JP2020177125A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させること。【解決手段】CPU303は、濃度センサ120の検知結果に基づいて主走査方向の位置ズレを補正するために、関数で表された倍率プロファイルMr(x)を求め、メモリ302に記憶されている2次関数のプロファイルMp(x)と倍率プロファイルMr(x)とに基づいて合成した3次関数の補正関数Ms(x)を求め、2次関数で近似した補正関数M(x)を用いて(S1404)、所定の主走査位置xの画素データを補正する。【選択図】図8
Description
本発明は、ディジタル複写機等の画像形成装置に関し、特に、光学系の倍率補正を行う画像形成装置に関する。
ディジタル複写機等の電子写真方式の画像形成装置では、画像信号に従いレーザーを制御して、感光体に静電潜像を形成し、現像、転写、定着の工程を経て画像を形成する。感光体に照射されたレーザー光は、回転多面鏡の回転により感光体の長手方向(以下、主走査方向)に偏向走査される。また、感光体の回転により主走査方向と直交する方向(以下、副走査方向)に走査が行われ、感光体上には2次元の潜像が形成される。また、回転多面鏡の回転による偏向において、fθレンズを介して感光体にレーザー光を照射することで、fθレンズによる光学補正が行われる(図10(a)参照)。即ち、長手方向における走査速度や、光路長、入射角度等のレーザー光の走査特性が、fθレンズによって均一にされる。
簡略なfθレンズが用いられる場合、fθレンズによる光学補正を行っても残る走査特性の僅かな残差は、画像処理による主走査方向の倍率補正処理によって補正される。例えば、1画素を主走査方向に分割した単位(以下、分割画素)で各画素を扱い、各画素の階調をPWM(Pulse Width Modulation)変換する方式がある(例えば、特許文献1参照)。この方式は、PWM変換された画素データを分割画素の単位の高い周波数で補間処理して画質劣化を抑える方式である。補間処理により分割画素を挿入、抜き出しする箇所(以下、挿抜箇所)は、一定の倍率であれば主走査方向の中で略一定周期で発生する。分割画素の挿抜箇所の周期とPWM周期との干渉によるモアレを防止するため、挿抜位置を制御して局所的な濃淡の発生を低減している。
一方、低コストを追及してfθレンズを使わない光学構成として、倍率補正を全て電気的な補正により行う方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)(図10(b)参照)。このような方式では、主走査方向を所定のエリアに分割して、エリア毎の倍率に従い、クロック周波数を変調して倍率補正を行う。fθレンズを用いない光学構成で、PWM信号を倍率制御する構成により低コストの光学系を実現できる。倍率補正のデータは倍率プロファイルとして例えば製造工程においてメモリ等に記憶される。
一方、中間転写体等に位置ズレを検出するためのトナー像を形成し、濃度センサ等でトナー像を読み取り、その結果を補正プロファイルとして得る方法がある。そして、メモリ等にあらかじめ記憶されている上述した倍率プロファイルと位置ズレを検出した結果に基づく補正プロファイルとから合成した倍率プロファイルを得る方法がある。合成した倍率プロファイルも、主走査方向に分割されたエリアごとに求められる(図13(a)〜(c)参照)。
しかしながら、分割されたエリアごとに合成したプロファイルを用いる方法では、エリア内では一定の倍率となるように制御しているため、次のような課題がある。この方法では、図11に示すように、矢印で示す所定の主走査位置において補正倍率が変化し、隣り合う領域間の倍率差が大きくなる(図12(a)〜(c))。隣り合う領域間の倍率差が大きくなると、倍率が変化する境界が視認できてしまい画質が低下する要因になる。
一方、エリア単位ではなく画素単位で合成したプロファイルを用いる場合には次のような課題がある。図13(d)に示すように、倍率補正の特性を2次関数などの連続関数で制御する場合、位置ズレを検出するためのトナー像をセンサによって読み取った結果を補正に反映するための倍率の合成処理に時間を要するという課題がある。例えば、分割領域の幅は従来の例では数10〜数100画素だが、連続関数として扱う場合、画素単位になる。このため、画像形成装置が備えるCPUに演算負荷がかかるという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)第1の方向に回転する感光体と、前記感光体上の前記第1の方向に略直交する第2の方向に光ビームを走査して静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体上のトナー像を検知する検知手段と、前記第2の方向において所定の解像度となるように画素データを補正するための第1の補正量であって、関数で表された第1の補正量が記憶された記憶部と、前記第1の補正量を用いて前記第2の方向の所定の位置の画素データを補正する補正手段と、を備える画像形成装置であって、前記補正手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて前記第2の方向の位置ズレを補正するために、関数で表された第2の補正量を求め、前記第1の補正量と前記第2の補正量とに基づいて新たな関数で表される第3の補正量を求め、前記第3の補正量を表す関数の次数以下の関数で前記第3の補正量を表す関数を近似した第4の補正量を用いて、前記所定の位置の画素データを補正することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。なお、レーザー光が走査される方向であって感光ドラムの回転軸方向を第2の方向である主走査方向、主走査方向に略直交する方向であって感光ドラムの回転方向を第1の方向である副走査方向とする。まず、一般的な技術について説明する。
(電子写真の原理とレーザー走査)
図10(a)は光学部材であるfθレンズ205を介して回転多面鏡204から感光ドラム102に照射される様子を示す模式図である。光源(不図示)から出射されたレーザー光は、主走査方向の任意の位置で回転多面鏡204の回転角θに対して、感光ドラム102の表面上において比例した走査距離Lだけ移動する。感光ドラム102上を走査するレーザー光の速度は、回転角θではなく主走査方向における位置xに依存する(v(x))。
図10(a)は光学部材であるfθレンズ205を介して回転多面鏡204から感光ドラム102に照射される様子を示す模式図である。光源(不図示)から出射されたレーザー光は、主走査方向の任意の位置で回転多面鏡204の回転角θに対して、感光ドラム102の表面上において比例した走査距離Lだけ移動する。感光ドラム102上を走査するレーザー光の速度は、回転角θではなく主走査方向における位置xに依存する(v(x))。
(fθ特性の残差補正)
実際のfθレンズ205は、設計上及び製造バラツキなどの誤差を有し、これがfθレンズによる光学補正の残差となる。この残差を補正するために画素データを主走査方向に倍率補正することにより微調整する。例えば、画素データを主走査方向に分割した単位である分割画素として扱う。分割画素を2値制御して、各画素の階調をPWMで表現する。分割画素の単位の高い周波数で0次補間によって変倍し画質劣化を抑える。0次補間により分割画素の挿抜箇所は一定の倍率ならば略一定周期で発生する。
実際のfθレンズ205は、設計上及び製造バラツキなどの誤差を有し、これがfθレンズによる光学補正の残差となる。この残差を補正するために画素データを主走査方向に倍率補正することにより微調整する。例えば、画素データを主走査方向に分割した単位である分割画素として扱う。分割画素を2値制御して、各画素の階調をPWMで表現する。分割画素の単位の高い周波数で0次補間によって変倍し画質劣化を抑える。0次補間により分割画素の挿抜箇所は一定の倍率ならば略一定周期で発生する。
(光学系の簡易化)
図10(b)はfθレンズを使わない光学構成を示す図である。fθレンズを用いない場合、倍率補正を全て電気的な補正によって行う。従来は、主走査方向を所定のエリアに分割して、エリアごとの倍率に従ってクロック周波数を変調し倍率補正を行っている。
図10(b)はfθレンズを使わない光学構成を示す図である。fθレンズを用いない場合、倍率補正を全て電気的な補正によって行う。従来は、主走査方向を所定のエリアに分割して、エリアごとの倍率に従ってクロック周波数を変調し倍率補正を行っている。
(倍率補正の特性)
fθレンズ205を用いて補正しているシステムの倍率補正は数%程度の振れ幅である。その例を図12(a)に示す。図12、図13のどのグラフも、横軸が主走査方向における位置(以下、主走査位置という)で感光ドラム102中央を0として、解像度600dpiの画素の単位で示している。縦軸は補正倍率[%]を示す。−2480画素から+2480画素まで、補正倍率の触れ幅は数%程度となっている。
fθレンズ205を用いて補正しているシステムの倍率補正は数%程度の振れ幅である。その例を図12(a)に示す。図12、図13のどのグラフも、横軸が主走査方向における位置(以下、主走査位置という)で感光ドラム102中央を0として、解像度600dpiの画素の単位で示している。縦軸は補正倍率[%]を示す。−2480画素から+2480画素まで、補正倍率の触れ幅は数%程度となっている。
一方、fθレンズがない系の例を図10(b)に示す。図10(b)において感光ドラム102中央(主走査位置0)における回転多面鏡204から感光ドラム102までの距離(以下、走査半径という)をRとすると、中央から回転角θの角度の位置の走査半径r(θ)は、以下の式により表される。
この式からわかるように、感光ドラム102の端部ほど走査半径r(θ)が大きくなることがわかる。
回転多面鏡204によりレーザー光を偏向走査するシステムにおいて、感光ドラム102上をレーザーが走査する速度である走査速度v(θ)は走査半径r(θ)に比例する。したがって、感光ドラム102の中央(走査位置0)付近の走査速度v(θ)は遅く、感光ドラム102の端部付近では走査速度v(θ)が速い。そのため、レーザーを駆動するための画素データを、端部ほど縮小(又は中央部ほど拡大)することで、主走査方向に均等な解像度(所定の解像度)に補正することができる。
その例を図12(b)に示す。図12(b)の例では主走査方向の領域を複数の領域に分割して、領域内では一定の倍率となるように制御している。この方法では、領域の分割を細かくしないと、言い換えれば分割する領域の数を多くしないと、隣り合う領域間の倍率差(グラフ中の階段の段差部分)が大きくなる。隣り合う領域間の倍率差が大きくなると、倍率が変化する境界が視認できてしまい画質劣化の要因になる。
図11はPWM制御でプリントした画像を示し、黒枠で囲った単位が1画素を表す。図11の横軸は主走査方向を示す。矢印で示す所定の主走査位置において補正倍率が変化する。この場合、矢印を境に左右の領域で倍率が変化するが、1画素における黒対白の面積比率は倍率の変化によらず同じなので、階調は同じである。しかし、視覚上、異なる出力パターンの境界として見えてしまう。
このような課題を解決するためには、倍率補正の特性の領域分割を細かくすることで倍率の段差を小さくすることができる。領域分割を細かくした例を図13(a)に示す。図13(a)では図12(b)に比較して、階段の段差が小さくなっている。しかし、領域を細かく分割して領域毎に倍率のデータを格納すると、メモリ量が増大する。そこで、メモリ量を増やさずに倍率の段差を小さくする方法として、倍率特性を関数で定義する方法が考えられる。図12(b)に対応する特性を連続的な関数(例えば、2次関数)で表した例を図13(b)に示す。図13(b)では、補正倍率を関数として定義しているため、図13(a)のような分割領域に対応する階段状の分布とはならず、段差が生じない。
(位置ズレ検知)
主走査方向のプリント位置を補正する方法として、例えば中間転写ベルト上に形成した検知用のトナー像(以下、パッチという)を濃度センサで読み取って、主走査方向の位置ズレを検知する方法がある。図5は中間転写ベルト107の回転方向(移動方向)の一部を示したもので、点線は主走査方向のプリント枠を示し、濃度センサ120L、120C、120Rも示す。なお、濃度センサ120L、120C、120Rを総称して、濃度センサ120という。また、「>」は位置ズレを検出するためのトナー像であるパッチ130を示す。図5の(a)、(b)、(c)は、それぞれ濃度センサ120が主走査方向の両端、中央に3個の場合、両端に2個の場合、中央に1個の場合をそれぞれ示す。固定位置の濃度センサ120に対して、中間転写ベルト107が矢印方向に回転して、パッチ130が濃度センサ120の直下を通過して、パッチ130の2つの辺が濃度センサ120を通過する時間間隔に基づいて主走査方向の位置ズレを検知することができる。ここで、濃度センサ120が1個の場合には、位置ズレ量を検知することができる。この場合、得られた位置ズレ量に基づいて、主走査方向の各画素を主走査方向又は主走査方向とは逆の方向に一律にシフトさせることになる。また、濃度センサ120が複数の場合には、各位置における位置ズレ量を含む主走査方向における伸び又は縮みを検知することができる。この場合、得られた位置ズレ量に基づいて画素ごとにシフトする量を決定することになる。言い換えれば、画素ごとに倍率を決定することになる。
主走査方向のプリント位置を補正する方法として、例えば中間転写ベルト上に形成した検知用のトナー像(以下、パッチという)を濃度センサで読み取って、主走査方向の位置ズレを検知する方法がある。図5は中間転写ベルト107の回転方向(移動方向)の一部を示したもので、点線は主走査方向のプリント枠を示し、濃度センサ120L、120C、120Rも示す。なお、濃度センサ120L、120C、120Rを総称して、濃度センサ120という。また、「>」は位置ズレを検出するためのトナー像であるパッチ130を示す。図5の(a)、(b)、(c)は、それぞれ濃度センサ120が主走査方向の両端、中央に3個の場合、両端に2個の場合、中央に1個の場合をそれぞれ示す。固定位置の濃度センサ120に対して、中間転写ベルト107が矢印方向に回転して、パッチ130が濃度センサ120の直下を通過して、パッチ130の2つの辺が濃度センサ120を通過する時間間隔に基づいて主走査方向の位置ズレを検知することができる。ここで、濃度センサ120が1個の場合には、位置ズレ量を検知することができる。この場合、得られた位置ズレ量に基づいて、主走査方向の各画素を主走査方向又は主走査方向とは逆の方向に一律にシフトさせることになる。また、濃度センサ120が複数の場合には、各位置における位置ズレ量を含む主走査方向における伸び又は縮みを検知することができる。この場合、得られた位置ズレ量に基づいて画素ごとにシフトする量を決定することになる。言い換えれば、画素ごとに倍率を決定することになる。
図14(a)は図5(a)の濃度センサ120が3個配置された場合の特性の例を示す。図14(a)で横軸は主走査位置(画素)で、右の縦軸が位置ズレを画素の単位で示したもので、左の縦軸は倍率を示す。中央の濃度センサ120Cの検知結果と両端の濃度センサ120L、120Rの検知結果から得られた3カ所の位置ズレを2次曲線として推測してプロットしたものを位置ズレ特性(破線)という。2次曲線として得られた位置ズレ特性を微分して得られた特性が倍率となり、これを倍率特性(実線)という。以上のように、濃度センサ120の検知結果に基づいて得られた位置ズレ特性を示す関数に微分演算を実施して倍率特性を示す関数を得ることができる。
(倍率合成)
光学特性の補正をしてプリントしても、温度特性、取り付け誤差、個体差、経年変化などの各種の要因により位置ズレが発生する。このため、元々用意した、即ち製造工程においてROM等のメモリに記憶しておいた倍率プロファイルと、位置ズレ検知により得られた補正特性(上述した倍率特性)とを合成して補正が行われる。位置ズレ検知により得られた特性(図14(a)に示す特性)も領域毎に固定の倍率で置き換えれば、領域毎に合成プロファイルを演算することができる。図14(b)において、(i)は光学系の倍率プロファイルMpn、即ち、製造工程等であらかじめメモリに記憶されているプロファイルを示す。(ii)は、濃度センサ120による位置ズレ検知により得られた例えば図14(a)に示す倍率特性の補正プロファイルMrnを示す。いずれも横軸は主走査位置、縦軸は倍率を示す。
光学特性の補正をしてプリントしても、温度特性、取り付け誤差、個体差、経年変化などの各種の要因により位置ズレが発生する。このため、元々用意した、即ち製造工程においてROM等のメモリに記憶しておいた倍率プロファイルと、位置ズレ検知により得られた補正特性(上述した倍率特性)とを合成して補正が行われる。位置ズレ検知により得られた特性(図14(a)に示す特性)も領域毎に固定の倍率で置き換えれば、領域毎に合成プロファイルを演算することができる。図14(b)において、(i)は光学系の倍率プロファイルMpn、即ち、製造工程等であらかじめメモリに記憶されているプロファイルを示す。(ii)は、濃度センサ120による位置ズレ検知により得られた例えば図14(a)に示す倍率特性の補正プロファイルMrnを示す。いずれも横軸は主走査位置、縦軸は倍率を示す。
そして、(iii)は、倍率プロファイルMpnと補正プロファイルMrnの2つを合成したプロファイル(以下、合成プロファイルという)Msnを示す。Mpn、Mrn、Msnは領域nにおける倍率を示す(n=0、1、2、・・・)。この場合、合成プロファイルMsnは、以下の式(1)で求めることができる。
[画像形成装置全体の構成]
図1(a)は、複数色のトナーを用いて画像形成を行うデジタルフルカラープリンタ(カラー画像形成装置)の概略断面図である。図1(a)を用いて実施例1の画像形成装置100について説明する。画像形成装置100には色別に画像を形成する4つの画像形成部(画像形成手段)101Y、101M、101C、101Bk(破線部)が備えられている。画像形成部101Y、101M、101C、101Bkはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて画像形成を行う。Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを表しており、以下、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y、M、C、Bkを省略する。
図1(a)は、複数色のトナーを用いて画像形成を行うデジタルフルカラープリンタ(カラー画像形成装置)の概略断面図である。図1(a)を用いて実施例1の画像形成装置100について説明する。画像形成装置100には色別に画像を形成する4つの画像形成部(画像形成手段)101Y、101M、101C、101Bk(破線部)が備えられている。画像形成部101Y、101M、101C、101Bkはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて画像形成を行う。Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを表しており、以下、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y、M、C、Bkを省略する。
画像形成部101には感光体である感光ドラム102が備えられている。感光ドラム102の周りには、帯電装置103、露光手段である光走査装置104、現像装置105がそれぞれ設けられている。また、感光ドラム102の周りには、クリーニング装置106が配置されている。感光ドラム102の下方には無端ベルト状の中間転写ベルト107が配置されている。中間転写ベルト107は、駆動ローラ108と従動ローラ109、110とに張架され、画像形成中は図中の矢印B方向(時計回り方向)に回転する。また、中間転写ベルト107(中間転写体)を介して、感光ドラム102に対向する位置には、一次転写装置111が設けられている。また、実施例1の画像形成装置100は、中間転写ベルト107上(中間転写体上)のトナー像を記録媒体である用紙Sに転写するための二次転写装置112、用紙S上のトナー像を定着するための定着装置113を備える。
画像形成装置100の帯電工程から現像工程までの画像形成プロセスを説明する。各画像形成部101における画像形成プロセスは同一であるため、画像形成部101Yを例にして画像形成プロセスを説明し、画像形成部101M、101C、101Bkにおける画像形成プロセスについては説明を省略する。画像形成部101Yの帯電装置103Yにより、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される感光ドラム102Yを帯電する。帯電された感光ドラム102Yは、光走査装置104Yから出射される一点鎖線で示すレーザー光によって露光される。これにより、回転する感光ドラム102Y上(感光体上)に静電潜像が形成される。感光ドラム102Y上に形成された静電潜像は、現像装置105Yによってイエローのトナー像として現像される。画像形成部101M、101C、101Bkでも、同様の工程が行われる。
転写工程以降の画像形成プロセスについて説明する。転写電圧が印加された一次転写装置111は、画像形成部101の感光ドラム102上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を、中間転写ベルト107に転写する。これにより、中間転写ベルト107上で各色のトナー像が重ね合わされる。即ち、中間転写ベルト107に4色のトナー像が転写される(一次転写)。中間転写ベルト107上に転写された4色のトナー像は、二次転写装置112により、手差し給送カセット114又は給紙カセット115から二次転写部に搬送されてきた用紙S上に転写される(二次転写)。そして、用紙S上の未定着のトナー像は定着装置113で加熱定着され、用紙S上にフルカラー画像が得られる。画像が形成された用紙Sは排出部116に排出される。また、中間転写ベルト107上のトナー像を検知するための検知手段である濃度センサ120が、画像形成部101Bkの下流(中間転写ベルト107の移動方向における下流)に配置されている。濃度センサ120の動作については後述する。
[感光ドラムと光走査装置]
図1(b)に、感光ドラム102、光走査装置104、及び、光走査装置104の制御部の構成を示す。光走査装置104は、マルチビームレーザー光源(以下、レーザー光源)201と、コリメータレンズ202と、シリンドリカルレンズ203と、偏向手段である回転多面鏡204とを備える。レーザー光源201は、複数の発光素子によりレーザー光(光ビーム)を発生するマルチビームレーザー光源である。コリメータレンズ202は、レーザー光を平行光に整形する。シリンドリカルレンズ203は、コリメータレンズ202を通過したレーザー光を副走査方向へ集光する。なお、実施例1ではレーザー光源201は複数のビームを配列したマルチビーム光源を例にして記載するが、単一の光源を用いた場合も同様に動作させるものとする。レーザー光源201は、マルチビームレーザー駆動回路(以下、単に駆動部)304によって駆動される。回転多面鏡204は、回転動作するモータ部とモータ軸に取り付けられた反射ミラーとからなる。実施例1では回転多面鏡204のミラー面は5面であるが、他の面数でもよい。以下、回転多面鏡204の反射ミラーの面を、ミラー面という。回転多面鏡204は、回転多面鏡駆動部(以下、駆動部)305によって駆動される。また、画像形成装置は、種々の情報が格納された記憶部であるメモリ302を有する。メモリ302には、上述した光学系の倍率プロファイルのデータや後述する変更条件が記憶されている。
図1(b)に、感光ドラム102、光走査装置104、及び、光走査装置104の制御部の構成を示す。光走査装置104は、マルチビームレーザー光源(以下、レーザー光源)201と、コリメータレンズ202と、シリンドリカルレンズ203と、偏向手段である回転多面鏡204とを備える。レーザー光源201は、複数の発光素子によりレーザー光(光ビーム)を発生するマルチビームレーザー光源である。コリメータレンズ202は、レーザー光を平行光に整形する。シリンドリカルレンズ203は、コリメータレンズ202を通過したレーザー光を副走査方向へ集光する。なお、実施例1ではレーザー光源201は複数のビームを配列したマルチビーム光源を例にして記載するが、単一の光源を用いた場合も同様に動作させるものとする。レーザー光源201は、マルチビームレーザー駆動回路(以下、単に駆動部)304によって駆動される。回転多面鏡204は、回転動作するモータ部とモータ軸に取り付けられた反射ミラーとからなる。実施例1では回転多面鏡204のミラー面は5面であるが、他の面数でもよい。以下、回転多面鏡204の反射ミラーの面を、ミラー面という。回転多面鏡204は、回転多面鏡駆動部(以下、駆動部)305によって駆動される。また、画像形成装置は、種々の情報が格納された記憶部であるメモリ302を有する。メモリ302には、上述した光学系の倍率プロファイルのデータや後述する変更条件が記憶されている。
更に、光走査装置104は、回転多面鏡204によって偏向されたレーザー光を検知し、レーザー光を検知したことに応じて水平同期信号(以下、BD信号)を出力する信号生成手段であるBeam Detector207(以下、BD207)を備える。光走査装置104から出射したレーザー光は、感光ドラム102上を走査する。レーザー光が感光ドラム102の回転軸に対して平行に走査されるように、光走査装置104と感光ドラム102の位置決めがなされている。光走査装置104は、回転多面鏡204のミラー面が感光ドラム102上を一回走査する度に、マルチビームレーザーの光ビームのスポットを主走査方向に走査させ、レーザー素子数分の走査ラインを同時に形成する。
次に、光走査装置104の制御部(CPU303)について説明する。CPU303には、画素データを生成するコントローラ(不図示)から画素データが入力され、BD207、メモリ302、駆動部304、駆動部305が接続されている。また、CPU303には、濃度センサ120の検知結果も入力される。
[回転多面鏡の制御]
CPU303は、BD207から出力されるBD信号に基づいて走査ラインの書き出し位置の検知と、BD信号の時間間隔をカウントする。これにより、CPU303は、回転多面鏡204の回転速度を検知し、回転多面鏡204が所定の回転速度となるように駆動部305に加速減速を指示する。駆動部305は、入力された加速減速信号に対応して、回転多面鏡204のモータ部に駆動電流を供給し、モータを駆動する。
CPU303は、BD207から出力されるBD信号に基づいて走査ラインの書き出し位置の検知と、BD信号の時間間隔をカウントする。これにより、CPU303は、回転多面鏡204の回転速度を検知し、回転多面鏡204が所定の回転速度となるように駆動部305に加速減速を指示する。駆動部305は、入力された加速減速信号に対応して、回転多面鏡204のモータ部に駆動電流を供給し、モータを駆動する。
[画素データの制御]
また、CPU303は、コントローラ(不図示)から入力された画素データをPWM信号に変換する。画素データは各画素の濃度を示す多値のビットパターン(例えば、4bit以上の階調データ)である。PWM信号は、この階調データをPWMデータに変換し、変換したPWMデータに基づいて生成される信号である。PWM信号は、階調データを後述する表1に示す変換テーブルなどの変換条件に基づいて得られる複数のビットデータを含むビットパターンである。図2(A)は、CPU303が階調データに基づいてPWM信号を生成する際の流れを説明するブロック図である。コントローラから入力された階調データは、生成手段であるPWM変換部701によりPWMデータに変換され、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702に出力される。そして、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702によりシリアル出力されることによってPWM信号として駆動部304に出力される。
また、CPU303は、コントローラ(不図示)から入力された画素データをPWM信号に変換する。画素データは各画素の濃度を示す多値のビットパターン(例えば、4bit以上の階調データ)である。PWM信号は、この階調データをPWMデータに変換し、変換したPWMデータに基づいて生成される信号である。PWM信号は、階調データを後述する表1に示す変換テーブルなどの変換条件に基づいて得られる複数のビットデータを含むビットパターンである。図2(A)は、CPU303が階調データに基づいてPWM信号を生成する際の流れを説明するブロック図である。コントローラから入力された階調データは、生成手段であるPWM変換部701によりPWMデータに変換され、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702に出力される。そして、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702によりシリアル出力されることによってPWM信号として駆動部304に出力される。
BD207から出力されるBD信号毎にリセットされる主走査カウンター703は、画素毎に主走査方向の位置(x)をカウントし、カウント値をプロファイル演算部707に出力する。演算手段であるプロファイル演算部707は、主走査カウンター703のカウント値を受けて、主走査位置ごとの理想的な倍率補正量を画素サイズ演算部708に出力する。ここで用いられる倍率補正量の生成方法については後述する。
画素サイズ演算部708は、プロファイル演算部707から出力された理想的な倍率補正量に沿うように後述するフィードバック制御による演算により求めた画素サイズS(x)を変換条件セレクタ706に出力する。実施例1では、画素サイズS(x)は24〜32の複数の画素サイズS(x)があり、複数の画素サイズS(x)に対応した複数の変換条件1〜N(N=9)(以下、変換条件705ともいう)を対応付ける。例えば、1画素の分割数である画素サイズS(x)が24である場合、変換条件1、画素サイズS(x)が25である場合変換条件2、以降、画素サイズS(x)を+1する毎に、変換条件の番号に+1した変換条件を対応付けている。変換条件705については後述する。
図2(B)は、主走査カウンター703から入力されたカウント値、言い換えれば主走査方向における位置(以下、主走査位置x)に応じて、画素サイズ、即ち1画素のビットデータ数を選択した様子を示す。図2(B)は、横軸に主走査位置x(端部、中央部)xを示す。また、主走査位置xに対応する1画素のビットデータ数も示す。例えば、主走査方向の両側の端部では、1画素のビットデータ数である画素サイズを24とし、1画素を24分割する。また、主走査方向の中央部では、1画素のビットデータ数である画素サイズを32とし、1画素を32分割する。図2(B)の端部と中央部との間の画素では、光走査装置に用いられる光学系の特性に合わせて、1画素のビットデータ数を変化させて設定する。なお、図中、見やすさのためビットデータ数を簡略化している。
変換条件セレクタ706は、画素サイズ演算部708から入力された画素サイズを示す信号に基づいて変換条件705(変換条件1〜N)のうちいずれか1つを選択する。ここで、変換条件705とは、コントローラから入力される画素の画素値と出力される濃度とを対応付けるプロファイルであって、テーブル又は関数等で実現できる。実施例1では、画素データは駆動部304にPWM信号として出力されるため、変換条件705をビットパターンのテーブルで表現している。表1は、変換条件705の一例を示す図である。
表1(a)は、1画素のビットデータ数が32分割である場合の変換条件9を示す。表1(b)は、1画素のビットデータ数が24分割である場合の変換条件1を示す。表1において、左の縦1列が入力された画素データの1画素の階調データ(0〜15)を示し、各階調データに対応する各行でPWM信号のオン/オフのパターンを、1/0によって示している。PWM信号は、図1(b)の駆動部304のVDO信号及び/VDO信号に対応している。表1の「1」は、ハイレベルのVDO信号及びローレベルの/VDO信号を生成するためのビットデータである。表1の「0」は、ローレベルのVDO信号及びハイレベルの/VDO信号を生成するためのビットデータである。変換条件セレクタ706は、1画素のビットデータ数が24〜32に対応して、変換条件1〜9のテーブルを有し、画素サイズ演算部708から入力された画素サイズに応じた変換条件705を選択し、選択した変換条件をPWM変換部701に出力する。
変換条件705は、画素データを、駆動部305を駆動させるためのビットパターンに変換するための変換条件である。変換条件705は、変換後のビットパターンに含まれる光ビームを出射させるためのビットデータ数が異なるように、かつ、画素データに応じてビットデータ数が異なるように設定されている。図2(C)は、表1の変換条件705を1画素の階調データとパルス幅で表したものである。ここで、パルス幅は、PWM信号のオン幅であり、表1中「1」で表されている。図2(C)で、(a)は1画素のビットデータ数(画素サイズ)が32の場合を、(b)は1画素のビットデータ数(画素サイズ)が24の場合を、それぞれ示す。また、図2(C)では、横軸は階調データ(4ビット16階調)を、縦軸はPWM信号のパルス幅を、それぞれ示している。実施例1では、異なるビットデータ数でも変換条件が近似されるように設定している。
選択手段である変換条件セレクタ706は、画素サイズ演算部708から入力された画素サイズ=24〜32に応じて、それぞれ変換条件1〜Nの中から選択した変換条件705をPWM変換部701に出力する。PWM変換部701は、変換条件705(テーブル)に基づき、画素データ(4ビットの濃度データ)を変換条件に設定されたビット数のビットパターンに変換する。変換条件705(テーブル)は、画素毎の階調に応じて変換条件セレクタ706から画素毎に選択された変換条件である。PWM変換部701は、変換されたPWMデータをパラレル/シリアル変換部702に出力する。ビットパターンは、例えば、0と1とで表されたデータである。パラレル/シリアル変換部702は、基準クロック信号に応じて、PWM変換部701から入力されたビットパターンに含まれるビットデータをパラレルに受信する。パラレル/シリアル変換部702は、逓倍クロック信号に応じて1ビットずつビットデータを出力する(シリアル出力)。これによりシリアル信号に変換し、変換したシリアル信号をPWM信号として駆動部304へ出力する。
例えば、連続する画素が、画素サイズ=32、24、24、階調データ=10(‘1010’のビットパターン)、1(‘0001’のビットパターン)、5(‘0101’のビットパターン)となっている場合、次のようになる。変換条件セレクタ706は、画素サイズ32に対応する変換条件9(表1(a))、画素サイズ24に対応する変換条件1(表1(b))、画素サイズ24に対応する変換条件1を順に選択する。変換条件セレクタ706は、選択した変換条件9、変換条件1、変換条件1をPWM変換部701に出力する。PWM変換部701は、変換条件セレクタ706から入力された変換条件705に応じて、PWM信号を生成するためのPWMデータをパラレル/シリアル変換部702に出力する。パラレル/シリアル変換部702は、PWMデータをシリアル列に変換して1をハイレベル、0をローレベルとしたPWM信号を出力する。
なお、実施例1において、プロファイル演算部707が有するテーブルや変換条件705に関する情報は、ハードディスク(不図示)に格納されている。CPU303は、起動時にハードディスクから読み出したこれらの情報をメモリ302にコピーして、画像処理時にはメモリ302にアクセスして高速処理できるよう制御している。
(画素サイズ制御)
以下、画素サイズ演算部708の動作を、図3を用いて説明する。画素サイズ演算部708は、画素毎に目標となる画素サイズの理想値である理想値Sr(x)(目標画素サイズでもある)が入力されると、次のように動作する。画素サイズ演算部708は、主走査方向における前の位置の画素から繰り越された、後述する遅延部806からの出力である量子化誤差を、減算器801により理想値Sr(x)から減算した値Sa(x)を量子化部802に出力する。ここで、現在の画素の主走査位置をx、以前の画素(主走査方向における1つ前の画素)の主走査位置をx−1とする。量子化部802は、式(2)の条件を満たすnを求め、求めたnを画素サイズS(x)として出力する。
以下、画素サイズ演算部708の動作を、図3を用いて説明する。画素サイズ演算部708は、画素毎に目標となる画素サイズの理想値である理想値Sr(x)(目標画素サイズでもある)が入力されると、次のように動作する。画素サイズ演算部708は、主走査方向における前の位置の画素から繰り越された、後述する遅延部806からの出力である量子化誤差を、減算器801により理想値Sr(x)から減算した値Sa(x)を量子化部802に出力する。ここで、現在の画素の主走査位置をx、以前の画素(主走査方向における1つ前の画素)の主走査位置をx−1とする。量子化部802は、式(2)の条件を満たすnを求め、求めたnを画素サイズS(x)として出力する。
閾値テーブル803は、基準となる分割数Dbaseを元に式(2)で用いる閾値を量子化部802と後述する逆量子化部804に出力する。また、逆量子化部804には、量子化部802から画素サイズS(x)も入力されている。例えば、実施例1では、基本となる分割数Dbase=24としている。逆量子化部804は、閾値テーブル803から入力された閾値1/Dbase(=1/24)を、量子化部802から入力された画素サイズS(x)に乗算して逆量子化し(S(x)×1/Dbase)、減算器805に出力する。ここで、画素サイズの理想値Sr(x)は画素サイズS(x)が24のときを1とする値であるのに対して、画素サイズSは1画素の分割数(例えば24)であり、スケールが異なるため、逆量子化部804はスケールをあわせる処理を行っているともいえる。
減算器805は、逆量子化部804から入力された値(S(x)×1/Dbase)から画素サイズの理想値Sr(x)を減じ((S(x)×1/Dbase)−Sr(x))、量子化における誤差の成分(量子化誤差)Se(x)を遅延部806に出力する。遅延部806は、1画素分だけ遅延して減算器801を介して、次の画素サイズの理想値Sr(x+1)に量子化誤差をフィードバックする。以上のフィードバック処理を繰り返しながら、画素サイズ演算部708は、画素サイズS(x)を画素の分割数に相当する整数として変換条件セレクタ706に出力する。なお、実施例1では、1ライン中の主走査方向における先頭の画素の量子化による誤差は0である。また、実施例1では、1画素毎に1つ前の画素の量子化誤差をフィードバックしているが、2画素毎、3画素毎等に量子化誤差をフィードバックする構成でもよい。更に、1ラインの中で、ランダムな画素数毎にフィードバックする構成でもよい。
画素サイズ演算部708の主走査方向における全体の出力結果を図4(a)に示す。図4(a)の横軸は主走査位置(x)を示し、縦軸は画素サイズ演算部708が各主走査位置xに対応して出力した画素サイズS(x)を示す。図4(a)に示すように、主走査方向の両端部では24分割、中央部では32分割で、フィードバック制御によりそれぞれ2種類の画素サイズを行き来している様子を示す。即ち、主走査方向の両端部では、画素サイズS(x)=24と画素サイズS(x)=25のいずれかが選択され、所定の画素の範囲で、画素サイズの平均値が画素サイズの理想値Sr(x)となるように制御されている。
また、主走査方向の0番目の画素から100番目の画素までの先頭側の画素に対応して画素サイズ演算部708から出力された画素サイズS(x)の出力の変化を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、主走査方向の位置0から位置100までの画素については、画素サイズS(x)が24と25を行き来していることがわかる。更に、画素の主走査位置xが大きくなるほど画素サイズS(x)=25が出力される頻度が増えており、言い換えれば画素サイズS(x)=24が出力される頻度が減っており、画素サイズS(x)が24から25へ移行していることもわかる。以上の画素サイズ制御により、減算器805で目標値Sr(x)と量子化したデータを比較して量子化誤差を算出する。そして、減算器801で次の画素の画素サイズS(x)を算出するときに前回までの量子化誤差を組み込むことで、複数の画素で目標の画素サイズに達するように構成している。
(位置ズレ検知のズレ量から追加の補正倍率特性を生成する処理)
実施例1では、位置ズレ検知のために3個の濃度センサ120を用いている。図5(a)に示すように、濃度センサ120は、中間転写ベルト107に対向する位置に配置されている。濃度センサ120は、主走査方向の一方の端部である左端部に第1の検知手段である濃度センサ120L、他方の端部に第2の検知手段である濃度センサ120Rを配置し、中央部に第3の検知手段である濃度センサ120Cを配置している。以下、位置ズレ検知の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。補正手段であるCPU303は、所定時間が経過したこと又は所定のプリント枚数に達したことをトリガにして、ステップ(以下、Sとする)1102以降の処理を実行する。
実施例1では、位置ズレ検知のために3個の濃度センサ120を用いている。図5(a)に示すように、濃度センサ120は、中間転写ベルト107に対向する位置に配置されている。濃度センサ120は、主走査方向の一方の端部である左端部に第1の検知手段である濃度センサ120L、他方の端部に第2の検知手段である濃度センサ120Rを配置し、中央部に第3の検知手段である濃度センサ120Cを配置している。以下、位置ズレ検知の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。補正手段であるCPU303は、所定時間が経過したこと又は所定のプリント枚数に達したことをトリガにして、ステップ(以下、Sとする)1102以降の処理を実行する。
S1102でCPU303は、濃度センサ120によって位置ズレを検知するためのパッチ130を中間転写ベルト107上に生成する。S1103でCPU303は、濃度センサ120によって、濃度センサ120の直下を一定の速度で通過するパッチ130を読み取る。パッチ130は図5(d)に示すような「>」の形状(楔型の形状)であるため、パッチ130の2つの辺が濃度センサ120を通過する時間間隔に基づいて主走査方向の位置ズレを検出することができる。
(位置ズレの検出)
濃度センサ120によりパッチ130を読み取って位置ズレを検出する様子を図5(d)に示す。パッチ130は、主走査方向に対して搬送方向に45度の角度の1つの辺と搬送方向の逆の方向に45度の角度の1つの辺とからなる、楔形状のトナー像である。図5(d)において、主走査方向の位置ズレがないときの濃度センサ120の読み取り位置の軌道を一点鎖線で示す。主走査方向の位置ズレがない場合のパッチ130の2つの辺と、濃度センサ120による読み取りの軌道とが交差する2つの位置の間隔をS0とする。S0は既知の値である。一方、主走査方向に位置ズレがない場合に比べて距離Dだけずれた場合の読み取り軌道を二点鎖線に示す。また、パッチ130の2つの辺と位置ズレによってずれた濃度センサ120の読み取り軌道とが交差する2つの位置の間隔をSとする。パッチ130は副走査方向の中央から45度ずつ上下に開いた形状であるためパッチ130の辺側を底辺とした二等辺三角形になり、S0とD2つ分がSに等しい(S=S0+2×D)。したがって、ズレ量D=(S−S0)/2として求めることができる。また、Sは濃度センサ120をパッチ130の辺が通過する時間間隔と搬送速度とから求めることができる。
濃度センサ120によりパッチ130を読み取って位置ズレを検出する様子を図5(d)に示す。パッチ130は、主走査方向に対して搬送方向に45度の角度の1つの辺と搬送方向の逆の方向に45度の角度の1つの辺とからなる、楔形状のトナー像である。図5(d)において、主走査方向の位置ズレがないときの濃度センサ120の読み取り位置の軌道を一点鎖線で示す。主走査方向の位置ズレがない場合のパッチ130の2つの辺と、濃度センサ120による読み取りの軌道とが交差する2つの位置の間隔をS0とする。S0は既知の値である。一方、主走査方向に位置ズレがない場合に比べて距離Dだけずれた場合の読み取り軌道を二点鎖線に示す。また、パッチ130の2つの辺と位置ズレによってずれた濃度センサ120の読み取り軌道とが交差する2つの位置の間隔をSとする。パッチ130は副走査方向の中央から45度ずつ上下に開いた形状であるためパッチ130の辺側を底辺とした二等辺三角形になり、S0とD2つ分がSに等しい(S=S0+2×D)。したがって、ズレ量D=(S−S0)/2として求めることができる。また、Sは濃度センサ120をパッチ130の辺が通過する時間間隔と搬送速度とから求めることができる。
図6のフローチャートの説明に戻る。S1104でCPU303は、補正関数を決定する。上述したように、例えば3つの濃度センサ120の検知結果に基づいて、3点(濃度センサ120の主走査方向における位置)のズレ量Dが分かる。CPU303は、所定の位置である主走査位置xとすると、主走査位置xにおけるズレ量D(x)を、式(3)の2次の連続関数(2次関数)で補間して補正関数を決定する。
ここで、P(x)は位置ズレを含む位置、P0(x)は位置ズレを含まない理想位置を示す。3箇所の主走査位置xとズレ量D(x)から、3つのパラメータk0、k1、k2は一意に求めることができる。
また、第2の補正量である位置ズレ検知による倍率プロファイルMr(x)は、主走査位置P(x)の微分である式(4)として求めることができる。
したがって、位置ズレ検知による倍率特性(倍率プロファイル)Mr(x)は1次関数である式(5)で表される。
S1105でCPU303は、光学系を補正する2次関数の係数をメモリ302から読み出す。ここで、第1の補正量である光学系を補正する2次関数Mp(x)の係数(プロファイル)は、式(6)で表される。記憶部であるメモリ302には、式(6)の係数があらかじめ記憶されている。
S1106でCPU303は、S1104で決定した補正関数(具体的には係数)とS1105で読み出した2次関数(具体的には係数)とを、式(7)で表すように合成する。第3の補正量である合成した後の補正関数をMs(x)とする。
したがって、合成後の補正関数Ms(x)は、以下の式(8)で表される。
ここで、hsはxの3次の項の係数であって、実施例1では1次の項だけの1次関数である式(9)で近似する。
式(9)の近似によって2次関数となった補正関数Ms(x)は第4の補正量に相当する。これにより、式(8)の関数の係数は、以下の式(10)で置き換えることができる。
実施例1では、合成して得た補正関数Ms(x)を近似した2次関数の係数をメモリ302に保存し、図6の処理を終了する。なお、近似によって2次関数となった補正関数は、後述する図8(S1404)では、M(x)=ax2+bx+cと表され、メモリ302に保存された係数は、a、b、cに用いられることとなる。
図7は3次関数の項による誤差を表したグラフで、横軸は主走査位置(画素)、縦軸は倍率を示す。be=0として、1次関数による置き換えをしない場合(近似しない場合)の残差の例を図7(a)に示す。実線はx3の成分を表し、一点鎖線は1次成分を示し、破線は残差を示す。一方、残差の2乗平均が最小になるようにbeの値を選択した例を図7(b)に示す。1次関数で置き換えない場合と比較すると、残差のピーク値(絶対値)が1/3程度に抑えられていることが分かる。なお、実施例1では、所定のhs=hs0に対するbe=be0を予め求めておき、異なるhs=k・hs0に対して比例演算によってbe=k・be0を決定することで2乗平均の演算時間を短縮している。
以上のように、光学系を補正する連続関数Mp(x)はn次関数(n≧1)で表され、位置ズレ検知による倍率プロファイルMr(x)はm次関数(m≧1)で表される。そして、合成プロファイルMs(x)がI次関数であるとすると、次数の関係は、I≦n+mとなる。上述した例では、n=2、m=1であり、合成プロファイルはI次以下の次数、具体的には2(≦3)である。このように、合成プロファイルを表す関数(例えば3次関数)の次数以下の関数で近似した合成プロファイル(例えば2次関数)が補正に用いられる。合成後のプロファイルMs(x)は連続関数をI次関数で表す。このとき、連続関数Mp(x)の関数と倍率プロファイルMr(x)の関数の、係数同士を演算することによって新たな連続関数を作る。また、連続関数Mp(x)の次数の高い項の係数は0又は次数の低い関数で置き換えて、画素データを補正する。
(プロファイル演算)
プロファイル演算部707の動作を図8のフローチャートを用いて説明する。プロファイル演算部707は、BD207の信号を受信するごとにS1402以降の倍率プロファイル生成処理を開始する。S1402でプロファイル演算部707は、主走査カウンター703の値(主走査カウント)が所定値Th以上であるか否かを判断する。プロファイル演算部707は、主走査カウンターの値が所定値Th未満であると判断した場合、処理をS1402に戻し、主走査カウンターの値が所定値Th以上であると判断した場合、処理をS1403に進める。ここで、主走査方向における画像有効範囲は、画像有効範囲の中央を基準として、例えばx=−2480(左端)〜+2480(右端)画素の範囲とし、所定値Thは左端の位置を指す。実施例1では、BD207の信号を検知した後、200画素分をカウントした位置を所定値Th=200としている。
プロファイル演算部707の動作を図8のフローチャートを用いて説明する。プロファイル演算部707は、BD207の信号を受信するごとにS1402以降の倍率プロファイル生成処理を開始する。S1402でプロファイル演算部707は、主走査カウンター703の値(主走査カウント)が所定値Th以上であるか否かを判断する。プロファイル演算部707は、主走査カウンターの値が所定値Th未満であると判断した場合、処理をS1402に戻し、主走査カウンターの値が所定値Th以上であると判断した場合、処理をS1403に進める。ここで、主走査方向における画像有効範囲は、画像有効範囲の中央を基準として、例えばx=−2480(左端)〜+2480(右端)画素の範囲とし、所定値Thは左端の位置を指す。実施例1では、BD207の信号を検知した後、200画素分をカウントした位置を所定値Th=200としている。
S1403でプロファイル演算部707は、主走査位置xを初期化する。例えば、実施例1では主走査位置xの初期値をx=−2480とする。S1404でプロファイル演算部707は、図6の処理で倍率補正用に予めメモリ302に記憶した2次関数の係数と主走査位置xとから、画素の位置ごとの倍率プロファイルM(x)を演算する。プロファイル演算部707は、演算した倍率プロファイルM(x)を倍率補正値として画素サイズ演算部708に出力する。S1405でプロファイル演算部707は、主走査位置xをインクリメントする(x=x+1)。S1406でプロファイル演算部707は、主走査位置xが有効範囲内か否かを判断する。S1406でプロファイル演算部707は、主走査位置xが有効範囲内であると判断した場合、処理をS1404に戻す。S1406でプロファイル演算部707は、主走査位置xが有効範囲外であると判断した場合、倍率プロファイル生成処理を終了する。このように、実施例1では、主走査方向における画素ごとに倍率プロファイル生成が実行される。
このように、実施例1によれば、簡略的なfθレンズ又はfθレンズがない構成においも、倍率補正の特性を滑らかに変化させて疑似輪郭が発生しないよう制御することができる。更に、位置ズレ補正等の他の倍率補正の特性との合成を、演算負荷を増やさないように制御することができ、高画質で生産性の高い画像形成システムを提供することができる。実施例1では、レーザー走査による電子写真システムにおいて、走査速度を均一化するfθレンズの機能をディジタル倍率補正で置き換えている。そして、位置ズレ検知等の他の要因による倍率補正との合成も連続関数で扱いながらも低い次数の関数で近似することによって短時間で合成処理するので、生産性と高画質を両立することができる。
以上、実施例1によれば、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
実施例2は、濃度センサ120を2個有する構成である。その他の構成は実施例1と基本的な構成は同様であり、説明を省略する。図5(b)に実施例2の濃度センサ120の配置を示す。図5(b)に示すように、主走査方向の左右両端に濃度センサ120L、120Rを配置して、中間転写ベルト107上のパッチ130を読み取ることによって、主走査方向の位置ズレを求め、主走査方向の倍率を求める。位置ズレ検知の動作は実施例1と同様に、図6のフローチャートに従う。ここで、実施例2における図6のS1104の補正関数の決定とS1106の2次関数の係数の再演算、言い換えれば合成処理の方法を以下に示す。
実施例1で示した式(3)〜式(8)は実施例2においても成立する。しかし、実施例2では濃度センサ120が2個であるため、k2=0である。即ち、位置ズレ検知による倍率プロファイルMr(x)は0次の関数(0次関数)で定数(cr)のみとなり、補正関数の係数は以下の式(11)のように限定される。
実施例2では、このように合成して得られた新たな2次関数の係数をメモリ302に保存し、処理を終了する。以上、実施例2では、補正関数の係数同士の乗算のみで補正関数が生成される。また、合成後の関数は2次関数なので、次数を減らす近似を必要とせずに倍率補正が可能となる。
以上、実施例2によれば、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
実施例3は実施例1と基本的な構成は同様で、濃度センサ120を1個有する構成である。実施例3では、図5(c)に示すように、主走査方向における中央部に濃度センサ120Cが配置され、中間転写ベルト107上のパッチ130を読み取ることによって、主走査方向の位置ズレを検知する。位置ズレ検知の動作は実施例1と同様で、図6のフローチャートに従う。しかし、濃度センサ120が1個であるため、k2=0、k1=1であって、位置ズレ検知による倍率プロファイルMr(x)=cr=1となる。補正関数の係数は、以下の式(12)のように限定される。
即ち、図6のS1106の2次関数の係数の再演算処理、言い換えれば倍率特性の合成処理を行うことなく、光学系の倍率補正のプロファイルMp(x)をそのままプロファイル演算部707に出力してよい。
次に、実施例3では、図8の倍率プロファイル生成処理のS1402において、主走査カウントの閾値である所定値Thについて、所定値Thの基本の設定値をTh0とし、k0を加算して使用する。実施例3の所定値Thは、基本の設定値Th0と係数k0とを用いて、以下の式(13)のように表される。
このように、実施例3では濃度センサ120Cのみで得られる位置ズレのズレ量Dのデータが1つであるため、倍率プロファイルは変更されず、倍率プロファイルが適用される画素の主走査方向における位置を変更する。これにより、実施例3では主走査方向全体の位置ズレを補正することができる。
以上、実施例3によれば、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
実施例4は実施例1と基本的な構成は同様で、濃度センサ120は3個有する構成であり、図6の位置ズレ検知の処理は実施例1と同様である。実施例1から実施例3では、主走査方向における画素ごとに倍率プロファイルを合成していた。しかし実施例4では、プロファイル演算部707によって補正用の関数を主走査方向に複数の領域(従来のエリアに相当)に分割して制御する点が実施例1とは異なる。実施例4のプロファイル演算部707の動作を図9のフローチャートを用いて説明する。
プロファイル演算部707は、BD207の信号を受信するごとに、S1502以降の倍率プロファイル生成を開始する。なお、S1502、S1504〜S1506の処理は、図8のS1402、S1404〜S1406の処理と同様であり、説明を省略する。ただし、S1506で主走査位置xが有効範囲内(所定の範囲内)であると判断した場合、プロファイル演算部707は処理をS1508に戻す。また、プロファイル演算部707は、あらかじめ主走査方向の複数の画素を複数の領域に分割し、どの主走査位置で領域が切り換わるかを管理しているものとする。
S1508でプロファイル演算部707は、主走査方向の領域を複数の領域に分割した各領域の先頭の主走査位置xか、即ち、領域が切り換わったか否かを判断する。S1508でプロファイル演算部707は、領域が切り換わった、即ち主走査位置xが分割した領域の先頭の位置であると判断した場合、処理をS1509に進める。S1509でプロファイル演算部707は、2次関数の係数を再演算、即ち、その領域における、倍率プロファイルMpnと補正プロファイルMrnの2つを合成した合成プロファイルMsnを求める。
ここで、実施例4では、領域nの先頭の主走査位置xnとすると、式(8)を変形した式(14)を用いる。
また、式(8)の形式に直したときの係数を「’」を付けて表すと、合成プロファイルMsn(x)の係数は、式(15)の関係になる。
実施例4では、主走査方向の領域を分割して、分割した各領域内を0に近いx座標を用いて演算する。ここで、0とは、図7等に示すように、主走査方向において感光ドラム102上の中央の位置に相当する。また、所定の領域の先頭の主走査位置(本来は0ではないx)において0に近いx座標を用いるということは、座標変換を行うということを意味する。図7のグラフにおいて、主走査位置が数100画素付近から急激に残差(破線)が増えていることがわかる。このため、誤差が急増しない範囲の領域の倍率を使用して、3次の項はhs’=0として扱う。したがって、S1509の処理では、2次関数の係数として式(15)のas’、bs’、cs’を準備して(メモリ302に保存して)次のステップに進む。S1503でプロファイル演算部707は、主走査位置xを初期化する。ここで、実施例4では、上述した理由でx=0とする、即ち、各領域の先頭がx=0となるように座標変換している。
実施例4では、主走査方向を複数の領域に分割して、各領域のx座標が0近傍になるように座標変換して倍率補正の関数を扱う。このため、3次の項の誤差を小さくすることができ、より正確な倍率補正が可能となる。以上、実施例4によれば、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
[その他の実施例]
実施例4では、濃度センサ120が3個の例であった。実施例2、3のように濃度センサ120が2個や1個等異なる個数で、主走査方向を複数の領域に分割して補正を行う場合にも、実施例4を適用してもよい。即ち、実施例4と同様に領域毎に主走査位置xをオフセットし(0にし(座標変換し))合成した補正関数を生成して補正処理に適用しても良い。
また、実施例1〜4において、連続関数の定義に従い座標位置から画素毎に倍率プロファイルを求めたが、1次〜n次までの微分の差分演算によりプロファイルを演算しても良い。
以上、他の実施例においても、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
実施例4では、濃度センサ120が3個の例であった。実施例2、3のように濃度センサ120が2個や1個等異なる個数で、主走査方向を複数の領域に分割して補正を行う場合にも、実施例4を適用してもよい。即ち、実施例4と同様に領域毎に主走査位置xをオフセットし(0にし(座標変換し))合成した補正関数を生成して補正処理に適用しても良い。
また、実施例1〜4において、連続関数の定義に従い座標位置から画素毎に倍率プロファイルを求めたが、1次〜n次までの微分の差分演算によりプロファイルを演算しても良い。
以上、他の実施例においても、レーザー走査における倍率補正をより短い時間で実行し、生産性と画質をともに向上させることができる。
102 感光ドラム
104 光走査装置
107 中間転写ベルト
120 濃度センサ
302 メモリ
303 CPU
104 光走査装置
107 中間転写ベルト
120 濃度センサ
302 メモリ
303 CPU
Claims (12)
- 第1の方向に回転する感光体と、
前記感光体上の前記第1の方向に略直交する第2の方向に光ビームを走査して静電潜像を形成する露光手段と、
前記感光体に形成されたトナー像が転写される中間転写体と、
前記中間転写体上のトナー像を検知する検知手段と、
前記第2の方向において所定の解像度となるように画素データを補正するための第1の補正量であって、関数で表された第1の補正量が記憶された記憶部と、
前記第1の補正量を用いて前記第2の方向の所定の位置の画素データを補正する補正手段と、
を備える画像形成装置であって、
前記補正手段は、
前記検知手段の検知結果に基づいて前記第2の方向の位置ズレを補正するために、関数で表される第2の補正量を求め、
前記第1の補正量と前記第2の補正量とに基づいて新たな関数で表される第3の補正量を求め、前記第3の補正量を表す関数の次数以下の関数で前記第3の補正量を表す関数を近似した第4の補正量を用いて、前記所定の位置の画素データを補正することを特徴とする画像形成装置。 - 前記検知手段は、前記第2の方向において、一方の端部に設けられた第1の検知手段と、他方の端部に設けられた第2の検知手段と、中央部に設けられた第3の検知手段と、を含み、
前記第2の補正量は、1次関数で表され、
前記第1の補正量は、2次関数で表され、
前記補正手段は、3次関数で表される前記第3の補正量を求め、前記第3の補正量を2次関数によって近似した前記第4の補正量を用いて前記画素データを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検知手段は、前記第2の方向において、一方の端部に設けられた第1の検知手段と、他方の端部に設けられた第2の検知手段と、を含み、
前記第2の補正量は、0次関数で表され、
前記第1の補正量は、2次関数で表され、
前記補正手段は、2次関数で表される前記第3の補正量を求め、前記第3の補正量を前記第4の補正量として用いて前記画素データを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記補正手段は、前記第4の補正量を用いて前記第2の方向における倍率の補正を行うことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記検知手段は、前記第2の方向における中央部に設けられた第3の検知手段を含み、
前記第1の補正量は、2次関数で表され、
前記補正手段は、前記第1の補正量を前記第4の補正量として用いて前記画素データを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記補正手段は、前記第4の補正量を用いる画素の前記第2の方向における位置を変更することにより前記画素データを補正することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、画素ごとに前記第4の補正量を用いて画素データを補正することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記第2の方向の所定の範囲内に含まれる複数の画素を複数の領域に分割し、分割した領域ごとに前記第4の補正量を用いて画素データを補正することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記補正手段は、前記分割した領域において、前記第4の補正量を適用する画素の位置を前記感光体の前記第2の方向における中央の位置に座標変換して画素データを補正することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記第2の補正量は、前記検知手段の検知結果に基づき得られた位置ズレ量を表す関数を微分演算して求められることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記露光手段は、出射された光ビームを偏向する回転多面鏡と、前記回転多面鏡により偏向された光ビームが所定の速度で前記感光体上を走査するように補正する光学部材と、を有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記露光手段は、出射された光ビームを偏向し前記感光体上を走査させる回転多面鏡を有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2019079105A JP2020177125A (ja) | 2019-04-18 | 2019-04-18 | 画像形成装置 |
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JP2023510998A (ja) * | 2019-11-06 | 2023-03-16 | オッポ広東移動通信有限公司 | チャネル品質フィードバック方法及び装置 |
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2019
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