JP6620559B2 - 電源装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

この開示は、電源装置に関し、より特定的には、2次巻線を複数有するトランスを含むスイッチング電源装置に関する。
2次巻線を複数有するトランスを含む複数出力型スイッチング電源には、簡易な構成を実現するために、特定の出力のみ一定電圧となるようにフィードバック制御を行なうものがある。しかしながら、定電圧制御されていない電源系統の出力電圧は、当該出力または他の電源系統の出力に接続される負荷の変動に伴い、変動してしまうクロスレギュレーションが生じることが知られている。
特開平09−093924号公報(特許文献1)は、クロスレギュレーションを抑制する技術に関し、リレーの接点を3端子レギュレータの入力端子、出力端子間に並列接続し、フィードバック制御されていない出力電圧が許容値を超えて低下したとき、3端子レギュレータを短絡することで、3端子レギュレータでの電圧降下量だけ出力電圧を回復させる構成を開示する。
特開平07−011790号公報(特許文献2)は、フィードバック制御されるエンジン制御用電圧(5V)が、フィードバック制御されないエンジン駆動用電源(12V)の負荷変動によって変動することを防ぐ技術に関し、画像記録制御手段からの制御信号に基づいて、多出力電源手段の電圧を切り換える電圧切換手段を有する構成を開示する。
特開平09−093924号公報 特開平07−011790号公報
特許文献1に開示される技術は、3端子レギュレータによる電圧降下を行なうか否かの制御しかできないため、フィードバック制御されない出力電圧の細やかな制御を行なうことはできない。
また、特許文献2に開示される技術は、そもそもフィードバック制御されない出力電圧の変動(クロスレギュレーション)を抑制する構成については何ら開示されていない。
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、複数出力型スイッチング電源装置において、従来よりも精度よくクロスレギュレーションを抑制することができる電源装置を提供することである。
電源装置は、1次巻線および第1および第2の2次巻線を含む変圧器と、1次巻線と電気的に接続されるスイッチング素子を含むとともに、当該スイッチング素子のスイッチング動作により生じる交流電圧を1次巻線に印加する発振部と、第1および第2の2次巻線のそれぞれに対応する負荷に供給される電圧の大きさに関連付けられた信号を検出する第1および第2の電圧検出部と、第1の2次巻線と対応する出力端との間、および、第2の2次巻線と対応する出力端との間の少なくとも一方に設けられ、入力される電圧を連続的に昇圧または降圧可能に構成される電圧変換部と、第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、発振部におけるスイッチング素子のスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、第2の電圧検出部の検出結果に基づいて、電圧変換部による電圧の昇圧または降圧を制御する第2の制御手段とを備える。
好ましくは、第1および第2の2次巻線とそれぞれ電気的に接続されるとともに、対応する2次巻線に誘起される交流電圧を整流するための第1および第2の整流部をさらに備える。電圧変換部は、第1の整流部と第1の電圧検出部との間、および、第2の整流部と第2の電圧検出部との間の少なくとも一方に設けられる。
好ましくは、電圧変換部は、電力を消費することで入力される電圧を降圧する第1の構成を含む。第2の制御手段は、第2の電圧検出部の検出結果と、予め定められた値との差分に応じて、第1の構成で消費される電力を調節する。
さらに好ましくは、第1の構成は、電界効果トランジスタを含む。第2の制御手段は、電界効果トランジスタの線形領域において、第2の電圧検出部の検出結果と予め定められた値との差分に応じた電圧を電界効果トランジスタのゲートに印加する。
さらに好ましくは、第2の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧は、他の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧以下である。電源装置は、第2の2次巻線に対応する負荷にのみ電力を供給する第1のモードを有する。第2の制御手段は、第1モードにおいて、電界効果トランジスタのゲートにしきい値電圧より大きい電圧を印加する。
好ましくは、第2の制御手段は、第2の2次巻線に接続される負荷に基づいて、第2の2次巻線に対応する負荷に流れる電流がゼロのときの、電界効果トランジスタのゲートに印加する電圧を設定する。
好ましくは、電圧変換部は、スイッチング素子を含む。第2の制御手段は、第2の電圧検出部の検出結果と予め定められた値との差分に基づいて、スイッチング素子のデューティー比を設定する。
好ましくは、第1の2次巻線の出力電圧間に逆接続されるツェナーダイオードをさらに備える。
他の局面に従うと、画像形成装置の電源装置は、1次巻線および第1および第2の2次巻線を含む変圧器と、1次巻線と電気的に接続されるスイッチング素子を含むとともに、当該スイッチング素子のスイッチング動作により生じる交流電圧を1次巻線に印加する発振部と、第1および第2の2次巻線のそれぞれに対応する負荷に供給される電圧の大きさに関連付けられた信号を検出する第1および第2の電圧検出部と、第1の2次巻線と対応する出力端との間、および、第2の2次巻線と対応する出力端との間の少なくとも一方に設けられ、入力される電圧を連続的に昇圧または降圧可能に構成される電圧変換部と、第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、発振部におけるスイッチング素子のスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、第2の電圧検出部の検出結果に基づいて、電圧変換部による電圧の昇圧または降圧を制御する第2の制御手段とを含む。
一実施形態に従う複数出力型スイッチング電源装置は、従来よりも精度よくクロスレギュレーションを抑制することができる。
関連技術に従う電源装置の構成を説明する図である。 他の関連技術に従う電源装置の構成を説明する図である。 さらに他の関連技術に従う電源装置の構成を説明する図である。 実施形態に従う電源装置の概要を説明する図である。 実施形態に従う画像形成装置の構成例を説明する図である。 実施形態1に従う電源装置の構成例を説明する図である。 実施形態1に従うドロッパー設定切替回路の制御例を説明する図である。 実施形態1に従う基準降下量の設定に関するフローチャートである。 実施形態2に従う電源装置の構成例を説明する図である。 電圧降下用のFET素子を、1次側にフィードバック制御される5V系統に配置した場合(実施形態1)と、1次側にフィードバック制御されない24V系統に配置する場合(実施形態2)とを比較する図である。 実施形態3に従う電源装置の構成例を説明する図である。 実施形態3に従う省電力モードにおける制御について説明するフローチャートである。 実施形態4に従う電源装置の構成例を説明する図である。 実施形態5に従う電源装置の構成例を説明する図である。 実施形態6に従う電源装置の構成例を説明する図である。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
[A.関連技術]
(a1.低電圧電源をフィードバック制御、高電圧電源を無制御)
図1は、関連技術に従う電源装置100X1の構成を説明する図である。図1(a)を参照して、電源装置100X1は、トランスT1を有する。トランスT1は、1次巻線W1と、24V系統負荷に対応する2次巻線W2および5V系統負荷に対応する2次巻線W3を含む。
1次巻線W1には、スイッチング素子Qおよび電源101が接続される。スイッチング素子Qは、制御部150X1と電気的に接続される。制御部150X1は、スイッチング素子Qのオン/オフを行なうことで、1次巻線W1に断続的に電圧を印加する。
2次巻線W2、W3には、それぞれの巻線比に応じた交流電圧が誘起される。2次巻線W2、W3はそれぞれ、整流素子であるダイオードD5、D6が電気的に接続される。ダイオードD5、D6の後段にはそれぞれ、平滑用のコンデンサC3、C4が接続される。
5V系統の出力間には、抵抗R3およびR4が配置される。制御部150X1は、この抵抗R3およびR4によって分圧される、5V系統負荷に供給される電圧(以下、「5V出力電圧」とも称する。)の情報Vo5に基づいて、スイッチング素子Qのオン/オフに関するデューティー比を調節する。これにより、5V出力電圧は、5V定電圧にフィードバック制御される。
しかし、電源装置100X1において、24V系統負荷に供給される電圧(以下、「24V出力電圧」とも称する。)は、5V系統負荷に流れる電流(以下、「5V出力電流」とも称する。)、および24V系統負荷に流れる電流(以下、「24V出力電流」とも称する。)の変動によって変動してしまう。
図1(b)は5V出力電流および24V出力電流の変動に対する24V出力電圧の変動を説明する図である。図1(b)に示されるように、24V出力電圧は、24V出力電流が大きくなるにつれて小さくなる。また、24V出力電圧は、5V出力電流が大きくなるにつれて、大きくなる。
図1(b)に示されるように、関連技術に従う電源装置100X1は、フィードバック制御されていない24V出力電圧の変動が大きい。そのため、電源装置100X1は、入力電圧許容範囲の広い24V系統負荷を採用する必要があり、全体としてのコストが高くなるという問題がある。
(a2.低電圧電源をフィードバック制御、高電圧電源をアッパーリミッター制御)
図2は、他の関連技術に従う電源装置100X2の構成を説明する図である。他の関連技術に従う電源装置100X2は、図2(a)に示されるように、電源装置100X1に比して、フィードバック制御されていない24V系統にアッパーリミッター回路120をさらに有する。
アッパーリミッター回路120は、入力された電圧が所定値より大きい場合に、出力する電圧を当該所定値に制限する回路である。図2(b)に示される例において、所定値は、25Vに設定される。これにより、図2(b)に示されるように、24V出力電圧は、25V以下に保たれる。しかしながら、電源装置100X2は、アッパーリミッター回路120における消費電力が大きいといった問題に加え、本回路が制限する電圧値以下で、24V出力電圧が変動するという問題を有する。
(a3.低電圧電源をアッパーリミッター制御、高電圧電源をフィードバック制御)
図3は、さらに他の関連技術に従う電源装置100X3の構成を説明する図である。電源装置100X3の制御部150X3は、高電圧電源である24V出力電圧を、抵抗R1およびR2によって分圧される電圧の情報に基づいて、フィードバック制御する。
また、フィードバック制御されない5V系統にアッパーリミッター回路122を有する。当該構成によれば、電源装置100X3は、電源装置100X2に比べ、アッパーリミッター回路での損失は少なくなる。加えて、アッパーリミッター回路122により、5V出力電圧は、5V以下に保たれる。しかしながら、5V出力電流が小さい軽負荷時において、効率が悪化するという問題がある。この問題は、5V系統負荷にのみ電力を供給するような動作モードにおいて、特に顕著に表れる。
そこで、これら関連技術に従う電源装置が抱える問題を解消する、実施形態に従う電源装置について、以下に説明を行なう。
[B.概要]
図4は、実施形態に従う電源装置の概要を説明する図である。図4(a)を参照して、実施形態に従う電源装置100は、関連する電源装置100X1に比して、電圧変換部110をさらに有する。電圧変換部110は、平滑用のコンデンサC4と、フィードバック制御に用いる情報Vo5を取得する抵抗R3およびR4との間に配置される。
電圧変換部110は、トランスT1の1次側にフィードバック制御されていない24V出力電圧に関連付けられる情報Vo24を取得する。電圧変換部110は、一例として、取得した情報Vo24に基づいて、24V出力電圧が24Vより大きいか小さいかを判断する。
電圧変換部110は、入力される電圧を連続的に昇圧または降圧可能に構成される。例として、電圧変換部110が入力される電圧を連続的に降圧する場合について説明する。電圧変換部110は、5V出力電流がゼロのときに、基準電圧Vstだけ電圧を降圧するように設定される。このとき、制御部150は、5V出力電圧が5V定電圧となるように、スイッチング素子Qのデューティー比を設定する。
電圧変換部110は、24V出力電圧が24Vより大きいと判断する場合、電圧降下量を基準電圧Vstよりも少なくする。電圧変換部110に入力される電圧は、見かけ上昇圧されるとともに、情報Vo5の電圧が昇圧される。これにより、制御部150は、5V出力電圧が5Vになるように、スイッチング素子Qのデューティー比を下げる。その結果、24V系統の2次巻線W2に誘起される交流電圧の大きさが下がり、24V出力電圧が24Vに制御される。
一方、24V出力電圧が24Vより小さいと判断する場合、電圧変換部110は、電圧降下量を基準電圧Vstよりも多くする。電圧変換部110に入力される電圧は、降圧され、情報Vo5の電圧も降圧される。これにより、制御部150は、スイッチング素子Qのデューティー比を上げる。その結果、2次巻線W2に誘起される交流電圧が上がり、24V出力電圧が24Vに制御される。
図4(b)は、24V出力電圧に対する電圧変換部110の電圧の入出力比を説明する図である。図4(b)に示されるように、電圧変換部110は、24V出力電圧が小さいほど入出力比を下げ、24V出力電圧が大きいほど入出力比を上げる。
上記によれば、実施形態に従う電源装置100は、トランスT1の1次側にフィードバック制御される5V出力電圧を、電圧変換部110で昇圧または降圧することにより、24V出力電圧を高精度に制御することができる。これにより、24V系統負荷の動作が安定する。さらに、電源装置100は、24V系統負荷として、入力電圧許容範囲が狭い、安い部品を用いることができる。以下に、実施形態に従う電源装置の構成および制御の詳細を説明する。
[C.実施形態1−1次側にフィードバック制御される出力電圧を調節]
(c1.画像形成装置)
図5は、実施形態に従う画像形成装置1の構成例を説明する図である。画像形成装置1は、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置である。図5に示されるように、画像形成装置1は、内部のほぼ中央部にベルト部材として中間転写ベルト100を備えている。中間転写ベルト10の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色にそれぞれ対応する4つの作像ユニット2Y、2M、2C、2Kが中間転写ベルト10に沿って並んで配置される。
中間転写ベルト10の中間転写ベルト駆動ローラ3で支持された部分には、2次転写ローラ4が圧接されており、当該領域で2次転写が行なわれる。2次転写領域後方の搬送路Ro1の下流位置には、定着ローラ5および加圧ローラ6を有する定着加熱部7が配置されている。
画像形成装置1の下部には、給紙カセット8が着脱可能に配置されている。給紙カセット8内に積載収容された用紙Pは、給紙ローラ9の回転によって最上部のものから1枚ずつ搬送路Ro1に送り出されることになる。
電源装置100は、本実施形態において、一例として、24V系統負荷70と、5V系統負荷72と接続される。24V系統負荷70は、モーターなどの駆動系などであって、一例として、給紙ローラ9を駆動させるモーターが挙げられる。5V系統負荷70は、CPU(Central Processing Unit)やセンサーなどであって、一例として、後述する制御部150が挙げられる。
電源装置100は、ユーザーの指示に応じた動作を行なう負荷に電力を供給する。なお、本例において、画像形成装置における電源装置としているが、これに限られない。他の局面において、一例として、LED照明装置用の電源装置であってもよい。
なお、本実施形態において、画像形成装置1は、一例として、複数の作像ユニット(2Y、2M、2C、2K)を有する中間転写方式を採用しているがこれに限定されるものではない。画像形成装置は、単一の作像ユニットを備えていてもよいし、ロータリー方式であってもよい。また、他の局面において、画像形成装置は、いわゆるインクジェット方式により画像を形成するものであってもよい。
(c2.画像形成装置1の概略動作)
次に、以上の構成からなる画像形成装置1の概略動作について説明する。画像形成装置は、外部装置(たとえば、パソコン等)から画像信号が入力されると、この画像信号をイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したデジタル画像信号を作成し、入力されたデジタル信号に基づいて、各作像ユニット2Y、2M、2C、2Kでトナー像を形成する。
各色のトナー画像は、図1中の矢印Tr方向に移動する中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて1次転写される。中間転写ベルト10上に形成されたトナー画像は、2次転写ローラ4の作用により、用紙Pに一括して2次転写される。
用紙Pに2次転写されたトナー画像は、定着加熱部7に達する。トナー画像は、加熱された定着ローラ5、および加圧ローラ6の作用により用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、排紙ローラ50を介して排紙トレイ60に排出される。
(c3.電源装置100)
次に、実施形態に従う電源装置100について説明する。図6は、実施形態1に従う電源装置100の構成例を説明する図である。
図6を参照して、電源装置100は、その主な構成要素として、交流電源入力部102と、NF部104と、整流部106と、発振部108と、トランスT1と、電圧変換部110とを有する。
交流電源入力部102から出力される交流出力は、NF部104によって、ノイズをフィルタリングされる。NF部104から出力される交流電圧は、ダイオードD1〜D4で構成される整流部106によって全波整流される。
整流部106が出力する直流電圧は、コンデンサC1によって平滑されるとともに、発振部108を介してトランスT1の1次巻線W1に印加される。発振部108は、スイッチング素子Q1およびQ2を含む。
1次巻線W1には、共振用のコンデンサC2と、スイッチング素子Q1およびQ2とが接続される。制御部150は、スイッチング素子Q1およびQ2と電気的に接続されるとともに、これらのスイッチング素子のオン/オフに関するデューティー比を制御する。
トランスT1は24V系統負荷に対応する2次巻線W2と、5V系統負荷に対応する2次巻線W3とを含む。2次巻線W2およびW3には、それぞれ、整流用のダイオードD5、D6と、平滑用のコンデンサC3,C4が接続される。
5V系統の出力電圧間には、抵抗R3およびR4が接続される。制御部150は、抵抗R3およびR4によって分圧される5V出力電圧に関連付けられる情報Vo5を取得する。制御部150は、情報Vo5に基づいて、5V出力電圧が5V定電圧となるように、スイッチング素子Q1およびQ2のデューティー比を制御する。
(c4.クロスレギュレーションを抑制する制御)
電圧変換部110は、5V系統負荷72に直列に配置されるFET(Field Effect Transistor)素子Q3と、ドロッパー設定切替回路112とを含む。ドロッパー設定切替回路112は、抵抗R1およびR2によって分圧される24V出力電圧に関連付けられる情報Vo24を取得する。
ドロッパー設定切替回路112は、情報Vo24に基づいて、24V出力電圧が24V定電圧となるように、FET素子Q3での電圧降下量を調節する。具体的には、ドロッパー設定切替回路112は、FET素子Q3の線形領域において、情報Vo24の電圧値と、予め定められた値との差分に基づいた電圧をFET素子Q3のゲートに印加する。すなわち、電圧変換部110は、入力される電圧を連続的に降圧可能に構成される。予め定められた値とは、一例として、24VにR2/(R1+R2)を乗じた値とする。
以下に、一例として、5V出力電流が変動することによる24V出力電圧の変動を抑制する制御について説明する。図1(b)などに示されるように、5V出力電流が変動すると、24V出力電圧も変動する。仮に、電圧変換部110がなかった場合の24V出力電圧は、次の(1)式で与えられる。
Figure 0006620559
Racは5V系統の2次巻線W3が有する抵抗値、Io5は5V出力電流、VfはダイオードD6による順方向電圧降下量、Tは2次巻線W2とW3との巻線比を表す。5V出力電流の変動により、抵抗Racでの損失、およびダイオードD6での電圧降下量が変動する。また、5V出力電流の変動することで、トランスT1の鎖交磁束が変化する。これにより、巻線比Tも見かけ上変動する。24V出力電圧は、これらパラメータの変動に伴い、変動する。
一方、電圧変換部110がある場合の24V出力電圧は、次の(2)式で与えられる。
Figure 0006620559
Vdropは、FET素子Q3における電圧降下量を表す。すなわち、ドロッパー設定切替回路112は、5V出力電流の変動により、抵抗Racでの損失、ダイオードD6での電圧降下量Vf、見た目上の巻線比Tが変動した場合に、これらの変動を打ち消すように、Vdropを設定することによって、24V出力電圧を安定化する。
図7は、実施形態1に従うドロッパー設定切替回路112の制御例を説明する図である。なお、説明を分かりやすくするために、抵抗Racでの損失、およびダイオードD6での損失(電圧降下)の変動は無視できるものとする。
図7に示されるように、5V出力電流が0Aから5A、12Aと変動すると、2次巻線W2、W3の見かけ上の巻線比Tが3から3.5、4.0へと変動する。
ドロッパー設定切替回路112は、5V出力電流(Io5)が0AのときのFET素子Q3における電圧降下量(以下、「基準降下量」とも称する。)を3.0Vに設定する。これにより、5V系統の2次巻線W3に誘起される電圧(以下、「5Vトランス電圧」とも称する)は8Vとなる。このとき、制御部150は、スイッチング素子Q1およびQ2をデューティー比50%でスイッチングする。その結果、24V出力電圧は、当該8Vに、見かけ上の巻線比T(=3.0)を乗じた、24Vとなる。
次に、5V出力電流が12Aの場合について説明する。5V出力電流が12Aのとき、見かけ上の巻線比Tは4.0となる。そのため、電圧変換部110がない場合、24V出力電圧は、32Vまで上昇することになる。これにより、24V出力電圧を表す情報Vo24の電圧値が、予め定められた値より高くなる。実施形態に従うドロッパー設定切替回路112は、これらの値の差分に基づいて、FET素子Q3における電圧降下量を3.0Vから1.0Vに切り替える。これにより、5Vトランス電圧は6Vとなる。このとき、制御部150は、スイッチング素子Q1およびQ2をデューティー比30%でスイッチングする。スイッチング素子Q1およびQ2のデューティー比が低下することにより、24V出力電圧は、32Vから24Vまで下がり、安定化される。
なお、実際には、ドロッパー設定切替回路112は、抵抗Racでの損失、およびダイオードD6での電圧降下(損失)を考慮して、FET素子Q3での電圧降下量を設定する。
上記によれば、実施形態1に従う電源装置100は、トランスT1の1次側にフィードバック制御される5V出力電圧に加え、1次側にフィードバック制御されない24V出力電圧の変動(クロスレギュレーション)を精度よく抑制することができる。これにより、24V系統負荷の動作が安定する。さらに、電源装置100は、24V系統負荷として、入力電圧許容範囲が狭い、安い部品を用いることができる。
実施形態1に従う電圧変換部110は、クロスレギュレーションを抑制するにあたって、FET素子Q3における電圧降下量をドロッパー設定切替回路112によって制御するという簡易な構成で実現することができる。
また、電源装置100は、電圧降下量を調節するFET素子Q3およびドロッパー設定切替回路112を、24V系統に比べ、負荷電流量の小さい5V系統に配置することによって、電力損失を抑えることができる。
なお、上記の例において、FET素子Q3は、5V系統負荷72に直列に接続される。この場合、FET素子Q3は、トランスT1の1次側にフィードバックされる情報Vo5を取得するための抵抗R3およびR4の前段に配置される必要がある。他の局面において、FET素子Q3は、5V系統負荷72に並列に接続されてもよい。この場合、FET素子Q3は、コンデンサC4と5V系統の出力端との間に配置されればよく、抵抗R3およびR4の後段に配置される構成であってもよい。
また、上記の例において、電圧変換部は、FET素子を用いて入力電圧を降圧する構成であるが、これに限られない。電圧変換部は、電力を消費することで入力される電圧を降圧する構成を有し、当該構成での電力消費量を調節するものであればよい。
(c5.基準降下量の設定)
また、上記の例において、ドロッパー設定切替回路112は、基準降下量を3.0Vに設定するが、これに限られない。他の局面において、ドロッパー設定切替回路112は、5V系統負荷72に基づいて、基準降下量を設定する構成であってもよい。この基準降下量は、大きくなればなるほどFET素子Q3における電力損失が大きくなるため、小さいほうが好ましい。しかし、基準降下量が小さすぎると、24V出力電圧が非常に大きい場合に、24Vに安定化させることができなくなる可能性がある。そのためこの基準降下量は、必要最小限に設定されることが好ましい。
図1(b)などに示されるように、5V出力電流が増えるほど、24V出力電圧が大きくなる。この5V出力電流の最大値は、5V系統負荷72の接続(設置)状況に応じて決定される。そのため、基準降下量は、5V系統負荷72の接続状況に基づいて設定するように構成されてもよい。以下、図8のフローチャートを用いて基準降下量を設定する制御について説明する。
図8は、実施形態1に従う基準降下量の設定に関するフローチャートである。図8を参照して、ステップS10において、制御部150は、5V系統負荷72の接続状況を確認するとともに、5V出力電流の最大値を予測する。たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、増設メモリなどのオプションの負荷(装置)が5V系統に接続される場合、5V出力電流の最大値は高くなると予測される。
ステップS12において、制御部150は、予測した5V出力電流の最大値に基づいて、FET素子Q3における基準降下量を設定する制御信号をドロッパー設定切替回路112に出力する。より具体的には、制御部150は、5V出力電流の最大値が大きいほど、基準降下量を大きく設定する。ドロッパー設定切替回路112は、制御部150から入力された制御信号に基づいて、FET素子Q3における基準降下量を設定する。
上記によれば、実施形態に従う電源装置100は、5V系統負荷72の設置状況に基づいて、FET素子Q3における基準降下量を必要最小限に設定することができる。これにより、電源装置100は、FET素子Q3における電力損失を最小限に抑えることができる。
[D.実施形態2−1次側にフィードバック制御されない出力電圧を調節]
実施形態1において、ドロッパー設定切替回路112は、トランスT1の1次側にフィードバック制御される5V系統の2次巻線W3に誘起される電圧を降圧することによって、24V出力電圧を制御する。実施形態2において、ドロッパー設定切替回路112は、1次側にフィードバック制御されない24V系統の2次巻線W2に誘起される電圧を調節することによって、24V出力電圧を制御する。以下、その構成および制御について説明する。
(d1.電源装置100Aの構成および制御)
図9は、実施形態2に従う電源装置100Aの構成例を説明する図である。なお、電源装置100Aの基本構成は、実施形態1に従う電源装置100と略同じであるため、相違する点についてのみ説明を行なう。
図9を参照して、実施形態2に従う電源装置100Aにおいて、電圧変換部110Aに含まれるFET素子Q3は、トランスT1の1次側にフィードバック制御される5V系統ではなく、1次側にフィードバック制御されない24V系統に配置される。
具体的には、FET素子Q3は、脈流出力を平滑するコンデンサC3と、24V出力電圧に関連付けられる情報Vo24を取得するための抵抗R1、R2との間に配置される。
ドロッパー設定切替回路112は、情報Vo24の電圧値と、予め定められた値との差分に基づいて、FET素子Q3での電圧降下量Vdropを設定する。予め定められた値は、一例として、24VにR2/(R1+R2)を乗じた値とする。
以下、実施形態2に従う電源装置100Aの制御について、図7の例を用いて説明する。24V出力電圧が最も小さくなる、5V出力電流が0Aのとき、ドロッパー設定切替回路112は、FET素子Q3による電圧降下量を最小値に設定する。より具体的には、ドロッパー設定切替回路112は、FET素子Q3のゲートに、しきい値電圧以上の電圧を印加し、FET素子Q3を完全にオン状態とする。
次に、5V出力電流が12Aの場合について説明する。5V出力電流が12Aのとき、24V出力電圧は、瞬間的に32Vとなる。これにより、情報Vo24の電圧値は、予め定められた値よりも大きくなる。
ドロッパー設定切替回路112は、この差分に基づいて、FET素子Q3での電圧降下量Vdropを8Vに設定する。これにより、24V出力電圧は、32Vから24Vに安定化される。
上記によれば、電圧変換部に含まれるFET素子Q3を、トランスT1の1次側にフィードバック制御されない24V系統に配置する構成であっても、24V出力電圧の変動(クロスレギュレーション)を精度よく抑制することができる。
(d2.小括)
図10は、電圧降下用のFET素子Q3を、1次側にフィードバック制御される5V系統に配置した場合(実施形態1)と、1次側にフィードバック制御されない24V系統に配置する場合(実施形態2)とを比較する図である。
図10を参照して、FET素子Q3を5V系統に配置した場合、ドロッパー設定切替回路112は、24V出力電圧が大きくなるほど、FET素子Q3の線形領域において、FET素子Q3のゲートに印加する電圧を大きくする。これにより、FET素子Q3の抵抗値が下がり、FET素子Q3による電圧降下量Vdropが小さくなる。これを受け、制御部150は、スイッチング素子Q1およびQ2のオン/オフのデューティー比を下げる。その結果、24V出力電圧は、下がるとともに安定化される。
また、ドロッパー設定切替回路112は、24V出力電圧が小さくなるほど、FET素子Q3の線形領域において、FET素子Q3のゲートに印加する電圧を小さくする。これにより、制御部150は、スイッチング素子Q1およびQ2のオン/オフのデューティー比を上げる。その結果、24V出力電圧は、上がるとともに安定化される。
一方、FET素子Q3を24V系統に配置した場合、ドロッパー設定切替回路112は、24V出力電圧が大きくなるほど、FET素子Q3の線形領域において、FET素子Q3のゲートに印加する電圧を小さくする。これにより、FET素子Q3の抵抗値が上がり、電圧降下量Vdropが大きくなる。その結果、24V出力電圧は、下がるとともに安定化される。
また、ドロッパー設定切替回路112は、24V出力電圧が小さくなるほど、FET素子Q3の線形領域において、FET素子Q3のゲートに印加する電圧を大きくする。これにより、FET素子Q3の抵抗値が下がり、電圧降下量Vdropが小さくなる。その結果、24V出力電圧は、上がるとともに安定化される。
上記によれば、実施形態に従う電源装置は、電圧降下用(電圧変換用)の素子をいずれの電源系統に配置する構成であっても、クロスレギュレーションを精度よく抑制することができる。
[E.実施形態3−省電力モード]
図11は、実施形態3に従う電源装置100Bの構成例を説明する図である。なお、電源装置100Bの基本構成は、実施形態1に従う電源装置100と略同じであるため、相違する点についてのみ説明を行なう。
実施形態3に従う電源装置100Bに含まれる制御部150Bは、24V系統負荷70および5V系統負荷72に電力を供給する通常モードと、5V系統負荷72にのみ電力を供給する省電力モードとを切り替え可能に構成される。一例として、制御部150Bは、所定の時間、24V系統負荷70が動作しない場合に通常モードから省電力モードに切り替える。
図11に示されるように、実施形態3に従う電源装置100Bは、電源装置100に比べ、さらに、スイッチSWを有する。スイッチSWは、24V系統に対応する2次巻線W2に接続される。制御部150Bは、スイッチSWと電気的に接続される。
制御部150Bは、通常モードから省電力モードに切り替わると、スイッチSWをオフ状態とし、24V系統負荷70への電力供給を停止する。省電力モードにおいて、24V出力電圧の変動(クロスレギュレーション)は起こり得ない。そのため、制御部150Bは、省電力モードに切り替わるとともに、ドロッパー設定切替回路112にその旨を知らせる信号を出力する。ドロッパー設定切替回路112は、当該信号の入力を受け、FET素子Q3のゲートに、しきい値電圧より十分に大きい電圧を印加することで、FET素子Q3を完全にオン状態にする。これにより、FET素子Q3での電力損失を最小限に抑えることができる。
図12は、実施形態3に従う省電力モードにおける制御について説明するフローチャートである。図12を参照して、制御部150Bは、ステップS20において、省電力モードであるか否かを判断する。
制御部150Bは、省電力モードではない(通常モードである)と判断する場合(ステップS20においてNO)、処理をステップS22に進める。ステップS22において、制御部150Bは、スイッチSWをオン状態とするとともに、情報Vo24に基づく24V出力電圧の安定化制御を電圧変換部110によって行なう。
一方、制御部150Bは、省電力モードであると判断する場合(ステップS20においてYES)、処理をステップS24に進める。ステップS24において、制御部150Bは、スイッチSWをオフ状態とするとともに、電圧変換部110による降圧を中止する。より具体的には、電圧変換部110は、FET素子Q3のゲートに閾値電圧より十分に大きい電圧を印加する。
上記によれば、省電力モードにおいて、電源装置100Bは、FET素子Q3における電力損失を最小限にすることができる。
[F.実施形態4−降圧チョッパ方式]
上記の実施形態に従う電圧変換部では、FET素子Q3のゲートに印加する電圧を調節することによって、FET素子Q3における電圧降下量を調節する構成であった。実施形態4に従う電圧変換部は、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行なうことによって、入力電圧を連続的に降圧する制御を行なう。
図13は、実施形態4に従う電源装置100Cの構成例を説明する図である。なお、実施形態4に従う電源装置100Cの基本構成は、電源装置100と略同じであるため、相違する点についてのみ説明する。
図13を参照して、コンデンサC4の後段に配置される電圧変換部110Cは、5V系統負荷72と直列に接続されるFET素子Q3と、整流用のダイオードD7と、リアクトルL1と、平滑用のコンデンサC5と、PWM制御部114Cと、情報Vo24を取得するための抵抗R1およびR2とを有する。
PWM制御部114Cは、抵抗R1およびR2によって分圧される、24V出力電圧に関連付けられる情報Vo24を取得する。PWM制御部114Cは、情報Vo24の電圧値と、予め定められた値との差分に基づいて、FET素子Q3のオン/オフのデューティー比、すなわち、電圧降下量を設定する。より具体的には、PWM制御部114Cは、情報Vo24の電圧値が、予め定められた値より大きいほど、FET素子Q3のデューティー比を大きくすることにより、電圧降下量を小さく設定する。
当該構成によれば、PWM制御方式に従う電圧変換部であっても、トランスT1の1次側にフィードバック制御されない24V出力電圧の電圧変動(クロスレギュレーション)の変動を精度よく抑制することができる。
[G.実施形態5−昇圧チョッパ方式]
上記の実施形態に従う電圧変換部は、入力される電圧を連続的に降圧する。一方、実施形態5に従う電圧変換部は、入力される電圧を連続的に昇圧することにより、トランスT1の1次側にフィードバック制御されない24V出力電圧の電圧変動を抑制する。
図14は、実施形態5に従う電源装置100Dの構成例を説明する図である。なお、実施形態5に従う電源装置100Dの基本構成は、電源装置100と略同じであるため、相違する点についてのみ説明する。
図14を参照して、コンデンサC4の後段に配置される電圧変換部110Dは、5V系統負荷72と並列に接続されるFET素子Q4と、整流用のダイオードD8と、リアクトルL2と、平滑用のコンデンサC6と、PWM制御部114Dと、情報Vo24を取得するための抵抗R1およびR2とを有する。
PWM制御部114Dは、抵抗R1およびR2によって分圧される、24V出力電圧に関連付けられる情報Vo24を取得する。PWM制御部114Dは、情報Vo24の電圧値と、予め定められた値との差分に基づいて、FET素子Q4のオン/オフのデューティー比、すなわち、電圧昇圧量を設定する。より具体的には、PWM制御部114Dは、情報Vo24の電圧値が、予め定められた値より大きいほど、FET素子Q4のデューティー比を大きくすることにより、電圧昇圧量を大きく設定する。
上記によれば、電圧変換部は入力電圧を昇圧する構成であっても、トランスT1の1次側にフィードバック制御されない24V出力電圧の電圧変動(クロスレギュレーション)の変動を精度よく抑制することができる。
[H.実施形態6−アッパーリミッター回路]
図1(b)などに示されるように、5V出力電流が大きくなるほど、24V出力電圧の変動(上昇量)も大きくなる。その結果、FET素子Q3における電圧降下量、すなわち発熱量が増える。そこで、実施形態6に従う電源装置100Eは、実施形態1に従う電源装置100に比して、トランスT1の1次側にフィードバック制御されない24V系統に、さらにアッパーリミッター回路を有する。これにより、FET素子Q3による発熱量を分散させる。
図15は、実施形態6に従う電源装置100Eの構成例を説明する図である。なお、実施形態6に従う電源装置100Eの基本構成は、電源装置100と略同じであるため、相違する点についてのみ説明する。
図15(a)を参照して、電源装置100Eは、アッパーリミッター回路116を有する。コンデンサC3によって平滑化された電圧は、抵抗R5、トランジスタQ5、ツェナーダイオードZDとから構成されるアッパーリミッター回路116に入力される。アッパーリミッター回路116は、24V系統負荷70に過電圧が供給されることを抑制する。
トランジスタQ5のエミッタは、24V出力電圧側に設けられる。抵抗R5の一端は、トランジスタQ5のコレクタに、他端はトランジスタQ5のベースに接続される。ツェナーダイオードZDは、カソードがトランジスタQ5のベースに接続され、アノードが接地電位に接続される。
コンデンサC3で平滑された後の直流電圧が、ツェナーダイオードZDのツェナー電位によって定まる所定電圧を上回る場合、ツェナーダイオードZDに電流が流れる。これにより、アッパーリミッター回路116は、24V系統負荷に過電圧が供給されることを抑制する。
なお、他の局面において、アッパーリミッター回路は、図13に示される構成に限られない。出力電圧間に逆接続されるツェナーダイオードを含む構成であればよい。
図15(b)は、実施形態6に従う電源装置100Eにおける、5V出力電流および24V出力電流の変動に対する24V出力電圧の変動を説明する図である。
図15(b)に示される例において、アッパーリミッター回路116は、24Vより大きい電圧が24V系統負荷70に印加されないように構成される。24V系統の2次巻線W2に誘起される電圧が24Vを上回る場合、これらの電圧値の差分に応じてアッパーリミッター回路116のトランジスタQ5が発熱する。これにより、24V出力電圧が24V定電圧に安定化される。
一方、24V出力電圧が24Vより低い場合、電圧変換部110は、FET素子Q3における電圧降下量Vdropを大きくすることによって、2次巻線W2に誘起される電圧を大きくする。これにより、24V出力電圧が24V定電圧に安定化される。
上記によれば、実施形態6に従う電源装置100Eは、クロスレギュレーションを抑制するために生じる発熱を、FET素子Q3およびトランジスタQ5に分散することができる。これにより、FET素子Q3の熱によるダメージおよび特性変動を低減することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上記の実施形態1−6は、任意に組み合わせることができる。
本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置、70 24V系統負荷、72 5V系統負荷、100 電源装置、106 整流部、108 発振部、110 電圧変換部、112 ドロッパー設定切替回路、150 制御部、116 アッパーリミッター回路、C1,C2,C3,C4,C5,C6 コンデンサ、D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D8 ダイオード、L1,L2 リアクトル、Q1,Q2 スイッチング素子、Q3 FET素子、T1 トランス、Vdrop,Vf 電圧降下量、W1 1次巻線、W2,W3 2次巻線、ZD ツェナーダイオード。

Claims (8)

  1. 電源装置であって、
    1次巻線および第1および第2の2次巻線を含む変圧器と、
    前記1次巻線と電気的に接続されるスイッチング素子を含むとともに、当該スイッチング素子のスイッチング動作により生じる交流電圧を前記1次巻線に印加する発振部と、
    前記第1および第2の2次巻線のそれぞれに対応する負荷に供給される電圧の大きさに関連付けられた信号を検出する第1および第2の電圧検出部と、
    前記第1の2次巻線と対応する出力端との間、および、前記第2の2次巻線と対応する出力端との間の少なくとも一方に設けられ、入力される電圧を連続的に昇圧または降圧可能に構成される電圧変換部と、
    前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記発振部における前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、
    前記第2の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記電圧変換部による電圧の昇圧または降圧を制御する第2の制御手段とを備え
    前記電圧変換部は、電力を消費することで入力される電圧を降圧する第1の構成を含み、
    前記第1の構成は、電界効果トランジスタを含み、
    前記第2の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧は、他の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧以下であって、
    前記電源装置は、前記第2の2次巻線に対応する負荷にのみ電力を供給する第1のモードを有し、
    前記第2の制御手段は、前記第1のモードにおいて、前記電界効果トランジスタのゲートにしきい値電圧より大きい電圧を印加する、電源装置。
  2. 前記第1および第2の2次巻線とそれぞれ電気的に接続されるとともに、対応する2次巻線に誘起される交流電圧を整流するための第1および第2の整流部をさらに備え、
    前記電圧変換部は、前記第1の整流部と前記第1の電圧検出部との間、および、前記第2の整流部と前記第2の電圧検出部との間の少なくとも一方に設けられる、請求項1に記載の電源装置。
  3. 記第2の制御手段は、前記第2の電圧検出部の検出結果と、予め定められた値との差分に応じて、前記第1の構成で消費される電力を調節する、請求項1または2に記載の電源装置。
  4. 記第2の制御手段は、前記電界効果トランジスタの線形領域において、前記第2の電圧検出部の検出結果と予め定められた値との差分に応じた電圧を前記電界効果トランジスタのゲートに印加する、請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記第2の制御手段は、前記第2の2次巻線に接続される負荷に基づいて、前記第2の2次巻線に対応する負荷に流れる電流がゼロのときの、前記電界効果トランジスタのゲートに印加する電圧を設定する、請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記電圧変換部は、第2のスイッチング素子を含み、
    前記第2の制御手段は、前記第2の電圧検出部の検出結果と予め定められた値との差分に基づいて、前記第2のスイッチング素子のデューティー比を設定する、請求項1または2に記載の電源装置。
  7. 前記第1の2次巻線の出力電圧間に逆接続されるツェナーダイオードをさらに備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の電源装置。
  8. 電源装置を備える画像形成装置であって、
    前記電源装置は、
    1次巻線および第1および第2の2次巻線を含む変圧器と、
    前記1次巻線と電気的に接続されるスイッチング素子を含むとともに、当該スイッチング素子のスイッチング動作により生じる交流電圧を前記1次巻線に印加する発振部と、
    前記第1および第2の2次巻線のそれぞれに対応する負荷に供給される電圧の大きさに関連付けられた信号を検出する第1および第2の電圧検出部と、
    前記第1の2次巻線と対応する出力端との間、および、前記第2の2次巻線と対応する出力端との間の少なくとも一方に設けられ、入力される電圧を連続的に昇圧または降圧可能に構成される電圧変換部と、
    前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記発振部における前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する第1の制御手段と、
    前記第2の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記電圧変換部による電圧の昇圧または降圧を制御する第2の制御手段とを含み、
    前記電圧変換部は、電力を消費することで入力される電圧を降圧する第1の構成を含み、
    前記第1の構成は、電界効果トランジスタを含み、
    前記第2の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧は、他の2次巻線に対応する負荷に供給される電圧以下であって、
    前記電源装置は、前記第2の2次巻線に対応する負荷にのみ電力を供給する第1のモードを有し、
    前記第2の制御手段は、前記第1のモードにおいて、前記電界効果トランジスタのゲートにしきい値電圧より大きい電圧を印加する、画像形成装置。
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