WO2017006847A1

WO2017006847A1 - 物品載置部及びカート装置

Info

Publication number: WO2017006847A1
Application number: PCT/JP2016/069591
Authority: WO
Inventors: 延忠高橋; 榊原　義弥
Original assignee: 株式会社岡村製作所
Priority date: 2015-07-03
Filing date: 2016-07-01
Publication date: 2017-01-12
Also published as: CN107734997A; US20180192771A1

Abstract

本発明のトレイ（２）において、カート本体（３）に対して向きを変更して着脱可能とされると共に、トレイ（２）の正面側を支持基体（３ｂ）側に向けてトレイ（２）をトレイ支持機構（４）に対して装着したときのトレイ（２）の物品収容領域の形態と、トレイ（２）の背面側を支持基体（３ｂ）側に向けてトレイ（２）をトレイ支持機構（４）に対して装着したときの物品収容領域の形態とが異なっている。

Description

物品載置部及びカート装置

　本発明は、物品載置部及びカート装置に関するである。
　本願は、２０１５年７月３日に、日本に出願された特願２０１５－１３４７８７号及び特願２０１５－１３４７９７号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　例えば、特許文献１や特許文献２には、オフィスや病院等において使用される走行可能なカート装置が開示されている。これらのカート装置は、物品が載置可能な物品載置部として着脱可能なトレイ等を備えている。

日本国特開２０１３－１７７０９号公報日本国特開２０１３－９４２８１号公報日本国特許第４９４３２５１号公報日本国特開平３－１７３５０６号公報日本国実用新案登録第３１１４６４５号公報

　ところで、物品載置部に載置される物品は１種類であるとは限らない。例えば、病院で使用されるカート装置に装着された物品載置部に、小さな薬瓶や大きなポットが載置される場合がある。また、例えば、オフィスで使用されるカート装置に装着された物品載置部に、薄い小型のファイルと厚い大型のファイルとが載置される場合がある。このため、例えば特許文献３～５には、載置される物品の形状や載置量等の特性に合わせて深さ、幅、奥行が設定されたトレイを有することにより、作業性等を向上させた什器が開示されている。

　ところが、物品載置部に対して物品を載置したり、物品載置部から物品を取り出したりする者は、カート装置を走行させる者とは限らない。例えば、物品を必要とする者の所まで物品をカート装置で搬送し、物品を必要とする者自身が物品載置部から物品を取り出す場合もある。つまり、物品載置部に対して物品を受け渡す者が主として物品載置部のどちら側から物品を受け渡すかは、カート装置等の使用状況によって異なる。しかしながら、特許文献３～５に開示された什器では、什器本体側から見た物品載置部の形状は常に固定されているため、カート装置等の使用状況の変化に対応するためには異なる形状の物品載置部を用意する必要があり、カート装置等の使用状況の変化に柔軟に対応することができない。

　一方で、特許文献２及び５には、ワゴンやカート装置に対して、前後に異なる形状の物品載置部を設置することによって、使い勝手を良好にした構成が開示されている。しかしながら、特許文献２及び５に開示された構成では、複数の形状の物品載置部を用意する必要があり、成形金型等の種類が多くなることによる設備投資額の増加や、管理工数及び管理コストの負担増加が生じることになる。

　本発明は、上述する問題点に鑑みてなされ、什器本体に対して着脱可能な物品載置部が装着されたカート装置において、使い勝手をより向上させることを可能とすることを目的とする。

　本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。

　第１の発明は、走行可能な什器本体と、上記什器本体に対して着脱可能な物品載置部とを備えるカート装置であって、上記物品載置部が、什器本体に対して向きを変更して着脱可能とされると共に、第１の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態と、上記第１の向きと異なる第２の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態とが異なり、上記第１の向きで上記什器本体に装着された物品載置部と、上記第２の向きで上記什器本体に装着された物品載置部とを有する。

　本発明においては、装着の向きによって物品収容領域の形態が異なる物品載置部を備えており、第１の向きで什器本体に装着される物品載置部と、第２の向きで什器本体に装着される物品載置部との２つ以上の物品載置部を有している。このため、同一方向から物品載置部に対して物品の取り出しを行うときであっても、物品収容領域の形態が取り出しの行いやすい形態を選択することができる。さらに、本発明においては、１つの物品載置部の使用形態を変更できるため、複数の形状の物品載置部を用意する必要がなくなり、成形金型等の種類削減による設備投資額の抑制や、管理工数及び管理コストの削減を行うことができる。

　第２の発明は、上記第１の発明において、上記什器本体が、上記物品載置部を着脱可能に支持する載置部支持機構と、上記載置部支持機構を支持すると共に上記載置部支持機構が取り付けられる被取付部が前後に各々設けられた支持基体とを備える。

　本発明においては、支持基体の前後の各々に、物品載置部を着脱可能に支持する載置部支持機構が取り付けられる被取付部が設けられている。このため、支持基体の前後のいずれであっても載置部支持機構すなわち物品載置部を配置することが可能となる。

　第３の発明は、上記第２の発明において、上記載置部支持機構が、鉛直方向の位置を変更可能に上記被取付部に取り付けられている。

　本発明においては、被取付部によって載置部支持機構の鉛直方向の位置が変更可能とされている。このため、本発明によれば、載置部支持機構の支持基体に対する鉛直方向の位置を任意に変更することが可能となる。

　第４の発明は、上記第２または第３の発明において、上記支持基体の前側に配置される物品載置部である前側物品載置部と、上記支持基体の後側に配置される物品載置部である後側物品載置部とを有し、上記前側物品載置部の上記支持基体側の上端部の位置と、上記後側物品載置部の上端部の位置とが同一高さに設定されている。

　本発明においては、前側物品載置部と後側物品載置部との上端位置が同一高さに設定されている。このため、前側物品載置部と後側物品載置部との間での物品の受渡しを容易に行うことが可能となる。

　第５の発明は、上記第１～第４いずれかの発明において、上記物品載置部が、上面が物品の載置面とされた底板と、上記底板の正面側の縁部に立設される正面側落下防止部と、上記底板の背面側の縁部に立設されると共に上記正面側落下防止部よりも上記底板からの高さが高い背面側落下防止部とを備える。

　本発明においては、正面側落下防止部と背面側落下防止部との高さを変更することによって、物品収容領域に深さの異なる２つの領域が形成される。このため、小型の物品と大型の物品とを同時に安定して収容することが可能となる。また、底板を平らにすることができ、物品をより安定して収容することが可能となる。

　第６の発明は、上記第５の発明において、上記正面側落下防止部及び上記背面側落下防止部は、上記底板の縁部に沿って立設される周壁部の一部からなり、上記周壁部が、上記正面側落下防止部に接続されると共に上記正面側落下防止部と同一高さとされた部位と、上記背面側落下防止部に接続されると共に上記背面側落下防止部と同一高さとされた部位とを有する側壁を備える。

　本発明によれば、周壁部の側壁が、正面側落下防止部に接続されると共に正面側落下防止部と同一高さとされた部位と、背面側落下防止部に接続されると共に背面側落下防止部と同一高さとされた部位とを有している。このため、正面側落下防止部及び背面側落下防止部との近傍において、正面側落下防止部及び背面側落下防止部から側壁が上方に突出することがない。その結果、物品収容領域への物品の出し入れの作業性を損なうことなく、周壁部全体で物品が落下することを防止することができる。したがって、物品をより安定して収容することが可能となる。

　第７の発明は、物品を載置可能な物品載置部であって、什器本体に対して向きを変更して着脱可能とされ、第１の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態と、上記第１の向きと異なる第２の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態とが異なる。

　本発明においては、物品載置部が什器本体に対して向きを変更して着脱可能とされている。さらに、本発明においては、第１の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態と、上記第１の向きと異なる第２の向きで上記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態とが異なる。このため、同一方向から物品載置部に対して物品の受渡しを行うときであっても、物品載置部が第１の向きで什器本体に対して装着されている場合と、物品載置部が第２の向きで什器本体に対して装着されている場合とで、物品の受渡しの作業性が変化する。したがって、本発明によれば、１つの物品載置部の使用形態を、状況に応じて任意に変更することができる。

　第８の発明は、上記第７の発明において、正面側あるいは背面側を上記什器本体に向けて上記什器本体に対して着脱可能とされ、上記物品収容領域の上記正面側の領域である正面側収容領域と、上記物品収容領域の上記背面側の領域である背面側収容領域との深さが異なる。

　本発明によれば、深さの異なる２つの領域（正面側収容領域と背面側収容領域）を有しているため、小型の物品と大型の物品とを同時に安定して収容することが可能となる。

　第９の発明は、上記第８の発明において、上面が上記物品の載置面とされた底板と、上記底板の上記正面側の縁部に立設される正面側落下防止部と、上記底板の上記背面側の縁部に立設されると共に上記正面側落下防止部よりも上記底板からの高さが高い背面側落下防止部とを備えるという構成を採用する。

　本発明によれば、正面側落下防止部と背面側落下防止部との高さを変更することによって、深さの異なる２つの領域（正面側収容領域と背面側収容領域）が形成されている。このため、底板を平らにすることができる。したがって、物品をより安定して収容することが可能となる。

　第１０の発明は、上記第９の発明において、上記正面側落下防止部及び上記背面側落下防止部が、上記底板の縁部に沿って立設される周壁部の一部からなる。

　本発明によれば、底板の縁部に沿って周壁部が立設されているため、底板の周囲の全域において物品が落下することを防止することができる。したがって、物品をより安定して収容することが可能となる。

　第１１の発明は、上記第１０の発明において、上記周壁部の上端にフランジが形成されている。

　本発明によれば、周壁部の上端にフランジが設けられているため、物品の出し入れのときに作業者が周壁部の上端に触れたときの感触を、フランジが設けられずに周壁部の上端が薄い場合と比較して柔らかくすることができる。さらに、本発明によれば、フランジによって物品載置部の強度を向上させることが可能となる。

　本発明によれば、同一方向から物品載置部に対して物品の取り出しを行うときであっても、物品収容領域の形態が取り出しの行いやすい形態を選択することができる。したがって、本発明によれば、什器本体に対して着脱可能な物品載置部が装着されたカート装置において、使い勝手をより向上させることができる。

　本発明によれば、１つの物品載置部の使用形態を、状況に応じて任意に変更することができる。このため、本発明によれば、什器本体に対して着脱可能な物品載置部において、使用状況において形態を柔軟に変化させることが可能となる。さらに、１つの物品載置部で使用形態を変更できるため、複数の形状の物品載置部を用意する必要がなくなり、成形金型等の種類削減による設備投資額の抑制や、管理工数及び管理コストの削減を行うことができる。

上下に配列される２つのトレイのうち上側が前向きに設置され、下側が後ろ向きに設置された状態の本発明の一実施形態におけるカート装置の全体図の側面図である。上下に配列される２つのトレイのうち上側が前向きに設置され、下側が後ろ向きに設置された状態の本発明の一実施形態におけるカート装置の全体図の斜視図である。上下に配列される２つのトレイのうち上側が前向きに設置され、下側が後ろ向きに設置された状態の本発明の一実施形態におけるカート装置の全体図の側面図である。上下に配列される２つのトレイのうち上側が前向きに設置され、下側が後ろ向きに設置された状態の本発明の一実施形態におけるカート装置の全体図の斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの、上方から見た斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの、下方から見た斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの三面図のうちの底面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの三面図のうちの側面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの三面図のうちの正面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置のカート本体と、トレイ支持機構とを含む斜視図（トレイを省略した斜視図）である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備える支持基体の水平断面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備える支持基体の正面図である。トレイを取り外した状態において本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構を上方から見た斜視図である。トレイを取り外した状態において本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構を下方から見た斜視図である。トレイを取り付けた状態において本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構を下方から見た下面図である。トレイを取り外した状態において本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構のカート本体側の一部を拡大した側面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるロック部材の斜視図であり、カート装置の前側から見た斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるロック部材の斜視図であり、カート装置の後側から見た斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構にトレイを装着するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構にトレイを装着するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構にトレイを装着するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイ支持機構にトレイを装着するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるカート本体からトレイ支持機構を脱離するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるカート本体からトレイ支持機構を脱離するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるカート本体からトレイ支持機構を脱離するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるカート本体からトレイ支持機構を脱離するときの動作について説明する模式図である。本発明の一実施形態におけるカート装置の変形例を示す斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置の変形例を示す斜視図である。２つのトレイが異なる向きで装着された様子を示す本発明の一実施形態におけるカート装置の全体を示す側面図である。２つのトレイが異なる向きで装着された様子を示す本発明の一実施形態におけるカート装置の全体を示す側面図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの変形例を示す斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの変形例を示す斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの変形例を示す斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置が備えるトレイの変形例を示す斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置の変形例が備える浅型トレイ及びトレイを示し斜視図である。本発明の一実施形態におけるカート装置の変形例が備える浅型トレイ及びトレイを示し斜視図である。

　以下、図面を参照して、本発明に係るカート装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。

　図１Ａ、Ｂ及び図２Ａ、Ｂは、本実施形態のカート装置１の全体図である。図１Ａ及びＢは、上下に配列される２つのトレイ２（物品載置部）のうち上側が前向きに設置され、下側が後ろ向きに設置された状態のカート装置１の全体図であり、図１Ａが側面図、図１Ｂが斜視図である。また、図２Ａ及びＢは、上下に配列される２つのトレイ２（物品載置部）のうち下側が前向きに設置され、上側が後ろ向きに設置された状態のカート装置１の全体図であり、図２Ａが側面図、図２Ｂが斜視図である。なお、以下の説明においては、図１Ａ及び図２Ａにおける左側を前側、同右側を後側とする。

　カート装置１は、オフィスや病院において、書類ファイルや薬瓶等の物品を載置して搬送する什器であり、図１Ａ、Ｂ及び図２Ａ、Ｂに示すように、トレイ２と、カート本体３と、トレイ支持機構４（載置部支持機構）とを備えている。なお、本実施形態においては、カート本体３及びトレイ支持機構４によって本発明の什器本体が構成されている。

　図３Ａ及びＢは、トレイ２の斜視図であり、図３Ａが上方から見た斜視図であり、図３Ｂが下方から見た斜視図である。また、図４Ａ～Ｃは、トレイ２の三面図であり、図４Ａが底面図、図４Ｂが側面図、図４Ｃが正面図である。これらの図に示すように、トレイ２は、底板２ａと、底板２ａの縁部に立設される周壁部２ｂと、底板２ａの下面に形成される突起部２ｃとを備えており、物品が載置可能とされている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図４Ｃで示されている側が正面側とし、この正面と反対側を背面側と称する。また、正面側と背面側とを結ぶ方向を奥行方向とし、奥行方向と直交する水平方向を幅方向とする。

　底板２ａは、上面が平坦な物品載置面とされており、載置された物品を下方から支持する板状の部位である。本実施形態では、底板２ａは、図３Ａ、Ｂ及び図４Ａ～Ｃに示すように、奥行方向が短く幅方向が長い略長方形状とされている。

　周壁部２ｂは、底板２ａを囲むように底板２ａの縁部に立設された壁部であり、底板２ａの正面側の長辺（すなわち縁部）から立設する正面壁２ｄ（正面側落下防止部）と、底板２ａの背面側の長辺（すなわち縁部）から立設する背面壁２ｅ（背面側落下防止部）と、底板２ａの左辺（幅方向の第１側の辺）から立設する第１側壁２ｆと、底板２ａの右辺（幅方向の第２側の辺）から立設する第２側壁２ｇとを有している。

　正面壁２ｄは、背面壁２ｅよりも高さが低く設定されている。
　つまり、背面壁２ｅは、正面壁２ｄよりも高さが高く設定されている。これによって、正面壁２ｄの上端は、背面壁２ｅの上端よりも低い位置とされている。また、第１側壁２ｆは、正面壁２ｄの左側端と背面壁２ｅの左側端とに接続されている。また、第２側壁２ｇは、正面壁２ｄの右側端と背面壁２ｅの右側端とに接続されている。

　第１側壁２ｆは、正面側部２ｆ１と、背面側部２ｆ２と、中間部２ｆ３とを有している。正面側部２ｆ１は、正面壁２ｄに接続されると共に正面壁２ｄと同一高さとされた部位である。背面側部２ｆ２は、背面壁２ｅに接続されると共に背面壁２ｅと同一高さとされた部位である。中間部２ｆ３は、正面側部２ｆ１と背面側部２ｆ２との間に配置されると共に上端が正面側部２ｆ１の上端と背面側部２ｆ２の上端とを直線状に接続するように傾斜した部位である。

　第２側壁２ｇは、正面側部２ｇ１と、背面側部２ｇ２と、中間部２ｇ３とを有している。正面側部２ｇ１は、正面壁２ｄに接続されると共に正面壁２ｄと同一高さとされた部位である。背面側部２ｇ２は、背面壁２ｅに接続されると共に背面壁２ｅと同一高さとされた部位である。中間部２ｇ３は、正面側部２ｇ１と背面側部２ｇ２との間に配置されると共に上端が正面側部２ｇ１の上端と背面側部２ｇ２の上端とを直線状に接続するように傾斜した部位である。なお、図３Ａに示すように、第１側壁２ｆの中間部２ｆ３と、第２側壁２ｇの中間部２ｇ３とは、奥行方向において、同一箇所に設けられている。

　また、周壁部２ｂの上端には、フランジ２ｂ１が形成されている。このフランジ２ｂ１は、周壁部２ｂの上側の縁部を外側に湾曲させることによって形成されている。このフランジ２ｂ１の水平方向の幅は、周壁部２ｂのフランジ２ｂ１を除く領域（フランジ２ｂ１よりも下方の壁領域）の厚さよりも厚く設定されている。

　この周壁部２ｂを有するトレイ２では、周壁部２ｂで囲まれた領域が物品を収容可能な領域（物品収容領域）とされている。さらに、トレイ２では、図３Ａに示すように、正面側にて周壁部２ｂの高さが低く、背面側にて周壁部２ｂの高さが高い形状となっている。このため、トレイ２の物品収容領域の正面側（以下、正面側収容領域Ｒａと称する）は、周壁部２ｂが低いため、物品の出し入れがし易く、目視がし易い領域となるため、例えば小さな物品を収容するのに適した領域となっている。一方で、トレイ２の収容領域の背面側（以下、背面側収容領域Ｒｂと称する）は、周壁部２ｂが高いため、背丈の高い物品がカート装置１の走行振動等によって傾いても周壁部２ｂで支えることができ、例えば背丈の高い物品を安定して収容するのに適した領域となっている。

　このようなトレイ２では、正面側から見た場合には、手前側に深さが浅い正面側収容領域Ｒａが位置し、奥側に深さが深い背面側収容領域Ｒｂが配置される。一方、トレイ２を背面側から見た場合には、手前側に深さが深い背面側収容領域Ｒｂが配置され、奥側に深さが浅い正面側収容領域Ｒａが配置される。つまり、本実施形態におけるトレイ２では、トレイ２の向きを反対にすることによって、同一方向から見たときの物品収容領域の形態（物品収容領域の形状）が変化する。したがって、図１Ａ及びＢに示すように、正面側をカート本体３側に向けてトレイ２を装着した場合の物品収容領域の形態と、背面側をカート本体３側に向けてトレイ２を装着した場合の物品収容領域の形態とが異なる。

　突起部２ｃは、底板２ａの下面から下方に向けて突出した部位である。本実施形態では、図４Ａに示すように複数形成されている。なお、説明の便宜上、これらの突起部２ｃを、トレイ２の左側に配置される左側突起群２ｃＡと、トレイ２の右側に配置される右側突起群２ｃＢとにグループ分けする。

　左側突起群２ｃＡには、突起部２ｃとして、正面側突起部２ｃ１と、背面側突起部２ｃ２と、正面側中央突起部２ｃ３と、背面側中央突起部２ｃ４とが含まれている。これらの正面側突起部２ｃ１、背面側突起部２ｃ２、正面側中央突起部２ｃ３及び背面側中央突起部２ｃ４は、図４Ａに示すように、奥行方向に略直線状に配列されている。

　正面側突起部２ｃ１は、トレイ２の下面から下方に垂下する第１垂下部２ｃ１１と、この第１垂下部２ｃ１１の下端からトレイ２の右側に向けて迫り出した延出部２ｃ１２とを有する。
　延出部２ｃ１２は、長辺がトレイ２の奥行方向に沿うように水平配置される略長方形状の板部であり、右側辺が第１垂下部２ｃ１１の下端と接続されることによってトレイ２の下面と一定の隙間を空けて配置されている。この正面側突起部２ｃ１は、図４Ａに示すように、左側突起群２ｃＡのなかで、最もトレイ２の正面側に配置されている。

　背面側突起部２ｃ２は、正面側突起部２ｃ１と同一形状とされており、トレイ２の下面から下方に垂下する第１垂下部２ｃ２１と、この第１垂下部２ｃ２１の下端からトレイ２の右側に向けて迫り出した延出部２ｃ２２とを有する。延出部２ｃ２２は、長辺がトレイ２の奥行方向に沿うように水平配置される略長方形状の板部であり、右側辺が第１垂下部２ｃ２１の下端と接続されることによってトレイ２の下面と一定の隙間を空けて配置されている。この延出部２ｃ２２からトレイ２の下面までの離間距離は、正面側突起部２ｃ１の延出部２ｃ１２からトレイ２の下面までの離間距離と同一に設定されている。この背面側突起部２ｃ２は、図４Ａに示すように、左側突起群２ｃＡのなかで、最もトレイ２の背面側に配置されている。

　正面側中央突起部２ｃ３及び背面側中央突起部２ｃ４は、正面側突起部２ｃ１と背面側突起部２ｃ２との間に配置されている。正面側中央突起部２ｃ３及び背面側中央突起部２ｃ４のうち、正面側中央突起部２ｃ３がトレイ２の正面側に配置され、背面側中央突起部２ｃ４がトレイ２の背面側に配置されている。これらの正面側中央突起部２ｃ３と背面側中央突起部２ｃ４との間には、トレイ支持機構４が備える後述の係合突起４ｆ（係合部）が嵌入される嵌入隙間Ｓ１が形成されている。

　正面側中央突起部２ｃ３は、正面側突起部２ｃ１及び背面側突起部２ｃ２に対して僅かにトレイ２の幅方向中央部側に変位して配置されている。この正面側中央突起部２ｃ３は、トレイ２の正面側に向けて奥行方向に対して傾斜した斜面２ｃ３１を有している。この斜面２ｃ３１は、トレイ２の正面側から嵌入隙間Ｓ１に向かうに連れてトレイ２の幅方向中央側に向かう面であり、正面側をカート本体３側に向けてトレイ２を着脱する時に係合突起４ｆを案内する。背面側中央突起部２ｃ４は、正面側中央突起部２ｃ３と同様に、正面側突起部２ｃ１及び背面側突起部２ｃ２に対して僅かにトレイ２の幅方向中央部側に変位して配置されている。この背面側中央突起部２ｃ４は、トレイ２の背面側に向けて奥行方向に対して傾斜した斜面２ｃ４１を有している。この斜面２ｃ４１は、トレイ２の背面側から嵌入隙間Ｓ１に向かうに連れてトレイ２の幅方向中央側に向かう面であり、背面側をカート本体３側に向けてトレイ２を着脱する時に係合突起４ｆを案内する。これらの正面側中央突起部２ｃ３と背面側中央突起部２ｃ４とは、トレイ２の奥行方向の中央を境として対称形状とされている。

　右側突起群２ｃＢには、突起部２ｃとして、正面側突起部２ｃ５と、背面側突起部２ｃ６と、正面側中央突起部２ｃ７と、背面側中央突起部２ｃ８とが含まれている。右側突起群２ｃＢに含まれる正面側突起部２ｃ５、背面側突起部２ｃ６、正面側中央突起部２ｃ７及び背面側中央突起部２ｃ８は、左側突起群２ｃＡと左右対称形状とされている。

　すなわち、正面側突起部２ｃ５は、左側突起群２ｃＡの正面側突起部２ｃ１と左右対称形状であり、第１垂下部２ｃ５１と延出部２ｃ５２とを有している。また、背面側突起部２ｃ６は、左側突起群２ｃＡの背面側突起部２ｃ２と左右対称形状であり、第１垂下部２ｃ６１と延出部２ｃ６２とを有している。また、正面側中央突起部２ｃ７は、左側突起群２ｃＡの正面側中央突起部２ｃ３と左右対称形状であり、斜面２ｃ７１を有している。また、背面側中央突起部２ｃ８は、左側突起群２ｃＡの背面側中央突起部２ｃ４と左右対称形状であり、斜面２ｃ８１を有している。さらに、正面側中央突起部２ｃ７と背面側中央突起部２ｃ８との間には、トレイ支持機構４が備える後述の係合突起４ｆが嵌入する嵌入隙間Ｓ２が形成されている。

　図５は、カート本体３と、トレイ支持機構４とを含む斜視図（トレイ２を省略した斜視図）である。カート本体３は、脚部３ａと、支持基体３ｂと、天板ユニット３ｃと、昇降操作部３ｄとを備えている。

　脚部３ａは、４本の直線状の脚杆３ａ１と、これらの脚杆３ａ１の根元が接続される第１ベース部３ａ２と、各々の脚杆３ａ１の先端部に取り付けられるキャスタ３ａ３と、キャスタ３ａ３をロックするロック部３ａ４とを備えている。このような脚部３ａのキャスタ３ａ３が床面に当接した状態で転動することにより、カート装置１が走行可能とされている。また、ロック部３ａ４によりキャスタ３ａ３をロックすることによって、カート装置１の移動が規制される。

　図６Ａは支持基体３ｂの水平断面図であり、図６Ｂは支持基体３ｂの正面図である。図６Ａに示すように、支持基体３ｂは、外側支柱ユニット３ｂ１と、内側支柱ユニット３ｂ２とを有している。外側支柱ユニット３ｂ１は、脚部３ａの第１ベース部３ａ２上に立設される中空の柱状部であるアウタ３ｂ３と、アウタ３ｂ３に固定される棚柱３ｂ４とを備えている。アウタ３ｂ３には、カート装置１の前側と後側との各々に２本の第１溝部３ｂ５が形成されている。これらの２本の第１溝部３ｂ５は、互いが平行な状態で各々が鉛直方向に延びて形成されている。棚柱３ｂ４は、アウタ３ｂ３の第１溝部３ｂ５の各々に嵌合されている。つまり、本実施形態においては、棚柱３ｂ４は、カート装置１の前側と後側との各々に２本ずつで合計４本設けられている。各々の棚柱３ｂ４には、鉛直方向に一定ピッチにて係止孔３ｂ６が形成されている。これらの係止孔３ｂ６は、トレイ支持機構４が備える後述の係止爪４ｇ３が挿入される箇所である。これらの複数の係止孔３ｂ６の一部に対してトレイ支持機構４を係止させることによって、任意の高さにトレイ支持機構４を配置することができる。

　内側支柱ユニット３ｂ２は、外側支柱ユニット３ｂ１のアウタ３ｂ３の内部に挿通されると共に上端に天板ユニット３ｃが固定された中空の柱状部３ｂ７と、柱状部３ｂ７の側部に軸支されると共に外側支柱ユニット３ｂ１のアウタ３ｂ３の内壁面に当接するローラ３ｂ８とを有している。このような内側支柱ユニット３ｂ２は、ローラ３ｂ８が転動することによって外側支柱ユニット３ｂ１のアウタ３ｂ３の内部を鉛直方向に移動可能とされている。内側支柱ユニット３ｂ２が外側支柱ユニット３ｂ１から上方に大きく突出されている場合には、全体として支持基体３ｂが伸びた状態とされ、天板ユニット３ｃが高い位置に配置される。一方、内側支柱ユニット３ｂ２の多くが外側支柱ユニット３ｂ１に収容されている場合には、全体として支持基体３ｂが縮んだ状態とされ、天板ユニット３ｃが低い位置に配置される。

　天板ユニット３ｃは、天板３ｃ１と、落下防止バー３ｃ２と、ハンドル３ｃ３とを備えている。天板３ｃ１は、上面が物品載置面とされた略矩形状の板部材であり、内側支柱ユニット３ｂ２の柱状部３ｂ７の上端に固定されている。落下防止バー３ｃ２は、天板ユニット３ｃの上方であって天板ユニット３ｃの前側に支持されており、天板ユニット３ｃの縁部に沿って屈曲されている。この落下防止バー３ｃ２は、例えばカート装置１が走行状態から停止したときに天板３ｃ１上に載置された物品が天板３ｃ１上を滑って天板３ｃ１の前側から落下することを防止する。ハンドル３ｃ３は、天板３ｃ１の後側の縁部からさらに後方に向けて突出して設けられている。このハンドル３ｃ３は、カート装置１を走行させるときに、作業者が把持する部位である。

　昇降操作部３ｄは、操作レバー３ｄ１と、不図示のロック機構とを備えている。操作レバー３ｄ１は、ハンドル３ｃ３の下方に配置されており（図１Ａ、Ｂ及び図２Ａ、Ｂ参照）、操作されることによってロック機構による内側支柱ユニット３ｂ２のロックが解除される。ロック機構は、内側支柱ユニット３ｂ２を外側支柱ユニット３ｂ１に対して固定するため、操作レバー３ｄ１が操作された場合のみロックが解除される。このような昇降操作部３ｄによって、任意の高さに天板３ｃ１を配置することができる。

　トレイ支持機構４は、本実施形態においては、図５に示すように、カート本体３に対して２つ設けられている。これらのトレイ支持機構４は、鉛直方向に離間して配置されており、各々がトレイ２を着脱可能に支持している。なお、これらのトレイ支持機構４は、配置される高さが異なる以外は同一の構成であるため、以下の説明ではその１つについて説明を行う。

　図７は、トレイ２を取り外した状態においてトレイ支持機構４を上方から見た斜視図である。また、図８は、トレイ２を取り外した状態においてトレイ支持機構４を下方から見た斜視図である。また、図９は、トレイ２を取り付けた状態においてトレイ支持機構４を下方から見た下面図である。また、図１０は、トレイ２を取り外した状態においてトレイ支持機構４のカート本体３側の一部を拡大した側面図である。これらの図に示すように、トレイ支持機構４は、支持ユニット４ａと、ロックユニット４ｂとを備えている。

　支持ユニット４ａは、第３ベース部４ｃと、当接部４ｄと、トレイ脱離操作部４ｅ（操作部）と、係合突起４ｆと、ブラケット部４ｇとを備えている。第３ベース部４ｃは、当接部４ｄ、トレイ脱離操作部４ｅ及び係合突起４ｆを直接あるいは間接的に支持する板状の部位である。この第３ベース部４ｃは、図１０に示すように、トレイ２の下面よりも面積が小さな略矩形状とされており、トレイ２の下面の左右両端近傍が露出されるようにトレイ２の下面を覆っている。

　また、第３ベース部４ｃの前側縁部４ｃ１と、左側縁部４ｃ２と、右側縁部４ｃ３とは、図７に示すように、上方に向けて折り曲げられている。また、第３ベース部４ｃの後側縁部４ｃ４は、下方に向けて折り曲げられている。第３ベース部４ｃの前側縁部４ｃ１と、左側縁部４ｃ２と、右側縁部４ｃ３とは、一体的に接続された当接部４ｄを支持している。さらに、左側縁部４ｃ２と、右側縁部４ｃ３とには、トレイ脱離操作部４ｅの後述する操作プレート４ｅ１が挿通される開口４ｃ５が各々前後方向の中央に形成されている。また、第３ベース部４ｃの後側縁部４ｃ４は、ロックユニット４ｂの後述するコイルバネ４ｂ２の当接面とされている。

　当接部４ｄは、第３ベース部４ｃの前側縁部４ｃ１と、左側縁部４ｃ２と、右側縁部４ｃ３と一体的に設けられている。本実施形態では、図７に示すように、当接部４ｄとして、前側中央当接部４ｄ１と、左前側当接部４ｄ２と、左後側当接部４ｄ３と、右前側当接部４ｄ４と、右後側当接部４ｄ５とが設けられている。

　前側中央当接部４ｄ１は、第３ベース部４ｃの前側縁部４ｃ１の上端から後方に延設され、上面がトレイ２の下面と当接する当接面とされている。左前側当接部４ｄ２は、第３ベース部４ｃの左側縁部４ｃ２の前側端部に設けられており、左側縁部４ｃ２の上端から右側に向けて延設されている。この左前側当接部４ｄ２は、上面がトレイ２の下面と当接する当接面とされており、左前側当接部４ｄ２の上面が前側中央当接部４ｄ１の上面と同一高さとなるように配置されている。左後側当接部４ｄ３は、第３ベース部４ｃの左側縁部４ｃ２の後側端部に設けられており、左側縁部４ｃ２の上端から右側に向けて延設されている。この左後側当接部４ｄ３も、上面がトレイ２の下面と当接する当接面とされており、左後側当接部４ｄ３の上面が前側中央当接部４ｄ１の上面と同一高さとなるように配置されている。右前側当接部４ｄ４は、第３ベース部４ｃの右側縁部４ｃ３の前側端部に設けられており、右側縁部４ｃ３の上端から左側に向けて延設されている。この右前側当接部４ｄ４も、上面がトレイ２の下面と当接する当接面とされており、右前側当接部４ｄ４の上面が前側中央当接部４ｄ１の上面と同一高さとなるように配置されている。右後側当接部４ｄ５は、第３ベース部４ｃの右側縁部４ｃ３の後側端部に設けられており、右側縁部４ｃ３の上端から左側に向けて延設されている。この右後側当接部４ｄ５も、上面がトレイ２の下面と当接する当接面とされており、右後側当接部４ｄ５の上面が前側中央当接部４ｄ１の上面と同一高さとなるように配置されている。

　これらの当接部４ｄは、全てトレイ２の下面に当接する同一高さの当接面を有している。トレイ２は、これらの当接面に当接されることによって支持される。すなわち、トレイ２は、前側中央当接部４ｄ１の上面と、左前側当接部４ｄ２の上面と、左後側当接部４ｄ３の上面と、右前側当接部４ｄ４の上面と、右後側当接部４ｄ５の上面とによって下方から支持されている。これによって、トレイ２の下方への移動が規制される。

　また、これらの当接部４ｄは、上述のように上方に向けて折り曲げられた前側縁部４ｃ１と、左側縁部４ｃ２と、右側縁部４ｃ３とのいずれかの上端から第３ベース部４ｃの内側に延びるように形成されている。このため、これらの当接部４ｄは、第３ベース部４ｃの上面から一定距離離間されて配置されている。つまり、当接部４ｄは、第３ベース部４ｃの上面との間に上下方向に一定の隙間を空けて配置されている。

　トレイ２が支持ユニット４ａに対して装着された状態では、例えば、正面側突起部２ｃ１の延出部２ｃ１２が左前側当接部４ｄ２の下方に差し込まれ、背面側突起部２ｃ２の延出部２ｃ２２が左後側当接部４ｄ３の下方に差し込まれる。また、正面側突起部２ｃ５の延出部２ｃ５２が右前側当接部４ｄ４の下方に差し込まれ、背面側突起部２ｃ６の延出部２ｃ６２が右後側当接部４ｄ５の下方に差し込まれる。このため、支持ユニット４ａに対して装着されたトレイ２を上方に移動しようとすると、正面側突起部２ｃ１の延出部２ｃ１２が左前側当接部４ｄ２に干渉し、背面側突起部２ｃ２の延出部２ｃ２２が左後側当接部４ｄ３に干渉し、正面側突起部２ｃ５の延出部２ｃ５２が右前側当接部４ｄ４に干渉し、背面側突起部２ｃ６の延出部２ｃ６２が右後側当接部４ｄ５に干渉する。これによって、トレイ２の上方への移動が規制される。

　さらに、支持ユニット４ａに対して装着されたトレイ２をカート装置１の左右方向に移動しようとすると、例えば、正面側突起部２ｃ１の延出部２ｃ１２と背面側突起部２ｃ２の延出部２ｃ２２とが、第３ベース部４ｃの左側縁部４ｃ２に干渉する。また、正面側突起部２ｃ５の延出部２ｃ５２と背面側突起部２ｃ６の延出部２ｃ６２とが第３ベース部４ｃの右側縁部４ｃ３に干渉する。これによって、トレイ２のカート装置１の左右方向への移動が規制される。

　トレイ脱離操作部４ｅは、第３ベース部４ｃの左側と右側との各々に設けられており、第３ベース部４ｃの前後方向の中央部に配置されている。このトレイ脱離操作部４ｅは、操作プレート４ｅ１と、付勢ユニット４ｅ２とを備えている。操作プレート４ｅ１は、第３ベース部４ｃに形成された開口４ｃ５に表裏面を上下方向に向けて挿通状態で配置される板状の部材であり、第３ベース部４ｃの外側に向けられた端部に押込み部４ｅ３が設けられている。つまり、第３ベース部４ｃの左側に配置されたトレイ脱離操作部４ｅの操作プレート４ｅ１は、開口４ｃ５から左側に突出された端部に押込み部４ｅ３が設けられている。また、第３ベース部４ｃの右側に配置されたトレイ脱離操作部４ｅの操作プレート４ｅ１は、開口４ｃ５から右側に突出された端部に押込み部４ｅ３が設けられている。

　付勢ユニット４ｅ２は、第３ベース部４ｃの下面に対して固定されており、操作プレート４ｅ１の下部の一部を収容している。この付勢ユニット４ｅ２は、カバー内部に不図示のバネが設置されており、操作プレート４ｅ１を第３ベース部４ｃの外側に向けて付勢している。
　また、付勢ユニット４ｅ２は、不図示のストッパを備えており、操作プレート４ｅ１の第３ベース部４ｃの外側へ向けての移動限界位置を規定している。

　このようなトレイ脱離操作部４ｅでは、付勢ユニット４ｅ２からの付勢力以外の外力が作用していない状態では、付勢ユニット４ｅ２によって、操作プレート４ｅ１が不図示のストッパで規制される移動限界位置に付勢されている。以下、操作プレート４ｅ１の上記移動限界位置を基準位置と称する。また、操作プレート４ｅ１の基準位置は、トレイ２が支持ユニット４ａに装着された状態で、操作プレート４ｅ１上に設置される係合突起４ｆがトレイ２の嵌入隙間Ｓ１（あるいは嵌入隙間Ｓ２）に嵌入する位置に設定されている。

　係合突起４ｆは、操作プレート４ｅ１上に形成されている。この操作プレート４ｅ１は、前後方向に長い棒状の突起であり、前後方向の長さがトレイ２の嵌入隙間Ｓ１及び嵌入隙間Ｓ２の奥行方向の長さより僅かに短く設定されている。この係合突起４ｆは、操作プレート４ｅ１が基準位置であり、かつ、トレイ２が支持ユニット４ａに装着された状態では、図９に示すように、トレイ２の嵌入隙間Ｓ１（あるいは嵌入隙間Ｓ２）に嵌入される。

　例えば、係合突起４ｆがトレイ２の嵌入隙間Ｓ１に嵌入されると、図９に示すように、係合突起４ｆの前後にトレイ２の正面側中央突起部２ｃ３と背面側中央突起部２ｃ４とが配置されることになる。この結果、トレイ２がカート装置１の前後方向に移動しようとしたときに、係合突起４ｆと正面側中央突起部２ｃ３あるいは背面側中央突起部２ｃ４とが干渉し、トレイ２の前後方向の移動が規制される。また、係合突起４ｆが嵌入隙間Ｓ２に嵌入すると、図９に示すように、係合突起４ｆの前後にトレイ２の正面側中央突起部２ｃ７と背面側中央突起部２ｃ８とが配置されることになる。この結果、トレイ２がカート装置１の前後方向に移動しようとしたときに、係合突起４ｆと正面側中央突起部２ｃ７あるいは背面側中央突起部２ｃ８とが干渉し、トレイ２の前後方向の移動が規制される。このため、支持ユニット４ａに装着されたトレイ２は、カート装置１の前後方向に移動することができなくなる。

　ブラケット部４ｇは、図８あるいは図１０に示すように、ブラケット部４ｇは、カート本体３の支持基体３ｂに固定される第４ベース部４ｇ１（取付部）と、第４ベース部４ｇ１から前側に延びる２本のアーム４ｇ２とを有している。第４ベース部４ｇ１は、鉛直方向から見た形状が略Ｕ字形状とされた部位であり、図１０に示すように、略Ｕ字形状の端部に係止爪４ｇ３を有している。本実施形態では、略Ｕ字形状の２つの端部の各々に、係止爪４ｇ３が、鉛直方向に配列されて３つ形成されている。これらの係止爪４ｇ３は、上下方向の配列ピッチがカート本体３の棚柱３ｂ４の係止孔３ｂ６の配列ピッチと同一とされており、係止孔３ｂ６に挿入可能とされている。また、係止孔３ｂ６に挿入された係止爪４ｇ３は、下方に移動させることによって棚柱３ｂ４に係止される。これによってブラケット部４ｇ（すなわちトレイ支持機構４）がカート本体３に対して固定される。また、カート本体３に対して固定されたブラケット部４ｇ（すなわちトレイ支持機構４）は、カート本体３に対して持ち上げられることによって係止爪４ｇ３が棚柱３ｂ４から離間し、カート本体３から取り外すことができる。

　なお、上述のように、棚柱３ｂ４には、上下方向に複数の係止孔３ｂ６が形成されている。このため、ブラケット部４ｇ（すなわちトレイ支持機構４）は、第４ベース部４ｇ１を支持基体３ｂの高さ方向の任意位置に固定可能とされている。すなわち、本実施形態では、カート本体３の一部である支持基体３ｂの一定範囲に設けられた棚柱３ｂ４（被取付部）の任意の位置にトレイ支持機構４を取り付け可能とされている。

　また、第４ベース部４ｇ１は、上下方向に３つ配列される係止爪４ｇ３のうち、最も上側に配置される係止爪４ｇ３と、真ん中に配置される係止爪４ｇ３との間に第２スリット４ｇ５が形成されている。この第２スリット４ｇ５は、ロックユニット４ｂの後述するロック部材４ｂ１の楔部４ｂ７がカート装置１の前後方向に移動可能に差し込まれる領域である。

　アーム４ｇ２は、図８に示すように、カート装置１の左右方向に離間して配置されており、根元部が第４ベース部４ｇ１に固定されている。これらのアーム４ｇ２は、カート装置１の左右方向の厚さが薄い板状とされており、上端が第３ベース部４ｃの下面に固着されている。このようなアーム４ｇ２は、第４ベース部４ｇ１を下方から支持している。また、図８に示すように、アーム４ｇ２の根元近傍には、前後方向に延びる第１スリット４ｇ４が形成されている。この第１スリット４ｇ４には、ロックユニット４ｂの後述するロック部材４ｂ１の爪部４ｂ６が挿入される。また、第１スリット４ｇ４は、爪部４ｂ６のカート装置１の前後方向の幅よりも長く設定されている。これによって爪部４ｂ６が第１スリット４ｇ４に差し込まれた状態でカート装置１の前後方向に移動可能とされている。

　ロックユニット４ｂは、図１０に示すように、ロック部材４ｂ１と、コイルバネ４ｂ２とを備えている。図１１Ａ及びＢは、ロック部材４ｂ１の斜視図であり、図１１Ａがカート装置１の前側から見た斜視図であり、図１１Ｂがカート装置１の後側から見た斜視図である。

　これらの図に示すように、ロック部材４ｂ１は、作業者が指を掛けるための第２溝部４ｂ３１が形成された第２ベース部４ｂ３と、第２ベース部４ｂ３からカート装置１の前側に延設される延設プレート４ｂ４と、第２ベース部４ｂ３から下方に垂下する第２垂下部４ｂ５と、第２垂下部４ｂ５の下端から外側に突出する爪部４ｂ６と、第２ベース部４ｂ３から後方に突出して設けられる楔部４ｂ７とを有している。

　第２ベース部４ｂ３は、左右方向に長く形成されており、ブラケット部４ｇのアーム４ｇ２同士の間に配置されている（図８参照）。また、第２ベース部４ｂ３は、支持ユニット４ａの第３ベース部４ｃとブラケット部４ｇの第４ベース部４ｇ１との間に前後方向に移動可能に配置されている。この第２ベース部４ｂ３の延びる方向に沿って第２溝部４ｂ３１が形成されている。延設プレート４ｂ４は、支持ユニット４ａの第３ベース部４ｃの上面の上方に第３ベース部４ｃの上面と平行に配置されている。この延設プレート４ｂ４は、作業者が第２溝部４ｂ３１に指を掛けてロック部材４ｂ１を引くことによって、支持ユニット４ａの第３ベース部４ｃの上面に沿って移動する。

　第２垂下部４ｂ５は、第２ベース部４ｂ３の左右方向の両端部に各々設置されている。爪部４ｂ６は、ブラケット部４ｇのアーム４ｇ２に形成された第１スリット４ｇ４に挿入されている。
　２つの第２垂下部４ｂ５に形成された爪部４ｂ６が第１スリット４ｇ４に挿入されることによって、ロック部材４ｂ１がブラケット部４ｇに対する左右方向及び上下方向への移動が規制される。つまり、ロック部材４ｂ１は、爪部４ｂ６が第１スリット４ｇ４に挿入されることによって、第１スリット４ｇ４の前後方向の長さの範囲で前後方向にのみ移動可能とされる。

　楔部４ｂ７は、第２ベース部４ｂ３の左右方向の両端部に各々設置されている。これらの楔部４ｂ７は、図１０に示すように、ブラケット部４ｇの第４ベース部４ｇ１に形成された第２スリット４ｇ５に配置されている。このような楔部４ｂ７は、ロック部材４ｂ１が前後方向に移動することによって、第２スリット４ｇ５に沿って前後方向に移動する。また、楔部４ｂ７の前後方向の長さは、ロック部材４ｂ１を最も後側に移動させたときに、先端部が上下方向から見てブラケット部４ｇの係止爪４ｇ３同士の間に配置され、ロック部材４ｂ１が最も前側に移動されたときに、先端部が上下方向から見てブラケット部４ｇの係止爪４ｇ３同士の間から引き出される長さに設定されている。さらに、楔部４ｂ７の上下方向における厚さは、ブラケット部４ｇの係止爪４ｇ３が棚柱３ｂ４に係止されている状態で、係止爪４ｇ３の上方に形成される隙間に挿入可能とされ、係止爪４ｇ３と共に係止孔３ｂ６を埋められる厚さに設定されている。このような楔部４ｂ７が、係止爪４ｇ３の上方に形成される隙間に挿入可能とされ、係止爪４ｇ３と共に係止孔３ｂ６を埋めると、係止爪４ｇ３を上方に移動させることができなくなり、支持ユニット４ａ（すなわちトレイ支持機構４）がカート本体３から脱離できなくなる（図１４Ａ参照）。すなわち、トレイ支持機構４がカート本体３に対してロックされる。

　コイルバネ４ｂ２は、延設プレート４ｂ４の下面に形成された突起に巻回されており、先端部が支持ユニット４ａの第３ベース部４ｃの後側縁部４ｃ４に当接されている。このコイルバネ４ｂ２は、図９に示すように、左右方向に配列されて３つ設けられている。このようなコイルバネ４ｂ２は、ロック部材４ｂ１を後側（すなわちカート本体３の支持基体３ｂ側）に付勢している。このため、ロック部材４ｂ１に対してコイルバネ４ｂ２の付勢力以外の外力が作用していない状態では、ロック部材４ｂ１は、後側（すなわちカート本体３お支持基体３ｂ側）に付勢されている。したがって、作業者がロック部材４ｂ１を前側に移動させていない場合には、上述の楔部４ｂ７が係止爪４ｇ３の上方に形成される隙間に挿入可能とされ、トレイ支持機構４がカート本体３に対してロックされる。

　続いて、このように構成された本実施形態のカート装置１において、トレイ支持機構４にトレイ２を装着するときの動作について、図１２Ａ、Ｂ及び図１３Ａ、Ｂを参照して説明する。

　まず、図１２Ａに示すように、トレイ２をトレイ支持機構４の装着位置（固定位置）よりも手前側に配置する。このとき、トレイ２の正面側突起部２ｃ１、背面側突起部２ｃ２、正面側中央突起部２ｃ３、背面側中央突起部２ｃ４、正面側突起部２ｃ５、背面側突起部２ｃ６、正面側中央突起部２ｃ７及び背面側中央突起部２ｃ８が、支持ユニット４ａの第３ベース部４ｃに設けられた前側中央当接部４ｄ１、左前側当接部４ｄ２、左後側当接部４ｄ３、右前側当接部４ｄ４及び右後側当接部４ｄ５に干渉しないように、トレイ２を配置する。

　続いて、図１２Ｂに示すように、トレイ２を後側にスライドさせる。そして、図１３Ａ及びＢに示すように、操作プレート４ｅ１に設置された係合突起４ｆが左側突起群２ｃＡ（図４Ａ参照）に属する背面側中央突起部２ｃ４あるいは右側突起群２ｃＢ（図４Ａ参照）に属する背面側中央突起部２ｃ８に接触すると、係合突起４ｆが背面側中央突起部２ｃ４の斜面２ｃ４１（図４Ａ参照）あるいは背面側中央突起部２ｃ８の斜面２ｃ８１（図４Ａ参照）に案内されてトレイ支持機構４の中央側に徐々に移動する。

　そして、係合突起４ｆは、嵌入隙間Ｓ１あるいは嵌入隙間Ｓ２まで到達すると、トレイ脱離操作部４ｅの付勢ユニット４ｅ２の付勢力によって、嵌入隙間Ｓ１あるいは嵌入隙間Ｓ２に嵌入する（図９参照）。このように係合突起４ｆが嵌入隙間Ｓ１あるいは嵌入隙間Ｓ２に嵌入すると、トレイ２の正面側突起部２ｃ１と支持ユニット４ａの左前側当接部４ｄ２とが、トレイ２の背面側突起部２ｃ２と支持ユニット４ａの左後側当接部４ｄ３とが、トレイ２の正面側突起部２ｃ５と支持ユニット４ａの右前側当接部４ｄ４とが、トレイ２の背面側突起部２ｃ６と支持ユニット４ａの右後側当接部４ｄ５とが鉛直方向に重なるように配置される。以上によって、トレイ２がトレイ支持機構４に対して前後左右上下方向において固定され、トレイ２の装着が完了する。

　また、このようにして装着されたトレイ２をトレイ支持機構４から脱離させる場合には、押込み部４ｅ３を押し込むことによってトレイ脱離操作部４ｅの操作プレート４ｅ１を移動させる。これによって、係合突起４ｆが嵌入隙間Ｓ１あるいは嵌入隙間Ｓ２から退避し、トレイ２が前後方向に移動可能となる。この状態で、作業者がトレイ２を図１２Ａで示される位置まで移動させ、その後、トレイ２を把持して持ち上げることにより、トレイ２はトレイ支持機構４から脱離する。

　なお、ここでは、トレイ２の背面側をカート本体３の支持基体３ｂ側に向けてトレイ支持機構４に装着する例について説明した。つまり、図２Ａ、Ｂに示す形でトレイ２を装着する例について説明した。しかしながら、本実施形態のカート装置１では、図１Ａ、Ｂに示すように、トレイ２の正面側をカート本体３の支持基体３ｂ側に向けてトレイ支持機構４に装着することもできる。

　このような場合には、トレイ２を装着するときに、操作プレート４ｅ１に設置された係合突起４ｆが左側突起群２ｃＡ（図４Ａ参照）に属する正面側中央突起部２ｃ３あるいは右側突起群２ｃＢ（図４Ａ参照）に属する正面側中央突起部２ｃ７に接触する。すると、係合突起４ｆが正面側中央突起部２ｃ３の斜面２ｃ３１（図４Ａ参照）あるいは正面側中央突起部２ｃ７の斜面２ｃ７１（図４Ａ参照）に案内されてトレイ支持機構４の中央側に徐々に移動することになる。

　続いて、本実施形態のカート装置１において、カート本体３からトレイ支持機構４を脱離するときの動作について、図１４Ａ、Ｂ及び図１５Ａ、Ｂを参照して説明する。

　図１４Ａに示すように、ロック部材４ｂ１に対してコイルバネ４ｂ２の付勢力以外の外力が作用していない状態では、ロック部材４ｂ１が後側（すなわちカート本体３の支持基体３ｂ側）に付勢されており、楔部４ｂ７が係止爪４ｇ３の上方に形成される隙間に挿入可能とされている。このため、トレイ支持機構４がカート本体３に対してロックされており、トレイ支持機構４を持ち上げることができない。

　そこで、まず図１４Ｂに示すように、ロック部材４ｂ１を手前側に引く。この作業は、作業者が第２溝部４ｂ３１に指を掛けた状態で行う。これによって、楔部４ｂ７が、係止孔３ｂ６から抜け、トレイ支持機構４を持ち上げることが可能となる。その後、図１５Ａに示すようにトレイ支持機構４を持ち上げ、さらに図１５Ｂに示すように係止爪４ｇ３が係止孔３ｂ６から抜けるようにトレイ支持機構４を引き抜くことによって、トレイ支持機構４をカート本体３から脱離することができる。

　なお、トレイ支持機構４をカート本体３に装着するときには、ロック部材４ｂ１にコイルバネ４ｂ２の付勢力以外の外力が作用していないため、ロック部材４ｂ１は最も後側に付勢された状態となっている。このため、係止爪４ｇ３を係止孔３ｂ６に差し込むときに楔部４ｂ７が棚柱３ｂ４に干渉する。ただし、さらにトレイ支持機構４を押し込むことによって、棚柱３ｂ４からロック部材４ｂ１が受ける反力がコイルバネ４ｂ２の付勢力を超えるため、特にロック部材４ｂ１を操作しなくてもトレイ支持機構４をカート本体３に対して装着することができる。

　以上、上述したような本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、トレイ２がトレイ支持機構４に対して向きを変更して着脱可能とされている。さらに、本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、トレイ２が、カート本体３に対して向きを変更して着脱可能とされると共に、正面側を支持基体３ｂ側に向けてトレイ２をトレイ支持機構４に対して装着したとき（すなわち物品載置部を第１の向きで什器本体に装着したとき）のトレイ２の物品収容領域の形態と、背面側を支持基体３ｂ側に向けてトレイ２をトレイ支持機構４に対して装着したとき（すなわち物品載置部を第１の向きと異なる第２の向きで什器本体に装着したとき）の物品収容領域の形態とが異なっている。つまり、正面側を支持基体３ｂ側に向けてトレイ２をトレイ支持機構４に対して装着したときには、物品収容領域は、正面側収容領域Ｒａがカート装置１の後側に配置され、背面側収容領域Ｒｂがカート装置１の前側に配置される形態となる。一方、背面側を支持基体３ｂ側に向けてトレイ２をトレイ支持機構４に対して装着したときには、物品収容領域は、正面側収容領域Ｒａがカート装置１の前側に配置され、背面側収容領域Ｒｂがカート装置１の後側に配置される形態となる。

　さらに、本実施形態のカート装置１においては、図１Ａ、Ｂあるいは図２Ａ、Ｂに示すように、正面側を支持基体３ｂ側に向けて配置されたトレイ２と、背面側を支持基体３ｂ側に向けて配置されたトレイ２との両方を備えている。このため、２つのトレイ２の物品収容領域の形態が異なり、同一方向からトレイ２に対して物品の受渡しを行うときであっても、物品収容領域の形態が物品の受渡しに適したトレイ２を選択することができる。例えば、トレイ２は、正面側において周壁部２ｂが低くなっているため、正面側からの方が物品の出し入れがし易い。このため、カート装置１の操作を行う作業者が主として物品の出し入れを行う場合には、カート装置１の後側に正面が向けられたトレイ２に対して物品の出し入れを行う。一方、カート装置１の前側に居る者が主として物品の出し入れを行う場合には、カート装置１の前側に正面が向けられたトレイ２に対して物品の出し入れを行う。このような本実施形態のカート装置１によれば、使い勝手をより向上させることができる。

　このため、本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、同一方向からトレイ２に対して物品の取り出しを行うときであっても、トレイ２の向きによって、物品の取り出しの作業性が変化する。したがって、本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、１つのトレイ２の使用形態を状況に応じて柔軟に変更することができる。

　また、本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、１つのトレイ２の使用形態を変更できるため、複数の形状の物品載置部を用意する必要がなくなり、成形金型等の種類削減による設備投資額の抑制や、管理工数及び管理コストの削減を行うことができる。

　また、本実施形態のカート装置１においては、トレイ２を着脱可能に支持するトレイ支持機構４と、トレイ支持機構４を支持すると共にトレイ支持機構４が取り付けられる棚柱３ｂ４が前後に各々設けられた支持基体３ｂとを備えている。このため、支持基体３ｂの前後のいずれであってもトレイ支持機構４すなわちトレイ２を配置することが可能となる。

　また、本実施形態のカート装置１においては、棚柱３ｂ４が鉛直方向に延び、トレイ支持機構４が、棚柱３ｂ４の鉛直方向の任意位置に固定可能な第４ベース部４ｇ１を備える。このため、トレイ支持機構４の支持基体３ｂに対する固定位置を鉛直方向に任意に変更することが可能となる。

　また、本実施形態のカート装置１においては、上面が物品の載置面とされた底板２ａと、底板２ａの正面側の縁部に立設される正面壁２ｄと、底板２ａの背面側の縁部に立設されると共に正面壁２ｄよりも底板２ａからの高さが高い背面壁２ｅとを備える。このような本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、正面壁２ｄと背面壁２ｅとの高さを変更することによって、深さの異なる２つの領域（正面側収容領域と背面側収容領域）が形成されている。このため、小型の物品と大型の物品とを同時に安定して収容することが可能となる。また、底板２ａを平らにすることができ、物品をより安定して収容することが可能となる。

　また、本実施形態のカート装置１においては、正面壁２ｄ及び背面壁２ｅが底板２ａの縁部に沿って立設される周壁部２ｂの一部からなる。また、第１側壁２ｆが、正面壁２ｄに接続されると共に正面壁２ｄと同一高さとされた部位である正面側部２ｆ１を有している。また、第１側壁２ｆが、背面壁２ｅに接続されると共に背面壁２ｅと同一高さとされた部位である背面側部２ｆ２を有している。さらに、第２側壁２ｇは、正面壁２ｄに接続されると共に正面壁２ｄと同一高さとされた部位である正面側部２ｇ１を有している。また、第２側壁２ｇは、背面壁２ｅに接続されると共に背面壁２ｅと同一高さとされた部位である背面側部２ｇ２を有している。このため、正面壁２ｄ及び背面壁２ｅとの近傍において、正面壁２ｄ及び背面壁２ｅから第１側壁２ｆ及び第２側壁２ｇが上方に突出することがなく、物品収容領域への物品の出し入れの作業性を損なうことなく、周壁部２ｂの全体で物品が落下することを防止することができる。したがって、物品をより安定して収容することが可能となる。

　以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。

　例えば、上記実施形態においては、支持基体３ｂの前側のみにトレイ２が設置された構成について説明した。しかしながら、図１６に示すように、本発明はこれに限定されない。図１６は、支持基体３ｂの後側に設置されるトレイユニット５（物品載置部）及びハンガユニット６（物品載置部）を備えるカート装置の変形例を示す斜視図である。本変形例では、トレイ２が本発明の前側物品載置部に相当し、トレイユニット５及びハンガユニット６が本発明の後側載置部に相当する。

　トレイユニット５は、支持基体３ｂの後側に配置された棚柱３ｂ４（図６Ａ、Ｂ参照）の鉛直方向の任意の位置に固定される固定部５ａと、固定部５ａの左右両側に設置される小型トレイ５ｂとを有している。このトレイユニット５の固定部５ａは、不図示の係止爪を有しており、この係止爪を棚柱３ｂ４の任意の係止孔３ｂ６に挿入して棚柱３ｂ４に係止することができ、これによって鉛直方向の任意の位置に固定することができる。小型トレイ５ｂは、固定部５ａを所定の高さに配置した場合に、トレイ２の支持基体３ｂ側の上端部（図１６においては背面壁２ｅの上端部）と自らの上端部が同一高さとなるように高さが設定されている。このように、トレイ２の支持基体３ｂ側の上端部とトレイユニット５の小型トレイ５ｂの上端部が同一高さとされることによって、トレイ２と小型トレイ５ｂとの間での物品の受渡しを容易に行うことができる。

　なお、トレイ２が正面側を支持基体３ｂ側に向けて配置された場合であっても、トレイ２の支持基体３ｂ側の上端部（すなわち正面壁２ｄの上端部）と小型トレイ５ｂの上端部が同一高さに設定可能であることが望ましい。このため、トレイ２の正面壁２ｄと背面壁２ｅとの高さの差分は、棚柱３ｂ４の係止孔３ｂ６のピッチの整数倍となっていることが好ましい。

　ハンガユニット６は、支持基体３ｂの後側に配置された棚柱３ｂ４（図６Ａ、Ｂ参照）の鉛直方向の任意の位置に固定される固定部６ａと、固定部６ａの左右両側に設置されるハンガ部６ｂとを有している。このハンガ部６ｂは、袋状の物品を吊り下げ支持することができる。このようなハンガユニット６を設置することによって、物品を吊り下げることによって支持することも可能である。

　なお、トレイの平面視における形状は矩形である必要はない。例えば、図１７に示すように、平面視において略Ｕ字状とされたトレイ７を設置することも可能である。また、このような略Ｕ字状とされたトレイ７の前後を反転させて配置し、トレイ７によって支持基体３ｂを三方から囲うようにすることも可能である。

　また、上記実施形態においては、トレイ２の正面側と背面側とにおいて高さの異なる周壁部２ｂを備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば周壁部２ｂの高さがトレイ２の正面側と背面側とで同じとされた構成や、周壁部２ｂに換えて落下防止バー等を設置することも可能である。

　さらに、本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、物品収容領域の正面側の領域である正面側収容領域Ｒａと、物品収容領域の背面側の領域である背面側収容領域Ｒｂとの深さが異なっている。このように、深さの異なる２つの領域（正面側収容領域と背面側収容領域）を有することにより、小型の物品と大型の物品とを同時に安定して収容することが可能となる。

　また、本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、上面が物品の載置面とされた底板２ａと、底板２ａの正面側の縁部に立設される正面壁２ｄと、底板２ａの背面側の縁部に立設されると共に正面壁２ｄよりも底板２ａからの高さが高い背面壁２ｅとを備える。このような本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、正面壁２ｄと背面壁２ｅとの高さを変更することによって、深さの異なる２つの領域（正面側収容領域と背面側収容領域）が形成されている。このため、底板２ａを平らにすることができ、物品をより安定して収容することが可能となる。

　また、本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、正面壁２ｄ及び背面壁２ｅが底板２ａの縁部に沿って立設される周壁部２ｂの一部からなる。このような本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、底板２ａの縁部に沿って周壁部２ｂが立設されているため、底板２ａの周囲の全域において物品が落下することを防止することができる。したがって、物品をより安定して収容することが可能となる。

　また、本実施形態の本実施形態のトレイ２及びカート装置１においては、周壁部２ｂの上端にフランジ２ｂ１が形成されている。このような本発明によれば、周壁部２ｂの上端にフランジ２ｂ１が設けられている。したがって、フランジ２ｂ１が設けられずに周壁部２ｂの上端が薄い場合と比較して、物品の出し入れのときに作業者が周壁部２ｂの上端に触れたときの感触を柔らかくすることができる。さらに、本実施形態のトレイ２及びカート装置１によれば、フランジ２ｂ１によってトレイ２の強度を向上させることも可能となる。

　例えば、図１８Ａ及びＢは、カート装置１が備える２つのトレイ２の向きが各々異なる変形例について示す側面図である。図１８Ａに示すように、２つのトレイ２のうち、上側のトレイ２を背面側がカート本体３側に向けられるように装着し、下側のトレイ２を正面側がカート本体３側に向けられるように装着しても良い。また、図１８Ｂに示すように、２つのトレイ２のうち、下側のトレイ２を背面側がカート本体３側に向けられるように装着し、上側のトレイ２を正面側がカート本体３側に向けられるように装着しても良い。

　また、上記実施形態においては、正面側落下防止部が周壁部２ｂの一部である正面壁２ｄからなり、背面側落下防止部が周壁部２ｂの一部である背面壁２ｅである構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、図１９に示すように、柵部２５ｂの一部によって正面側落下防止部と背面側落下防止部とが形成されたトレイ２５とすることもできる。

　このトレイ２５は、底板２５ａと、底板２５ａの縁部に立設される柵部２５ｂとを備えている。
　なお、このトレイ２５の下面にも、上記実施形態と同様に突起部が形成されている。柵部２５ｂは、支柱２５ｃと、底板２５ａの正面側の長辺の上方に配置される正面杆２５ｄ（正面側落下防止部）と、底板２５ａの背面側の長辺の上方に配置される背面杆２５ｅ（背面側落下防止部）と、底板２５ａの左辺の上方に配置される第１側杆２５ｆと、底板２５ａの右辺の上方に配置される第２側杆２５ｇとを有している。

　正面杆２５ｄは、背面杆２５ｅよりも低い位置（すなわち低く）に配置されている。つまり、背面杆２５ｅは、正面杆２５ｄよりも高い位置（すなわち高く）に配置されている。また、第１側杆２５ｆは、正面杆２５ｄの左側端と背面杆２５ｅの左側端とに接続されている。また、第２側杆２５ｇは、正面杆２５ｄの右側端と背面杆２５ｅの右側端とに接続されている。

　第１側杆２５ｆは、正面側杆２５ｆ１と、背面側杆２５ｆ２と、中間杆２５ｆ３とを有している。正面側杆２５ｆ１は、正面杆２５ｄに接続されると共に正面杆２５ｄと同一高さとされた部位である。背面側杆２５ｆ２は、背面杆２５ｅに接続されると共に背面杆２５ｅと同一高さとされた部位である。中間杆２５ｆ３は、正面側杆２５ｆ１と背面側杆２５ｆ２との間に配置されると共に上端が正面側杆２５ｆ１の上端と背面側杆２５ｆ２の上端とを直線状に接続するように傾斜した部位である。

　第２側杆２５ｇは、正面側杆２５ｇ１と、背面側杆２５ｇ２と、中間杆２５ｇ３とを有している。正面側杆２５ｇ１は、正面杆２５ｄに接続されると共に正面杆２５ｄと同一高さとされた部位である。背面側杆２５ｇ２は、背面杆２５ｅに接続されると共に背面杆２５ｅと同一高さとされた部位である。中間杆２５ｇ３は、正面側杆２５ｇ１と背面側杆２５ｇ２との間に配置されると共に上端が正面側杆２５ｇ１の上端と背面側杆２５ｇ２の上端とを直線状に接続するように傾斜した部位である。なお、図１９に示すように、第１側杆２５ｆの中間杆２５ｆ３と、第２側杆２５ｇの中間杆２５ｇ３とは、奥行方向において、同一箇所に設けられている。

　また、トレイ２５は、支柱２５ｃとして、背面杆２５ｅと、背面側杆２５ｆ２と、背面側杆２５ｇ２とを支持する第１支柱２５ｃ１を有している。また、トレイ２５は、支柱２５ｃとして、正面杆２５ｄと、正面側杆２５ｆ１と、正面側杆２５ｇ１とを支持する第２支柱２５ｃ２とを備えている。第１支柱２５ｃ１の長さは、第２支柱２５ｃ２よりも長く設定されている。

　この柵部２５ｂを有するトレイ２５では、柵部２５ｂで囲まれた領域が物品を収容可能な領域（物品収容領域）とされている。さらに、トレイ２５では、図１９に示すように、正面側に配置される正面杆２５ｄの高さが低く、背面側に配置される背面杆２５ｅの高さが高い形状となっている。このため、トレイ２５の物品収容領域の正面側の一部である正面側収容領域Ｒａは、柵部２５ｂが低く、物品の出し入れがし易いため、例えば小さな物品を収容するのに適した領域となっている。一方で、トレイ２５の収容領域の背面側の一部である背面側収容領域Ｒｂは、柵部２５ｂが高いため、背丈の高い物品がカート装置１の走行振動等によって傾いても支えることができ、例えば背丈の高い物品を安定して収容するのに適した領域となっている。

　このようなトレイ２５でも、上記実施形態のトレイ２と同様に、正面側から見た場合には、手前側に深さの浅い正面側収容領域Ｒａが位置し、奥側に深さが深い背面側収容領域Ｒｂが配置される。一方、トレイ２５を背面側から見た場合には、手前側に深さが深い背面側収容領域Ｒｂが配置され、奥側に深さが浅い正面側収容領域Ｒａが配置される。つまり、本実施形態におけるトレイ２５では、トレイ２５の向きを反対にすることによって、同一方向から見たときの物品収容領域の形態（物品収容領域の形状）が変化する。したがって、正面側をカート本体３側に向けてトレイ２５を装着した場合の物品収容領域の形態と、背面側をカート本体３側に向けてトレイ２５を装着した場合の物品収容領域の形態とが異なる。

　なお、柵部２５ｂは、底板２５ａの周囲の全域に設置されている必要は必ずしもない。例えば、図２０に示すように、第１側杆２５ｆの中間杆２５ｆ３と、第２側杆２５ｇの中間杆２５ｇ３とを省略する構成とすることも可能である。このような場合には、トレイ２５の側方が開放されるため、物品の出し入れが容易となる。

　また、図２１に示すような、物品収容領域の内部に段差が設けられたトレイ２６とすることも可能である。図２１に示すトレイ２６は、下面に突起部が形成された底板２６ａと、底板２６ａの縁部に立設された周囲壁２６ｂと、底板２６ａ上の略半分の領域に形成された段部２６ｃとを備えている。このようなトレイ２６は、段部２６ｃが形成された領域が浅い正面側収容領域Ｒａとされ、段部２６ｃが形成されていない領域が深い背面側収容領域Ｒｂとされている。

　さらに、図２２に示すように、下面に突起部が形成された底板２７ａと、底板２７ａの長辺の１つ側が開放から壁部２７ｂとを備えるトレイ２７とすることも可能である。このようなトレイ２７によれば、壁部２７ｂの開放された側からの物品の出し入れが容易となる。このようなトレイ２７についても、カート本体３に対して正面側を向けて装着した場合と背面側を向けて装着した場合とで、壁部２７ｂの開放された部位が向く方向が変化する（すなわち物品収容領域の形態が変化する）。

　なお、本発明における物品収容領域の形態とは、物品収容領域の深さのみに依存して決定付けられない。物品収容領域の形状が変化する場合のみならず、物品収容領域に対する同一方向からの作業性が変化する場合には、物品収容領域の形態が変化していると判断できる。

　また、上記実施形態においては、平面視におけるトレイ２の形状が略矩形である構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、トレイ２の平面視における形状を、支持基体３ｂを三方から囲む略Ｕ字状とすることも可能である。

　また、上記実施形態においては、カート本体３に対して、トレイ２が正面側向きと背面側向きとに装着可能な構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、トレイが右側向きと左側向きに装着可能としたり、正面側向きと右側向きあるいは左側向きに装着可能としたり、正面側向きと背面側向きと右側向きと左側向きとのいずれにも装着可能としたりすることも可能である。

　また、図２３に示すように、上記実施形態のトレイ２に対して、浅型トレイ１０を設置する構成を採用することも可能である。この浅型トレイ１０は、物品が載置される載置プレート１０ａと、載置プレート１０ａの縁部に設けられる係止部１０ｂと、載置プレート１０ａからトレイ２の正面側への物品の落下を防止する立ち上がり部１０ｃとを有している。

　載置プレート１０ａは、互いに平行とされた複数の第３スリット１０ｄを有している。このような載置プレート１０ａによれば、載置プレート１０ａの下方に位置する物品の視認が容易となる。係止部１０ｂは、載置プレート１０ａのトレイ２の背面側に位置する縁部と、トレイ２の右側に位置する縁部と、トレイ２の左側に位置する縁部との３箇所に設けられている。トレイ２の背面側の縁部に設けられた係止部１０ｂは、トレイ２の背面壁２ｅの上端に係止されている。また、トレイ２の右側の縁部に設けられた係止部１０ｂは、トレイ２の第１側壁２ｆの一部である背面側部２ｆ２に係止されている。また、トレイ２の左側の縁部に設けられた係止部１０ｂは、トレイ２の第２側壁２ｇの一部である背面側部２ｇ２に係止されている。立ち上がり部１０ｃは、載置プレート１０ａのトレイ２の正面側の縁部に形成されている。

　この浅型トレイ１０は、係止部１０ｂがトレイ２に係止されることによって、図２３に示すように、トレイ２の背面側収容領域Ｒｂを上方から覆うように配置される。このような浅型トレイ１０によれば、カート装置１における物品が載置可能な領域を容易に広げることができ、カート装置１の使い勝手を容易に向上させることができる。さらに、浅型トレイ１０が周壁部２ｂの背丈が高い領域に設置されているため、トレイ２の奥側に配置された背面側収容領域Ｒｂをトレイ２の正面側から容易に視認することができ、さらには背面側収容領域Ｒｂに対して浅型トレイ１０を取り外すことなく容易に物品の出し入れを行うことが可能となる。

　なお、浅型トレイ１０は、必ずしも第３スリット１０ｄを有する必要はない。例えば、図２４に示すように載置プレート１０ａに対して第３スリット１０ｄが形成されていない浅型トレイ１０とすることも可能である。

　また、図２３に示すように、トレイ２の物品収容領域を区画する仕切板１１を設置しても良い。この仕切板１１は、トレイ２の奥行方向に沿って延びると共にトレイ２の底板２ａの奥行に合わせた長さを有する第１仕切板１１ａと、トレイ２の幅方向に沿って延びると共にトレイ２の底板２ａの幅に合わせた長さを有する第２仕切板１１ｂとによって形成されている。第１仕切板１１ａには、第２仕切板１１ｂの厚さに合わせた幅の第４スリット１１ａ１が長さ方向に離散して複数形成されている。また、第２仕切板１１ｂには、第１仕切板１１ａの厚さに合わせた幅の第５スリット１１ｂ１が長さ方向に離散して複数形成されている。第４スリット１１ａ１は、第１仕切板１１ａの下端に到達するように形成されている。また、第５スリット１１ｂ１は、第２仕切板１１ｂの上端に到達するように形成されている。これらの第４スリット１１ａ１と第５スリット１１ｂ１とが上下方向に重なるように第１仕切板１１ａと第２仕切板１１ｂとを組み付けることによって、第１仕切板１１ａと第２仕切板１１ｂとを十字状に組み立てることができる。このような仕切板１１によれば、第１仕切板１１ａと第２仕切板１１ｂとが十字状に組み立てられているため、支えることなく底板２ａ上に立設させることができる。このため、トレイ２に対して加工を施すことなく、仕切板１１を底板２ａ上に載置するのみで物品収容領域を区画することができる。

　本発明によれば、什器本体に対して着脱可能な物品載置部が装着されたカート装置において、使い勝手をより向上させることができる。
　本発明によれば、什器本体に対して着脱可能な物品載置部において、使用状況において形態を柔軟に変化させることが可能となる。さらに、１つの物品載置部で使用形態を変更できるため、複数の形状の物品載置部を用意する必要がなくなり、成形金型等の種類削減による設備投資額の抑制や、管理工数及び管理コストの削減を行うことができる。

１　カート装置
２、７、２５、２６、２７　トレイ（物品載置部）
２ａ、２５ａ、２６ａ、２７ａ　底板
２ｂ　周壁部
２ｂ１　フランジ
２ｄ　正面壁（正面側落下防止部）
２ｅ　背面壁（背面側落下防止部）
２ｆ　第１側壁
２ｆ１　正面側部
２ｆ２　背面側部
２ｇ　第２側壁
２ｇ１　正面側部
２ｇ２　背面側部
３　カート本体
３ｂ　支持基体
３ｂ４　棚柱
３ｂ６　係止孔
４　トレイ支持機構、
５　トレイユニット（物品載置部）
６　ハンガユニット（物品載置部）
２５ｂ　柵部
２５ｃ　支柱
２５ｃ１　第１支柱
２５ｃ２　第２支柱
２５ｄ　正面杆（正面側落下防止部）
２５ｅ　背面杆（背面側落下防止部）
Ｒａ　正面側収容領域
Ｒｂ　背面側収容領域

Claims

　走行可能な什器本体と、当該什器本体に対して着脱可能な物品載置部とを備えるカート装置であって、
　前記物品載置部は、什器本体に対して向きを変更して着脱可能されると共に、第１の向きで前記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態と、前記第１の向きと異なる第２の向きで前記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態とが異なり、
　前記第１の向きで前記什器本体に装着された物品載置部と、前記第２の向きで前記什器本体に装着された物品載置部とを有するカート装置。
　前記什器本体は、
　前記物品載置部を着脱可能に支持する載置部支持機構と、
　前記載置部支持機構を支持すると共に前記載置部支持機構が取り付けられる被取付部が前後に各々設けられた支持基体とを備える請求項１記載のカート装置。
　前記載置部支持機構は、鉛直方向の位置を変更可能に前記被取付部に取り付けられている請求項２記載のカート装置。
　前記支持基体の前側に配置される物品載置部である前側物品載置部と、前記支持基体の後側に配置される物品載置部である後側物品載置部とを有し、
　前記前側物品載置部の前記支持基体側の上端部の位置と、前記後側物品載置部の上端の位置とが同一高さに設定されている請求項２または３に記載のカート装置。
　前記物品載置部は、上面が物品の載置面とされた底板と、前記底板の正面側の縁部に立設される正面側落下防止部と、前記底板の背面側の縁部に立設されると共に前記正面側落下防止部よりも前記底板からの高さが高い背面側落下防止部とを備える請求項１～４いずれかに記載のカート装置。
　前記正面側落下防止部及び前記背面側落下防止部は、前記底板の縁部に沿って立設される周壁部の一部からなり、
　前記周壁部は、前記正面側落下防止部に接続されると共に前記正面側落下防止部と同一高さとされた部位と、前記背面側落下防止部に接続されると共に前記背面側落下防止部と同一高さとされた部位とを有する側壁を備える請求項５記載のカート装置。
　物品を載置可能な物品載置部であって、
　什器本体に対して向きを変更して着脱可能とされ、
　第１の向きで前記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態と、前記第１の向きと異なる第２の向きで前記什器本体に装着したときの物品収容領域の形態とが異なる物品載置部。
　正面側あるいは背面側を前記什器本体に向けて前記什器本体に対して着脱可能とされ、
　前記物品収容領域の前記正面側の領域である正面側収容領域と、前記物品収容領域の前記背面側の領域である背面側収容領域との深さが異なる請求項７記載の物品載置部。
　上面が前記物品の載置面とされた底板と、前記底板の前記正面側の縁部に立設される正面側落下防止部と、前記底板の前記背面側の縁部に立設されると共に前記正面側落下防止部よりも前記底板からの高さが高い背面側落下防止部とを備える請求項８記載の物品載置部。
　前記正面側落下防止部及び前記背面側落下防止部は、前記底板の縁部に沿って立設される周壁部の一部からなる請求項９記載の物品載置部。
　前記周壁部の上端にフランジが形成されている請求項１０記載の物品載置部。