JP6620947B2 - 構造物の設置方法および吊り下げ用器具 - Google Patents

構造物の設置方法および吊り下げ用器具 Download PDF

Info

Publication number
JP6620947B2
JP6620947B2 JP2016253053A JP2016253053A JP6620947B2 JP 6620947 B2 JP6620947 B2 JP 6620947B2 JP 2016253053 A JP2016253053 A JP 2016253053A JP 2016253053 A JP2016253053 A JP 2016253053A JP 6620947 B2 JP6620947 B2 JP 6620947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
wall
fixing members
fixing
installation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016253053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018105430A (ja
Inventor
今井 敏夫
敏夫 今井
岩田 弘
弘 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IMAI IRONWORKS CO., LTD.
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Original Assignee
IMAI IRONWORKS CO., LTD.
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IMAI IRONWORKS CO., LTD., Institute of National Colleges of Technologies Japan filed Critical IMAI IRONWORKS CO., LTD.
Priority to JP2016253053A priority Critical patent/JP6620947B2/ja
Publication of JP2018105430A publication Critical patent/JP2018105430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6620947B2 publication Critical patent/JP6620947B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Clamps And Clips (AREA)

Description

本発明は、構造物の設置方法および吊り下げ用器具に関する。さらに詳しくは、天井材や搬送装置、電線管、配管、ダクト等の構造物を天井などから吊り下げて保持する吊り下げ部材の施工方法および吊り下げ用器具に関する。
工場やビル等の建物では、天井から吊り下げられた吊天井を設置して、吊天井と天井と間の空間に電線管、配管、ダクト等の構造物を設置することが行われる。また、吊天井を設置せずに、搬送装置、電線管、配管、ダクト等の構造物を天井の梁などに設置することも行われる。
かかる構造物を設置する場合、鉄骨建屋の場合であれば、H型鋼によって形成された梁のフランジ部分に金具を固定し、その金具に構造物を吊り下げることが行われている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
特許文献1および非特許文献1には、側面視で略コの字状に形成された補助金具の開口を梁のフランジ部分に差し込んで補助金具を梁に固定する構造が開示されている。そして、特許文献1および非特許文献1には、この補助金具に構造物を取り付ける連結部材(例えば棒状の部材等)を固定することよって、構造物を梁に吊り下げる構成が開示されている。
また、特許文献1および非特許文献1には、互いに対向するように一対の補助金具を梁のフランジ部分に取り付けて両者を棒状の部材によって連結することによって、補助金具が梁から外れにくくなるようにした構成も開示されている。
特開2016−169558号公報
ネグロス電工株式会社 吊り金具・補強金具製品選定ガイドブック
特許文献1および非特許文献1の補助金具では、金具の上下方向(梁のフランジ部分と直交する方向)に棒状の部材を挿通して棒状の部材を金具に固定する構造となっている。このため、梁のフランジ部分から棒状の部材を吊り下げるような場合には使用できが、梁の鉛直下方に連結部材を設置することができない。したがって、梁に構造物を設置する際に、構造物を設置する場所の自由度が小さくなる。
また、互いに対向するように一対の補助金具を梁のフランジ部分に取り付ける場合でも、連結部材は一方の補助金具にのみ連結される。すると、構造物の揺れなどが加わった際には、構造物から加わる力の大部分が一方の補助金具に加わることになる。つまり、互いに対向するように一対の補助金具をフランジ部分に取り付けた場合でも、一対の補助金具とこれらを連結する棒状の部材からなる構造体には偏った荷重が加わるので、揺れなどに対する耐久性をそれほど高くできない。
本発明はかかる事情に鑑み、梁などに構造物を吊り下げることができ、地震などの荷重が加わっても梁などに安定して連結しておくことができる構造物の設置方法および吊り下げ用器具を提供することを目的とする。
(構造物の設置方法)
第1発明の構造物の設置方法は、一対の固定部材を用いて板状部を有する設置部に構造物を設置する方法であって、前記固定部材は、一の端面から凹んだ係合溝を形成する一対の挟持部と、該一対の挟持部の一方の外面に立設され、前記係合溝が凹む方向に対して外方に表面が傾いた傾いた壁状部と、を有し、該壁状部に表裏を貫通する貫通孔が形成されたものであり、一対の該固定部材を、前記壁状部が前記設置部の板状部よりも下方に位置し、かつ、該壁状部同士が対向するように前記係合溝に前記設置部の板状部の端縁を挿入して前記設置部に取り付け、前記構造物と連結された保持部材を前記一対の固定部材の壁状部の間に挟み、前記一対の固定部材の貫通孔に棒状部材を挿通して該一対の固定部材が互いに接近するように締め付けることを特徴とする。
第2発明の構造物の設置方法は、第1発明において、前記保持部材と前記固定部材の一の端面との間にスペーサを設置することを特徴とする。
第3発明の構造物の設置方法は、第1または第2発明において、前記保持部材に貫通孔が形成されており、前記一対の固定部材の一の端面間に前記保持部材が配置された状態において、該保持部材の貫通孔に前記棒状部材を挿通することを特徴とする
4発明の構造物の設置方法は、第1、第2または第3発明において、前記一対の固定部材を取り付ける前記設置部が、互いに平行な端縁を有する一対のフランジ状の部分を有する部材であることを特徴とする
吊り下げ用器具)
第5発明の吊り下げ用器具は、第1から第4発明のいずれかに記載の構造物の設置方法に使用される吊り下げ用器具であって、板状部を有する設置部に取り付けられ、該設置部に構造部を吊り下げるために使用される固定部材を備えており、該固定部材は、一の端面に該一の端面から凹んだ係合溝を形成する一対の挟持部と、該一対の挟持部における一方の外面に立設され、前記係合溝が凹む方向に対して表面が傾いた壁状部と、を備えており、該壁状部には、表裏を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
第6発明の吊り下げ用器具は、第5発明において、前記固定部材を一対備えており、該一対の固定部材を前記壁状部同士が対向するように前記係合溝に前記設置部の板状部の端縁を挿入して前記設置部に取り付けた際に、前記壁状部同士の間に配置されるスペーサを備えていることを特徴とする。
第7発明の吊り下げ用器具は、第5または第6発明において、前記固定部材を一対備えており、該一対の固定部材が、前記係合溝の深さが異なるものであることを特徴とする。
(構造物の設置方法)
第1発明によれば、一対の固定部材の係合溝を設置部の板状部に挿入した状態で固定部材を設置部の板状部に取り付けており、しかも、一対の固定部材が互いに接近するように締め付けるので、構造物が振動したり揺れたりしても、固定部材が設置部から外れることを防止できる。また、固定部材において係合溝の深さを調整すれば、構造物を配置する位置を調整することができる。しかも、固定部材において係合溝の深さだけでなく壁状部の位置を調整すれば、一対の固定部材間において保持部材を保持する位置を調整できる。
第2発明によれば、構造物を配置する位置の自由度を高くできるし、構造物を固定部材にしっかりと連結することができる。
第3発明によれば、保持部材の貫通孔に棒状部材が挿通されているので、構造物を固定部材にしっかりと連結することができる
4発明によれば、一対のフランジ状の部分に一対の固定部材を取り付ければ、一対の固定部材によって設置部を挟んだ状態とすることができるので、固定部材を設置部にしっかりと連結することができる。
(吊り下げ用器具)
第5発明によれば、梁などの一対のフランジ状の部分を有する部材に一対の固定部材を取り付けて、一対の固定部材に構造物等を連結すれば、梁などに構造物等を連結して吊り下げることができる。そして、一対の固定部材が離間しないように連結すれば、構造物が振動したり揺れたりしても、固定部材が梁などから外れることを防止できる。また、固定部材において係合溝の深さを調整すれば、構造物を配置する位置を調整することができる。しかも、固定部材において係合溝の深さだけでなく壁状部の位置を調整すれば、一対の固定部材間において構造物を保持する位置を調整できる。
第6発明によれば、構造物を配置する位置の自由度を高くできるし、構造物を固定部材にしっかりと連結することができる。
第7発明によれば、構造物に保持部材を配置する位置の自由度を高くできる。
本実施形態の固定部材1によってダクトDを梁Gに吊り下げた状態の概略説明図である。 本実施形態の固定部材1によってダクトDを梁Gに吊り下げた状態の概略説明図である。 本実施形態の固定部材1によってダクトDを梁Gに吊り下げる作業の概略説明図である。 本実施形態の固定部材1に保持部材10を連結する他の方法の概略説明図である。 本実施形態の固定部材1の概略単体説明図である。 他の本実施形態の固定部材1の概略単体説明図である。
本発明の構造物の設置方法は、建物の天井や梁などの設置物に構造物を連結して吊り下げる方法であって、地震や風などによる振動や揺れなど生じても、建物の天井等から構造物が落下しにくいように連結するようにしたことに特徴を有している。
本発明の構造物の設置方法によって建物の天井等に連結される構造物はとくに限定されない。例えば、電線やガス等を通す配管や空調などに使用されるダクト、天井ボード、照明器具等を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、設置物は、建物の天井に設けられているH型鋼等によって形成された梁等をあげることができるが、とくに限定されない。後述する一対の固定部材の係合溝に挿入できる板状の部分を有し、かつ、一対の固定部材が互いに対向した状態で設置できる構造を有するものであればよい。とくに、板状の部分の端縁が互いに平行となるように形成されているような設置物は、一対の固定部材を設置物に安定して設置できるという点で好ましい。
以下では、図1、図2に示すように、H型鋼で形成された梁GにダクトDを吊り下げる場合を説明する。
(固定部材1の簡単な説明)
まず、本実施形態の構造物の設置方法を説明する前に、本実施形態の構造物の設置方法に使用する固定部材1の構造を簡単に説明する。
図5に示すように、固定部材1は、側面視で、略C字状(またはコの字状)に形成された本体部2と、この本体部2の表面に立設された壁状(または板状)の壁状部5と、から形成されている。
図5に示すように、本体部2は、一対の挟持部3,3と、この一対の挟持部3,3を連結する連結部4と、から構成されている。なお、一対の挟持部3,3のうち、図5では下方に位置する挟持部3の外面に壁状部5が立設されている。
一対の挟持部3,3は、互いに対向する内面3a,3b同士が互いに平行となるように形成された略板状の部分である。この一対の挟持部3,3は、互いに対向する内面3a,3b間に係合溝2gができるように形成されている。具体的には、一対の挟持部3,3は、その内面3a,3b間の距離(つまり係合溝2gの高さ)が梁Gのフランジ部FP(図1、図2参照)の厚さよりも厚くなるように形成されている。
そして、図5に示すように、一対の挟持部3,3は、その先端(図5(B)では左端)間は開口しているが、その基端部(図5(B)では右端部)は連結部4によって連結されている。
つまり、本体部2は、一対の挟持部3,3間に、一対の挟持部3,3の先端から連続しかつ連結部4の内面4aが底となるような係合溝2gを有しているのである。言い換えれば、本体部2には、その一の端面1aに開口を有する一の端面1aから凹んだ係合溝2gが形成されており、側方から見たときに(図5(B)参照)、一対の挟持部3,3と連結部4とによって略逆C字状(または逆コの字状)となっている。
また、図5に示すように、本体部2における一方の挟持部2の先端部外面(図5では下面)には、壁状(または板状)の壁状部5が設けられている。つまり、挟持部2において、連結部4に連結されている側と反対側の端部であって、下方の挟持部3の下面には、壁状部5が設けられている。
この壁状部5は、連結部4側と反対側の表面(図5(B)では左側)が本体部2の一の端面1aと連続する面となるように形成されている。この壁状部5には、その表裏を貫通する貫通孔5hが形成されている。この貫通孔5hは、その軸方向が、係合溝2gの開口から連結部4の内面4aに向かう方向(図5(B)における左右方向、以下、係合溝2gの軸方向という)と略平行となるように形成されている。ここでいう略平行とは、貫通孔5hの軸方向と係合溝2gの軸方向とが平行である場合と、両者間で若干の傾きがある場合とを含んでいる。
したがって、固定部材1の本体部2の開口から梁Gのフランジ部FPを挿入すれば、固定部材1を一対の挟持部材3,3間の係合溝2gにフランジ部FPが係合した状態とすることができる(図1、図2参照)。しかも、壁状部5がフランジ部FPよりも下方に位置するように本体部2を梁Gのフランジ部FPに取り付ければ、後述するように壁状部5にダクトDの保持部材10を連結することができる。つまり、固定部材1を介して、ダクトDを梁Gに吊り下げた状態とすることができる。
なお、固定部材1の大きさ、つまり、固定部材1全体の長さや、各部の長さ、幅、厚さなどはとくに限定されず、使用する環境に応じて適宜調整すればよい。例えば、本体部2の幅W(図5参照)を30〜50mm程度とすれば、固定部材1を設置するために必要な領域を狭くできるので、構造物を設置する場所等の自由度を高くすることができる。この場合、本体部2の厚さt(図5参照)を10〜15mm程度とすれば、ダクトD等の構造物の重量が加わった際に、固定部材1の変形(例えば一対の挟持部3,3の先端間が開くなど)に対する強度も高くできる。なお、使用する環境とは、例えば、設置する梁Gの形状や各部寸法等、設置するダクトD等の構造物の大きさや重量等、周辺機器と状況等を含んでいる。
また、固定部材1の厚さ、つまり、一対の挟持部材3,3や連結部4、壁状部5の厚さは全て同じにしてもよいし、部位によって厚さを変えてもよい。例えば、屈曲している部分の厚さ、具体的には、一対の挟持部材3,3と連結部4とが連結している部分や壁状部5と挟持部材3とが連結している部分の厚さは他の部分よりも厚くしてもよい。この場合、ダクトD等の構造物の重量が加わった際において、固定部材1の変形に対する強度を高くすることができる。
(構造物の設置方法の説明)
つぎに、上述した固定部材1を使用して、H型鋼で形成された梁GにダクトDを設置する方法を説明する。
まず、図3(A)に示すように、一対の固定部材1,1を梁Gに仮設置する。具体的には、壁状部5が各フランジ部FPよりも下方に位置するような姿勢で各固定部材1の開口から梁Gの各フランジ部FPをそれぞれ挿入する。すると、一対の固定部材1,1を梁Gのフランジ部FPに仮設置することができる。
なお、一対の固定部材1,1は仮設置した状態において、互いの壁状部5がほぼ対面した状態に配置することが望ましい。このようにしておけば、後述するように保持部材10を一対の固定部材1,1の壁状部5に連結する作業が行いやすくなる。
図3(B)に示すように、一対の固定部材1,1が仮設置されると、一対の固定部材1,1に保持部材10を連結する。具体的には、保持部材10の上端を一対の固定部材1,1間に配置して、保持部材10と固定部材1の壁状部5との間に筒状のスペーサ15を配置する。このとき、保持部材10に設けられている貫通孔10hと、一対の固定部材1,1の壁状部5の貫通孔5hと、スペーサ15の貫通孔と、がほぼ同軸になるように配置する。そして、これらにボルトBを挿通する。
そして、ボルトBにナットNTを螺合してナットNTを締めれば、保持部材10と一対の固定部材1,1とが連結される。しかも、ナットNTを締め付けることによって一対の固定部材1,1間の距離が近づき、一対の固定部材1,1によって梁Gを挟み込んだ状態となるので、一対の固定部材1,1がしっかりと梁Gに固定される(図3(C))。
なお、ボルトBとして、両端に雄ネジが形成されたボルトBを使用した場合には、両端の雄ネジにナットNTを螺合してナットNTを締めれば、保持部材10と一対の固定部材1,1とを連結することができる。
保持部材10が一対の固定部材1,1に連結されると、保持部材10にダクトDを取り付ける。すると、ダクトDを、保持部材10と一対の固定部材1,1を介して梁Gに吊り下げられた状態とすることができる。
以上のように本実施形態の構造物の吊り下げ方法では、一対の固定部材1,1の係合溝2gに梁Gのフランジ部FPに挿入した状態で一対の固定部材1,1を梁Gに取り付けている。しかも、ボルトBとナットNによって一対の固定部材1,1が離間しないように連結されている。このため、梁Gが設けられている建物が振動したり揺れたりしても、一対の固定部材1,1が梁Gから外れることを防止できる。つまり、ダクトD等が落下することを防止することができる。
また、固定部材1の壁状部5と保持部材10との間にスペーサ15を配置しているので、固定部材1の壁状部5と保持部材10との間に隙間ができないようにすることができる。すると、ダクトDを一対の固定部材1,1にしっかりと連結することができるし、保持部材10のガタツキがないので、地震などの振動加わっても固定部材1が外れにくくなる。
しかも、スペーサ15の長さを変更するだけで保持部材10の位置を調整することができるので、ダクトDを配置する位置の自由度を高くできる。つまり、同じ固定部材1を使用しても、スペーサ15の長さを変更したり、スペーサ15を一方にだけ設置したりする等すれば、梁Gに対して保持部材10を配置する位置を簡単に調整することができる。すると、ダクトDを配置する位置の自由度を高くできる。
例えば、図2(A)、図3の場合には、右側の固定部材1と保持部材10の間に長さが短いスペーサ15を使用し、左側の固定部材1と保持部材10の間に長さSLが長いスペーサ15を使用することによって、梁Gの幅方向のほぼ中央に保持部材10を配置することが可能となっている。
一方、図4(A)に示すように、右側の固定部材1と保持部材10の間だけにスペーサ15を使用すれば、保持部材10を左側の固定部材1に近い位置に配置することができる。
また、スペーサ15を設置せずに保持部材10と一対の固定部材1,1とを連結することもできる。例えば、図4(B)のように、保持部材10を梁Gの幅方向のほぼ中央に配置すると、その表面から梁Gのフランジ部FPのエッジまでの距離が固定部材1の表面1aから係合溝2gの底になる内面4aまでの距離を同じであるとする。すると、スペーサ15を使用しなくても、一対の固定部材1,1だけで、梁Gの幅方向のほぼ中央に保持部材10を配置することができる。
上記例では、保持部材10に設けられている貫通孔10hと、一対の固定部材1,1の壁状部5の貫通孔5hと、スペーサ15の貫通孔と、にボルトBを挿通して保持部材10と一対の固定部材1,1を連結する構成とした。しかし、保持部材10と一対の固定部材1,1を連結する方法はとくに限定されない。
また、保持部材10の位置を調整する方法として、一対の固定部材1,1において係合溝2gの深さDp(図5(B)参照)を調整する方法も採用することができる。この場合には、係合溝2gの深さDpが適切な固定部材1を使用すれば、スペーサ15を用いなくても、保持部材10の位置を調整することができる。すると、壁状部5を保持部材10に接触させた状態で連結できるので、種々の保持部材10をより安定した状態で保持できる(図4(B)参照)。
例えば、係合溝2gの深さDpを長くすれば、一対の固定部材1,1を梁Gのフランジ部FPに挿入したときに、両者の壁状部5間の距離を短くできる。すると、薄い保持部材10でも一対の固定部材1,1によってしっかりと保持できる。
一方、係合溝2gの深さDpを短くすれば、一対の固定部材1,1を梁Gのフランジ部FPに挿入したときに、両者の壁状部5間の距離を長くできる。すると、厚い保持部材10でも一対の固定部材1,1によってしっかりと保持できる。
さらに、係合溝2gの深さDpが異なる固定部材1を使用すれば、梁Gに対する保持部材10の位置を調整することが可能となる。例えば、右側の固定部材1に係合溝2gの深さDpが浅いものを使用し左側の固定部材1に係合溝2gの深さDpが深いものを使用すれば、保持部材10を左側の固定部材1に近い位置に配置することができる。
なお、上記例では、保持部材10を先に一対の固定部材1,1に取り付けて、その後、保持部材10にダクトDを取り付ける場合を説明したが、ダクトDと保持部材10とを先に連結してから、保持部材10を一対の固定部材2,2に取り付けるようにしてもよい。
(他の固定部材1)
固定部材1は、上述したような形状(図5参照)に限られない。固定部材1は、梁Gのフランジ部FPの端部を挿入しうる係合溝2gを有し、かつ、保持部材10を挟んだ状態でボルトB等によって互いに離間する方向に移動できないように連結できるようになっていればよい。例えば、固定部材1は、図6に示すような形状としてもよい。
図6(A)、(C)に示す固定部材1は、ブロック上の本体部の一の端面1aに、一の端面1aから凹んだ係合溝2gが形成された構造を有している。そして、本体部において、係合溝2gよりも上方の部分には、係合溝2gの軸方向(図5参照)と平行な貫通孔5hが形成されている。つまり、図6(A)、(C)に示す固定部材1は、本体部において係合溝2gを形成する部分(係合溝2gを挟む部分)を、図5の固定部材1における壁状部5としても機能させている。なお、図6(A)、(C)に示す形状の固定部材1の場合には、本体部において係合溝2gを形成する部分(図6(A)、(C)であれば係合溝2gよりも上側の部分)が、特許請求の範囲にいう壁状部に相当する。
また、図6(B)、(D)に示す固定部材1のように、本体部を平面視(図6の上方から見た状態)で略コの字状に形成してもよい。つまり、図6(B)、(D)に示す固定部材1は、図6(A)、(C)の固定部材1と同様に、本体部の一の端面1aに、一の端面1aから凹んだ係合溝2gが形成されている。また、本体部における係合溝2gよりも上方の部分には係合溝2gの軸方向(図5参照)と平行な貫通孔5hを形成されている。かかる構造の固定部材1でも、本体部において係合溝2gを形成する部分(係合溝2gを挟む部分)を、図5の固定部材1における壁状部5としても機能させることができる。なお、図6(B)、(D)に示す形状の固定部材1の場合も、本体部において係合溝2gを形成する部分(図6(B)、(D)であれば係合溝2gよりも上側の部分)が、特許請求の範囲にいう壁状部に相当する。
(固定部材1の製造方法について)
上述した固定部材1を製造する方法はとくに限定されない。例えば、一つのブロックを切削加工するなどの方法で形成してもよいし、複数枚の板を連結して製造してもよいし、板材をプレス加工するなどの方法で曲げて形成してもよく、とくに限定されない。
本発明の構造物の設置方法は、天井材や搬送装置、電線管、配管、ダクト等の構造物を天井などから吊り下げて設置する方法として適している。
1 固定部材
2 本体部
2g 係合溝
3 挟持部
4 連結部
5 壁状部
5h 貫通孔
10 保持部材
G 梁
FP フランジ部

Claims (7)

  1. 一対の固定部材を用いて板状部を有する設置部に構造物を設置する方法であって、
    前記固定部材は、
    一の端面から凹んだ係合溝を形成する一対の挟持部と、
    該一対の挟持部の一方の外面に立設され、前記係合溝が凹む方向に対して外方に表面が傾いた壁状部と、を有し、
    該壁状部に表裏を貫通する貫通孔が形成されたものであり、
    一対の該固定部材を、前記壁状部が前記設置部の板状部よりも下方に位置し、かつ、該壁状部同士が対向するように前記係合溝に前記設置部の板状部の端縁を挿入して前記設置部に取り付け、
    前記構造物と連結された保持部材を前記一対の固定部材の壁状部の間に挟み、
    前記一対の固定部材の貫通孔に棒状部材を挿通して該一対の固定部材が互いに接近するように締め付ける
    ことを特徴とする構造物の設置方法。
  2. 前記保持部材と前記固定部材の壁状部との間にスペーサを設置する
    ことを特徴とする請求項1記載の構造物の設置方法。
  3. 前記保持部材に貫通孔が形成されており、
    前記一対の固定部材の壁状部間に前記保持部材が配置された状態において、該保持部材の貫通孔に前記棒状部材を挿通する
    ことを特徴とする請求項1記載の構造物の設置方法。
  4. 前記一対の固定部材を取り付ける前記設置部が、互いに平行な端縁を有する一対のフランジ状の部分を有する部材である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の構造物の設置方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の構造物の設置方法に使用される吊り下げ用器具であって、
    板状部を有する設置部に取り付けられ、該設置部に構造部を吊り下げるために使用される固定部材を備えており、
    該固定部材は、
    一の端面に該一の端面から凹んだ係合溝を形成する一対の挟持部と、
    該一対の挟持部における一方の外面に立設され、前記係合溝が凹む方向に対して表面が傾いた壁状部と、を備えており、
    該壁状部には、表裏を貫通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする吊り下げ用器具。
  6. 前記固定部材を一対備えており、
    該一対の固定部材を前記壁状部同士が対向するように前記係合溝に前記設置部の板状部の端縁を挿入して前記設置部に取り付けた際に、前記壁状部同士の間に配置されるスペーサを備えている
    ことを特徴とする請求項5記載の吊り下げ用器具。
  7. 前記固定部材を一対備えており、
    該一対の固定部材が、前記係合溝の深さが異なるものである
    ことを特徴とする請求項5または6記載の吊り下げ用器具。
JP2016253053A 2016-12-27 2016-12-27 構造物の設置方法および吊り下げ用器具 Active JP6620947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016253053A JP6620947B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 構造物の設置方法および吊り下げ用器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016253053A JP6620947B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 構造物の設置方法および吊り下げ用器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018105430A JP2018105430A (ja) 2018-07-05
JP6620947B2 true JP6620947B2 (ja) 2019-12-18

Family

ID=62786930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016253053A Active JP6620947B2 (ja) 2016-12-27 2016-12-27 構造物の設置方法および吊り下げ用器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6620947B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2877974A (en) * 1954-01-06 1959-03-17 Thomas C Estes Adjustable beam clamp
US6253631B1 (en) * 1999-01-14 2001-07-03 Bac-Lamb Wire Line Services Pumping unit lock down apparatus
JP3078483U (ja) * 2000-12-21 2001-07-10 住友金属建材株式会社 構築用吊り金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018105430A (ja) 2018-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5957228B2 (ja) 天井下地構造
JP7190159B2 (ja) 支持装置及びそれを用いた施工方法
JP2009035942A (ja) 天井用補強金具とそれを用いた吊り天井
JP6470514B2 (ja) 耐震天井
JP5835796B2 (ja) 天井吊下型防振具
JP3202842U (ja) 振れ止め金具
JP6620947B2 (ja) 構造物の設置方法および吊り下げ用器具
JP6284373B2 (ja) 脱落抑止具
JP2013181342A (ja) 天井下地構造
JP2014001504A (ja) 天井下地構造
JP6629067B2 (ja) 吊構造、及び振れ止め装置
JP2006342580A (ja) 建物の天井構造
JP6135912B2 (ja) 天井用下地金物および天井構造
JP2016217045A (ja) 吊天井の落下防止構造
JP6719223B2 (ja) 交差連結具
JP6763513B2 (ja) 吊構造
JP7257659B2 (ja) 支持装置
JP2019183390A (ja) 固定具
JP7296131B2 (ja) 吊持支持金具
JP7042460B1 (ja) 吊りボルト用振止めボルト取付け金具
JP4521046B2 (ja) 吊りボルト取付け装置
JP2020133363A (ja) 支持装置
JP7202849B2 (ja) ユニットルームの架台取付構造
JP6999886B2 (ja) 形鋼固定金具
JP3152656U (ja) 配管支持具用吊下具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190328

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6620947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250