JP5466742B2 - 発電機の巻き線 - Google Patents

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Description

この発明はハウジングに取り付けられたステーター、ステーターに対して回転する永久磁石部材を備えたローターを備えた永久磁石発電機のステーター巻き線に関する。
従来、発電機の効率を向上するため、そのローターに永久磁石を使用する方法が広く普及してきた。永久磁石発電機の特長は磁力が大きいので、回転数が小さくても大きな発電出力を得られることである。しかし、永久磁石の磁力は一定であるため、回転数が増加すると、磁力が大きいが故に、電圧が上昇し過ぎる傾向が有り、その制御が難しかった。しかし、近年、本発明者により、電圧制御の方法が安易な方法で出来るようになったため(特許文献1,2,3)、次なる課題として発電機の小型化が要求されている。
例えば、自動車用発電機ではそのサイズが小さな程、搭載性が良くなり、好都合である。しかも、近年、自動車の電力需要は増加するばかりで、発電機のダウン・サイジング、出力アップが要求されている。
一方、従来、自動車用発電機として用いられている電磁石式発電機は、ローターに電磁力を作り、その外周に配置されているステーター巻き線に起電力を発生させ、発電している。しかし、電磁石の磁力が小さ過ぎて、特に低速では大きな発電電力を得られない問題がある。そこで、増速機を用い、回転速度を大きくし、発電電力を増加させているが、その方法にも限度があり、徐々に発電機のサイズが大きくなっている。しかし、そのサイズアップにも限度があり、発電電力の不足はバッテリー上がりとなって現在、ドライバーの悩みとなっている。
他方、永久磁石式発電機の自動車用発電機としての利用が何度も検討されたが、必要な性能を確保するには大型になってしまい、極端な小型化を実現出来ず、車体に搭載することが諦められている。しかし、近年、電動機ではローターを磁性材料で作成し、その中に永久磁石を埋め込むIPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)方式が提案され(非特許文献1)、電動機の低速トルクを増加させている。このIPMSMは永久磁石の磁力に加え、電流磁界を作り、磁性材料に流し、永久磁石の磁界に加え、トータルの磁力を増加させている。そこで、従来の誘導型モータに比べて高効率、小型軽量化を実現することができる同期モータとして、ハイブリッド車用モータとして利用されている。このIPMSMを発電機として応用することも考えられる。
特許第4463872号公報 特許第4712896号公報 特許第4913234号公報
オーム社「埋め込み磁石同期モーターの設計と制御」武田洋次等著
しかしながら、簡単な方法で小さなサイズの永久磁石式発電機で出力を増加させる方法はなかなか難しく、画期的実用化技術が存在しない。一方、IPMSM方式は、発電機にも応用が可能だが、制御装置が複雑で部品点数が多く、コストが高価である欠点を持っている。特に、レアアースを使ったIPMSMは、高価なものなる欠点を有している。
ここで、永久磁石式発電機の発電電力について、発電機のサイズの大型化を図らずに出力アップを図ることが難しいことを、理論式で説明する。
まず、発電機の出力は磁力の強さ、周波数、ステーター巻き線数などの特性によって決まる。即ち、下記式1及び式2で表わされる電圧と所定電圧での電流値の積で出力が決まる。
(数1)
E=4.44×Φ×f×Ws
ここでE:起電電圧、
Φ:磁力の大きさ、
f:周波数、
Ws:巻き線の巻き数
である。
(数2)
E=I×(R+(2πfL/1000)1/2
ここでI:電流、
R:巻き線の電気抵抗
L:巻き線のインダクタンス
である。
したがって、巻き数が大きければ電圧が大きくなり、巻き線の巻き数の関数であるインピーダンスが小さいほど電流Iが大きくなり、出力が大きくなる。しかしながら、通常の巻き線では前述の式1から明らかなように、巻き線をどう変えても起電力を増加させることは出来ない。勿論、磁力強さΦは磁路の磁路抵抗を変えることによってパ−ミアンス係数が大きくなる。そこでステーターの歯の材質、形状、巻き線の形状等を工夫して、出力向上を行うが、その効果は微小である。また、巻き線の巻き数を増やしても、巻き線抵抗は小さくなるが、巻き線のインダクタンスは同じで発生電圧は変わらない。
また、前述の式2で示された様に起電力に対して発生電流を大きくするためには巻き線のインダクタンスを小さくする必要がある。インダクタンスは次の式3で示される。
(数3)
L=A・μ・N/l
ここでA:巻き線の巻かれているコア面積、
μ:透磁率、
N:巻き数、
l:磁界の通路長さ
である。
式3を検証する限り、インダクタンスLを巻き線を変えることなく大幅に小さくする方法は存在しないので、発電機のサイズを大きくせずに出力アップを図ることことは出来ないことが明らかである。
本発明は、簡単な方法で小さなサイズのまま出力を増加させる永久磁石式交流発電機を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者は種々実験・研究した。当初、同位相で2個の巻き線を巻き込み、電流が2倍、出力が2倍にならないか試験したが、同じ歯に2個の巻き線を巻いた場合、巻き数が増え、巻き線抵抗は小さくなるが、巻き線のインダクタンスは同じで発生電圧は変わらない。この巻き線では巻き数が同一でインダクタンスも同じであるため、電流を2倍にすることは出来なかった。ところが、巻き線の位相をずらして2つの巻き線を巻き込むと、通過磁束のタイミングがずれ(その巻き線を通過する磁力の通過パターンが変化す)るため、それぞれの巻き線に電圧が発生する特性が有ることが判明した。そして、この電力を合算すると、ほぼ2倍の電力を得ることができた。
本発明は、かかるかかる知見に基づくものであり、ハウジングに回転自在に支持されたローターシャフト、ローターシャフトに固定され、且つ外周側に複数の永久磁石部材を取り付けたローター及びローターの外側に巻き線が巻き上げられたステーター及び電圧を一定にするスイッチング機構を有する永久磁石式交流発電機において、ローターのポールに対応するステーターの歯を3以上で相数の2以上の整数倍設けると共に、ローターのポールに対応するステーターの巻き線が短節巻きの複数の巻き線から成り、かつ複数の巻き線を巻き込む歯をずらして短節巻きされた複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込み、複数のステーター巻き線で発生する交流電力がそれぞれ独立して整流器により整流され、直流電流に変換後、結線を合流させ、直流電流を合算して用いるようにしている。
ここで、発電機が複相の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯が相数の2以上の整数倍の本数であると共に、ローターのポールに対応するステーターの巻き線が短節巻きの複数の巻き線から成り、かつ複数の巻き線を巻き込む歯をずらして複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込まれるものであって、第1相に対応する複数の巻き線に対し次相以降の複数の巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置に配置されていることが好ましい。
特に、発電機が複相の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯は相数の2以上の整数倍の本数であり、1ポールに対応するステーター巻き線が整数と同数の巻き線から成り、かつローターのポールに対応する歯の数から整数より1少ない数を減じた本数の歯を跨ぐ短節巻きとし、1歯ずらしで短節巻きされた複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むものとし、第1相に対応する巻き線に対し次相以降のステーター巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置から配置したものであることがより好ましい。
なかでも、三相発電機の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯が6本であると共に、1ポールに対応するステーター巻き線が第1及び第2の2種類の巻き線から成り、1歯ずらして5本の歯をそれぞれ巻き込む短節巻きにより第1及び第2の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むものとし、U相の第1及び第2の巻き線に対し電気角で120度遅れた位置からV相の第1及び第2の巻き線、さらにV相から120度遅れてW相の第1及び第2の巻き線がそれぞれ配置されることが好ましい。
また、三相発電機の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯が9本であると共に、1ポールに対応するステーター巻き線が第1、第2及び第3の3種類の巻き線から成り、1歯ずらして7本の歯をそれぞれ巻き込む短節巻きにより第1、第2及び第3の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むものとし、U相の第1、第2及び第3の巻き線に対し電気角で120度遅れた位置からV相の第1、第2及び第3の巻き線、さらにV相から120度遅れてW相の第1、第2及び第3の巻き線がそれぞれ配置されることが好ましい。
また、単相発電機の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯が3本であると共に、ステーターの巻き線が第1及び第2の2種類の巻き線であり、1歯ずらして2本の歯を巻き込むように短節巻きされることが好ましい。
これら発電機において複数のステーター巻き線で発生する交流電力はそれぞれ独立して整流器により整流され、その後、結線を合流させ、直流電流を合算して用いることが好ましい。
さらに、本発明にかかる永久磁石式交流発電機は、1ポールに対応する複数の巻き線に、それぞれの巻き線の巻き角に対応した電流を複数の巻き線間のずれに応じた遅れをもって流し、ステーター側の複数の巻き線によるステーター側磁界の合計が各相のローターのポール部に対応して駆動力を発生させることにより、電動機として運転可能にするものである。
請求項1記載の発明にかかる永久磁石式交流発電機によれば、ローターのポール(極)に対応するステーターの歯を3以上で相数の2以上の整数倍設けると共に、1つのポールに複数の巻き線を短節巻きでかつ複数の巻き線を巻き込む歯をずらして複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むという、簡単な構造・方法で小さなサイズの発電機で出力を増加させることができる。
即ち、この発明はステーターのポールに対応する歯・スロット数を増加させると共に、巻き線の巻き方をずらし、1つの極に複数例えば2種類または3種類以上の巻き線を巻き込むというだけの簡単な構造で、発電機のサイズ大きくしなくとも、通常の発電機と比較して2倍または3倍あるいはそれ以上の出力を得ることができる。
つまり、永久磁石式発電機のステーターに発生する起電電圧は、永久磁石の持つ磁界の強さ、周波数、巻き線の巻き数によって決まる。一方、ポールに対応する歯の数には関係なく、歯を通過する磁力の総和が磁界の強さである。また、永久磁石の磁束分布を調査すると、磁石の両端部は磁力が小さく、真中が最大の磁力を持っている。したがって、例えば、ローターに対抗する歯の数を6本とした場合、真中の4本を通る磁力が最大で、両端の磁力はやや小さく、巻き線を6本の歯ではなく5本の歯に巻き込んでも全体の磁束の大きさは余り変わらない。
前述の式1で説明すると、仮に磁束の数が歯の数分だけ減少するとしたら、起電電圧はE1=5/6Eとなるが、巻き線が2束有るのでE2=2×5/6・Eとなり、計算上では約7割の出力増加が期待できる。しかしながら、本発明者の実際の実験では2倍の出力が得られた。これは、ポールに対応する複数の歯が存在する場合、全ての歯に均一に磁束が通過するわけでなく、両端の歯の磁力がやや小さく劣ることから、短節巻きにしても出力が余り減少しないからと思われる。
したがって、複数の巻き線をその位相を少々ずらしてポール角内に対応するように巻き込むことにより、各々の巻き線に独立に電力を発生させ、その出力を合算することは、発電機のサイズの大型化を図らずに、出力を増加させる上で極めて有効である。また、本発明にかかる永久磁石式交流発電機の場合、複数のステーター巻き線で発生する交流電力はそれぞれ独立して整流器により整流され、その後、結線を合流させ、直流電流を合算して用いるようにしているので、環電流を流さずに約2倍から3倍あるいはそれ以上の出力の増加が可能となる。
請求項2記載の発明にかかる永久磁石式複相交流発電機の場合、巻き込む歯の数をあまり減らさないで、複数の巻き線を1つの磁極に対応させて巻きこむことができるので、巻き線を通過する磁力の減少が抑えられ、発電電圧の低下への影響を少なくして出力を効果的に増加させ得る。
請求項3記載の発明にかかる永久磁石式複相交流発電機の場合、巻き込む歯の数をあまり減らさないで、かつ全てのスロットに均一に巻き線を挿入して、磁力を均一に通すことができるので、約2倍あるいはそれ以上の出力の増加を可能にすると共に、巻き線に作用する磁力の斑がなく、コギングの発生を低減させることができる。
請求項4記載の発明にかかる永久磁石式三相交流発電機の場合、1つの極に2束の巻き線を、巻き込む歯の数をあまり減らさないで、かつ全てのスロットに均一に巻き線を挿入して、磁力を均一に通すことができるので、約2倍の出力の増加を可能にすると共に、巻き線に作用する磁力の斑がなく、コギングの発生を低減させることができる。
請求項5記載の発明にかかる永久磁石式三相交流発電機の場合、1つの極に3本の巻き線を、巻き込む歯の数をあまり減らさないで、かつ全てのスロットに均一に巻き線を挿入して、磁力を均一に通すことができるので、約3倍の出力の増加を可能にすると共に、巻き線に作用する磁力の斑がなく、コギングの発生を低減させることができる。
請求項6記載の発明によれば、単相の永久磁石式交流発電機でも、約2倍あるいはそれ以上の出力の増加を可能にする。
請求項8記載の発明にかかる永久磁石式交流発電機の場合、電動機として運転する場合、1ポールに対応する複数の巻き線に、それぞれの巻き線の巻き角に対応した電流を複数の巻き線間のずれに応じた遅れをもって通電することにより、ステーター側の複数の巻き線によるステーター側磁界の合成磁界が各相のローターのポール部に対応して駆動力を発生させるので、電動機としての駆動力を倍加させることができる。
この発明による永久磁石式発電機の構造を示しており、(A)は正面図、(B)は側面図である。 この発明による発電機のスロットへの巻き線の巻き方を示す図である。 円筒形のスロットと歯を展開図とし、巻き方を示す図である。 この発明により発電した2種類の巻き線による発電電圧の波形である。 この発電巻き線の異なる位相を持つ電圧を合流させるための整流回路である。 この発明の発電機を電動機として用いる場合、各相の巻き角のずれた巻き線に電流を流し、合流させ、駆動力を増加させる回路図である。 本発明の一実施形態の永久磁石式三相交流発電機と永久磁石式三相交流電動機とを直結する場合の回路図である。 本発明の一実施形態の永久磁石式三相交流発電機において、第1の巻き線を並列接続する例を示す回路図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1に、本発明の永久磁石式発電機の実施形態の一例を示す。この実施形態にかかる発明による永久磁石式発電機は、6極三相交流発電機であり、図1に示すように、フロントハウジング3とリアハウジング5からなるハウジング34、該ハウジング34に一対のベアリング4を介して回転可能にそれぞれ支持されたローターシャフト1と、ローターシャフト1に固定された永久磁石部材7とからなる回転子即ちロ−ター35、およびローター35の外周側に配置され且つハウジング34に固定された固定子即ちステーター2から構成されている。尚、ステーター2はステーターコア36とステーターコア36に巻き上げられたステーターコイル8から構成されている。
また、ローターシャフト1にはその一端部にエンジン、風車、水車等の駆動源から駆動力が入力する入力歯車等の入力手段が設けられている。この発電機はローター35を構成するローターシャフト1の両端が軸受4でハウジング34に回転可能に支持されている。ローター35はローターシャフト1の外周に配置された透磁性部材37の外周面に配置された複数の永久磁石材片からなる永久磁石部材7、および永久磁石部材7の外周面に固定された円筒状スリーブ40を備えている。ローター35を構成する永久磁石部材7と透磁性部材37との両端面には非磁性材からなる端板38がそれぞれ配置され、ナット、フランジ等の固着手段でローターシャフト1に一体固定されている。また、リアハウジング5には整流器15,29が配置され、フロントハウジング3にはチョークコイル20,14,26,25の端子が配置されている。ここで、チョークコイル20,14,26,25はステータ外に配置されている。本明細書においてチョークコイル20,14,26,25に関しステータ外に配置されるとは、ローター35の磁束と鎖交しない状況に配置されていることを意味するものである。また、ステーターコイル8をステーターコア36に成形固定するためスロット部内に絶縁紙等が配置されている。
ここで、本発明の永久磁石式発電機のステータコア36は、ローター35のポールに対応する歯46を3以上で相数の2以上の整数倍設けている。つまり、単相発電機の1磁極に対応する歯46の数は、相数が1であるため、3以上の整数即ち3、4、5、6、…、nであり、二相発電機のそれは相数が2であるため、4、6、8、10、…、nとなり、三相発電機のそれは相数が3であるため、6、9、12、15、…、nであり、六相発電機のそれは相数が6であるため、12、18、24、30、…、nとなる。一方、発電機のサイズを小さなままステータの歯46の数を増やすことにも限界がある。そこで、ポールに対応する歯46を通常のステータコアより増加させるといっても、例えば、単相の場合には3歯か多くとも4歯程度であることが好ましく、また同様に複相の電動機の場合においても相数の2倍となる最小数にすることが好ましい。例えば、6極三相交流発電機に適用した本実施形態の場合、図1(B)及び図2に示すように、1極当たり6歯として合計36歯が設けられている。尚、上述した歯46の最小の数3は、単相発電機において、1磁極に対応するローターの歯46に短節巻きの巻き線が少なくとも1歯ずらして2本巻き上げられ、かつ複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように配置されることを実現するために必要な歯46の数である。また、発電機が複相の場合、ローターのポールに対応するステーターの歯46は、相数の2以上の整数倍の本数であることが好ましく、少なくとも相数の2倍の本数を有していればポールに対応する全てのスロットに巻き線を収めることができる。
また、1ポールに対応する複数の巻き線の間の巻きかける歯46のずらし数は、少なくとも1歯以上であれば実施可能である。しかしながら、余りずらす歯46の数を増やすと、短節巻きの巻き線で巻き込む歯46数が減ってしまう問題があり好ましくない。例えば、6歯/Pの2相発電機において、2種類の巻き線を1歯ずらして5本跨ぎで巻きかける場合を例に挙げると、図3に示すように、1本目の巻き線19が巻き込む歯46は1,2,3,4,5の5本になり、2本目の巻き線24は2,3,4,5,6の5本になり、第1及び第2の複数の巻き線19,24で占める巻き角(第1の巻き線の巻き始めから第2の巻き線の巻き終わりまでのスロット間の角度を意味するものであり、それは電気角で180度である。)がポール角(電気角で180度)に対応するように巻き込まれることとなる。一方、図示していないが、同じ跨ぎ数で、歯46のずらしを2歯に増やした場合、第2の巻き線は歯3,4,5,6,7の5本に跨がることとなり、異なるポールに対応する歯7を巻きこむこととなる。このとき、歯7にはS極の磁力が通り、磁力が相殺され、結局巻き線を通過する磁力が弱くなる問題を伴う。したがって、同じ歯数、同じ本数の巻き線を2歯ずらしでポール角に対応するように巻き込むには、第1の巻き線は歯1,2,3,4の4本、第2の巻き線は歯3,4,5,6の4本とする4本跨ぎにすることとなるが、巻きかける歯数の減少による磁力の低下を回避することができない上に、巻き線が収まらないスロットが発生するため、好ましくない。このことから、1歯ずらして巻き線を巻きかけることが最も妥当ではある。しかしながら、小さなサイズのまま出力を増加させるという効果は、必ずしも1歯ずらしに限られるものでもない。
また、ステーターコイル8は、短節巻きの複数の巻き線を、これら複数の巻き線が互いに巻き始めの歯46をずらして巻き上げられ、かつ複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように配置されている。即ち、本発明は、1磁極に対応するローターの歯46に、短節巻きの巻き線を少なくとも1歯ずらして複数巻き上げた場合に、それぞれの巻き線に電圧が発生する特性を利用して、それぞれの巻き線に発生した電力を合算して出力の増大を実現しようとするものである。このことから、1ポールにずらして配置される巻き線は、少なくとも2本、場合によっては3本以上とすることが好ましい。一方、巻き線が巻き込んでいる歯46にはローターのポールからの磁力が通過するので、巻き込む歯46の数が減少すれば磁力も減少し、発電電圧が低下する。したがって、巻き込む歯46の数を余り減らさないで、巻き線の数を増やすことが好ましく、2種類、又は3種類の巻き線を巻いた方が合算する電力が増加することとなるので好ましい。ここで、発電機が複相の場合、第1相に対応する複数の巻き線に対し次相以降の複数の巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置に配置されていることが好ましい。
そこで、巻き線の数、巻き線をかける歯46のずらし数並びに巻き線の歯46の跨ぎ本数は、特定のものに限定されるものではないが、なかでも、1ポールに対応する巻き線が歯46の数を決定する2以上の整数と同数の巻き線から成り、かつローターのポールに対応する歯46の数から前述の整数より1少ない数を減じた本数の歯46を跨ぐ短節巻きとし、1歯ずらしで短節巻きされた複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込むものであることが好ましい。この場合には、全てのスロットに均一に巻き線が収容される。
具体的には、単相発電機として構成する場合、(a)3歯/P,2本跨ぎ,1歯ずらし,2種類の巻き線では、全てのスロットに巻き線は収まる。一部のスロットでは収まるスロットによっては巻き線の本数が異なるが、出力増加の効果はある。(b)4歯/P,3本跨ぎ,1歯ずらし,2種類の巻き線では、ポールに対応する一部のスロットに巻き線は存在せず、また一部のスロットとでは巻き線は2本となり、さらに一部のスロットでは1本の巻き線と、巻き線の本数がまちまちでバランスは良くないが、発明の目的である出力増加の効果はある。(c)5歯/P,4本跨ぎ,1歯ずらし,2種類の巻き線では、全てのスロットに巻き線は収まらないが、出力増加の効果はある。(d)5歯/P,3本跨ぎ,1歯ずらし,3種類の巻き線では、全てのスロットに巻き線は収まるが、2本のスロットとでは巻き線は倍の2本となり、スロットによっては巻き線の本数が異なるというバランスの悪さはあるものの、出力の向上という目的は達成できる。(e)6歯/P,5本跨ぎ,1歯ずらし,2種類の巻き線では、単相では全てのスロットに巻き線は収まらないが、出力増加の効果はある。
また、三相発電機の場合、(f)6歯/P,1歯ずらし,5本跨ぎ,2種類の巻き線は本実施形態として例示しているもので、全てのスロットに均一に巻き線が納められ、約2倍に出力が増加する。(g)9歯/P,1歯ずらし,7本跨ぎ,3種類の巻き線、(h)12歯/P,1歯ずらし,9本跨ぎ,4種類の巻き線の場合には、いずれの場合にも全てのスロットに巻き線が収容され、かつ同じ本数となるので、図3の実施例と同様に2〜3倍の出力増加が期待できる。つまり、(g)の9歯の場合には、式1で説明すると、仮に磁束の数が歯46の数分だけ減少するとしたら、起電電圧はE1=7/9Eとなるが、巻き線が3束有るのでE2=3×7/9・Eとなり、計算上では約2.3倍の出力増加が期待できる。また、(h)の12歯の場合には、E2=4×9/12・Eとなり、計算上では約3倍の出力増加が期待できる。しかしながら、計算上、約1.7倍の出力となる(f)の実験結果からも、両端の歯46を通過する磁力は中央の歯46を通過する磁力よりもやや小さく、短節巻きにしても出力が余り減少しないからと思われることから2倍の出力が得られたことからも明らかなように、ケース(g)あるいは(h)の場合にも、2.3倍以上、3倍以上の出力増加が見込める。
さらに、二相発電機の場合には、(i)4歯/P,1歯ずらし,3本跨ぎ,2種類の巻き線、(j)6歯/P,1歯ずらし,4本跨ぎ,3種類の巻き線、(k)8歯/P,1歯ずらし,5本跨ぎ,5種類の巻き線などが好ましい。
さらに、6相発電機の場合には、(l)12歯/P,1歯ずらし,11本跨ぎ,2種類の巻き線、(m)18歯/P,1歯ずらし,10本跨ぎ,3種類の巻き線、(n)24歯/P,1歯ずらし,9本跨ぎ,4種類の巻き線の場合には、いずれの場合にも全てのスロットに巻き線が収容され、かつ同じ本数となるので、図3の実施例と同様に2倍程度の出力増加が期待できる。
この発明による永久磁石発電機のステーターコイルの巻き方について、1極当たり6歯とした6極三相交流発電機に適用した例を示す図2及び図3を用いて詳細に説明する。尚、図2及び図3において、符号1,2,3,…,36はステーターコア36の歯46の番号を示しており、N極を構成する永久磁石部材7に対応する歯46は1〜6、S極に対応する歯46は7〜12というように、6本毎にポールに対応している。このステータコア36において、例えば、U相の第1の巻き線19を例にとると、端子U1から歯1〜5までを右回りに巻き込むN極対応の巻きと歯7〜11までを左回りに巻き込むS極対応の巻きとを一組として、歯13〜17までを右回りに巻きこむN極対応の巻きと歯18〜23までを左回りに巻き込むS極対応の巻きとの組、さらには歯25〜29までを右回りに巻きこむN極対応の巻きと歯31〜35までを左回りに巻き込むS極対応の巻きとの組との、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子X1まで巻き上げられている。尚、図2中の符号47はスロットである。
一方、U相第2の巻き線24は、端子U2から歯2〜6までをN極対応の右巻き、歯8〜12までをS極対応の左巻きに巻き上げ、次いで歯14〜18をN極対応の右巻きに、歯20〜24をS極対応の左巻きに巻き上げ、歯26〜30をN極対応の右巻き、32〜36をS極対応の左巻きにと、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子X2まで巻き上げられている。このような巻き線構造により、第1の巻き線19と第2の巻き線24は位相が1歯(電気角で30度(180°/6歯))ずれるので、第1と第2の巻き線19,24には独立の電圧が発生し、それを合計すれば2倍の電力が得られることになる。
他方、第1相に対応する複数の巻き線に対し次相以降の複数の巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置に配置されている。したがって、V相はU相から電気角で120度ずれた位置からスタートする。つまり、V相の第1の巻き線は、端子V1から歯5〜9までをN極対応の右巻き、歯11〜15までS極対応の左巻き、歯17〜21までをN極対応の右巻き、歯23〜27までをS極対応の左巻き、さらには歯29〜33までをN極対応の右巻き、歯35〜3までをS極対応の左巻きと、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子Y1まで巻き上げられている。また、第2の巻き線は、端子V2から歯6〜10までをN極対応の右巻き、歯12〜16までS極対応の左巻き、歯18〜22までをN極対応の右巻き、歯24〜28までをS極対応の左巻き、さらには歯30〜34までをN極対応の右巻き、歯36〜4までをS極対応の左巻きと、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子Y2まで巻き上げられている。
W相はさらにV相から120度ずれた歯10からスタートする。W相の第1の巻き線は、端子W1から歯10〜13までをN極対応の右巻き、歯15〜19までS極対応の左巻き、歯21〜25までをN極対応の右巻き、歯27〜31までをS極対応の左巻き、さらには歯33〜1までをN極対応の右巻き、歯3〜7までをS極対応の左巻きと、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子Z1まで巻き上げられている。W相の第2の巻き線は、歯10からスタートし、端子W2から歯10〜14までをN極対応の右巻き、歯15〜19までS極対応の左巻き、歯22〜26までをN極対応の右巻き、歯28〜32までをS極対応の左巻き、さらには歯34〜2までをN極対応の右巻き、歯4〜8までをS極対応の左巻きと、計3組の短節巻きが直列に接続された状態で端子Z2まで巻き上げられている。
図4にはこの発電機による発電電圧波形を示す。第1の巻き線と第2の巻き線は電気角で30度ずれた発電電圧が発生するので、端子部分をそのまま結線すると線間の電圧差によって 環電流が流れ、発熱が非常に大きくなる。
そこで、U,V,W各相の第1の巻き線をブリッジダイオードにて整流し、DC電圧にし、第2の巻き線も整流すると、電圧差が無くなり、合流できる。その結果、二つの巻き線で発生した電力はほぼ2倍の電力となり、コンパクトな発電機の構造体の中で強力な出力を得ることが出来る。
図5に図2及び図3に例示した6極三相交流発電機(6歯/極、5歯跨ぎ、1歯ずらしで2種類の巻き線を短節巻き)の回路構成の一例を示す。この回路構成は、本発明者が先に提案した特許第4913234号にかかる三相交流発電機の例に適用したものであるが、一般的な従来の永久磁石式発電機に適用することも可能である。本実施形態の場合、特許第4913234号のステーターコイル8を構成する3つの巻き線を、第1及び第2の巻き線をそれぞれ2本あるいは3本設けて直列に接続し、各接続点に中性点スイッチ(図示せず)を置くことによって構成している。通常、6極三相交流発電機の巻き線の巻き数は、150ターンとか180ターン程度巻き込まれるので、各ポールに対応する短節巻きが例えば1ポール当たり15ターンを巻いた合計90ターンの巻き線19Lと、1ポール当たり10ターンを巻いた合計60ターンの巻き線19Mと、1ポール当たり5ターンを巻いた合計30ターンの巻き線19Sとの3つの巻き線を巻き上げて、これらを直列に接続すると共に各線の接続点に中性点スイッチ(図示せず)を置き、この中性点スイッチの制御により3つの巻き線を15+10+5(合計180)ターン、10+5(合計90)ターン、5(合計30)ターンに組み合わせ、30ターンの高速回転用、90ターンの中速回転用、180ターンの低速回転用として用いても良いし、勿論、同じ巻き数の3つの巻き線を中性点スイッチを介して組み合わせるようにしても良い。また、ターン数の異なる2つの巻き線を中性点スイッチを介して直列に繋ぎ、高速用と低速用とに切り替えるようにしても良い。さらに、1本の第1の巻き線の磁極対に対応する短節巻きの対毎に中性点スイッチを置くことによって、1本の第1の巻き線19を3つの巻き線に分断して高速用、中速用、低速用に切り替え可能としても良い。尚、第2の巻き線24(あるいは第3の巻き線)においても同様であり、その詳細な説明は重複するので割愛する。
ここで、第1の巻き線19はターン数の異なる3本の巻き線19L,19M,19Sを直列に接続し、中間に中性点スイッチを置き(図示せず)其の後流に大チョークコイル14と小チョークコイル20を設け、その先に発電電圧を一定にするため、3相のブリッジダイオード21と、通過電流を制御するトランジスター22を配置する。大小のチョークコイル14と20の中間に分岐点23を配置し、分岐点23から引き出した線は整流器15に繋がれ、直流化し、リード線31を通して負荷17に送られる。ステーター巻き線は第1の巻き線19と第2の巻き線24とに分割に巻かれるので、第2の巻き線24はターン数の異なる3本の巻き線24L,24M,24Sを直列に巻き、その先に大チョークコイル25と小チョークコイル26を配置し、其の後流に第1の巻き線19側の3相ブリッジダイオード21及びトランジスター22と同様に、一定電圧に制御する3相ブリッジダイオード(図示せず)とトランジスター(図示せず)からなるスイッチング装置27を配置する。大小のチョークコイル25,26間に分岐点28を設け、第1の巻き線と同様にそこから引き出された線は整流器29に接続され直流に整流される。整流器29からの直流電力はリード線30を通して負荷17側に接続合流される。なお、ここではU相について記述したがV相、W相も同様の構成である。また、図中の符号44は回転数と極位置の検出センサー、16は電圧検出器、18はコントローラー(制御装置)、13は取り付け端子である。
上記整流装置を巻き線から発電された交流電力をトランジスターを配設したブリッジ回路にてスイッチングし、一定電圧とし、合流しても良い。
一方、この発電機を電動機として用いる場合には、U相の第1巻き線19にはN極に対応している6歯に対し、第1の巻き線19が対応している5歯分即ち電気角150度に負方向電流を通し、次いで30度遅れで第2の巻き線24に150度負方向電流を流す。V相の第1の巻き線19にはU相の第1の巻き線19から120度遅れたタイミングで150度の期間、負電流を流し、第2の巻き線24には第1の巻き線19から30度遅れで電気角150度の間負方向に電流を流す。W相も同様にV相の第1巻き線19に対し、120度遅れで150度の間電流を流し、第2巻き線には第1の巻き線19から30度遅れで150度の期間電流を流す。
第1の巻き線19と第2の巻き線24に通電することにより、その合成磁界が120度をカバーし、ローターの磁石7を強力に引っ張ることになる。
電動機の駆動力はローターのN極磁石に対し、やや進んだ角度に負方向の電力を流し、ステーター部にS極を作り、ローターのN極磁石を引っ張り、駆動力を発生させる。S極に対しては結果的にN極を作ることになるので、この部分でも引っ張り力を作用させることになり、ローターに駆動トルクを与える。ローターにポジションセンサーを取り付けて置き、通電タイミングを決めるが、回転の上昇に伴って、通電のポジションを進めることによって最適な通電状況を設定する。
図6に電動機として作用させる場合の駆動回路を示した。制御装置18は発電機側のスイッチ32,33をOFFにし、中性点スイッチ39をONとし、電源であるバッテリー45から流れた電流は3相ブリッジ回路41を通してチョークコイル14と巻き線19の間の端子43を通ってU,V,W相の第1の巻き線19に通電されるが、通電のパターンは矩形波状でも正弦波状でも良い。トランジスター42は制御装置18により、サインカーブ(正弦波)、矩形波状のどちらでも制御出来る。矩形波状に電流を流した場合、U,V,W相のステップ状に合成された磁界がサインカーブ状になるので、制御機構を簡単にするためには矩形状で良い。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、出力巻き線を第1及び第2の2種類の巻き線で構成した例を挙げて主に説明しているが、これに特に限られるものではなく、第1、第2及び第3の3種類の巻き線、あるいは4種類の巻き線、場合によってはそれ以上の本数の巻き線で構成しても良い。また、巻き線が巻き上げられている歯46には回転子のポールからの磁力が通過するので、巻き込む歯46の数が減少すれば巻き線と鎖交する磁力も減少し、発電電圧が低下する。従って、巻き込む歯46の数を余り減らささずに、2種類又は3種類の巻き線を巻いた方が足し算の電力が増加する。そこで、第1の巻き線と第2の巻き線あるいは第3の巻き線との巻き始めの位相は1歯ずらしとすることが好ましいが、これに特に限られるものではなく、場合によっては1歯以上例えば2歯ずらしとすることもある。
また、本実施形態では、交流電力を直流電力に変換した後、結線を合流させて電流加算させる例を挙げて主に説明している。しかしながら、電動機側にも発電機と同様の巻き線のものを使用する場合には、その出力端子を直接電動機に接続し、交直変換を経ずにそのまま電力を利用して電動機を回転させることが有る。例えば、図7に示すように、発電機と同様に電動機側の巻き線も短節巻きを1歯ずらして2種類巻きにした場合、発電機の第1の巻き線は電動機の第1の巻き線に、発電機の第2の巻き線は電動機の第2の巻き線にそれぞれ直接接続することができる。この場合、環電流が流れないので、発熱を伴わずに出力を倍増することができる。
さらに、本実施形態では、第1及び第2の2種類の巻き線19,24を直列に接続した例を挙げて主に説明しているが、これに特に限られれず、並列に接続するようにしても良い。例えば、図8に示すように、巻き線は通常N極とS極で一対になるが、極端な例ではN極に対応する巻き線とS極に対応する巻き線を1つずつ巻き、例えばU1とX2、U2とX1を接続して使うことも出来る。図3で説明すると、歯1〜5はN極で右巻き、歯7〜11はS極で左巻きとし、これらを第1の巻き線、同様に右巻きと左巻きとの一対で歯(2〜6)+(8〜12)を第2の巻き線、歯(13〜17)+(19〜23)を第3の巻き線、歯(25〜29)+(31〜35)を第4の巻き線として、これらを並列に接続すれば電圧は低いが電流が大きな発電機ができる。
また、本発明の巻き線構造は、IPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)にも適用できることは言うまでも無い。
この発明による発電機の構成は、例えば自動車用の発電機、風力発電機、水力発電機、など小型化を要求される各種発電機に適用出来る。
1 ローターシャフト
2 ステーター
7 永久磁石部材
8 巻き線
19 第1の巻き線(出力巻き線)
24 第2側巻き線
35 ロータ
36 ステーターコア
46 ステータコアの歯
47 スロット

Claims (7)

  1. ハウジングに回転自在に支持されたローターシャフト、前記ローターシャフトに固定され、且つ外周側に複数の永久磁石部材を取り付けたローター及び前記ローターの外側に巻き線が巻き上げられたステーター及び電圧を一定にするスイッチング機構を有する永久磁石式交流発電機において、
    前記ローターのポールに対応する前記ステーターの歯を3以上で相数の2以上の整数倍設けると共に、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの巻き線が短節巻きの複数の巻き線から成り、かつ前記複数の巻き線を巻き込む歯をずらして短節巻きされた前記複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込み、複数の前記ステーター巻き線で発生する交流電力がそれぞれ独立して整流器により整流され、直流電流に変換後、結線を合流させ、直流電流を合算して用いることを特徴とする永久磁石式交流発電機。
  2. 前記発電機は複相であり、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの前記歯が相数の2以上の整数倍の本数であると共に、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの巻き線が短節巻きの複数の巻き線から成り、かつ前記複数の巻き線を巻き込む歯をずらして前記複数の巻き線で占める巻き角がポール角に対応するように巻き込まれるものであって、第1相に対応する前記複数の巻き線に対し次相以降の前記複数の巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置に配置されているものである請求項1記載の永久磁石式交流発電機。
  3. 前記発電機が複相の場合、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの前記歯は相数の2以上の整数倍の本数であり、1ポールに対応する前記ステーター巻き線が前記整数と同数の巻き線から成り、かつ前記ローターのポールに対応する前記歯の数から前記整数より1少ない数を減じた本数の歯を跨ぐ短節巻きとし、1歯ずらしで短節巻きされた前記複数の巻き線で占める巻き角が前記ポール角に対応するように巻き込むものとし、第1相に対応する前記巻き線に対し次相以降の前記ステーター巻き線は電気角で360度を相数で割った角度ずつ遅れた位置から配置したものである請求項1記載の永久磁石式交流発電機。
  4. 前記発電機は三相であり、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの前記歯が6本であると共に、1ポールに対応する前記ステーター巻き線が第1及び第2の2種類の巻き線から成り、1歯ずらして5本の歯をそれぞれ巻き込む短節巻きにより前記第1及び第2の巻き線で占める巻き角が前記ポール角に対応するように巻き込むものとし、U相の第1及び第2の巻き線に対し電気角で120度遅れた位置からV相の第1及び第2の巻き線、さらにV相から120度遅れてW相の第1及び第2の巻き線がそれぞれ配置されることを特徴とする請求項3記載の永久磁石式交流発電機。
  5. 前記発電機は三相であり、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの前記歯が9本であると共に、1ポールに対応する前記ステーター巻き線が第1、第2及び第3の3種類の巻き線から成り、1歯ずらして7本の歯をそれぞれ巻き込む短節巻きにより前記第1、第2及び第3の巻き線で占める巻き角が前記ポール角に対応するように巻き込むものとし、U相の第1、第2及び第3の巻き線に対し電気角で120度遅れた位置からV相の第1、第2及び第3の巻き線、さらにV相から120度遅れてW相の第1、第2及び第3の巻き線がそれぞれ配置されることを特徴とする請求項3記載の永久磁石式交流発電機。
  6. 前記発電機は単相であり、前記ローターのポールに対応する前記ステーターの前記歯が3本であると共に、前記ステーターの巻き線が第1及び第2の2種類の巻き線であり、1歯ずらして2本の歯を巻き込むように短節巻きされるものである請求項1記載の永久磁石式交流発電機。
  7. 1ポールに対応する複数の前記巻き線に、それぞれの前記巻き線の巻き角に対応した電流を複数の前記巻き線間のずれに応じた遅れをもって流し、ステーター側の複数の前記巻き線によるステーター側磁界の合計が各相のローターのポール部に対応して駆動力を発生させることにより、電動機として運転可能にすることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つの記載の永久磁石式交流発電機。
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