JP6608632B2 - 麺製造装置 - Google Patents
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Description
まず、小麦粉、そば粉などの原材料と加水調整液等とを混練機で混練することでドウと呼ばれる麺生地とする(混合・練込み工程)。次に、その麺生地を圧延ロールで圧延して麺帯とする(麺帯形成工程)。続いて、麺帯を切り出し機によって、連続した複数の麺線とする(麺線形成工程)。切り出された麺線は、ウェーブがつけられ、第1コンベアによって蒸熱工程に搬送される。蒸熱工程には、連続蒸し機と、麺線を連続して連続蒸し機に通すための第2コンベアとを備える。そして、麺線は、連続蒸し機によって麺線中のデンプンのアルファー化処理が行われる。アルファー化処理が施された麺線は、第2コンベアによって次工程に搬送されて、例えば一食分の長さに切断され、更に乾燥処理等が施される。
ここで、ウェーブが付いている麺線(ウェーブ麺線とも呼ぶ)の先端部は不揃いになっていることから、作業者が第1コンベアで搬送中のウェーブ麺線1列ずつ順番に麺線先端部の不完全なウェーブ麺線を手で引きちぎって回収していた。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、出来るだけ人手を介さずに蒸熱工程後の麺線の処理を可能とすることを目的としている。
また、本発明の一態様である麺製造方法は、連続して搬送されてくる麺帯を麺線に切り出し、切り出された麺線をコンベアで連続蒸し機に向けて搬送し、上記連続蒸し機に向けて搬送される上記麺線の先端部を折り返すことを特徴とする。
以下の説明では袋詰めの即席麺の製造を想定して説明するが、本発明を適用する麺の製造は、そのような麺の製造に限定されない。
本実施形態の麺製造の工程は、従来と同様であり、麺帯形成工程、麺線形成工程、及び蒸熱工程を備える。
形成された麺帯1は、麺線形成工程に送られ、図1及び図2に示すように、切り出し機を構成する、回転する切歯3によって切断されて複数の麺線Nとなる。
また第2コンベア7の搬送面7Aの下流側である、連続蒸し機6で蒸された麺線Nを搬送する搬送路部分に対し、小径のロールからなる剥がしロール8が配置されている。剥がしロール8の直径は、例えば麺線Nのウェーブ高さよりも小さい。剥がしロール8は、第2コンベア7の搬送面7Aに最下部を接触し且つその搬送面の移動方向と同方向に回転することで、蒸された麺線Nを搬送面7Aから連続して剥がす。剥がされた麺線Nは、第2コンベア7によって次工程に送られる。
本実施形態の麺製造装置は、連続蒸し機6に向けて搬送中の麺線Nの先端部を折り返す先端部折返装置Xを備える。
補助コンベア11は、麺線Nの先端部を第1コンベア5から第2コンベア7に受け渡す前に一時的に受けるためのコンベアである。反転機構Aは、麺線Nの先端部が載った補助コンベアを第1コンベア5側に反転させて麺線Nの先端部を折り返すための機構である。退避機構Bは、麺線Nの搬送ラインの障害とならない位置へ補助コンベアを退避させるための機構である。本実施形態では、反転した補助コンベアを反転に続けて上方に退避させることで、反転した麺線Nの先端部をスムーズに第2コンベア7側に送ることが可能となる。
この補助コンベア11の搬送面11Aの上流側位置での高さと第1コンベア5の搬送面5Aの下流側位置での高さが同一となるように設定されていて、麺線Nの先端部が第1コンベア5から補助コンベア11により確実に受け渡されるようになっている。
一対の板状のフレーム12が、補助コンベア11のベルトの幅方向両側に配置されている。各フレーム12は、ベルトの移動方向に沿って延在している。一対のプーリ11B、11Cの各両端部は、ベルトよりも幅方向両側に張り出していて、この一対のフレーム12に回転可能に支持されている。
第2プーリ11Cの軸方向一端部に第1の平歯車13が噛合している。第1の平歯車13の軸は、フレーム12に軸回転可能に軸支されて、補助コンベア11と一緒に移動可能となっている。
第1プーリ11Bの軸方向両端部に第1コロ16が同軸に固定されている。各第1コロ16は、一対の下固定溝レール17の案内溝17aに差し込まれることで第1プーリ11Bの軸は、一対の下固定溝レール17に上下方向に移動可能に取り付けられている。ここで、下固定溝レール17は長手方向を上下に向けた板状の部材で、その長軸に沿って延在する案内溝17aが形成されている。この案内溝17aに第1コロ16が差し込まれる。これによって、第1プーリ11Bは、第1コロ16を介して、一対の下固定溝レール17に軸回転可能に支持されていると共に、上側に向かう力が第1プーリ11Bに加えられると、該第1プーリ11Bは一対の下固定溝レール17に案内されて上下方向に移動可能となっている。案内溝17aは長穴から形成されていても良い。要は、第1コロ16を上下に案内可能となっていれば良い。
連結板20は、上下に延びる下端側板部20Aと、その下端側板部20Aの上端に一端部を連続してベルト幅方向中央部側に延びる横延在板部20Bと、その横延在板部20Bの他端部に連続して上方に延びる中央延在板部20Cとから構成されている。連結板20は、図5に示すように正面視で屈曲した板形状となっているが、ベルト幅方向からみて、図3に示すように、側面視では下端側板部20Aと中央延在板部20Cとの延在方向が同方向となっている。もっとも下端側板部20Aと中央延在板部20Cの延在方向が同方向を向いていなくても良い。
上固定溝レール22には、長軸を上下に向けた板状の部材でその長軸に沿って延在する案内溝22aが形成されている。この案内溝22aに第2コロ21が差し込まれることで、第2コロ21は上方向にのみ移動可能に上固定溝レール22に支持されている。これによって、連結板20の上端部は、上固定溝レール22によって、軸回転可能に支持されていると共に、上側に向かう力が第1プーリ11Bに加えられると、連結板20の上端部は、上固定溝レール22に案内されて上方に移動可能となっている。案内溝22aは長穴から形成されていても良い。要は、コロを上下に案内可能となっていれば良い。上固定溝レール22の案内溝22aの延在方向は、鉛直方向に対し下側から上側に向かうにつれて第1コンベア5側に向かうように傾いている。図3では、側面視での連結板20の延在方向と上固定溝レール22の案内溝とが同方向に設定されているが、一致している必要はない。
本実施形態のシリンダ装置23は、連結板20に対して第1コンベア5側に配置されて、シリンダ本体23Bの尾部が上下に軸回転可能に軸支されている。このシリンダ装置23のシリンダロッド23Aの進退方向(シリンダロッド23Aの軸)は、例えば水平方向に対し、シリンダ本体23B側が上になるように傾斜させる。シリンダロッドの軸線と、上固定溝レール22に形成された案内溝22aの延在方向との交角のうち、図3における右上側の交角が90度未満となるように設定する。
また、そのシリンダ装置23を駆動するシリンダ駆動装置24を備える。シリンダ駆動装置24が駆動することで、シリンダ本体23B内に形成された2つの空気室の圧力差が変化して、シリンダロッド23Aが進退する。
制御部は、麺検出センサ25からの検出信号に基づきシリンダ駆動装置24に収縮指令を出力する。この結果、シリンダ駆動装置24は、シリンダ装置23のシリンダロッド23Aを収縮させる。なお、制御部は、新たな麺帯1の供給がなされると、シリンダ駆動装置24を介して、シリンダ装置23のシリンダロッド23Aを、伸長した初期位置に復帰させる。
次に、本実施形態に係る動作その他について説明する。
連続的に搬送されてくる麺帯1は、切り出し機の回転する複数の切歯3によって連続して切断されて、複数の連続した麺線Nとなる。続いて、麺線Nは、ウェーブが形成され、第1コンベア5によって連続して、第2コンベア7に向けて搬送される(図1参照)。
続いて、麺検出センサ25が、補助コンベア11に麺線Nの先端部が載ったことを検知すると、シリンダ装置23が作動して、シリンダロッド23Aが後退する。
このとき、連結板20が第1コンベア5側に引かれ、更に補助コンベア11の向きが鉛直方向位置を越えて、第1コンベア5側に反転すると、それにつれて、補助コンベア11と連結板20との連結部が下方に変位することになる。これによって、連結板20上部に設けた第2コロ21は、上固定溝レール22の案内溝22aに沿って下方へ移動する。そして第2コロ21が上固定溝レール22の案内溝22aの下端部に到達すると、第2コロ21は、それ以上、下方への移動が出来なくなり、第2コロ21の位置が、連結板20の回動の新たな支点となる。
更に、連続蒸し機6で連続して蒸された麺線Nは、図11のように、第2コンベア7によってそのまま搬送される。このとき、蒸されることで、第2コンベア7に貼り付いた麺線Nは、剥がしロール8によって剥がされて次工程に移動する。
以上のように、本実施形態の麺製造装置によれば、麺線Nを蒸す前に麺線Nの先端部を折り返す結果、人手を介さずに蒸熱工程後の麺線Nの搬送を自動的に実行することが可能となる。この結果、より麺製造の自動化を図ることが可能となる。また人の手が触れることが減ることで、安全性及び衛生の面でも向上を図ることが可能となる。
また補助コンベア11の反転や退避のやり方についても、上記方法でなくても構わない。例えば補助コンベア11を横方向に退避させても良い。
また第1コンベア5及び第2コンベア7を一つのコンベアで構成しても良い。この場合には、例えば、コンベアの搬送路の途中に段差を形成する補助プーリを配置し、その段差部分に上述の補助コンベア11を配置しても良い。
また先端部折返装置Xは、補助コンベア11を使用しない構成であっても良い。例えば搬送中の麺線先端部を掬い上げて折り返す機構で先端部折返装置Xを構成しても良い。
A 反転機構
B 退避機構
1 麺帯
3 切歯(切り出し機)
4 導管
5 第1コンベア
5A 搬送面(搬送路)
6 連続蒸し機
7 第2コンベア
7A 搬送面(搬送路)
8 剥がしロール
11 補助コンベア
11A 搬送面
11B 第1プーリ
11C 第2プーリ
12 フレーム
13 第1の平歯車
14 第2の平歯車
15 駆動モータ
16 第1コロ
17 下固定溝レール
17a 案内溝
20 連結板
20A 下端側板部
20B 横延在板部
20C 中央延在板部
21 第2コロ
22 上固定溝レール
22a 案内溝
23 シリンダ装置
23A シリンダロッド
23B シリンダ本体
24 シリンダ駆動装置
25 麺検出センサ(先端部検出器)
Claims (2)
- 連続して搬送されてくる麺帯を切り出して麺線とする切り出し機と、上記麺線を蒸す連続蒸し機と、上記連続蒸し機に向けて搬送中の上記麺線の先端部を折り返す先端部折返装置と、を含み、
上記切り出し機で切り出された麺線を搬送する第1コンベアと、上記第1コンベアから麺線を受けて該麺線を上記連続蒸し機に通すための第2コンベアとを備え、
上記先端部折返装置は、
上記麺線の先端部を、上記第1コンベアから上記第2コンベアに受け渡す前に一時的に受ける補助コンベアと、
上記補助コンベアを上記第1コンベア側に反転させる反転機構と、
麺線の搬送ラインの障害とならない位置へ上記補助コンベアを退避させる退避機構と、
を備えることを特徴とする麺製造装置。 - 更に、上記補助コンベアに麺線の先端部が載っていることを検出する先端部検出器を備え、
上記補助コンベアは、上記第2コンベアが形成する搬送路のうちの上流側に位置する搬送面部分の上側に、且つ上記第2コンベアの搬送方向と同方向に搬送方向を向けた状態で、初期位置が設定され、
上記反転機構は、上記先端部検出器が上記補助コンベアに麺線の先端部が載っていることを検出すると、上記補助コンベアを、上記第1コンベアから離れた側を上方に持ち上げることで反転し、
上記退避機構は、上記反転した補助コンベアを、上方に移動させることで麺線の搬送ラインから退避させることを特徴とする請求項1に記載した麺製造装置。
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