b1と、コイルバネ4b2とを備えている。図11は、ロック部材4b1の斜視図であり、(a)がカート装置1の前側から見た斜視図であり、(b)がカート装置1の後側から見た斜視図である。
これらの図に示すように、ロック部材4b1は、作業者が指を掛けるための溝部4b31が形成されたベース部4b3と、ベース部4b3からカート装置1の前側に延設される延設プレート4b4と、ベース部4b3から下方に垂下する垂下部4b5と、垂下部4b5の下端から外側に突出する爪部4b6と、ベース部4b3から後方に突出して設けられる楔部4b7とを有している。
ベース部4b3は、左右方向に長く形成されており、ブラケット部4gのアーム4g2同士の間に配置されている(図8参照)。また、ベース部4b3は、支持ユニット4aのベース部4cとブラケット部4gのベース部4g1との間に前後方向に移動可能に配置されている。このベース部4b3の延在方向に沿って上述の溝部4b31が形成されている。延設プレート4b4は、支持ユニット4aのベース部4cの上面の上方に当該上面と平行に配置されている。この延設プレート4b4は、作業者が上述の溝部4b31に指を掛けてロック部材4b1を引くことによって支持ユニット4aのベース部4cの上面に沿って移動される。
垂下部4b5は、ベース部4b3の左右方向の両端部に各々設置されている。爪部4b6は、ブラケット部4gのアーム4g2に形成されたスリット4g4に挿入されている。2つの垂下部4b5に形成された爪部4b6がスリット4g4に挿入されることによって、ロック部材4b1がブラケット部4gに対する左右方向及び上下方向への移動が規制される。つまり、ロック部材4b1は、爪部4b6がスリット4g4に挿入されることによって、スリット4g4の前後方向の長さの範囲で前後方向にのみ移動可能とされる。
楔部4b7は、ベース部4b3の左右方向の両端部に各々設置されている。これらの楔部4b7は、図10に示すように、ブラケット部4gのベース部4g1に形成されたスリット4g5に配置されている。このような楔部4b7は、ロック部材4b1が前後方向に移動されることによって、スリット4g5に沿って前後方向に移動される。また、楔部4b7の前後方向の長さは、ロック部材4b1を最も後側に移動させたときに、先端部が上下方向から見てブラケット部4gの係止爪4g3同士の間に配置され、ロック部材4b1が最も前側に移動されたときに、先端部が上下方向から見てブラケット部4gの係止爪4g3同士の間から引き出されるように設定されている。さらに、楔部4b7の上下方向における厚みは、ブラケット部4gの係止爪4g3が棚柱3b4に係止されている状態で、係止爪4g3の上方に形成される隙間に挿入可能され、係止爪4g3と共に係止孔3b6を埋められるように設定されている。このような楔部4b7が、係止爪4g3の上方に形成される隙間に挿入可能され、係止爪4g3と共に係止孔3b6を埋めると、係止爪4g3を上方に移動させることができなくなり、支持ユニット4a(すなわちトレイ支持機構4)がカート本体3から脱離できなくなる(図14(a)参照)。すなわち、トレイ支持機構4がカート本体3に対してロックされる。
コイルバネ4b2は、延設プレート4b4の下面に形成された突起に巻回されており、先端部が支持ユニット4aのベース部4cの後側の縁部4c4に当接されている。このコイルバネ4b2は、図9に示すように、左右方向に配列されて3つ設けられている。このようなコイルバネ4b2は、ロック部材4b1を後側(すなわちカート本体3の支持基体3b側)に付勢している。このため、ロック部材4b1に対してコイルバネ4b2の付勢力以外の外力が作用していない状態では、ロック部材4b1は、後側(すなわちカート本体3お支持基体3b側)に付勢されている。したがって、作業者がロック部材4b1を前側に移動させていない場合には、上述の楔部4b7が係止爪4g3の上方に形成される隙間に挿入可能され、トレイ支持機構4がカート本体3に対してロックされる。
続いて、このように構成された本実施形態のカート装置1において、トレイ支持機構4にトレイ2を装着するときの動作について、図12及び図13を参照して説明する。
まず、図12(a)に示すように、トレイ2をトレイ支持機構4の装着位置(固定位置)よりも手前側に配置する。このとき、トレイ2の正面側突起部2c1、背面側突起部2c2、正面側中央突起部2c3、背面側中央突起部2c4、正面側突起部2c5、背面側突起部2c6、正面側中央突起部2c7及び背面側中央突起部2c8が、支持ユニット4aのベース部4cに設けられた前側中央当接部4d1、左前側当接部4d2、左後側当接部4d3、右前側当接部4d4及び右後側当接部4d5に干渉しないように、トレイ2を配置する。
続いて、図12(b)に示すように、トレイ2を後側にスライドさせる。そして、図13(a)及び図13(b)に示すように、操作プレート4e1に設置された係合突起4fが左側突起群2cA(図4(a)参照)に属する背面側中央突起部2c4あるいは右側突起群2cB(図4(a)参照)に属する背面側中央突起部2c8に接触すると、係合突起4fが背面側中央突起部2c4の斜面2c41(図4(a)参照)あるいは背面側中央突起部2c8の斜面2c81(図4(a)参照)に案内されてトレイ支持機構4の中央側に徐々に移動される。
そして、係合突起4fは、嵌入隙間S1あるいは嵌入隙間S2まで到達すると、トレイ脱離操作部4eの付勢ユニット4e2の付勢力によって、嵌入隙間S1あるいは嵌入隙間S2に嵌入される(図9参照)。このように係合突起4fが嵌入隙間S1あるいは嵌入隙間S2されると、トレイ2の正面側突起部2c1と支持ユニット4aの左前側当接部4d2とが、トレイ2の背面側突起部2c2と支持ユニット4aの左後側当接部4d3とが、トレイ2の正面側突起部2c5と支持ユニット4aの右前側当接部4d4とが、トレイ2の背面側突起部2c6と支持ユニット4aの右後側当接部4d5とが鉛直方向に重なるように配置される。以上によって、トレイ2がトレイ支持機構4に対して前後左右上下に固定され、トレイ2の装着が完了する。
また、このようにして装着されたトレイ2をトレイ支持機構4から脱離する場合には、トレイ脱離操作部4eの操作プレート4e1を、押込み部4e3を押し込むことによって移動させる。これによって、係合突起4fが嵌入隙間S1あるいは嵌入隙間S2から退避され、トレイ2が前後方向に移動可能となる。この状態で、作業者がトレイ2を図12(a)で示される位置まで移動させ、その後、図9に示す把持領域Haを利用してトレイ2を把持して持ち上げることにより、トレイ2をトレイ支持機構4から脱離する。このように、本実施形態においては、トレイ2をトレイ支持機構4から脱離するときに、把持領域Haが露出されているため、トレイ2を容易に持ち上げることができる。
なお、ここでは、トレイ2の背面側をカート本体3の支持基体3b側に向けてトレイ支持機構4に装着する例について説明した。つまり、図2に示す形でトレイ2を装着する例について説明した。しかしながら、本実施形態のカート装置1では、図1に示すように、トレイ2の正面側をカート本体3の支持基体3b側に向けてトレイ支持機構4に装着することもできる。
このような場合には、トレイ2を装着するときに、操作プレート4e1に設置された係合突起4fが左側突起群2cA(図4(a)参照)に属する正面側中央突起部2c3あるいは右側突起群2cB(図4(a)参照)に属する正面側中央突起部2c7に接触し、係合突起4fが正面側中央突起部2c3の斜面2c31(図4(a)参照)あるいは正面側中央突起部2c7の斜面2c71(図4(a)参照)に案内されてトレイ支持機構4の中央側に徐々に移動されることになる。
続いて、本実施形態のカート装置1において、カート本体3からトレイ支持機構4を脱離するときの動作について、図14及び図15を参照して説明する。
図14(a)に示すように、ロック部材4b1に対してコイルバネ4b2の付勢力以外の外力が作用していない状態では、ロック部材4b1が後側(すなわちカート本体3の支持基体3b側)に付勢されており、楔部4b7が係止爪4g3の上方に形成される隙間に挿入可能とされている。このため、トレイ支持機構4がカート本体3に対してロックされており、トレイ支持機構4を持ち上げることができない。
そこで、まず図14(b)に示すように、ロック部材4b1を手前側に引く。この作業は、作業者が溝部4b31に指を掛けた状態で行う。これによって、楔部4b7が、係止孔3b6から抜け、トレイ支持機構4を持ち上げることが可能となる。その後、図15(a)に示すようにトレイ支持機構4を持ち上げ、さらに図15(b)に示すように係止爪4g3が係止孔3b6から抜けるようにトレイ支持機構4を引き抜くことによって、トレイ支持機構4をカート本体3から脱離することができる。
なお、トレイ支持機構4をカート本体3に装着するときには、ロック部材4b1にコイルバネ4b2の付勢力以外の外力が作用していないため、ロック部材4b1は最も後側に付勢された状態となっている。このため、係止爪4g3を係止孔3b6に差し込むときに楔部4b7が棚柱3b4に干渉する。ただし、さらにトレイ支持機構4を押し込むことによって、棚柱3b4からロック部材4b1が受ける反力がコイルバネ4b2の付勢力を超えるため、特にロック部材4b1を操作しなくてもトレイ支持機構4をカート本体3に対して装着することができる。
以上、上述したような本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4は、トレイ2を脱離する場合に操作されるトレイ脱離操作部4eが設けられると共に、トレイ2の下面の一部を把持領域Haとして露出させる支持ユニット4aを備えている。このような本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4によれば、作業者がトレイ脱離操作部4eを操作してトレイ2をトレイ支持機構4から脱離するときに、把持領域Haを利用してトレイ2を安定して把持することができる。
また、本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4では、支持ユニット4aが、この支持ユニット4aを挟んだ両側にてトレイ2の下面の一部を把持領域Haとして露出させている。このため、作業者が両手で両側から支えるようにトレイ2を把持することができ、より安定的にトレイ2を脱離することが可能となる。
また、本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4では、支持ユニット4aが、トレイ脱離操作部4eに隣接する領域にてトレイ2の下面の一部を把持領域Haとして露出させている。このため、本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4によれば、トレイ2の脱離のときの作業性を向上させることができる。
また、本実施形態におけるにカート装置1及びトレイ支持機構4では、支持ユニット4aに、トレイ2に係合可能とされると共に、トレイ脱離操作部4eの操作によりトレイ2との係合が解除される係合突起4fを備えている。このため、トレイ脱離操作部4eを操作することによって係合突起4fのトレイ2への係合が解除される。このため、簡易な機構によって、トレイ2を支持ユニット4aから脱離可能とすることができる。
また、本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4では、支持ユニット4aが、トレイ2の下面に当接する当接部4dと、当接部4dを支持すると共に当接部4dよりも下方に配置されるベース部4cとを有し、係合突起4fが、鉛直方向にて当接部4dとベース部4cとの間に配置されている。このため、トレイ脱離操作部4eを操作することによって係合突起4fが当接部4dとベース部4cとの間で移動することになり、作業者が係合突起4fと接触することを防止することができる。
また、本実施形態におけるカート装置1及びトレイ支持機構4では、カート本体3に設けられた棚柱3b4の任意位置にトレイ支持機構4を固定可能なベース部4g1を備える。このため、トレイ支持機構4のカート本体3に対する固定位置を任意に変更することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、トレイ脱離操作部4eを操作していない状態(すなわち操作プレート4e1を基準位置とした状態)であっても、把持領域Haが露出されている構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、トレイ脱離操作部4eを操作した場合にのみ、把持領域Haが露出される構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、操作プレート4e1を備えるトレイ脱離操作部4eを用いる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、回動させることによって操作を行う操作バー等を備えるトレイ脱離操作部を備える構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、トレイ2の正面側と背面側とにおいて高さの異なる周壁部2bを備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば周壁部2bの高さがトレイ2の正面側と背面側とで同じとされた構成や、周壁部2bに換えて落下防止バー等を設置する構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、平面視におけるトレイ2の形状が略矩形である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、トレイ2の平面視における形状を、支持基体3bを三方から囲む略コの字状とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、トレイ脱離操作部4eを押し込むことによってトレイ2が脱離される構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、トレイ脱離操作部4eを引き出し操作することによってトレイ2が脱離されるようにしても良い。