JP6609829B2 - 車体部品の締結構造、及び、車体部品取付用のワッシャ - Google Patents
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Description
即ち、本出願の一の発明に係る車体部品の締結構造は、車体部品(例えば、実施形態のリヤバンパフェイス30)の挿通孔(例えば、実施形態の挿通孔49)にボルト(例えば、実施形態のボルト55)の軸部(例えば、実施形態の軸部56)が挿通されるとともに、前記挿通孔から前記車体部品の裏面側に突出した前記ボルトの軸部にワッシャ(例えば、実施形態のワッシャ61)が係合され、その状態で前記ボルトの軸部が被取付部材(例えば、実施形態のリヤパネル40)に締結される車体部品の締結構造において、前記ワッシャは、板状のワッシャ本体(例えば、実施形態のワッシャ本体64)がスリット(例えば、実施形態のスリット66)を備え、前記ワッシャ本体は、前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部(例えば、実施形態の挟持部64a)を有するとともに、前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部(例えば、実施形態の案内部64b)を有し、一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面(例えば、実施形態の案内面64b−1)を有し、各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部(例えば、実施形態の変位許容部64c)によって連結され、前記ワッシャ本体の前記変位許容部側の端部には、前記スリットに沿う方向の加重入力が可能な押圧部(例えば、実施形態の押圧部65)が設けられ、前記押圧部は、前記ワッシャ本体の板面と直交する板面を有する板状に形成されていることを特徴とする。
また、ボルトの締結を緩めて車体部品を被取付部材から取り外した後には、ワッシャの一対の挟持部がボルトの軸部に係止されているため、ボルトは車体部品に係止された状態のままとなる。この結果、車体部品からのボルトの脱落が防止される。
この場合、作業者が押圧部を指等で押し込むことにより、強い押圧力で案内部の案内面をボルトの軸部に押し付けることができる。したがって、この構成を採用した場合には、ワッシャ本体の挟持部を容易に開き、ボルトの軸部を挟持部に保持させることができる。
また、この場合、作業者が押圧部の板面の広い面積部分に指等を押し当ててワッシャ本体に効率良く押圧力を作用させることができる。
この場合、ワッシャの表裏を反転させた状態でも、ワッシャをボルトに同様に組み付けることができる。したがって、この構成を採用した場合には、ワッシャの表裏の確認作業が必要なくなり、ワッシャの組付け効率が高まる。
この場合、ワッシャ本体からの押圧部の張り出し幅を車体部品側にも被取付部材側にも同様に確保することができる。このため、作業者が指等で押圧する押圧部の幅を充分に確保することが可能になるとともに、ワッシャ本体を中心とした押圧部の左右の張り出し幅を同幅に容易に設定することが可能になる。そして、押圧部の左右の張り出し幅が同幅に設定された場合には、押圧部の重心位置とワッシャ本体の重心位置が一致し、押圧部に加えた押圧力がワッシャ本体にスムーズに伝達されるようになる。したがって、ワッシャ本体の曲がりを招くことなく、ボルトの軸部に挟持部を嵌合させることが可能になる。
この場合、板状のワッシャ本体に形成するスリットのみによってワッシャ本体に容易に変位許容部を構成することができる。したがって、この構成を採用した場合には、ワッシャの製造の容易化を図ることができる。
この場合、ボルトの軸部を車体部品の挿通孔に挿入した後に、ワッシャを車体部品の裏面に当接させ、そのまま裏面に沿わせてワッシャを移動させることにより、ワッシャの挟持部をボルトの軸部の嵌合溝に容易に嵌合させることができる。したがって、この構成を採用した場合には、ワッシャの組付作業の容易化を図ることができる。
ボルトがワッシャとともに車体部品に係止され、その状態でボルトの締め込みや緩めが行われると、ボルトとワッシャの間の摺動抵抗によってワッシャがボルトの回転に連れ回りすることがある。このとき、ワッシャの係合部が車体部品の裏面の回動規制突起と当接することにより、ワッシャの連れ回りが規制される。このため、ワッシャが車体部品の裏面の干渉を避けたい部位に当接するのを回避することができる。
この場合、車体部品がボルトによって被取付部材に締結されるときに、回動規制突起が被取付部材の締結座に当接することにより、被取付部材に対する車体部品の締結強度を高めることができる。
スペアタイヤの脱着に際して、中央フェイスブロックを車体後部から取り外す場合には、ボルトを緩めてボルトの軸部を車体後部のパネル材から抜き、その状態で中央フェイスブロックを車体から取り外す。スペアタイヤは、この状態でリヤフロアの下方から取り外し、若しくは、リヤフロアの下方に吊り下げ支持させる。この作業の間は、中央フェイスブロックを車体後部に再度取り付けるためのボルトは、ワッシャを介して中央フェイスブロックに係合された状態となる。したがって、この構成を採用した場合には、ボルトの紛失や、取り外したボルトの煩雑な管理を無くすことができる。
即ち、本発明に係る車体部品取付用のワッシャは、車体部品の挿通孔から突出したボルト(例えば、実施形態のボルト55)の軸部(例えば、実施形態の軸部56)に係合され、前記車体部品が被取付部材に前記ボルトで締結固定される車体部品(例えば、実施形態のリヤバンパフェイス30)の取付用のワッシャにおいて、スリット(例えば、実施形態のスリット66)を有する板状のワッシャ本体(例えば、実施形態のワッシャ本体64)を備え、前記ワッシャ本体は、前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部(例えば、実施形態の挟持部64a)を有するとともに、前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部(例えば、実施形態の案内部64b)を有し、一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面(例えば、実施形態の案内面64b−1)を有し、各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部(例えば、実施形態の変位許容部64c)によって連結され、前記ワッシャ本体の前記変位許容部側の端部には、前記スリットに沿う方向の加重入力が可能な押圧部(例えば、実施形態の押圧部65)が設けられ、前記押圧部は、前記ワッシャ本体の板面と直交する板面を有する板状に形成されていることを特徴とする。
このワッシャを採用した場合、ボルトの締結を緩めて車体部品を被取付部材から取り外した状態で、ボルトをワッシャによって車体部品に係止させた状態に維持することができる。したがって、このワッシャを採用した場合には、車体部品からのボルトの脱落を防止することができる。
本実施形態の車両1は、エンジン等の動力源から前輪と後輪に駆動力を伝達する四輪駆動車である。車両1の後部の左右両側には、車体前後方向に略沿って延びる一対のリヤサイドフレーム2が配置されている。左右のリヤサイドフレーム2の前端部には、車幅方向に沿って延びるミドルフロアクロスメンバ3が架設されている。また、左右のリヤサイドフレーム2の前後方向の中央領域には、車幅方向に沿って延びるリヤフロアクロスメンバ4が架設され、左右のリヤサイドフレーム2の後端部には、同様に車幅方向に沿って延びるリヤエンドクロスメンバ5が架設されている。左右のリヤサイドフレーム2と、ミドルフロアクロスメンバ3、リヤフロアクロスメンバ4、リヤエンドクロスメンバ5にはリヤフロア6が接合され、リヤフロア6がこれらによって支持されている。
差動装置9は、デフ搭載用クロスメンバ7の下面に緩衝機能を持つ一対のマウント部10を介して固定されている。差動装置9は、差動機構を内部に収納する本体ブロック11と、本体ブロック11の後部に延設された後部連結ブロック12と、を有している。本体ブロック11の前面中央には、駆動伝達用の図示しないプロペラシャフトが連結されている。また、本体ブロック11の左右の側部には、図示しない後輪の車軸が連結されている。
また、メインロッド52の他端側の外周支持部52aの延出方向の端部には、略コ字状に屈曲した係止部52cが一体に形成されている。係止部52cには、挿入スリット15aを有する金属製の係止プレート15が一体に取り付けられている。係止部52cは、別体の固定ロッド16を介して、車体後部のリヤエンドクロスメンバ5に係止可能とされている。
リヤバンパフェイス30は、車幅方向左右に配置される一対の側部フェイスブロック30L,30Rと、一対の側部フェイスブロック30L,30Rの間に配置される中央フェイスブロック30Cと、を備えている。中央フェイスブロック30Cは、左右の側部フェイスブロック30L,30Rと車体後部左右のリヤパネル40(パネル材)に対して脱着可能に構成されている。側部フェイスブロック30L,30Rと中央フェイスブロック30Cは、これらの主要部が樹脂材料によって形成されている。左右の側部フェイスブロック30L,30Rは、後面視が略L字状に形成され、車体の後部の下部側のコーナー部に配置される。これに対し、中央フェイスブロック30Cは、後面視が水平方向に延びる直線状に形成されている。中央フェイスブロック30Cの車幅方向の幅は、スペアタイヤ50の直径よりも広く設定されている。スペアタイヤ50の脱着作業時には、中央フェイスブロック30Cを取り外すことにより、左右の側部フェイスブロック30L,30Rの間の開口を通して脱着作業を容易に行えるようになっている。
図7に示すように、左側の側部フェイスブロック30Lの車幅方向内側の端縁には、上下方向に延びる境界係合部41が設けられ、その境界係合部41が中央フェイスブロック30Cの車幅方向外側の端縁に係合可能とされている。具体的には、境界係合部41の上部領域には長孔状の係合孔42が形成され、その係合孔42に、中央フェイスブロック30Cの端縁に突設された係止爪43が嵌入されている。また、境界係合部41の下端は、中央フェイスブロック30Cの端縁の下端にボルト44及びナット45によって締結されている。ボルト44は、中央フェイスブロック30Cの下方から締め込みや緩め操作が可能とされている。
本実施形態のワッシャ61は、樹脂材料によって一体に形成されている。ワッシャ61は、図10,図11に示すように、板状のワッシャ本体64と、ワッシャ本体64に作業者が指等で押圧加重を入力可能な押圧部65と、を備えている。ワッシャ本体64は、板厚方向と交差する一方向に長尺に延出している。以下、ワッシャ本体64の長尺に延びる方向を長手方向と呼び、厚み方向及び長手方向と交差する方向を幅方向と呼ぶ。
これに対し、中央フェイスブロック30Cの締結座60の裏面のうちの、締結座30の挿通孔49から離間した位置には、係合突起67と当接することでワッシャ61の回動を規制する一対の回動規制突起68が突設されている。回動規制突起68は、締結座60の裏面から突出する所定高さのベース部68aと、ベース部68aの端部に連設されてワッシャ61の係合突起67と当接可能な当接部68bと、を有している。回動規制突起68のベース部68aは、中央フェイスブロック30Cがボルト55によってリヤパネル40に締結されたときに、リヤパネル40側の締結座36に当接可能とされている。
中央フェイスブロック30Cは、以下のようにして車体後部のリヤパネル40に締結固定する。
最初に、中央フェイスブロック30Cの挿通孔49にボルト55の軸部56を外側から挿通し、挿通孔49から突出したボルト55の軸部56にワッシャ61を係合させる。このとき、ワッシャ61は、ワッシャ本体64の板面を中央フェイスブロック30Cの締結座60の裏面60aに当接させ、そのまま裏面60a上をボルト55の軸部56方向にスライドさせる。これにより、ワッシャ本体64の案内面64b−1をボルト55の軸部56の外面(嵌合溝62)に押し付ける。このとき、作業者はワッシャ61の押圧部65に指等で押圧する。これにより、ワッシャ本体64の案内部64bがボルト55の軸部56に押され、一対の挟持部64aは、図13に示すように変位許容部64cを中心として押し開かる。こうして、そのままワッシャ61が押し込まれると、挟持部64aが初期形状に復帰し、挟持部64aがボルト55の軸部56の外面(嵌合溝62)に係止される。この結果、ワッシャ61は、ボルト55とともに中央フェイスブロック30Cに仮保持される。
なお、スペアタイヤ50は、リヤフロア6の下方に吊り下げ支持された状態では、横向きに寝かせてタイヤキャリア51上に載置されている。このとき、タイヤキャリア51の後端部は、固定ロッド16を介してリヤエンドクロスメンバ5に係止固定されている。
この結果、タイヤキャリア51は、前端側の枢支部52bを中心として、図14(A)に示すように後端側を下方にして傾斜姿勢となる。このとき、タイヤキャリア51はスペアタイヤ50の重量を受け止めて大きく傾斜しようとするが、タイヤキャリア51がある角度まで傾斜すると、タイヤキャリア51の下面がデフ搭載用クロスメンバ7の上部に当接する。この結果、タイヤキャリア51の傾斜角度が一定角度に規制される。
なお、本実施形態のワッシャ61は、ワッシャ本体64と板状の押圧部65が樹脂によって一体に形成されているが、射出成形時のゲート部は、押圧部65のうちの押圧面(作業者が指等を押し当てる面)と逆側の面の角度等に設定することが望ましい。こうすることにより、押圧部65を作業者が指で押圧したときにゲート痕が指と干渉するのを回避することができる。
押圧部65の左右の張り出し幅を同幅に設定した場合、押圧部65の重心位置とワッシャ本体64の重心位置とが一致し、押圧部65に加えた押圧力をワッシャ本体64にスムーズに伝達できるようになる。この結果、ワッシャ61の組付け時にワッシャ本体64の曲がりを招くことなく、ボルト55の軸部56に挟持部64aを容易に嵌合させることが可能になる。
図15に示す実施形態は、ワッシャ161の形状が上記の実施形態と異なっている。ワッシャ161は、上記の実施形態と同様に、ワッシャ本体164がスリット166を備え、かつスリット166の側縁にボルト55の軸部56の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部164aと、挟持部164aの一側に隣接する案内部164bと、を有し、一対の挟持部164aの他側が変位許容部164cによって連結されている。一対の案内部164bには、隣接する挟持部164aの方向に向かって先細り状に傾斜した案内面164b−1が形成されている。また、変位許容部164cは、ワッシャ本体164のうちのスリット基部166aの配置される部位によって構成されている。
本実施形態のワッシャ161は、上記の実施形態と形状が異なるが、上記の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
30…リヤバンパフェイス
30L,30R…側部フェイスブロック
30C…中央フェイスブロック(車体部品)
35…第2の突出部
36…締結座
40…リヤパネル(パネル材,被取付部材)
48…第1の突出部
49…挿通孔
50…スペアタイヤ
55…ボルト
56…軸部
59…頭部
60…締結座
61,161…ワッシャ
62…嵌合溝
63…ねじ部
64,164…ワッシャ本体
64a,164a…挟持部
64b,164b…案内部
64b−1,164b−1…案内面
64c,164c…変位許容部
65…押圧部
66,166…スリット
66a,166a…スリット基部
67…係合突起(係合部)
68…回動規制突起
Claims (9)
- 車体部品の挿通孔にボルトの軸部が挿通されるとともに、前記挿通孔から前記車体部品の裏面側に突出した前記ボルトの軸部にワッシャが係合され、その状態で前記ボルトの軸部が被取付部材に締結される車体部品の締結構造において、
前記ワッシャは、板状のワッシャ本体がスリットを備え、
前記ワッシャ本体は、
前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部を有するとともに、
前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部を有し、
一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面を有し、
各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部によって連結され、
前記ワッシャ本体の前記変位許容部側の端部には、前記スリットに沿う方向の加重入力が可能な押圧部が設けられ、
前記押圧部は、前記ワッシャ本体の板面と直交する板面を有する板状に形成されていることを特徴とする車体部品の締結構造。 - 前記ワッシャ本体と前記押圧部とは、前記ワッシャ本体の板厚方向について対称形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車体部品の締結構造。
- 前記車体部品の前記ボルトによる締結が行われる締結座は、前記車体部品から前記被取付部材の方向に突出する第1の突出部に設けられ、
前記被取付部材の前記ボルトによる締結が行われる締結座は、前記被取付部材から前記車体部品の方向に突出する第2の突出部に設けられ、
前記ワッシャの前記押圧部は、前記第1の突出部と前記第2の突出部の側部外側位置に配置されることを特徴とする請求項1または2記載の車体部品の締結構造。 - 前記スリットは、前記挟持部よりも前記案内部と逆側に向かって延びるスリット基部を有し、
前記変位許容部は、前記ワッシャ本体のうちの前記スリット基部の配置される部位によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体部品の締結構造。 - 車体部品の挿通孔にボルトの軸部が挿通されるとともに、前記挿通孔から前記車体部品の裏面側に突出した前記ボルトの軸部にワッシャが係合され、その状態で前記ボルトの軸部が被取付部材に締結される車体部品の締結構造において、
前記ワッシャは、板状のワッシャ本体がスリットを備え、
前記ワッシャ本体は、
前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部を有するとともに、
前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部を有し、
一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面を有し、
各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部によって連結され、
前記ボルトは、前記車体部品の表面側に当接する頭部と、前記挿通孔に挿通される前記軸部と、を備え、
前記軸部の前記車体部品の裏面側に突出する部位には、前記ワッシャの挟持部が嵌合される嵌合溝と、前記被取付部材に締結されるねじ部と、が設けられ、
前記嵌合溝は、前記ボルトの軸部が前記挿通孔に挿通された状態で、当該嵌合溝の前記頭部寄りの端部が前記車体部品の裏面と略合致する位置に形成されていることを特徴とする車体部品の締結構造。 - 車体部品の挿通孔にボルトの軸部が挿通されるとともに、前記挿通孔から前記車体部品の裏面側に突出した前記ボルトの軸部にワッシャが係合され、その状態で前記ボルトの軸部が被取付部材に締結される車体部品の締結構造において、
前記ワッシャは、板状のワッシャ本体がスリットを備え、
前記ワッシャ本体は、
前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部を有するとともに、
前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部を有し、
一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面を有し、
各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部によって連結され、
前記ワッシャ本体の前記変位許容部に係合部が設けられ、
前記車体部品の裏面のうちの、前記挿通孔から離間した位置に、前記係合部と当接することで前記ワッシャの回動を規制する回動規制突起が突設されていることを特徴とする車体部品の締結構造。 - 前記回動規制突起は、前記被取付部材の前記ボルトによる締結が行われる締結座に当接可能とされていることを特徴とする請求項6に記載の車体部品の締結構造。
- リヤフロアの下方にスペアタイヤが吊り下げ支持されるとともに、前記リヤフロアの後方がリヤバンパフェイスによって覆われ、
前記リヤバンパフェイスが、車幅方向左右に配置される一対の側部フェイスブロックと、一対の前記側部フェイスブロックの間に配置されるとともに前記スペアタイヤの直径よりも車幅方向の幅の広い中央フェイスブロックと、を備え、
前記中央フェイスブロックが車両後部のパネル材に脱着可能に取り付けられた車両に用いられ、
前記車体部品が前記中央フェイスブロックによって構成されるとともに、前記被取付部材が前記パネル材によって構成され、前記ボルトは、前記中央フェイスブロックに前記ワッシャともに係止可能とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体部品の締結構造。 - 車体部品の挿通孔から突出したボルトの軸部に係合され、前記車体部品が被取付部材に前記ボルトで締結固定される車体部品の取付用のワッシャにおいて、
スリットを有する板状のワッシャ本体を備え、
前記ワッシャ本体は、
前記スリットの相互に対向する側縁の一部に、前記ボルトの軸部の外面を径方向外側から挟持可能な一対の挟持部を有するとともに、
前記スリットの相互に対向する側縁のうちの各前記挟持部の一側に隣接する位置に、前記ボルトの軸部を一対の前記挟持部の間に案内する案内部を有し、
一対の前記案内部は、隣接する前記挟持部の方向に向かって先細り状に傾斜した案内面を有し、
各前記挟持部の他側は、対向する一対の前記挟持部の拡縮方向の弾性変位を許容する変位許容部によって連結され、
前記ワッシャ本体の前記変位許容部側の端部には、前記スリットに沿う方向の加重入力が可能な押圧部が設けられ、
前記押圧部は、前記ワッシャ本体の板面と直交する板面を有する板状に形成されていることを特徴とする車体部品取付用のワッシャ。
Priority Applications (2)
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