JP6612212B2 - 高い融解流動性を有するプロピレンポリマーを作製するためのチーグラー−ナッタ触媒システムにおける電子供与体としての環状有機ケイ素化合物 - Google Patents

高い融解流動性を有するプロピレンポリマーを作製するためのチーグラー−ナッタ触媒システムにおける電子供与体としての環状有機ケイ素化合物 Download PDF

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Description

(発明の分野)
本発明は、新しい環状有機ケイ素化合物およびこの環状有機ケイ素化合物をオレフィン
重合のために触媒の成分として用いる方法に関する。オレフィン重合または共重合におい
て、特に、プロピレン重合または共重合において、外部電子供与体成分として環状有機ケ
イ素化合物を含むチーグラー−ナッタ触媒システムは、劇的に改善された水素レスポンス
を明示し、そしてそのために、高い融解流動性および高いアイソタクチシティを有するポ
リマーを高い収率で調製するために使用され得る。
(関連技術の記述)
オレフィン重合または共重合のためのチーグラー−ナッタ触媒は当該分野において周知
である。これらの触媒システムは一般的に遷移金属を含む活性成分、この活性要素は一般
にマグネシウム、チタンおよびハロゲンを主成分として含む;および共触媒成分通常は有
機アルミニウム化合物から構成される。α−オレフィンのアイソタクチシティが可能性で
ある重合のためにチーグラー−ナッタ触媒を利用するとき、電子供与体化合物は(1)固
体チーグラー−ナッタ触媒成分中で内部電子供与体として、および/または(2)固体チ
ーグラー−ナッタ触媒成分および共触媒成分と共に使用される外部電子供与体として広く
使用される。
外部電子供与体は固体触媒の表面に存在する非立体規則性な活性部位を選択的に低下さ
せまたは転換させることにより、アイソタクチシティ、つまり結果として生じるポリマー
生成物の立体規則性、を改良するための立体選択的制御剤として働くことが当該分野にお
いて知られている。また、結果として生じるポリマーの触媒活性、重合速度論、分子量、
分子量分布および融解流動性は外部電子供与体の選択に依存する。その結果、オレフィン
重合過程およびポリマー特性を改良するために、よりよい特徴の組み合わせを有する新し
い外部電子供与体を開発することが常に望まれている。
プロピレン重合または共重合において、有機ケイ素化合物はチーグラー−ナッタ触媒シ
ステムで外部電子供与体として一般的に使用される。一般的にこのような外部電子供与体
は中心原子として少なくとも1つのSi−OR、Si−OCOR、またはSi−NR
合を含むケイ素を有し、ここでRは一般的に1から20炭素原子を有するアルキル、アル
ケニルまたはアリール基である。このような化合物は特許文献1;特許文献2;特許文献
3;特許文献4;特許文献5;特許文献6;特許文献7;特許文献8;特許文献9;特許
文献10;特許文献11;特許文献12;特許文献13;特許文献14;特許文献15;
および特許文献16において記述される。
現在、国際的な市場では、受容可能な衝撃強度および剛性を維持しながら、サイクルタ
イムを減らし、かつダウンゲージングを達成するために高い融解流動性を有するポリプロ
ピレン(高MFRグレードポリプロピレン)への要求が高まっている。高MFRグレード
ポリプロピレンは一般的に過酸化物をポリマーに加えることにより達成されるものの、こ
のように得られたポリプロピレンは通常、臭いの問題および低減された物理的性質を有す
る。そのように、反応器級高MFRポリプロピレンの作製はこれらの問題を回避する必要
がある。
しかしながら、従来技術において開示される主触媒成分および外部電子供与体を使用す
るとき、50グラム/10分またはこれより大きいメルトフローレートを有するポリプロ
ピレンは分子量調整剤、たとえば水素の不十分な反応性のため非現実的である。重合反応
器の設計圧力限界のために、可能な水素供給量は現実的に限界がある。このため従来技術
の方法に基づいて、高いメルトフローレートを有するポリプロピレンの作製が可能になる
程度まで、水素圧を増加させることは不可能である。
この作製限界を克服するために、新しい外部電子供与体が触媒システムの水素レスポン
スを改良するために当該技術分野で開発されている。特許文献17はフェニルトリエトキ
シシランを外部電子供与体として使用するチーグラー−ナッタ触媒を開示している。しか
しながら、これは重合後にシラン供与体からフェニル基が放出されることにより毒性の問
題を有する。特許文献18は外部電子供与体として2つの脂肪族アミノ置換基を有するジ
アルコキシシランを用いるプロピレン重合の方法を提案しているものの、高いMFRグレ
ードポリプロピレンを作製するときに重合活性およびポリマーの立体規則性は十分ではな
い。特許文献19はプロピレン重合のためのチーグラー−ナッタ触媒システムにおいて、
外部電子供与体としてアミノトリアルコキシシラン(たとえばUドナー)を開示している
ものの、高いMFRを有するポリマーを作製する際には分子量分布は狭い。特許文献20
は混合外部電子供与体システムを使用することにより、高い融解流動性を有するプロピレ
ンポリマーを作製するための方法を教示する。ここで、触媒活性を高めるために二次電子
供与体、ジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPDMS)一次アルキルトリアルコキ
シシラン供与体に加えられなければならない。それはまたいずれの分子量分布も記述して
いない。
米国特許第4,472,524号明細書 米国特許第4,473,660号明細書 米国特許第4,560,671号明細書 米国特許第4,581,342号明細書 米国特許第4,657,882号明細書 米国特許第5,106,807号明細書 米国特許第5,407,883号明細書 米国特許第5,684,173号明細書 米国特許第6,228,961号明細書 米国特許第6,362,124号明細書 米国特許第6,552,136号明細書 米国特許第6,689,849号明細書 米国特許第7,009,015号明細書 米国特許第7,399,812号明細書 米国特許第7,619,049号明細書 米国特許第7,790,819号明細書 特開昭57−63311号公報 特開平8−143620号公報 米国特許出願公開第2005/5202958号明細書 米国特許第7,244,794号明細書
本発明は、新しい環状有機ケイ素化合物およびこの環状有機ケイ素化合物をオレフィン
重合のために触媒の成分として用いる方法に関する。オレフィン重合または共重合におい
て、特に、プロピレン重合または共重合において、外部電子供与体成分として環状有機ケ
イ素化合物を含むチーグラー−ナッタ触媒システムは、劇的に改善された水素レスポンス
を示し、そしてそのために高い融解流動性および高いアイソタクチシティを有するポリマ
ーを高い収率で調製するために使用され得る。
本発明のさまざまな局面にしたがって、本発明は、アルファオレフィンの共重合の重合
のための触媒システムに関する。この触媒システムは、固体チーグラー−ナッタ型触媒成
分、共触媒成分、および以下の式により表現される少なくとも1つの環状有機ケイ素化合
物を含む電子供与体成分を含む:
Figure 0006612212

ここでRは1から20炭素原子を有する炭化水素基であり;ここでRは1から9原子
の主鎖を有する橋かけ基であり、ここで前記橋かけ基の主鎖は脂肪族、脂環式、および芳
香族基からなる基から選択され;ここでRは1から6炭素原子を有する炭化水素基であ
り;ここでmは0または1であり;そしてここでRは脂肪族、脂環式、または芳香族基
である。本発明はまた前記の式の環状有機ケイ素化合物に属する化合物を含む組成に関す
る。本発明のさまざまな局面によれば、本発明はまた前記の式の環状有機ケイ素化合物存
在下においてアルファオレフィンを重合することを含むアルファオレフィンの重合の方法
に関する。
本発明の特徴および利点は当業者にとって容易に明白である。多くの変更が当業者によ
ってなされ得るものの、このような変更は発明の趣旨内である。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
固体チーグラー−ナッタ型触媒成分、共触媒成分、および以下の式で表される少なくと
も1つの環状有機ケイ素化合物を含む電子供与体成分を含むアルファオレフィンの重合ま
たは共重合のための触媒システムであって:
Figure 0006612212

ここで、Rは1から20炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、Rは1から9原子の主鎖を有する橋かけ基であり、ここで該橋かけ基の該主鎖
は脂肪族、脂環式、および芳香族基からなる群から選択され;
ここで、Rは1から6炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、mは0または1であり;そして
ここで、Rは脂肪族、脂環式、および芳香族基である、
触媒システム。
(項目2)
が、1つまたは1つより多い、前記主鎖から離れて延びるC1−C20直鎖状また
は枝分かれ状の、飽和または不飽和の置換基を含む、項目1に記載の触媒システム。
(項目3)
前記橋かけ基Rの前記主鎖の長さが2から4原子までである、項目1に記載の触媒シ
ステム。
(項目4)
がメチルまたはエチル基である、項目1に記載の触媒システム。
(項目5)
が1つまたは1つより多いC1−C20直鎖状または枝分かれ状の、飽和または不
飽和の置換基を含む、項目1に記載の触媒システム。
(項目6)
前記のR、R、R、およびRのうちの2つまたは2つより多くは、連結されて
1つまたは1つより多い飽和または不飽和の環構造を形成する、項目1に記載の触媒シス
テム。
(項目7)
、R、R、およびR(それらの置換基を含む)の炭素原子または水素原子の
うち少なくとも1つが、N、O、S、Si、B、Pおよびハロゲン原子からなる群から選
択されるヘテロ原子により置き換えられる、項目1に記載の触媒システム。
(項目8)
前記少なくとも1つの環状有機ケイ素化合物が以下のリスト
Figure 0006612212

から選択される、項目1に記載の触媒システム。
(項目9)
オレフィンホモポリマーまたはコポリマーを作製するための方法であって:
a.少なくとも1つの以下の式の化合物を含む組成物を提供する工程であって:
Figure 0006612212

ここで、Rは1から20炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、Rは1から9原子の主鎖を有する橋かけ基であり、ここで、該橋かけ基の該
主鎖は脂肪族、脂環式、および芳香族基からなる群から選択され;
ここで、Rは1から6炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、mは0または1であり;および
ここで、Rは脂肪族、脂環式、および芳香族基である工程;および
b.該組成物の存在下でモノマーを反応させてオレフィンホモポリマーまたはコポリマー
を作製する工程
を包含する方法。
(項目10)
前記のR、R、R、およびRのうちの2つまたは2つより多くは、連結されて
1つまたは1つより多い飽和または不飽和の環構造を形成する、項目9に記載の方法。
(項目11)
が1つまたは1つより多い前記主鎖から離れて延びるC1−C20直鎖状または枝
分かれ状の、飽和または不飽和の置換基を含む、項目9に記載の方法。
(項目12)
が1つまたは1つより多いC1−C20直鎖状または枝分かれ状の、飽和または不
飽和の置換基を含む、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記Rがメチルまたはエチル基である、項目9に記載の方法。
(項目14)
、R、R、およびR(それらの置換基を含む)の炭素原子または水素原子の
うち少なくとも1つが、N、O、S、Si、B、Pおよびハロゲン原子からなる群から選
択されるヘテロ原子により置き換えられる、項目9に記載の方法。
(項目15)
少なくとも1つの以下の式の化合物を含む組成物であって:
Figure 0006612212

ここで、Rは1から20炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、Rは1から9原子の主鎖を有する橋かけ基であり、ここで、該橋かけ基の該主
鎖は脂肪族、脂環式、および芳香族基からなる群から選択され;
ここで、Rは1から6炭素原子を有する炭化水素基であり;
ここで、mは0または1であり;そして
ここで、Rは脂肪族、脂環式、および芳香族基である、
組成物。
(項目16)
前記のR、R、R、およびRのうちの2つまたは2つより多くは、連結されて
1つまたは1つより多い飽和または不飽和の環構造を形成する、項目15に記載の組成物

(項目17)
が1つまたは1つより多い前記主鎖から離れて延びるC1−C20直鎖状または枝
分かれ状の、飽和または不飽和の置換基を含む、項目15に記載の組成物。
(項目18)
が1つまたは1つより多いC1−C20直鎖状または枝分かれ状の、飽和または不
飽和の置換基を含む、項目15に記載の組成物。
(項目19)
前記Rがメチルまたはエチル基である、項目15に記載の組成物。
(項目20)
、R、R、およびR(それらの置換基を含む)の炭素原子または水素原子の
うち少なくとも1つが、N、O、S、Si、B、Pおよびハロゲン原子からなる群から選
択されるヘテロ原子により置き換えられる、項目15に記載の組成物。
図1は、本発明の実施例10から14および比較例1から5からの結果に基づいて、外部供与体の種類に応じて、水素の反応性を比較するために、用いた水素の量とメルトフローレートの間の関係を示すプロットである。
(好ましい実施形態の記述)
本発明は、新しい環状有機ケイ素化合物、この環状有機ケイ素化合物の調製方法および
オレフィン重合のための触媒の成分としてのこの環状有機ケイ素化合物の使用に関する。
オレフィン重合または共重合において、特に、プロピレン重合または共重合において、本
発明の環状有機ケイ素化合物を外部電子供与体成分として含むチーグラー−ナッタ触媒シ
ステムは、劇的に改善された水素レスポンスを示し、そしてそのために高い収率で、高い
融解流動性および高いアイソタクチシティを有するポリマーを調製するために使用され得
ることが発見されている。
本発明のさまざまな実施形態にしたがって、一連の有機ケイ素化合物が開示される。こ
れは、ポリオレフィン、特にポリプロピレン、の作製のための重合触媒システムにおいて
電子供与体として有用である。本発明の有機ケイ素化合物は触媒システムの電子供与体成
分における単一の構成成分として使用されてもよく、また触媒システムの電子供与体成分
として1つまたは1つよりも多い他の化合物と組み合わせて使用されてもよい。1つより
も多い化合物が電子供与体成分として使用される場合、その構成成分のうちの1つまたは
1つより多くは本発明の有機ケイ素化合物であり得る。
重合触媒システムにおいて電子供与体として使用され得る本発明の有機ケイ素化合物は
以下の一般式により表現される構造を有する:
Figure 0006612212

ここでRは1から20炭素原子を有する炭化水素基である。
は1から9原子の主鎖を有する橋かけ基である。本文脈において「主鎖」は、Nと
O原子の間の直接的連結の原子をいう。たとえば、もし−CH−CH−が橋かけ基で
あるならば、主鎖は2原子を有する。これはNとO原子の間に直接的な連結を提供する炭
素原子を意味する。同様に、もし橋かけ基がイソ構造、−CH(CH)−CH−、を
有するならば、この連結された主鎖もまた2原子を有する。
橋かけ基の主鎖は脂肪族、脂環式、および芳香族基からなる群から選択される。好まし
くは、橋かけ基の主鎖は不飽和を有するか有さない脂肪族基からなる群から選択される。
橋かけ基は1つまたは1つより多い主鎖から離れて延びているC−C20置換基(また
は側鎖)を有し得る。この置換基は枝分かれ状であってもよく、または直鎖状であっても
よく、そして飽和または不飽和置換基であってもよい。同様に、この置換基は脂肪族、脂
環式、および芳香族基を含み得る。
は1から6炭素原子を有する炭化水素基である。本発明の好ましい実施形態におい
て、Rはメチルまたはエチル基である。
は脂肪族、脂環式、または芳香族基である。これは1つまたは1つより多いC
20直鎖状または枝分かれ状の、飽和または不飽和の置換基を有し得る。下付きのmは
0または1であり得る。
、R、R、およびR(それらの置換基を含む)の炭素原子および/または水
素原子のうちの1つまたは1つより多くは、N、O、S、Si、B、Pおよびハロゲン原
子からなる群から選択されるヘテロ原子により置き換えられ得る。
本発明のさまざまな実施形態において、前記のR、R、R、およびRのうちの
2つまたは2つより多くは、1つまたは1つより多い飽和または不飽和の環構造を形成す
るために連結され得る。
上記一般式の適切な環状有機ケイ素化合物の例は以下を含むものの、これらに制限され
ない:
Figure 0006612212

本発明はさらにオレフィン重合または共重合のためのプロセスに関する。ここで本発明
に従う環状有機ケイ素化合物は外部電子供与体成分としてチーグラー−ナッタ触媒システ
ムにおいて使用される。好ましい実施形態では、前記のプロセスはアルファオレフィン、
たとえばプロピレンの単独重合または共重合である。アルファオレフィン、たとえばプロ
ピレンの重合および応用方法のためのプロセスそしてここでの外部電子供与体の量は当該
分野において周知である。
本発明のよりよい理解を促進するため、いくらかの実施形態の特定の局面についての実
施例が与えられる。下記の実施例は決して発明の全体の範囲を制限し、もしくは定義する
ものとして読まれるべきではない。
本実施例において、触媒の成分およびポリマーの特性を下記の方法に従って測定した:
1.H−NMRおよびGC−MSにより有機ケイ素化合物を特徴づけた。
2.ヘプタン抽出法(6時間のヘプタン沸騰抽出(boiling extractio
n))により、ポリマーのアイソタクチシティを測定した。アイソタクチシティはヘプタ
ン不溶性(heptane insoluable)(HI)として表現される。このヘ
プタン不溶性は、抽出後の残留ポリマー重量とはじめのポリマー重量との比である。
3.ポリマーのメルトフローレート(MFR)をASTM D−1238に従って、2.
16キログラムの荷重の下、230℃で測定した。
4.ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により、Mw/Mn(重量平均分子量/数平
均分子量)としてポリマーの分子量分布(MWD)を測定した。
もし他に示されていなければ、不活性雰囲気下ですべての反応を行った。
実施例1 3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−[1,3,2]オキサザシロ
リジンの調製
本実施例は、本発明に従う有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
500ミリリットルフラスコに、無水THF溶液100ミリリットル中の2−(ter
t−ブチルアミノ)エタノール100ミリモル溶液を入れた。n−ブチルリチウム(ヘキ
サン中2.5M、200ミリモル)を滴下して加え、沸点より低く溶液を保った。n−ブ
チルリチウムの添加後、外部加熱も冷却もなしで30分間反応混合物を撹拌した。つぎに
無水ヘキサン中(20ミリリットル)のオルトケイ酸テトラエチルSi(OEt)(1
00ミリモル)溶液を室温で10分にわたって加えた。結果として生じた反応混合物を6
0℃に加熱し、その温度で6時間撹拌した。反応過程の間に沈殿物がゆっくりと形成され
た。GC分析は出発物質が残っていないことを示した。遠心分離により、固体副生成物を
除去し、減圧下で透明溶液を濃縮した。真空蒸留によりさらに粗生成物を精製して、無色
のオイルとして表題生成物を得た。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl, 400 MHz) δ
(ppm): 4.1 (m, 2H), 3.8 (m, 4H), 3.1 (m,
1H), 2.7 (t, 1H), 1.2 (m, 15H)。
実施例2 3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−5−メチル−[1,3,2]
オキサザシロリジンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−(tert−ブ
チルアミノ)−1−メチル−エタノール(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、
実施例1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl, 400 MHz) δ
(ppm): 4.2 (m, 1H), 3.8 (m, 4H), 3.1 (m,
1H), 2.7 (t, 1H), 1.2 (m, 18H)。
実施例3 3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−5−エチル−[1,3,2]
オキサザシロリジンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−(tert−ブ
チルアミノ)−1−エチル−エタノール(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、
実施例1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl, 400 MHz) δ
(ppm): 4.0 (m, 1H), 3.8 (m, 4H), 3.1 (m,
1H), 2.8 (t, 1H), 1.6 (m, 1H), 1.2 (m,
15H), 0.9 (t, 3H)。
実施例4 ヘキサヒドロ−1,1−ジエトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][
1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実施例1の手順および成分に従っ
た。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 4.0 (m, 1H), 3.8 (m, 4H), 3.2 (m,
1H), 3.0 (m, 1H), 2.6 (t, 1H), 1.8 (m,
2H), 1.6 (m, 3H), 1.2 (m, 9H)。
実施例5 ヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][
1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替え、そしてオルトケイ酸テトラエチル(100ミリモ
ル)をオルトケイ酸テトラメチル(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実施例
1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 4.0 (m, 2H), 3.5 (s, 6H), 3.2 (m,
1H), 3.0 (m, 1H), 2.6 (t, 1H), 1.8 (m,
2H), 1.6 (m, 3H), 1.2 (m, 3H)。
実施例6 ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−(2−メチルプロピル)−1H,3H−
ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替え、そしてオルトケイ酸テトラエチル(100ミリモ
ル)をイソブチルトリエトキシシラン(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実
施例1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 4.0 (m, 2H), 3.6 (m, 2H), 3.2 (t,
1H), 2.9 (m, 1H), 2.6 (m, 1H), 2.0−0.8
(m, 18H), 0.6 (d, 2H)。
実施例7 ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−プロピル−1H,3H−ピリド[1,2
−c][1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替え、そしてオルトケイ酸テトラエチル(100ミリモ
ル)をプロピルトリエトキシシラン(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実施
例1の手順および成分に従った。
GC 純度: >99.0%; 1H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 3.9 (m, 4H), 3.2 (t, 1H), 2.9 (m
, 1H), 2.6 (m, 1H), 2.0−0.9 (m, 16H), 0.
6 (m, 2H)。
実施例8 ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−エチル−1H,3H−ピリド[1,2−
c][1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替え、そしてオルトケイ酸テトラエチル(100ミリモ
ル)をエチルトリエトキシシラン(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実施例
1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 4.0 (m, 2H), 3.6 (m, 2H), 3.2 (t,
1H), 2.9 (m, 1H), 2.6 (m, 1H), 2.0−0.9
(m, 14H), 0.6 (m, 2H)。
実施例9 ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−メチル−1H,3H−ピリド[1,2−
c][1,3,2]オキサザシリンの調製
本実施例は、本発明に従う別の有機ケイ素化合物およびその調製方法を例証する。
2−(tert−ブチルアミノ)エタノール(100ミリモル)を2−ピペリジンエタ
ノール(100ミリモル)に取り替え、そしてオルトケイ酸テトラエチル(100ミリモ
ル)をメチルトリエトキシシラン(100ミリモル)に取り替えたことを除いて、実施例
1の手順および成分に従った。
GC純度: >99.0%; H−NMR (CDCl3, 400 MHz) δ
(ppm): 3.9 (m, 4H), 3.2 (m, 1H), 2.9 (m,
1H), 2.6 (m, 1H), 2.0−0.9 (m, 11H), 0.2
(s, 3H)。
プロピレン重合
実施例10から22は本発明の教示に従うアルファオレフィンポリマーおよびその調製
方法を例証する。
実施例10 ベンチスケール2リットル反応器を使用した。反応器は前もって100℃
に加熱し、窒素でパージし、残留水分および酸素を取り除いた。その後、反応器を50℃
に冷却した。
窒素下で、1リットルの乾燥ヘプタンを反応器に導入した。反応器の温度が約50℃で
あったとき、2.5ミリモルのトリエチルアルミニウム、1.2ミリモルのヘキサヒドロ
−1,1−ジメトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリ
ンおよび30 mg Toho 53−009触媒(Toho Catalyst Lt
d.より市販される)30ミリグラムを反応器に加えた。窒素を導入することで反応器の
圧力を28.5psigに上昇させた。つぎに、200ミリリットルの水素をプロピレン
とともに反応器中に流し入れた。
つぎに反応器の温度を70℃に上昇させた。プロピレンを連続的に反応器に導入し、全
反応器圧を90psigに保った。重合を1時間進行させた。重合反応が完結したあと、
反応器を排気し、50℃に冷却した。
次に反応器を開け、メタノール500ミリリットルを加えた。結果として生じた混合物
を5分間撹拌し、その後、濾過を行ってプロピレンホモポリマーを得た。得られたポリマ
ーを80℃で真空下で6時間乾燥した。
得られたポリマーの重量により、1時間当たりの重合活性を評価し、ヘキサン不溶性(
HI)、メルトフローレート(MFR)、および分子量分布(Mw/Mn)を測定した。
結果を下記の表1に表す。
実施例11−14
水素の量をそれぞれ400ミリリットル、600ミリリットル、800ミリリットル、
および1000ミリリットルに変えたことを除いて、上記の実施例10と同様の様式でプ
ロピレンポリマーを調製した。結果を表1に表す。
実施例15−22
ヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2
]オキサザシリン1.2ミリモルの代わりに、下記の外部電子供与体:
1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1,1−ジエトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c
][1,3,2]オキサザシリン
1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−(2−メチルプロピル)−1H,3
H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン
1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−プロピル−1H,3H−ピリド[1
,2−c][1,3,2]オキサザシリン
1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−エチル−1H,3H−ピリド[1,
2−c][1,3,2]オキサザシリン
1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−メチル−1H,3H−ピリド[1,
2−c][1,3,2]オキサザシリン
1.2ミリモルの3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−[1,3,2]オキサザ
シロリジン
1.2ミリモルの3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−5−メチル−[1,3,
2]オキサザシロリジン
1.2ミリモルの3−tert−ブチル−2,2−ジエトキシ−5−エチル−[1,3,
2]オキサザシロリジン
をそれぞれ用いたことを除いて、実施例10と同様の様式でプロピレンポリマーを調製し
た。結果を表1に表す。
比較例1
実施例10における1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H
−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンの代わりに1.2ミリモルのシク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMDMS)を外部電子供与体として用いたこと
を除いて、上記実施例10と同様の様式でプロピレンポリマーを調製した。結果を表1に
表す。
比較例2−5
実施例10における1.2ミリモルのヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H
−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンの代わりに1.2ミリモルのシク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMDMS)を外部電子供与体として用い、水素
の量をそれぞれ400ミリリットル、600ミリリットル、800ミリリットル、および
1000ミリリットルに変えたことを除いて、上記の実施例10と同様の様式でプロピレ
ンポリマーを調製した。結果を表1に表す。
Figure 0006612212
Figure 0006612212

上記実施例および比較例から明白なように、外部電子供与体成分として本発明の環状有
機ケイ素化合物を含む触媒システムは、電気供与体としてCHMDMSを利用した触媒シ
ステムと比較して、劇的に改善された水素レスポンスおよびその結果高い収率で、より高
い融解流動性およびより高いアイソタクチシティを示す。CHMDMSは一般的に使用さ
れる市販電子供与体の中で、最も高い水素レスポンスを例証することは当該分野において
周知であるものの、本発明の触媒システムは同様に低い水素使用量において、はるかに高
いMFRを達成し、またはるかに低い水素使用量でCHMDMSと同様のMFRを達成す
る。
その結果、本発明は適当に適合され、言及された目的および利点ならびにそこに本来備
わっているものを請求する。本発明は異なる様式ではあるものの本明細書において、教示
による利益を有する当業者に明白な様式によって変更され、実行され得るので、上記で開
示された特定の実施形態は実例となるのみである。さらに、下記の特許請求の範囲で記述
される以外に、本明細書において示される構成または設計の詳細に制限されることを意図
しない。従って、上記で開示された特定の例示的実施形態は変更され得、修正され得る、
そしてすべてのこのような改変は本発明の範囲および趣旨内で考えられることは明白であ
る。下限および上限を有する数値域が開示されるときはいつでも、領域内にある数は詳細
に開示される。さらに、本明細書において使用される不定冠詞「a」または「an」は、
それが導く1つまたは1つよりも多くの要素を意味すると本明細書において定義される。

Claims (5)

  1. レフィンホモポリマーまたはコポリマーを作製するための方法であって、
    a.オキサザシリン化合物を含む外部電子供与体を提供する工程;および
    b.前記供与体、チーグラー−ナッタ触媒および水素の存在下でモノマーを反応させて、前記オレフィンホモポリマーまたはコポリマーを作製する工程
    を包含し、
    前記オキサザシリン化合物が、
    ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−(2−メチルプロピル)−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン、
    ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−プロピル−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン、
    ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−メチル−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン、
    ヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン、または
    ヘキサヒドロ−1,1−ジエトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリン
    である、方法。
  2. 前記オキサザシリン化合物が、ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−(2−メチルプロピル)−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記オキサザシリン化合物が、ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−プロピル−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記オキサザシリン化合物が、ヘキサヒドロ−1−エトキシ−1−メチル−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンである、請求項1に記載の方法。
  5. 前記オキサザシリン化合物が、ヘキサヒドロ−1,1−ジメトキシ−1H,3H−ピリド[1,2−c][1,3,2]オキサザシリンである、請求項1に記載の方法。
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