JP6614109B2 - 無線回路搭載電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、無線回路を搭載した電子機器に関する。
ノーマルモードの信号を通過させ、コモンモードのノイズを吸収するフィルタが公知である(特許文献1、2、3)。
特許文献1に開示されたフィルタにおいては、第1のチョークコイルの入力端及び出力端がそれぞれフィルタの入力端子及び出力端子に接続される。第1のチョークコイルは、ノーマルモードの信号を通過させ、かつコモンモードのノイズを遮断する。さらに、フィルタの入力端子には、第2のチョークコイルの入力端が接続される。第2のチョークコイルは、ノーマルモードの信号を遮断しかつコモンモードのノイズを通過させる。第2のチョークコイルの2つの出力端の各々は、終端抵抗を介して接地される。終端抵抗は、コモンモードのノイズのエネルギを熱に変換して消費する。
特許文献2に開示されたフィルタにおいては、その入力端子間にコンデンサと抵抗との直列回路が接続される。フィルタは、通過させないノイズ成分のエネルギをその抵抗で吸収して熱エネルギに変え、消耗させる。
特許文献3に開示されたフィルタは、信号発生部を有する電子機器本体をシールドするシールドケース内に配置される。この電子機器本体は、シールドケースを通過して信号を外部に取り出すポート、及び信号発生部とポートとをつなぐ伝送線路に接続される放射ノイズ防止用のコモンモードチョークコイルを有する。コモンモードチョークコイルは、各ポートのシールド面の内側あるいは外側に、シールド面から信号周波数の波長の1/4未満の位置にある基板あるいはコネクタ内に配置され、コモンモードチョークコイルのコモンモードインピーダンスが377Ωと同等かそれ以上に設定されている。この構成により、シールドケース外への放射ノイズを低減させる。
特開平8−115820号公報 特開平9−214276号公報 特開2009−135760号公報
特許文献1及び2に、ノイズ成分のエネルギを抵抗で熱に変換して消費させるフィルタ回路が開示されているが、このフィルタ回路の具体的な実装位置については記載がなく、効果的な使用方法については言及されていない。
特許文献3に開示された電子機器においては、コモンモードチョークコイルの挿入位置を最適化することにより放射ノイズを低減させることができるが、電子機器内で発生した電磁ノイズがその電子機器内の他の機能に悪影響を与える自家中毒と呼ばれる現象に対しては十分な効果が得られない。
本発明の目的は、放射ノイズによる外部機器への悪影響を低減させるとともに、自家中毒も生じ難い無線回路搭載電子機器を提供することである。
本発明の第1の観点によると、
差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
外部機器と接続するコネクタと、
前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
を有し、
前記吸収型フィルタは、前記伝送線路に対してシャント方向に実装されたノーマルモードチョークコイルと抵抗素子との直列回路を含み、
前記ノーマルモードチョークコイルは、前記ノーマルモードチョークコイルを構成する2つのコイルの各々に並列に実装されたキャパシタンス成分を有し、前記ノーマルモードチョークコイルを構成する2つのコイルの各々の自己インダクタンス成分及び前記キャパシタンス成分は、前記伝送線路を伝送される信号のノーマルモード成分のカットオフ周波数が前記伝送線路を伝送される差動信号の周波数域よりも高くなる値に設定されている無線回路搭載電子機器が提供される。
吸収型フィルタによってノイズが吸収されるため、ノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部へ漏洩し難くなる。これにより、コネクタに接続されるケーブルからの電磁放射ノイズを低減することができる。さらに、信号送受信素子とコネクタとを接続する伝送線路にノイズの定在波が生じ難くなるため、機器内の伝送線路から放射された電磁ノイズが機器のアンテナに結合する自家中毒を抑制することができる。
ノーマルモードチョークコイルと抵抗素子との直列回路にコモンモードノイズが流れることにより、コモンモードノイズのエネルギが抵抗素子で熱に変換されて消費される。
伝送線路を伝送される差動信号に実質的に影響を与えることなく、カットオフ周波数以上の高周波域のノーマルモードノイズを吸収することができる。これにより、ノーマルモードノイズに起因する自家中毒の発生を抑制することができる。
本発明の第2の観点による無線回路搭載電子機器においては、第1の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記吸収型フィルタは、さらに、前記伝送線路のシャント箇所よりも前記コネクタ側にシリーズに実装されたコモンモードチョークコイルを含む。
コモンモードチョークコイルがコモンモードノイズを反射することにより、コモンモードノイズがコネクタを通して外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。
本発明の第3の観点による無線回路搭載電子機器は、第1または第2の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記吸収型フィルタは、さらに、前記ノーマルモードチョークコイルが接続された箇所よりも前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路を接続するコンデンサ、または2本の前記伝送線路の各々とグランドとを接続するコンデンサを含む。
2本の伝送線路を接続するコンデンサによってノーマルモードノイズが反射されるため、ノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。または、伝送線路とグランドとを接続するコンデンサによってコモンモードノイズが反射されるため、コモンモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。
本発明の第4の観点による無線回路搭載電子機器は、
差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
外部機器と接続するコネクタと、
前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
を有し、
前記吸収型フィルタは、
2本の前記伝送線路の各々にシリーズに実装されたインダクタと、
前記インダクタより前記信号送受信素子側において、2本の前記伝送線路の間に接続された第1のコンデンサと抵抗素子との直列回路と
を含む
吸収型フィルタによってノイズが吸収されるため、ノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部へ漏洩し難くなる。これにより、コネクタに接続されるケーブルからの電磁放射ノイズを低減することができる。さらに、信号送受信素子とコネクタとを接続する伝送線路にノイズの定在波が生じ難くなるため、機器内の伝送線路から放射された電磁ノイズが機器のアンテナに結合する自家中毒を抑制することができる。
インダクタがコモンモード成分に対してローパスフィルタとして機能することにより、コモンモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。インダクタ及び第1のコンデンサがノーマルモード成分に対してローパスフィルタとして機能することにより、ノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。第1のコンデンサに直列に接続された抵抗素子がノーマルモードノイズを吸収することにより、ノーマルモードノイズの反射を抑制することができる。これにより、ノーマルモードノイズによる自家中毒を抑制することができる。
本発明の第5の観点による無線回路搭載電子機器においては、第4の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記吸収型フィルタが、さらに、前記インダクタより前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路の間に接続された第2のコンデンサを含む。
第2のコンデンサを接続することにより、信号のノーマルモード成分の減衰特性を急峻にすることができる。これにより、ノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果を高めることができる。
本発明の第6の観点による無線回路搭載電子機器は、
差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
外部機器と接続するコネクタと、
前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
を有し、
前記吸収型フィルタは、
2本の前記伝送線路の各々にシリーズに実装されたインダクタと、
前記インダクタより前記信号送受信素子側において、2本の前記伝送線路の各々とグランドと間に接続された第1のコンデンサと抵抗素子との直列回路と
を含む。
吸収型フィルタによってノイズが吸収されるため、ノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部へ漏洩し難くなる。これにより、コネクタに接続されるケーブルからの電磁放射ノイズを低減することができる。さらに、信号送受信素子とコネクタとを接続する伝送線路にノイズの定在波が生じ難くなるため、機器内の伝送線路から放射された電磁ノイズが機器のアンテナに結合する自家中毒を抑制することができる。
インダクタ及び第1のコンデンサが、コモンモード成分及びノーマルモード成分に対してローパスフィルタとして機能することにより、コモンモードノイズ及びノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。第1のコンデンサに直列に実装された抵抗素子がコモンモードノイズ及びノーマルモードノイズを吸収することにより、コモンモードノイズ及びノーマルモードノイズの反射を抑制することができる。これにより、コモンモードノイズ及びノーマルモードノイズによる自家中毒を抑制する効果が得られる。
本発明の第7の観点による無線回路搭載電子機器においては、第6の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記吸収型フィルタが、さらに、前記インダクタより前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路の各々とグランドとの間に接続された第2のコンデンサを含む。
第2のコンデンサを接続することにより、信号のコモンモード成分及びノーマルモード成分の減衰特性を急峻にすることができる。これにより、コモンモードノイズ及びノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果を高めることができる。
本発明の第8の観点による無線回路搭載電子機器においては、第1から第7までのいずれかの観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記信号送受信素子から前記吸収型フィルタまでの前記伝送線路の電気長が、前記無線信号処理回路で処理される無線信号の最も高い周波数の信号の波長の1/4以上であるという特徴を有する。
反射型フィルタを信号送受信素子の極近傍に実装した構成では、信号送受信素子から伝送線路に漏洩するノイズが他の機器に与える悪影響を効果的に防止することができる。ところが、反射型フィルタからコネクタまでの伝送線路の電気長が長くなるため、機器内のノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部に漏洩しやすくなる。
反射型フィルタをコネクタの極近傍に実装した構成では、機器内のノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部に漏洩することを抑制する効果は得られるが、信号送受信素子から伝送線路に漏洩するノイズ、及び機器内のノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズが反射型フィルタで反射されて定在波が生じやすくなる。その結果、却って自家中毒が生じやすくなってしまう。この現象は、本願の出願時点で知られておらず、本願の発明者が新たに見出したものである。例えば、信号送受信素子からフィルタまでの伝送線路の電気長が、無線信号処理回路で処理される無線信号の最も高い周波数の信号の波長の1/4以上である場合、その周波数の近傍の周波数域で自家中毒が生じやすい。
第8の観点による無線回路搭載電子機器では、反射型フィルタではなく吸収型フィルタを用いているため、信号送受信素子からフィルタまでの伝送線路の電気長が、無線信号処理回路で処理される無線信号の最も高い周波数の信号の波長の1/4以上であっても、伝送線路に定在波が生じ難い。その結果、自家中毒が生じ難くなる。
本発明の第9の観点による無線回路搭載電子機器においては、第8の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記信号送受信素子から前記吸収型フィルタまでの前記伝送線路の電気長が、前記無線信号処理回路で処理される無線信号の最も低い周波数の信号の波長の1/4以上であるという特徴を有する。
無線信号処理回路で処理される無線信号の全周波数域において自家中毒が生じ難くなる。
本発明の第10の観点による無線回路搭載電子機器においては、第1乃至第9の観点による無線回路搭載電子機器の構成に加えて、
前記吸収型フィルタは、ノイズを吸収する吸収回路と、前記吸収回路よりも前記コネクタ側の箇所においてノイズを反射する反射回路とを含む。
反射回路により、コネクタを通して外部機器に漏洩するノイズをより低減することができる。
吸収型フィルタによってノイズが吸収されるため、ノイズ発生源から伝送線路に結合したノイズがコネクタを通して外部へ漏洩し難くなる。これにより、コネクタに接続されるケーブルからの電磁放射ノイズを低減することができる。さらに、信号送受信素子とコネクタとを接続する伝送線路にノイズの定在波が生じ難くなるため、機器内の伝送線路から放射された電磁ノイズが機器のアンテナに結合する自家中毒を抑制することができる。
図1は、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の概略等価回路図である。 図2Aは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の伝送線路にフィルタを挿入していない構成を有する比較例の概略図であり、図2B及び図2Cは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の伝送線路に反射型フィルタを挿入した構成を有する比較例の概略図であり、図2Dは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の概略図である。 図3Aは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器で用いられている吸収型フィルタのノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフであり、図3Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。 図4は、第2の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタの等価回路図である。 図5Aは、第2の実施例による無線回路搭載電子機器で用いられている吸収型フィルタのノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフであり、図5Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。 図6は、第3の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタの等価回路図である。 図7Aは、第3の実施例による無線回路搭載電子機器で用いられている吸収型フィルタのノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフであり、図7Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。 図8は、第4の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタの等価回路図である。 図9Aは、第4の実施例による無線回路搭載電子機器で用いられている吸収型フィルタのノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフであり、図9Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。 図10は、第5の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタの等価回路図である。 図11Aは、第5の実施例による無線回路搭載電子機器で用いられている吸収型フィルタのノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフであり、図11Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。
[第1の実施例]
図1から図3Bまでの図面を参照して、第1の実施例による無線回路搭載電子機器について説明する。
図1は、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の概略等価回路図である。シールドケース10内に信号送受信素子11、吸収型フィルタ12、無線信号処理回路13、及びノイズ発生源14が収容されている。無線信号処理回路13にアンテナ15が接続されており、無線信号処理回路13はアンテナ15を介して信号の送受信を行なう。
シールドケース10に、シールドケース10の内外の伝送線路を接続するための複数のポートを含むコネクタ21が設けられている。信号送受信素子11とコネクタ21のポートとが2本の伝送線路20で接続されている。吸収型フィルタ12は、2本の伝送線路20に実装されており、伝送線路20に混入したノイズを吸収する機能を有する。
コネクタ21がケーブル25を介して外部機器27に接続される。外部機器27は、例えば外部記憶装置、液晶ディスプレイ等である。信号送受信素子11は機器内の伝送線路20、及び機器外のケーブル25を介して外部機器27と差動信号の送受信を行う。伝送線路20は、例えばUSB、HDMI(登録商標)等の高速差動インタフェース規格を満足する特性インピーダンスを有する。
ノイズ発生源14の例として、信号送受信素子11が外部機器27を制御する機能及び無線信号処理回路13が無線通信を行う機能以外の他の機能を実現するための種々の回路、例えばDC−DCコンバータ、クロック信号発生回路等が挙げられる。ノイズ発生源14で発生した無線帯域のノイズが伝送線路20に結合することにより、伝送線路20にノイズが混入する。アンテナ15は、ノイズ発生源14で発生するノイズの周波数域において利得を有する。
吸収型フィルタ12は、コモンモードチョークコイル31、ノーマルモードチョークコイル32、及び2つの抵抗素子33を含む。ノーマルモードチョークコイル32は伝送線路20に対してシャント方向に実装されている。2つの抵抗素子33は、それぞれノーマルモードチョークコイル32を構成する2つのコイルに対して直列に接続されている。
コモンモードチョークコイル31は、ノーマルモードチョークコイル32による伝送線路20のシャント箇所よりもコネクタ21側において伝送線路20にシリーズに実装されている。
伝送線路20に混入したコモンモードノイズは、ノーマルモードチョークコイル32及び抵抗素子33を介してグランドに流れる。コモンモードノイズが抵抗素子33を流れるとき、コモンモードノイズのエネルギが熱に変換される。このように、ノーマルモードチョークコイル32及び抵抗素子33は、コモンモードノイズを吸収する機能を有する。コモンモードチョークコイル31はコモンモードノイズを反射する機能を有する。
次に、図2Aから図2Dまでの図面を参照して、第1の実施例の優れた効果について説明する。
図2Aは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の伝送線路20にフィルタを挿入していない構成を有する比較例の概略図である。信号送受信素子11で発生したノイズ60が伝送線路20に混入する。ノイズ発生源14で発生したノイズが伝送線路20に結合することにより、伝送線路20にノイズ61が混入する。ノイズ60及び61は、コネクタ21を通ってケーブル25まで漏洩する。
伝送線路20に混入したノイズ60及び61がアンテナ15と結合することにより、自家中毒が発生する。ケーブル25に混入したノイズ60及び61は、電磁放射ノイズの原因となり、他の機器に悪影響を与える。
図2Bは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の伝送線路20に反射型フィルタ17を挿入した構成を有する比較例の概略図である。この比較例では、反射型フィルタ17が信号送受信素子11の極近傍に挿入されている。信号送受信素子11で発生し、伝送線路20に混入したノイズ60は、反射型フィルタ17で反射されるため、反射型フィルタ17が挿入されている箇所よりコネクタ21側の伝送線路20には、ノイズ60の殆どの成分が混入しない。
ところが、ノイズ発生源14で発生したノイズが伝送線路20に結合することにより、伝送線路20にノイズ61が混入してしまう。ノイズ61は、コネクタ21を通ってケーブル25まで漏洩する。
図2Bに示した比較例では、伝送線路20のうち信号送受信素子11で発生したノイズ60が混入する部分が短いため、ノイズ60による自家中毒はほとんど生じない。ノイズ発生源14で発生したノイズ61のみが自家中毒の要因になり得るため、図2Aに示した比較例と比べて自家中毒が生じにくい。ノイズ61がコネクタ21を通ってケーブル25まで漏洩するため、図2Bに示した比較例では、電磁放射ノイズを低減する効果は少ない。
図2Cは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の伝送線路20に反射型フィルタ17を挿入した構成を有する比較例の概略図である。この比較例では、反射型フィルタ17がコネクタ21の極近傍に挿入されている。信号送受信素子11で発生したノイズ60、及びノイズ発生源14で発生したノイズ61が伝送線路20に混入し、反射型フィルタ17で反射される。この反射波は、図2Aの比較例においてコネクタ21で反射される反射波より大きい。伝送線路20を伝送される進行波と反射波とで定在波が発生するため、反射型フィルタ17を挿入したことにより、却って自家中毒が生じやすくなる。なお、放射ノイズを低減する効果は大きい。
反射型フィルタ17を挿入することによって、却って自家中毒が生じやすくなるという現象は、本願の出願時点で知られておらず、本願の発明者が新たに見出したものである。
図2Dは、第1の実施例による無線回路搭載電子機器の概略図である。吸収型フィルタ12は、吸収回路12A及び反射回路12Bを含む。吸収回路12Aは、ノーマルモードチョークコイル32と抵抗素子33(図1)との直列回路に対応し、反射回路12Bは、コモンモードチョークコイル31(図1)に対応する。反射回路12Bは吸収回路12Aよりコネクタ21側に挿入されており、ノイズを吸収する箇所よりもコネクタ21側の箇所においてノイズを反射する。
信号送受信素子11で発生し伝送線路20に混入したノイズ60、及びノイズ発生源14で発生し伝送線路20に混入したノイズ61は、吸収回路12Aで吸収されるため、反射波が生じにくい。このため、進行波と反射波とによる定在波が生じにくくなり、自家中毒を抑制する効果が得られる。さらに、反射回路12Bが、図2Cに示した比較例の反射型フィルタ17と同様に作用するため、放射ノイズの発生を抑制する効果も得られる。
次に、図1、図3A及び図3Bを参照して、第1の実施例の効果を確認するために行なったシミュレーション結果について説明する。シミュレーションの条件として、コモンモードチョークコイル31(図1)を構成するコイルの各々の自己インダクタンスL1を100nHとし、結合係数K1を0.99とした。ノーマルモードチョークコイル32(図1)を構成するコイルの各々の自己インダクタンスL2を10μHとし、結合係数K2を1.00とした。抵抗素子33の各々の抵抗値R1を50Ωとした。
図3Aは、伝送される信号のノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21の計算結果を示すグラフである。横軸は周波数を単位「MHz」で表し、縦軸は、透過特性Sdd21、Scc21を単位「dB」で表す。図3Aにおいて、ノーマルモード成分の透過特性Sdd21を破線で示し、コモンモード成分の透過特性Scc21を実線で示している。
ノーマルモード成分は、吸収型フィルタ12をほぼ減衰することなく透過していることがわかる。これに対し、コモンモード成分は、カットオフ周波数より高い周波数域において吸収型フィルタ12で減衰されていることがわかる。
図3Bは、ノーマルモード成分及びコモンモード成分の電力吸収率の計算結果を示すグラフである。ここで、電力吸収率は、吸収型フィルタ12に入力された電力のうち吸収型フィルタ12で吸収された電力の割合を意味する。吸収型フィルタ12の反射特性をS11、透過特性をS21で表すと、電力吸収率Apは、以下の式で求めることができる。
Ap=1−(S11+S21
図3Bの横軸は周波数を単位「MHz」で表し、縦軸は電力吸収率を表す。図3Bにおいて、ノーマルモード成分の電力吸収率を破線で示し、コモンモード成分の電力吸収率を実線で示している。
ノーマルモード成分は、吸収型フィルタ12でほとんど吸収されていないことがわかる。コモンモード成分の電力吸収率は、全周波数域で0.4以上であり、特に周波数400MHz以上の帯域では、コモンモード成分のほとんど全てのエネルギが吸収されていることがわかる。コモンモード成分が吸収されることにより、コモンモード成分の反射波が生じないか、または弱くなる。
上記シミュレーションにより、第1の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12は、コモンモード成分を吸収して反射を抑制していることが確認された。さらに、ノーマルモード成分は、吸収型フィルタ12をほとんど透過することが確認された。
次に、信号送受信素子11から吸収型フィルタ12までの伝送線路20(図1)の電気長について説明する。図2Bに示したように、信号送受信素子11から反射型フィルタ17までの距離が短い場合には、反射が生じても自家中毒の要因にはならない。図2Cに示したように、信号送受信素子11から反射型フィルタ17までの距離が長い場合に、反射波の影響によって定在波が発生することにより、自家中毒が発生しやすくなる。
信号送受信素子11から反射型フィルタ17(図2C)までの伝送線路20の電気長が、着目する周波数域のノイズの波長の1/4以上になると、伝送線路20からの電磁放射ノイズが多くなる。言い換えると、信号送受信素子11から吸収型フィルタ12(図2D)までの伝送線路20の電気長が、着目する周波数域のノイズの波長の1/4以上のとき、吸収型フィルタ12を実装することの顕著な効果が現れることになる。
無線信号処理回路13で処理される無線信号の全周波数域において自家中毒を抑制する顕著な効果を得るために、信号送受信素子11から吸収型フィルタ12までの伝送線路20の電気長を、無線信号処理回路13で処理される無線信号の最も低い周波数の信号の波長の1/4以上にすることが好ましい。また、信号送受信素子11から吸収型フィルタ12までの伝送線路20の電気長を、特に自家中毒が生じやすい周波数域の信号の波長の1/4以上にしてもよい。例えば、無線信号処理回路13で処理される無線信号の最も高い周波数において自家中毒が発生しやすい場合には、信号送受信素子11から吸収型フィルタ12までの伝送線路20の電気長を、無線信号処理回路13で処理される無線信号の最も高い周波数の信号の波長の1/4以上にすればよい。
次に、伝送線路20の分岐点からノーマルモードチョークコイル32(図1)までの長さの好ましい範囲について説明する。ノーマルモードチョークコイル32は信号のノーマルモード成分を反射するため、伝送線路20の分岐点からノーマルモードチョークコイル32までの配線は、ノーマルモード成分に対してオープンスタブとして作用する。オープンスタブは、伝送線路20の特性インピーダンスの不整合を生じさせる。伝送線路20の特性インピーダンスの不整合は、時間領域反射(TDR)法を用いて測定することができる。
USB、HDMI等の差動インタフェース規格では、伝送線路の特性インピーダンスの許容範囲が規定されている。例えば、USB規格では、特性インピーダンスが90Ω±10%以内であることが要求され、HDMI規格では、特性インピーダンスが100Ω±15%以内であることが要求される。伝送線路20の分岐点からノーマルモードチョークコイル32までの配線の長さは、伝送線路20の特性インピーダンスが信号送受信素子11と外部機器27との通信に適用される差動インタフェース規格の許容範囲から外れないように設定することが好ましい。一般的に、伝送線路20の分岐点からノーマルモードチョークコイル32までの配線長が3mmを超えると差動インタフェース規格を満たさなくなる可能性が高くなる。差動インタフェース規格を満たすために、この配線長を3mm未満にすることが好ましい。
[第2の実施例]
次に、図4から図5Bまでの図面を参照して第2の実施例について説明する。以下、第1の実施例と共通の構成については説明を省略する。
図4は、第2の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12の等価回路図である。第2の実施例では、ノーマルモードチョークコイル32を構成する2つのコイルの各々に並列に実装されたキャパシタンス成分34を有する。ノーマルモードチョークコイル32を構成する2つのコイルの各々の自己インダクタンスL2及びキャパシタンス成分34のキャパシタンスC1で決まるカットオフ周波数以上のノーマルモード成分が、伝送線路20からグランドに流れる。カットオフ周波数は、伝送線路20(図1)を伝送される差動信号の周波数域の上限の周波数よりも高い値に設定されている。
ノーマルモードチョークコイル32のキャパシタンス成分34のキャパシタンスC1の調整は、コイルの巻数、形状、大きさ等を変化させることにより行なうことができる。例えば、ノーマルモードチョークコイル32としてチップインダクタを用いる場合には、内部のコイルと外部電極との距離を縮めることにより、または外部電極を大きくすることにより、キャパシタンス成分34のキャパシタンスC1を大きくすることができる。
第2の実施例では、ノーマルモード成分も、ノーマルモードチョークコイル32のキャパシタンス成分34及び抵抗素子33を通ってグランドに流れる。このため、カットオフ周波数以上のノーマルモードノイズを吸収することができる。このため、ノーマルモード成分を持つノイズに起因する自家中毒や電磁放射ノイズの発生を抑制することができる。カットオフ周波数は、伝送線路20(図1)を伝送される差動信号の周波数域の上限周波数よりも高い周波数に設定されているため、伝送線路20を伝送される差動信号は、吸収型フィルタ12の影響を受けない。
次に、図5A及び図5Bを参照して、第2の実施例の効果を確認するために行なったシミュレーション結果について説明する。シミュレーションの条件として、コモンモードチョークコイル31(図4)の結合係数K1を0.9とし、キャパシタンスC1を3pFとした。その他の回路定数は、図3A及び図3Bに示した第1の実施例のシミュレーションの条件と同一である。
図5A及び図5Bは、それぞれ第2の実施例で用いられる吸収型フィルタ12の透過特性及び電力吸収率を示すグラフであり、第1の実施例の図3A及び図3Bに対応する。第2の実施例のコモンモード成分の透過特性Scc21及び電力吸収率は、それぞれ第1の実施例の図3A及び図3Bに示したコモンモード成分の透過特性Scc21及び電力吸収率にほぼ一致する。
第2の実施例では、図5Aに示すように、ノーマルモード成分の透過特性Sdd21が、カットオフ周波数(約1GHz)以上の高周波域において低下していることがわかる。さらに、図5Bに示すように、約1GHz以上の高周波域において、ノーマルモード成分の電力吸収率が高くなっていることがわかる。
図5A及び図5Bに示したように、第2の実施例による無線回路搭載電子機器は、コモンモード成分のみならず、ノーマルモード成分のノイズ対策にも有効である。
[第3の実施例]
次に、図6から図7Bまでの図面を参照して第3の実施例について説明する。以下、第2の実施例と共通の構成については説明を省略する。
図6は、第3の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12の等価回路図である。第3の実施例では、コモンモードチョークコイル31よりもコネクタ21(図1)側の2本の伝送線路20の各々とグランドとを、コンデンサ40が接続する。このように接続されたコンデンサ40は、一般的にYコンデンサと呼ばれる。コンデンサ40は、コモンモードチョークコイル31を通過したノーマルモード成分のうちカットオフ周波数以上の高周波域の成分をグランドに流す。このため、第2の実施例(図4)に比べて、ノーマルモード成分の減衰特性を急峻にすることができる。
次に、図7A及び図7Bを参照して、第3の実施例の効果を確認するために行なったシミュレーション結果について説明する。シミュレーションの条件として、コンデンサ40のキャパシタンスC2を3pFとした。その他の回路定数は、図5A及び図5Bに示した第2の実施例のシミュレーションの条件と同一である。
図7A及び図7Bは、それぞれ第3の実施例で用いられる吸収型フィルタ12の吸収特性及び電力吸収率を示すグラフであり、それぞれ第2の実施例の図5A及び図5Bに対応する。第3の実施例のコモンモード成分の透過特性Scc21及び電力吸収率は、それぞれ第2の実施例の図5A及び図5Bに示したコモンモード成分の透過特性Scc21及び電力吸収率にほぼ一致する。
第3の実施例では、図7Aに示したように、ノーマルモード成分の減衰特性が、第2の実施例のノーマルモード成分の減衰特性(図5A)よりも急峻になっていることがわかる。さらに、周波数の変化に対するノーマルモード成分の電力吸収率の変化も、第2の実施例の電力吸収率(図5B)の変化より急峻になっていることがわかる。
図7A及び図7Bに示したように、第3の実施例による無線回路搭載電子機器は、コモンモード成分のみならず、ノーマルモード成分のノイズ対策にも有効である。さらに、ノーマルモード成分のノイズの減衰特性を、第2の実施例の場合より急峻にすることができる。
第3の実施例では、コンデンサ40を2本の伝送線路20の各々とグランドとの間に挿入したが、2本の伝送線路20をコンデンサで接続してもよい。このようなコンデンサは一般にXコンデンサと呼ばれる。Xコンデンサによっても、ノーマルモード成分の減衰特性を急峻にすることができる。
[第4の実施例]
次に、図8から図9Bまでの図面を参照して第4の実施例について説明する。以下、第1の実施例と共通の構成については説明を省略する。第1の実施例ではコモンモードチョークコイル31及びノーマルモードチョークコイル32を用いて吸収型フィルタを構成したが、第4の実施例では、吸収型フィルタとしてLCフィルタが用いられる。
図8は、第4の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12の等価回路図である。第4の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12は、2つのインダクタ50、第1のコンデンサ51と抵抗素子52との直列回路、及び第2のコンデンサ53を含む。2つのインダクタ50は、それぞれ2本の伝送線路(図1)にシリーズに実装されている。第1のコンデンサ51と抵抗素子52との直列回路は、インダクタ50よりも信号送受信素子11側において2本の伝送線路20の間に接続されている。第2のコンデンサ53は、インダクタ50よりコネクタ21側において、2本の伝送線路20の間に接続されている。
インダクタ50、第1のコンデンサ51、抵抗素子52、及び第2のコンデンサ53の回路定数は、吸収型フィルタ12のカットオフ周波数が伝送線路20を伝送される差動信号の伝送に影響を与えない値になるように設定される。
図9A及び図9Bは、それぞれ第4の実施例で用いられる吸収型フィルタ12の透過特性及び電力吸収率を示すグラフであり、それぞれ第1の実施例の図3A及び図3Bに対応する。シミュレーション条件として、インダクタ50のインダクタンスL3を10nHとし、第1のコンデンサ51及び第2のコンデンサ53のキャパシタンスC3を1.5pFとし、抵抗素子52の抵抗値R3を100Ωとした。
ノーマルモード成分の透過特性Sdd21は、カットオフ周波数以上の高周波域で低下する。透過特性Sdd21の傾きは急峻であり、第3の実施例の透過特性Sdd21(図7A)と同程度である。コモンモード成分の透過特性Scc21は、カットオフ周波数以上の高周波域で緩やかに低下する。ノーマルモード成分とコモンモード成分との差は、第1のコンデンサ51及び第2のコンデンサ53がコモンモード成分に対してはコンデンサとして機能しないことに起因する。
コモンモード成分の電力吸収率は全周波数域でほぼ0であり、電力の吸収は生じない。ノーマルモード成分の電力吸収率は、カットオフ周波数以上の高周波域で高くなり、3GHz以上の高周波域では電力吸収率がほぼ1になる。すなわち、ほぼすべての電力が吸収される。
インダクタ50がコモンモード成分に対してローパスフィルタとして機能することにより、コモンモードノイズがコネクタ21を通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。インダクタ50及び第1のコンデンサ51がノーマルモード成分に対してローパスフィルタとして機能することにより、ノーマルモードノイズがコネクタ21を通って外部に漏洩することを抑制する効果が得られる。第1のコンデンサ51に直列に接続された抵抗素子52がノーマルモードノイズの電力を吸収することにより、ノーマルモードノイズの反射を少なくすることができる。これにより、ノーマルモードノイズによる自家中毒を抑制することができる。
第2のコンデンサ53を接続することにより、ノーマルモード成分の減衰特性を急峻にすることができる。これにより、ノーマルモードノイズがコネクタを通って外部に漏洩することを抑制する効果を高めることができる。なお、第2のコンデンサ53を省略してもよい。
[第5の実施例]
次に、図10から図11Bまでの図面を参照して第5の実施例について説明する。以下、第4の実施例と共通の構成については説明を省略する。第4の実施例では、2本の伝送線路20の間に接続される所謂Xコンデンサが用いられたが、第5の実施例では、所謂Yコンデンサが用いられる。
図10は、第5の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12の等価回路図である。第5の実施例による無線回路搭載電子機器に用いられている吸収型フィルタ12は、2つのインダクタ50、第1のコンデンサ55と抵抗素子56とが直列接続された2つの直列回路、及び2つの第2のコンデンサ57を含む。2つのインダクタ50は、それぞれ2本の伝送線路(図1)にシリーズに実装されている。第1のコンデンサ55と抵抗素子56との2つの直列回路は、それぞれインダクタ50よりも信号送受信素子11側において2本の伝送線路20とグランドとの間に接続されている。2つの第2のコンデンサ57は、それぞれインダクタ50よりコネクタ21側において、2本の伝送線路20とグランドとの間に接続されている。
インダクタ50、第1のコンデンサ55、抵抗素子56、及び第2のコンデンサ57の回路定数は、吸収型フィルタ12のカットオフ周波数が伝送線路20を伝送される差動信号の伝送に影響を与えない値になるように設定される。
図11A及び図11Bは、それぞれ第5の実施例で用いられる吸収型フィルタ12の透過特性及び電力吸収率を示すグラフであり、それぞれ第4の実施例の図9A及び図9Bに対応する。シミュレーション条件として、インダクタ50のインダクタンスL4を10nHとし、第1のコンデンサ55及び第2のコンデンサ57のキャパシタンスC4を3pFとし、抵抗素子56の抵抗値R4を50Ωとした。
ノーマルモード成分の透過特性Sdd21及びコモンモード成分の透過特性Scc21のいずれも、カットオフ周波数以上の高周波域で急峻に低下する。ノーマルモード成分の電力吸収率及びコモンモード成分の電力吸収率のいずれも、カットオフ周波数以上の高周波域で高くなり、3GHz以上の高周波域では電力吸収率がほぼ1になる。すなわち、ほぼすべての電力が吸収される。
第5の実施例では、第4の実施例と比べてコモンモード成分のノイズの漏洩及び反射の抑制効果を高めることができる。
上述の各実施例は例示であり、異なる実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。複数の実施例の同様の構成による同様の作用効果については実施例ごとには逐次言及しない。さらに、本発明は上述の実施例に制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10 シールドケース
11 信号送受信素子
12 吸収型フィルタ
12A 吸収回路
12B 反射回路
13 無線信号処理回路
14 ノイズ発生源
15 アンテナ
17 反射型フィルタ
20 伝送線路
21 コネクタ
25 ケーブル
27 外部機器
31 コモンモードチョークコイル
32 ノーマルモードチョークコイル
33 抵抗素子
34 キャパシタンス成分
40 コンデンサ
50 インダクタ
51 第1のコンデンサ
52 抵抗素子
53 第2のコンデンサ
55 第1のコンデンサ
56 抵抗素子
57 第2のコンデンサ
60、61 ノイズ

Claims (10)

  1. 差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
    外部機器と接続するコネクタと、
    前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
    前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
    前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
    前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
    前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
    を有し、
    前記吸収型フィルタは、前記伝送線路に対してシャント方向に実装されたノーマルモードチョークコイルと抵抗素子との直列回路を含み、
    前記ノーマルモードチョークコイルは、前記ノーマルモードチョークコイルを構成する2つのコイルの各々に並列に実装されたキャパシタンス成分を有し、前記ノーマルモードチョークコイルを構成する2つのコイルの各々の自己インダクタンス成分及び前記キャパシタンス成分は、前記伝送線路を伝送される信号のノーマルモード成分のカットオフ周波数が前記伝送線路を伝送される差動信号の周波数域よりも高くなる値に設定されている無線回路搭載電子機器。
  2. 前記吸収型フィルタは、さらに、前記伝送線路のシャント箇所よりも前記コネクタ側にシリーズに実装されたコモンモードチョークコイルを含む請求項1に記載の無線回路搭載電子機器。
  3. 前記吸収型フィルタは、さらに、前記ノーマルモードチョークコイルが接続された箇所よりも前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路を接続するコンデンサ、または2本の前記伝送線路の各々とグランドとを接続するコンデンサを含む請求項1または2に記載の無線回路搭載電子機器。
  4. 差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
    外部機器と接続するコネクタと、
    前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
    前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
    前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
    前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
    前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
    を有し、
    前記吸収型フィルタは、
    2本の前記伝送線路の各々にシリーズに実装されたインダクタと、
    前記インダクタより前記信号送受信素子側において、2本の前記伝送線路の間に接続された第1のコンデンサと抵抗素子との直列回路と
    を含む無線回路搭載電子機器。
  5. 前記吸収型フィルタは、さらに、前記インダクタより前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路の間に接続された第2のコンデンサを含む請求項に記載の無線回路搭載電子機器。
  6. 差動信号の送受信を行う信号送受信素子と、
    外部機器と接続するコネクタと、
    前記信号送受信素子と前記コネクタとの間で差動信号を伝送する2本の伝送線路と、
    前記伝送線路に結合する無線帯域のノイズを発生するノイズ発生源と、
    前記ノイズ発生源で発生するノイズの周波数域において利得を持つアンテナと、
    前記アンテナで受信された信号を処理する無線信号処理回路と、
    前記伝送線路に実装され、前記伝送線路に混入したノイズを吸収する吸収型フィルタと
    を有し、
    前記吸収型フィルタは、
    2本の前記伝送線路の各々にシリーズに実装されたインダクタと、
    前記インダクタより前記信号送受信素子側において、2本の前記伝送線路の各々とグランドと間に接続された第1のコンデンサと抵抗素子との直列回路と
    を含む無線回路搭載電子機器。
  7. 前記吸収型フィルタは、さらに、前記インダクタより前記コネクタ側において、2本の前記伝送線路の各々とグランドとの間に接続された第2のコンデンサを含む請求項に記載の無線回路搭載電子機器。
  8. 前記信号送受信素子から前記吸収型フィルタまでの前記伝送線路の電気長が、前記無線信号処理回路で処理される無線信号の最も高い周波数の信号の波長の1/4以上である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の無線回路搭載電子機器。
  9. 前記信号送受信素子から前記吸収型フィルタまでの前記伝送線路の電気長が、前記無線信号処理回路で処理される無線信号の最も低い周波数の信号の波長の1/4以上である請求項に記載の無線回路搭載電子機器。
  10. 前記吸収型フィルタは、ノイズを吸収する吸収回路と、前記吸収回路よりも前記コネクタ側の箇所においてノイズを反射する反射回路とを含む請求項1乃至のいずれか1項に記載の無線回路搭載電子機器。
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