JP4488046B2 - 界磁巻線型同期機 - Google Patents

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Description

本発明は界磁巻線型同期機に関し、詳しくは電磁誘導により電機子巻線から界磁巻線(短絡巻線とも呼ぶ)に界磁電流を非接触給電する界磁巻線型同期機の改良に関する。
ステータコイルに流れる交流電流である電機子電流により形成された回転磁界と同期してロータが回転する回転電機は同期機と呼ばれており、比較的高効率であることが知られている。同期機のロータとしては、磁石式、界磁巻線式、リラクタンス式やそれらをミックスした形式が知られている。界磁巻線型同期機は、高価な永久磁石をロータコアに装着する必要が無く、磁石に対する耐遠心力を考慮する必要もないうえ、界磁磁束制御によりトルクや発電(誘起)電圧を自在に制御できるため、自動車走行動力発生用途などの速度可変型回転電機において実用性に優れている。ただ、界磁巻線型同期機は、界磁巻線への界磁電流通電のためのブラシ・スリップリング機構の設置と保守とが欠点となっている。
このため、電機子電流のPWM制御によりロータ同期電流とは異なる周波数のロータ励磁用電流を電機子巻線に通電し、その結果、界磁巻線に誘導される誘導交流電流を整流して界磁電流とする界磁巻線型同期機が例えば下記の特許文献1に提案されている。しかしながら、特許文献1に開示される電機子巻線重畳型界磁電流通電方式では、ロータ回転に同期する電機子電流基本波成分(同期電流とも呼ぶ)に界磁電流発生のためのロータ励磁用電流が重畳させるため、直流電源電圧振幅に対する電機子電流基本波成分の振幅界磁電流の使用効率が小さくなり、またトルクリップルも大きいという問題があり、実用化の障害となっていた。
この問題に鑑み、本発明者らにより出願された下記の特許文献2は、回転磁界を形成する電機子電流基本波成分(以下、同期電流とも称する)にパルス状のロータ励磁用電流を重畳する電機子巻線重畳型界磁電流通電方式(以下、パルス状ロータ励磁用電流重畳方式と称する)の界磁巻線型同期機を開示している。
このパルス状のロータ励磁用電流重畳方式では、同期電流の1周期よりも短いパルス状のロータ励磁用電流を一つの相の同期電流の1回周期に1回乃至複数回、同期電流に重畳される。このパルス状のロータ励磁用電流の重畳の利点は、各相の同期電流の好適な位相期間にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる点にある。たとえば、ある相の同期電流が正方向に大きな振幅をもつ場合、負方向にパルス状のロータ励磁用電流を流せば、直流電源の使用効率低下を良好に回避することができる。
特開平7−95790号公報 特開2007−185082
(発明の目的)
上記したように、パルス状ロータ励磁用電流重畳方式は、トルク発生用の3相PWM電圧にロータ励磁用電流通電用のPWM電圧を加えることにより容易に制御できるうえ、同期電流の通電方向と逆向きにパルス状のロータ励磁用電流を通電することができるため、連続波からなるロータ励磁用電流の通電に比べて直流電源電圧の使用効率を向上できる利点を有している。たとえば、ある相の同期電流が正方向に大きな振幅をもつ場合、負方向にパルス状のロータ励磁用電流を流せば、直流電源の使用効率低下を良好に回避することができる。
しかし、パルス状のロータ励磁用電流の通電においては、必要な界磁束量の調節が難しいという問題があった。
たとえば、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を増大すれば、それに応じてロータコイルに流れる界磁電流を増大できるが、相電流の波形歪みが大きくなった。
特に、ハイブリッド車や電気自動車など頻繁に回転数が変化する可変速界磁巻線型同期機では、各相の同期電流の1周期に相当する時間幅が回転数の増大に反比例して短くなるため、高速回転領域では各相の同期電流の1周期に占める一定時間幅のパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅が相対的に増大してしまい、それに応じてロータコイルに流れる界磁電流が増大してしまい、トルク歪みやトルクリップルも増大してしまう。逆に、低速回転領域では、各相の同期電流の1周期に占める一定時間幅のパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅が相対的に減少してしまい、それに応じてロータコイルに流れる界磁電流が減少してしまう。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、可変速界磁巻線型同期機の速度変化にもかかわらず安定した界磁電流供給を供給することによりトルクリップルやトルク歪みを軽減可能な可変速界磁巻線型同期機を提供することをその目的としている。
(発明の概要)
上記目的を達成するためになされた下記の発明は、電機子巻線が巻装されたステータと、界磁巻線が巻装されたロータコアを有してステータに対面しつつ回転するロータと、界磁巻線と直列接続されて電機子巻線に流れる電機子電流により界磁巻線に誘導される誘導交流電流を一方向に規制して界磁巻線に界磁電流を通電する電流抑制回路部と、ロータと同期回転する回転磁界を形成する同期電流に相当する電機子電流基本波成分(同期電流)を電機子巻線に通電するとともに同期電流の周波数を調節してロータの回転数を変更する電流制御回路とを備え、電流制御回路は更に、界磁巻線に界磁電流を発生させるためのパルス状のロータ励磁用電流を同期電流の1周期よりも短く設定された所定の通電期間だけ電機子巻線に通電する界磁巻線型同期機に適用される。このようなパルス状のロータ励磁用電流型の可変速界磁巻線型同期機は、本出願人の出願になる上記特許文献2に記載されている。このパルス状のロータ励磁用電流重畳型の可変速界磁巻線型同期機は、上記した効果を奏することができる。
発明では特に、電流制御回路が、回転数の変化が所定しきい値以上の場合に、同期電流の周期に正相関を有して(回転数に負相関を有して)ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を設定し、回転数の変化が所定しきい値未満の場合に、ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりのパルス状のロータ励磁用電流の1回の通電時間幅を、回転数に負相関を有して調節することにより、同期電流の1周期の時間幅の変化に伴う平均界磁電流の変動を抑制することをその特徴としている。
たとえば、この発明では、回転数の変化が所定しきい値以上の場合に、ロータの回転数が増大して同期電流の1周期(ロータの電気角2π)に相当する時間幅が短縮されると、それに応じて1相当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を減らす。
このようにすれば、高速回転となり、同期電流の1周期が短くなったら、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を間引くため、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を一定とする場合に比べて、パルス状のロータ励磁用電流の通電頻度の増大による界磁電流の平均値の増大を抑止して、正常な界磁電流の平均値を確保することができる。また、低速回転となり、同期電流の1周期が長くなったら、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を増やすため、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を一定とする場合に比べて、パルス状のロータ励磁用電流の通電頻度の低下による界磁電流の平均値の減少を抑止して、正常な界磁電流の平均値を確保することができる。また、パルス状のロータ励磁用電流の通電周期が長く間延びすることがないため、ロータコイルに流れる界磁電流の減衰によるトルクリップル増大も低減することができる。
そして、たとえば、この発明では、回転数の変化が所定しきい値未満の場合に、ロータの回転数が増大して同期電流の1周期(ロータの電気角2π)に相当する時間幅が短縮されると、それに応じて1相当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を減らし、同期電流の1周期の時間幅の変化に伴う平均界磁電流の変動を抑制する。
このようにすれば、高速回転となり、同期電流の1周期が短くなったら、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を短くするため、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電時間を一定とする場合に比べて、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間合計の増大による界磁電流の平均値の増大を抑止して、正常な界磁電流の平均値を確保することができる。
また、低速回転となり、同期電流の1周期が長くなったら、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を延長するため、1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電時間を一定とする場合に比べて、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間合計の減少による界磁電流の平均値の減少を抑止して、正常な界磁電流の平均値を確保することができる。
さらに、同期電流の1周期の時間幅の変化に伴う平均界磁電流の変動を抑制することにより、同期電流発生用のPWM電圧をキャリヤ周期ごとにパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧に変更するという簡単な電流重畳方式を維持しつつ、回転数変化が小さい場合の回転数変化による平均界磁電流変化を良好に抑制することができる。
たとえば、低速回転となり、同期電流の1周期が延長された結果、パルス状のロータ励磁用電流の通電周期が延長された場合、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を増大して界磁電流の平均値の低下を防ぐ。また、高速回転となり、同期電流の1周期が短縮された結果、パルス状のロータ励磁用電流の通電周期が短縮された場合、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を減少して界磁電流の平均値の増加を防ぐ。
すなわち、本発明によるパルス状のロータ励磁用電流の通電頻度の増減により回転数変化による界磁電流平均値の変動抑制に加えて、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅の増減により回転数変化による界磁電流平均値の変動抑制を行う。このため、回転数変化による界磁電流平均値の変動を良好に抑止することができる。つまり本発明では、回転数変化が小さい場合に、上記パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅の調節を行い、回転数変化が大きい場合に、上記パルス状のロータ励磁用電流の通電頻度の調節を行う。
好適には、回転数が低下した場合、パルス状のロータ励磁用電流の時間幅が同期電流を形成するためのPWM電圧の1キャリヤ周期を超えない範囲で、パルス状のロータ励磁用電流の時間幅が増大される。これにより、パルス状のロータ励磁用電流形成のためのPWM電圧が同期電流形成のためのPWM電圧と時間的に重なることがなく、それにより同期電流の波形が損なわれることがない。回転数が更に低下した場合、1相の同期電流の1周期に重畳するパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を増大させることが好適である。この複数のパルス状のロータ励磁用電流は、1つの相のPWM電圧の互いに時間的に隣接する複数のキャリヤ周期に通電を行っても良いが、1乃至複数のキャリヤ周期を挟んで時間的に離れた複数のキャリヤ周期にこれら複数のパルス状のロータ励磁用電流の通電を行っても良い。
好適には、回転数が増大した場合、パルス状のロータ励磁用電流の時間幅が同期電流を形成するためのPWM電圧の1キャリヤ周期×k(kは定数)を下回らない範囲で、パルス状のロータ励磁用電流の時間幅が減少される。これにより、パルス状のロータ励磁用電流形成のためのPWM電圧の時間幅が極端に狭くなって、通電が困難化するのを抑止することができる。回転数が更に増大した場合、同期電流の1周期に重畳するパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を間引くのが好適である。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、回転数が所定しきい値を超える場合に前記ロータの電気角2π×n当たり且つ1相当たりの前記パルス状のロータ励磁用電流の通電回数をn(n≠m、mは相数)回未満に間引く。これにより、回転数増加による平均界磁電流の増大を補償する。これにより、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間が著しく短くなってインバータの通電制御が困難となるのを防止することができる。また、同期電流発生用のPWM電圧をキャリヤ周期ごとにパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧に変更するという簡単な電流重畳方式を維持しつつ、回転数増加が大きく、それによる平均界磁電流増加が大きくても、平均界磁電流増加を良好に抑制することができる。たとえば、パルス状のロータ励磁用電流の最小の通電時間幅は、同期電流のPWM電圧のキャリヤ周期の20パーセント以上とすることが好適である。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、回転数が所定しきい値を下回る場合に、ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電周期を2回以上に設定する。これにより、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間が長くなって、たとえば1キャリヤ周期よりも長くなる必要があっても、パルス状のロータ励磁用電流発生のためのPWM電圧と、同期電流発生用のPWM電圧とが重なることがなく、それによる同期電流の歪みやトルクの歪みを低減することができる。たとえば、パルス状のロータ励磁用電流の最大の通電時間幅は、同期電流のPWM電圧のキャリヤ周期の80パーセント以下とすることができる。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、パルス状のロータ励磁用電流の正方向の通電を相順次に行う。これにより、一つの相の同期電流に特定通電方向のパルス状のロータ励磁用電流が集中することがなく、3相の電機子電流のアンバランスやオフセットを低減することができる。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、パルス状のロータ励磁用電流の通電を各相順に行うとともに、各相に通電するパルス状のロータ励磁用電流の通電方向を通電ごとに反転する。このようにすれば、各相の電機子電流すなわち各相の相電流のアンバランスやオフセットを良好に低減できる。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、パルス状のロータ励磁用電流の通電周期を一定時間内に維持する。たとえば、この一定時間は、同期電流形成用のPWM電圧の1キャリヤ周期の10乃至90%更に好適には20〜80%に維持される。このようにすれば、トルク歪みを低減することができる。
発明の好適な態様において、電流制御回路は、パルス状のロータ励磁用電流の1回の通電を、同期電流発生用のPWM電圧の1キャリヤ周期内にて行う。このようにすれば、PWM電圧の1キャリヤ周期のパルス幅の調節によりパルス状のロータ励磁用電流の調節を行うことができ、回路構成を顕著に簡素化することができる。また、既述したように、パルス状のロータ励磁用電流形成のためのPWM電圧が同期電流形成のためのPWM電圧と時間的に重なることがなく、それにより同期電流の波形が損なわれることがない。
本発明の好適態様を以下の実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は下記の実施例に限定解釈されるものではなく、本発明をその他の公知技術またはそれと必要機能が共通であるその他の技術の組み合わせと用いて実現しても良い。
(全体構成)
この実施形態の界磁巻線型同期機の構成を図1を参照して説明する。図1はこの界磁巻線型同期機の模式軸方向断面図である。この同期機は車両用走行動力モータとしてハイブリッド車や燃料電池車や電気自動車などに適用される。
図1において、1はステータ、2はステータコア、3はステータコア2に巻線された3相星形接続されたステータコイル(電機子巻線)である。4はロータであり、5はロータコア、6はロータコア5に巻線されたロータコイル(界磁巻線)、7はロータシャフト(回転軸)、8は、ステータ1が固定され、ロータ4を回転可能に支持するフレームである。
10はロータの回転位置を検出する位置センサである。位置センサ10は、ロータシャフト7に固定されて周方向に一定ピッチで磁気突極が形成された磁性輪板の外周面に対面して配置されて、上記磁気突極の通過を検出することにより、回転位置を検出する。20は位置センサ10とコントローラ40との信号に基づいてステータコイル3の電機子電流を制御する3相のインバータ、30はインバータ20に必要な電力を供給する直流電源である。50は昇圧コンバータ、31はステータコイル3のコイルエンドである。ステータコイル3は、分布巻きでも集中巻きでもよい。
コントローラ40は、回転位置センサ10から得られたロータ4の回転位置に対応した電機子電流をステータコイル3に通電するべくインバータ20を断続制御する。
(ロータ4の構成)
この実施形態で採用したロータ4の周方向展開図を図2に示す。
ロータ4のロータコア5は、周方向一定間隔で合計8個の界磁極(磁気突極)をなすコアティース部510を有している。ロータコイル6は、各コアティース部510間の間隙を貫通して波形に巻装されている。もちろん、コアティース部510にロータコイル6を集中巻にて巻装しても、ランデル型のロータ構造を採用してもよい。
(ステータ回路)
この界磁巻線型同期機の回路を図3を参照して説明する。三相のインバータ20は、それぞれIGBTからなる合計3つの上アーム素子21〜23と合計3つの下アーム素子24〜26とをもち、各アーム素子21〜26にはそれぞれフライホイルダイオードDが逆並列に接続されている。もちろん、各アーム素子をMOSトランジスタに代替してもよい。31〜33は3相のステータコイル3の各相の相巻線である。
コントローラ40は、マイコン構成の通常のベクトル制御用のモータコントローラからなり、図略のゲートドライバを通じてインバータ20の各スイッチング素子を所定のキャリヤ信号にてPWM駆動する。
なお、たとえば三角波電圧であるこのキャリヤ信号の周期すなわちキャリヤ周期は一定ではなくたとえば回転数に応じて段階的乃至連続的に切り替えてもよい。ただし、後述するようにこの実施形態では、一回のパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅はキャリア周期を基本として設定するため、キャリヤ周期の変更によるパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅の変化は、パルス状のロータ励磁用電流形成用のPWM電圧のデューティ比(キャリヤ周期に対するパルス電圧の時間幅)の変更により調整することが好適である。
上記した界磁巻線型同期機の構造や動作は周知であるため、これ以上の説明は省略する。
(ロータ回路)
ロータコイル6はダイオード12を通じて短絡されている。Lrはロータコイル6のステータコイル3と電磁結合している励磁インダクタンスであり、Loはロータコイル6の漏れインダクタンスである。ダイオード12は、ロータコイル6に誘導された交流電圧を半波整流することにより、奇数番目のコアティース部510をN極に、偶数番目のS極に励磁する。つまり、周方向に隣り合う2つのコアティース部510に逆向きに巻回された2つのロータコイル6は互いに逆向きのダイオード12により互いに逆方向へ誘導電流を流し、これにより、周方向に隣り合う2つのコアティース部510は逆方向に界磁磁束を発生する。なお、ダイオード12を同期整流用のトランジスタに変更したり、ダイオード12と並列にコンデンサを接続たり、ダイオード12と直列にチョークコイルを接続しても良い。上記したダイオード12は本発明で言う電流抑制回路回路部を構成している。上記したインバータ20及びコントローラ40は、本発明で言う電流制御回路を構成している。漏れインダクタンスLoはロータコイル6の誘導電流の平滑化機能をもつ。
(同期電流の通電制御)
コントローラ40は、位置センサ10からのロータ回転位置に基づいてインバータ20をPWM制御して、ロータ回転に同期する三相交流電流である電機子電流基本波成分すなわち同期電流を発生させて3相のステータコイル3に通電する。ただし、実際には、インバータ20のPWM制御のためのスイッチングや磁気回路の非線形性などにより、多くの高調波成分もステータコイル3に通電されるが、これらの高調波成分は本質的な要素ではないため、これ以上の説明は省略する。
ステータコイル3への同期電流の通電により、同期電流は界磁極であるコアティース部510の回転と同期して回転する。界磁極である各コアティース部510は、ロータコイル6により界磁束を発生しているため、コアティース部510と同期して同期電流を回転させることにより、ロータ4に回転トルクが発生する。好適には、同期電流のベクトル方向は、トルクが最大となる位置とされる。同期モータにおいて界磁束を発生させるd軸電流を0とし、トルクを発生するq軸電流のみにより同期電流すなわち電機子電流の基本波成分を構成することを意味する。もちろん、コアティース部510を基準として同期電流のベクトル位置すなわち位相角を調整してもよい。
(ロータ励磁用電流の通電)
インバータ20は、上記同期電流の1周期よりも格段に通電時間が短いパルス状のロータ励磁用電流を同期電流に重畳してステータコイル3に通電する。好適には、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅はPWMキャリヤ信号の1周期(キャリヤ周期)より短く設定される。このため、パルス状のロータ励磁用電流は、同期電流の周波数よりも高周波の基本周波数交流電流成分とその高次の高調波成分とを含む。これにより、ロータコイル6には、ロータの回転又は停止にかかわらず、1個のパルス状のロータ励磁用電流当たりほぼ1サイクルの波形の交流電圧が誘導される。
同期電流をなす各相の電機子電流(以下、単に相電流とも称する)へのパルス状のロータ励磁用電流の重畳は、たとえば分布巻きの3相星形電機子巻線では次の3つの通電モードを順番に実施して行われる。3相集中巻きの場合も本質的に同じである。
(第1通電モード)
ステータコイル3のU相の相コイルに正方向へパルス状のロータ励磁用電流を流し、残りのV、W相の相コイルに逆方向へパルス状のロータ励磁用電流を半分ずつ流す。
(第2通電モード)
ステータコイル3のV相の相コイルに正方向へパルス状のロータ励磁用電流を流し、残りのW、U相の相コイルに逆方向へパルス状のロータ励磁用電流を半分ずつ流す。
(第3通電モード)
ステータコイル3のW相の相コイルに正方向へパルス状のロータ励磁用電流を流し、残りのU、V相の相コイルに逆方向へパルス状のロータ励磁用電流を半分ずつ流す。
なお、以下の説明において、正方向への通電は、3相のインバータ20の上アームスイッチを通じて直流電源の高電位端子に接続される相端子から中性点に通電することを意味し、逆方向の通電は、3相のインバータ20の下アームスイッチを通じて中性点から直流電源の低電位端子に通電することを意味する。
各通電モードでのパルス状のロータ励磁用電流の周方向空間分布を図5に示す。ただし、図5のU、V、Wは、各相コイルの往きのスロット導体を示し、ーU、ーV、ーWは各相コイルの還りのスロット導体を示す。丸付きの×は正方向電流を示し、丸付きの点は逆方向電流を示し、二重丸は電流が2倍となっている状態を示す。
図5に示す各モードから、ロータコア5のコアティース部510の周方向ピッチと一致する周方向ピッチにて周方向電流分布が逆転し、その結果として、パルス状のロータ励磁用電流の急峻な変化により、ロータコイル6に誘導電圧が発生することがわかる。
ただし、図5に示すパルス状のロータ励磁用電流の周方向空間分布と、コアティース部510及びそれに巻回された各相コイルの周方向角度との角度差により、各ロータコイル6と鎖交する磁束量は変化する。したがって、上記各モードのパルス状のロータ励磁用電流の通電タイミングは、それにより生じる同一方向の磁束がなるべく各ロータコイル6の励磁電流となるべく良好に鎖交するように設定されるべきである。
(パルス状のロータ励磁用電流と同期電流との位相関係)
次に、パルス状のロータ励磁用電流と同期電流との間の好適な位相関係について説明する。
3相電機子電流すなわち各相コイルに通電される3つの相電流は、同期電流とパルス状のロータ励磁用電流との和となり、この実施例ではインバータ20のPWM制御により形成される。この場合には、パルス状のロータ励磁用電流の通電タイミングが重要である。たとえば、U相の同期電流が正方向に最大である期間に大きなU相のパルス状のロータ励磁用電流を正方向に流したり、U相の同期電流が逆方向(負方向)に最大である期間に大きなU相のロータ励磁用電流を逆方向(負方向)に流したりすることは、明らかに賢くない決定である。
つまり、直流電源の電圧値は一定であるため、上記の場合にはU相の同期電流に許される最大振幅は小さくなってしまう。これに対して、同じ相の同期電流とパルス状のロータ励磁用電流との通電方向を反対とすると、同期電流の最大振幅を低減することなく、パルス状のロータ励磁用電流の振幅を大きくすることができる。
結局、各相のパルス状のロータ励磁用電流の通電タイミング及び振幅は、一つのロータコイル6と鎖交する3相のパルス状のロータ励磁用電流のベクトル和がなるべく大きくなるタイミング(位相角)で、パルス状のロータ励磁用電流を通電するとともに、同相の同期電流とパルス状のロータ励磁用電流との通電向きをできるだけ反対とすることが、望ましいことがわかる。
ロータコイル6に誘導された上記交流電圧は、各ダイオード12により半波整流され、各ロータコイル6に接続されるダイオード12の通電方向は周方向に交互に設定されているため、各ロータコイル6には周方向交互に界磁電流が誘導され、各コアティース部510すなわち各界磁極には周方向交互に界磁束が形成される。
ロータコイル6への通電によりロータコイル6の自己インダクタンスには磁気エネルギーが蓄積されるため、ステータコイル3へのパルス状のロータ励磁用電流の通電が停止された後も、ロータコイル6には電流は流れ続ける。
(従来のパルス状のロータ励磁用電流重畳方式)
(通電例1)
特許文献2に記載されたパルス状のロータ励磁用電流重畳方式の1000rpmでのシミュレーション結果を図6〜図7に示す。モータモデルはJMAGモデルを用いた。以下の各図において横軸は時間である。半波整流されてロータコイル6に流れる電流を界磁電流と称する。この通電例1においてパルス状のロータ励磁用電流を同期電流1周期当たり3回、相順次かつ一定の時間間隔で通電した。
図6において、21はU相電流、22はV相電流、23はW相電流である。21aはU相のパルス状のロータ励磁用電流、22aはV相のパルス状のロータ励磁用電流、23aはW相のパルス状のロータ励磁用電流である。
界磁電流25の波形を図7に示し、トルク波形を図8に示す。31はパルス状のロータ励磁用電流通電時のトルクのピーク状変化であり、33は界磁電流の減衰によるトルクリップルである。
この場合、低速回転時すなわちパルス状のロータ励磁用電流のインタバルが長い場合に、界磁電流の減衰によるトルクリップルが増大することがわかる。
(通電例2)
回転数1000rpmでパルス状のロータ励磁用電流を同期電流1周期当たり6回、相順次かつ一定の時間間隔で通電した場合の電流波形を図9に、トルク波形を図10に示す。
この場合には、パルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルが短いため、トルクリップルを大幅に低減できることがわかる。
(通電例3)
回転数2000rpmでパルス状のロータ励磁用電流を同期電流1周期当たり3回、相順次かつ一定の時間間隔で通電した場合の電流波形を図11に、界磁電流波形を図12に、トルク波形を図13に示す。
この場合には、回転数2000rpmの増大により同期電流の1周期が通電例1に比べて半減するため、パルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルが短いため、トルクリップルを大幅に低減できることがわかる。
(通電例4)
回転数5000rpmでパルス状のロータ励磁用電流を同期電流1周期当たり3回、相順次かつ一定の時間間隔で通電した場合の電流波形を図14に、界磁電流波形を図15に、トルク波形を図16に示す。
この場合には、回転数の大幅な増大により同期電流の1周期が通電例1に比べて大幅に減少するため、トルクリップルは大幅に低減できる。しかし、回転数の増大により同期電流の1周期が大幅に減少し、それに応じてパルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルが大幅に減少するにもかかわらず、パルス状のロータ励磁用電流の通電期間は一定であるため、同期電流の1周期の時間幅に対するパルス状のロータ励磁用電流通電時のトルクのピーク状変化の時間幅が相対的に長くなり、それによるトルク変動が増大する(図16参照)。また、この影響により、平均トルクが低下し、トルク波形歪も増大していることがわかる。
(実施形態のパルス状のロータ励磁用電流重畳方式)
従来のパルス状のロータ励磁用電流の通電方式の上記問題を改善するために、この通電例1では、高回転数域においてパルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルを延長するために、パルス状のロータ励磁用電流の通電回数を間引く。
たとえば、回転数が所定しきい値を超えたら、パルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルを、2π/m(mは相数)周期からn×2π/m周期に一度の通電に変更する。なお、nは2以上の整数とし、mは相数とする。これは、1相あたりn×2π周期でパルス状のロータ励磁用電流の正方向の通電を行うことに相当する。ただし、n=mは禁止する。これは、n=mとすると、パルス状のロータ励磁用電流の電流アンバランスが大きくなるためである。
このようにすれば、各相のパルス状のロータ励磁用電流が順番に間引かれることになるため、同期電流の1周期の時間幅に対するパルス状のロータ励磁用電流通電時のトルクのピーク状変化の時間幅が相対的に小さくなる。また、これにより、平均トルクが増加し、トルク波形歪も減少する。また、各相のパルス状のロータ励磁用電流が順番に間引かれることになるため、各相の相電流間のアンバランスを低減することができる。
(通電例1)
回転数5000rpmで電気角4π/3(n=2)ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合のシミュレーション結果を図17〜図19に示す。この通電例によれば各相の相巻線に均等にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる。また、図18、図19に示すように、回転数の増大にもかかわらずトルクリップルの増大を低減でき、平均トルクを増大できることがわかる。
(通電例2)
回転数9000rpmで電気角4π/3ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合のシミュレーション結果を図20、図21に示す。この通電例によれば各相の相巻線に均等にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる。これにより、回転数の増大にもかかわらずトルクリップルの増大を低減でき、平均トルクを増大できることがわかる。
(通電例3)
回転数9000rpmで、3相の相巻線に電気角8π/3ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合のシミュレーション結果を図22、図23に示す。この通電例によれば各相の相巻線に均等にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる。これにより、回転数の増大にもかかわらずトルクリップルの増大を低減でき、平均トルクを増大できることがわかる。
(通電例4)
回転数9000rpmで、3相の相巻線に電気角10π/3ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合のシミュレーション結果を図24、図25に示す。この通電例によれば各相の相巻線に均等にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる。これにより、回転数の増大にもかかわらずトルクリップルの増大を低減でき、平均トルクを増大できることがわかる。
(通電例5)
回転数9000rpmで3相の相巻線に電気角5π/3ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合のシミュレーション結果を図26、図27に示す。ただし、パルス状のロータ励磁用電流の通電方向は時間順次に反転される。この通電例によれば各相の相巻線に均等にパルス状のロータ励磁用電流を通電できる。これにより、回転数の増大にもかかわらずトルクリップルの増大を低減でき、平均トルクを増大できることがわかる。
(通電例6)
通電例6を図28〜図29を参照して説明する。ただし、この通電例は上記通電例と同時に実施可能である。
図28は、1相の同期電流50を発生するためのPWM電圧100の1部を示し、図29は図28に示す1相のPWM同期電圧100にパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧200を重畳した波形を示す。塗りつぶした領域は、PWM電圧がハイレベル領域であり、空白の領域はPWM電圧がローレベルである領域である。
パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧200は、ハイレベル領域201とローレベル領域202とからなる。
図28、図29では、パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧のハイレベル領域201を直前の同期電流発生用のPWM電圧のハイレベル領域101になるべく連続して設け、それに続けてパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧のローレベル領域202をハイレベル領域201に続けて設けている。これにより、同期電流発生用のPWM電圧のローレベル領域102とハイレベル領域103が抜けている。
図28において、Tはパルス状のロータ励磁用電流の最大時間幅、T1はパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧のハイレベル領域201の時間幅、T2はパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧のローレベル領域202の時間幅である。これにより、簡単に同期電流へのパルス状のロータ励磁用電流の重畳を各相ごとに簡単かつトルクリップルやトルク歪みの増大を抑止しつつ行うことができる。
なお、この実施形態では、T1=T2とされているが、本発明はそれに限定されるものではない。また、パルス状のロータ励磁用電流の最大時間幅Tは同期電流発生用のPWM電圧の1周期と等しく且つそれと同期していることが好適であるが、それに限定されるものではない。また、図28、図29では、パルス状のロータ励磁用電流のPWM電圧のハイレベル領域201とローレベル領域202との境界を1相の同期電流のゼロクロスレベル点に一致させているが、それに限定されるものではない。
なお、図29において、300はパルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧200により生じたパルス状のロータ励磁用電流の波形を示す。 図30は、パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧200の時間幅を図29の場合よりも短縮した場合を示す。パルス状のロータ励磁用電流のPWM電圧200のデューティ比は50%とされている。パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧200の時間幅の調節により、パルス状のロータ励磁用電流301の振幅を簡単に調節できることがわかる。
図30に示すパルス状のロータ励磁用電流の時間幅を縮小した場合の波形を図31〜図33に示す。図31は、5000rpmで3相の相巻線に電気角2π/3ごとに相順次にパルス状のロータ励磁用電流を通電する場合の電流波形を示し、図32は界磁電流波形を示し、図33はトルク波形を示す。
図31〜図33により、高速回転時にパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を縮小すれば、パルス状のロータ励磁用電流の振幅が小さくなるために、同期電流の1周期の時間幅に対するパルス状のロータ励磁用電流通電時のトルクのピーク状変化の時間幅が相対的に小さくなる。つまり、高速回転時にパルス状のロータ励磁用電流の振幅を減少することにより、トルクリップルを低減できることがわかる。
(同期電流とパルス状のロータ励磁用電流との位相関係)
振幅が最も大きな相の同期電流の振幅が最大となる位相角度値(ピーク位相角度)を基準とした場合に、この相に重畳するパルス状のロータ励磁用電流の最大値すなわちパルス状のロータ励磁用電流を発生するためのPWM電圧のハイレベル領域とローレベル領域との境界の位相角αは、電気角2π=360度とする場合に、ー15°〜105°の範囲とすることが望ましい。なお、ここで、ー15°は、パルス状のロータ励磁用電流がピーク位相角度から15°だけ進んでいることを示し、105°はパルス状のロータ励磁用電流がピーク位相角度から105°だけ遅れていることを示す。このようにすれば、相電流の波形の崩れを抑止しつつ大きな振幅のロータ励磁用電流を通電することができる。
(通電制御例)
次に、上記知見に基づくパルス状のロータ励磁用電流の重畳のためのコントローラ40の制御例を図31に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、回転数とトルク指令値を読み込み(s100、s200)、回転数とトルク指令値とに基づいてパルス状のロータ励磁用電流の通電時間と通電インタバル(通電頻度)とを決定する。この決定には、予め回転数とトルク指令値とパルス状のロータ励磁用電流の通電時間と通電インタバル(通電頻度)との関係を記憶するマップを利用する。
次に、決定された通電時間と通電インタバル(通電頻度)とをもつパルス状のロータ励磁用電流を発生するためのPWM電圧信号を発生させる。次に、各相の同期電流発生用のPWM電圧信号のうち、パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧信号と重なる部分を、パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧信号に置き換える(s400)。このPWM電圧信号のタイミングは、あらかじめ決定された位相角で行われる。
このようにすれば、回転数変化にかかわらずトルク要求値に応じて安定なトルクを発生することができる。
(回転数とトルク要求値とパルス状のロータ励磁用電流の通電時間と通電インタバル(通電頻度)との関係)
マップに記載された回転数とパルス状のロータ励磁用電流の通電時間と通電インタバル(通電頻度)との関係について以下に説明する。なお、トルク要求値と実質的なパルス状のロータ励磁用電流の平均値とは略比例関係をもつため、最初に回転数によりパルス状のロータ励磁用電流の通電時間と通電インタバル(通電頻度)を決定し、決定された通電時間と通電インタバル(通電頻度)とをもつパルス状のロータ励磁用電流の平均値をトルク要求値で調節すればよい。なお、パルス状のロータ励磁用電流の正方向の通電が相順次に行われることは既述した通りである。
まず、回転数が所定しきい値を超えた場合(同期電流の1周期が所定しきい値時間を下回る場合)に、同期電流の1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を間引く。
また、回転数が所定しきい値を下回る場合(同期電流の1周期が所定しきい値時間を上回る場合)に、同期電流の1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を複数回とする。
また、同期電流の1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を変化させない範囲で、回転数が増大するにつれてパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を減らし、回転数が減少するにつれてパルス状のロータ励磁用電流の通電時間幅を増加する。
また、回転数の変化に応じてパルス状のロータ励磁用電流の通電頻度を変更する前後では、パルス状のロータ励磁用電流の平均値が変化するため、トルクが変動する。このトルク変動は、パルス状のロータ励磁用電流の通電頻度の変更前後で、パルス状のロータ励磁用電流の通電時間を調整して行う。
また、パルス状のロータ励磁用電流の正方向の通電を相順次に行う。これにより、一つの相の同期電流に特定通電方向のパルス状のロータ励磁用電流が集中することがなく、3相の電機子電流のアンバランスやオフセットを低減することができる。
また、パルス状のロータ励磁用電流の通電を各相順に行うとともに、各相に通電するパルス状のロータ励磁用電流の通電方向を通電ごとに反転する。このようにすれば、各相の電機子電流すなわち各相の相電流のアンバランスやオフセットを良好に低減できる。
また、パルス状のロータ励磁用電流の通電周期を一定時間内に維持する。たとえば、この一定時間は、同期電流形成用のPWM電圧の1キャリヤ周期の10乃至90%更に好適には20〜80%に維持される。このようにすれば、トルク歪みを低減することができる。
また、パルス状のロータ励磁用電流の1回の通電を、同期電流発生用のPWM電圧の1キャリヤ周期内にて行う。このようにすれば、PWM電圧の1キャリヤ周期のパルス幅の調節によりパルス状のロータ励磁用電流の調節を行うことができ、回路構成を顕著に簡素化することができる。また、既述したように、パルス状のロータ励磁用電流形成のためのPWM電圧が同期電流形成のためのPWM電圧と時間的に重なることがなく、それにより同期電流の波形が損なわれることがない。
(回転数変化がトルクに与える影響)
回転数変化がトルクに与える影響を次に説明する。
まず、回転数変化により一定の時間内における界磁電流ピーク変化36の相対時間幅が変化する。たとえば、高速回転時には、同期電流の1周期に要する時間が短くなる。界磁電流ピーク変化36は同期電流の1周期当たり所定回数発生する。このため、界磁電流ピーク変化36の影響が高速回転時に増大する。この問題は、高速回転時にパルス状のロータ励磁用電流の通電頻度を減らすことにより、言い換えればパルス状のロータ励磁用電流を間引くことにより抑止される。また、低速回転時にはパルス状のロータ励磁用電流の通電頻度を増大することにより、言い換えれば、同期電流の1周期当たりのパルス状のロータ励磁用電流の通電回数を増大することにより抑止される。
また、回転数が変化すると、パルス状のロータ励磁用電流の通電インタバルが変化するため、高速回転時に界磁電流の1周期が短くなって、この1周期におけるその減衰が少なくなる。これは、界磁電流リップル38を減少させる。
更に、回転数増加によりパルス状のロータ励磁用電流のインタバルが短くなる。このことは、一定時間当たりのパルス状のロータ励磁用電流の平均値の増大を意味し、トルクアップを意味する。したがって、要求トルクに対応する界磁電流を発生するためには、回転数に応じてパルス状のロータ励磁用電流の通電頻度又は通電時間幅を調整する必要がある。
(変形態様)
上記実施形態では、同期電流としてのモータ電流へのパルス状のロータ励磁用電流の重畳に付いて説明したが、同期電流としての発電電流へのパルス状のロータ励磁用電流の重畳も同様に可能である。
なお、上記説明では、同期機すなわち装置として発明を説明したが、本発明を回転数に応じてパルス状のロータ励磁用電流の通電時間又は通電頻度を調整する制御方法として把握することもできる。
実施例の可変速界磁巻線型同期機の構成を示す模式軸方向断面図である。 図1の可変速界磁巻線型同期機のロータを示す部分拡大周方向展開図である。 図1の可変速界磁巻線型同期機のステータ回路図である。 図1の可変速界磁巻線型同期機ロータ回路を示す回路図である。 パルス状のロータ励磁用電流の通電モードを説明する説明図である。 ある通電例における電流波形を示すタイミングチャートである。 図6における界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図6におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図9におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図11におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 図11におけるトルク波形(拡大)を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図14におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 図14におけるトルク波形(拡大)を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図17におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 図17におけるトルク波形(拡大)を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図20におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図22におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図24におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図26におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 ある通電例における同期電流発生用のPWM電圧波形を示すタイミングチャートである。 図28における同期電流及びパルス状のロータ励磁用電流を発生するためのPWM電圧波形を示すタイミングチャートである。 図29において、パルス状のロータ励磁用電流発生用のPWM電圧の通電時間幅を調整することによるパルス状のロータ励磁用電流の振幅が変化することを示すタイミングチャートである。 ある通電例における電流波形及び界磁電流波形を示すタイミングチャートである。 図31におけるトルク波形を示すタイミングチャートである。 図31におけるトルク波形(拡大)を示すタイミングチャートである。 回転数及びトルク指令に応じてパルス状のロータ励磁用電流を発生させるための制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 ステータ
2 ステータコア
3 ステータコイル(電機子巻線)
4 ロータ
5 ロータコア
6 ロータコイル(界磁巻線)
7 ロータシャフト(回転軸)
8 フレーム
10 位置センサ(回転位置センサ)
12 ダイオード
20 インバータ
21〜23 上アーム素子
24〜26 下アーム素子
40 コントローラ
510 コアティース部(界磁極)

Claims (7)

  1. 電機子巻線が巻装されたステータと、
    界磁巻線が巻装されたロータコアを有して前記ステータに対面しつつ回転するロータと、
    前記界磁巻線と直列接続されて前記電機子巻線に流れる電機子電流により前記界磁巻線に誘導される誘導交流電流を一方向に規制して前記界磁巻線に界磁電流を通電する電流抑制回路部と、
    前記ロータと同期回転する回転磁界を形成する同期電流に相当する電機子電流基本波成分を前記電機子巻線に通電するとともに前記同期電流の周波数を調節して前記ロータの回転数を変更する電流制御回路と、
    を備え、
    前記電流制御回路は更に、前記界磁巻線に前記界磁電流を発生させるためのパルス状のロータ励磁用電流を前記同期電流の1周期よりも短く設定された所定の通電期間だけ前記電機子巻線に通電する可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    回転数の変化が所定しきい値以上の場合に、前記ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりの前記パルス状のロータ励磁用電流の通電回数を前記同期電流の周期に正相関を有して設定し、
    回転数の変化が所定しきい値未満の場合に、前記ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりの前記パルス状のロータ励磁用電流の1回の通電時間幅を、回転数に負相関を有して調節することにより、前記同期電流の1周期の時間幅の変化に伴う平均界磁電流の変動を抑制することを特徴とする可変速界磁巻線型同期機。
  2. 請求項1記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    回転数が所定しきい値を超える場合に前記ロータの電気角2π×n当たり且つ1相当たりの前記パルス状のロータ励磁用電流の通電回数をn(n≠m、mは相数)回未満に間引く可変速界磁巻線型同期機。
  3. 請求項1記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    回転数が所定しきい値を下回る場合に前記ロータの電気角2π当たり且つ1相当たりの前記パルス状のロータ励磁用電流の通電回数を2回以上に設定する可変速界磁巻線型同期機。
  4. 請求項記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    前記パルス状のロータ励磁用電流の正方向の通電を、相順次に行う可変速界磁巻線型同期機。
  5. 請求項記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    前記パルス状のロータ励磁用電流の通電を各相順に行うとともに、各相に通電するパルス状のロータ励磁用電流の通電方向を通電ごとに反転する可変速界磁巻線型同期機。
  6. 請求項1記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    前記パルス状のロータ励磁用電流の通電周期を一定時間内に維持する可変速界磁巻線型同期機。
  7. 請求項1記載の可変速界磁巻線型同期機において、
    前記電流制御回路は、
    前記パルス状のロータ励磁用電流の1回の通電を、前記同期電流発生用のPWM電圧の1キャリヤ周期内にて行う可変速界磁巻線型同期機。
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