JP2015056688A - ガラスアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】デフォッガを有する後部窓ガラスでも、広帯域で感度が高いアンテナを提供する。
【解決手段】車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、芯線側給電部と、前記芯線側給電部と離隔して配置されるアース側給電部と、前記芯線側給電部に直接又は引出線を介して接続される芯線側エレメントと、を備え、前記芯線側エレメントは、前記芯線側給電部から遠ざかる方向に互いに平行に延伸する少なくとも3本の平行線条と、隣接する前記平行線条を接続する接続線条と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、芯線側給電部と、前記芯線側給電部と離隔して配置されるアース側給電部と、前記芯線側給電部に直接又は引出線を介して接続される芯線側エレメントと、を備え、前記芯線側エレメントは、前記芯線側給電部から遠ざかる方向に互いに平行に延伸する少なくとも3本の平行線条と、隣接する前記平行線条を接続する接続線条と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、アンテナに関し、特に、車両の窓ガラスに設け、テレビ放送を受信するのに好適なガラスアンテナに関する。
従来、地上デジタル放送用ガラスアンテナとして、自動車の窓ガラスに設けられたアンテナが広く提案されている。自動車の後部窓ガラス(リアガラス)には防曇用のデフォッガが配置されており、後部窓ガラスにアンテナを配置する場所が限られている。このため、後部窓ガラスに設けるアンテナには、小型かつ高感度な特性が求められる。
例えば、特許文献1には、熱線をメアンダ状にすることによって、地デジアンテナの指向性を変動させて、水平面内でのアンテナ感度を大きくするアンテナが開示されている。
また、特許文献2には、リアガラスのデフォッガをアースとして用いることによって、地上デジタル放送帯域における感度を高くするアンテナが開示されている。
しかし、特許文献1に記載された技術では、熱線をメアンダ状に形成するので、ガラスの見栄えが悪くなるという問題がある。
また、特許文献2に記載された技術では、アンテナのアースをデフォッガに接続するか、アース側のエレメントをデフォッガに容量結合する。そのため、デフォッガに対するアンテナの取り付け位置が制限され、地上デジタル放送受信用以外のアンテナ(例えば、FMアンテナ)を後部窓ガラスに取り付ける場合、各アンテナの給電点を配置する位置や、エレメントの配置が制限される。
本発明は、デフォッガを備えた後部窓ガラスであっても、広帯域で、感度が高いアンテナを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、芯線側給電部と、前記芯線側給電部と離隔して配置されるアース側給電部と、前記芯線側給電部に直接又は引出線を介して接続される芯線側エレメントと、を備え、前記芯線側エレメントは、前記芯線側給電部から遠ざかる方向に互いに平行に延伸する少なくとも3本の平行線条と、隣接する前記平行線条を接続する接続線条と、を有することを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記少なくとも3本の平行線条の各々は、その先端から前記芯線側給電点までの電気長が異なることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記芯線側給電部が、前記平行線条が延伸する方向を除いて、前記アース側給電部に囲まれていることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記平行線条が4本であることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記アース側給電部の長さは、αをガラスの波長短縮率とし、λを受信周波数の波長とした場合、前記平行線条の延伸方向と異なる方向において、前記芯線側給電部の中心からαλ/8からαλ/2であることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、隣接する前記平行線条の間隔が5mmから20mmであることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記アース側給電部に接続される補助線条を備えることを特徴とするガラスアンテナである。
また、本発明は、さらに、前記ガラスアンテナは、前記芯線側エレメントに接続される補助線条を備えることを特徴とするガラスアンテナである。
本発明の代表的な実施形態によれば、広帯域で、高感度のアンテナを提供することができる。
本発明は、自動車の後部窓ガラス2の上側隅部に設けられ、テレビ放送波(例えば、周波数が470〜710MHz(又は、698〜806MHz)の地上デジタルテレビ放送波)を高性能で受信できるガラスアンテナに関する。
図1から図12は、自動車の後部窓ガラス2を車内側から見た図であり、特に、図1から図11は、窓ガラスの右上部の拡大図である。
<実施形態1>
図1は、本発明の第1実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図1は、本発明の第1実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第1実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜23と、平行線条21〜23の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条31〜33と、平行線条21〜23を互いに接続する接続線条41、42と、を含む芯線側エレメントを有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜23には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条22が最も長く、平行線条23が最も短い。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜23を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条22を延伸する位置に配置され、平行線条22の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条32は、平行線条21の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。引出線条33は、平行線条23の右端部と平行線条22とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
接続線条41、42は、平行線条21〜23と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は平行線条21の左端部と平行線条22とを接続し、接続線条42は平行線条23の左端部と平行線条22とを接続する。なお、接続線条41、42は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
芯線側給電部3の下には、芯線側給電部3とほぼ同じ大きさのアース側給電部4が設けられる。アース側給電部4には、どの線条も接続されない。
本発明の実施形態のアンテナは、そのパターンを窓ガラス板の室内面側の所定位置に、導電性のセラミックペーストによって各線条の幅を約0.7mmで印刷し、乾燥後、加熱炉によって焼付けして形成される。また、光を透過する樹脂フィルム上に形成された導電性のパターンによってアンテナを形成して、ガラス板に貼り付けてもよい。
また、芯線側給電部3及びアース側給電部4は、ガラス板上に印刷された導電性のセラミックペーストを焼成して形成される四角形のベタパターンである。芯線側給電部3には、同軸ケーブル5の芯線が接続される給電端子(芯線側給電点)が取り付けられ、アース側給電部4には、同軸ケーブル5の外皮導体が接続される給電端子(アース側給電点)が取り付けられる。給電部3、4に接続された同軸ケーブル5は、増幅器6と接続され(図12参照)、増幅器6はテレビ受像機(図示省略)に接続される。
以上に説明したように、第1実施形態では、アンテナのインピーダンスの調整が容易になり、広い帯域において良好な特性を得ることができる。また、平行線条21〜23は、その先端から芯線側給電点3までの電気長が異なるので、各平行線条の長さを所望の周波数に合わせることができ、受信帯域内で複数の共振点をもつことができる。このため、アンテナの周波数特性を平坦にすることができる。
<実施形態2>
図2は、本発明の第2実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図2は、本発明の第2実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第2実施形態は、平行線条22が芯線側給電部3に直接接続し、接続線条41、42が平行線条21、23の左端部に接続されない点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜23と、平行線条21〜23の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条32、33と、平行線条21〜23を互いに接続する接続線条41、42と、を含む芯線側エレメントを有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜23には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条22が最も長く、平行線条23が最も短い。平行線条22は、芯線側給電部3に直接接続する。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条32、33は、複数の平行線条21〜23を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条32は、平行線条21の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条33は、平行線条23の右端部と芯線側給電部3とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
接続線条41、42は、平行線条21〜23と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は平行線条21と平行線条22とを接続し、接続線条42は平行線条23と平行線条22とを接続する。すなわち、接続線条41、42は、第1実施形態のように平行線条21、23の先端に接続しない。なお、接続線条41、42は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
芯線側給電部3の下には、芯線側給電部3とほぼ同じ大きさのアース側給電部4が設けられる。アース側給電部4には、どの線条も接続されない。
以上に説明したように、第2実施形態では、隣接する平行線条が他の平行線条のインピーダンス調整用のエレメントとして機能するので、アンテナのインピーダンスの調整が容易になり、広い帯域において良好な特性を得ることができる。また、平行線条21〜23は、その先端から芯線側給電点3までの電気長が異なるので、各平行線条の長さを所望の周波数に合わせることができ、受信帯域内で複数の共振点をもつことができる。このため、アンテナの周波数特性を平坦にすることができる。
<実施形態3>
図3は、本発明の第3実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図3は、本発明の第3実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第3実施形態は、アース側給電部4が芯線側給電部3より大きい点が第1実施形態と異なる。第3実施形態では、アース側給電部4は、芯線側給電部3を囲むように配置されている。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜23を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条22を延伸する位置に配置され、平行線条22の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条32は、平行線条21の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。引出線条33は、平行線条23の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
第3実施形態の引出線条33は、その配置位置が第1実施形態と異なる。すなわち、引出線条32と引出線条33とは、第3実施例では左右方向において同じ位置に配置される(平行線条22の同一点と接続する)が、前述した第1実施例では左右方向において異なる位置に配置される(平行線条22の異なる点と接続する)。このように、本発明のアンテナの引出線条は、複数の平行線条を一本に集約し、芯線側給電部3に接続すればよく、その位置は任意である。
第3実施形態において、前述した以外の線条の配置は第1実施形態と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
第3実施形態の構成例である第1実施例について説明する。
第1実施例のアンテナの各線条の長さは、平行線条21の長さが105mm、平行線条22の長さが120mm、平行線条23の長さが67.5mmである。引出線条31の長さが5mm、引出線条32及び接続線条41の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)が10mm、引出線条33及び接続線条42の長さ(平行線条22と平行線条23との間隔)が10mmである。
また、芯線側給電部3の大きさは、縦方向が14mmで、横方向が10mmである。アース側給電部4の大きさは、縦方向が150mmで、横方向が20mmであり、芯線側給電部3を囲むように、縦方向が29mmで、横方向が15mmの矩形の切り欠きがある。この矩形の切り欠きは、その左辺がアース側給電部4の左辺と同一直線上に位置し、その上辺がアース側給電部4の上端から70.5mmで、下辺がアース側給電部4の下端から50.5mmの位置に設けられる。この矩形の切り欠きの中で、切り欠きの右端から5mmの位置に芯線側給電部3の右辺が位置し、切り欠きの上端から5mmの位置に芯線側給電部3の上辺が位置し、切り欠きの下端から10mmの位置に芯線側給電部3の下辺が位置するように、芯線側給電部3が配置される。
芯線側給電部3の下部のアース側給電部4には、同軸ケーブル5の外皮導体が接続される給電端子が取り付けられる(給電点が設けられる)。
前述したように、平行線条21〜23に垂直な方向におけるアース側給電部4の長辺の長さは、芯線側給電部3の中心からαλ/8〜αλ/2であるとよい。なお、αは、ガラスの波長短縮率であり、λは、受信周波数帯域の中心周波数の波長である。
このように、芯線側給電部3は、アース側給電部4に設けられる切り欠き部の中に配置され、平行線条が延伸する方向以外の辺を、所定の間隔を離して、アース側給電部4に囲まれている。
図13に、第1実施例(第3実施形態)のガラスアンテナの性能を示す。
図13に示すアンテナの性能は、有限要素法を用いたシミュレーションによって求めたものである。シミュレーションの条件は下記である。 ガラスは、1m×1mで、厚さ2.5mmの大きさとし、比誘電率εr=6.5、誘電正接tanδ=0.005とし、ガラスは真空中に配置されていると仮定した。また、シミュレーションにおいて、アンテナの材質は銅であり、線幅が0.7mmとした。なお、この諸条件は、以下に説明する他の実施例においても同じである。
図13によると、第1実施例のアンテナは、地上デジタル放送の周波数帯域である470MHz〜710MHzの全周波数において、3〜4程度と割と良好でかつ平坦なVSWR特性を有することがわかる。
また、第3の実施形態では、前述した第1実施形態の効果に加え、芯線側給電部3をアース側給電部4で囲むことによって、アースが安定し、アンテナを車両に実装する際の特性の大きな変化を防ぐことができる。
<実施形態4>
図4は、本発明の第4実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図4は、本発明の第4実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第4実施形態は、平行線条が4本設けられ、接続線条が3本設けられる点が第3実施形態と異なる。
第4実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜24と、平行線条21〜23の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条31〜33と、平行線条21〜23を互いに接続する接続線条41〜43と、を含む芯線側エレメントを有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23、24の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜24には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条22が最も長く、平行線条21と平行線条24とは、同じ長さで、最も短い。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜23を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条22を延伸する位置に配置され、平行線条22の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条32は、平行線条21の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。引出線条33は、平行線条22の右端部と平行線条23の右端部と平行線条24の右端部とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
接続線条41〜43は、平行線条21〜24と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は、平行線条21の左端部と平行線条24の左端部とを接続し、平行線条22及び23と交差している。接続線条42は、平行線条22と平行線条24とを接続し、平行線条23と交差している。接続線条43は、平行線条22と平行線条23とを接続する。なお、接続線条41〜43は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
第4実施形態では、引出線条41は、平行線条21と平行線条24とを接続する1本の線条であると理解することができる。また、引出線条41は、隣接する平行線条21と平行線条22とを接続する部分と、隣接する平行線条22と平行線条23とを接続する部分と、隣接する平行線条23と平行線条24とを接続する部分とに分かれた複数の線条の集合であると理解することもできる。すなわち、第4実施形態において、接続線条41、42は、1又は複数の平行線条と交差しているが、隣接する平行線条間を適宜接続するものである。また、ある平行線条の間を接続する接続線条は1本でも、2本以上でもよい。
芯線側給電部3は、アース側給電部4に設けられる切り欠き部の中に配置され、平行線条が延伸する方向以外の辺を、所定の間隔を離して、アース側給電部4に囲まれている。アース側給電部4には、どの線条も接続されない。
第4実施形態のアンテナの構成例である第2実施例について説明する。
第2実施例のアンテナの各線条の長さは、平行線条21の長さが105mm、平行線条22の長さが145mm、平行線条23の長さが140mm、平行線条24の長さが105mmである。引出線条31の長さは、第3実施形態と同じ5mmであり、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)Cが15mm、引出線条33の長さ(平行線条22と平行線条24との間隔)が20mmである。接続線条41の長さ(平行線条21と平行線条24との間隔)が35mm、接続線条42の長さ(平行線条22と平行線条24との間隔)が20mm、接続線条43の長さ(平行線条22と平行線条23との間隔)が10mmである。
接続線条41は、平行線条21の左端部及び平行線条24の左端部と交わる位置に配置される。接続線条42は、平行線条24の左端部から右方向に37.5mmの位置で、平行線条22、23及び24を接続するように配置される。接続線条43は、平行線条22の左端部から右方向に25mm、すなわち、平行線条23の左端部から右方向に20mmの位置で、平行線条22及び23を接続するように配置される。
また、芯線側給電部3及びアース側給電部4の大きさは、第1実施例(第3実施形態)と同じであり、その説明を省略する。すなわち、アース側給電部4の切り欠き内には、芯線側給電部3が配置され、アース側給電部4の上端と切り欠きの上辺との距離(すなわち、アース側の給電点(給電端子)が設けられていない側の縦方向の辺)Aが70.5mmで、アース側給電部4の下端と切り欠きの下辺との距離(すなわち、アース側の給電点(給電端子)が設けられる側の縦方向の辺)Bが50.5mmである。
図14に、第4実施形態の各実施例のガラスアンテナの性能を示す。図14によると、各実施例のアンテナは、地上デジタル放送の周波数帯域である470MHz〜710MHzの全周波数において、平坦かつ良好なVSWR特性を有し、特に、ほぼ全周波数帯域でVSWRの値が3以下と低くなることがわかる。
次に、第4実施形態のアンテナの別の構成例について説明する。
第3実施例では、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)Cが15mm、アース側給電部4の上端と切り欠きの上辺との距離Aが22.5mmで、アース側給電部4の下端と切り欠きの下辺との距離Bが70.5mmである。第3実施例の各線条の長さは、第2実施例と同じである。第3実施例では、アース側給電部4の縦方向の上側を短くし、下側を長くしたので、第2実施例と比較してVSWRが3以下(ほぼ全ての領域で2以下)と低くなり、帯域を広げることができる(図14の破線参照)。
第4実施例では、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)Cが15mm、アース側給電部4の上端と切り欠きの上辺との距離Aが22.5mmで、アース側給電部4の下端と切り欠きの下辺との距離Bが100.5mmである。第4実施例の各線条の長さは、第2実施例と同じである。第4実施例では、アース側給電部4の縦方向の上側を短くし、下側をさらに長くしたので、第3実施例と比較してVSWRがほぼ全ての領域で2程度に平坦化し、帯域を広げることができる(図14の一点鎖線参照)。
第5実施例では、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)Cが20.5mm、アース側給電部4の上端と切り欠きの上辺との距離Aが22.5mmで、アース側給電部4の下端と切り欠きの下辺との距離Bが100.5mmである。第5実施例の各線条の長さは、第2実施例と同じである。第5実施例では、最上部の平行線条21と隣の平行線条22との間隔を第4実施例より広げたので、第4実施例よりVSWRが全ての領域で2以下に平坦化し、帯域を広げることができる(図14の二点鎖線参照)。
以上に説明したように、第4実施形態では、前述した第1及び第3実施形態の効果に加え、4本の平行線条21〜24を設けたので、各平行線条がアンテナ特性に与える影響が適度になり、アンテナの特性が調整しやすくなる。
また、アース側給電部4の長辺(平行線条21〜23に垂直な方向に延伸する辺)の長さを、芯線側給電部3の中心からαλ/8〜αλ/2の範囲内で変化させることによって、受信帯域内でのVSWRを低下させ、より高いアンテナ感度を得ることができる。
アース側給電部4の長さがある程度の長さまでは、アンテナ特性に影響が生じる。特に、アース側の給電点が設けられていない側(上側)をある程度短くして、アース側の給電点が設けられる側(下側)を長くすると、本実施形態のアンテナはダイポールアンテナとして働くと考えられる。しかし、アース側給電部4の上側にも電界が強い領域があるので、アース側給電部4の上側も必要である。すなわち、アース側給電部4が、ある程度の長さ及び幅で存在していることが、良好な特性を実現するために必要であると考えられる。このため、アース側給電部4の長辺の長さは、芯線側給電部3の中心からαλ/8〜αλ/2の範囲内で選択することが望ましい。
さらに、平行線条の間隔を5mmから20mmの範囲内で変化させることによって、受信帯域内でのVSWRを低下させ、より高いアンテナ感度を得ることができる。なお、隣接する線条の間隔を5mm以上としたのは、後部窓ガラス2が結露しても、線条間が短絡せず、アンテナ性能を大きく変化させないためである。
<実施形態5>
図5は、本発明の第5実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図5は、本発明の第5実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第5実施形態は、芯線側給電部3及びアース側給電部4の大きさが第4実施形態と異なり、さらに、各線条の長さが第4実施形態と異なる。
第5実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜24と、平行線条21〜23の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条31〜33と、平行線条21〜23を互いに接続する接続線条41〜43と、を含む芯線側エレメントを有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23、24の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜24には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条22が最も長く、平行線条24が最も短い。また、平行線条21と平行線条23とは同じ長さである。すなわち、最上部の平行線条21の長さが、接続線条41から左側に延伸し、前述した第4実施形態より長くなっている。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜24を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条22を延伸する位置に配置され、平行線条22の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条32は、平行線条21の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。引出線条33は、平行線条22の右端部と平行線条23の右端部と平行線条24の右端部とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
接続線条41〜43は、平行線条21〜24と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は、平行線条24の左端部と平行線条21とを接続し、平行線条22及び23と交差している。接続線条42は、平行線条22と平行線条24とを接続し、平行線条23と交差している。接続線条43は平行線条22と平行線条23とを接続する。なお、接続線条41、42は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
芯線側給電部3は、アース側給電部4に設けられる切り欠き部の中に配置され、平行線条が延伸する方向以外の辺を、所定の間隔を離して、アース側給電部4に囲まれている。アース側給電部4には、どの線条も接続されない。
第5実施形態のアンテナの構成例である第6実施例について説明する。
第6実施例のアンテナの各線条の長さは、平行線条21の長さが140mm、平行線条22の長さが145mm、平行線条23の長さが140mm、平行線条24の長さが90mmである。引出線条31の長さは、第3実施形態と同じく5mmであり、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)が10mm、引出線条33の長さ(平行線条22と平行線条24との間隔)が30mmである。接続線条41の長さ(平行線条21と平行線条24との間隔)が40mm、接続線条42の長さ(平行線条22と平行線条24との間隔)が30mm、接続線条43の長さ(平行線条22と平行線条23との間隔)が10mmである。
接続線条41は、平行線条24の左端部から右方向に平行線条21の方向に延伸するように配置される。接続線条42は、平行線条24の左端部から右方向に32.5mmの位置で、平行線条22、23及び24を接続するように配置される。接続線条43は、平行線条22の左端部から右方向に35mm、すなわち、平行線条23の左端部から右方向に20mmの位置で、平行線条22及び23を接続するように配置される。
また、芯線側給電部3の大きさは、縦方向が14mmで、横方向が12mmである。アース側給電部4の大きさは、縦方向が157.5mmで、横方向が16mmであり、芯線側給電部3を囲むように、縦方向が27mmで、横方向が15mmの矩形の切り欠きがある。この矩形の切り欠きは、その左辺がアース側給電部4の左辺と同一直線上に位置し、その上辺がアース側給電部4の上端から30mmの位置に設けられる。この矩形の切り欠きの中で、切り欠きの右端から3mmの位置に芯線側給電部3の右辺が位置し、切り欠きの上端から3mmの位置に芯線側給電部3の上辺が位置し、切り欠きの下端から10mmの位置に芯線側給電部3の下辺が位置するように、芯線側給電部3が配置される。
図15に、第6実施例(第5実施形態)のガラスアンテナの性能を示す。図15によると、第1実施例のアンテナは、地上デジタル放送の周波数帯域である470MHz〜710MHzの全周波数において、平坦かつ極めて小さい2以下のVSWR特性を有することがわかる。
以上に説明したように第5実施形態では、前述した第1、第3及び第4実施形態の効果に加え、最上部の平行線条21が長いので、低周波帯の特性を改善することができる。
<実施形態6>
図6は、本発明の第6実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図6は、本発明の第6実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第6実施形態は、平行線条が6本設けられ、接続線条が4本設けられる点が第3実施形態と異なる。
第6実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜26と、平行線条21〜26の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条31〜33と、平行線条21〜26を互いに接続する接続線条41〜44と、を含む芯線側エレメントを有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23、24、25、26の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜24には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条23が最も長く、平行線条22と平行線条25とは、同じ長さで、最も短い。また、平行線条21と平行線条26とは、同じ長さである。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜23を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条22を延伸する位置に配置され、平行線条22の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条32は、平行線条21の右端部と平行線条22の右端部とを接続する。引出線条33は、平行線条22の右端部と平行線条23の右端部と平行線条24の右端部と平行線条25の右端部と平行線条26の右端部とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜23に垂直でなくてもよい。
接続線条41〜44は、平行線条21〜26と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は、平行線条21の左端部と平行線条26の左端部と接続し、平行線条22、23、24及び25と交差している。接続線条42は、平行線条22の左端部と平行線条25の左端部とを接続し、平行線条23及び24と交差している。接続線条43は、平行線条23と平行線条24とを接続する。接続線条44は、平行線条23と平行線条26と接続し、平行線条24、25と交差している。なお、接続線条41〜44は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
芯線側給電部3は、アース側給電部4に設けられる切り欠き部の中に配置され、平行線条が延伸する方向以外の辺を、所定の間隔を離して、アース側給電部4に囲まれている。アース側給電部4には、どの線条も接続されない。
第6実施形態のアンテナの構成例である第7実施例について説明する。
第7実施例のアンテナの各線条の長さは、平行線条21の長さが105mm、平行線条22の長さが90mm、平行線条23の長さが145mm、平行線条24の長さが140mm、平行線条25の長さが90mm、平行線条26の長さが105mmである。引出線条31の長さは、第3実施形態と同じ5mmであり、引出線条32の長さ(平行線条21と平行線条22との間隔)が7.5mm、引出線条33の長さ(平行線条22と平行線条26との間隔)が33mmである。接続線条41の長さ(平行線条21と平行線条26との間隔)が40.5mm、接続線条42の長さ(平行線条22と平行線条25との間隔)が28mm、接続線条43の長さ(平行線条23と平行線条24との間隔)が10mm、接続線条44の長さ(平行線条23と平行線条26との間隔)が20mmである。
接続線条41は、平行線条21の左端部及び平行線条26の左端部と交わる位置に配置される。接続線条42は、平行線条22の左端部及び平行線条25の左端部と交わる位置に配置される。接続線条43は、平行線条23の左端部から右方向に25mmの位置で、平行線条23及び24を接続するように配置される。接続線条44は、平行線条26の左端部から右方向に37.5mm、すなわち、平行線条23の左端部から右方向に77.5mmの位置で、平行線条23、24、25及び26を接続するように配置される。
また、芯線側給電部3の大きさは、第3実施形態と同じであり、その説明を省略する。
アース側給電部4の大きさは、縦方向が152mmで、横方向が20mmであり、芯線側給電部3を囲むように、縦方向が29mmで、横方向が15mmの矩形の切り欠きがある。この矩形の切り欠きと芯線側給電部3との位置関係は、第3実施形態と同じであり、その説明を省略する。
図16に、第7実施例(第6実施形態)のガラスアンテナの性能を示す。図16によると、第1実施例のアンテナは、地上デジタル放送の周波数帯域である470MHz〜710MHzの全周波数において、平坦かつ2以下の良好なVSWR特性を有することがわかる。
以上に説明したように第6実施形態では、前述した第1及び第3実施形態の効果に加え、6本の平行線条21〜26を設けたので、さらに多数の共振点を有し、受信周波数帯を広げることができ、受信周波数帯内での特性を平坦にすることができる。
<実施形態7>
図7は、本発明の第7実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図7は、本発明の第7実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第6実施形態は、平行線条が5本設けられ、芯線側の補助線条51及びアース側の補助線条52、53が設けられる点が第4実施形態と異なる。
第6実施形態のアンテナは、略水平に延伸する複数の平行線条21〜25と、平行線条21〜25の右端部と芯線側給電部3とを接続する引出線条31、33と、平行線条21〜26を互いに接続する接続線条41〜44と、を含む芯線側エレメントを有し、さらに、補助線条51〜53を有する。
平行線条は、上から平行線条21、22、23、24、25の順に平行に並んで略水平に配置されている。平行線条21〜24には長さが異なる線条が含まれており、具体的には、平行線条22が最も長く、平行線条21、24、25は、同じ長さで、最も短い。各平行線条の長さは、ガラスの波長短縮率αを0.7として、受信周波数帯域の1/4波長程度(αλ/4)に調整するとよい。
引出線条31、33は、複数の平行線条21〜25を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。具体的には、引出線条31は、平行線条21を延伸する位置に配置され、平行線条21の右端部と芯線側給電部3とを接続する。引出線条33は、平行線条21の右端部と平行線条25の右端部とを接続する。なお、引出線条33は平行線条21〜25に垂直でなくてもよい。
接続線条41〜43は、平行線条21〜25と垂直に配置され、隣接する平行線条を接続する。具体的には、接続線条41は、平行線条21の左端部と平行線条25の左端部と接続し、平行線条22、23及び24と交差している。接続線条42は、平行線条22と平行線条24とを接続し、平行線条23と交差している。接続線条43は、平行線条22と平行線条23とを接続する。なお、接続線条41〜43は平行線条21〜24に垂直でなくてもよい。
芯線側の補助線条51は、引出線条33の下端部から、その延長線上に延伸するように配置される。アース側の補助線条52は、アース側給電部4の左下角から下方向に延伸するように配置される。アース側の補助線条53は、アース側給電部4の右上角から右方向に延伸するように配置される。
第7実施形態において、芯線側給電部3とアース側給電部4とは、左右に並ぶように配置される。
以上に説明したように第7実施形態では、前述した第1、第3及び第4実施形態の効果に加え、6本の平行線条21〜26を設けたので、さらに多数の共振点を有し、受信周波数帯を広げることができ、受信周波数帯内での特性を平坦にすることができる。
また、芯線側エレメントは補助線条51を設けた。本実施形態のアンテナは車両に実装した際に、例えば車両からの反射波の影響によって特性が変化する。芯線側エレメントに補助線条を設けることによって、この特性の変化量を補正し、高い感度を得ることができる。
また、アース側給電部4から延伸する補助線条52、53を設けたので、インピーダンスを容易に調整することができる。さらに、アース側に補助線条を設けることによって、アース側給電部4の面積が小さい場合でも、アースを安定させることができる。
また、第7実施形態のアンテナは、アース側が小さくても安定したアースが取れるので、他の実施形態のアンテナよりアンテナが小型になり、乗員の視界に入りにくくなる。このため、後部窓ガラス以外の前部窓ガラスや側部窓ガラスにも用いることができる。
次に、第4実施形態をベースにした変形例である第8から第11実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、第4実施形態のアンテナを車両に実装した状態で、所望の特性を得るために、平行線条の数及び長さを変更したり、補助線条を追加した変形例である。
<実施形態8>
図8は、本発明の第8実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図8は、本発明の第8実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第8実施形態は、補助線条54、55、56が設けられる点が第4実施形態と異なる。
第8実施形態のアンテナは、引出線条32は、平行線条22の右端部と平行線条23の右端部と平行線条24の右端部と補助線条54の右端部と補助線条55の右端部とを接続する。
補助線条55は、引出線条33の下端部から左方向に延伸するように配置される。補助線条54は、引出線条33から補助線条55と平行に左方向に延伸するように配置される。
補助線条56は、接続線条41から、平行線条23と平行線条24の延長線との間を延伸するように平行線条23と平行に配置される。
第8実施形態の前述以外の構成については、第4実施形態と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
以上に説明したように第8実施形態では、前述した第1、第3及び第4実施形態の効果に加え、芯線側エレメントに補助線条54、55、56を設けることによって、アンテナを車両に実装した際の特性の変化量を補正することができ、高い感度を得ることができる。
<実施形態9>
図9は、本発明の第9実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図9は、本発明の第9実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第9実施形態は、平行線条が6本設けられ、接続線条が5本設けられ、平行線条24が長い点が第4実施形態と異なる。
第9実施形態のアンテナでは、平行線条24の下に平行線条25が設けられ、さらに下に平行線条26が設けられる。第9実施形態のアンテナでは、平行線条25が最も長く、平行線条26が最も短い。また、平行線条24の左端部は、接続線条41との接続点から左に延伸している。
引出線条31〜33は、複数の平行線条21〜26を一本に集約し、芯線側給電部3に接続する。第9実施形態のアンテナでは、引出線条33は、平行線条22の右端部と平行線条23の右端部と平行線条24の右端部と平行線条25の右端部と平行線条26の右端部とを接続する。なお、引出線条32、33は平行線条21〜26に垂直でなくてもよい。
接続線条44は、平行線条24において接続線条41との接続点及び接続線条42との接続点との間から延伸し、平行線条24と平行線条25とを接続する。接続線条45は、平行線条24と平行線条26の左端部とを接続し、平行線条25と交差している。接続線条41〜45は平行線条21〜26と垂直に配置されるが、垂直でなくてもよい。
第9実施形態の前述以外の構成については、第4実施形態と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
以上に説明したように第9実施形態では、前述した第1、第3及び第4実施形態の効果に加え、6本の平行線条21〜26を設けたので、さらに多数の共振点を有し、受信周波数帯を広げることができ、受信周波数帯内での特性を平坦にすることができる。
<実施形態10>
図10は、本発明の第10実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図10は、本発明の第10実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第10実施形態は、接続線条44、45の位置が第9実施形態と異なり、補助線条57が設けられている。
接続線条44は、平行線条24において接続線条42との接続点より右側から延伸し、平行線条24と平行線条25とを接続する。接続線条45は、接続線条44より右側かつ引出線条33に近い位置で、平行線条24と平行線条26とを接続し、平行線条25と交差している。
補助線条57は、アース側給電部4の下端から下方向に延伸するように配置される。
第10実施形態の前述以外の構成については、第4実施形態と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
以上に説明したように第10実施形態では、前述した第1、第3、第4及び第9実施形態の効果に加え、アース側給電部4から延伸する補助線条57を設けたので、インピーダンスを容易に調整することができる。さらに、アース側給電部4の面積によらずアースを安定させることができる。
<実施形態11>
図11は、本発明の第11実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
図11は、本発明の第11実施形態のアンテナパターンを示し、自動車の後部窓ガラス2の右上隅部に設けたガラスアンテナの正面拡大図である。
第11実施形態は、平行線条24、25、26の長さが第10実施形態と異なる。具体的には、第10実施形態では平行線条24が平行線条25より長かったが、第11実施形態では平行線条25が平行線条24より長い。また、第11実施形態の平行線条26の左端部は、接続線条45の下端部と接続する位置にある。
なお、第11実施形態では、補助線条57は設けられていない。
第11実施形態の前述以外の構成については、第10実施形態と同じであるため、同じ符号を付し、それらの説明は省略する。
以上に説明したように第11実施形態では、前述した第、第3、第4、第9及び第10実施形態の効果に加え、平行線条24、25が長いので、低周波帯の特性を改善することができる。
以上に説明したように第8から第11実施形態では、平行線条及び接続線条を数多く設けたので、芯線側給電部3から線条の端部までの経路が増え、当該経路の長さが多様になり、複数の共振点を有する。このため、受信周波数帯を広げることができ、受信周波数帯内での特性を平坦にすることができる。
以上に説明した実施形態において、平行線条21〜26には長さが異なる線条が含まれているが、芯線側給電部3からの電気長が異なればよい。例えば、物理長が同じで、リアクタンス素子を含めて電気長を変えてもよい。
また、平行線条が3〜6本の実施形態を説明したが、平行線条が多い場合、各平行線条がアンテナ特性に与える影響が小さくなるので、アンテナの特性を調整しやすくする観点からは、平行線条は4本程度が適当である。また、アンテナの縦方向の大きさは平行線条の数によって決まることから、平行線条を4本にすることによって、アンテナの縦方向の大きさが大きくなることを抑制しつつ、アンテナを広帯域化することができる。
また、前述した各実施形態では、平行線条21〜23とアース側給電部4の長辺とは直角であるが、この角度は90度でなくても、平行線条21〜23の延伸方向とアース側給電部4の長辺とが異なる方向であればよい。
また、補助線条は芯線側だけに設けても、アース側だけに設けてもよく、さらに、補助線条の数は、実施形態に示すものに限定されない。
図12は、本発明の実施形態の地上デジタルテレビ放送受信用アンテナを上側左右隅部に設けた後部窓ガラス2を示す。具体的には、図10に示すアンテナ10を左上隅部に設け、図11に示すアンテナ11を右上隅部に設け、この二つのアンテナでダイバーシティを構成している。ダイバーシティを構成するアンテナは、同じ構成のアンテナでも、違う構成のアンテナでもよい。
なお、図12に示すように、後部窓ガラス2の左上隅部に設けられるアンテナ10は、図10に示す構成と左右が反転している。このように、図1から図11に示す各実施形態のアンテナは後部窓ガラス2の右上隅部に設けた場合の構成を示し、後部窓ガラス2の左上隅部に設ける場合は、左右が反転した構成となる。
芯線側給電部3には同軸ケーブル5の芯線が接続され、アース側給電部4には同軸ケーブル5の外皮導体が接続される。同軸ケーブル5は、増幅器6を介してテレビ受像機(図示省略)に接続される。
また、図12に示すように、後部窓ガラス2には、二つの地上デジタルテレビ放送受信用アンテナの間から下にかけて、FM放送受信用メインアンテナ12及びFM放送受信用サブアンテナ13が設けられることがある。
さらに、FM放送受信用メインアンテナ12及びFM放送受信用サブアンテナ13の下には、防曇用のデフォッガが設けられる。デフォッガは、左右に設けられたバスバー7、7の間に、複数の加熱線条8Aが略平行に配置される。加熱線条8Aの略中央は縦方向に延伸する加熱線条8Bが配置されてもよい。
以上に、本発明の実施形態について、自動車の後部窓ガラスにアンテナを設ける形態を説明したが、本発明の実施形態のアンテナを、他の箇所(例えば、側部窓ガラス)に設けてもよい。この場合、左右の側部窓ガラスに一つずつアンテナを設けて、ダイバーシティを構成するとよい。
以上に説明したように、本発明の実施形態では、芯線側給電部3から遠ざかる方向に互いに平行に延伸する少なくとも3本の平行線条21〜26を設け、隣接する平行線条を接続線条で接続した。このため、隣接する平行線条が他の平行線条のインピーダンス調整用のエレメントとして機能するので、アンテナのインピーダンスを容易に調整することができ、広い帯域において良好な特性を得ることができる。また、芯線側給電部3から平行線条の端部までの経路が増え、当該経路の長さが多様になる。このため、受信帯域内で複数の共振点をもち、アンテナの周波数特性を平坦にすることができる。
また、平行線条21〜26は、その先端から前記芯線側給電点までの電気長が異なるので、各平行線条の長さを所望の周波数に合わせることができ、受信帯域内で複数の共振点をもつことができる。このため、アンテナの周波数特性を平坦にすることができる。
また、芯線側給電部3をアース側給電部4で囲むことによって、アースが安定し、アンテナを車両に実装する際の特性の大きな変化を防ぐことができる。
また、平行線条が4本なので、各平行線条がアンテナ特性に与える影響が適切な程度になり、アンテナの特性が調整しやすくなる。
また、平行線条21〜26に垂直な方向におけるアース側給電部4の長さは、芯線側給電部3の中心からαλ/8〜αλ/2としたので、受信帯域内での入力インピーダンスを低下させ、より高い感度を得ることができる。
また、隣接する平行線条21〜26の間隔を5mmから20mmとなるように、平行線条21〜26を配置したので、平行線条間の容量結合の効果を弱くし、インピーダンスを容易に調整することができる。
また、アース側給電部4から延伸する補助線条52、53、57を設けたので、インピーダンスを容易に調整することができる。さらに、アース側給電部4の面積が小さい場合でも、補助線条を設けることによって、アースを安定させることができる。
また、芯線側エレメントは補助線条51、54、55、56を設けることによって、アンテナを車両に実装した際の特性の変化量を補正し、高い感度を得ることができる。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
1 ボディフランジ
2 窓ガラス板
3 芯線側給電部
4 アース側給電部
5 接続線
6 増幅器
31〜33 引出線条
21〜26 平行線条
41〜45 接続線条
51〜56 補助線条
2 窓ガラス板
3 芯線側給電部
4 アース側給電部
5 接続線
6 増幅器
31〜33 引出線条
21〜26 平行線条
41〜45 接続線条
51〜56 補助線条
Claims (8)
- 車両用ガラスに配置されるガラスアンテナであって、
芯線側給電部と、
前記芯線側給電部と離隔して配置されるアース側給電部と、
前記芯線側給電部に直接又は引出線を介して接続される芯線側エレメントと、を備え、
前記芯線側エレメントは、
前記芯線側給電部から遠ざかる方向に互いに平行に延伸する少なくとも3本の平行線条と、
隣接する前記平行線条を接続する接続線条と、を有することを特徴とするガラスアンテナ。 - 前記少なくとも3本の平行線条の各々は、その先端から前記芯線側給電点までの電気長が異なることを特徴とする請求項1に記載のガラスアンテナ。
- 前記芯線側給電部が、前記平行線条が延伸する方向を除いて、前記アース側給電部に囲まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスアンテナ。
- 前記平行線条が4本であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記アース側給電部の長さは、αをガラスの波長短縮率とし、λを受信周波数の波長とした場合、前記平行線条の延伸方向と異なる方向において、前記芯線側給電部の中心からαλ/8からαλ/2であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のガラスアンテナ
- 隣接する前記平行線条の間隔が5mmから20mmであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記アース側給電部に接続される補助線条を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
- 前記芯線側エレメントに接続される補助線条を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のガラスアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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2013
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