JP6771917B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
図8(A)は、fθレンズを使わない構成、言い換えれば、回転多面鏡204から偏向されたレーザ光はそのまま感光ドラム102上を走査する構成の補正量を説明する図である。回転多面鏡204の角速度をω、感光ドラム102への入射角度をθとする。また、感光ドラム102にレーザビームが垂直に入射する際の入射角度を0度として、このときの回転多面鏡204から感光ドラム102までの距離をRとする。入射角度θが0となる感光ドラム102上の位置を基準として、ある入射角度θに対する感光ドラム102上におけるレーザビームの走査方向(以下、主走査方向という)の距離をLとする。レーザビームが時間tで距離Lを走査するとき、レーザビームの走査速度v(θ)の、概算の導出を式(1)〜式(4)に示す。ここで、入射角度θからΔθだけ角度が変化したときに、感光ドラム102上でレーザビームが移動した距離をΔLとする。
ディジタルによるPWM方式で階調を表現する場合、階調は画素を分割した単位で量子化されるため、量子化誤差が階調誤差として現れる。図8(C)は階調誤差を説明する図である。図8(C)の(a)はPWM方式で階調を表現する場合の画素を分割した例を示し、1画素を分割した単位を以下、分割画素という。図8(C)の(a)では、1画素を8分割し、3つの分割画素を白、続く3つの分割画素を黒、続く2つの分割画素を白とした例を示している。このような基準(8/8倍)の階調に対して、(b)の黒丸で示す位置に黒の分割画素を挿入したり、(c)の黒丸で示す位置に白の分割画素を挿入したりして、1画素を9つの分割画素として倍率を変更する(9/8倍)。このように、倍率を変更することで、図8(C)の(b)では濃度が濃くなり、(c)では濃度が薄くなって、それぞれ階調が変化する。光学系の補正を画素毎の倍率情報のテーブルを用いて補正すると、主走査方向の同じ位置に同じ階調誤差が並ぶため、視覚的に目立ちやすくなる。
図1(a)は、複数色のトナーを用いて画像形成を行うデジタルフルカラープリンタ(カラー画像形成装置)の概略断面図である。図1(a)を用いて実施例1の画像形成装置100について説明する。画像形成装置100には色別に画像を形成する4つの画像形成部(画像形成手段)101Y、101M、101C、101Bk(破線部)が備えられている。画像形成部101Y、101M、101C、101Bkはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いて画像形成を行う。Y、M、C、Bkは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを表しており、以下、特定の色について説明する場合を除き、添え字Y、M、C、Bkを省略する。
図1(b)に、感光ドラム102、光走査装置104、及び、光走査装置104の制御部の構成を示す。光走査装置104は、マルチビームレーザ光源(以下、レーザ光源)201と、コリメータレンズ202と、シリンドリカルレンズ203と、偏向手段である回転多面鏡204とを備える。レーザ光源201は、複数の発光素子によりレーザ光(光ビーム)を発生するマルチビームレーザ光源である。コリメータレンズ202は、レーザ光を平行光に整形する。シリンドリカルレンズ203は、コリメータレンズ202を通過したレーザ光を副走査方向へ集光する。なお、本実施例ではレーザ光源201は複数のビームを配列したマルチビーム光源を例にして記載するが、単一の光源を用いた場合も同様に動作させるものとする。レーザ光源201は、マルチビームレーザ駆動回路(以下、単に駆動部)304によって駆動される。回転多面鏡204は、回転動作するモータ部とモータ軸に取り付けられた反射ミラーからなる。本実施例では回転多面鏡204のミラー面は5面であるが、他の面数でもよい。以下、回転多面鏡204の反射ミラーの面を、ミラー面という。回転多面鏡204は、回転多面鏡駆動部(以下、駆動部)305によって駆動される。また、光走査装置104は、種々の情報が格納された記憶手段であるメモリ302を有する。
CPU303は、BD207から出力されるBD信号に基づいて走査ラインの書き出し位置の検知と、BD信号の時間間隔をカウントする。これにより、CPU303は、回転多面鏡204の回転速度を検知し、回転多面鏡204が所定の回転速度となるように駆動部305に加速減速を指示する。駆動部305は、入力された加速減速信号に対応して、回転多面鏡204のモータ部に駆動電流を供給し、モータを駆動する。
また、CPU303は、不図示のコントローラから入力された画像データをPWM信号に変換する。画像データは各画素の濃度を示す多値のビットパターン(例えば、4bit以上の階調データ)である。PWM信号は、この階調データをPWMデータに変換し、変換したPWMデータに基づいて生成される信号である。PWM信号は、階調データを後述する表1に示す変換テーブルなどの変換条件に基づいて得られる複数のビットデータを含むビットパターンである。図2(A)は、CPU303が階調データに基づいてPWM信号を生成する際の流れを説明するブロック図である。コントローラから入力された階調データは、生成手段であるPWM変換部701によりPWMデータ(図2(C)(b)参照)に変換され、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702に出力される。そして、PWMデータはパラレル/シリアル変換部702によりシリアル出力されることによってPWM信号(図2(C)(a)参照)として駆動部304に出力される。
本実施例の変換条件705とは、1画素の階調データをPWMデータに変換するためのプロファイルであって、そのプロファイルは、テーブル又は関数等で実現できる。変換条件705は、画素サイズ毎に定義されている。表1(a)は画素サイズS(x)が32の場合の変換条件を示している。表1(b)は画素サイズS(x)が24の場合の変換条件を示している。本実施例では、変換条件705は、画素サイズS(x)=24から画素サイズS(x)=32までに対応して変換条件1〜変換条件9を有している構成であるが、この値に限定するものではない。
画素サイズと変換条件705から求めたW、B、W’のデータをPWMデータとして出力する例を以下に示す。例えば、連続する画素が画素サイズS(x)=32、24、24、階調データ=10(‘1010’のビットパターン)、1(‘0001’のビットパターン)、5(‘0101’のビットパターン)となっている場合、次のようになる。変換条件セレクタ706は、画素サイズS(x)=32に対応する変換条件9(表1(a))、画素サイズS(x)=24に対応する変換条件1(表1(b))、画素サイズS(x)=24に対応する変換条件1を順に選択する。変換条件セレクタ706は、選択した変換条件9、変換条件1、変換条件1をPWM変換部701に出力する。PWM変換部701は、変換条件セレクタ706から入力された変換条件705に応じて、表1からB、上述した式からW、W’を求め、PWM信号を生成するためのPWMデータをパラレル/シリアル変換部702に出力する。
本実施例のページ処理について、副走査方向の処理を図3(a)で、主走査方向の処理を図3(b)で、それぞれ説明する。まず、図3(a)の副走査方向の処理について説明する。ページ処理が開始されると、ステップ(以下、Sとする)1502でCPU303は、副走査方向のカウンタv_countを初期化する(v_count=0)。S1508でCPU303は、BD207から出力されるBD信号と同期して、ロー・アクティブ(負論理)の信号として生成される主走査同期信号が出力されたか否かを判断する。S1508でCPU303は主走査同期信号が出力されていないと判断した場合、処理をS1508に戻す。S1508でCPU303は、主走査同期信号が出力されたと判断した場合、処理をS1504に進める。S1504でCPU303は、1ライン分の主走査処理を実行する。S1504の主走査処理の詳細は、図3(b)を用いて後述する。S1505でCPU303は、副走査方向のカウンタv_countをインクリメントする(v_count++)。S1506でCPU303は、副走査方向のカウンタv_countを参照し、カウンタ値が所定値に達しているか否か、即ち、1ページ分の副走査方向の処理が終了したか否かを判断する。S1506でCPU303は、副走査方向の処理が終了していないと判断した場合、処理をS1508に戻す。S1506でCPU303は、副走査方向の処理が終了したと判断した場合、ページ処理を終了する。
図3(a)のS1504の主走査方向の処理の動作を、図3(b)を用いて説明する。図3(a)のS1504の主走査方向の処理が開始されると、S1402でCPU303は、主走査方向のカウンタh_countを初期化する(h_count=0)。S1403でCPU303は、プロファイル演算部707により画素サイズの理想値Sr(x)(図中、理想プロファイルと記す)を演算する。上述したように、主走査方向のカウンタh_countが示す主走査位置xにおける画素サイズの理想値Sr(x)は、式(5)で表される。例えば、主走査方向のカウンタh_countが1400の場合、式(5)から理想値Sr(1400)は約1.21であり、カウンタh_countが1800の場合、理想値Sr(1800)は1.25である。
以下、図3(b)のS1404における画素サイズ演算部708の動作を、図4を用いて説明する。画素サイズ演算部708は、画素毎に目標となる画素サイズの理想値である式(5)で表されるSr(x)が入力されると、次のように動作する。画素サイズ演算部708は、主走査方向における前の位置の画素から繰り越された、後述する遅延部806からの出力である量子化誤差を、減算器801により理想値Sr(x)から減算した値Sa(x)を量子化部802に出力する。ここで、現在の画素の主走査位置をx、以前の画素(主走査方向における1つ前の画素)の主走査位置をx−1とする。量子化部802は、式(6)の条件を満たすnを求め、求めたnを画素サイズS(x)として出力する。
実施例2は実施例1と基本的な構成は同様で、画素サイズ演算部708の動作が異なる。なお、実施例1で説明した構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施例の画素サイズ演算部708の動作を、図6の副走査方向のフローチャートを用いて説明する。図6のS1602、S1608の処理は、図3(a)のS1502、S1508の処理と同じであるため説明を省略する。本実施例では、S1604の主走査方向の処理に先立って、S1603でCPU303は、画素サイズ演算に用いる内部パラメータ、即ち、画素サイズS(x)を演算する際の初期値を決定する。S1604〜S1606の処理は、図3(a)のS1504〜S1506の処理と同様であり、説明を省略する。
オフセット生成部808の動作を、図7(B)のタイミングチャートにより図6のステップ番号と関連付けて示す。図7(B)(a)は、主走査同期信号を示し、図7(B)(b)は、階調データを示す。図7(B)(c)は、オフセット生成部808から出力される乱数randを示し、図7(B)(d)は図6で説明したフローチャートのステップ番号を示す。主走査同期信号が入力されると(図7(B)(a))、オフセット生成部808は乱数randを生成する(図7(B)(d)S1603)。なお、オフセット生成部808は、それ以外のタイミングでは0を出力する。即ち、1ラインの主走査方向における先頭の画素のときだけrand’がSr(x)に加算され、次以降の画素では0がSr(x)に加算される。そして、各階調データに対して、主走査方向の処理が実行される(図7(B)(c)S1604)。1ラインの主走査処理が終了し、副走査方向のカウンタv_countがインクリメントされて次の1ラインに進むと、オフセット生成部808は新たな乱数randを生成する。図7(B)(c)では、randは乱数なので、1ライン毎に異なる値(0.25、0.75、0.5、・・・)が発生する様子を示している。本実施例では、1ラインの先頭の画素の画素サイズの理想値Sr(x)に1分割画素未満のオフセット(rand’)を加算することで、各ラインで画素サイズS(x)が変化する主走査位置xをずらすことができる。
707 プロファイル演算部
708 画素サイズ演算部
Claims (6)
- 第1の方向に回転する感光体と、前記感光体上の前記第1の方向に略直交する第2の方向に光ビームを走査して静電潜像を形成する露光手段と、を備える画像形成装置であって、
入力された画像データの所定の画素を所定の分割数に分割し、前記所定の画素の階調に応じたデータを生成する生成手段と、
前記所定の画素の前記第2の方向における位置に応じて、前記所定の画素についての理想の分割数を演算する演算手段と、
前記演算手段により演算された前記理想の分割数に基づいて前記分割数を決定する決定手段と、
複数の分割数の各々に対応した複数の変換条件に関する情報と、
前記決定手段により決定された分割数に応じて前記複数の変換条件の中から所定の変換条件に関する情報を選択する選択手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記所定の画素よりも前記第2の方向における前の位置の画素について前記演算手段により演算された理想の分割数と前記決定手段により決定された分割数との誤差を、前記所定の画素についての分割数を決定する際にフィードバックし、
前記生成手段は、前記選択手段により選択された前記所定の変換条件に関する情報を用いて、前記所定の画素の階調に応じたデータを生成することを特徴とする画像形成装置。 - 前記露光手段は、光ビームを照射する光源と、前記光源を駆動する駆動部と、を有し、
前記階調に応じたデータは、前記駆動部を駆動するためのPWM信号を生成するためのビットパターンであり、
前記変換条件に関する情報は、階調と前記PWM信号のパルス幅を対応付けた情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記決定手段は、前記第2の方向における先頭の画素の分割数を決定する際には、前記先頭の画素について、前記演算手段により演算された理想の分割数に、基準となる分割数で画素を分割した際の1単位未満のオフセットを加算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記決定手段は、乱数を用いて前記オフセットを求めることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記露光手段は、前記光源から照射された光ビームを偏向する偏向手段を備え、
前記偏向手段から偏向された光ビームはそのまま前記感光体上を走査することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記露光手段は、前記光源から照射された光ビームを偏向する偏向手段と、前記偏向手段から偏向された光ビームの光学補正を行い、光ビームを前記感光体に導くfθレンズと、を有することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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