JP4802958B2 - 回転電機装置 - Google Patents

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Description

本発明は回転電機装置に関するものである。
ステータコイルに交流の電機子電流を流すことにより回転磁界を形成し、その回転磁界に同期してロータが回転する回転電機は同期機と呼ばれている。同期機としては、磁石式、界磁巻線式、リラクタンス式、さらにはそれらをミックスした形式のロータ構造が知られている。
界磁巻線型同期機は、高価な永久磁石をロータコアに装着する必要がなく、磁石に対する耐遠心力を考慮する必要もない。その上、界磁巻線に流れる電流によりトルクや発電(誘起)電圧を自在に制御できるため、自動車走行動力発生用途などの速度可変型回転電機において実用性に優れている。ブラシを使わない構造でトルク制御が容易な界磁巻線型同期機は、例えば特許文献1に提案されている。
特開平7−95790号公報
しかしながら、特許文献1に開示された界磁巻線型同期機は、ロータ位置に同期しバイアス周波数の変調波形によって振幅変調された多相交流電流をステータ巻線に流すものである。そのため、ロータ界磁巻線に大きなリップルを持った電流が流れ、その結果としてトルクリップルが大きくなってしまうという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、トルクリップルの発生を抑制することが可能な回転電機装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。
請求項1に記載の発明は、多相の電機子巻線が巻装されたステータと界磁巻線が巻装され前記ステータに対面しつつ回転可能なロータとを有する同期機と、直交電力変換を行い、前記電機子巻線に交流電力を供給するインバータと、前記ロータの回転位置に対応した回転磁界を形成する同期電流に前記同期電流とは異なる波形のロータ励磁用電流を重畳させた電機子電流を前記電機子巻線に流すように前記インバータを制御する制御部と、前記インバータに給電可能な直流電源装置とを備える回転電機装置に関するものである。そして、前記ロータ励磁用電流により誘導される誘導電流の流れを一方向に規制する電流規制回路を設けて前記界磁巻線を構成し、第1電圧値の電圧を出力する第1出力部と前記第1電圧値よりも高い第2電圧値の電圧を出力する第2出力部とを設けて前記直流電源装置を構成し、少なくとも前記ロータ励磁用電流を流す場合に前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴としている。
この回転電機装置では、同期電流にロータ励磁用電流を重畳させた電機子電流が電機子巻線に流れる。ロータ励磁用電流により界磁巻線に誘導電流が誘導される。誘導電流は電流規制回路により一方向の流れに規制され、回転子の所定の部位に磁極を形成する。そして、回転子の回転位置に対応させて電機子巻線に同期電流を流すことにより、回転子に回転トルクが生じる。
ロータ励磁用電流を流す期間は界磁巻線に流れる誘導電流が変動し、その結果としてロータの回転トルクにも変動(トルクリップル)が生じる。この点、本発明の回転電機装置では、第1及び第2の出力値をそれぞれ出力する第1及び第2の出力部が設けられている。そして、少なくともロータ励磁用電流を流す場合には第1電圧値よりも高電圧の第2出力値の電圧がインバータに印加される。高電圧をインバータに印加してロータ励磁用電流の電流値を大きくすることで、所定の誘導電流を誘導するためにロータ励磁用電流を流す時間を少なくすることが可能となる。このため、誘導電流の変動時間も低減され、この結果としてロータに生じるトルクリップルの幅(発生時間)を低減することが可能となる。そして、トルクリップルを低減することで、電動機の振動及び騒音を抑制することが可能となる。
請求項2に記載の発明では、常時前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴としている。これにより、第1出力部と第2出力部との切り替えをする必要がなく、構成を簡易にすることが可能となる。
請求項3に記載の発明では、前記ロータ励磁用電流を流す場合にのみ前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴としている。これにより、所定の誘導電流を誘導するためにロータ励磁用電流を流す時間を少なくすることができるので、誘導電流の変動時間も低減される。そして、この結果としてロータに生じるトルクリップルの幅(発生時間)を低減することが可能となる。また、同期電圧は同期機に最適な電圧とすることが可能となるので、回転電機装置のシステム全体における効率を向上することが可能となる。
請求項4に記載の発明のように、前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力するバッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第1出力部からの出力電圧を前記第2電圧値に昇圧して出力する昇圧回路を設けることが好ましい。昇圧回路を用いることにより、簡易な構成でバッテリの第1電圧値をそれより高圧の第2電圧値に昇圧することが可能となる。
なお、請求項5に記載の発明のように、前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力するバッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第1出力部からの出力電圧を前記第2電圧値に昇圧して出力する昇圧回路を設け、前記インバータとの接続を前記第1出力部又は前記第2出力部のいずれかに切り替えるスイッチ部を設けてもよい。また、請求項6に記載の発明のように、前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力する第1バッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第2電圧値を定格値とし前記第2電圧値の電圧を出力する第2バッテリを設け、前記インバータとの接続を前記第1出力部又は前記第2出力部のいずれかに切り替えるスイッチ部を設けてもよい。
そして、請求項7に記載の発明のように、前記スイッチ部の切り替えを制御するスイッチ制御部を設け、前記ロータ励磁用電流を流す場合に前記第2出力部から前記インバータに給電されるように前記スイッチ制御部により前記スイッチ部を切り替えてもよい。
第1電圧値と第2電圧値とを切り替えてインバータに印加可能とすることができるので、ロータ励磁用電流を流す場合には高電圧をインバータに印加することが可能となる。これにより、所定の誘導電流を誘導するためにロータ励磁用電流を流す時間を少なくすることができるので、誘導電流の変動時間も低減される。そして、この結果としてロータに生じるトルクリップルの幅(発生時間)を低減することが可能となる。また、同期電圧は同期機に最適な電圧とすることが可能となるので、回転電機装置のシステム全体における効率を向上することが可能となる。
請求項8に記載の発明では、前記制御部は、前記同期電流の周期よりも短い所定時間だけ前記ロータ励磁用電流を重畳させるように前記インバータを制御することを特徴としている。同期電流の1周期のうち短い時間にだけロータ励磁用電流を重畳させることで、ロータ励磁用電流により生じる誘導電流の変動時間も短くすることができる。この結果、ロータに生じるトルクリップルの幅(発生時間)を低減することが可能となる。そして、トルクリップルを低減することで、電動機の振動及び騒音を抑制することが可能となる。
請求項9に記載の発明では、前記ステータは前記ロータとの対向面に複数の磁気突極を有し、前記制御部は、隣り合う前記磁気突極を前記ロータの一の点が通過する周期よりも短い所定の期間だけ前記ロータ励磁用電流を重畳させるように前記インバータを制御することを特徴としている。
ロータはステータの磁気突極から吸引又は反発力を受けて回転する。そのため、ロータの一の点(例えばロータに形成された磁極)はステータの磁気突極と対向している場合と対向していない場合とで磁気突極から受ける力が変化する。そのため、隣り合う磁気突極をロータの一の点が通過する度に周期的なトルクの変動(トルクリップル)が生じる。そして、この周期的なトルク変動に加えて、ロータにはロータ励磁用電流を重畳することによるトルクリップルも生じる。仮に、ロータ励磁用電流を重畳することによって生じるトルクリップルが上記周期的なトルクリップルに比べて時間的に長いものであると、ロータ励磁用電流によって生じるトルクリップルによる電動機の振動及び騒音が目立つこととなる。この点、本発明では、ロータの一の点が隣り合う磁気突極を通過する周期よりも短い所定の期間だけロータ励磁用電流が重畳される。このため、ロータ励磁用電流を重畳することによって生じるトルクリップルを上記周期的なトルクリップルに比べて時間的に短いものとすることができる。この結果、ロータ励磁用電流によって生じるトルクリップルによる電動機の振動及び騒音を目立ちにくくすることが可能となる。
請求項10に記載の発明では、前記制御部は、前記同期電流を発生する同期電圧に、相ごとに定められた所定の前記ロータ励磁用電流を発生するロータ励磁用電圧を重畳するよう前記インバータを制御することを特徴としている。これにより、同期電流とそれに重畳されたロータ励磁用電流との合成電流の波形を好適なものとすることができる。例えば、ロータ励磁用電流をロータトルクの発生への影響の少ないタイミングで重畳させるなど、予め定めた好適な電流波形とすることができる。
請求項11に記載の発明では、前記同期電圧に前記ロータ励磁用電圧を重畳させた場合の電圧値が前記第2出力値であることを特徴としている。これにより、同期電圧にロータ励磁用電圧を重畳させる場合にも、第2出力値の電圧で好適にインバータを制御することが可能となる。
請求項12に記載の発明では、前記ロータ励磁用電圧をパルス電圧又はPWM電圧により形成するとともに、当該ロータ励磁用電圧をPWM電圧により形成される前記同期電圧に重畳することを特徴としている。これにより、簡易かつ良好に同期電圧にロータ励磁用電圧を重畳させることが可能となる。
請求項13に記載の発明では、前記ロータ励磁用電圧を、前記同期電圧のゼロクロス点近傍で重畳することを特徴としている。このようにすれば、インバータに印加する電圧を増大することなく、大きなロータ励磁用電圧を重畳することが可能となる。
以下、本発明の回転電機装置を車両の走行動力発生用の走行モータとして具現化した場合の一実施の形態について説明する。
まず、本実施形態の走行モータの構成について説明する。図1は本実施形態の走行モータの全体構造を示す軸方向断面図、図2は走行モータの軸方向の一部断面図、図3は回転電機装置の回路図である。図1に示すように、本実施形態の走行モータ10は、ハウジング11、ロータ20、ステータ30を含んで構成されている。
ロータ20は、シャフト21、ロータコア22及びロータコイル23等を含んで構成されている。ロータコア22はシャフト21に固定されている。また、シャフト21は一組の軸受12,13を介してハウジング11に回転自在に支持されている。
シャフト21には磁性輪板24が固定されており、この磁性輪板24の外周には一定の間隔で磁気突極が設けられている。磁性輪板24の外周面に対向する位置には回転位置センサ14が設けられている。回転位置センサ14は磁気突極の通過を検出することによりロータ20の回転位置を検出し、検出結果をコントローラ40に送信する。
図2に示すように、ロータコア22の外周側には、複数のロータコイル収容溝25がロータコア22の軸方向に貫通して設けられている。周方向に隣り合うロータコイル収容溝25間にはロータコアティース部26が形成されている。そして、その最外周部分にはロータコイル収容溝25を狭窄すべく周方向両側に延在する鍔部27が設けられている。ロータコイル収容溝25には、ロータコイル23が巻装されている。ロータコイル23はロータコアティース部26に界磁束Φを形成すべくその周りにロの字状に巻装されている。なお、ロータコイル23の巻装方法はロの字状の他、つづら折り状等に巻装してもよい。
ステータ30は、ロータ20の外径側に配置されている。ステータ30は、ステータコア31とステータコイル32とにより構成されている。ステータコア31は円筒状であり、ハウジング11の内周壁面に固定されている。ステータコア31の内周側には、複数のスロット33がステータコア31の軸方向に貫通して設けられている。周方向に隣り合うスロット33間にはステータコアティース部34が形成されている。ステータコイル32は3相の相コイルU32,V32,W32により形成され、各相コイルU32,V32,W32は隣接するスロット33に順次巻装されている。そして、ステータコイル32に電流が流れることにより、ステータコアティース部34が磁化されて磁気突極を形成される。
図3に示すように、ステータコイル32は、U相コイル32UとV相コイル32VとW相コイル32Wとを中性点Nで接続することによりY結線されている。バッテリ50と各相コイル32U,32V,32Wの外部引き出し端子との間には、昇圧回路60及び3相インバータ70が接続されている。3相インバータ70は3つの上アーム素子71と3つの下アーム素子72とを有し、各アーム素子はそれぞれIGBT73とフライホイールダイオード74とにより構成されている。勿論、各アーム素子をMOSトランジスタに代替してもよい。
インバータ70は、昇圧回路60を介してバッテリ50に接続されている。昇圧回路60は、バッテリ50から入力される第1電圧V1を第2電圧V2まで昇圧するためのものである。本実施形態の昇圧回路60は、昇圧用スイッチ61のオン動作によりインダクタ62にてエネルギーが蓄積され、オフ動作によりエネルギーがダイオード63を通じて放出される昇圧チョッパ方式の昇圧回路60である。本実施形態では、第1電圧V1は200V、第2電圧V2は600Vに設定されている。すなわち、昇圧回路60により第1電圧V1を3倍の第2電圧V2に昇圧する。昇圧回路60で昇圧された電圧はインバータ70に入力される。
ロータコイル23はバッテリ50とは接続されておらず、ダイオード28を通じて短絡されている。また、ダイオード28と並列に電流平滑用コンデンサ29が接続されている。ダイオード28はロータコイル23に誘導された交流電流を半波整流し、周方向に隣り合うロータコアティース部26を交互にN極とS極とに励磁して磁極を形成する。
コントローラ40は回転位置センサ14からロータ20の回転位置情報を取得する。そして、ロータ20の回転位置に対応した電機子電流(同期電流)をステータコイル32に通電すべくインバータ70を断続制御する。ロータ20の回転位置に対応させてインバータ70を断続制御することにより、ロータ20に回転トルクを生じさせる。コントローラ40は、ロータ20の回転と同期しない特別の交流電流(以下「ロータ励磁用電流」と呼ぶ)をステータコイル32に流すようなインバータ70の断続制御も行っている。したがって、ステータコイル32に流れる電機子電流は同期電流とロータ励磁用電流との和となる。また、ステータコイル32に印加される電機子電圧は、トルク発生用の電圧である同期電圧とロータ励磁用電流発生用の電圧であるロータ励磁用電圧との和となる。
インバータ70による三相電機子電流の通電制御例を、図4及び図5を用いて説明する。図4に示すように、トルク発生用の電流である各相の同期電流Itu,Itv,Itwは正弦波波形の電流であり、上述のようにロータ20の回転位置に対応してインバータ70を断続制御することにより発生される。ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwは相ごとに予め定められたパルス状波形の電流であり、インバータ70を断続制御することによりロータ20にトルクを発生させない位相で瞬時的に発生される。すなわち、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwによる励磁用磁束はロータ20のd軸方向に作用させるものであり、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwによりトルクは発生しない。ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwをステータコイル32に流すことによりロータコイル23を貫通する磁束を変化させ、これによりロータコイル23に磁束変化を打ち消す向きの電流を発生させる。そして、発生した電流をダイオードで半波整流することにより、ロータコアティース部26を励磁する。
図5に示すように、実際にステータ30の各相コイルに流れる電機子電流の各相電流Iu,Iv,Iwは各相の同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した電流となる。そして、各相電流Iu,Iv,Iwをステータコイル32に通電することにより、ロータ20を励磁するとともにロータ20に回転トルクを生じさせることが可能となる。
次に、各相の同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳する方法を説明する。
図6は、ロータ励磁用電流の波形の一例を示している。このようなパルス状のロータ励磁用電流を通電するためには、互いに極性が異なるパルス状のロータ励磁用電圧(正パルス電圧と負パルス電圧)をステータコイル32に印加する必要がある。一方、図4に示すような正弦波状の同期電流は、図7に示すようなPWM相電圧波形を印加することにより発生させることができる。
図8は、一相の正弦波状の同期電圧(例えばVtu)におけるゼロクロス点近傍の波形と、その波形電圧を形成するためのPWM相電圧波形を示している。図8において、黒く塗りつぶされて描かれている部分はPWM相電圧波形のオン期間、白抜きで描かれている部分はオフ期間を示している。
図9は、図8で示した同期電圧Vtuのゼロクロス点近傍において、ロータ励磁用電圧Vfuを重畳したPWM相電圧波形を示している。図9に示す例では、正弦波状の同期電圧Vtuにおけるゼロクロス点近傍に設定されたロータ励磁用電圧Vfuの重畳期間Tにおいて、ロータ励磁用電圧Vfuとしての正パルス電圧と負パルス電圧とが重畳されている。すなわち、同期電圧Vtuが正値である位相期間T1においてPWM波形のオフ期間をオン期間に変換することで正パルス電圧を重畳し、同期電圧Vtuが負値である位相期間T2においてPWM波形のオン期間をオフ期間に変換することで負パルス電圧を重畳している。
なお、上述の説明では、簡単のため、同期電圧Vtuのゼロクロス点近傍におけるロータ励磁用電圧Vfuの重畳方法を説明したが、他のタイミングにおいても同様の方法で同期電圧Vtuにロータ励磁用電圧Vfuを重畳することが可能である。
また、本実施形態では、同期電流Itu,Itv,Itwの周期に対して比較的短い期間Tだけ、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させる。具体的には、ロータ20の回転時において、ロータコアティース部26がステータ30の内周側の隣り合うステータコアティース部34を通過する時間間隔(t0)よりも短い期間(例えばt0の1/4の期間)だけロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させる。
(シミュレーション結果)
本実施形態における走行モータ10を作動させたシミュレーションの結果を以下に説明する。本実施形態の走行モータ10の他に、比較例1及び2としての走行モータ10についてもシミュレーションを行った。比較例1及び2の走行モータ10では、バッテリ50とインバータ70との間に昇圧回路60は設けず、バッテリ50からインバータ70に直接給電した。すなわち、本実施形態ではインバータ70には約600Vの第2電圧V2を印加したのに対し、比較例1及び2では約200Vの第1電圧V1を印加した。
比較例1はこの点を除くと、構成及びインバータ70のスイッチングの制御等も本実施形態と同一である。すなわち、図10に示すように、同期電圧Vtu及びロータ励磁用電圧Vfuを形成するPWM相電圧波形の高さ(印加電圧)が異なるが、ロータ励磁用電圧Vfuを重畳するためのPWM相電圧波形の幅(印加時間)は本実施形態と同様である。
また、比較例2はバッテリ50からインバータ70に直接給電した点に加えて、ロータ励磁用電圧Vfuをステータコイル32に印加する時間が本実施形態と相違している。すなわち、図11に示すように、同期電圧Vtu及びロータ励磁用電圧Vfuを形成するPWM相電圧波形の高さ(印加電圧)に加えて、ロータ励磁用電圧Vfuを重畳するためのPWM相電圧波形の幅(印加時間)を本実施形態に対して変更した。具体的には、パルス状のロータ励磁用電流Ifuを発生させるためのロータ励磁用電圧Vfuにおける正パルスの印加開始から負パルスの印加終了までの時間を、本実施形態の3倍とした。
(本実施形態)
図12は、本実施形態における各相の同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した各相電流Iu,Iv,Iwの電流と、ロータコイル23に生じる励磁電流Irとを示す波形図である。また、図13は本実施形態におけるロータ20に生じるトルクの波形図である。図14は、図13におけるA部拡大図である。
図12から、同期電流Itu,Itv,Itwにパルス状のロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させた各相電流Iu,Iv,Iwをステータコイル32に流すことにより、ロータコイル23に励磁電流Irが流れていることが理解できる。また、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwが重畳されるタイミングで励磁電流Irが変動していることも図12から理解できる。図13及び図14に示されるように、ロータ20には短い周期t0で繰り返されるトルク変動(トルクリップル)が生じている。ロータ20は、ステータコアティース部34に形成された磁気突極からの吸引又は反発力を受けて回転する。このトルクリップルは、ロータコアティース部26に形成される磁極がスロット33とステータコアティース部34とを交互に通過する際に生じるものである。また、図13及び図14からは、このトルクリップルよりも急峻に大きく変動するトルクリップルが生じていることも分かる。このトルクリップルは、励磁電流Irの変動に伴いロータ20に発生するものである。しかし、本実施形態では、ロータ励磁用電流を重畳させる時間Tを、ロータ20回転時にロータコアティース部26がステータ30の内周側の隣り合うステータコアティース部34を通過する時間間隔t0よりも短い期間とした。そのため、図13に示すように、トルクリップルの幅は非常に小さいものであり、振動及び騒音等への影響についても実用上許容可能なレベルのものであった。
(比較例1)
図15は、比較例1における各相の同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した各相電流Iu,Iv,Iwの電流と、ロータコイル23に生じる励磁電流Irとを示す波形図である。また、図16は比較例1におけるロータ20に生じるトルクの波形図である。
図15に示されるように、比較例1においても同期電流Itu,Itv,Itwにパルス状のロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させた各相電流Iu,Iv,Iwをステータコイル32に流すことにより、ロータコイル23に励磁電流Irが流れていることが理解できる。また、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwが重畳されるタイミングで励磁電流Irが変動していることも図15から理解できる。但し、比較例1においては、バッテリ50とインバータ70との間に昇圧回路60を設けず、バッテリ50からインバータ70に直接給電した。そのため、本実施形態と比較するとロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwも小さくなり、励磁電流Irも小さくなっている。その結果として、図16に示すようにロータ20に発生するトルクも小さくなり、大きなトルクを必要とする状況下ではトルク不足となるおそれもある。
(比較例2)
図17は、比較例2における各相の同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した各相電流Iu,Iv,Iwの電流と、そのときにロータコイル23に生じる励磁電流Irとを示す波形図である。また、図18は比較例1におけるロータ20に生じるトルクの波形図である。図19は、図18におけるB部拡大図である。
比較例2においては、ロータ励磁用電圧Vfuを重畳するためのPWM相電圧波形の幅(印加時間)を本実施形態及び比較例1に対し約3倍の時間(3T)とした。そのため、図17に示されるように、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwが大きくなり、その結果として励磁電流Irも本実施形態と同等の大きさとなっている。そして、図18に示すように、励磁電流Irが大きくなることによりロータ20に発生するトルクも本実施形態と同等の大きさとなっている。このため、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwの重畳時間を増大させることにより、ロータ20に発生するトルクに関しては実用的な大きさに増大することが可能となった。
しかし、図17から分かるように、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwの重畳時間(重畳幅)を本実施形態の約3倍としたことに伴い、ロータコイル23に励磁電流Irの変動時間が大きくなった。このため、図19に示すように、比較例2においては、励磁電流Irの変動に伴いロータ20に発生するトルクリップルの幅(時間)も本実施形態におけるトルクリップルの時間幅Tの約3倍となった。この結果、大きな回転トルクが要求される場合に振動及び騒音等の影響が大きくなり、実用上問題が生じるおそれがある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
本実施形態では、昇圧回路60により昇圧された第2電圧V2がインバータ70に印加される。高電圧をインバータ70に印加することでロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwの値を大きくすることが可能となる。このため、所定の誘導電流をロータコイル23に誘導するためにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳する時間を低減することができる。ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳するタイミングでは励磁電流Irが変動するが、本実施形態ではその変動時間を低減することができる。この結果、ロータ20に生じるトルクリップルの発生時間も低減することができる。そして、トルクリップルを低減することで、走行モータ10の振動及び騒音を抑制することが可能となる。
本実施形態では、同期電流Itu,Itv,Itwの周期に対して比較的短い期間だけ、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させている。これにより、励磁電流Irの変動時間が低減され、ロータ20に生じるトルクリップルの発生時間も低減することができる。
ロータ20には、ロータコアティース部26に形成される磁極がスロット33とステータコアティース部34とを交互に通過する度に繰り返される短い周期のトルクリップルが生じている。この短い周期のトルクリップルに加えて、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した際にトルクリップルが生じることとなる。この点本実施形態では、ロータ20の回転時において、ロータコアティース部26がステータ30の内周側の隣り合うステータコアティース部34を通過する時間間隔(t0)よりも短い期間だけロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させている。これにより、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した際に生じるトルクリップルの幅(発生時間)を上記ステータコアティース部34を通過する度に生じる短い周期のトルクリップルの幅よりも小さくすることができる。これにより、上記周期的なトルクリップルに対して、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した際に生じるトルクリップルにより走行モータ10の振動及び騒音が目立つことを抑制することが可能となる。
本実施形態では、同期電流Itu,Itv,Itwに、相ごとに定められた所定のロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳させている。これにより、同期電流Itu,Itv,Itwにロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを重畳した各相電流Iu,Iv,Iwの波形を好適なものとすることができる。例えば、ロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwをロータトルクの発生への影響の少ないタイミングで重畳させるなど、好適な電流波形とすることができる。
本実施形態では、ステータコイル32に印加される電機子電圧(第2電圧V2)は、同期電圧Vtuとロータ励磁用電圧Vfuとの和となる。これにより、同期電圧Vtuにロータ励磁用電圧Vfuを重畳させる場合にも、第2電圧V2で好適にインバータを制御することが可能となる。
本実施形態では、パルス状のロータ励磁用電圧VfuをPWM電圧により形成された同期電圧Vtuに重畳させた。具体的には、同期電圧Vtuを形成するPWM電圧のオン期間とオフ期間とを適宜変換してパルス状のロータ励磁用電圧Vfuを重畳させた。これにより、簡易かつ良好に同期電圧にロータ励磁用電圧Vfuを重畳させることが可能となる。なお、ロータ励磁用電圧VfuもPWM電圧で形成するようにしてもよい。
本実施形態では、同期電圧Vtuのゼロクロス点近傍においてロータ励磁用電圧Vfuを重畳した。これにより、インバータ70に印加する電圧を増大することなく、大きなロータ励磁用電圧Vfuを重畳することが可能となる。
本実施形態では、バッテリ50の第1電圧V1を昇圧回路60により昇圧した。このため、簡易な構成で昇圧を行うことができる。また、バッテリ50の他に、高電圧のバッテリを装備しなくてもよいので、コストを抑えることもできる。また、昇圧回路60で昇圧した第2電圧を常時インバータ70に印加する構成としたので、インバータ70に印加する電圧値を切り替えるためのスイッチ手段は不要である。このため、構成が簡易となる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
(変形例1)
上記実施形態では、バッテリ50の第1電圧V1を昇圧回路60で第2電圧V2にまで昇圧し、その昇圧された電圧でインバータ70が駆動された。しかし、図20に示すように、バッテリ50及び昇圧回路60の出力がそれぞれ入力されるスイッチ部80を設け、スイッチ部80の切替操作によりバッテリ50又は昇圧回路60の出力を適宜選択してインバータ70を駆動するようにしてもよい。具体的には、スイッチ部80の第1スイッチ81をオンとし第2スイッチ82をオフとすることにより、バッテリ50の第1電圧V1でインバータ70を駆動することが可能となる。また、スイッチ部80の第1スイッチ81をオフとし第2スイッチ82をオンとすることにより、昇圧回路60の出力である第2電圧V2でインバータ70を駆動することが可能となる。そして、少なくともロータ励磁用電圧Vfuを印加する場合に、第2電圧V2でインバータ70を駆動するようにする。
これにより、高電圧のロータ励磁用電圧Vfuをステータコイル32に印加することが可能となるので、短時間のロータ励磁用電圧Vfuの印加で所望のトルクを得るために必要なロータ励磁用電流Ifu,Ifv,Ifwを流すことが可能となる。そして、ロータ励磁用電圧Vfuを印加する際に生じるトルクリップルを抑制することが可能となる。また、同期電圧Vtu,Vtv,Vtwは走行モータ10に最適な電圧を供給することが可能となるので、システム全体の効率を向上することが可能となる。
なお、上記実施形態及び変形例1で示した昇圧回路60は一例であり、昇圧回路60の構成及び昇圧の方法は上記のものに限定されないのはいうまでもない。
(変形例2)
上記変形例1では、スイッチ部の切替操作によりバッテリ50又は昇圧回路60の出力を適宜選択してインバータ70を駆動するようにした。しかし、図21に示すように、第1電圧を定格値とする第1直流電源51と第1電圧よりも高電圧の第2電圧を定格値とする第2直流電源52とを設け、スイッチ部80の切替操作により第1直流電源51又は第2直流電源52の出力を適宜選択してインバータ70を駆動するようにしてもよい。これによっても、変形例1と同様の作用効果を奏する。
(変形例3)
上記実施形態では、ロータコアティース部26に磁石を埋設しない構成とした。しかし、図22に示すように、ロータコアティース部26に磁石26aを埋設し、磁石26aによりロータ20の励磁を補助する構成としてもよい。このような構成を採用した走行モータ10においても、本発明を適用することが可能である。
走行モータの全体構造を示す軸方向断面図。 走行モータの径方向の一部断面図。 回転電機装置の回路図。 三相電機子電流の通電制御例を示す図。 同期電流にロータ励磁用電流を重畳した三相電子機電流を示す図。 ロータ励磁用電流の波形の一例を示す図。 一相の同期電流を形成するPWM相電圧波形を示す図。 一相の同期電流を形成するPWM相電圧波形のゼロクロス点近傍を示す図。 図8に示す波形にロータ励磁用電圧を重畳したPWM相電圧波形を示す図。 比較例1における同期電流にロータ励磁用電流を重畳したPWM相電圧波形を示す図。 比較例2における同期電流にロータ励磁用電流を重畳したPWM相電圧波形を示す図。 本実施形態における各相の同期電流にロータ励磁用電流を重畳した各相電流の電流とロータコイルに生じる励磁電流とを示す波形図。 本実施形態におけるロータに生じるトルクの波形図。 図13におけるA部拡大図。 比較例1における各相の同期電流にロータ励磁用電流を重畳した各相電流の電流とロータコイルに生じる励磁電流とを示す波形図。 比較例1におけるロータに生じるトルクの波形図。 比較例2における各相の同期電流にロータ励磁用電流を重畳した各相電流の電流とロータコイルに生じる励磁電流とを示す波形図。 比較例2におけるロータに生じるトルクの波形図。 図18におけるB部拡大図。 変形例1における回転電機装置の回路図。 変形例2における回転電機装置の回路図。 変形例3における走行モータの径方向の一部断面図。
符号の説明
10…走行モータ、11…ハウジング、14…回転位置センサ、20…ロータ、21…シャフト、22…ロータコア、23…ロータコイル、26…ロータコアティース部、28…ダイオード、29…電流平滑用コンデンサ、30…ステータ、31…ステータコア、32…ステータコイル、33…スロット、40…コントローラ、50…バッテリ、60…昇圧回路、61…昇圧用スイッチ、62…インダクタ、63…ダイオード、70…インバータ、71…上アーム素子、72…下アーム素子。

Claims (13)

  1. 多相の電機子巻線が巻装されたステータと、界磁巻線が巻装され前記ステータに対面しつつ回転可能なロータとを有する同期機と、
    直交電力変換を行い、前記電機子巻線に交流電力を供給するインバータと、
    前記ロータの回転位置に対応した回転磁界を形成する同期電流に前記同期電流とは異なる波形のロータ励磁用電流を重畳させた電機子電流を前記電機子巻線に流すように前記インバータを制御する制御部と、
    前記インバータに給電可能な直流電源装置とを備える回転電機装置であって、
    前記ロータ励磁用電流により誘導される誘導電流の流れを一方向に規制する電流規制回路を設けて前記界磁巻線を構成し、
    第1電圧値の電圧を出力する第1出力部と前記第1電圧値よりも高い第2電圧値の電圧を出力する第2出力部とを設けて前記直流電源装置を構成し、少なくとも前記ロータ励磁用電流を流す場合に前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴とする回転電機装置。
  2. 常時前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴とする請求項1に記載の回転電機装置。
  3. 前記ロータ励磁用電流を流す場合にのみ前記第2出力部から前記インバータに給電することを特徴とする請求項1に記載の回転電機装置。
  4. 前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力するバッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第1出力部からの出力電圧を前記第2電圧値に昇圧して出力する昇圧回路を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機装置。
  5. 前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力するバッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第1出力部からの出力電圧を前記第2電圧値に昇圧して出力する昇圧回路を設け、前記インバータとの接続を前記第1出力部又は前記第2出力部のいずれかに切り替えるスイッチ部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機装置。
  6. 前記第1出力部として前記第1電圧値を定格値とし前記第1電圧値の電圧を出力する第1バッテリを設けるとともに、前記第2出力部として前記第2電圧値を定格値とし前記第2電圧値の電圧を出力する第2バッテリを設け、前記インバータとの接続を前記第1出力部又は前記第2出力部のいずれかに切り替えるスイッチ部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機装置。
  7. 前記スイッチ部の切り替えを制御するスイッチ制御部を設け、
    前記スイッチ制御部は、前記ロータ励磁用電流を流す場合に前記第2出力部から前記インバータに給電されるように前記スイッチ部を切り替えることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の回転電機装置。
  8. 前記制御部は、前記同期電流の周期よりも短い所定時間だけ前記ロータ励磁用電流を重畳させるように前記インバータを制御することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の回転電機装置。
  9. 前記ステータは前記ロータとの対向面に複数の磁気突極を有し、
    前記制御部は、隣り合う前記磁気突極を前記ロータの一の点が通過する周期よりも短い所定の期間だけ前記ロータ励磁用電流を重畳させるように前記インバータを制御することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の回転電機装置。
  10. 前記制御部は、前記同期電流を発生する同期電圧に、相ごとに定められた所定の前記ロータ励磁用電流を発生するロータ励磁用電圧を重畳するよう前記インバータを制御することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の回転電機装置。
  11. 前記同期電圧に前記ロータ励磁用電圧を重畳させた場合の電圧値が前記第2出力値であることを特徴とする請求項10に記載の回転電機装置。
  12. 前記ロータ励磁用電圧をパルス電圧又はPWM電圧により形成するとともに、当該ロータ励磁用電圧をPWM電圧により形成される前記同期電圧に重畳することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の回転電機装置。
  13. 前記ロータ励磁用電圧を、前記同期電圧のゼロクロス点近傍で重畳することを特徴とする請求項12に記載の回転電機装置。
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