JP6611510B2 - 画像形成装置の補正方法 - Google Patents

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Description

ディジタル複写機、複合機、レーザプリンタなど、二次元画像の画像形成における歪みや濃度むらの画像形成装置の補正方法に関する。
レーザプリンタや複写機等の電子写真方式の画像形成装置では、レーザ光を走査する光走査装置を用いて、感光体上に潜像形成を行う方式が一般に知られている。レーザ走査方式の光走査装置では、コリメータレンズを用いて平行光にされたレーザ光を、回転多面鏡によって偏向し、偏向されたレーザ光を長尺のfθレンズを用いて感光体上に結像させる。また、1つのパッケージ内に複数の発光素子を有するマルチビーム光源を有し、複数のレーザ光を同時に走査するマルチビーム走査方式がある。
一方、濃度むらやバンディング(画像濃度の濃淡による縞模様)のない良好な画像を形成するためには、各レーザ光の走査ライン間のピッチは感光体上で等間隔であることが望ましい。しかし、以下の複数の要因によって、走査ライン間のピッチの変動が発生する。例えば、走査ライン間のピッチの変動は、感光体の表面速度の速度変動や、回転多面鏡の回転速度変動等によって生じる。また、走査ライン間のピッチの変動は、回転多面鏡の回転軸に対する回転多面鏡のミラー面の角度のばらつきや、マルチビームレーザチップに配列された発光点の間隔のばらつきによっても生じる。このような要因により発生する濃度むらやバンディングに対して、光走査装置の露光量を制御することでバンディングを補正する技術が提案されている。例えば特許文献1では、感光体近傍に副走査方向のビーム位置検出手段を設け、検出されたビーム位置から得られた走査ピッチ情報に基づき、光走査装置の露光量を調整してバンディングを目立たなくする構成が記載されている。
光走査装置の露光量を調整する方式としては、発光素子のピーク光量を制御する方式と、各画素の発光時間を制御する方式(PWM方式)がある。PWM方式では、光走査装置は、PWM信号生成部と、駆動回路を有する構成が一般的に知られている。PWM信号生成部は、各画素の画像データ(画素値)に応じて発光素子のオン、オフを指示する制御信号(PWM信号)を生成し、駆動回路は、PWM信号生成部で生成されたPWM信号に応じて発光素子をオン、オフする。例えば特許文献1と同様に、露光量を制御してバンディングを目立たなくする方式として、走査ライン各々の副走査方向の位置情報に応じて、画像データを副走査方向にシフトし、走査ラインの位置を補正する方式がある。この方式では、付加する画像データのデータ値によって画像重心の移動量を調整することが可能であり、データ値が低い場合には微弱露光する画素が付加されることにより、画像重心が微小に移動する。一方、データ値が高い場合には、強発光する画素が付加されることにより、画像重心が大きく移動する。
特開2012−98622号公報
電子写真方式の画像形成装置においては、2〜5μm程度の画像位置ずれによっても、バンディングが発生する。例えば、1200dpiの解像度を有する画像形成装置においては、1画素の幅が21.16μmのため、2〜5μm程度の画像位置ずれを補正するには、10分の1画素以下の分解能で画像の重心を移動させる必要がある。そのため、各画素の露光量の増減、又は画像データをシフトすることによって画像重心を移動させる場合には、各画素を10分の1以下の微弱な発光光量で制御する必要がある。例えば、図20(a)に、PWM方式により発光素子(半導体レーザ)を点灯(オン)した場合のレーザ光波形を示す。PWM信号のパルス幅を短くしていくと、発光素子が完全にはオンしない状態(レーザ光の出力が所定の設定値まで達しない状態)となり、光量不足が発生する。このような現象を、パルス幅の変化に対して、発光光量が線形(リニア)に変化しないことから、リニアリティ不良という。図20(b)は、画素値に対応したPWM信号のパルス幅と、発光素子の発光光量(レーザ光量)の関係を示すグラフであり、レーザ光量は、PWM信号のパルス幅に比例して、リニア(一次関数的)に変化する。ところが、16段階のPWM信号のパルス幅のうち、パルス幅の1〜4段階(画素値が1〜4)は、パルス幅の変化に対して発光光量がリニアに変化しない光量不安定領域となっており、リニアリティ不良が発生していることがわかる。
また、前述した画像データを付加して画像重心を移動するバンディング補正方式では、リニアリティ不良が発生すると、付加する画像データの露光量に誤差が発生することから、画像の重心移動量に誤差が発生するという課題がある。更に、光量が低下することにより画像濃度も低下してしまい、濃度変動が発生する。図21に、バンディング補正を行う際に、リニアリティ不良が発生した場合の濃度変動の様子を示す。画像領域Aでは、バンディング補正により、図中下方向に画像重心を移動させている。一方、画像領域Bでは、画像位置が理想位置にあり、画像重心を移動させていない。画像領域Aにおいては、リニアリティ不良により、画像濃度が低下し、濃度変動が発生していることがわかる。尚、図20、図21の詳細な説明は、後述する。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、画像の歪みや濃度むらを補正するとともに、リニアリティ不良による濃度変動の発生を防ぎ、良好な画質を得ることを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)複数の発光素子を有する光源と、第1の方向に回転し、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、前記光源から出射された光ビームを偏向し、前記感光体に照射された光ビームのスポットを前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える画像形成装置の補正方法であって、前記偏向手段は、所定の数の反射面を有する回転多面鏡であり、前記回転多面鏡の反射面による光ビームの1走査において形成される画像の重心を、前記第1の方向における前記走査線のずれに応じて前記第1の方向に移動させ、移動に応じて画素の画素値を出力させることにより補正する第1の補正工程と、前記第1の補正工程において出力された画素の画素値に応じて前記光源から出射される光ビームの光量が所定の光量よりも低い場合には、前記画素の画素値を出力せずに、前記第2の方向における前記画素に隣接する画素の画素値に前記画素の画素値を加算することにより補正する第2の補正工程と、を備え、前記所定の光量よりも低い画素値の画素が連続する場合には、隣接する複数の画素の画素値を加算することにより、一つの画素に対応する、光ビームの光量が前記所定の光量よりも高い画素値を生成することを特徴とする補正方法。
(2)複数の発光素子を有する光源と、第1の方向に回転し、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、前記光源から出射された光ビームを偏向し、前記感光体に照射された光ビームのスポットを前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える画像形成装置の補正方法であって、前記偏向手段は、所定の数の反射面を有する回転多面鏡であり、前記回転多面鏡の反射面による光ビームの1走査において形成される画像の重心を、前記第1の方向における前記走査線のずれに応じて前記第1の方向に移動させ、移動に応じて画素の画素値を出力させることにより補正する第1の補正工程と、前記第1の補正工程において出力された画素の画素値に応じて前記光源から出射される光ビームの光量が前記画素値に対応する所定の光量よりも低い場合には、前記画素の画素値を前記所定の光量の光ビームが出射される画素値に補正する第2の補正工程と、を備えることを特徴とする補正方法。
本発明によれば、画像の歪みや濃度むらを補正するとともに、リニアリティ不良による濃度変動の発生を防ぎ、良好な画質を得ることができる。
実施例1、2の画像形成装置全体を示す図、感光ドラムと光走査装置周辺の構成を示す図 実施例1、2の画像形成装置のブロック図 実施例1、2の走査ラインの位置ずれを示す図 実施例1、2のメモリに情報を記憶する工程を説明するブロック図 実施例1、2の1走査期間のタイムチャート 実施例1、2の補正処理を示すフローチャート 実施例1、2の画素の位置ずれを分類毎に示す図 実施例1、2の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1、2の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1、2の副走査方向の画素位置の座標変換を示す図 実施例1、2のフィルタ処理に用いる畳み込み関数を示す図、補正値と係数を説明する図 実施例1、2の位置ずれの分類毎のフィルタ処理を示す図 実施例1、2のフィルタ処理を示すフローチャート 実施例1、2の位置ずれ量の算出処理を示すフローチャート 実施例1の第2の補正処理を示すフローチャート 実施例1の画像データ処理の一例を説明する図 実施例1の画像データ処理の演算結果の一例を説明する図 実施例2の第2の補正処理を示すフローチャート 実施例2の画像データ処理で用いる誤差格納テーブル、及び画像データ処理の一例を説明する図 従来例のPWM方式におけるレーザ光量の誤差の様子を示す図、及びリニアリティ不良による濃度変動の様子を示す図 従来例の画像重心の移動による濃度むらを説明する図
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。尚、レーザ光が走査される方向であって感光ドラムの回転軸方向を第2の方向である主走査方向、主走査方向に略直交する方向であって感光ドラムの回転方向を第1の方向である副走査方向とする。
まず、後述する実施例の説明に先立ち、リニアリティ不良により画像濃度が低下し、その結果、濃度変動が発生するという課題について、図20、図21を参照して、詳しく説明する。前述したように電子写真方式の画像形成装置においては、2〜5μm程度の画像位置ずれによっても、バンディングが発生する。例えば、1200dpiの解像度を有する画像形成装置においては、1画素の幅が21.16μmのため、2〜5μm程度の画像位置ずれを補正するには、10分の1画素以下の分解能で画像の重心を移動させる必要がある。そのため、各画素の露光量の増減、又は画像データをシフトすることによって画像重心を移動させる場合には、各画素を10分の1以下の微弱な発光光量で制御する必要がある。
前述したPWM方式により各画素を微弱発光させる場合には、発光素子の発光時間が短時間となり、オン、オフの際の発光遅延等の要因によって、レーザ光量を高精度に制御することが難しい。図20(a)は、PWM方式により発光素子(半導体レーザ)を点灯(オン)した場合のレーザ光波形を説明する図である。図20(a)において、上側の図は、PWM信号を示し、図中、左側から右側に向かって、PWM信号のパルス幅は、短い状態から長い状態に変化している。パルス幅が短い領域は、画像形成される画素の濃度が低い領域(低濃度領域)であり、パルス幅が長い領域は、画像形成される画素の濃度が高い領域(高濃度領域)となっている。図20(a)の下側の図は、PWM信号に応じて発光素子から出射されるレーザ光の波形を示している。PWM信号に対応した各レーザ光波形において、横軸方向はレーザ光が出射している時間を示し、縦軸方向はレーザ光の光量を示し、レーザ光の波形が設定値に達している状態は発光素子が完全にオンしている状態を示している。図20(a)に示すように、PWM信号のパルス幅が短い領域(低濃度領域)では、発光素子が完全にはオンしない状態(レーザ光の出力が所定の設定値まで達しない状態)となり、光量不足が発生していることがわかる。このような現象を、PWM信号のパルス幅の変化に対して、発光素子の発光光量が線形(リニア)に変化しないことから、リニアリティ不良という。
図20(b)は、画素値に対応したPWM信号のパルス幅と、発光素子の発光光量(積分光量)の関係を示すグラフであり、縦軸はレーザ光量を、横軸はPWM信号のパルス幅を示している。図20(b)に示すPWM信号のパルス幅は4ビットで表現されている。即ち1画素の画素値が4ビットの分解能(0〜15)を有しているので、パルス幅は0〜15の16段階で制御される。また、レーザ光量は、PWM信号のパルス幅に比例して、図中太い線で示す理想光量のように、リニアに変化する。ところが、発光素子をオンさせる1〜15段階のPWM信号のパルス幅のうち、図20(b)の細い線で示すレーザ光量のように、1〜4段階(画素値が1〜4に対応)は、パルス幅の変化に対して発光光量がリニアに変化しない光量不安定領域となっている。その結果、リニアリティ不良が発生していることがわかる。一方、パルス幅の5段階(画素値が5)以上のレーザ光量については、パルス幅の変化に対して発光光量がリニアに変化しており、リニアリティ不良が発生していないことがわかる。
また、前述した画像データを付加して画像重心を移動するバンディング補正方式では、リニアリティ不良が発生すると、付加する画像データの露光量に誤差が発生することから、画像の重心移動量に誤差が発生するという課題がある。更に、光量が低下することにより画像濃度も低下してしまい、濃度変動が発生する。図21は、バンディング補正を行う際に、リニアリティ不良が発生した場合の濃度変動の様子を示す図である。図21の右側に示す2つの表は、記録材に印刷される画像データを示す表である。それぞれの表において、縦方向は、記録材における上下方向(副走査方向)の印刷行を指し、横方向は、記録材の各印刷行における左右方向(主走査方向)の画素を指し、表中の数値は、各画素の画像データ(濃度値であり、0〜15の16レベルで表示)を示す。上側の表(図中、Aにおける画像データ)に基づいて画像形成された画像が、左側に示すA(1/8画素移動)である。一方、下側の表(図中、Bにおける画像データ)に基づいて画像形成された画像が、左側に示すB(画素移動なし)である。図21では、右下側の表の画像データに対して、右上側の表では表中の2行目、6行目の画像データ(濃度値)を2だけ減少させ、4行目、8行目に減少させた画像データ(濃度値)を2だけ付加することで、下方向に画像の重心を移動させる例を示している。これにより、1/8画素(=2/16)だけ3ライン目の方向に画像の重心が移動することになる。この方式では、付加する画像データのデータ値によって画像の重心の移動量を調整することができる。以上説明したように、図21の画像領域Aにおいては、バンディング補正により下方向に画像重心を移動させている。一方、画像領域Bにおいては、画像位置が理想位置にあり画像重心を移動させていない。その結果、図21に示すように、画像領域Aでは、画像領域Bと比べて画像濃度が低下し、濃度変動が発生していることがわかる。
<画像形成装置全体の構成>
図1(a)は、複数色のトナーを用いて画像形成を行うデジタルフルカラープリンタ(カラー画像形成装置)の概略断面図である。図1(a)を用いて実施例1の画像形成装置100について説明する。画像形成装置100には色別に画像を形成する4つの画像形成部(画像形成手段)101Y、101M、101C、101Bk(破線部)が備えられている。画像形成部101Y、101M、101C、101Bkはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて画像形成を行う。Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを表しており、以下、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y、M、C、Bkを省略する。
画像形成部101には感光体である感光ドラム102が備えられている。感光ドラム102の周りには、帯電装置103、光走査装置104、現像装置105がそれぞれ設けられている。また、感光ドラム102の周りには、クリーニング装置106が配置されている。感光ドラム102の下方には無端ベルト状の中間転写ベルト107が配置されている。中間転写ベルト107は、駆動ローラ108と従動ローラ109、110とに張架され、画像形成中は図中の矢印B方向(時計回り方向)に回転する。また、中間転写ベルト107(中間転写体)を介して、感光ドラム102に対向する位置には、一次転写装置111が設けられている。また、本実施例の画像形成装置100は、中間転写ベルト107上のトナー像を記録媒体である用紙Sに転写するための二次転写装置112、用紙S上のトナー像を定着するための定着装置113を備える。
画像形成装置100の帯電工程から現像工程までの画像形成プロセスを説明する。各画像形成部101における画像形成プロセスは同一であるため、画像形成部101Yを例にして画像形成プロセスを説明し、画像形成部101M、101C、101Bkにおける画像形成プロセスについては説明を省略する。画像形成部101Yの帯電装置103Yにより、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される感光ドラム102Yを帯電する。帯電された感光ドラム102Yは、光走査装置104Yから出射される一点鎖線で示すレーザ光によって露光される。これにより、回転する感光ドラム102Y上(感光体上)に静電潜像が形成される。感光ドラム102Y上に形成された静電潜像は、現像装置105Yによってイエローのトナー像として現像される。画像形成部101M、101C、101Bkでも、同様の工程が行われる。
転写工程以降の画像形成プロセスについて説明する。転写電圧が印加された一次転写装置111は、画像形成部101の感光ドラム102上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を、中間転写ベルト107に転写する。これにより、中間転写ベルト107上で各色のトナー像が重ね合わされる。即ち、中間転写ベルト107に4色のトナー像が転写される(一次転写)。中間転写ベルト107上に転写された4色のトナー像は、二次転写装置112により、手差し給送カセット114又は給紙カセット115から二次転写部に搬送されてきた用紙S上に転写される(二次転写)。そして、用紙S上の未定着のトナー像は定着装置113で加熱定着され、用紙S上にフルカラー画像が得られる。画像が形成された用紙Sは排紙部116に排紙される。
<感光ドラムと光走査装置>
図1(b)に、感光ドラム102、光走査装置104、及び、光走査装置104の制御部の構成を示す。光走査装置104は、マルチビームレーザ光源(以下、レーザ光源)201と、コリメータレンズ202と、シリンドリカルレンズ203と、回転多面鏡204とを備える。レーザ光源201は、複数の発光素子によりレーザ光(光ビーム)を発生するマルチビームレーザ光源である。コリメータレンズ202は、レーザ光を平行光に整形する。シリンドリカルレンズ203は、コリメータレンズ202を通過したレーザ光を副走査方向へ集光する。尚、本実施例ではレーザ光源201は複数のビームを配列したマルチビーム光源を例にして記載するが、単一の光源を用いた場合も同様に動作させるものとする。レーザ光源201は、マルチビームレーザ駆動回路(以下、単にレーザ駆動回路)304によって駆動される。回転多面鏡204は、回転動作するモータ部とモータ軸に取り付けられた反射ミラーからなる。以下、回転多面鏡204の反射ミラーの面を、ミラー面という。回転多面鏡204は、回転多面鏡駆動部305によって駆動される。光走査装置104は、回転多面鏡204によって偏向されたレーザ光(走査光)が入射するfθレンズ205、206を備える。また、光走査装置104は、種々の情報が格納されたメモリ302を有する。
更に、光走査装置104は、回転多面鏡204によって偏向されたレーザ光を検知し、レーザ光を検知したことに応じて水平同期信号(以下、BD信号)を出力する信号生成手段であるBeam Detector207(以下、BD207)を備える。光走査装置104から出射したレーザ光は、感光ドラム102上を走査する。レーザ光の走査方向は、感光ドラム102の回転軸に対して平行に走査するように、光走査装置104と感光ドラム102の位置決めがなされている。光走査装置104は、回転多面鏡204のミラー面が感光ドラム102上を一回走査する度に、マルチビームレーザの光ビームのスポットを主走査方向に走査させ、レーザ素子数分の走査ラインを同時に形成する。本実施例では、回転多面鏡204のミラー面数は5面であり、レーザ光源201は8つのレーザ素子を有する構成を例にして説明する。即ち、本実施例では、1回の走査で8ライン分の画像形成を行うため、回転多面鏡204は1回転あたり5回走査して、全部で40ライン分の画像形成を行う。
感光ドラム102は、回転軸にロータリーエンコーダ301を備えており、ロータリーエンコーダ301を用いて感光ドラム102の回転速度の検出が行われる。ロータリーエンコーダ301は、感光ドラム102が1回転する度に1000発のパルスを発生し、内蔵のタイマを用いて発生したパルスの時間間隔を測定した結果に基づく感光ドラム102の回転速度の情報(回転速度データ)をCPU303に出力する。尚、感光ドラム102の回転速度が検出できる構成であれば、前述したロータリーエンコーダ以外の公知の速度検出技術を用いてもよい。エンコーダ以外の方法としては、例えば、レーザドップラー等で感光ドラム102の表面速度を検出する等の方式がある。
次に、図2を用いて、光走査装置104の制御部であるCPU303について説明する。図2は、後述する画像の歪みや濃度むらを補正する補正処理を実行するCPU303の機能をブロック図として示した図である。CPU303は、フィルタ処理部501と、誤差拡散処理部502と、PWM信号生成部503とを有する。フィルタ処理部501は、入力された画像データに畳み込み演算を行うことでフィルタ処理を行う。誤差拡散処理部502は、フィルタ処理後の画像データに誤差拡散処理を行う。PWM信号生成部503は、誤差拡散処理後の画像データにPWM変換を行い、光走査装置104のレーザ駆動回路304にPWM信号を出力する。
また、CPU303は、フィルタ係数設定部504と、フィルタ関数出力部505と、補正値設定部506とを有する。フィルタ関数出力部505は、畳み込み演算に用いられる関数のデータ(例えば、テーブルのデータ)をフィルタ係数設定部504に出力するもので、畳み込み演算に用いられる関数には、例えば線形補間やバイキュービック補間がある。補正値設定部506は、光走査装置104のメモリ302から読み込んだ位置ずれ量の情報と、面特定部507から入力された面同期信号とに基づいて、走査ラインの位置ずれ量を算出する。補正値設定部506は、走査ラインの位置ずれ量に基づいて補正値を算出し、算出した補正値をフィルタ係数設定部504に出力する。フィルタ係数設定部504は、フィルタ関数出力部505から入力された畳み込み関数の情報と、補正値設定部506から入力された走査ラインの補正値とに基づいて、フィルタ処理部501によるフィルタ処理に用いられるフィルタ係数を算出する。フィルタ係数設定部504は、算出したフィルタ係数をフィルタ処理部501に設定する。
更に、CPU303は、面特定部507を有する。面特定部507は、光走査装置104のホームポジションセンサ(以下、HPセンサとする)307から入力されたHP信号と、BD207から入力されたBD信号とに基づいて、回転多面鏡204のミラー面を特定する。面特定部507は、特定したミラー面の情報を面同期信号として補正値設定部506に出力する。
CPU303には、画像データを生成する不図示の画像コントローラから画像データが入力される。また、CPU303は、ロータリーエンコーダ301、BD207、メモリ302、レーザ駆動回路304、回転多面鏡駆動部(以下、ミラー駆動部)305と接続されている。CPU303は、BD207から入力されたBD信号に基づいて走査ラインの書き出し位置を検知し、BD信号の時間間隔をカウントすることで回転多面鏡204の回転速度を検知する。更に、CPU303は、回転多面鏡204が所定の速度となるように、ミラー駆動部305に加速減速を指示するための加速減速信号を出力する。ミラー駆動部305は、CPU303から入力された加速減速信号に応じて、回転多面鏡204のモータ部に駆動電流を供給し、モータ306を駆動する。
回転多面鏡204にはHPセンサ307が搭載されており、HPセンサ307は回転多面鏡204が回転動作中に所定角度になったタイミングで、CPU303に対してHP信号を出力する。CPU303の面特定部507は、HPセンサ307からのHP信号を検知したタイミングで、回転多面鏡204の5つのミラー面のうち、どのミラー面でレーザ光を走査しているか、即ち走査中のミラー面を特定する。面特定部507は、一度、ミラー面が特定されると、それ以降はBD207から出力されるBD信号に基づいてミラー面を特定し続ける。回転多面鏡204の任意のミラー面がレーザ光を1回走査する度に、BD207はBD信号1パルスを出力するため、CPU303はBD信号をカウントすることで回転多面鏡204のミラー面を特定し続けることが可能となる。
メモリ302には、回転多面鏡204のミラー面毎の位置情報と、マルチビームレーザの位置情報が各々格納されており、CPU303によって各情報が読み出される。CPU303は、メモリ302から読み出した情報に基づいて、各走査ラインの位置の算出を行い、算出された各走査ラインの位置と入力された画像データから、各走査ラインの位置を補正する情報を加味した画像データを算出する。CPU303は、各走査ラインの位置が補正された情報が加味された画像データに基づいて、レーザ駆動回路304に発光光量データを出力する。尚、本実施例では、レーザ駆動回路304は、CPU303から入力された発光光量データに基づき、PWM(パルス幅変調)制御により画素毎の点灯時間を制御することで光量制御を行う。尚、光量制御を行う際には、必ずしもPWM制御を用いる必要はなく、画素毎にピーク光量を制御するAM(振幅変調)制御により光量制御を行ってもよい。
<走査位置情報>
次に、図3、表1を用いて、メモリ302に格納された走査位置情報について説明する。図3は、各走査ラインの理想位置からの位置ずれの様子を示す。8つの発光点を有するマルチビームレーザの各レーザが走査する走査ラインを、LD1、LD2、LD3、LD4、LD5、LD6、LD7、LD8とする。ここで、各走査ラインの理想的な間隔は、解像度によって決まる。例えば解像度1200dpiの画像形成装置の場合、各走査ラインの理想的な間隔は、21.16μmとなる。LD1を基準位置とした場合、走査ラインLD1からの走査ラインLD2〜LD8の理想距離D2〜D8は式(1)で算出される。
Dn=(n−1)×21.16μm (n=2〜8)・・・式(1)
例えば、走査ラインLD1から走査ラインLD4までの理想距離D4は、63.48μm(=(4−1)×21.16μm)となる。
ここで、マルチビームレーザの素子間隔の誤差やレンズの倍率ばらつきによって、走査ラインの間隔は誤差を有する。理想距離D2〜D8によって決まる理想位置に対する走査ラインLD2〜LD8の走査ライン位置の位置ずれ量を、X1〜X7とする。回転多面鏡204の1面目について、例えば、走査ラインLD2の位置ずれ量X1は、走査ラインLD2の理想位置(以下、ライン2、他の走査ラインについても同様とする)と実際の走査ラインとの差とする。また、例えば、走査ラインLD4の位置ずれ量X3は、ライン4と実際の走査ラインとの差とする。
回転多面鏡204は、回転多面鏡204の各ミラー面の製造ばらつきにより、回転軸に対するミラー面の角度が完全に平行にはならず、ミラー面毎に角度ばらつきを有する。回転多面鏡204の各ミラー面における理想位置に対する位置ずれ量は、回転多面鏡204のミラー面数が5面の場合、Y1〜Y5で表される。図3では、回転多面鏡204の1面目の走査ラインLD1の理想位置(ライン1)からのずれ量をY1、2面目の走査ラインLD1の理想位置(ライン9)からのずれ量をY2とする。
回転多面鏡204のミラー面をm面目、マルチビームのn番目のレーザ光による走査ライン(LDn)の位置ずれ量をZmnとする。そうすると、位置ずれ量Zmnは、各走査ラインの位置ずれ量X1〜X7と、各ミラー面の位置ずれ量Y1〜Y5とを用いて式(2)で表わされる。
Zmn=Ym+X(n−1) (m=1〜5、n=1〜8)・・・式(2)
(ただし、X(0)=0とする)
例えば、回転多面鏡204の1面目の走査ラインLD4についての位置ずれ量Z14は、式(2)からZ14=Y1+X3と求められる。また、回転多面鏡204の2面目の走査ラインLD1についての位置ずれ量Z21は、式(2)からZ21=Y2と求められる。
式(2)の演算で位置ずれ量Zmnを算出する場合、位置ずれ量Zmnの算出に用いられるデータは、回転多面鏡204のミラー面の数とマルチビームレーザの素子数に対応したデータ数を有していればよい。ここで、表1にメモリ302に格納される位置ずれデータのアドレスマップを示す。
Figure 0006611510
表1に示すように、メモリ302のアドレス0からアドレス6までには、走査ラインLD2から走査ラインLD8までの位置ずれ量(位置情報と記す)X1〜X7の情報が格納されている。また、メモリ302のアドレス7からアドレス11までには、回転多面鏡204のミラー面の1面目から5面目までの位置ずれ量Y1〜Y5の情報が格納されている。尚、本実施例では、回転多面鏡204の各ミラー面の位置ずれによって、各レーザ光の8つの走査ラインが一律にずれるものとして説明している。即ち、本実施例では、12個の位置情報をメモリ302に保持する。しかし、回転多面鏡204のミラー面毎にレーザ光の各走査ラインの位置ずれ量がばらつく場合、回転多面鏡204の各ミラー面とレーザ光の各走査ラインの組み合わせの分だけ、位置ずれ量の情報を保持してもよい。即ち、この場合は、回転多面鏡204のミラー面の数5面、マルチビームレーザの素子数8で、40個の位置情報をメモリ302に保持する。
(メモリ格納動作)
メモリ302に格納される位置ずれ量の情報は、例えば工場等での光走査装置104の調整工程で測定されたデータを格納するものとする。また、画像形成装置内部にレーザ光源201から出射されたレーザ光により走査される走査ラインの位置を検知する手段を備え、メモリ302に格納されている情報をリアルタイムに更新する構成としてもよい。走査光の副走査方向の位置検出手段としては、公知の技術を用いてよい。例えば、光走査装置内部や感光ドラム近傍に配置したCMOSセンサやPSD(Position Sensitive Detector)によって位置検出を行う方法でもよい。また、光走査装置内部や感光ドラム近傍に配置したPD(photo diode)面上に三角スリットを配置してPDの出力パルス幅から位置検出を行う方法でもよい。
図4は、一例として、工場等で光走査装置104のメモリ302に情報を格納する際のブロック図を示す。尚、図2と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。光走査装置104の調整工程において、光走査装置104が画像形成装置に搭載されたときの感光ドラムの位置に相当する位置に、測定工具400を配置する。測定工具400は、測定部410と演算部402を備えており、演算部402は、図2のCPU303の面特定部507から面同期信号が入力されるように構成されている。尚、図4のCPU303には、面特定部507のみ描画している。まず、光走査装置104から測定部410にレーザ光を照射させる。測定部410は、三角スリット411とPD412を有しており、図中、一点鎖線矢印で示す光走査装置104から走査された光ビームが三角スリット411上を走査する。測定部410は、三角スリット411を介してPD412に入力された光ビームの情報に基づき、走査ラインの副走査方向の位置を測定する。測定部410は、測定した回転多面鏡204のミラー面毎の走査ラインの副走査方向の位置の情報(以下、面毎データという)を、演算部402に出力する。
一方、面特定部507には、光走査装置104のHPセンサ307からHP信号が入力され、BD207からBD信号が入力されている。これにより、面特定部507は、回転多面鏡204のミラー面を特定し、特定したミラー面の情報を、面同期信号として演算部402に出力する。演算部402は、面特定部507から入力された回転多面鏡204のミラー面の情報に応じた光走査装置104のメモリ302上のアドレスに、測定部410により測定した走査ラインの副走査方向の位置の情報を書き込む。このように、レーザ光源201の8つの素子のばらつきにより生じる走査ラインの位置ずれ量の情報(X1〜X7)と、回転多面鏡204のミラー面の面倒れにより生じる走査ラインの位置ずれ量の情報(Y1〜Y5)とが、メモリ302に格納される。
<位置ずれ量算出方法>
図5は、本実施例のレーザ光の1走査期間内の制御タイミングを示す。(1)は1画素あたりの画素周期に対応したCLK信号を示しており、(2)はCPU303に対するBD207からのBD信号の入力タイミングを示している。(3)(4)はCPU303に対する画像データ(DATA1、DATA2等)が入力されるタイミングを示している。(4)の画像データは、フィルタ処理部501によるフィルタ処理が実行される前のデータである。(5)はフィルタ処理部501によるフィルタ処理後に、誤差拡散処理部502、PWM信号生成部503を介してレーザ駆動回路304に画像データ(DATA1’、DATA2’等)を出力するタイミングを示している。
BD207から出力されるBD信号を基準としたときに、BD信号が出力されたタイミングから、レーザ光が感光ドラム102の主走査方向における画像領域の先端に到達するタイミングまでの時間をT1とする。また、BD信号が出力されたタイミングから、レーザ光が感光ドラム102の主走査方向における画像領域の終端に到達するタイミングまでの時間をT2とする。画像形成装置は、CPU303によりBD信号を検知した後、所定時間T1が経過するまで待機した後、画像形成を開始し、BD信号を検知してから所定時間T2が経過した後に、1走査ラインの画像形成を終了する。CPU303は、走査毎に、BD信号を検知してから所定時間T1が経過するまでの間、即ち、非画像領域で上述した走査ラインの位置ずれ量を算出する。そして、CPU303は、走査毎に、所定時間T1が経過してから所定時間T2が経過するまでの間、即ち、画像領域で、フィルタ処理部501によるフィルタ処理後の画像データをレーザ駆動回路304に送信し、画像形成を行う。ここで、(1)のCLK信号の1周期分の時間で、注目画素に対するフィルタ処理がフィルタ処理部501によって行われる。そして、フィルタ演算前の画像データが入力されて1クロック後に、フィルタ演算後の画像データがレーザ駆動回路304に出力される(図5破線枠部)。ΔTは、BD207から出力されるBD信号の時間間隔であり、1走査あたりの時間である。
本実施例では、複数の走査ラインの画像データと位置ずれ量に基づいて、フィルタ演算を行う。このため、前述した位置ずれ量算出動作においてCPU303は、BD207からBD信号が出力されてから時間T1が経過するまでの期間において、フィルタ演算に用いる複数の走査ラインの位置ずれ量を求めるものとする。例えば、フィルタ演算の範囲をL=3とした場合、注目ラインから上下3画素の画像データを参照し、同じく注目ラインと上下3画素の範囲における各走査ラインの位置ずれ量を算出し、フィルタ演算を行うものとする。
ここで、注目ラインに対応した走査ラインの位置ずれ量は、画像形成直前の期間において算出される。また注目走査ライン以前に走査された走査ラインに対しては、以前に算出した位置ずれ量の算出結果を用いるものとする。注目走査ライン以降のタイミングで走査される走査ラインについては、次の走査ラインに対応する回転多面鏡204の面情報とビーム位置情報に基づいて後述する位置ずれ量Bを求める。また、回転多面鏡204の回転速度Vp、感光ドラムの回転速度Vdについては、前の走査タイミングで検出した値と、現在の走査タイミングで検出した値に基づいて、次の走査ラインにおける速度を各々予測して求めるものとする。尚、位置ずれ量の算出方法の詳細については後述する。
<画像データの第1の補正>
本実施例では、CPU303は、レーザ光による走査ラインの副走査方向の位置ずれ量に基づいて、画像データに対してフィルタ演算による補正処理を行い、補正した画像データをレーザ駆動回路304に出力する。第1の補正処理であるフィルタ演算は、具体的には畳み込み処理を行う演算であり、本実施例では画像データと位置ずれ量をもとに畳み込み処理を行う。以下、図6のフローチャートについて説明する。図6は、副走査方向の位置ずれに起因して発生する濃度むらやバンディングを補正するためのフィルタ演算を説明するフローチャートである。S3602でCPU303は、メモリ302に格納された副走査方向の位置ずれ量を読み出す。具体的には、CPU303は、表1で説明したLD2〜LD8の位置情報X1〜X7と、回転多面鏡204の1〜5面目の位置情報Y1〜Y5をメモリ302から読み出す。本実施例では、副走査方向の位置ずれ量に基づいて、入力された画像データの副走査方向の画素位置に対して補正を行った後、フィルタ処理を行うことによって画素データ、即ち濃度を出力する。本実施例の畳み込み処理は、副走査方向における走査線のずれに起因した副走査方向の濃度の疎密を、注目画素を走査線のずれに応じて副走査方向に移動させる処理である。そして、畳み込み処理は、副走査方向への移動に応じて注目画素の画素値を出力させる、又は出力させないことにより補正する処理である。
(走査ラインの位置ずれの状態)
走査ラインの位置ずれの状態は略4つに分類できる。まず、位置ずれの状態には、(a)感光ドラム102上の走査ラインの位置(以下、走査位置)が理想の走査位置に対して進み方向にシフトする場合、(b)感光ドラム102上の走査位置が理想の走査位置に対して戻り方向にシフトする場合がある。また、位置ずれの状態には、(c)感光ドラム102上の走査位置の間隔が理想の走査位置の間隔に対して密になる場合、逆に、(d)感光ドラム102上の走査位置の間隔が理想の走査位置の間隔に対して疎になる場合がある。これらの副走査方向の位置ずれの状態の具体例を図7に示す。図中、破線は走査位置を示し、図中(1)〜(5)は走査の順番を示す。本実施例では8ビームを同時に走査するが、副走査方向に順に並ぶ1ビームずつに順番を振ったものとして説明する。図7の左側の列が理想の走査位置、右側の列が感光ドラム102上の走査位置を示す。走査番号(1)〜(5)に対して、S1〜S5は理想の走査位置からの位置ずれ量を示す。位置ずれ量の単位は、理想のビーム間隔(1200dpiで21.16μm)を1としたときを基準に表し、副走査方向における光ビームの進み方向(以下、単に進み方向という)を正の値としている。また、副走査方向における光ビームの戻り方向(以下、単に戻り方向という)を負の値としている。更に、画像の様子を説明するために副走査方向に並ぶ1画素を走査線上に丸で示す。丸の色は濃度を表す。
図7(a)は、感光ドラム102上の走査位置が、理想の走査位置から進み方向に一律に0.2ずつシフトしている例を示している。以降、図7(a)のような位置ずれ量を、+0.2のシフト量という。図7(b)は、感光ドラム102上の走査位置が、理想の走査位置から戻り方向に一律に0.2ずつシフトしている例を示している。以降、図7(b)のような位置ずれ量を、−0.2ラインのシフト量という。図7(a)、図7(b)は、走査位置が一律にシフトしているため、感光ドラム102上の走査位置の間隔はいずれも1となっている。
図7(c)は、感光ドラム102上の所定の走査位置では、位置ずれ量が0である。しかし、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が前に戻るほど進み方向への位置ずれ量が大きくなり、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が後に進むほど戻り方向への位置ずれ量が大きくなる。例えば、走査番号(3)ではS3=+0であるが、走査番号(2)ではS2=+0.2、走査番号(1)ではS1=+0.4となり、走査番号(4)ではS4=−0.2、走査番号(5)ではS5=−0.4となる。図7(c)では、走査位置の間隔が1よりも小さい0.8となっている。以降、図7(c)のような位置ずれの状態を、(1−0.2)ラインの間隔で密、という。
図7(d)は、感光ドラム102上の所定の走査位置では、位置ずれ量が0である。しかし、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が前に戻るほど戻り方向への位置ずれ量が大きくなり、位置ずれ量0の走査位置から走査位置が後に進むほど進み方向への位置ずれ量が大きくなる。例えば、走査番号(3)ではS3=+0であるが、走査番号(2)ではS2=−0.2、走査番号(1)ではS1=−0.4となり、走査番号(4)ではS4=+0.2、走査番号(5)ではS5=+0.4となる。図7(d)では、走査位置の間隔が1よりも大きい1.2となっている。以降、図7(d)のような位置ずれの状態を、(1+0.2)ラインの間隔で疎、という。
図7(c)のような密の状態では、位置ずれが生じているだけでなく、走査位置の間隔が密になることによって感光ドラム102上で画素が密集し、所定面積あたりの画素値が増えることで濃度が濃くなる。逆に図7(d)のような疎の状態では、位置ずれが生じているだけでなく、走査位置の間隔が疎になることによって感光ドラム102上で画素が疎となって、所定面積あたりの画素値が減って濃度が薄くなる。電子写真プロセスにおいては、潜像電位の深さと現像特性の関係により濃淡差がさらに強調されることがある。また、図7(c)、図7(d)のような疎密が交互に発生すれば周期的な濃淡がモアレとなり、空間周波数によっては同じ量でも視覚的に検知されやすくなる。
図6のフローチャートの説明に戻る。S3603でCPU303は、補正値設定部506により入力画像の各画素に対する補正用属性情報を生成する。本実施例では、入力画像の副走査方向の画素位置を予め座標変換してから、補間することにより、位置ずれの補正と共に、入力画像の濃度を保存しながら局所的な濃淡の補正も同時に行うことを可能にする。ここで、補正用属性情報とは、具体的には、後述する補正値Cのことである。
(座標変換)
本実施例の座標変換の方法を、図8〜図10を用いて説明する。図8〜図10のグラフは、横軸を画素番号n、縦軸を副走査方向の画素位置(走査位置でもある)y(座標変換後はy’)としており、単位はラインとしている。また、図8(a)、図8(b)は図7(a)、図7(b)に、図10(a)、図10(b)は図7(c)、図7(d)に対応している。図8、図10の左側のグラフは座標変換を行う前を、右側のグラフはy軸の座標変換を行った後を、それぞれ示している。グラフにプロットした四角のドットは感光ドラム102上の走査位置、丸のドットは理想の走査位置を表す。
(進み方向及び戻り方向にシフトしている場合)
図8(a)左のグラフから順に説明する。座標変換を行う前のグラフでは、丸でプロットした理想の走査位置は、例えば画素番号2に対して副走査方向の画素位置yが2となっており、画素番号nとy座標が等しく、傾き1の直線(一点鎖線で示す)である。一点鎖線の直線は、以下の式(3)で表される。
y=n・・・式(3)
丸でプロットした理想の走査位置に対して、四角でプロットした走査位置は、図7(a)で説明したように、進み方向(y軸+方向)にS(=0.2)ラインだけシフトしている。このため、四角でプロットした走査位置は、傾きは1のまま、オフセットした次の式(4)で表される直線(実線で示す)となる。
y=n+S・・・式(4)
本実施例では、実際の走査位置が理想の走査位置に変換されるように座標変換を行うため、図8(a)に示す例の場合、以下の式を用いて座標変換を行えばよい。尚、式(5)のCが補正量となる。
y’=y+C・・・式(5)
従って、補正量Cはシフト量Sと以下の式(6)で表される。
C=−S・・・式(6)
座標変換の式(5)と補正量Cを求める式(6)により、式(3)、式(4)はそれぞれ以下の式(7)、式(8)のように変換される。
y’=y+C=n+(−S)=n−S・・・式(7)
y’=y+C=(n+S)+C=(n+S)+(−S)=n・・・式(8)
図8(b)について、シフト量をS=−0.2とすれば、式(3)から式(8)が同様に成立して、図8(a)と同様に説明できる。尚、図8(a)、図8(b)に示すように、走査ライン間に疎密が発生しておらず進み方向又は戻り方向にシフトしている走査ラインの場合には、変換前後で直線が一定の傾きとなっている。
(疎密が発生している場合)
ここで、走査位置の疎密が発生する図10、及びシフトと疎密、図8、図10の組み合わせのケースにも適用できる座標変換について説明する。図9(a)は画素番号と走査位置の関係を示し、横軸は画素番号n、縦軸yは副走査方向の走査位置で、四角ドットは感光ドラム102上の走査位置をプロットしたものである。図9(a)では、画素番号n≦2の範囲では感光ドラム102上の走査ラインが密、画素番号n≧2の範囲では感光ドラム102上の走査ラインが疎の場合について説明する。
図9(a)に示すように、画素番号n≦2では密、画素番号n≧2では疎、となっている場合、画素番号n≦2での直線の傾きと、画素番号n≧2での直線の傾きは異なり、画素番号n=2において屈曲した形状となっている。図9(a)では、四角ドットを通る走査位置の変化を表す関数をft(n)とし、実線で表す。走査位置を表す関数ft(n)は、次の式(9)で表される。
y=ft(n)・・・式(9)
次に、副走査方向の走査位置であるy軸の座標変換を行った後の関数をft’(n)で表すと、座標変換後の走査位置を表す関数ft’(n)は、次の式(10)で表される。
y’=ft’(n)・・・式(10)
本実施例では、座標変換後の走査位置が均等になるように、y軸を伸縮したり、シフトしたりして、座標変換を行う。このため、座標変換後の走査位置を表す関数ft’(n)は、以下の式(11)で表される条件を満たす。
ft’(n)=n・・・式(11)
式(11)は、例えば、画素番号2に対して、座標変換後の副走査方向の画素位置y’(=ft’(2))が2となることを意味する。
図9(a)、図9(b)間を結ぶ破線は左から右へ、y軸の元の座標位置から座標変換後のy’軸の座標位置との対応を示し、座標変換前後でy軸の下半分(n≦2に対応)が伸長、上半分(n≧2に対応)は縮小している様子を示す。図9(a)から図9(b)の座標変換によって、入力された画像データの各画素の座標変換後の座標を求める手順を図9(c)、図9(d)で説明する。図9(c)、図9(d)は、図9(a)、図9(b)と同様に、横軸は画素番号n、縦軸y(又はy’)は副走査方向の走査位置を示し、図9(c)は座標変換前、図9(d)は座標変換後を示す。入力された画像データの画素番号nと座標位置yの関係を以下に示す。まず、図9(c)に示す破線は、座標変換前の理想の走査位置を表す関数fs(n)であり、以下の式(12)で表される。
y=fs(n)・・・式(12)
また、本実施例において、入力された画像データの副走査方向の画素の間隔は均等なので、関数fs(n)は以下の式(13)で表される。
fs(n)=n・・・式(13)
入力された画像データの注目する画素番号nsに座標変換を行った後のy’座標の走査位置を、次の3つのステップにより求める。まず、1つめのステップでは、入力された画像データの画素番号nsに対応する理想の走査位置のy座標をysとすると、ysは、以下の式(14)により求めることができる。
ys=fs(ns)・・・式(14)
感光ドラム102上(実線)で座標変換を行う前の走査位置が等しい画素番号ntを求める(図9(c)の(1))。ここで、感光ドラム102上の走査位置は関数y=ft(n)で表され、ys=ft(nt)という関係が成り立つ。関数ft(n)の逆関数をft−1(y)とすると、画素番号ntは、以下の式(15)で表される。
nt=ft−1(ys)・・・式(15)
2つめのステップでは、感光ドラム102上の走査位置の画素番号ntに対応する座標変換後のy’座標(ytとする)を、座標変換後の関数ft’(n)を用いて次の式(16)により求める(図9(d)の(2))。
yt=ft’(nt)・・・式(16)
画素番号nsは任意に選んでも成立するので、画素番号nsから座標変換後のy’座標の位置ytを求める式が、入力された画像データの画素番号nから演算上のy’座標を求める関数fs’(n)に相当する。従って、式(14)〜式(16)から、以下のように式(17)で表される一般式が導かれる。尚、座標変換後の破線で示す理想の走査位置を示す関数は、y’=fs’(n)で表される(図9(d)の(3))。
yt=fs’(ns)=ft’(nt)=ft’(ft−1(ys))
=ft’(ft−1(fs(ns)))
nsをnに一般化して、
fs’(n)=ft’(ft−1(fs(n)))・・・式(17)
また、入力された画像データの画素間隔、及び座標変換後の走査位置の間隔を均等で、距離1とした式(13)、式(11)を式(17)に代入する。そうすると、式(17)は、画素番号nから走査位置を導く関数ft(n)の逆関数ft−1(n)を用いて、式(18)のように表される。
fs’(n)=ft−1(n)・・・式(18)
図8(a)、図8(b)に示した走査位置が進み方向、戻り方向に一律にシフトした式(4)と、入力された画像データの座標変換後の位置を求める式(7)も逆関数の関係にあり、式(18)の成立を確認できる。また、図10(a)、図10(b)に示すような走査位置に疎密が発生する場合に適用すると、座標変換前の走査位置を表す関数yは、(n0、y0)を通過する傾きkの直線とする場合、以下の式(19)で表せる。
fs(n)=y=k×(n−n0)+y0・・・式(19)
入力された画像データのy軸の座標変換後の画素位置を求めるために、式(17)、式(18)から、逆関数((1/k)×(y−y0)+n0)を求めて、逆関数に画素番号nを代入すればよいので、以下の式(20)が導かれる。
y’=(1/k)×(n−y0)+n0・・・式(20)
図10(a)に示す走査ラインの間隔が密な状態、図10(b)に示す走査ラインの間隔が疎な場合、いずれも座標変換後の感光ドラム102上の走査ラインの位置は、式(20)で表すことができる。また、画素番号nの補正値Cnは、Cn=fs’(n)−fs(n)から求められる。
具体的には、図10(a)では、n0=y0=3、k=0.8であり、
fs’(n)=(1/0.8)×(n−3)+3・・・式(21)
となる。例えば、画素番号3では、fs’(3)=3.00となり、補正値C3は0.00(=3.00−3.00)となる。また、画素番号5では、fs’(5)=5.50となり、補正値C5は+0.50(=+5.50−5.00)となる。走査位置が密である場合の補正値C1〜C5の値を図12(c)に示す。
また、図10(b)では、n0=y0=3、k=1.2であり、
fs’(n)=(1/1.2)×(n−3)+3・・・式(22)
となる。例えば、画素番号3では、fs’(3)=3.000となり、補正値C3は0.000(=3.000−3.000)となる。また、画素番号5では、fs’(5)=4.667となり、補正値C5は−0.333(=4.667−5.000)となる。走査位置が疎である場合の補正値C1〜C5の値を図12(d)に示す。
また、走査ラインに疎密やシフトが混在していても、式(17)又は式(18)を用いることにより、座標変換後の理想の走査位置を求めることができる。補正値設定部506は、位置ずれ量に基づき理想の走査位置を座標変換して補正値Cnを求めて、補正値Cnの情報をフィルタ係数設定部504に出力する。
(フィルタ処理)
本実施例では、補正データを生成するためにフィルタ処理を実行する。ただし、本実施例では、フィルタ処理部501は、次のようなフィルタ関数による畳み込み演算でフィルタ処理を行う。即ち、フィルタ処理部501は、入力された画像データの画素の副走査方向の走査位置の補正による画素の副走査方向の画素位置と、座標変換によって走査ラインの間隔が均等に変換された画素の副走査位置との位置関係に基づいて、フィルタ処理を行う。尚、フィルタ処理前の画素を入力画素、フィルタ処理後の画素を出力画素ともいう。また、フィルタ処理前の画素は、上述した座標変換が行われた画素である。
本実施例の畳み込み関数は、図11(a)に示す線形補間、図11(b)、図11(c)に示すバイキュービック補間から選択できる。フィルタ関数出力部505は、フィルタ処理に用いられる畳み込み関数の情報を、例えばテーブルの情報としてフィルタ係数設定部504に出力する。図11は、縦軸yが副走査方向の位置を示し、単位を画素で示していて、横軸kは係数の大きさを示す。尚、縦軸yの単位を画素としているが、副走査方向を示しているため、ラインを単位としてもよい。
図11(a)の式は以下で表される。
Figure 0006611510
図11(b)、図11(c)の式は以下の2つの式で表される。
Figure 0006611510
本実施例では、a=−1、図11(b)はw=1、図11(c)はw=1.5としているが、各画像形成装置の電子写真的な特性に応じて、a、wを調整してもよい。フィルタ係数設定部504は、フィルタ関数出力部505から得たフィルタ関数の情報と、補正値設定部506から出力された補正値Cの情報と、に基づいて、フィルタ処理に用いられる係数(後述するk)をフィルタ処理部501に出力する。
ここで、図11(d)を用いて説明する。図11(d)は横軸にフィルタ処理に用いられる係数k、縦軸に副走査方向の位置yを示す。フィルタ係数設定部504は、補正値設定部506から補正値Cnを入力されると、フィルタ関数出力部505から入力されたフィルタ関数を用いて、補正値Cnに対応する係数knを求める。尚、図11(d)中の白丸は座標変換前の係数を示す。また、図11(d)では、補正値C1に対して係数k1が、補正値C2に対して係数k2が、それぞれフィルタ処理に用いられる係数knとして設定されたことを示す(黒丸)。本実施例では、入力された画像データの粗密の状態によらず、同じ畳み込み関数を適用し、理想の走査位置によってサンプリングすることで、入力された画像データの所定面積あたりの濃度が保存されるようにしている。
(フィルタ処理の具体例)
本実施例の座標変換を行った後の座標位置に基づいて、式(23)の線形補間によるフィルタ関数で畳み込み演算を用いたフィルタ処理を行う具体例を、図12を用いて説明する。尚、畳み込み演算を用いたフィルタ処理は、フィルタ処理部501により実行される。図12(a)〜図12(d)は、図7(a)〜図7(d)に対応している。図12の左側の列は、上述した座標変換後の入力画素を示している。また、図12の右側の列は、上述した座標変換後の感光ドラム102上の走査位置を示している。即ち、図12の右側の列の走査位置が、均等な間隔で、且つ、距離1となるように座標変換されている。
より詳細には、座標変換後の入力画素の副走査方向の走査位置は、図8、図10の右側に示す座標変換後のグラフの一点鎖線で示す直線(y’=fs’(n))で表される。座標変換後の感光ドラム102上の走査位置は、図8、図10の右側に示す座標変換後のグラフの実線で示す直線(y’=ft’(n))で表される。例えば、図8(a)では、シフト量が+0.2(=S)であるため、座標変換後は、fs’(n)=y−0.2=n−0.2で表される。
また、図12では、画素値、即ち濃度値の大きさを丸の濃淡で示している。また、括弧内の数字は走査ラインの番号であり、図7に記載した画素番号と同じである。図12の中央のグラフは、横軸に濃度、縦軸に副走査方向の位置を示している。畳み込み演算は、入力画素の各座標位置を中心としたフィルタ関数(図11(a))に画素値を乗算した波形W(画素(1)〜(5)に対するW1〜W5)を展開し、重ね合わせて加算したものである。
図12(a)から順に説明する。白丸で示す画素(1)、(5)は濃度0、即ち画素値0である。このため、フィルタ関数に画素値を乗じたWは、それぞれW1=0、W5=0である。黒丸で示す画素(2)、(3)、(4)の濃度は等しく、W2、W3、W4の波形の最大値は等しくなり、入力画素の画素位置を中心にフィルタ関数を展開した波形となる。畳み込み演算の結果は、全ての波形の総和(ΣWn、n=1〜5)である。
出力画素の画素値は、走査位置を座標変換した後の感光ドラム102上の走査位置でサンプルする。このため、例えば感光ドラム102上の走査位置に対応する画素値(1)は、波形W2と点P0で交わるので、濃度D1と演算される。また、画素値(2)は、波形W2と点P2で、波形W3と点P1でそれぞれ交わるので、濃度D1+D2と演算される。以下、同様に画素値(3)〜(5)を求める。尚、画素値(5)は、どの波形とも交わらないので、画素値を0とする。また、図12(b)〜図12(d)の(1)〜(5)の画素値を演算した結果を、各右側の列の画素の濃淡で示している。
入力画素の位置ずれは、図12の縦軸の各画素に対応して示している。図12の縦軸に示す位置ずれ量は、上述した入力画像の画素の副走査方向の走査位置の座標変換に従い、逆関数で求めた位置ずれ量の情報である。例えば、図12(a)の場合、図8(a)で説明したように、走査ラインの位置ずれ量Sの補正量Cは、−0.2である。また、例えば、図12(c)は式(21)、図12(d)の場合は式(22)をそれぞれ用いて算出した補正量Cである。
図12(a)は、副走査方向の進み方向に走査ラインの走査位置がずれているが、画素値は逆の遅れ方向に重心がずれることとなるので、画素値の重心の位置が補正されている様子を示している。図12(b)は、副走査方向の戻り方向に走査ラインの走査位置がずれているが、画素値は逆の進み方向に重心がずれることとなるので、画素値の重心の位置が補正されている様子を示している。図12(c)は、走査位置の間隔が密な場合で、座標変換後の畳み込み演算によって濃度の分布が拡がり、濃度の局所的な集中をキャンセルして局所的な濃度変化を補正している様子を示している。また、図12(d)は、逆に走査位置の間隔が疎な場合で、座標変換後の畳み込み演算によって濃度の分布が縮まり、濃度の分散をキャンセルして局所的な濃度変化を補正している様子を示している。特に、図12(d)の(3)の画素値は、100%より濃い(100+α)%の濃度となっている。
(フィルタ処理)
図6の説明に戻る。図6のS3604でCPU303は、S3603で生成した補正用属性情報に基づき、フィルタ処理部501によりフィルタ処理を行う。詳細には、CPU303は、上述した入力画像への畳み込み演算と再サンプリングを行う。ここで、CPU303が実行するS3604の処理を示した図13のフローチャートを用いて詳細に説明する。CPU303は、フィルタ処理部501により畳み込み演算によるフィルタ処理をスタートすると、S3703以降の処理を実行する。S3703でCPU303は、畳み込み関数の拡がりをLとしたとき、注目する出力画像のラインynの副走査位置の前後±L、即ち幅2Lの範囲((yn−L)〜(yn+L)の範囲)に含まれる入力画像のラインを抽出する。ここで、Lは畳み込み関数の+L〜−Lの範囲外は畳み込み関数の値が0になる最小の値と定義する。例えば、図11(a)の線形補間では、L=1、図11(b)のバイキュービック補間はL=2、図11(c)のバイキュービック補間はL=3である。式(18)を用い、対応する入力画像の範囲ymin〜ymaxのymin、ymaxは以下の条件を満たす。
ft−1(ymin)=yn−L、ft−1(ymax)=yn+L・・・式(26)
式(26)を変形することにより、ymin、ymaxは、以下の式(27)から求められる。
ymin=ft(yn−L)、ymax=ft(yn+L)・・・式(27)
従って、注目する出力画像のラインynに対して抽出される入力画像のラインは、ymin〜ymaxの範囲の全ての整数のラインとなる。
注目する出力画像のラインynと畳み込み演算の対象になる入力画像のラインをymとしたとき、距離dnmは、以下の式(28)で表される。
dnm=yn−ft−1(ym)・・・式(28)
従って、S3704でCPU303は、フィルタ係数設定部504により、畳み込み関数g(y)として係数knmを、以下の式(29)で求める。
knm=g(dnm)・・・式(29)
S3713でCPU303は、8ラインの処理の先頭のラインか否か、より詳細には、現在の走査ラインyを8で除した余り(y%8、%は剰余算を意味する)が1か否かを判断する。S3713でCPU303は、現在の走査ラインが8ラインのうちの先頭のラインであると判断した場合、S3714で走査毎処理を行う。尚、S3714の処理は図14を用いて後述する。S3713でCPU303は、現在の走査ラインが8ラインのうちの先頭のラインではないと判断した場合、S3705の処理に進む。
S3705でCPU303は、BD信号を受信したときにスタートさせた内蔵のタイマを参照することにより、時間T1が経過したか否かを判断する。ここで、時間T1は、BD信号が出力されたタイミングから、レーザ光が感光ドラム102の主走査方向における画像領域の先端に到達するタイミングまでの時間である。S3705でCPU303は、時間T1が経過していないと判断した場合、S3705の処理に戻り、時間T1が経過したと判断した場合、S3706の処理に進む。S3706でCPU303は、主走査方向の位置xを初期化(1にセット)する。S3707でCPU303は、S3703で抽出した入力画像の副走査方向の位置と、注目する主走査方向の位置xの画素データを取得する。ここで、画素データを入力画素データPinmとする。S3708でCPU303は、フィルタ処理部501により畳み込み演算を行う。より詳細には、フィルタ処理部501は、S3704で求めた対応する係数knmと、S3707で取得した入力画素データPinmを積和演算して、注目画素の値Poutnを求める。尚、入力画素データPinmは、フィルタ処理前の注目画素の濃度、注目画素の値Poutnは、出力画素データであり、フィルタ処理後の注目画素の濃度である。
Figure 0006611510
ここで、式(30)は、図12に対応しており、図11の左側の丸の濃さ(濃度)は、入力画素データPinmに対応し、図12(a)のD1やD2は、knm×Pinmに対応し、図12の右側の丸の濃さ(濃度)は、Poutnに対応している。
S3709でCPU303は、主走査方向の位置xに1を加算する。S3710でCPU303は、1ラインが終了したか否か、即ち1ラインの最後の画素まで達したか否かを判断し、1ラインが終了していないと判断した場合はS3707の処理に戻り、1ラインが終了したと判断した場合は、フィルタ処理を終了する。このように、本実施例では、マルチビームの位置のばらつきや回転多面鏡204のミラー面の面倒れなどによる照射位置のずれによる画像の歪みや濃度むらを、入力画像の副走査方向の位置ずれのプロファイルに基づき入力画像の画素位置を座標変換する。その後、フィルタ処理、及びサンプリングすることで、各入力画素の濃度を保存しながら、位置ずれ、及びバンディングなどの局所的な濃度の偏りをキャンセルすることができ、良好な画像を得ることができる。
(感光ドラムの速度むらを加味した位置ずれ量の算出)
S3714の走査毎処理の詳細を図14で説明する。図14は、CPU303が実行する位置ずれ量を算出する処理を示すフローチャートである。CPU303は、画像形成時にBD信号を検知してから所定時間T1が経過するまでの間に(図5参照)、走査ライン毎に位置ずれ量の算出を行い、1走査に1回の頻度で図14に示す制御が実行される。S7002でCPU303は、BD207からBD信号が入力されたか否かを判断する。S7002でCPU303は、BD信号が入力されたと判断した場合は、BD信号の周期である時間間隔を計測している不図示のタイマを停止し、タイマ値を読み出し、内部レジスタに保存する。そして、CPU303は、次のBD信号を受信するまでの時間間隔を計測するため、不図示のタイマをリセットしてスタートさせ、S7003の処理に進む。尚、CPU303が不図示のタイマを2つ以上有している場合には、BD信号を受信する度に異なるタイマを交互に使用して、時間測定を行うようにしてもよい。また、ここでは、計測されたBD信号の時間間隔をCPU303の内部レジスタに保存しているが、例えばCPU303の不図示のRAMメモリに保存するようにしてもよい。S7002でCPU303は、BD信号が入力されていないと判断した場合は、BD信号が入力されるのを待つために、S7002の制御を繰り返す。
S7003でCPU303は、ロータリーエンコーダ301から感光ドラム102の回転速度データを読み出す。S7004でCPU303は、内部レジスタに保存されたBD信号の時間間隔に基づいて、印字速度Vprを算出する。尚、印字速度Vprは、レーザ光源201のビーム数と走査ラインの間隔とを乗じた値をΔT(BD信号の時間間隔)で除すことにより算出される。例えば、本実施例の場合、ビーム数は8、走査ラインの間隔は21.16μm(解像度1200dpi)であるため、Vpr=(8×21.16μm)/ΔTとなる。回転多面鏡204の回転速度Vpは、印字速度Vprと比例関係にあるため、算出した印字速度Vprに基づき求めることができる。S7005でCPU303は、S7003で読み出した感光ドラム102の回転速度と、S7004で算出した回転多面鏡204の回転速度から、位置ずれ量Aを算出する。位置ずれ量Aの算出方法は以降で詳しく説明する。
S7006でCPU303は、メモリ302から回転多面鏡204の面情報(表1のY1〜Y5)とビーム位置情報(表1のX1〜X7)を読み出す。S7007でCPU303は、S7006で読み出した面情報とビーム位置情報より、式(2)を用いて位置ずれ量B(=Zmn)を算出する。S7008でCPU303は、S7005で算出した位置ずれ量AとS7007で算出した位置ずれ量Bを加算して、位置ずれ量の総和(合計値)を算出する。S7009でCPU303は、S7008で算出した合計の位置ずれ量をCPU303の内部レジスタに保持する。ここで、レジスタに保持された位置ずれ量は、上述したフィルタ処理時に読み出されて演算に用いられる。
(位置ずれ量の算出)
S7005でCPU303が算出する位置ずれ量Aの計算式について詳しく説明する。感光ドラム102の回転速度をVd、回転多面鏡204の回転速度をVp、1走査時間をΔT(図5参照)とすると、感光ドラム102の回転速度Vdと回転多面鏡204の回転速度Vpの速度差から生じる位置ずれ量Aは以下の式(31)から算出される。
A=(Vd−Vp)×ΔT・・・式(31)
ここで、ΔTはBD信号の出力タイミングの間隔に対応した時間であり、位置ずれ量Aは、感光ドラム102の回転速度Vdと回転多面鏡204の回転速度Vpとの差によって、1走査期間の間に移動する走査ラインの位置ずれ量を示す。ここで、上述したように、回転多面鏡204の回転速度Vpは、印字速度Vprに基づき求められる。そして、印字速度Vprは、1走査時間ΔTと、マルチビーム数(本実施例では8ビーム)の関係から、式(32)、式(33)によって決まる。
Vp=ビーム数×21.16÷ΔT・・・式(32)
ΔT=1÷(回転多面鏡204のミラー面数×回転多面鏡204の1秒間あたりの回転数)・・・式(33)
副走査方向の基準位置からn番目の走査ラインの、感光ドラム102の速度むらに起因する位置ずれをAnとしたとき、副走査方向の位置ずれは各走査の位置ずれの累積で表される。また、副走査方向の基準位置からn番目の走査ラインの回転多面鏡204の面情報、ビーム情報に基づく位置ずれ量をBnとしたとき、n番目の走査ラインの副走査方向の位置yは、以下のように表される。
Figure 0006611510
式(34)の左辺のyは、nが整数のときだけ定義されている、即ち、離散的な関数である。しかし、本実施例では、整数から求められる各yの間を線形補間により補間して連続的な関数y=ft(n)として扱う。本実施例では、ハードウェアの簡易化のために線形補間を用いているが、ラグランジュ補間、スプライン補間など、他の方法で関数の補間をしてもよい。
本実施例における画素番号n0、n0+1に対して、副走査方向の画素位置をyn0、yn0+1としたとき、副走査方向の画素位置yn0〜yn0+1の範囲の連続関数への変換の式を以下に示す。
y=yn0×(1−n+n0)+yn0+1×(n−n0)・・・式(35)
尚、図14の処理は、1走査、即ち8ビーム(8走査ライン)に1回行われる処理であるため、S7006〜S7008では8ビーム分の位置ずれ量をまとめて演算して、S7009では演算した8ビーム分の位置ずれ量を全て保持する。
尚、感光ドラム102の回転速度データをロータリーエンコーダ301によりリアルタイムに取得して位置ずれ補正にフィードバックした。しかし、予め測定した速度変動データプロファイルをメモリ302に記憶し、記憶したプロファイルに従って位置ずれを補正してもよい。また、リアルタイムに位置ずれ情報を取得する場合、遅れ制御になるが、そのまま位置ずれの補正に用いてもよい。この場合、遅れ制御による影響を防ぐため、位置ずれの変動量に対して高域成分など特定の周波数成分をフィルタ処理して位置ずれの補正に用いてもよい。
また、本実施例の補間方式として用いた線形補間、バイキュービック補間以外にも、Sinc関数に所望のサイズの窓関数をかけた補間や、目的のフィルタ特性に合わせた畳み込み関数を決定して補間処理を行ってもよい。また、出力の画素やラインの間隔が歪む画像出力方式や画像出力装置であれば、LED露光方式、あるいは電子写真方式に限らず、本発明を適用することが可能である。また、本実施例において、式(17)や式(18)に従い入力画像の画素の位置を補正して補間処理を行ったが、目的の補正精度に応じて式(17)や式(18)を近似した関数を選択して補正に用いてもよい。更に、制御部としてCPU303を用いる構成を説明したが、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を用いる構成としてもよい。
<画像データの第2の補正>
次に、本実施例の第2の補正処理について説明する。画像データを付加して画像重心を移動させることによりバンディングを補正する場合に、リニアリティ不良が発生すると、付加する画像データの露光量に誤差が生じ、画像の重心移動量にも誤差が発生する。そのため、本実施例の第2の補正処理では、第1の補正処理で出力された画素の画像データ(画素値)が所定の値以上になるように、主走査方向に移動させて画像データを補正する処理である。
第2の補正処理の詳細を図15のフローチャートに従い説明する。図15は、副走査方向の走査線1ラインごとにCPU303が実行する制御シーケンスを示すフローチャートである。本実施例で使用されるレーザ光源201は、8つの発光素子を有するマルチビームレーザ光源であり、1回の走査で8本の走査ラインが形成される。従って、図15の処理は、各走査ラインについて同時に並行して実行されるものとする。また、図15の処理は、主走査方向の1画素ずつについて順次処理が行われ、その都度、該当する画素について前述したフィルタ処理(畳み込み処理)が行われるものとする。CPU303は、図5においてBD信号を受信してから時間T1が経過したことを検知すると、図15の処理を実行する。
S1001では、CPU303は、持ち越しデータMDATAに0を設定(MDATA=0)し、画素カウンタNに0を設定(N=0)する。ここで、持ち越しデータMDATAは、光量不足により単独では発光しない光量不安定領域のレーザ光量に対応するパルス幅を指定する画像データ(画素値)(図20参照)を主走査方向の周辺画素に加算する際に、一時的に画素値を保持するための変数である。また、画素カウンタNは、主走査方向の画素番号に対応する変数である。S1002では、CPU303は、画素カウンタNにより指定される画素に対して、前述したフィルタ処理演算を行い、画像重心を移動させるための画像データ(画素値)を求める。なお、以下ではフィルタ処理を行う前(補正前)の該当画素の画素値を処理前画素値pixとし、フィルタ処理を行った後の該当画素の画素値を処理後画素値Fpixという。
S1003では、CPU303は乱数処理を行うかどうかを判断し、乱数処理を行うと判断した場合にはS1004に進み、乱数処理を行わないと判断した場合にはS1005に進む。本実施例においては、例えば工場での光走査装置104の調整工程において、不図示のユーザインターフェイス部から、乱数処理を行うかどうかを指示するデータがメモリ302に格納されるものとする。CPU303は、メモリ302から乱数処理の要否を指示するデータを読み出し、読み出したデータに応じて乱数処理の要否を判断する。S1004では、CPU303は、PWM信号に対するレーザ光量のリニアリティを判定する閾値Lの初期値に乱数処理により発生させた値(本実施例では、1以上の整数値)を加算する。ここで、閾値Lは、PWM信号においてリニアリティ不良となる画像データの画素値(例えば、図20(b)のPWM信号のパルス幅が1〜4の場合)より高い値となるように予め設定された画素値を示す変数である。閾値Lに乱数を加算し、閾値Lを可変することにより、フィルタ処理により生成された画素の画像データ(画素値)が特定の周期成分を有することを防止し、これによりモアレ等が発生することを防ぐことができる。
S1005では、CPU303は、該当画素のフィルタ処理後の画像データである処理後画素値Fpixが、フィルタ処理前の画像データである処理前画素値pixよりも大きいかどうかを判断する。CPU303は、処理後画素値Fpixが、フィルタ処理前の画像データである処理前画素値pixよりも大きい(Fpix>pix)と判断した場合にはS1006の処理に進む。一方、CPU303は、処理後画素値Fpixが、フィルタ処理前の画像データである処理前画素値pixよりも大きくない(Fpix≦pix)と判断した場合にはS1011の処理に進む。
S1006では、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、PWM信号の最大発光光量である濃度最大値DATAmaxより大きいかどうかを判断する。CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、PWM信号の最大発光光量である濃度最大値DATAmaxより大きい(Fpix+MDATA>DATAmax)と判断した場合には、S1007の処理に進む。一方、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、PWM信号における最大発光光量である濃度最大値DATAmaxよりも大きくない(Fpix+MDATA≦DATAmax)と判断した場合には、S1008の処理に進む。ここで、例えば図20(b)のPWM信号のように4ビットで表現する場合には、濃度最大値DATAmaxは16となる。
S1007では、CPU303は、処理後画素値Fpix、及び持ち越しデータMDATAに、以下に示すデータを設定する。即ち、CPU303は、下記の式(37)により、処理後画素値Fpixに濃度最大値DATAmaxを設定し、下記の式(36)により、持ち越しデータMDATAに濃度最大値DATAmaxよりも超過した分(オーバーフロー分)を設定する。
MDATA=Fpix+MDATA−DATAmax・・・式(36)
Fpix=DATAmax・・・式(37)
S1008では、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、前述した閾値Lより大きいかどうかを判断する。CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、前述した閾値Lより大きい(Fpix+MDATA>閾値L)と判断した場合には、S1009の処理に進む。一方、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、前述した閾値Lよりも大きくない(Fpix+MDATA≦閾値L)、即ち所定値である閾値L以下(所定値以下)と判断した場合には、S1010の処理に進む。
S1009では、CPU303は、処理後画素値Fpix、及び持ち越しデータMDATAに、以下に示すデータを設定する。即ち、CPU303は、下記の式(38)により、処理後画素値Fpixに持ち越しデータMDATAを加算し、下記の式(39)により、持ち越しデータMDATAには0を設定する。
Fpix=Fpix+MDATA・・・式(38)
MDATA=0・・・式(39)
S1010では、CPU303は、処理後画素値Fpix、及び持ち越しデータMDATAに、以下に示すデータを設定する。即ち、CPU303は、下記の式(40)により、持ち越しデータMDATAに処理後画素値Fpixを加算し、下記の式(41)により、処理後画素値Fpixには0を設定する。
MDATA=MDATA+Fpix・・・式(40)
Fpix=0・・・式(41)
S1011では、CPU303は、画素カウンタNをインクリメント(N=N+1)し、S1012の処理に進む。S1012では、CPU303は、画素カウンタNを参照し、1走査ラインの最大画素数かどうか(1ライン終了)を判断する。CPU303は、画素カウンタNの値が1ライン画素数に達していると判断した場合には処理を終了し、1ライン画素数に達しないと判断した場合は、S1002の処理に戻る。
ここで、1200dpiの解像度でA4サイズ(主走査方向の長さが297mm)の用紙に画像形成を行う場合、1画素の幅は21.16μmなので、1ラインの画素数は約14000画素となる。上述した図15の一連の処理により、主走査方向の画素1〜14000画素について順次、処理が行われる。図15のフローチャートに示すフローにより、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、リニアリティ判定のための閾値Lより大きい場合、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和となる画像データが生成される(S1009)。一方、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が閾値Lより小さい場合には、処理後画素値Fpixは持ち越しデータMDATAに加算され、主走査方向の下流側に位置する隣の画素に持ち越すように処理される(S1010)。このため、図15の処理において、リニアリティ判定のための閾値Lより画素値が小さい画素については、画像生成されることはない。また、S1005でフィルタ処理が行われた後の画素値Fpixが、フィルタ処理前の画素値pixより大きい場合に、S1006〜S1010の制御、即ちリニアリティ不良となる画像データの画像形成を行わない制御が実行される。これによって、フィルタ処理により新たに生成された画像に対して選択的にS1006〜S1010の処理が実行されることになる。その結果、フィルタ処理する以前から存在した画像データに対しては、図15では補正処理が行われないことから、可能な限り元の画像を維持することが可能となる。また、S1004において閾値Lに乱数を加算することで、生成される処理後画素値Fpixが特定の周期成分を有することを防ぎ、モアレ等の発生を防ぐことが可能となる。
続いて、図16を用いて、図15の処理を具体的に説明する。図16(a)〜(d)は、1ライン(1走査ライン)の画素数が11(N=0〜N=10)、副走査方向の走査ラインが6(1ライン〜6ライン)からなる画像データを示している。各図において、表中の欄において、空欄は画素値が0の画像データであることを示す。図16(a)は、フィルタ処理前の画像データ(画素値)の例であり、ここでは、3ライン目、4ライン目のみ画像形成すべき画像データがある。図16(b)は、図16(a)のデータに対して、図15のS1002のフィルタ処理により表中の下方向に画像の重心を移動した場合の画像データを示している。図16(b)では、図16(a)と比べて、3ライン目の全画素の画素値が15から13に2減少し、5ライン目の全画素の画素値が0から2に2増加し、4ライン目の全画素の画素値については、15のままで変化していない。
図16(c)は、図15において、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16、S1003で乱数加算をしないと選択した場合の処理結果を示す表であり、閾値L以下の画素の画像データ(画素値)を主走査方向に加算した場合の画像データを示している。フィルタ処理後の画像データ(図16(b))の1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データ(画素値)は、フィルタ処理を行う前の画像データ(図16(a))と比べ、同じ値か、小さい値となっている。従って、1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データについては、図15のS1005の判断でNO(図中、Nで表示)と判断される。そのため、図16(c)の1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データ(画素値)は、フィルタ処理後の画像データ(図16(b))と同じデータ値が設定される。
一方、図16(b)に示す5ライン目の各画素のフィルタ処理後の画像データ値2については、図16(a)に示すフィルタ処理前の画像データ値0よりも増加しているため、図15のS1006〜S1010の処理が実行される。即ち、N=0の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、S1010が実行され、N=0のFpixには0が設定され、MDATAには2が設定される。N=1の場合には、Fpix=2、MDATA=2であり、S1010が実行され、N=1のFpixには0が設定され、MDATAには4(=2+2)が設定される。N=2の場合には、Fpix=2、MDATA=4であり、S1009が実行され、N=2のFpixには6(=2+4)が設定され、MDATAには0が設定される。N=3の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、S1010が実行され、N=3のFpixには0が設定され、MDATAには2が設定される。N=4の場合には、Fpix=2、MDATA=2であり、S1010が実行され、N=4のFpixには0が設定され、MDATAには4(=2+2)が設定される。N=5の場合には、Fpix=2、MDATA=4であり、S1009が実行され、N=5のFpixには6(=2+4)が設定され、MDATAには0が設定される。N=6〜N=10についても、N=0〜N=4で実行された処理が行われる。5ライン目については、フィルタ処理により発生した画像データ値(画素値)が2に対して、各画素のデータ値を主走査方向(図中、右方向)に加算し、データ値が閾値L(=4)より大きい値となった画素で0でない画像データ値を設定し、露光量を決定する。
図16(d)は、図15において、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16、S1003で乱数加算をすると選択した場合の処理結果を示す表であり、閾値L以下の画素の画像データ(画素値)を主走査方向に加算した場合の画像データを示している。上述した図16(c)と同様に、1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データについては、図15のS1005の判断でNO(図中、Nで表示)と判断される。そのため、図16(d)の1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データ(画素値)は、フィルタ処理後の画像データ(図16(b))と同じデータ値が設定される。
一方、図16(b)に示す5ライン目の各画素のフィルタ処理後の画像データ値2については、図16(a)に示すフィルタ処理前の画像データ値0よりも増加しているため、図15のS1006〜S1010の処理が実行される。図16(d)では、乱数加算を選択しているため、乱数加算による閾値Lの変化を表した図17を用いて、図16(d)の5ライン目の画像データ(画素値)について説明する。図17において、Nは画素NO(0〜10)を示す。閾値Lの列に示す数値は、閾値Lの初期値(=4)に乱数加算を行い、得られた閾値Lを示し、括弧内の数値は加算された乱数を示す。Fpix+MDATAの列は、画素Nに対応した処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和を示す。また、処理後のFpixは、図15の処理を実行した結果、設定される各画素の処理後画素値Fpixを示す。以下、図17を参照しながら、図15における処理について説明する。N=0の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、Fpix+MDATA=2となり、閾値L=5なので、S1010が実行され、N=0のFpixには0が設定され、MDATAには2が設定される。N=1の場合には、Fpix=2、MDATA=2であり、Fpix+MDATA=4となり、閾値L=5なので、S1010が実行され、N=1のFpixには0が設定され、MDATAには4(=2+2)が設定される。N=2の場合には、Fpix=2、MDATA=4であり、Fpix+MDATA=6となり、閾値L=8なので、S1010が実行され、N=2のFpixには0が設定され、MDATAには6(=4+2)が設定される。N=3の場合には、Fpix=2、MDATA=6であり、Fpix+MDATA=8となり、閾値L=7なので、S1009が実行され、N=3のFpixには8が設定され、MDATAには0が設定される。
N=4の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、Fpix+MDATA=2となり、閾値L=6なので、S1010が実行され、N=4のFpixには0が設定され、MDATAには2が設定される。N=5の場合には、Fpix=2、MDATA=2であり、Fpix+MDATA=4となり、閾値L=7なので、S1010が実行され、N=5のFpixには0が設定され、MDATAには4(=2+2)が設定される。N=6の場合には、Fpix=2、MDATA=4であり、Fpix+MDATA=6となり、閾値L=5なので、S1009が実行され、N=6のFpixには6が設定され、MDATAには0が設定される。
N=7の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、Fpix+MDATA=2となり、閾値L=6なので、S1010が実行され、N=7のFpixには0が設定され、MDATAには2が設定される。N=8の場合には、Fpix=2、MDATA=2であり、Fpix+MDATA=4となり、閾値L=5なので、S1010が実行され、N=8のFpixには0が設定され、MDATAには4(=2+2)が設定される。N=9の場合には、Fpix=2、MDATA=4であり、Fpix+MDATA=6となり、閾値L=7なので、S1010が実行され、N=9のFpixには0が設定され、MDATAには6(=4+2)が設定される。N=10の場合には、Fpix=2、MDATA=6であり、Fpix+MDATA=8となり、閾値L=6なので、S1009が実行され、N=10のFpixには8が設定され、MDATAには0が設定される。以上説明したように、図16(d)では、図17に示すように閾値Lが乱数加算により変化することで、加算後の画像データ値(画素値)である露光量はランダムな値となる。
以上説明したように、本実施例によれば、画像の歪みや濃度むらを補正するとともに、リニアリティ不良による濃度変動の発生を防ぎ、良好な画質を得ることができる。本実施例では、画像重心移動させるために付加する画像データ(画素値)が、予め設定したデータ量(閾値)以上となるように制御する。これにより、リニアリティ不良の発生する細いパルス幅による発光を行わず、安定的に発光制御可能なパルス幅で付加する画像を形成するため、リニアリティ不良による画像重心移動量の誤差や、濃度変動の発生を防ぐことが可能となる。また、感光ドラムの回転速度変動によって発生するバンディングに対して、画像重心移動量の誤差や、濃度変動が発生することなく、バンディング補正が可能となる。更に、回転多面鏡の面倒れによって発生するバンディングに対しても、画像重心移動量の誤差や、濃度変動が発生することなく、バンディング補正が可能となる。
また、本実施例では、主走査方向に付加する画像データ(画素値)が所定値以下の場合には、画像形成を行わず、主走査方向の隣の画素の画素値に加算する。付加する画像データが副走査方向へ拡散すると、副走査方向への画像重心移動量に誤差が生じてしまい、バンディング補正効果が低下する。一方、主走査方向に限定して付加する画像データを加算することで、バンディング補正効果を低下させることなく、リニアリティ不良による露光量の誤差をキャンセルすることが可能となる。更に、付加する画像データのデータ量が一定にならないように、乱数を閾値に加算することにより、画像濃度を示す画素値の判定閾値を切り換えて、画像データを生成する。これによって、付加する画像データが周期的に生成されることを防ぎ、モアレ等の発生を防ぐことができる。
実施例1では、フィルタ処理を行った後の画素の画像データが所定の閾値よりも小さい場合には、画像形成を行わずに主走査方向の下流側の画素の画像データに加算し、画像データが閾値よりも大きい場合には加算された画像データを用いて画像形成を行う。実施例2では、フィルタ処理を行った後の画素の画像データの濃度誤差情報に基づいて、画像データの補正を行う処理について説明する。なお、実施例2では、画像形成装置、光走査装置の基本的な構成は実施例1と同様であり、説明を省略する。
本実施例の制御シーケンスについて、図18のフローチャートに従い説明する。図18は、実施例1の図15と同様に、副走査方向の走査線1ラインごとにCPU303が実行する制御シーケンスを示すフローチャートである。図18において、S2001、S2002の処理は、実施例1の図15のS1001、S1002の処理、S2003〜S2007の処理は、実施例1の図15のS1005〜S1009の処理と同様であり、説明を省略する。また、図18のS2010、S2011の処理は、実施例1の図15のS1011、S1012の処理と同様であり、説明を省略し、以下では、実施例1の図15に示す処理とは異なるS2008、S2009の処理について説明する。なお、図18では、実施例1の図15で選択的に実施する閾値Lへの乱数加算処理は削除されている。
図18のS2006では、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、閾値Lより大きいかどうかを判断する。CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、閾値Lより大きい(Fpix+MDATA>閾値L)と判断した場合には、S2007の処理に進む。一方、CPU303は、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和が、前述した閾値Lよりも大きくない(Fpix+MDATA≦閾値L)と判断した場合には、S2008の処理に進む。S2008では、CPU303は、後述する光量誤差テーブル(図19(a)参照)から、入力された画像データ値(=MDATA’)に対応する、出力データGDATAと、誤差量MDATA’を読み出す。S2009では、CPU303は、処理後画素値Fpix、及び持ち越しデータMDATAに、以下に示すデータを設定する。即ち、CPU303は、下記の式(42)により、処理後画素値Fpixに出力データGDATAを設定し、持ち越しデータMDATAに誤差量MDATA’を加算する。
Fpix=GDATA・・・式(42)
MDATA=MDATA’・・・式(43)
なお、誤差量MDATA’は、図19(a)の光量誤差テーブルに示すように、1よりも小さい小数点以下の値である。従って、式(43)より持ち越しデータMDATAも整数値ではなく、小数点以下の値を有することになる。その結果、光量誤差テーブルを読み出すときの入力データ(Fpix+MDATA)の値も少数点以下の値を持つことになるが、光量誤差テーブルの入力データは整数値となっている。そのため、光量誤差テーブルを読み出すときの入力データ(Fpix+MDATA)は、小数点以下を切り捨てた整数値とする。そこで、このとき切り捨てられた小数点以下の数値については、持ち越しデータMDATAに追加されるものとする。
次に、図19(a)に示した光量誤差テーブルについて詳細に説明する。図19(a)に示す光量誤差テーブルは一例であり、ここでは、光量誤差テーブルは3つの要素、即ち入力データ、入力データに対応したGDATA、MDATA’から構成されている。入力データは、処理後画素値Fpixと持ち越しデータMDATAの和で示される画像データであり、0〜15の16段階で構成されている。出力データGDATAは、入力データ(FpixとMDATAの和)に対する理想の露光量、即ちリニアリティ不良がない場合の露光量に最も近いPWM信号の値(画素値)を示す。本実施例において、PWM信号は1つの画素の画像データ(画素値)に対応するレーザ光量を4ビットで表現しており、レーザ光量は、レーザ光線を照射しないPWM信号が0の場合を除き、15段階に分割される。例えば、入力データが1(PWM信号が1)の場合には、フル点灯(入力データが15)の1/15の光量が発光させたい理想光量となる。ところが、レーザ光源が図20(b)に示すようなPWM信号に対するレーザ発光特性を有する場合には、次のようなレーザ発光光量となっている。即ち、PWM信号の1、2段階目は、そのレーザ発光光量がフル発光の場合の1/15の光量に達しておらず、3段階目でのレーザ発光光量が約1/15の光量となっている。この場合では、入力データ1に対してPWM信号の値が3のときのレーザ光量が理想光量に近いため、光量誤差テーブルでは、出力データGDATAでは3が設定されている。同様に、光量誤差テーブルでは、他の入力データに対しても、図20(b)に示すPWM信号に対するレーザ発光特性を基に、出力データGDATAの最適値が設定されている。
一方、入力データ(Fpix+MDATA)に対して、最も理想光量に近いPWM信号の値を選択したとしても、露光光量に若干の誤差が生じることがある。そのため、光量誤差テーブルには誤差量MDATA’を設け、誤差量MDATA’は、入力データ(Fpix+MDATA)を出力データGDATAで発光したときの誤差量を示す。光量誤差テーブルの2つのテーブル値、即ち出力データGDATA及び誤差量MDATA’は、経験的に求められた値を基に設定され、光量誤差テーブルは予めCPU303の不図示のRAM等に保持されているものとする。例えば、画像形成装置の工場組み立て調整工程において、光走査装置毎に発光光量を測定して、メモリ302に光量誤差テーブルを格納しておき、図18に示す処理を実行する際に用いてもよい。
図19(b)は、図18の処理において、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16とした場合の処理結果を示す表である。なお、図18において、フィルタ処理前の画像データ(画素値)は図16(a)であり、図16(a)のデータに対して、図18のS2002のフィルタ処理により表中の下方向に画像の重心を移動した場合の画像データ(画素値)が図16(b)である。図18に示す処理では、フィルタ処理後の画像データ(図16(b))がフィルタ処理を行う前の画像データ(図16(a))と同じ値か、又は小さい値となっている場合には、該当画素の画素値に対する処理を行わない(S2003 Nの場合)。従って、図19(b)の1ライン〜4ライン、及び6ラインの各画素の画像データ(画素値)は、フィルタ処理後の画像データ(図16(b))と同じデータ値が設定されている。
一方、図16(b)に示す5ライン目の各画素のフィルタ処理後の画像データ値2については、図16(a)に示すフィルタ処理前の画像データ値0よりも増加しているため、図18のS2004〜S2009の処理が実行される。即ち、N=0の場合には、Fpix=2、MDATA=0であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。続いて、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには0.2(=0+0.2)が設定される。N=1の場合には、Fpix=2、MDATA=0.2であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。ここで、入力データ(Fpix+MDATA)は2.2(=2+0.2)であるが、誤差光量テーブルの入力データは整数なので、入力データの小数点以下を切り捨てる処理を行い、入力データが2として読み出しを行う。以下、光量誤差テーブルを読み出すときの入力データについては、小数点以下を切り捨てた入力データを用いる。その結果、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには、誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.2を加算した0.4(=0.2+0.2)が設定される。
N=2の場合には、Fpix=2、MDATA=0.4であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには、誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.4を加算した0.6(=0.2+0.4)が設定される。N=3の場合には、Fpix=2、MDATA=0.6であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.6を加算した0.8(=0.2+0.6)が設定される。
N=4の場合には、Fpix=2、MDATA=0.8であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.8を加算した1.0(=0.2+0.8)が設定される。N=5の場合には、Fpix=2、MDATA=1.0であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=3)に対応する出力データGDATA=4、誤差量MDATA’=0.5が読み出される。そして、S2009では、Fpixには4が設定され、MDATAには、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値がないので、誤差量MDATA’=0.5が設定される。
N=6の場合には、Fpix=2、MDATA=0.5であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.5を加算した0.7(=0.2+0.5)が設定される。N=7の場合には、Fpix=2、MDATA=0.7であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.7を加算した0.9(=0.2+0.7)が設定される。
N=8の場合には、Fpix=2、MDATA=0.9であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.9を加算した1.1(=0.2+0.9)が設定される。N=9の場合には、Fpix=2、MDATA=1.1であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=3)に対応する出力データGDATA=4、誤差量MDATA’=0.5が読み出される。そして、S2009では、Fpixには4が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.5に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.1を加算した0.6(=0.5+0.1)が設定される。N=10の場合には、Fpix=2、MDATA=0.6であり、閾値L=4、最大濃度値DATAmax=16なので、S2008が実行される。S2008では、光量誤差テーブルから、入力データ(Fpix+MDATA=2)に対応する出力データGDATA=3、誤差量MDATA’=0.2が読み出される。そして、S2009では、Fpixには3が設定され、MDATAには誤差量MDATA’=0.2に、光量誤差テーブルを読み出す際に切り捨てられた小数点以下の値=0.7を加算した0.8(=0.2+0.6)が設定される。
本実施例での補正処理を行った場合の画像データを示す図19(b)と、誤差の補正を行わない図16(b)の画像と比較すると、5ライン目の画像は濃度値3又は4になっており、画素値を示す画像データ量が増えている。これによって、リニアリティ不良によるレーザ光量低下分が補正され、各画素の画像濃度が所定濃度に保たれるように制御される。
以上説明したように、本実施例によれば、画像の歪みや濃度むらを補正するとともに、リニアリティ不良による濃度変動の発生を防ぎ、良好な画質を得ることができる。本実施例では、リニアリティ不良による露光量の誤差をキャンセルするように、周辺画素を含めた画像の露光量を調整する。これにより、1画素当たりの露光制御分解能(PWM信号のパルス幅制御分解能)を高める必要なく、低コストで高精度な露光量調整が可能となる。また、感光ドラムの回転速度変動によって発生するバンディングに対して、画像重心移動量の誤差や、濃度変動が発生することなく、バンディング補正が可能となる。更に、回転多面鏡の面倒れによって発生するバンディングに対しても、画像重心移動量の誤差や、濃度変動が発生することなく、バンディング補正が可能となる。また、本実施例では、画像データ(画素値)に基づいて光量誤差テーブルから読み出した出力データによる画像形成を行い、光量誤差テーブルから読み出された誤差量は主走査方向の隣の画素の画素値に加算する。付加する画像データが副走査方向へ拡散すると、副走査方向への画像重心移動量に誤差が生じてしまい、バンディング補正効果が低下する。一方、主走査方向に限定して付加する画像データを加算することで、バンディング補正効果を低下させることなく、リニアリティ不良による露光量の誤差をキャンセルすることが可能となる。
102 感光ドラム
201 マルチビームレーザ光源
204 回転多面鏡
303 CPU

Claims (14)

  1. 複数の発光素子を有する光源と、第1の方向に回転し、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、前記光源から出射された光ビームを偏向し、前記感光体に照射された光ビームのスポットを前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える画像形成装置の補正方法であって、
    前記偏向手段は、所定の数の反射面を有する回転多面鏡であり、
    前記回転多面鏡の反射面による光ビームの1走査において形成される画像の重心を、前記第1の方向における前記走査線のずれに応じて前記第1の方向に移動させ、移動に応じて画素の画素値を出力させることにより補正する第1の補正工程と、
    前記第1の補正工程において出力された画素の画素値に応じて前記光源から出射される光ビームの光量が所定の光量よりも低い場合には、前記画素の画素値を出力せずに、前記第2の方向における前記画素に隣接する画素の画素値に前記画素の画素値を加算することにより補正する第2の補正工程と、
    を備え
    前記所定の光量よりも低い画素値の画素が連続する場合には、隣接する複数の画素の画素値を加算することにより、一つの画素に対応する、光ビームの光量が前記所定の光量よりも高い画素値を生成することを特徴とする補正方法。
  2. 前記第1の補正工程において、補正後の画素の画素値が補正前の画素の画素値以下の場合には、前記第2の補正工程において、前記補正後の画素の画素値の補正が行われず、
    前記第1の補正工程において、補正後の画素の画素値が補正前の画素の画素値よりも大きい場合には、前記第2の補正工程において、前記補正後の画素の画素値の補正が行われることを特徴とする請求項1に記載の補正方法。
  3. 複数の発光素子を有する光源と、第1の方向に回転し、前記光源から出射された光ビームにより潜像が形成される感光体と、前記光源から出射された光ビームを偏向し、前記感光体に照射された光ビームのスポットを前記第1の方向と直交する第2の方向に移動させ走査線を形成する偏向手段と、を備える画像形成装置の補正方法であって、
    前記偏向手段は、所定の数の反射面を有する回転多面鏡であり、
    前記回転多面鏡の反射面による光ビームの1走査において形成される画像の重心を、前記第1の方向における前記走査線のずれに応じて前記第1の方向に移動させ、移動に応じて画素の画素値を出力させることにより補正する第1の補正工程と、
    前記第1の補正工程において出力された画素の画素値に応じて前記光源から出射される光ビームの光量が前記画素値に対応する所定の光量よりも低い場合には、前記画素の画素値を前記所定の光量の光ビームが出射される画素値に補正する第2の補正工程と、
    を備えることを特徴とする補正方法。
  4. 前記第1の補正工程において、補正後の画素の画素値が補正前の画素の画素値以下の場合には、前記第2の補正工程において、前記補正後の画素の画素値の補正が行われず、
    前記第1の補正工程において、補正後の画素の画素値が補正前の画素の画素値よりも大きい場合には、前記第2の補正工程において、前記補正後の画素の画素値の補正が行われることを特徴とする請求項に記載の補正方法。
  5. 前記第1の補正工程は、
    前記走査線の前記第1の方向の位置ずれに関する情報を記憶手段に記憶する記憶工程と、
    前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記感光体上の走査線の間隔が所定の間隔となるような座標変換を行うことにより、入力画像の画素の位置を変換する変換工程と、
    前記座標変換後の入力画像の画素の位置に基づいて、入力画像の画素の画素値に畳み込み演算を行い、出力画像の画素の画素値を求めるフィルタ処理工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の補正方法。
  6. 前記入力画像の前記第1の方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をfs(n)とし、
    前記出力画像の前記第1の方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をft(n)とし、
    前記座標変換後の前記入力画像の前記第1の方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をfs’(n)とし、
    前記座標変換後の前記出力画像の前記第1の方向におけるn番目の画素の位置を示す関数をft’(n)としたとき、
    前記変換工程では、前記座標変換後の前記入力画像の画素の位置を、関数ft(n)の逆関数ft−1(n)を用いて、
    fs’(n)=ft’(ft−1(fs(n)))
    から求めることを特徴とする請求項に記載の補正方法。
  7. 関数fs(n)がfs(n)=nを満たし、且つ、関数ft’(n)がft’(n)=nを満たすとき、
    前記変換工程では、前記座標変換後の前記入力画像の画素の位置を、
    fs’(n)=ft−1(n)
    から求めることを特徴とする請求項に記載の補正方法。
  8. 前記変換工程では、前記入力画像の画素の位置を示す関数fs(n)又は前記出力画像の画素の位置を示す関数ft(n)が離散的な値となる場合、離散的な値を補間することにより連続的な関数とすることを特徴とする請求項又は請求項の補正方法。
  9. 前記フィルタ処理工程では、線形補間又はバイキュービック補間を用いて前記畳み込み演算を行うことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の補正方法。
  10. 前記画素値は濃度値であり、
    前記フィルタ処理工程では、前記畳み込み演算を行う前と行った後とで、所定面積あたりの濃度値が保存されることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の補正方法。
  11. 前記フィルタ処理工程では、前記畳み込み演算に用いられる畳み込み関数の0でない範囲の前記第1の方向における幅を2Lとしたとき、前記出力画像の所定の画素の位置ynを中心とした前記2Lの幅の範囲に対応する前記入力画像の画素の範囲yminからymaxについて、
    ymin=ft(yn−L)、
    ymax=ft(yn+L)
    と定義することを特徴とする請求項又は請求項に記載の補正方法。
  12. 前記画像形成装置は、前記感光体の回転速度を検知する検知手段を備え、
    前記検知手段により検知した前記感光体の回転速度に基づいて、前記第1の方向の位置ずれを補正することを特徴とする請求項から請求項11のいずれか1項に記載の補正方法。
  13. 記記憶手段に記憶される前記情報には、前記回転多面鏡の回転軸に対する前記反射面毎の角度のばらつきの情報が含まれていることを特徴とする請求項から請求項12のいずれか1項に記載の補正方法。
  14. 前記所定の間隔は、前記画像形成装置による画像形成の解像度に応じて決定されることを特徴とする請求項から請求項13のいずれか1項に記載の補正方法。
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