JP6613585B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータとステータとの間のすべり周波数を利用する集中巻き誘導機タイプの回転電機に関する。
回転電機としては、分布巻きした電機子コイルを設置するステータ内に、カゴ形構造のロータを回転自在に収容する、所謂、カゴ形誘導機が知られている。この誘導機は、ステータの電機子コイルに3相の交流電流を通電することにより回転磁界を発生させ、その回転磁界に対するすべり周波数に応じた誘導電流をロータのカゴ形導体に誘起させて回転駆動するようになっている。
このような誘導機タイプの回転電機では、高効率化を目的とする各種工夫がなされており、例えば、ロータ側のティース形状の先端に溝を設けることにより、あるいは、銀入りの銅材料を使用することにより、高調波に起因する2次銅損の低減を図ることが行われている(非特許文献1)。
また、電磁鋼板に代えて、鉄粉などの磁性を有する粒子の表面を絶縁被覆処理した軟磁性複合粉材(Soft Magnetic Composites)をさらに鉄粉圧縮成形および熱処理製造した圧粉磁心、所謂、SMCコアを採用することにより、高調波駆動時の鉄損の低減を図ることも検討されている(非特許文献2)。
しかしながら、非特許文献1、2に記載の技術は、いずれもステータの電機子コイルが分布巻きで、カゴ形ロータを採用するものであることから、電機子コイルの巻き線長に起因する銅損を低減することが難しい。
このステータの電機子コイルを集中巻きにして巻き線長を短縮する工夫も検討されている。例えば、集中巻きを採用することにより増加する高調波を低減して損失少なく稼動させるために、3相よりも多い多相の交流電源を準備して、ステータ起磁力に重畳する高調波を低減することが特許文献1に提案されている。
しかしながら、この特許文献1に記載の方式では、多相の交流電源を準備するために、インバータを構築するIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-effect Transistor)などのスイッチング素子が増加するとともに電力線も増加して、大型化すると共に高コスト化してしまう、という課題がある。
ところで、単相の交流電流を利用する誘導機は知られており、この誘導機は、所謂、隈取形コイル(短絡集中巻きコイル)を用いて強制的に磁束変動を生じさせることにより回転磁界を発生させて、カゴ形ロータ構造を採用することを実現している。
しかし、この隈取形誘導機は、効率が悪く、単相交流電流でのみ実現可能であり、3相化することは原理的に難しい。すなわち、単なるカゴ形構造では、3相集中巻きの電機子コイルをステータに設置することは難しい。
特開2010−11674号公報
M.Kondo,M.Miyabe,R.Ebizuka,K.Hanaoka:Design and Efficiency Evaluation of a High Efficiency Induction Motor for Railway Traction,IEEJ Technical Meeting,MD-13-26,RM-13-25(2013) T.Iwasaki,M.Inamori,M.Morimoto:Performance of Induction Motor Made of SMC Core,IEEJ Trans.I.A,Vol.134,No.9,pp.815-820(2014)
そこで、本発明は、3相交流電流を利用して効率よく稼動させることのできる安価で小型化可能な集中巻き誘導機タイプの回転電機を提供することを目的としている。
上記課題を解決する回転電機の発明の一態様は、複数のステータティースを有し、回転軸に沿う方向に延伸する導体を前記ステータティース間のステータスロット内に設置するステータと、複数のロータティースを有し、前記回転軸に沿う方向に延伸する導体を前記ロータティース間のロータスロット内に設置するロータと、を備え、前記ステータおよび前記ロータは、前記回転軸を共通にして内周面と外周面とを対面させ前記ロータが回転するよう設けられ、前記ステータ側に対するすべり周波数に応じた誘導電流を前記ロータ側の導体に誘起させる回転電機であって、前記ステータは、前記ステータティース毎に集中巻きされて3相交流電流が通電される電機子コイルが前記ステータスロット内に前記導体として設置され、前記ロータは、前記ロータティース毎に短節集中巻きされた巻線コイルが前記ロータスロット内に前記導体として設置され、各ロータティースに集中巻きされた前記巻線コイルの両端部が短絡接続されており、前記ステータスロットよりも多くの前記ロータスロットが形成されており、前記ステータティースよりも多くの前記ロータティースが形成されているものである。

このように本発明の一態様によれば、3相交流電流を利用して効率よく稼動させることのできる安価で小型化可能な集中巻き誘導機タイプの回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機を示す図であり、その概略全体構成を示す径方向断面図である。 図2は、交流電流の通電時における磁束線の形成状態を示す磁束線図である。 図3は、ステータ内にソリッドロータを収容して交流電流を通電したときの磁束線の形成状態を示す磁束線図である。 図4は、図3に示す通電時にステータとソリッドロータとの間のギャップを介して鎖交する高調波磁束の次数毎の密度分布を示すグラフである。 図5は、すべりs=0.2におけるステータスロットとロータスロットの形成比率に応じたトルク特性を示すグラフである。 図6は、図5と異なるステータスロットとロータスロットの形成比率に応じたトルク特性を示すグラフである。 図7は、カゴ形ロータ構造と集中巻線型ロータ構造とで得られるトルク特性を比較するグラフである。 図8は、集中巻線型ロータ構造における集中巻線のターン数に応じた磁束密度を比較するグラフである。 図9は、交流電流を通電して、すべり制御を行った際のすべりトルク特性を示すグラフである。 図10は、図9における、すべりs=0.6における電流位相に応じたトルク特性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1〜図10は本発明の一実施形態に係る回転電機を説明する図である。
図1において、回転電機100は、概略円筒形状に形成されているステータ10と、このステータ10内に回転自在に収納されて軸心に一致するシャフト(回転軸)101が固定されているロータ20と、を備えている。回転電機100は、例えば、コストダウンや小型化と共に大出力を要求されるハイブリッド自動車や電気自動車に駆動源として好適に搭載される。
ステータ10は、シャフト101側に向かう径方向に延伸される18本のステータティース12が周方向に並列するように形成されている。ステータティース12は、ロータ20のロータティース22の外周面22aにギャップGを介して内周面12a側を近接対面させている。このステータティース12は、シャフト101に沿うように延伸するステータスロット13を側面12b間に形成しており、このステータティース12間の18箇所のステータスロット13を利用して巻線を同一方向に集中巻きした電機子コイル(導体)14が設置されている。
ロータ20は、シャフト101から離隔する径方向に延伸されている30本のロータティース(突極)22が周方向に並列するように形成されている。ロータティース22は、ステータ10のステータティース12の内周面12aにギャップGを介して外周面22aを近接対面させている。このロータティース22は、シャフト101に沿うように延伸するロータスロット23を側面22b間に形成しており、このロータティース22間の30箇所のロータスロット23を利用して巻線を同一方向に集中巻きして両端部間を短絡接続させている巻線コイル(導体)24が設置されている。
すなわち、回転電機100は、ステータスロット13の形成数Sが18箇所であるのに対して、ロータスロット23の形成数Rがより多くの30箇所となっており、ステータスロット13の形成数Sとロータスロット23の形成数Rのスロットコンビネーションが、形成数比率R/S=5/3の構造に作製されている。なお、このステータスロット13の形成数Sとロータスロット23の形成数Rとのスロットコンビネーションの形成数比率R/S=5/3は、後述する形成数比率R/S=1.33(4/3)以上を満たしている。
また、回転電機100は、ロータ20に、断面積が大きな導体の場合に発生し易い渦電流を抑えるために、断面円形で線径の小さな(細い)銅線をロータティース22に集中巻きして両端部を短絡接続した導体(巻線)として設置している。なお、本実施形態では、断面円形の細線タイプの電線(銅線)を巻き付けて巻線コイルを形成する場合を一例に説明するが、これに限るものではない。例えば、回転電機100の断面円形の細線の銅線に代えて、アルミ導線を用いても良く、さらに、平角線やリッツ線で巻線コイルを形成しても良い。
これにより、回転電機100は、ステータ10の電機子コイル14に、例えば、不図示の車載バッテリ内の直流電流をインバータにより3相の交流電流に変換した交流電力を供給することによって、ロータ20を回転駆動させることができる。このとき、ステータ10の電機子コイル14で発生する回転磁界が、ロータ20のロータティース22に鎖交されると、そのロータ20では、ロータティース22毎の巻線コイル24に回転磁束が鎖交する際のすべり周波数に応じた誘導電流を発生(誘起)することができ、ステータ10の回転磁界との相互作用により回転駆動することができる。
例えば、回転電機100は、すべりs=0.2になるように稼動させると、図2に示すように、ステータ10の12箇所(図中の符号CA)のステータティース12に磁束線FLが集中して、ロータ20のロータティース22にギャップGを介して鎖交する磁束線密度が高くなることにより、周方向のマグネットトルク(電磁力)をロータ20側に作用させて回転駆動させることができていることが分かる。
ここで、ステータ10は、図3に示すように、ロータ20に代えて、鉄塊のソリッドロータ30を収容させて電機子コイル14に通電したときの磁束分布(磁束密度)を調波解析すると、12箇所(図中の符号CA)のステータティース12に集中する磁束線FLは、ソリッドロータ30側に鎖交して隣接するステータティース12に戻る磁気回路を形成していることが分かる。このステータ10の電機子コイル14は、集中巻きにしていることから、空間高調波成分が多く含まれる磁束を発生させており、図4に示すように、主磁束の50%以上に及ぶ静止座標系における第2次空間高調波成分が重畳してソリッドロータ30側に鎖交していることが分かる。
ところで、上述のカゴ形ロータ構造の誘導機タイプの場合には、このような低次の空間高調波磁束がロータ側に鎖交すると、回転軸に沿うように延伸する導体は、ロータの軸方向の端部側のエンドリングにより短絡されていることから、その導体を経由する循環電流が発生して大きなエネルギー損失となってしまう。
また、電機子コイル14を集中巻きしたステータ10では、図3に示すように、隣接するステータティース12間で短絡する磁路を形成することから、エンドリングで短絡されているロータ側の導体にはキャンセルしようとする誘導電圧が発生してしまい、すべり周波数の磁束変動による起磁力をロータ側で得ることができず、そのロータを回転駆動させることができない。より詳細には、ステータ10の電機子コイル14に通電する交流電流(基本波)により発生する回転磁界に対して、第2次空間高調波成分は逆相になるため、ブレーキトルクを発生させる2次電流がロータ側に流れてしまう。
このことから、本実施形態の回転電機100では、ロータ20に設置する導体をロータスロット23毎にセグメント化するために、ロータティース22に巻線を集中巻きして両端部同士を短絡させた巻線コイル24を設置する短節巻構造にしている。
そこで、ステータ側は3相交流電流を通電する集中巻きの電機子コイルを設置するためにステータスロットの形成数SをS=3に固定するのに対して、ロータ側は集中巻きの巻線コイルを設置するロータスロットの形成数RをR=2〜8に変化させるスロットコンビネーション構造での回転特性の変化を確認してみた。この構造での回転特性をすべりs=0.2でのシミュレーションを行って確認したところ、図5および図6に示す結果が得られた。
まず、図5に示すように、スロットの形成比率R/S=1以下(2/3、3/3)では、正負に変動するトルクが発生するだけであり、大きく脈動するトルクリプルになるが、平均化しても回転トルクとして利用することはできない。
これに対して、図6に示すように、少なくともスロットの形成比率R/S=1.33以上(4/3〜8/3)では、正側に偏るトルクが発生して、平均化すると回転トルクになり得ることが分かる。また、スロットの形成比率R/S=1.66以上(5/3〜8/3)では、ほとんどを正側の回転トルクとして利用することができている。このため、車両への搭載を考えると、本実施形態の回転電機100のように、ステータスロット13の形成数Sが18/ロータスロット23の形成数Rが30で形成数比率R/S=5/3のスロットコンビネーションにするのが好適である。なお、一方で、図6に示すように、少なくともスロットの形成比率R/S=1.33以上、更には、少なくともスロットの形成比率R/S=1.66以上を満たしていれば効率的に回転トルクが得られるため、車両へ搭載される場合の回転電機100は、形成数比率R/S=5/3のスロットコンビネーションに限定されるものではなく、車両の用途や特性に応じて形成数比率R/Sを適宜設定することができる。
以上のことから、ステータスロットの形成数Sとロータスロットの形成数Rの比率R/S=5/3のスロットコンビネーションに固定して、次の構造に応じた回転特性の変化を確認してみた。具体的には、ロータスロットに設置する導体の全体をエンドリングにより全周に亘って短絡する、所謂、カゴ形ロータ構造と、ロータスロットに設置する導体をロータティース毎に短絡する、1ターン(T)の集中巻き型ロータとでの回転特性を、すべりs=0.2でのシミュレーションを行って確認したところ、図7に示す結果が得られた。
まず、カゴ形ロータ構造では、図7に示すように、上述の通り、ロータの導体に循環電流が発生するとともに、発生する磁界をキャンセルする誘導電圧が発生することにより、正負に変動するトルクが発生するだけであり、回転トルクとして利用することはできない。
これに対して、1ターンの集中巻き型ロータでは、図7に示すように、1ターンでしかないにもかかわらず、正側で変動する回転トルクを得ることができている。
さらに、1ターンの集中巻き型ロータでは、本実施形態の回転電機100のように、ロータ20のロータスロット23に設置する導体として17ターンの巻線コイルとしたところ、図8に示すように、1ターンの場合よりも基本波成分(交流電流による1次の回転磁界)を2倍以上鎖交させることができ、すべり周波数の磁束変動による起磁力を発生させてロータを回転駆動させる回転トルクを効率よく得ることができる。
このとき、ロータ側の巻線コイルに鎖交する磁束量は、その巻線コイルが集中巻きで短節巻きとなることから分布巻きの場合よりも減少して起磁力低下(駆動効率低下)や力率低下の傾向になる。しかしながら、これらの低下傾向は、ターン数を多くして鎖交効率を向上させ起磁力を確保することにより、磁束密度が減少して力率が低下しまうことを回避することができる。
なお、本実施形態では、車載する回転電機100の構造を想定して、汎用の巻線(φ0.8mm)を17ターンさせる巻線コイルの場合を一例にして説明するが、これに限るものではない。例えば、モータのサイズやスロットの空間面積や突極(ティース)での磁気飽和等に応じた最適構造で作製すればよい。
したがって、回転電機100は、図9に示すように、ステータスロット(ステータティース)に電機子コイルを分布巻きしたステータ内に、上述のカゴ形ロータを備える誘導機と比較しても、同様のすべりトルク特性の回転トルクを得ることができる。
ここで、すべりsは、ステータ10の基本波周波数(回転磁界の回転周波数)f1と、ロータ20の回転周波数f2と、を用いて次式のように定義される。このため、この図9では、f1=1000rpm、f2=800rpmの場合に、すべりs=0.2で一方向に回転させる最大の回転トルクとなって、また、f1=1000rpm、f2=1200rpmの場合に、すべりs=−0.2で逆方向に回転させる最大の回転トルクとなることが分かる。
すべりs=(f1−f2)/f1
ここで、回転電機100は、図9における、すべりs=0.6の条件において高調波トルクが発生してトルク特性が変動するのも、上述のカゴ形ロータを備える誘導機の場合と同様である。
なお、このすべりs=0.6におけるトルク特性が変動するのは、図10に示すように、すべり周波数成分に起因して発生する誘導トルクに加えて、インダクタンスの高調波成分とすべり周波数が同期する高調波同期トルクも活用可能となって、電流位相に応じて変動するトルク特性となるためである。
詳細には、スロット高調波のみを考慮したロータとステータのd軸インダクタンス(Lrd、Lsd)の積は次式となる。
rd×Lsd=(Lrd0+Lrdacos5ωt)×(Lsd0+Lsdacos3ωt)
このとき、次式を満たす関係が成立するときに高調波同期トルクが発生し、ω1=1とおいたときにω2=±0.4となり、すべりs=0.6、1.4のときに高調波同期トルクが発生する。
ω=3ω+5ω、ω=3ω−5ω
このように、本実施形態の回転電機100においては、ステータ10のステータスロット13に設置する電機子コイル14を集中巻きにして、ロータ20のロータスロット23には細い銅線を複数ターンさせて両端部を短絡する集中巻きの巻線コイル24を設置し、そのステータスロット13の形成数Sとロータスロット23の形成数Rの比率R/Sを少なくとも1.33以上にしている。更には、本実施形態の回転電機100は、スロットの形成比率R/Sが少なくとも1.66以上を満たしていれば効率的に回転トルクが得られる。なお、本実施形態の回転電機100は、ステータスロット13の形成数Sとロータスロット23の形成数Rの比率R/Sを5/3として説明した。
このため、3相交流電流をステータ10の電機子コイル14に通電して、すべり制御を実行することにより、ステータ10の回転磁界に対するロータ20の回転周波数のすべり周波数に応じた誘導電流を、ロータ20側の巻線コイル24に誘起させることができる。
したがって、4相以上にするためのインバータ等を無駄に準備することなく、3相の交流電流で効率よく稼動させることのできる安価で小型化可能な集中巻き誘導機タイプの回転電機100を提供することができる。
ここで、本実施形態の他の態様としては、図示することは省略するが、本実施形態では、径方向にギャップGを形成するラジアルギャップ構造に限らずに、回転軸方向にギャップを形成するアキシャルギャップ構造に適用することも可能である。
また、本実施形態では、ステータ10内にロータ20を回転自在に収納するインナロータ構造を一例に説明するが、これに限るものではない。例えば、ステータを内部に収納して外側のロータを回転自在にするアウタロータ構造にも適用することができ、ステータとロータとが軸心(回転軸)を共通にしてロータの内周面とステータの外周面とを対面させて回転駆動する構造に本発明を適用することができる。
また、回転電機100は、車載用に限定されるものではなく、例えば、風力発電や、工作機械などの駆動源として好適に採用することができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10 ステータ
12 ステータティース
12a 内周面
13 ステータスロット
14 電機子コイル(導体)
20 ロータ
22 ロータティース
22a 外周面
23 ロータスロット
24 巻線コイル(導体)
100 回転電機
101 シャフト(回転軸)
G ギャップ

Claims (3)

  1. 複数のステータティースを有し、回転軸に沿う方向に延伸する導体を前記ステータティース間のステータスロット内に設置するステータと、複数のロータティースを有し、前記回転軸に沿う方向に延伸する導体を前記ロータティース間のロータスロット内に設置するロータと、を備え、
    前記ステータおよび前記ロータは、前記回転軸を共通にして内周面と外周面とを対面させ前記ロータが回転するよう設けられ、前記ステータ側に対するすべり周波数に応じた誘導電流を前記ロータ側の導体に誘起させる回転電機であって、
    前記ステータは、前記ステータティース毎に集中巻きされて3相交流電流が通電される電機子コイルが前記ステータスロット内に前記導体として設置され、
    前記ロータは、前記ロータティース毎に短節集中巻きされた巻線コイルが前記ロータスロット内に前記導体として設置され、
    各ロータティースに集中巻きされた前記巻線コイルの両端部が短絡接続されており、
    前記ステータスロットよりも多くの前記ロータスロットが形成されており、
    前記ステータティースよりも多くの前記ロータティースが形成されている、回転電機。
  2. 前記ステータスロットの形成数に対する前記ロータスロットの形成数の比率が、少なくとも1.33以上である、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ステータスロットの形成数Sに対する前記ロータスロットの形成数Rの比率R/Sが、少なくとも5/3以上である、請求項1または請求項2に記載の回転電機。
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