JP6614237B2 - ガラスアンテナ及びガラスアンテナを備える車両用窓ガラス - Google Patents

ガラスアンテナ及びガラスアンテナを備える車両用窓ガラス Download PDF

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Description

本発明は、ガラスアンテナ、及びガラスアンテナを備える車両用窓ガラスに関する。
近年、通信技術の発展に伴い、車両に携帯機器等を持ち込み、車両と携帯機器との間及び車両と外部との間で通信を行うことがある。
また、車両自体が外部から情報を収集する機能と情報を配信する機能とを備える、所謂コネクテッドカーの技術が提案されている。コネクテッドカーでは、車両が発信する位置情報、車両コンディション、及び路面状況等のデータと、外部から収集される、地図情報、交通情報、及び天候情報等とを双方向通信することで、車両の効率性や安全性を高める渋滞緩和、運転支援等のテレマティクスサービスが提供される。さらに、コネクテッドカーでは、音楽・動画配信サービスなど、利用者の利便性を高める道具(デバイス)としてのソリューション/サービス等の提供をすることも期待されている。
このような双方向の通信に用いる通信波は、国ごとに規定される利用周波数が異なり、また1つの国においてもキャリアごとに利用される周波数帯が異なる。従って、複数の通信波を受信できるように広帯域に対応するアンテナが好ましい。
ここで、車両と外部との双方向の通信機能が実現できるように、図1に示すように、車両のルーフに通信用アンテナを搭載する技術が提案されている。
図1に示した例では、車両90のルーフ91上に、車両90の前後方向に離間して、地板83上に立設された第1アンテナ81及び第2アンテナ82を有するダイバーシティ構造のアンテナユニット80が搭載されている。これらのアンテナ81,82はケース84に内蔵されている。
また、図2に示す例では、長さの異なる第1放射用パターン121と第2放射用パターン122との一端同士を結合させガラス面の上下方向に対しV字状に配設し、このV字状パターン120の下方に接地用パターン110を配設したガラスアンテナ100が提案されている(特許文献2)。この例では、複数の周波数に対応するための周波数切換式自動車電話用ガラスアンテナとして、例えば、共振周波数が800MHz及び1.5GHzの電波を送受信する。
特開2012−054915号公報 特開平06−291530号公報
しかし、特許文献1の例では、ルーフ91からアンテナユニット80が突出しているため、車両のデザインや車両の空力特性に影響を与えるおそれがあった。
また、特許文献2の図2の例では、放射用パターン120(121,122)及び接地用パターン110と2つのエレメントによってガラスアンテナ100が構成されるため、配置スペースが広く必要になる。
さらに、図2の例では、放射用パターン120は金属の線条の導線であるため、窓が設けられる車両筐体の側縁部710dからの干渉及びリアガラス600に配置されるデフォッガーからの干渉を防ぐため、ガラスアンテナ100は、側縁部710d及びデフォッガーから所定距離離間して配置する必要があった。アンテナを側縁部から離間させると目立つため見栄えが悪くなる。アンテナをデフォッガーから所定距離を離す場合はデフォッガーを小さくすることになるため、デフォッガーの設計の自由度が低下した。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、見栄えを向上させ、広帯域で通信することができる、ガラスアンテナ及び車両用窓ガラスの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、導電膜を切り抜くことで形成されるスロットアンテナ及び該スロットアンテナに給電する一対の給電部を備え、車両用窓ガラスに設けられるガラスアンテナであって、
前記スロットアンテナは、
第1の方向に延在する第1のスロットと、
前記第1のスロットの一端に接続され、第1の方向に対して異なる方向である第2の方向に延在する第2のスロットと、
前記第1のスロットの他端に、直接又は第1の接続スロットを介在して接続され、スロット幅が前記第1のスロットのスロット幅より広い、第1の幅広スロットと、
前記第2のスロットの延在の終端部に、直接又は第2の接続スロットを介在して接続され、スロット幅が前記第2のスロットのスロット幅より広い、第2の幅広スロットと、を備え、
前記一対の給電部は、前記第1のスロットを跨ぐように配置されている、
ガラスアンテナ、及び該ガラスアンテナを備える車両用窓ガラスを提供する。
一態様によれば、車両用窓ガラスに設けられたガラスアンテナにおいて、見栄えを向上させ、広帯域で通信することができる。
従来例1の通信用アンテナが設置された車両の全体図である。 従来例2の電話用アンテナが設置された後方窓ガラスの全体図である。 本発明の実施形態である通信用ガラスアンテナが設置された後方窓ガラスの全体平面図である。 本発明の第1実施形態に係る通信用のガラスアンテナの拡大図である。 図4に示す通信用ガラスアンテナにくり抜き部を形成し、抵抗及び給電部を設置した拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第3実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第4実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第5実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第6実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第7実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第8実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 本発明の第9実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 図13に示す通信用ガラスアンテナに、抵抗及び給電部を設置した拡大図である。 本発明の第10実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。 第1実施形態で、周波数が0.698GHzのときの電流分布を示す模式図である。 第1実施形態で、周波数が0.83GHz及び0.96GHzのときの電流分布を示す模式図である。 第1実施形態で、周波数が1.71GHz及び1.94GHz及び2.17GHzのときの電流分布を示す模式図である。 第1実施形態で、周波数が2.4GHz及び2.545GHz及び2.69GHzのときの電流分布を示す模式図である。 図4及び図5に示す第1実施形態のガラスアンテナのリターンロスを示すグラフである。 第1実施形態のガラスアンテナにおいて、給電部の設置位置を変えたときのリターンロスを示すグラフである。 第4〜第6実施形態の幅広スロットの形状が異なるガラスアンテナのリターンロスを示すグラフである。 第4、第7、第8実施形態の屈曲の角度が異なるガラスアンテナのリターンロスを示すグラフである。 車両筐体からの距離を変化させたときの、第1実施形態のガラスアンテナのリターンロスを示すグラフである。 デフォッガーからの距離を変化させたときの、第1実施形態のガラスアンテナのリターンロスを示すグラフである。 第1実施形態のガラスアンテナにおける、実測のリターンロスを示すグラフである。 測定に用いた車両及び送信用アンテナの状態を説明する図である。 第1実施形態のガラスアンテナの垂直偏波の利得特性を示すグラフである。 第1実施形態のガラスアンテナの水平偏波の利得特性を示すグラフである。 第9実施形態で、周波数が0.698GHz〜0.96GHzのときの電流分布の例を示す模式図である。 第9実施形態で、周波数が1.71GHz〜2.17GHzのときの電流分布の例を示す模式図である。 第9実施形態で、周波数が2.4GHz〜2.69GHzのときの電流分布の例を示す模式図である。 第9実施形態のガラスアンテナにおける、実測のリターンロスを示すグラフである。 第9実施形態のガラスアンテナの垂直偏波の利得特性を示すグラフである。 第9実施形態のガラスアンテナの水平偏波の利得特性を示すグラフである。 第10実施形態のガラスアンテナにおける、実測のリターンロスを示すグラフである。 第10実施形態のガラスアンテナの垂直偏波の利得特性を示すグラフである。 第10実施形態のガラスアンテナの水平偏波の利得特性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。なお、形態を説明するための図面において、方向について特に記載しない場合には図面上での方向をいうものとする。また、それらの図面は、窓ガラスの面を対向して見たときの図であって、窓ガラスが車両に取り付けられた状態での車内視(又は、車外視)の図であり、図面上での左右方向(横方向)が水平方向に相当し、上下方向が垂直方向に相当する。しかし、これらの図面を車外視の図として参照してもよい。
例えば、本発明に係る窓ガラスは、主に、車両の後部に取り付けられるリアガラスであり、図面上での左右方向が車幅方向に相当する。ここで、平行、直角などの方向は、本発明の効果を損なわない程度のズレを許容するものである。
図3は、本発明の実施形態であるガラスアンテナ(通信用ガラスアンテナ)が設置された後方窓ガラスの全体平面図である。
本発明において、窓ガラスは車両ボディの開口部を覆う窓板の一例である。窓ガラスは板状部材であって、素材はガラスに限られず、樹脂、フィルム等であってもよい。車両後方の窓ガラス60(車両用窓ガラス又はリアガラスともいう)は、車両筐体(ボディー、車体)によって形成される筐体開口部(開口部、窓開口部ともいう)に取り付けられている。窓ガラス60の外周縁61は図3の実線で図示されている。車両筐体70(金属製若しくは、金属枠内で開口部周辺に樹脂を含む一部樹脂製の、車体ボディ若しくはハッチバックドア)は、車体の窓開口部を形成する縁部(ボディフランジ)71a,71b,71c,71dを有している(図3の点線参照)。
図3において、窓ガラス60の平面図のため、車両筐体70の下縁部71cは湾曲して示しているが、窓ガラス60が車両に取り付けられると、下縁部71cは、車幅方向であって略水平方向に延在する。そのため、近接する下縁部71cと略平行に設けられている、ガラスアンテナ1の第2のスロット12(図4参照)は、車幅方向であって、略水平方向に延在する。
図3において、車両用ガラスアンテナであるガラスアンテナ1は窓板(窓ガラス)の一方の表面(特に、車内側表面)にプリント、埋め込み、貼り付け等により組み込まれることにより形成される。例えば、車両用の窓ガラス(リアガラス)60の一表面に、切り抜き部10が形成された導体である矩形の金属膜(例えば、銀ペースト等を焼成して形成される導電膜)30を設けることで構成される。なお、本発明の導電膜は金属膜に限定されず、例えば導電性の樹脂膜でも良い。
ここで、金属膜20が細長く切り抜かれることで(スリットが刻まれることによって)、切り抜かれた部分がスロットとして放射し、スロットアンテナとして機能する。
図3において、窓ガラス60の面上の周縁領域に黒色又は茶色等の遮蔽部(遮蔽膜)65を形成し、この遮蔽部65の上にアンテナ1の全体(または一部であってもよい)が設けられている。遮蔽部65は黒色セラミックス膜等のセラミックスが挙げられる。
また、図3を車内視の図として、スロットアンテナを形成する金属膜20を窓ガラス60の車内側表面に取り付けると、ガラスアンテナ1の構成要素が全て窓ガラス60よりも車内側に配置される。さらに、ガラスアンテナ1において、少なくとも抵抗8及び同軸ケーブル8c(図5参照)が搭載される部分が、あるいはガラスアンテナ1全体が、遮蔽部65の領域内に設けられている。
このようにガラスアンテナ1を窓ガラス60の車内側表面に設ける場合、車外側にはアンテナ1を形成する構成物が存在せず、さらに、ガラスアンテナ1を遮蔽部65上に設けることにより、窓ガラスを車外から見ると、金属膜20の全部又は一部が視認できないため、デザインの優れた窓ガラスとなる。
さらに、遮蔽部65において、窓の中央部付近になるにつれ、徐々に薄く(グラデーションになるように)なるように、車両筐体70から離れた部分が遮蔽ドット部によって形成されていてもよい。
図3に示すように、リアガラスである窓ガラス60には、複数の並走するヒーター線42とヒーター線42に給電する複数の帯状のバスバー41とを有するデフォッガー(Defogger)40が設けられてよい。デフォッガー40を構成するヒーター線42及びバスバー41は、通電加熱式の導電パターンである。
図3において、ガラスアンテナ1が、窓ガラス60においてデフォッガー40よりも下側、即ち、デフォッガー40の最下のヒーター線(加熱線)42cと車両筐体70の開口部の下縁部71cとの間の余白領域に設けられている。
ここで、窓ガラスの形状が同様であっても、例えば、後部座席のリアトレイ部が上方に盛り上がった形状であるような場合、リアトレイ部の金属部(リアトレイ部を支持する金属ボディの一部又は金属枠部分や、リアトレイ部に埋め込まれるスピーカーの金属部分も含む)が車両筐体70の開口部の下縁部71cよりも上方に突出して、ガラスアンテナに近接して配置されることがある。この場合、ガラスアンテナは、車両筐体70の開口部の下縁部71cよりも、リアトレイ部の金属部からの影響を受けることになる。
そのため、リアトレイ部の金属部からの影響を受けやすい構成の車両にガラスアンテナ1を取り付ける場合は、最下のヒーター線42cと下縁部71cとの間の余白領域において、ガラスアンテナ1は、図3に示す位置よりも上側であって、最下のヒーター線42cに近接する位置や、中央に近い位置に配設される場合もありうる。
いずれの場合も、ガラスアンテナ1は、例えば、車両筐体70の開口部の下縁部71cと該下縁部71cに連なる側縁部71dとの間の角部(図3の実線で示す左下の位置)、又は下縁部71cと該下縁部71cに連なる側縁部71bとの間の角部の近傍(図3の点線で示す右下の位置)のどちらか一方に配置される。
あるいは、窓ガラス60において、ガラスアンテナ1は、車両筐体70の上縁部71aの左右のどちらか一方の角部の近傍に設けられてもよく、その場合は構成を上下反転させる。
なお、ガラスアンテナ1は1つでも機能するが、さらなる通信容量の向上や別の用途のために、図3に示す窓ガラス60の開口部の角部近傍の左右両方に、MIMO(Multiple-Input Multiple−Output)構成として、左右対称の構成のガラスアンテナ1を2つ設けてもよい。あるいは、他の実施形態のガラスアンテナと組み合わせてアンテナを2つ設置してもよい。
なお、下記第1実施形態の説明では、図3の実線で示す左下の位置に配置することを前提とする、ガラスアンテナ1の構成について説明する。
<第1実施形態>
図4は、車両用の窓ガラス60に設置される第1実施形態であるガラスアンテナ1の拡大図である。
ガラスアンテナ1は、金属膜(導電膜)20に切り抜き部10が形成されることでスロットアンテナとして機能する。詳しくは、金属膜20に、第1のスロット11と、第2のスロット12と、第1の接続スロット13と、第1の幅広スロット14と、第2の幅広スロット15と、が切り抜き部10として形成されている。そして、一対の給電部(給電点)7が、第1のスロット11を跨ぐように配置されている。
一対の給電部7が跨ぐように配置される、第1のスロット11は、略上下方向(第1の方向)に、下端(一端)aから上端(他端)bまで延在する。本実施形態において、第1のスロット11の延在方向は窓ガラス60の表面において、略垂直方向である。
第1の接続スロット13は、第1のスロット11の他端bに接続され、第1の方向に対して異なる方向に幅変更部cまで延在する。第1の実施形態では、第1の接続スロット13の延在方向は、略水平方向(第3の方向)である。
第1の幅広スロット14は、第1の接続スロット13の端部(幅変更部)cに接続され、スロット幅が第1のスロット11及び第1の接続スロット13よりも広い。
第2のスロット12は、第1のスロット11の一端aに接続され、第1の方向に対して異なる方向である略水平方向であって、車幅方向(第2の方向)に延在する。
第2の幅広スロット15は、第2のスロット12の端部e(延在の終端部)に直接接続され、スロット幅が第2のスロット12よりも広い。本実施形態において、第2の幅広スロット15のスロット幅は、延在するほど漸進的に広がっている。
なお、各スロットの角は曲率を有して折れ曲がっていてもよい。また端部とは、各スロットの延在する終端であってもよいし、その端部手前のスロットである終端近傍であってもよい。
ここで、略上方は、他の端部よりも相対的に上方向になることを意味し、垂直方向上方及び斜め上方を含む、略下方は、他の端部よりも相対的に下方向になることを意味し、垂直方向下方及び斜め下方を含む。
例えば、車両に対する窓ガラス60の取り付け角度は、例えば、地平面に対し、15°〜90°が好ましい。ガラスアンテナの上下方向とは、窓ガラス60の表面における上下方向であって、窓ガラスと同じ傾きを有している。
上述のように、図4に示すガラスアンテナ1は、車両筐体70の開口部の下縁部71cと、該下縁部71cに連なる側縁部71dとの間の角部の近傍に配置される(図3、実線参照)。そのため、図4に示すガラスアンテナ1の左側が車両筐体70の開口部の角部の側縁部71dに近接し、下側が該角部の下縁部71cに近接している。
図4において、第1の幅広スロット14は、ガラスアンテナ1が近接して配置される、車両筐体70の角部の下縁部71cから離れた側(上側)に、開口している(開口部d)。
第2の幅広スロット15は、ガラスアンテナ1が近接して配置される、車両筐体70の角部の下縁部71cから離れた側(上側)に、開口している(開口部f)。
金属膜20において、第2のスロット12及び第1のスロット11よりも、ガラスアンテナ1が近傍に配置される下縁部71cと側縁部71dとの間の角部に近接する側が、接地側導体21として機能する。一方、第2のスロット12及び第1のスロット11よりも、前記角部から離れた側が、芯線側導体22として機能する。
給電部7は、芯線側給電部と接地側給電部とを有する一対の給電部であり、第1のスロット11を一対の給電部で跨ぐように配置されることで、接地側導体21及び芯線側導体22に給電する。
なお、本実施形態では、第1の幅広スロット14の上側に開口部dが設けられ、第2の幅広スロット15の上側に開口部fが設けられる例を示しているが、開口部d及び開口部fの位置は上側に限定されない。
本実施形態では、開口部d及び開口部fは、ガラスアンテナ1が近接して配置される、車両筐体70の角部から離れていると好適である。よって、本実施形態の変形として、第1の幅広スロット14及び第2の幅広スロット15は、車両筐体70の角部の側縁部71dから離れた側(図4の右側)に、開口していてもよい。
開口部dが形成されると、第1の接続スロット13の形状及び配置により、金属膜20の接地側導体21の上部は線条形状となる。そのため、この線条接地側導体21Lは、線条エレメントのように、特定の周波数において電波を放射する機能を備える。
なお、この線条接地側導体21Lは、ガラスアンテナ1が近傍に設けられる車両筐体70の角部から離れた側に位置するので、線条エレメントが影響を受ける車両筐体70からの干渉の影響は受けにくい。
また、図4において、第1の実施形態のガラスアンテナ1において、金属膜20の接地側導体21及び芯線側導体22は、幅の広いベタ部(塗りつぶし部)を備えている。
しかし、ベタ部の面積が広すぎると、ガラスと金属との熱吸収の違いにより、ガラスの成形に悪影響を及ぼし、ひずみが生じる恐れがある。
そこで、ガラスの成形性を保ちながら、金属膜20の幅を広くできるように、接地側導体21及び芯線側導体22において、給電部7及び抵抗9を設置しない場所に、格子状(Grid)のくり抜き部(孔あき部、切り欠け部)23,24を形成してもよい(図5参照)。ただし、くり抜き部23,24は格子状に限らず、三角形や円形、その他の形状でもよい。また、くり抜き部23,24は他のスロットに影響を与えない程度に、最も短いスロット(図4では第1のスロット11)よりも短くなるように設定される。
図5は、図4に示すガラスアンテナ1にくり抜き部23,24を形成し、抵抗9及び給電部7に、同軸ケーブル8cに接続された同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ(下記、単にコネクタともいう)8を設置した拡大図である。
本発明において、接地側導体21、芯線側導体22、給電部7、抵抗9、同軸ケーブル8c、及び,同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ8は、導電体である窓ガラス60の一方の表面(同一表面)である内側表面に設けられている。
本発明の実施形態では、上述のように、第1のスロット11を跨ぐように配置されている給電部7に同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ8がはんだ8sによってはんだ付けされている。同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ8は、同軸ケーブル8cの内部導体が、金属膜20の芯線側導体22に、同軸ケーブル8cの編組線等の外部導体が接地側導体21に接続、はんだ付けされる。
本発明の対象である通信用のアンテナでは、テレマティクスサービスを含む情報の送受信を行う。テレマティクスサービスの性質として、リアルタイム性や緊急性が求められることから、ネットワークの接続状態が維持されている必要がある。そこで、本発明の実施形態では、少なくともアンテナが接続されていることを検知するために接続検出用の抵抗9を設けてもよい。
なお、本実施形態では、抵抗9は波長に対して大きなサイズの抵抗モジュールを前提としており、アンテナ上にこの抵抗モジュールを配置するとアンテナ特性が変化するため、抵抗9とコネクタ8とが離間された位置に配置されると好ましい。そのため、図5に示すように、本実施形態のガラスアンテナ1では、抵抗9とコネクタ8とを離れた位置に取り付けることを前提とした構成になっている。
詳しくは、同軸ケーブル8cは金属筐体の側縁部71d側から配策されるため、ガラスアンテナ1において、側縁部71d(図3参照)に近い側の、ガラスアンテナ1の図5の左端に同軸ケーブル8cに接続されるコネクタ8が設けられる。同軸ケーブル8c及びコネクタ8が設けられる第1のスロット11からできるだけ離間するように、本実施形態では、抵抗9は幅広スロット15を跨ぐように取り付けられる。
本実施形態の構成では、第2の幅広スロット15において、抵抗9を設置するための部分である抵抗設置部15δは、スロットの周縁が開口部fと同じ幅であって、周囲よりも狭いスロット幅となる、略平行の長方形形状のスロット形状である。
第2の幅広スロット15は、開口部fと同じ幅の抵抗設置部15δの他に、三角の部分及び三角の最も広い部分が延在する三角部15α、該抵抗設置部15δに対向する抵抗対向拡張部15γ、及び三角部15αと抵抗対向拡張部15γとの間にある幅広接続部15βを含んでいる。抵抗対向拡張部15γの幅が広いため、接地側導体21において、対応する箇所が線条に細くなる(線条角部導体21Lc)。
この構成により、金属膜20の接地側導体21及び芯線側導体22は、抵抗9を含み、コネクタ8に接続される同軸ケーブル8cの内部導体と編組線等の外部導体で繋ぐルートで閉回路を形成するように構成する。
このような構成において、車両に設けられ、同軸ケーブルに接続される通信機器(図示しない)により抵抗9を含む回路による所定の範囲の抵抗値が得られない場合、アンテナが接続されていないことを検知し、通信が行えないことを検出する。
ここで、接地側導体21と芯線側導体22とは、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを窓ガラス60の車内側表面にプリントし、焼き付けて形成されている金属膜である。なお、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、窓ガラスの車内側表面又は車外側表面のどちらか一方の面に、窓ガラスに接着剤等により貼付して形成してもよく、窓ガラスが合わせガラスの場合にはその内部に設けてもよい。
また、抵抗9を設けることで、図5に示すXが、車両用の窓ガラス60の破損を検出するための断線検出経路として機能できる。
窓ガラス60はリアガラスであり、一般的に強化ガラスが使用されるため、破損時は、窓ガラスが細かい粒状の破片となる。そのため、窓ガラス60が破損すると、窓ガラス60にプリントされた銀ペースト状の芯線側導体22及び接地側導体21も一緒に粒状になり、破損する。
よって、給電部7に接続されたコネクタ8及び抵抗9によって、芯線側導体22と接地側導体21とを接続することより、断線検出経路Xを形成している場合、断線検出経路Xが断線すると、抵抗値が無限大となり、窓ガラス60が破損したことを検出できる。
従って、本発明のアンテナが断線の検出をすることで、ガラスの割れを検知できるため、窓ガラス60において、別途ガラス割れ検知手段を設けなくて済む。そのため、窓ガラスに配設する部品点数を削減することができるため、アンテナ及びガラス割れ検知機能について省スペース化が可能となり、窓ガラスにおける見栄えを向上する。
さらに、本発明の第1実施形態では、図5からわかるように、抵抗9が給電部7から離れて配置されるため、給電部7付近の電流が抵抗9から干渉を受けることを防ぐことができる。
ここで、車両筐体が金属製である場合、窓ガラス上において、銀ペースト状の線条アンテナの放射エレメントを車両筐体に近い位置に設けると、金属との干渉により、アンテナの受信利得が低下する傾向がある。
しかし、本発明の実施形態において、図4、図6〜図14に示す何れの実施形態を用いたとしても、放射エレメントは、スロットアンテナであるため、スロットを形成する金属膜20の内部に電流で作る電界が閉じて形成されるため、金属や樹脂との干渉を受けにくい。
よって、本発明の実施形態のアンテナはその周囲部にデフォッガーや車両筐体等の金属が近接していても、あるいは車両筐体の樹脂の部分が近接しても、安定的な特性が得られ、さらにはその周囲部に透明導電膜等の金属膜が形成されても、同様に干渉を受けにくいアンテナが構成できる。
通信波は、国ごとに規定される利用周波数が異なり、また1つの国においてもキャリアごとに利用される周波数帯が異なる。従って、複数の通信波を送受信できるように広帯域に対応するアンテナが好ましい。
通信に用いられるUHF(Ultra High Frequency)波において、本発明のガラスアンテナは、例えばLTE(Long Term Evolution)に用いられる帯域のうち、3つの帯域(0.698GHz〜0.96GHz(Band1)、1.71GHz〜2.17GHz(Band2)、2.4GHz〜2.69GHz(Band3))において、通信できるように設定される。
さらに、本発明のガラスアンテナは、通信に用いられる周波数帯としてのISM(Industry Science Medical)帯でも通信できるように設定されている。通信に用いられるISM帯は0.863GHz〜0.870GHz(欧州)、0.902GHz〜0.928GHz(米国)2.4GHz〜2.5GHz(世界共通)である。ISM帯の一例である2.4GHz帯を使う通信規格としては、IEEE 802.11bに準拠するDSSS方式の無線LAN、Bluetooth(登録商標)、一部のFWAシステムなどがある。
したがって、米国、欧州のISM帯は、LTEのBand1の帯域と重複しており、世界共通のISM帯は、LTEのBand3と重複している。よって、本発明の実施形態のガラスアンテナは通信用のISM帯に対しても適用できる。
具体的には、本発明の実施形態では、ガラスアンテナとして、金属膜20に、長さ及び太さの異なるスロット11,12,13と、幅広スロット14,15とを形成することで、複数の、広い周波数帯域に対応したアンテナとなる。
さらに、近年の通信サービスのフィールドテストにおいて、低周波帯では垂直偏波が重視される傾向がある。そこで、本実施形態において、第2のスロット12、第1の接続スロット13、第1の幅広スロット14及び第2の幅広スロット15は略水平方向に延在するため、垂直偏波の電波を送受信することができる。
従って、本発明の実施形態のガラスアンテナは、図1の従来例のように車両のデザインや空力特性に影響を与えることなく、さらに窓ガラス60の外周縁61近傍に設けられるため、見栄えを低下させることなく、複数の帯域であって広帯域に対応することができる。
なお、本実施形態では、ガラスアンテナ取り付け態様において、第2のスロット12、第1の接続スロット13、第1の幅広スロット14及び第2の幅広スロット15を略水平方向に延在させることとし、低周波域において、主に垂直偏波に対応するアンテナとしている。しかし、第2のスロット12、第1の接続スロット13、第1の幅広スロット14及び第2の幅広スロット15を略垂直方向に延在すれば、水平偏波に対応するアンテナとすることもできる。
ここで、車両は移動体であるため、複数の通信用アンテナを設け、場所によって受信感度の良い何れか一方のアンテナに切り替え可能な電波選択能を備えると好ましい。または、複数のアンテナにより通信容量を増加する機能であるMIMO構成とするとさらに好ましい。
そのため、本発明において、窓ガラス60の幅方向の中心線で概略線対称に本発明のアンテナ1と同様構成の広帯域のアンテナを設けることもできる(図3参照)。この際、複数のアンテナは互いに干渉を避けるため、所定距離(例えば、0.7GHzの0.2波長である86mm以上)離れて設置すると好ましい。このように、窓ガラス60に複数のガラスアンテナを設置して、アンテナ切り替えにより通信性能を向上させる、またはMIMO構成とすることで移動体である車両においても広帯域で通信容量の向上の効果を得られる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係るガラスアンテナ1Aの拡大図である。
第1の実施形態において、幅広スロットの形状は、第1の幅広スロットは四角形状、第2の幅広スロットは三角形の形状であったが、幅広スロットの形状はこれに限られない。
本実施形態において、第1の幅広スロット14Aが、延在するほど漸進的に広がるような、三角形状である。
<第3実施形態>
図7は、本発明の第3実施形態に係るガラスアンテナ1Bの拡大図である。
本実施形態において、第2の幅広スロット15Bが幅変更部eにおいて、急激に広がるような四角形状である。
ここで、第1〜第3実施形態において、第1の接続スロット13は、第2のスロット12よりも短い。そのため、第1の接続スロット13に接続される第1の幅広スロット14(14A)は、車幅方向(下縁部71cと略平行な方向)において、第1のスロット11と第2の幅広スロット15(15B)との間に設けられている。
この構成により、スロットアンテナを構成する金属膜20(20A,20B)を横長の矩形形状とすることができ、ガラスアンテナ1,1A,1Bを形成する金属膜20(20A,20B)の配置スペースの縦方向を短くすることができる。
よって、デフォッガー40が窓ガラス(リアガラス)60の上下方向において、大部分を占めている場合であっても、窓ガラス60の僅かな空白領域に、設置スペースが上下方向に短いガラスアンテナ1を配置することができる。
<第4実施形態>
図8は、本発明の第4実施形態に係るガラスアンテナ2の拡大図である。
本実施形態において、上記第1〜第3の実施形態と比較して、第1の接続スロット13を介在させず、第1のスロット11Cが直接、端部gにおいて第1の幅広スロット14Cに直接、接続されている点が異なる。なお、第2の幅広スロット15Cは、第2のスロット12Cへ接続されている。
上述の第1〜第3の実施形態では、配置スペースの縦方向が短く、横方向に長い横長の例を説明したが、下記の実施形態は、配置スペースの横の長さが限定され、縦の長さが確保できる場合等に適用できる。アンテナを設置する場所の形状に応じて、適宜、形態を選択すると好ましい。
なお、図8に示す本実施形態では、第1の幅広スロット14C,第2の幅広スロット15Cともに、延在するほど漸進的に広がるような、三角の部分と、四角の部分とを組み合わせた形状である。
なお、変形例として、第1の幅広スロット14C,第2の幅広スロット15Cともに、延在するほど漸進的に広がるような、三角の形状によって形成されてもよい。また、抵抗9を設置するために、第2の幅広スロット15Cにおいて、ガラスアンテナ2が近傍に設けられる角部から離れた部分は、図5で示すように開口部を設けてもよい。さらに第2の幅広スロット15Cの形状は他の四角形と組み合わせた形であってもよい。
<第5実施形態>
図9は、本発明の第5実施形態に係るガラスアンテナ2Aの拡大図である。
本実施形態は、図8に示す第4実施形態と比較して、第2の幅広スロット15Dの形状が四角形状である点が異なる。
<第6実施形態>
図10は、本発明の第6実施形態に係るガラスアンテナ2Bの拡大図である。
本実施形態は、図8に示す第4実施形態と比較して、第1の幅広スロット14Eの形状が、四角形状である点が異なる。
<第7実施形態>
図11は、本発明の第7実施形態に係るガラスアンテナ2Cの拡大図である。
上述の実施形態では、屈曲部aの折れ曲がりは直角であったが、配置する窓のフランジの形状、他の部材の配置場所、配線の位置に合わせて折れ曲がりの角度を変えてもよい。
本実施形態において、図8の構成と比較して、屈曲部aの折れ曲がり角度θbが鈍角である点が異なる。
<第8実施形態>
図12は、本発明の第8実施形態に係るガラスアンテナ2Dの拡大図である。
本実施形態において、図8の構成と比較して、第1のスロット11Cと第2のスロット12Cとの屈曲部aの折れ曲がり角度θbが鋭角である点が異なる。
上記第1実施形態〜第8実施形態では、図3に示す窓の左下角部に設置することを前提として説明したが、上述のガラスアンテナを左右反転して、図3に示す右下角部に設置することもできる。
下記の第9、第10実施形態では、給電点が接続される位置、及び窓ガラス60に対する配置位置が、上述の実施形態(ガラスアンテナ1,1A,1B)とは、左右反転している、図3の右下の点線の位置に配置されるガラスアンテナ(3,3A)の例を用いて説明する。ただし、第9及び第10実施形態の構成においても、図3の左下に配置するようにガラスアンテナ3,3Aを、左右反転して配置してもよい。
<第9実施形態>
図13は、車両用の窓ガラス60に設置される本発明の第9実施形態に係るガラスアンテナの拡大図である。
ガラスアンテナ3は、金属膜(導電膜)20Fに切り抜き部10Fが形成されることでスロットアンテナとして機能する。
詳しくは、金属膜20Fに、第1のスロット11Fと、第2のスロット12Fと、第1の幅広スロット14Fと、第2の幅広スロット15Fと、が切り抜き部10Fとして形成されている。そして、一対の給電部(給電点)7Fが、第1のスロット11Fを跨ぐように配置されている。
本実施形態では、上記スロットアンテナを構成する金属膜20Fは、側縁方向と、上方向が開口している。詳しくは、図13において、第1の幅広スロット14Fは、ガラスアンテナ3が近接して配置される、車両筐体70の角部の側縁部71bに近接する側(図13右側)に、開口している(開口部g)。
また、第2の幅広スロット15Fは、ガラスアンテナ3が近接して配置される、車両筐体70の角部の下縁部71cから離れた側(図13上側)に、開口している(開口部h)。
一対の給電部7Fが跨ぐように配置される、第1のスロット11Fは、略上下方向(第1の方向)に、下端(一端)から上端(他端)まで延在する。本実施形態において、第1のスロット11Fの延在方向は窓ガラス60の表面において、略垂直方向である。
第1の幅広スロット14Fは、第1のスロット11Fの他端(上端)に接続され、スロット幅が第1のスロット11Fよりも広い。
第2のスロット12Fは、第1のスロット11Fの一端(下端)に接続され、第1の方向に対して異なる方向である略水平方向であって、車幅方向(第2の方向)に延在する。
第2の幅広スロット15Fは、第2のスロット12Fの端部(延在の終端部)に接続され、スロット幅が第2のスロット12Fよりも広い。
本実施形態において、第2の幅広スロット15Fのスロット幅は、一度狭くなるくびれ部15F2を挟んで、延在するほど漸進的に、及び段階的に広がっている。詳しくは、本実施形態の第2の幅広スロット15Fは、第1の漸進拡張部15F1と、くびれ部15F2と、第2の漸進拡張部15F3と、矩形部15F4とを含む。
第1の漸進拡張部15F1は、第2のスロット12Fの端部と接続され、横方向に延在するにつれ徐々にスロット幅が広がっている。くびれ部15F2は、第1の漸進拡張部15F1の広がった端部と接続され、第1の漸進拡張部15F1の広がったスロット幅から第2のスロット12Fの端部から延長される部分を削ることでスロット幅を狭めている。第2の漸進拡張部15F3は、くびれ部15F2の端部と接続され、延在するにつれ徐々にスロット幅を広げる。矩形部(上方に開口する部分)15F4は第2の漸進拡張部15F3の広がった端部と接続され、矩形形状に、開口部hの幅を形成しながら、上方に延在する。
本実施形態では、金属膜20Fにおいて、第2のスロット12F及び第1のスロット11Fよりも、下側であって、略コの字形状の導体が、接地側導体21Fとして機能する。一方、第2のスロット12F及び第1のスロット11Fよりも、上側であって、該コの字に窪み形状に、導体の一部が嵌りこむ形状の導体が、芯線側導体22Fとして機能する。
なお、本実施形態の金属膜20Fでは矩形ではない。芯線側導体22Fの一部が接地側導体21Fよりも金属筐体70の側縁部71b側(図13中右側)へ突出している(飛び出している)。また、芯線側導体22Fの一部が接地側導体21Fよりも上側へ突出している。
接地側導体21Fと芯線側導体22Fとの位置関係や側方や上方への突出する量を調整することで、ガラスアンテナ3のアンテナ特性を調整することができる。
また、本実施形態においても、第1のスロット11Fを跨ぐように配置される一対の給電部7Fによって、接地側導体21F及び芯線側導体22Fに給電する。
図14は、図13に示す通信用ガラスアンテナに、抵抗9F、及び同軸ケーブル8cFに接続された同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ(コネクタ)8Fを設置した拡大図である。
上述の実施形態に抵抗9を設ける場合は、図5に示すように給電部7と抵抗9とを離間して設置していた。
しかし、本実施形態では、抵抗モジュールのサイズが小さく、アンテナ上に配置したときのアンテナ特性の変化が小さいため、抵抗9Fと、コネクタ8Fが取り付けられる給電部7Fとを近づけることができる。
本発明の実施形態では、上述のように、第1のスロット11Fを跨ぐように配置されている給電部7Fにコネクタ8Fがはんだ8sFによってはんだ付けされている。コネクタ8Fは、同軸ケーブル8cFの内部導体が、金属膜20Fの芯線側導体22Fに、同軸ケーブル8cFの編組線等の外部導体が接地側導体21Fに接続、はんだ付けされる。
本実施形態において、抵抗9Fは、第2の幅広スロット15Fではなく、第1のスロット11Fの下端に接続された第2のスロット12Fを跨いで配置されている。
この構成でも、金属膜20Fの接地側導体21F及び芯線側導体22Fは、抵抗9Fを含み、コネクタ8Fに接続される同軸ケーブル8cFの内部導体と編組線等の外部導体で繋ぐルートで閉回路を形成するように構成する。
このような構成においても、車両に設けられ、同軸ケーブル8cFに接続される通信機器(図示しない)によって、コネクタ8F及び抵抗9Fによって芯線側導体22Fと接地側導体21とが接続された断線検出経路回路において、所定の範囲の抵抗値が得られない場合、アンテナが接続されていないことを検知し、通信が行えないことを検出することができる。
よって、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、抵抗9Fは、少なくともアンテナが接続されていること検知するために接続検出用に用いることができる。
また、本実施形態においても、接地側導体21F及び芯線側導体22Fにおいて、給電部7F及び抵抗9Fを設置しない場所に、格子状のくり抜き部23F,24Fを形成してもよい(図14参照)。ただし、芯線側導体22Fの突出部分(図14右上部)が細い場合は、その突出部分にはくり抜き部24Fを設けず、接地側導体21Fの窪みに、嵌り込む形状の部分(図14中央部)のみに、くり抜き部24Fを設けてもよい。くり抜き部23F,24Fの形成例は一例であって、他の部分に設けてもよい。
<第10実施形態>
図15は、車両用の窓ガラス60に設置される本発明の第10実施形態に係るガラスアンテナ3Aの拡大図である。
ガラスアンテナ3Aは、金属膜(導電膜)20Gに切り抜き部10Gが形成されることでスロットアンテナとして機能する。
詳しくは、金属膜20Gに、第1のスロット11Gと、第2のスロット12Gと、第1の幅広スロット14Gと、第2の幅広スロット15Gと、が切り抜き部10Gとして形成されている。そして、一対の給電部(給電点)7Gが、第1のスロット11Gを跨ぐように配置されている。
本実施形態では、上記スロットを構成する金属膜20Gは、側縁方向と、上方向が開口している。詳しくは、図15において、第1の幅広スロット14Gは、ガラスアンテナ3Aが近接して配置される、車両筐体70の角部の側縁部71bに近接する側(図15右側)に、開口している(開口部i)。
また、第2の幅広スロット15Gは、ガラスアンテナ3Aが近接して配置される、車両筐体70の角部の下縁部71cから離れた側(図15上側)に、開口している(開口部j)。
一対の給電部7Gが跨ぐように配置される、第1のスロット11Gは、略上下方向(第1の方向)に、下端(一端)から上端(他端)まで延在する。本実施形態において、第1のスロット11Gの延在方向は窓ガラス60の表面において、第1の方向である略垂直方向である。
第1の幅広スロット14Gは、第1のスロット11Gの他端(上端)に接続され、スロット幅が第1のスロット11Gよりも広い。本実施形態では、第1の幅広スロット14Gは、第1の方向に対して異なる方向に延在し、例えば、第1の幅広スロット14Gの延在方向は、略水平方向であって、車幅方向(第2の方向)である。
第2のスロット12Gは、第1のスロット11Gの一端(下端)に接続され、第1の方向に対して異なる方向である略水平方向であって、車幅方向(第2の方向)に延在する。図15では、第2のスロット12Gの延在方向は、第1の幅広スロット14Gの延在方向と略平行な例を示しているが、延在方向は異なる方向であってもよい。
第2の接続スロット16は、第2のスロット12Gの他端に接続され、第2の方向に対して異なる方向(第4の方向)に延在する。第9実施形態では、第2の接続スロット16の延在方向は、第1の方向と略平行で、略垂直方向である。
第2の幅広スロット15Gは、第2の接続スロット16の端部(延在の終端部)に接続され、スロット幅が第2の接続スロット16よりも広い。
本実施形態において、第2の幅広スロット15Gのスロット幅は、くびれ部15G2を挟んで段階的に広がっている。詳しくは、本実施形態の、第2の幅広スロット15Gは、第1の幅広部15G1、くびれ部15G2と、くびれ部12G2、第2の幅広部15G3と、矩形部(第3の幅広部)15G4とを含む。
第1の幅広部15G1は、第2の接続スロット16の端部と接続され、前記第2の接続スロット16よりも横方向にスロット幅が広く、縦方向に延在する。くびれ部15G2は、第1の幅広部15G1の端部(上端)と接続され、第1の幅広部15G1の広がったスロット幅から第2の接続スロット16の端部から延長される部分を削ることでスロット幅を狭めている。第2の幅広部15G3は、部分的にスロット幅が狭められたくびれ部15G2の端部と接続され、くびれ部15G2よりも横方向にスロット幅が広く、縦方向に延在する。矩形部(上方に開口する部分)15G4は第2の幅広部15G3の端部(上端)と接続され、幅広部15G3よりも横方向にスロット幅が広く、矩形形状に、開口部jの幅を形成しながら、上方に延在する。
本実施形態では、金属膜20Gにおいて、第2のスロット12G及び第1のスロット11Gよりも、下側であって、略コの字形状の導体が、接地側導体21Gとして機能する。一方、第2のスロット12G及び第1のスロット11Gよりも、上側であって、該コの字に窪み形状に、導体の一部が嵌りこむ形状の導体が、芯線側導体22Gとして機能する。
なお、本実施形態の金属膜20Gでは矩形ではなく、芯線側導体22Gの一部が接地側導体21Gよりも金属筐体70の側縁部71b側(図15右側)へ突出している。また、接地側導体21Gの一部が芯線側導体22Gよりも僅かに上側へ突出している。
接地側導体21Gと芯線側導体22Gとの位置関係及び上方や側方への突出量を調整することで、ガラスアンテナ3Aのアンテナ特性を調整することができる。
本実施形態における、抵抗、コネクタ等の構成や取り付け位置等は第9実施形態と同様である。
また、本実施形態でも、接地側導体21G及び芯線側導体22Gにおいて、給電部7G及び抵抗を設置しない場所に、格子状のくり抜き部23G,24Gを形成してもよい。ただし、図15に示すように、接地側導体21Gにおいてコの字形状の窪み部分が小さい場合には、その部分に嵌めこまれる芯線側導体22Gにはくり抜き部24Gを設けず、窪みから突出している部分(図15右上部)のみに、くり抜き部24Gを設けてもよい。くり抜き部23G,24Gの形成例は一例であって、他の部分に設けてもよい。
ここで、第9実施形態及び第10実施形態では、縦方向(略垂直方向)において、スロットの折り返し(重なり)が存在しない。この構成により、スロットアンテナを構成する金属膜20F,20Gを横長の形状とすることができ、ガラスアンテナ3,3Aを形成する金属膜20F,20Gの配置スペースの縦方向を短くすることができる。
よって、デフォッガー40が、窓ガラス(リアガラス)60の上下方向において、大部分を占めている場合であっても、窓ガラス60の僅かな空白領域に、見栄えを低下することなく、上下方向に短いガラスアンテナ3(3A)を配置することができる。
第1〜第8のいずれの実施形態を用いた場合であっても、少なくとも、第2のスロット12、及び第2の幅広スロット15(15B,15C,15D)は略水平方向に延在するため、いずれの実施形態においても、垂直偏波の電波を一層送受信しやすくなる。
また、第10実施形態を用いた場合であっては、第2のスロット12G、及び第1の幅広スロット14Gは略水平方向に延在するため、垂直偏波の電波を一層送受信しやすくなる。
さらに、第1〜第4実施形態、及び第9実施形態を用いた場合では、第2のスロット12,12F)、及び第2の幅広スロット15,15B,15F及び第1の幅広スロット14,14A,14Fは略水平方向に延在するため、いずれの実施形態においても、垂直偏波の電波を一層送受信しやすくなる。
また、図3において、本発明のアンテナとは異なる用途のアンテナ、例えば、放送波(テレビ、AM、FM、DTV、DAB等)を受信するためのアンテナをリアガラスに設けてもよい。あるいは、キーレスで車両のドアの開閉等を行うリモートキーレスエントリー用アンテナ、スマートエントリー用アンテナをリアガラスに設けてもよい。
上述のように、リアガラスにおいて、本発明のガラスアンテナと異なる用途のガラスアンテナを設ける場合、別のガラスアンテナは窓ガラスにおいて、離れた場所に設置されると好ましい。例えば、図3の場合は、別のガラスアンテナは上縁部近傍、本発明のアンテナが上縁部近傍に設置される場合は、別のアンテナは下縁部近傍に設置される。
また、上述の実施形態では車両用の窓ガラス(リアガラス)60に、打ち抜きやエッチング加工により、切り抜き部10が形成された導体(例えば、銀箔や銅箔)である金属膜(導電膜)を設けることでガラスアンテナを構成していた。さらには、銀ペーストを焼成して形成される、従来のガラスアンテナやデフォッガーと同様にスクリーン版によるプリントにより、本発明のガラスアンテナを構成した。この場合には、他のガラスアンテナやデフォッガーと一括して本発明のガラスアンテナの形成が可能であり、量産性に優れた方式となる。
しかし、上述と同様の切り抜き部を形成した導体層を合成樹脂製フィルムの内部又はその表面に設けた、合成樹脂製フィルムやフレキシブル回路基板などを窓ガラスの車内側表面又は車外側表面のいずれか一方の所定の場所に設置して(貼りつけて)、ガラスアンテナとしてもよい。なお、車外側表面に設置する場合は筐体の下部が樹脂等で窓ガラスの一部が隠れる場合に限られ、それ以外の場合は、視認性及び耐久性の面から、車内側表面に取り付けられると好ましい。
また、車内の温度上昇の抑制や紫外線対策のため、紫外線透過率が低く、太陽光の赤外線を反射する、薄膜の金属層で窓全体をコーティングした窓も存在する。この場合、金属層の薄膜の一部に上述の切り抜き部を形成して、ガラスアンテナとして機能させてもよい。
また、上述の第1〜第10のいずれの実施形態においても、ガラスアンテナの構成要素及び接続されるコネクタや抵抗は、窓ガラスの一方の表面(好ましくは、車内側表面)に配置されている。
したがって、このガラスアンテナは、ガラスに対して片面だけでアンテナを形成できるため、両面で構成するよりも、生産効率が高く、既存の車両のガラスに、後付けすることも可能である。
さらに、片面だけでアンテナを構成するので、表面と裏面側とのパターンズレ等を考慮する必要がない。
以上、ガラスアンテナ及び窓ガラスを複数の実施形態例により説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではない。他の実施形態例の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
本発明は、双方向の通信に用いる通信波用のアンテナとして、LTE通信に用いられる帯域のうち、3つの帯域(0.698GHz〜0.96GHz(Band1)、1.71GHz〜2.17GHz(Band2)、2.4GHz〜2.69GHz(Band3))、あるいはISM通信波の帯域(0.863GHz〜0.870GHz,0.902GHz〜0.928GHz,2.4GHz〜2.5GHz)の双方向の通信に主に利用される。
<<実施例>>
<第1実施形態の電流シミュレーション>
後述するような数値に設定した本発明の実施形態のガラスアンテナを、FI(Finite Integration)法に基づいてシミュレーションしたことによる、金属膜20における電流分布について説明する。
図5に示した形態のガラスアンテナ1について、窓ガラス60に模したガラスに取り付けて、コンピュータ上で電流分布について演算(シミュレーション)数値計算を行った。
図5で示した実施形態のガラスアンテナ1の形状において寸法は、単位をmmとして、
L11(スロット長さ):25.8
W11(スロット線幅):2.7
L12:58.4
W12:2.7
L13:33.3
W13:2.7
L14:27.3
W14:26.0
L15:59.7
第2の幅広スロット15の三角部15αの幅:24.7
第2の幅広スロット15の幅広接続部15βの幅:17.2
第2の幅広スロット15の抵抗対向拡張部15γの幅:34.5
開口部d: 9.6
開口部f(第2の幅広スロット15の抵抗設置部15δの幅):7.8
線条接地側導体21Lの幅:0.8
金属膜20の縦の長さ:50
金属膜20の横の長さ:132.7
とした。
第1の幅広スロット14における終端の角度を94.5°、第2の幅広スロット15が徐々に広がる角度を42.7°とした。
また、本実施例で用いたガラスアンテナは、図5に示す例のように格子状の、5mmx5mm以下の寸法のくり抜き23,24を設けた構成を用いた。くり抜き部23,24は、金属膜20における各スロットを構成するスロット端部から少なくとも2.3mm離れて配置され、矩形形状の金属膜20の四辺から少なくとも3mm離れて配置される。また、くり抜き部23,24は、給電部7及び抵抗9を設置する部分には形成せず、くり抜き部23,24が給電部7及び抵抗9と直接接触しないように構成されている。
ここで、図16〜図19を用いて、各周波数帯におけるシミュレーションによる電流分布を説明する。図16〜図19において、矢印が太いほど電流が集中していることを示している。
なお、図16〜図19で示す電流の大きさと向きは一例であり、発生する電流は周期的に大きさと向きが変化する。電流の大きさと向きが変わっても、その周波数での、金属膜20における電流が流れる位置はほぼ変わらない。
図16は、周波数が0.698GHz(Band1)のときの電流分布を示す模式図(シミュレーション図)である。周波数が0.698GHzのときは、第2のスロット12及び第1の幅広スロット14及び第2の幅広スロット15に電流が流れ、放射している。
図17は、周波数が0.83GHz及び0.96GHz(Band1)のときの電流分布を示す模式図である。周波数が0.83GHz及び0.96GHzのとき、第1の接続スロット13及び第1の幅広スロット14に電流が流れ、放射している。
図18は、周波数が1.71GHz〜2.17GHz(Band2)のときの電流分布を示す模式図である。周波数が1.71GHz、1.94GHz、及び2.17GHzのとき、電流はほぼ同じ大きさ及び向きを示す。Band2のとき、第1のスロット11、第2のスロット12、第1の接続スロット13、及び第1の幅広スロット14の周縁に電流が流れ、放射している。
図19は2.4GHz〜2.69GHzの帯域(Band3)に対応するシミュレーション図であって、周波数が2.4GHz、2.545GHz、及び2.69GHzのときも、電流はほぼ同じ分布となる。Band3のとき、第1のスロット11、第2のスロット12、第1の接続スロット13、第1の幅広スロット14、第2の幅広スロット15及びその周縁に電流が流れ、放射している。
図16〜図19のシミュレーション図でわかるように、本発明の実施形態のガラスアンテナ1は、長さ及び太さの異なる複数のスロットが形成されているため、広い周波数帯域に対して、アンテナとして通信することができる。
従って、本発明の実施形態のガラスアンテナは、図1のように車両のデザインや空力特性に影響を与えることなく、複数の帯域であって広帯域に対応することができる。さらに窓ガラス60の外周縁61近傍に設けられるため、広帯域に対応しつつ、図2のように窓ガラス上において見栄えを低下させることはない。
<リターンロス>
後述するような数値に設定した本発明の実施形態のガラスアンテナをFI法に基づく電磁界シミュレーションによって、周波数0.5GHz〜3.0GHzにおいて、下記実施例2〜7において、リターンロス(反射係数)を数値計算した。
通信に用いる周波数帯において、リターンロスは、一般的に−7dB以下、好ましくは−10dB以下であると好ましい。
<第1実施形態のシミュレーションによるリターンロス>
図20に、通信に用いる周波数帯(Frequency)における、図4及び図5で示すガラスアンテナ1のリターンロスのシミュレーション結果を示す。
グラフにおける2つの凡例の違いは、上述の実施例1の寸法のガラスアンテナ1におけるくり抜き部(Grid)23,24の有無である。
図20からわかるように、接地側導体21及び芯線側導体22に夫々くり抜き部23,24が形成されていても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、リターンロスは−7dB以下であり、アンテナの性能は保存されている。
<給電部の位置を変えたときのシミュレーションによるリターンロス>
図21に、第1実施形態のガラスアンテナ1において、給電部7の設置位置を変えたときの、通信に用いる周波数帯におけるリターンロスを示す。
図21において、Dは、第1のスロット11の下側の端部a(図4参照)から給電部(Feeding Point)7までの距離を示す。D=13の設計値とすると、上方の角部からの距離は12.8mmである。D=8であるとき、上方の角部(上側の端部b)から給電部7の距離は、17.8mmである。D=18であるとき、上方の角部から給電部7までの距離は、7.8mmである。
図21に示すように、給電部7の位置を移動しても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、アンテナの性能は保存されている。
よって、製造工程において、給電部の設置位置が、設計値の給電位置(D=13mmの位置)に対してずれても性能が保存されるため、位置ロバスト性を高めることができる。
なお、D<8、18<Dのときリターンロスの所望値である−7dBを満足しないため、給電部7の設置位置は、8<D<18、つまり、上部及び下部の角部(端部a,b)から8mm以上離れていると、より好適である。
<幅広スロットの形状を変えたときのシミュレーションによるリターンロス>
図22に、第4〜第6実施形態の幅広スロットの形状が異なるガラスアンテナ2,2A,2Bの、通信に用いる周波数帯におけるリターンロスを示す。
このときの各部の寸法を示す。単位をmmとして
{例1:図8}
L11C:52
W11C:3
L12C:68
W12C:4
L14C(三角部):25
L14C(長方形部):25
W14C:60
L15C(三角部):31
L15C(長方形部):75
W15C:104
{例2:図9}
L11C:44
W11C:2
L12C:70
W12C:4
L14C(三角部):26
L14C(長方形部):27
W14C:61
L15D:120
W15D:63
{例3:図10}
L11C:50
W11C:3
L12C:62
W12C:4
L14E:47
W14E:52
L15C(三角部):29
L15C(長方形部):84
W15C:72
図22に示すように、幅広の形状を、四角形や三角部と長方形を組み合わせた形状へと変化させても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、アンテナの性能は保存されている。
なお、本実施例において、折れ曲がりが1回のガラスアンテナ2、ガラスアンテナ2A、ガラスアンテナ2Bを用いて説明したが、折れ曲がりが2回であっても同様にアンテナの性能は確保され、第1〜第3実施形態に示すように、折り曲がりが2回の幅広スロットの形状を変更してもよい。
<接続の屈曲の角度を変えたときのシミュレーションによるリターンロス>
図23に、第4、第7、第8実施形態の屈曲の角度が異なるガラスアンテナ2,2C,2Dの、通信に用いる周波数帯におけるリターンロスを示す。
図23において、屈曲の角度(bent angle)を、θb=60°(図12のガラスアンテナ2C)、90°(図8のガラスアンテナ2)、135°(図11のガラスアンテナ2D)と変化させた。
図23に示すように、屈曲の角度を60°、90°、135°と変化させても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、アンテナの性能は保存されている。
よって、配置する窓のフランジの形状、他の部材の配置場所、配線の位置に合わせて折れ曲がりの角度を変えてもよい。
なお、実施例において、折れ曲がりが1回の第4、第7、第8実施形態を用いて説明したが、折れ曲がりが2回の第1〜第3実施形態であっても同様に、屈曲の角度を変更してもよい。
<金属筐体からの距離を変えたときのシミュレーションによるリターンロス>
図24に、車両筐体70が金属製である場合に、車両筐体70からの距離を変化させたときの、第1実施形態のガラスアンテナ1の、通信に用いる周波数帯におけるリターンロスを示す。このとき、ガラス単体と筐体を模した金属とを用いてシミュレーションした。
図24において、Dは、車両筐体70の下縁部(edge)71cと、ガラスアンテナ1の金属膜20の下辺との距離を示す。距離Dを、3、10、50mmと変化させた。
図24に示すように、下縁部71cに対する、ガラスアンテナ1の位置(距離)Dを移動しても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、アンテナの性能は保存されている。
よって、線条エレメントで構成されるアンテナとは異なり、スロットアンテナであるガラスアンテナ1は、Band1〜Band3においてアンテナの性能を保存したまま、車両筐体70へ近接させることができる。よって、例えば、リアガラス下縁部近傍に配置することで、ガラスアンテナ1は、搭乗者から見えづらくなり、デザインの優れた窓ガラスとなる。
なお、Band1において、車両筐体70の下縁部71cに対するガラスアンテナ1の位置が近づくにつれ、リターンロスの値が大きくなる傾向にある。d=3mmで−7dBぎりぎりになるため、設計値として3mm以上離れているとより好ましい。
<金属線からの距離を変えたときのシミュレーションによるリターンロス>
図25に、デフォッガーからの距離を変化させたときの、第1実施形態のガラスアンテナ1の、通信に用いる周波数帯におけるリターンロスを示す。このとき、ガラス単体とガラスの表面上にヒーター線を模した金属線とを配置して、シミュレーションした。
図25において、Dは、デフォッガーにおける最も下に配置されるヒーター線(例えば、図3におけるヒーター線42c)と、ガラスアンテナ1の金属膜20の上辺との距離を示す。距離Dを、20、30、50mmと変化させた。
図25に示すように、デフォッガー40に対する、ガラスアンテナ1の位置(距離)Dを20、30、50mmと移動しても、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3における、アンテナの性能は保存されている。
なお、Band1において、デフォッガー40に対するガラスアンテナ1の位置Dが近づくにつれ、リターンロスの値が大きくなる傾向にある。d=20mmで−7dBぎりぎりになるため、ガラスアンテナ1はデフォッガー40の最も下側のヒーター線42cから20mm以上離れていると、より好ましい。
<第1実施形態の実測によるリターンロス>
図26は、第1実施形態のガラスアンテナ1における、実測のリターンロスを示すグラフである。上述の実施例2〜7に示すリターンロスは、車両とは別に、ガラス単体にガラスアンテナを設けてシミュレーションしたが、図26では、実際の車両筐体70に窓ガラス60を設置し、その窓ガラス60に、ガラスアンテナ1を設けて、リターンロスを測定した。
ガラスアンテナ1の寸法は、実施例1と同様とした。
実測において、ガラスアンテナ1を窓ガラス60に配置する位置として、車両筐体70の下縁部71cから金属膜20の下辺までの距離を6.0mm、車両筐体70の側縁部71dから金属膜20の側辺までの距離を58.9mmとした。
図26に示すように、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3におけるリターンロスは−7dB以下であるため、所望の周波数帯域で所望のアンテナ性能を得ることができる。
よって、ガラスアンテナ1を、車両筐体70に設置された構成で実測しても、ガラス単体のシミュレーション同様に、所望のリターンロスを得ることができる。
<第1実施形態の実測によるアンテナ利得>
上述したガラスアンテナの形態を実際の車両用窓ガラス(リアガラス)に取り付けて作製された車両用ガラスアンテナについて、そのアンテナ利得の実測結果について説明する。
図27は、実験条件を示す概略図であって、測定に用いた車両50及び送信用アンテナTxの状態を説明する図である。アンテナ利得は、ガラスアンテナが形成された車両用窓ガラスを、ターンテーブル上の車両の窓枠に組みつけて実測された。このとき窓ガラスは水平面に対して約20°傾いた状態となる。
ガラスアンテナが形成された車両用窓ガラスを組みつけた車両50の左右、前後車軸中央をターンテーブル中心に合わせて、ターンテーブルを回転させることで、車両50を水平方向に360°回転させて行った。
ターンテーブル回転角度θr=0°〜360°(2°毎)、送信アンテナTxからの電波の送信仰角θe=0°〜30°(2°毎)、におけるアンテナ利得を所定の周波数範囲において10MHz毎に測定した。仰角θeは、地面と平行な方向をθe=0°、天頂方向をθe=90°とする。アンテナ利得は、測定系をあらかじめ標準利得アンテナによる校正を行い絶対利得で標記した。
図28に、送信アンテナTxからの垂直偏波をガラスアンテナ1で受信したときの利得(全周及び仰角平均利得測定結果)を示し、図29に、送信アンテナTxからの水平偏波をガラスアンテナ1で受信したときの利得を示す。詳しくは、送信アンテナTxを仰角θe=0°〜30°まで2°毎とし、各仰角θeにおいて、車両50を360°回転(θr=0〜360°(全周)、2°毎)させ、測定したデータの平均利得特性を示す。
本発明における、図28、図29の利得の計測において、図5で示した実施形態のガラスアンテナ1の形状において寸法は、実施例1と同様である。
本実施例において、一例として、抵抗9は、抵抗値=100kΩ、誤差±5%の抵抗器(抵抗モジュール素子)を用いた。また、給電部7は、同軸ケーブル接続用のオンガラスコネクタ8をはんだ付けして用いた。
Figure 0006614237
表1は、図28で示した通信波の利得で、例えばLTEとして用いられる帯域のうち、3つの帯域0.698GHz〜0.96GHz(Band1)、1.71GHz〜2.17GHz(Band2)、2.4〜2.69GHz(Band3)において、ガラスアンテナ1が受信する垂直偏波の平均利得(Average Gain)、及び3つの帯域の利得の平均値(算術平均値)(3Band Average)を示す。
Figure 0006614237
表2は、図29で示した上記3つの帯域の通信波の利得について、ガラスアンテナ1が受信する水平偏波の平均利得、及び3つの帯域の平均値を示す。
図28、図29、表1及び表2から、本発明のガラスアンテナ1では、Band1、Band2、Band3の全帯域の平均利得、即ち、3つの帯域の平均値は−10dBi以上であり、垂直偏波及び水平偏波を受信する、良好な平均利得が得られることがわかる。
<第9実施形態の電流シミュレーション>
実施例1と同様に、図13に示した第9実施形態のガラスアンテナ3について、窓ガラス60に模したガラスに取り付けて、コンピュータ上で電流分布について演算(シミュレーション)、数値計算を行った。
図13で示した実施形態のガラスアンテナ3の形状において寸法は、単位をmmとして、
L11F(スロット長さ):26
W11F(スロット線幅):1.0
L12F:33.4
W12F:2.0
L14F:20.5
W14F:4.3
W15F(第2の幅広スロット15Fの幅(長さ)):36.9
W15F1(第1の漸進拡張部15F1の幅(長さ):8.1
第1の漸進拡張部15F1の最大高さ:9.0くびれ部15F2の高さ:4.5
第2の漸進拡張部15F3の高さ:15
矩形部15F4の高さ:29.9
W15F4(開口部h間距離):15.6
W21Fl(接地側導体の長い方の幅):121.8
W21Fs(接地側導体の短い方の幅):30
H21Fl(接地側導体の長い方の高さ):56.5
H21Fs(接地側導体の短い方の高さ):50
P1(芯線側導体の側方側飛出し量):9.3
P2(芯線側導体の側方飛出し区間):12.7
P3(芯線側導体の上方飛出し区間):49.5
P4(芯線側導体の上方飛出し量):10.5
P5(芯線側導体の飛び出していない部分の長さ):36
とした。
また、本実施例で用いたガラスアンテナにおいても、格子状の5mmx5mm以下の寸法のくり抜き23,24を設けた構成を用いた。図13に示すように、くり抜き部23F,24Fは、金属膜20における各スロットを構成するスロット端部から少なくとも2.3mm離れて配置され、矩形状の金属膜20の四辺から少なくとも3mm離れて配置される。また、くり抜き部23,24は、給電部7F及び抵抗9Fを設置する部分には形成せず、くり抜き部23,24が給電部7F及び抵抗9Fと直接接触しないように構成されている。
ここで、図30〜図32を用いて、各周波数帯におけるシミュレーションによる電流分布を説明する。図30〜図32において、矢印が太いほど電流が集中していることを示している。
なお、図30〜図32で示す電流の大きさと向きは一例であり、発生する電流は周期的に大きさと向きが変化する。電流の大きさと向きが変わっても、その周波数での、金属膜20における電流が流れる位置はほぼ変わらない。
図30は、周波数が0.698GHz〜0.96GHz(Band1)のときの電流分布を示す模式図(シミュレーション図)である。図31は、周波数が1.71GHz〜2.17GHz(Band2)のときの電流分布を示す模式図である。図32は2.4GHz〜2.69GHzの帯域(Band3)のときの電流分布を示す模式図である。
図30〜図32のシミュレーション図でわかるように、本実施形態においては、ガラスアンテナ3では、屈曲しながら延在するスロット(第1の幅広スロット14F⇔第1のスロット11F⇔第2のスロット12F⇔第2の幅広スロット15F)の周囲に沿うように、ほとんどの電流が流れる。
図30〜図32を比較して、図30に示す周波数が低い場合(Band1)は、給電部7付近を最大の部分(電流の腹部)として、スロット全体の端部である開口部g,hに向かって電流が徐々に少なくなるように、例えばスロット14F,11F,12F,15Fの全体で一波長の分布になるように電流が分布している。
図31に示すBand2は、給電部7付近、第2のスロット12Fの終端付近、第1の幅広スロット14Fが電流の腹部として、腹部間の部分(節)及び開口部g,hに向かって電流が徐々少なくなるように、複数回腹や節を繰り返して電流が分布している。
図32に示すBand3は、給電部7付近、第1のスロット11Fと第2のスロット12Fとの接続部付近、第2の幅広スロット15Fの、第1の漸進拡張部15F1及びくびれ部15F2付近、第1の幅広スロット14Fの第1のスロット11Fに近い側を、電流の腹部として、腹部間の部分(節)及び開口部g,hに向かって電流が徐々少なくなるように、図32よりも短い距離で腹や節を繰り返して電流が分布している。
本実施形態のガラスアンテナ3では、狙いとするBandの周波数に対して、折り曲げ部分やスロット幅が変更になる部分を共振するように、スロットを屈曲させて電流を集中的に流しているため、広い周波数帯域に対して、アンテナとして動作することができる。
従って、本発明の実施形態のガラスアンテナ3は、車両のデザインや空力特性に影響を与えることなく、上下方向に小さいスペースで、複数の帯域であって広帯域に対応することができる。
<ガラスアンテナ3の実測によるリターンロス>
図33は、第9実施形態のガラスアンテナ3における、実測のリターンロスを示すグラフである。本実施例では、図26に示す実施例8同様に、実際の車両筐体70に窓ガラス60を設置し、その窓ガラス60に、ガラスアンテナ3を設けて、リターンロスを測定した。なお、実施例8で用いた車両と、実施例11で用いた車両とは異なる車種であるとする。
ガラスアンテナ3の寸法は、実施例10と同様とした。
実測において、ガラスアンテナ3を窓ガラス60に配置する位置として、車両筐体70の下縁部71cに沿う窓ガラス60の下辺から金属膜20Fの下辺までの距離を51.5mm、車両筐体70の側縁部71dに沿う窓ガラス60の側辺から金属膜20Fの側辺までの距離を116mmとした。
図33に示すように、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3におけるリターンロスは−7dB以下であるため、所望の周波数帯域で所望のアンテナ性能を得ることができる。
よって、ガラスアンテナ3を、車両筐体70に設置された構成で実測すると、所望のリターンロスを得られることがわかる。
<第9実施形態の実測によるアンテナ利得>
上述したガラスアンテナの形態を実際の車両用窓ガラス(リアガラス)に取り付けて作製された車両用ガラスアンテナについて、そのアンテナ利得の実測結果について説明する。
実験条件は、図27に示す条件と同様であるとする。なお、本実施例では、窓ガラスは水平面に対して約21°傾いた状態となっている。
図34に、送信アンテナTxからの垂直偏波をガラスアンテナ3で受信したときの利得(全周及び仰角平均利得測定結果)を示し、図35に、送信アンテナTxからの水平偏波をガラスアンテナ3で受信したときの利得を示す。詳しくは、送信アンテナTxを仰角θe=0°〜30°まで2°毎とし、各仰角θeにおいて、車両50(図27参照)を360°回転(θr=0〜360°(全周)、2°毎)させ、測定したデータの平均利得特性を示す。
本実施例における、図34、図35の利得の計測において、図13で示した第9実施形態のガラスアンテナ3の形状において寸法は、実施例10と同様である。
本実施例において、一例として、抵抗9Fは、抵抗値=100kΩ、誤差±5%の抵抗器(抵抗モジュール素子)を用いた。また、給電部7Fは、同軸ケーブル接続用のオンガラスコネクタ8Fをはんだ付けして用いた。
Figure 0006614237
表3は、図34で示した通信波の利得で、例えばLTEとして用いられる帯域の、3つの帯域Band1、Band2、Band3において、ガラスアンテナ3が受信する垂直偏波の平均利得、及び3つの帯域の利得の平均値を示す。
Figure 0006614237
表4は、図35で示した上記3つの帯域の通信波の利得について、ガラスアンテナ3が受信する水平偏波の平均利得、及び3つの帯域の平均値を示す。
図34、図35、表3及び表4から、本発明の図13に示すガラスアンテナ3では、Band1、Band2、Band3の全帯域の平均利得、即ち、3つの帯域の平均値は−10dBi以上であり、垂直偏波及び水平偏波を受信する、良好な平均利得が得られることがわかる。
<第10実施形態の実測によるリターンロス>
図36は、第10実施形態のガラスアンテナ3Aにおける、実測のリターンロスを示すグラフである。本実施例では、図33に示す実施例11同様に、実際の車両筐体70に窓ガラス60を設置し、その窓ガラス60に、ガラスアンテナ3Aを設けて、リターンロスを測定した。なお、実施例13で用いた車両と、実施例11で用いた車両とは同じ車種であるとする(図27参照)。
本実施例において、図15に示した第10実施形態のガラスアンテナ3Aの形状における寸法は、単位をmmとして、
L11G(スロット長さ):25
W11G(スロット線幅):1.0
L12G:50
W12G:3.0
L14G:21
W14G:6
L16:19
W16:5
H15G(第2の幅広スロットの高さ):32
第1の幅広部15G1の幅:11
くびれ部15G2の幅:5
第2の幅広部15G3の幅:14
矩形部15G4の幅(開口部jの距離):26.5
W21Gl(接地側導体の長い方の幅):138.0
W21Gs(接地側導体の短い方の幅):67
H21Gl(接地側導体の長い方の高さ):70
H21Gs(接地側導体の短い方の高さ):44.0
P21G(接地側導体の飛出し量):1.0
P6(芯線側導体の側方側飛出し量):6.5
P7(芯線側導体の側方飛出し区間):19
W22G(芯線側導体の上方幅):51.5
とした。
実測において、ガラスアンテナ1を窓ガラス60に配置する位置として、車両筐体70の下縁部71cに沿う窓ガラス60の下辺から金属膜20Gの下辺までの距離を57.7mm、車両筐体70の側縁部71dに沿う窓ガラス60の側辺から金属膜20Gの側辺までの距離を120mmとした。
図36に示すように、所望の周波数帯域である、Band1〜Band3におけるリターンロスは−7dB以下であるため、所望の周波数帯域で所望のアンテナ性能を得ることができる。
よって、ガラスアンテナ3Aを、車両筐体70に設置された構成で実測すると、所望のリターンロスを得られることがわかる。
<第10実施形態の実測によるアンテナ利得>
図15に示すガラスアンテナ3Aを実際の車両用窓ガラス(リアガラス)に取り付けて作製された車両用ガラスアンテナについて、そのアンテナ利得の実測結果について説明する。
実験条件は、図27に示す条件と同様であるとする。なお、本実施例では、実施例12と同様に、窓ガラスは水平面に対して約21°傾いた状態となっている。
図37に、送信アンテナTxからの垂直偏波をガラスアンテナ3Aで受信したときの利得(全周及び仰角平均利得測定結果)を示し、図38に、送信アンテナTxからの水平偏波をガラスアンテナ3Aで受信したときの利得を示す。詳しくは、送信アンテナTxを仰角θe=0°〜30°まで2°毎とし、各仰角θeにおいて、車両50を360°回転(θr=0〜360°(全周)、2°毎)させ、測定したデータの平均利得特性を示す。
本発明における、図37、図38の利得の計測において、図15で示した第10実施形態のガラスアンテナ3Aの形状において寸法は、実施例13と同様である。
本実施例において、一例として、抵抗は、抵抗値=100kΩ、誤差±5%の抵抗器(抵抗モジュール素子)を用いた。また、給電部7Gは、同軸ケーブル接続用のオンガラスコネクタをはんだ付けして用いた。
Figure 0006614237
表5は、図37で示した通信波の利得、例えばLTEとして用いられる帯域のうち、3つの帯域Band1、Band2、Band3において、ガラスアンテナ3Aが受信する垂直偏波の平均利得、及び3つの帯域の利得の平均値を示す。
Figure 0006614237
表6は、図38で示した上記3つの帯域の通信波の利得について、ガラスアンテナ3Aが受信する水平偏波の平均利得、及び3つの帯域の平均値を示す。
図37、図38、表5及び表6から、本発明のガラスアンテナ3Aでは、Band1、Band2、Band3の全帯域の平均利得、即ち、3つの帯域の平均値は−10dBi以上であり、垂直偏波及び水平偏波を受信する、良好な平均利得が得られることがわかる。
なお、通信波は通常、ノイズ耐性が強く、用いる周波数が放送波よりも高く、電子機器で用いる波長とは周波数が大きく異なるため、ワイパー等と近接して配置しても、リターンロス及び利得の値はあまり影響を受けない。
以上、ガラスアンテナ及び車両用窓ガラスを実施形態及び実施例により説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。他の実施形態及び実施例の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
本出願は、2015年7月24日に日本国特許庁に出願された特願2015−147254号に基づく優先権を主張するものであり、特願2015−147254号の全内容を本出願に援用する。
1,1A,1B,2,2A,2B,2C,2D,3,3A ガラスアンテナ
10,10F,10G 切り抜き部
11,11C,11F,11G 第1のスロット
12,12C,12F,12G 第2のスロット
13 第1の接続スロット
14,14A,14C,14E,14F,14G 第1の幅広スロット
15,15B,15C,15D,15F,15G 第2の幅広スロット
15F2,15G2 くびれ部
15F4,15G4 矩形部(上方に開口する部分)
16 第2の接続スロット
20,20F,20G 金属膜(導電膜)
21,21F,21G 接地側導体
22,22F,22G 芯線側導体
23,24,23F,24F,23G,24G くり抜き部
7,7F,7G 給電部
8,8F 同軸ケーブル接続用オンガラスコネクタ(コネクタ)
8c,8cF 同軸ケーブル
8s,8sF はんだ
9,9F 抵抗
40 デフォッガー
41 バスバー
42 ヒーター線(加熱線)
50 車両
60 窓ガラス(リアガラス,車両用窓ガラス)
61 窓ガラスの外周縁
65 遮蔽部(遮蔽膜)
70 車両筐体
71c 車両筐体(車体フランジ)の下縁部
71d 車両筐体の側縁部
a 第1スロットの一端
b 第1スロットの他端
c 幅変更部
d 第1の幅広スロットの開口部
e 端部(幅変更部、延在の終端部)
f 第2の幅広スロットの開口部(抵抗設置部)
g 第1の幅広スロットの開口部
h 第2の幅広スロットの開口部
i 第3の幅広スロットの開口部
j 第4の幅広スロットの開口部

Claims (21)

  1. 導電膜を切り抜くことで形成されるスロットアンテナ及び該スロットアンテナに給電する一対の給電部を備え、車両用窓ガラスに設けられるガラスアンテナであって、
    前記スロットアンテナは、
    第1の方向に延在する第1のスロットと、
    前記第1のスロットの一端に接続され、第1の方向に対して異なる方向である第2の方向に延在する第2のスロットと、
    前記第1のスロットの他端に、直接又は第1の接続スロットを介在して接続され、スロット幅が前記第1のスロットのスロット幅より広い、第1の幅広スロットと、
    前記第2のスロットの延在の終端部に、直接又は第2の接続スロットを介在して接続され、スロット幅が前記第2のスロットのスロット幅より広い、第2の幅広スロットと、を備え、
    前記一対の給電部は、前記第1のスロットを跨ぐように配置されている、
    ガラスアンテナ。
  2. 前記第1のスロットが延在する前記第1の方向は、前記車両用窓ガラスの表面において略上下方向である、
    請求項1に記載のガラスアンテナ。
  3. 前記第2のスロットが延在する前記第2の方向は、前記車両用窓ガラスの表面において略水平方向である、
    請求項1又は2に記載のガラスアンテナ。
  4. 前記車両用窓ガラスは車両筐体の開口部に設置される場合、
    当該ガラスアンテナは、前記開口部の下縁部と、該下縁部に連なる側縁部との間の角部の近傍に配置される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  5. 前記第1の幅広スロット及び前記第2の幅広スロットは、前記近傍に設けられる前記角部から離れた側に夫々開口しており、
    前記導電膜において、前記第2のスロット及び前記第1のスロットよりも前記近傍に配置された前記角部に近接する側が接地側導体として機能し、前記第2のスロット及び前記第1のスロットよりも前記近傍に配置された角部から離れた側が芯線側導体として機能し、
    前記一対の給電部は、前記第1のスロットを跨いで配置されることで、前記接地側導体と前記芯線側導体とに給電する、
    請求項4に記載のガラスアンテナ。
  6. 前記第2の幅広スロットは上方に開口しており、
    前記第2の幅広スロットの前記開口部を跨いで接続された抵抗が設けられている、
    請求項5に記載のガラスアンテナ。
  7. 前記第1のスロットの前記他端は、前記第1の接続スロットを介在して、前記第1の幅広スロットが接続され、
    前記第1の接続スロットは、前記第1のスロットの延在方向と異なる第3の方向に延在し、
    前記第1の幅広スロットの前記スロット幅は、前記第1の接続スロットのスロット幅よりも広い、
    請求項1から6のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  8. 前記第1の接続スロットが延在する前記第3の方向は前記第2の方向と略平行である、
    請求項7に記載のガラスアンテナ。
  9. 前記第1の接続スロットのスロット長は前記第2のスロットよりも短く、
    前記第1の接続スロットに接続される前記第1の幅広スロットは、前記第2の方向において、前記第1のスロットと前記第2の幅広スロットとの間に設けられ、
    前記導電膜は矩形形状である、
    請求項7又は8に記載のガラスアンテナ。
  10. 前記第1の幅広スロット及び前記第2の幅広スロットの少なくとも一方のスロット幅は、延在するほど漸進的又は段階的に広がっている、
    請求項1から9のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  11. 前記第1の幅広スロットは、前記車両筐体の前記開口部の前記側縁部に対向して開口し、前記第2の幅広スロットは、前記開口部の前記下縁部から離れた上方に開口しており、
    前記導電膜において、前記第2のスロットよりも下側が接地側導体として機能し、前記第2のスロットよりも上側が芯線側導体として機能し、
    前記一対の給電部は、前記第1のスロットを跨いで配置されることで、前記接地側導体と前記芯線側導体とに給電する、
    請求項4に記載のガラスアンテナ。
  12. 前記芯線側導体の一部は、前記接地側導体よりも、前記開口部の前記側縁部側へ突出している、
    請求項11に記載のガラスアンテナ。
  13. 前記第2の幅広スロットは、接続される前記第2のスロット又は前記第2の接続スロットと接続する部分と、前記上方に開口する部分との間に、部分的にスロット幅が狭くなるくびれ部を含んでおり、
    前記第2の幅広スロットでは、前記くびれ部から前記上方に開口する部分に向けて、スロット幅は、延在するほど漸進的又は段階的に広がっている、
    請求項11又は12に記載のガラスアンテナ。
  14. 前記第2のスロットを跨いで接続された抵抗が設けられている、
    請求項11から13のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  15. 前記第2のスロットの前記他端は、前記第2の接続スロットを介在して、前記第2の幅広スロットが接続され、
    前記第2の接続スロットは、前記第2のスロットの延在方向と異なる第4の方向に延在し、
    前記第2の幅広スロットの前記スロット幅は、前記第2の接続スロットのスロット幅よりも広い、
    請求項11から13のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  16. 前記第2の接続スロットを跨いで接続された抵抗が設けられている、
    請求項15に記載のガラスアンテナ。
  17. 前記第2の接続スロットが延在する前記第4の方向は前記第1の方向と略平行である、
    請求項15又は16に記載のガラスアンテナ。
  18. 前記導電膜において、前記各スロットと接触しない部分に、各スロットのスロット長よりも短いくり抜き部が形成されている、
    請求項1から17のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  19. 当該ガラスアンテナは0.698GHz〜0.96GHz、1.710GHz〜2.17GHz、及び2.4GHz〜2.69GHzの周波数帯域に亘って通信波を送受信可能である、
    請求項1から18のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  20. 請求項1から19のいずれか一項に記載のガラスアンテナを備える、
    車両用窓ガラス。
  21. 車両筐体の開口部に取り付けられる前記車両用窓ガラスは、車両後方の窓ガラスであって、該窓ガラスは車幅方向に延在する複数の加熱線を有するデフォッガーを備え、
    前記ガラスアンテナは、最下の前記加熱線と前記車両筐体の開口部の下縁部との間に設けられている、
    請求項20に記載の車両用窓ガラス。
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