ホテル・旅館・入浴施設等では、バスタオルのような大面積タオルやフェイスタオルのような小面積タオルが使用され、それらの使用済みの大小各タオルが混在した状態でランドリー工場に搬入される。そして、ランドリー工場では、それらの大小各タオルが混在した状態で、洗濯・乾燥させた後、大小各サイズに分別して、それぞれのサイズごとにタオル折畳み機にかけて所定小面積に折畳んでいる。尚、以下の説明では、バスタオルのような大面積タオルを大タオルといい、フェイスタオルのような小面積タオルを小タオルということがある。又、以下の説明では、タオルを長尺方向に平行な折り線で折ることを縦折りといい、タオルを幅方向に平行な折り線で折ることを横折りということがある。
ところで、ランドリー工場において洗濯・乾燥済みのタオルは、タオル折畳み機によって例えば図14に示すように処理される。まず、図14(A)に示すように展張状態のタオルYを長手方向に平行な2つの縦折り線M,Mでそれぞれ折畳んで縦3つ折り状にした後(図14(B)の状態)、その縦3つ折り状のタオルY′をさらに2つの横折り線N,Nでそれぞれ折畳んで、合計9つ折りのタオルY″(図14(C)の状態)に成形することがよく行われている。
従来から使用されているタオル折畳み機として、図15〜図16に示すものがある。尚、図15〜図16に示すタオル折畳み機は、実開昭59−170559号公報(特許文献1)に示されるものである。
この図15〜図16に示すタオル折畳み機では、メインの搬送コンベア101の幅方向中間部にベルト無し部分を設けて、該ベルト無し部分の下方に第1縦折り装置112の挟みベルトを設けている。又、該第1縦折り装置112の後流部には、図16に示すように第2縦折り装置113を設けている。第1縦折り装置112及び第2縦折り装置113としては、それぞれ押込み板114,116をシリンダ115,117で揺動させる形式のものが採用されている。
そして、この従来(図15〜図16)のタオル折畳み機では、折畳むべきタオルYを前コンベア110上に載せ掛けると、該タオルYが前コンベア110から搬送コンベア101側に移乗され、第1縦折り位置に達したときに搬送コンベア101が停止するとともに、第1縦折り装置112が図16に鎖線図示するように作動して、押込み板114′でタオルYの第1折り位置を挟みベルト間に押込み、続いて第2縦折り装置113部分まで移送されたときに、該第2縦折り装置113が図16に鎖線図示するように作動して、押込み板116′でタオルYの第2折り位置を挟みベルト間に押込み、図14(B)に示すような幅方向を3つ折りにした折畳みタオルY′に成形できる。尚、この幅方向を縦3つ折りにした折畳みタオルY′は、次の工程の横折り装置(第1横折り部と第2横折り部がある)118で横3つ折りされて、図14(C)の状態に成形される。
ところで、図15〜図16に示す従来のタオル折畳み機では、第1縦折り装置112と第2縦折り装置113が別々の位置に設置されているので、各縦折り装置112,113を設置するのに広いスペースが必要となって、タオル折畳み機全体が大型化してしまう。又、各縦折り装置112,113は、作動時に押込み板114(又は116)が揺動するものを使用しているが、該押込み板114はかなり大面積(大タオルの全長より長い)を有しているので、そのような大面積の押込み板114を揺動させるものでは、縦折り装置が大掛りになるとともに、その揺動範囲がデッドスペース(利用不能スペース)になるという問題がある。
そこで、本出願人は、タオルYを縦3つ折りするための各縦折り装置部分をコンパクトにし得るようにしたタオル折畳み機を開発して特許出願(特許文献2の特願2004−340080号)している。尚、この既出願(特願2004−340080号)のタオル折畳み機は、図17〜図23に示すものである。
この既出願(図17〜図23)のタオル折畳み機は、タオルYを展張状態で搬送させる搬送コンベア1と、搬送コンベア1上においてタオルYの左右各側縁Ya,Yaからそれぞれ幅方向1/3の位置を折返す際のガイドとなる左右の折目ガイド装置2A,2Bと、各折目ガイド装置2A,2Bを左右に移動させる各ガイド移動装置3A,3Bと、搬送コンベア1とその上のタオルYの左右各側縁部Ya,Yaとの間にエアを吹込む左右の各エアブロー装置4A,4Bとを有している。搬送コンベア1の前部には、タオル載せ掛け用の前コンベア10が設けられている。
各折目ガイド装置2A,2Bは、それぞれ左右方向に移動自在な可動台21に搬送方向下手側に延出するガイド棒22が支持されているとともに、可動台21にタオルYの側縁部Ya,Yaを検出する側縁センサー23を有している。各ガイド棒22,22は、搬送コンベア1の上面から僅かに離間した状態で、ガイド棒の基端側を片持ち支持している。尚、搬送コンベア1上を搬送されるタオルYは、各ガイド棒22,22の下面側を移送される。
各ガイド移動装置3A,3Bには、それぞれモータ31が使用されていて、各折目ガイド装置2A,2Bの可動台21,21を個別に左右移動させ得るようになっている。
各エアブロー装置4A,4Bは、それぞれ搬送コンベア1の左右側縁部付近に設置されていて、長尺管41に複数個のノズル42,42・・を内向きに向けて取付けており、コンプレッサーからの高圧エアをそれぞれ電磁バルブ43を介して各ノズル42,42・・から吹出させるようになっている。各ノズル42,42・・からのエアは、図20及び図21に矢印Aで示すように、搬送コンベア1の上面とその上のタオルYの左右側縁Yaとの間に向けて吹出される。
又、搬送コンベア1の後部には、図18に示すように、搬送コンベア1上で縦3つ折りされたタオルY′(図22)を2回横折りするための第1横折り装置5と第2横折り装置6とが連続して設置されている。さらに第2横折り装置6の後流側には、最終折畳み状態(9つ折り)の折畳みタオルY″を各サイズ(小タオルと大タオル)ごとに落下・積層させる小タオル積層部7と大タオル積層部8とを有している。
図17〜図23のタオル折畳み機は、バスタオルのような大タオルY(図17の幅W1のもの)と、フェイスタオルのような小タオルY(図17の幅W2のもの)が混在した状態で、大小の各タオルY,Yをそれぞれ正確な幅で縦3つ折りすることができるようになっているが、その機構は本願実施例(図1〜図13)のタオル折畳み機にも装備しており、該機構の詳細については本願実施例の項で説明する。
図17〜図23に示す既出願のタオル折畳み機は次のように作動する。タオルYを前コンベア10上に載せ掛ける前は、図17に示すように各折目ガイド装置2A,2Bが搬送コンベア1の左右両端寄り位置で待機している。そして、折畳むべきタオルY(図19〜図23の場合は幅W1の大タオルで説明している)を前コンベア10上に載せ掛けてスタートスイッチを押すと、該タオルYの前端部が前コンベア10上から搬送コンベア1上に移乗する。そのとき、各ガイド移動装置3A,3B(モータ31,31)が作動して左右の折目ガイド装置2A,2Bをそれぞれ左右内方側に移動させ、左右の各可動台21,21に取付けている各側縁センサー23,23がタオルYの左右各側縁Ya,Yaを検出した後、各ガイド棒22,22の外側部がそれぞれタオル側縁Ya,Yaからタオル幅W1の1/3の位置(図19の位置)に達するまで各可動台21,21をそれぞれ内方側に移動させて、そこで停止させる。その後、タオルYが図19に示す位置まで移送されて、そこで搬送コンベア1が停止する。
次に、図20に示すように、一方の(図示例では左側の)エアブロー装置4Aが先に作動し、所定タイマー後に該左エアブロー装置4Aの作動が停止した後、図21に示すように右エアブロー装置4Bが作動し、所定タイマー後に該右エアブロー装置4Bの作動が停止する。そして、左右の各エアブロー装置4A,4Bが作動すると、図20及び図21に示すように、各側のノズル42,42・・から搬送コンベア1とタオルYとの間にエアAが吹込まれて、タオルYの左右各側縁部Ya,Yaをそれぞれ左右の各ガイド棒22,22上に折返し(図20及び図21の符号Ya′)、図22に示すようにタオルが左右両ガイド棒22,22を包み込んだ状態で3つ折りされる。
このように、タオルYを縦3つ折りするのに、図17〜図23に示すタオル折畳み機を使用すると、各エアブロー装置4A,4Bによる定位置からのエアの吹出しによって行えるので、縦折り装置(各折目ガイド装置2A,2Bと各エアブロー装置4A,4B)をコンパクトに構成できる。
尚、タオルYを搬送コンベア1上で縦3つ折りした後、搬送コンベア1が作動して縦3つ折り状態のタオルY′を各ガイド棒22,22から抜外し、該タオルY′を第1横折り装置5(図18)で第1回目の横折りをした後、第2横折り装置6(図18)で第2回目の横折りをし(図14(C)の折畳みタオルY″となる)、さらに該折畳みタオルY″をそのタオル種類に応じて図18に示す所定の積層部(大タオル積層部8又は小タオル積層部7)まで移送し、そこで落下・積層させる。
実開昭59−170559号公報
特願2004−340080号
ところで、タオルYを縦3つ折りするのに、図20及び図21に示すように、左右のエアブロー装置4A,4B(ノズル42)からの吹出しエアAで行うものでは、タオルYの左右側縁部Ya,Yaをそれぞれ符号Ya′で示すように各ガイド棒22,22上に折返すことができるものの、次の理由で縦3つ折りタオルY′(図22)における左右の折り目線がシャープに出ないという難点が知見された。
即ち、タオル側縁部Ya,Yaを折畳むべき折り位置(搬送コンベア1)の上方が開放されたままであるので、図20及び図21に示すように、タオルの左右各側縁部Ya,Yaをそれぞれ各ガイド棒22,22上に折返した後は、ノズル42からの吹出しエアAが矢印A′で示すように上方の開放空間に分散してしまい、該吹出しエアによるタオル折り目部に対する押付力がほとんどなくなってしまう。従って、図23に示すように、各ガイド棒22,22上に縦3つ折りされたタオルY′の各折返し部(符号M部分)の屈曲(曲率)が緩やかになって、各折り目線M,Mがシャープにならない。尚、このように、各折り目線M,Mがシャープに出ないと、後工程の第1横折り部及び第2横折り部において、きれいに折畳みにくいとともに、最終折畳み状態の折畳みタオルY″(図14(C)の状態)が嵩高になる。
そこで、本願発明は、上記したエア吹出しによる既出願のタオル折畳み機の問題点に鑑み、縦3つ折りされたタオルの左右折り線をシャープに出すことができるようにするとともに、バスタオル(大タオル)とフェイスタオル(小タオル)のようにタオル側縁部の折り幅が異なるものであっても、大小の各タオルについてそれぞれ好適に縦3つ折りし得るようにしたタオル折畳み機を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、洗濯・乾燥済みのタオルを縦3つ折りするための折畳み機を対象にしている。又、本願で折畳みの対象にしているタオルは、バスタオルのような大タオル(例えば50cm×110cmの面積)やフェイスタオルのような小タオル(例えば30cm×65cmの面積)であり、それらの大小各タオルをそれぞれ好適に取り扱えるようにしたものである。
本願発明のタオル折畳み機の基本構成は、上記した図17〜図22に示す既出願のものとほぼ同じものであり、搬送コンベア上を搬送されるタオルの上面近傍位置にタオルの左右側縁からそれぞれ幅方向1/3の位置を折返す際のガイドとなる左右2本のガイド棒を配置し、搬送コンベアとその上のタオルの左右各側縁部との間にそれぞれ左右のエアブロー装置からエアを吹込んでタオルの左右各側縁部をそれぞれ左右のガイド棒上に折返して、タオルを搬送方向と平行な折り線で3つ折りするようにしたものである。
左右の各ガイド棒は、大タオルの全長より長い薄板状又は細棒状で、タオル搬送方向と平行に向く姿勢で配置されている。又、この各ガイド棒は、タオル搬送方向の上手側のみで支持されていてガイド棒先端側は開放されている。さらに、この各ガイド棒は、両ガイド棒間の間隔を調整するために近接・離間方向に移動可能となっている。
又、本願のタオル折畳み機では、折畳むべきタオル(大タオル、小タオル)の幅によって左右のガイド棒の間隔(縦折り位置)を調整するが、同種類のタオル(大タオル又は小タオル)のみをまとめて処理する場合には、タオル種類変更の際に両ガイド棒間の間隔調整を手動で行うようにしてもよい。又、大タオルと小タオルとを混在させた状態で、それらをランダムに処理する場合は、本願実施例のように、投入されるタオルごとにセンサーでタオルの大小を検出し、その検出信号に基いて両ガイド棒間の間隔を自動調節することができる。
各エアブロー装置は、大タオルの全長に亘る長さを有するエア管に小間隔をもって多数のノズルを取付けたものを使用し、該各エア管を搬送コンベアの左右各側部付近における各ガイド棒に対応する位置に配置している。そして、この各エアブロー装置は、搬送コンベアとその上のタオルとの間にエアを吹込んでタオルの左右各側縁部をそれぞれ左右の各ガイド棒上に折返すように機能する。尚、左右のエアブロー装置は、時間差をもって作動せしめられる。
又、本願発明のタオル折畳み機には、各ガイド棒の上方に、左右の各エアブロー装置から吹出されるエアをそれぞれ各ガイド棒上に集約させる左右のエアガード装置を設けている。この各エアガード装置は、それぞれ左右外方側が枢支されて内方側が下降傾斜するガード板を有しているとともに、該ガード板の内方側を上下に変位させる作動装置を有して構成されている。
左右の各ガード板は、それぞれ前後方向(タオル搬送方向)に大タオルの全長よりやや長い長さを有し、且つ左右方向に適宜の幅(例えば20〜30cm幅)を有している。そして、この各ガード板は、それぞれ各ガイド棒を左右に跨がる位置の上方において、ガード板内方側に向けて下降傾斜する姿勢で該ガード板内方側が上下に揺動し得るように設置されている。即ち、各ガード板は、それらの外方端をそれぞれヒンジで枢支しているとともに、内方側が下降傾斜する姿勢で各ガード板の内方側適所を作動装置で支持している。尚、各ガード板の下降傾斜角度は、特に限定するものではないが、搬送コンベアの上面に対して20°〜40°程度が適当である。
作動装置としては、上記したように両ガイド棒間の間隔をタオル種類に応じて自動調節し得るようにしたものに使用する場合は、タオル幅検出信号を受けて自動で作動するようにしたもの(例えば、電磁バルブによって伸縮切換が行われるシリンダ)を使用するとよい。又、両ガイド棒間の間隔を手動で調整するようにしたものでは、作動装置として各ガード板を手動で上下揺動させ得るものであれば適宜のものを使用できる。尚、この作動装置は、左右の各ガード板を個別に作動させるようにしたものでもよいが、単一のもので各ガード板を同時に作動させるようにすることもできる。
そして、本願のタオル折畳み機に使用しているエアガード装置は、大タオル折畳み時には各ガード板の内方側を上動させてガード板内方端下面とガイド棒上面間の高さ間隔を大きくし、小タオル折畳み時には各ガード板の内方側を下動させてガード板内方端下面とガイド棒上面間の高さ間隔を小さくする。ガード板内方端下面とガイド棒上面間の高さ間隔は、特に限定するものではないが、大タオル折畳み時には例えば120〜130mm程度にし(後述の実施例では125mmに設定している)、小タオル折畳み時には例えば70〜80mm程度にするとよい(後述の実施例では75mmに設定している)。
本願のタオル折畳み機は、次のように作動する。折畳むべきタオルは、その長さ方向が搬送コンベアの搬送方向に向く姿勢で且つ展張状態で搬送コンベア上に供給される。そして、供給されるタオルが大タオル(横幅が約50cm)の場合は、左右の各ガイド棒が大タオルの幅の1/3の位置にするように位置決めされる一方、各エアガード装置の各ガード板が大タオル用の所定の上方位置に位置決めされる。この状態では、各ガード板が各ガイド棒の上方離間位置においてそれぞれ内方側に下降傾斜しており、且つ各ガード板の内方端下面がガイド棒上面から120〜130mm程度の高さだけ離間している。尚、大タオルの場合は、左右側縁部の各折畳み幅がそれぞれ16〜17cm程度となる。
そして、この状態で、展張状態の大タオルを搬送コンベア上に供給すると、該タオルが各ガイド棒と搬送コンベア間を移送されて、タオル全長がガイド棒の下面位置に対応したときに搬送コンベアが停止する。このとき、タオルの各縦折り予定位置(タオル各側縁からそれぞれ1/3の位置)が各ガイド棒の外側部に対応している。
次に、左右一方(左側とする)のエアブロー装置が作動してエアが吹出され、そのエアが左側のタオル側縁部と搬送コンベア間に吹込まれて該左側のタオル側縁部を左側ガイド棒の上に折返す。そのとき、左側ガイド棒の上部には、内方側に下降傾斜している左側ガード板があるので、ノズルからの吹出しエアが左側ガード板によって左側ガイド棒の上部近傍に集中するようになり、その集中エアで左側ガイド棒上に折返されているタオルの折返し部分が該ガイド棒の上面に強く押付けられるとともに、ガード板下面とタオル折返し部上面との間に集中エアが通過することにより、該タオル折返し部が折返し方向に引っ張られるようになる。従って、左側ガイド棒上に折返されたタオルの左側折返し部分がシャープな折り目線となる。尚、当該エアブロー装置の作動は、所定タイマー後に停止する。続いて、左右他方側(右側)のエアブロー装置が作動してエアが吹出され、上記と同様に右側のタオル側縁部を右側ガイド棒の上に折返すが、その場合も、ノズルからの吹出しエアが右側ガード板によって右側ガイド棒の上部近傍に集中し、且つガード板下面とタオル折返し部上面との間に集中エアが通過することにより、右側ガイド棒上に折返されたタオルの右側折返し部分がシャープな折り目線となる。
ところで、大タオルの横幅方向の1/3の幅は16〜17cmあり、タオル側縁部の折畳み時には、その16〜17cm幅を折返すようになるが、大タオル折畳み時には、各ガード板の内方端下面を所定の上動位置(例えばガイド棒上面から125mmの高さ位置)に位置させているので、折返される各タオル側縁部がガード板の下面に引っ掛かることなくスムーズに両ガイド棒上に折返される。
他方、供給されるタオルが小タオル(横幅が約30cm)の場合は、左右の各ガイド棒が小タオルの幅の1/3の位置にするように位置決めされる一方、エアガード装置の各ガード板が小タオル用の所定の下方位置に位置決めされる。この場合も、各ガード板が各ガイド棒の上方離間位置においてそれぞれ内方側に下降傾斜しており、且つ各ガード板の内方端下面がガイド棒上面から70〜80mm程度の高さだけ離間している。尚、小タオルの場合は、左右側縁部の各折畳み幅がそれぞれ10cm程度となる。
そして、この状態で、展張状態の小タオルを搬送コンベア上に供給すると、上記と同様に、該タオルが各ガイド棒と搬送コンベア間を移送されて、タオル全長がガイド棒の下面側に対応したときに搬送コンベアが停止する。
続いて、上記と同様に、左右各側のエアブロー装置が時間差をもって作動し、各側の吹出しエアにより、小タオルの左右各側縁部を各側のガイド棒上に折返す。そのとき、左右の各ガード板の内方端下面が大タオル処理の場合の高さより低位置(例えばガイド棒上面から75mmの高さ位置)に位置しているので、各側のノズルからの吹出しエアが大タオル折畳み時のガード板位置の場合より一層集中して各ガイド棒の上部近傍に吹き付けら、且つガード板下面とタオル折返し部上面との間を通過する風速が速くなる。従って、各ガード板の高さを小タオル用の低高さにすると、タオルの折り目線を一層シャープにすることができる。
ところで、大タオル折畳み時に、各ガード板を小タオル用の低高さ(例えばガード板内方端下面がガイド棒上面から75mmの高さ)まで降下させると、大タオルの左右折返し幅が広い(16〜17cm)ので、タオル折返し部がガード板の内方端下面をうまく潜り抜けできないことがあり、その場合は、折畳みに失敗する。ところが、本願では、大タオル折畳み時には、各ガード板を所定の上動位置に位置決めした状態で行うので、大タオルの折返し部が広幅であってもスムーズに折畳むことができる。
尚、タオルが左右のガイド棒を巻き込んで3つ折り状に折返された後、搬送コンベアを走行させることにより、縦3つ折り状態のタオルを各ガイド棒から抜き外すことができ、さらに後工程の横折り装置(第1横折り装置、第2横折り装置)で適宜回数横折りされて、最終折畳み状態に成形される。
本願発明のタオル折畳み機では、次のような効果がある。
即ち、本願発明は、タオルYを縦3つ折りするのに左右のエアブロー装置からの吹出しエアでタオルの左右各側縁部を左右のガイド棒上に折返すようにしたタオル折畳み機において、各ガイド棒の上方に、左右の各エアブロー装置から吹出されるエアをそれぞれ各ガイド棒上に集約させる左右のエアガード装置(ガード板)を設けている。従って、各側のエアブロー装置からの吹出しエアが左右の各ガード板によって左右各ガイド棒の上部近傍に集中し、且つガード板下面とタオル折返し部上面との間に集中エアが通過するので、各ガイド棒上に折返されるタオルの各折り目線をシャープに現出させることができるという効果がある。
又、本願発明のタオル折畳み機では、各エアガード装置のガード板をそれぞれ左右外方側を枢支し左右内方側を作動装置で上下に変位させ得るようにしている。そして、大タオル折畳み時には各ガード板の内方側を上動させてガード板内方端下面とガイド棒上面間の高さ間隔を大きくし(大タオルの場合の高さ間隔は120〜130mm程度が適当)、小タオル折畳み時には各ガード板の内方側を下動させてガード板内方端下面とガイド棒上面間の高さ間隔を小さくする(小タオルの場合の高さ間隔は70〜80mm程度が適当)。このように、大タオル折畳み時と小タオル折畳み時とで各ガード板の高さ位置を変更させるようにすると、大タオル折畳み時には、各ガード板を上動させることによりタオル側縁部の折畳み幅が大きくても該タオル側縁部を確実に折返すことができ、他方、小タオル折畳み時には、各ガード板を下動させることにより吹出しエアを効率よくガイド棒上に集中させることができるという効果がある。
以下、図1〜図13を参照して本願実施例のタオル折畳み機を説明する。尚、この実施例のタオル折畳み機は、図14(A)に示すように、展張状態のタオルYを、図14(B)に示すように縦3つ折りした後(符号Y′の状態)、例えば図14(C)に示すようにさらに横3つ折り(横2つ折りや横4つ折りの場合もある)して最終形態の折畳みタオルY″に成形するものである。
又、この実施例のタオル折畳み機は、図17〜図22に示す既出願のタオル折畳み機と同様に、バスタオルのような大タオル(図1の横幅W1のもの)やフェイスタオルのような小タオル(図1の横幅W2のもの)が混在した状態でそれぞれ連続して折畳めるものである。尚、大タオルYは、50cm(横幅W1)×110cm程度の面積を有し、小タオルYは、30cm(横幅W2)×65cm程度の面積を有している。
図1〜図3に示す実施例のタオル折畳み機は、タオルYを搬送する搬送コンベア1と、該搬送コンベア1の前部にあってタオル載せ掛け用の前コンベア10と、左右の折目ガイド装置2A,2Bと、該各折目ガイド装置2A,2Bをそれぞれ個別に左右移動させる左右の各ガイド移動装置3A,3Bと、タオルYの左右各側縁部Ya,Yaをそれぞれ折返す左右のエアブロー装置4A,4Bと、各エアブロー装置4A,4Bから吹出されるエアをそれぞれ折り位置に集中させる左右のエアガード装置9A,9Bと、搬送コンベア1の終端部に設けた第1横折り装置5と、該第1横折り装置5の下手側に設けた第2横折り装置6と、縦折り及び横折りされた最終折畳み状態の大小2種類の折畳みタオルY″,Y″をそれぞれ分別して積層させる第1折畳みタオル積層部(大タオル積層部)7と第2折畳みタオル積層部(小タオル積層部)8と、各種制御信号を発するコンシローラ(図示省略)を備えて構成されている。
前コンベア10は、タオルYを載せ掛けるためのもので、比較的短長さのものが使用されている。前コンベア10の終端部と搬送コンベア1の始端部との間には若干の隙間が設けられていて、該隙間部分を後述の各側縁センサー23,23が監視するようになっている。
搬送コンベア1と前コンベア10とは、それぞれ複数本の細幅ベルトを小間隔をもって並置し、それぞれ大タオルYの横幅W1より広幅のものが使用されている。又、搬送コンベア1と前コンベア10とは、コンベア駆動モータ19によって走行・停止操作が行われる。
搬送コンベア1の始端部寄りの中央位置には、搬送コンベア1上に移乗されたタオルYの先端部Yb(図4)及び後端部Yc(図5)を検出する第1センサー(光電管)11が設けられている。この第1センサー11は、搬送コンベア1上のタオル先端部Ybを検出したときにコントローラにON信号を発信し、搬送コンベア1上のタオル後端部Ycを検出したときにコントローラにOFF信号を発信する。この第1センサー11の機能については後述するが、該第1センサー11で搬送コンベア1上を搬送されるタオルYの先端部Ybと後端部Ycとを検出することにより、コントローラにおいてその間のON時間と搬送コンベア1のスピートとで当該タオルの縦長さを計算するようになっている。尚、このタオルの縦長さの算出値は、当該タオルYが大タオルであるか小タオルであるかを判別するとともに、後述の横折り工程時の横折り位置を決めるのにも使用される。
搬送コンベア1の終端部寄りの中央位置には、図5に示すように搬送コンベア1の終端部付近まで搬送されたタオルYの先端部Ybを検出する第2センサー12が設けられている。この第2センサー12は、搬送コンベア1上のタオル先端部Ybを検出したときに(図12の状態で)コントローラにON信号を発信する。尚、この第2センサー12の機能については後述する。
左右の各折目ガイド装置2A,2Bは、それぞれ可動台21にガイド棒22と側縁センサー(光電管)23を取付けている。各可動台21,21は、搬送コンベア1の始端部付近の上部離間位置においてそれぞれ左右(搬送コンベア幅方向)に個別に移動可能となっている。即ち、この各可動台21,21は、搬送コンベア始端部付近の上部に左右向き姿勢で架設された1本のレールに前後ローラ及び上下ローラで挟んだ状態でそれぞれ左右に移動可能に取付けられている。
左右の各ガイド棒22,22は、大タオルYの全長より長尺(例えば120〜130cm)の細幅薄板状のものが使用されている。尚、他の実施例では、各ガイド棒22,22として細棒状のものを採用することもできる。そして、この各ガイド棒22,22は、それぞれ搬送コンベア1の搬送方向に向けた姿勢で且つガイド棒下面が搬送コンベア1上を搬送されるタオルYの上面に近接する状態で、各可動台21,21に対してそれぞれ搬送方向の上手側のみで片持ち支持されている。従って、各ガイド棒22,22の先端(下流側端)側はそれぞれ開放されている。
左右の各側縁センサー(光電管)23,23は、それぞれタオルYの側縁Ya,Yaを検出するためのものである。そして、この各側縁センサー23,23は、それぞれ可動台21,21に下向き姿勢で取付けられていて、タオルYの左右各側縁Ya,Yaのそれぞれ外側から内方に移動したときに各タオル側縁Ya,Yaを検出するようになっている。尚、左右の各側縁センサー23,23からの検出信号は、それぞれコントローラに入力される。
各ガイド移動装置3A,3Bは、各折目ガイド装置2A,2Bをそれぞれ個別に左右方向に移動させるものであり、各可動台21,21をそれぞれタイミングベルトに固定し、該タイミングベルトをそれぞれ個別のサーボモータ31,31で可逆的に走行さ得るようにしている。そして、各サーボモータ31,31が作動することによって、各折目ガイド装置2A,2B全体が個別に左右移動するようになっている。尚、各サーボモータ31,31の発停及び作動量の指令信号はコントローラから発せられる。
各エアブロー装置4A,4Bは、大タオルYの全長に亘る長さを有するエア管41に小間隔をもって多数のノズル42,42・・を取付けたものを使用している。各エア管41,41は、搬送コンベア1の左右各側部付近における各ガイド棒22,22に対応する位置に配置している。各エア管41,41のノズル42,42・・は、搬送コンベア1とその上のタオルYとの間に向けてエアを吹出し得るように設置されている。
左右の各エア管41,41は、各ノズル42,42・・の向き(エア吹出し方向)を上下に調節するために角度を変えることができる。この各エア管41,41の角度調節は、手動で行ってもよいし、シリンダ等の動力を用いて行ってもよい。又、動力(シリンダ)を用いてエア管41の角度調節を行う場合は、搬送コンベア1上の折り位置に供給されるタオルサイズ(横幅がW1かW2)によって、コントローラからの指令で各ノズル42,42・・を自動的に最適方向に向けるように角度変更操作を行わせることができる。
各エア管41,41への圧縮エアの供給は、図示しないコンプレッサーからの圧縮エアをそれぞれ左右の電磁バルブ43,43を介して供給するようになっている。尚、各電磁バルブ43,43に対する操作信号はコントローラから発せられる。左右の電磁バルブ43,43に対する操作信号は、時間差をもって発せられる。この実施例の作動順序は、図11に示すように左エアブロー装置4Aが先に作動(左電磁バルブ43がON)し、所定タイマー後に該左エアブロー装置4Aの作動が停止(左電磁バルブ43がOFF)した後、図12に示すように右エアブロー装置4Bが作動(右電磁バルブ43がON)し、所定タイマー後に該右エアブロー装置4Bの作動が停止(右電磁バルブ43がOFF)するように設定している。尚、この左右のエアブロー装置4A,4Bの作動順序は逆でもよい。
そして、左右の各エアブロー装置4A,4Bが作動すると、図6〜図7(又は図11〜図12)に示すように、各側のノズル42,42・・から搬送コンベア1とタオルYとの間にエアAを吹込んで、タオルYの左右各側縁部Ya,Yaをそれぞれ左右の各ガイド棒22,22上に折返し得るようになっている。
左右のエアガード装置9A,9Bは、それぞれ各ガイド棒22,22の上方に配置されたガード板92と該ガード板92を上下変位させる作動装置(シリンダ)94を有している。
左右の各ガード板92,92は、それぞれ大タオルYの長さよりやや長い長さを有し、且つ左右方向に適宜の幅(例えば20〜30cm幅)を有している。各作動装置94,94としては、伸縮式のシリンダが採用されており、以下の説明では作動装置をシリンダという。尚、このシリンダ94は、1枚のガード板92について前後2箇所に設けている。
各ガード板92,92は、図6〜図7(又は図11〜図12)に示すように、折畳み位置にある各ガイド棒22,22を左右に跨がる位置の上方において、ガード板内方側(92a側)に向けて下降傾斜する姿勢で該ガード板内方側が上下に揺動し得るように設置されている。即ち、各ガード板92,92は、図6〜図7(又は図11〜図12)に示すように、それらの外方端92bをそれぞれ取付台91にヒンジ93で枢支している。そして、各ガード板92,92の内方側(92a側)がそれぞれ下降傾斜する姿勢で、各ガード板92,92の内方側適所をそれぞれシリンダ(作動装置)94,94で支持しており、各シリンダ94,94の伸縮によって各ガード板92,92を図6〜図7の上動位置と図11〜図12の下動位置との間で上下変位させ得るようになっている。
図6〜図7は大タオル用の使用例であり、この場合の各ガード板92,92は、その内方端下面92aとガイド棒22の上面との高さ間隔H1が125mmで、ガード板下面の下降傾斜角度が約24°となっている。又、図11〜図12は小タオル用の使用例であり、この場合の各ガード板92,92は、その内方端下面92aとガイド棒22の上面との高さ間隔H2が75mmで、ガード板下面の下降傾斜角度が約27°となっている。
各エアガード装置9A,9Bのシリンダ94,94は、それぞれ図示しない電磁バルブで伸縮作動させるが、この実施例のタオル折畳み機では、搬送コンベア1上に供給されるタオルの大きさ(大タオルか小タオル)を上記各折目ガイド装置2A,2Bの側縁センサー23,23からの信号で判別して、コントローラからの指令で、大タオルの場合は各シリンダ94,94を縮小させて図6〜図7のようにガード板92,92を自動で上動させ、小タオルの場合は各シリンダ94,94を伸長させて図11〜図12のようにガード板92,92を自動で下動させるように構成されている。尚、大タオルのみ、あるいは小タオルのみをまとめて処理する場合は、作動装置94として各ガード板92,92を手動で高さ設定できるようにしたものでもよい。
この実施例では、搬送コンベア1として、複数本の細幅ベルトを順次小幅の隙間を隔てて並置したものを使用しているが、この場合、左右の各ノズル42,42からエアが吹出されたときに、各細幅ベルト間の隙間から細幅ベルト下方にエアが逃げることがある。そこで、他の実施例では、搬送コンベア1の各細幅ベルト間の隙間に、それぞれ細幅ベルトに干渉しない状態で細幅の充填物を設けてもよい。尚、この場合、各細幅充填物は、エア管41に設けられた各ノズル42,42・・からのエア吹出し範囲の長さを有し、且つ該各細幅充填物の上面が搬送コンベア1の上面とほぼ同高さになる(タオルの搬送に障害とならない高さ)ように設置される。又、この各細幅充填物の上面は、搬送コンベア1の左右外側から中心方向に向けて上り傾斜する傾斜面としてもよい。
第1横折り装置5、第2横折り装置6、第1折畳みタオル積層部(大タオル積層部)7、及び第2折畳みタオル積層部(小タオル積層部)8は、本願の要旨とさほど関係ないので、後でまとめて説明する。
この実施例のタオル折畳み機は、バスタオルのような大タオル(横幅W1)とフェイスタオルのような小タオル(横幅W2)が混在した状態で処理できる。又、洗濯・乾燥後のタオル(大タオル及び小タオル)Yは、展張させた状態で前コンベア10上の幅方向中央付近に載せるが、その載せ掛け位置は前コンベア10の中央位置から多少左右に位置ずれしてもかまわない。尚、図4〜図9には、大タオルY(横幅W1)を処理する場合の作動方法を示し、図10〜図13には、小タオルY(横幅W2)を処理する場合の作動方法を示しているが、まず大タオルYを処理する場合について説明する。
初期状態では、図1に示すように各折目ガイド装置2A,2Bがそれぞれ左右外端位置で待機しているとともに、前コンベア10及び搬送コンベア1は停止している。そして、前コンベア10上に大タオルYを載せ掛けた後、スタートスイッチ(例えば足踏スイッチ)をON操作すると、前コンベア10及び搬送コンベア1がそれぞれ走行し、前コンベア10上の大タオルYの先端部Ybが図4のように搬送コンベア1上に移乗されるが、その間に第1センサー11がタオル先端部Ybを検出する。すると、第1センサー11の検出信号に基いてコントローラからガイド移動装置3A,3Bの各サーボモータ31,31に各折目ガイド装置2A,2Bをそれぞれ中心側移動させる作動信号が発せられ、各折目ガイド装置2A,2B(可動台21,21)がそれぞれ中心側に移動せしめられる。このとき、左右各折目ガイド装置2A,2Bの各側縁センサー23,23が下方を監視しながら中心側に移動し、該各側縁センサー23,23がタオル側縁部Ya,Yaを検出した時点(図4の状態)でそれぞれコントローラに側縁検出信号を出力するとともに、各折目ガイド装置2A,2Bは、側縁センサー23がタオル側縁部Yaを検出した時点でそれぞれ個別に停止する。
ところで、搬送コンベア1の始端部上を搬送される大タオルYが左右に位置ずれしている場合は、左右の側縁センサー23,23がタオル側縁部Ya,Yaを検出するまでの移動長さが異なり、各側縁センサー23,23からの側縁検出信号の出力に時間差が生じる。又、各側縁センサー23,23の待機位置(図1の位置)から左右の各タオル側縁部Ya,Yaを検出する位置(図4の位置)までの移動長さは、各サーボモータ31,31が作動開始時点から側縁センサー23がタオル側縁部Yaを検出する時点までの作動量をコントローラで長さ換算することで算出される。そして、各側縁センサー23,23がそれぞれ待機位置から各タオル側縁部Ya,Yaの検出位置までの移動長さを算出することで、当該大タオルYの横幅W1が正確に計測される。
次に、大タオルYの横幅W1の長さが計測された後、コントローラでは、該横幅W1の長さの1/3の長さを計算する。そして、コントローラから左右のサーボモータ31,31を再始動させる信号が発せられるが、このとき各サーボモータ31,31に対する中心方向への作動量(各ガイド棒22,22を中心方向に移動させる距離)は、次のように規定される。即ち、図4の状態から図5に示すように、左右のガイド棒22,22(折畳み基準側の側縁)を、大タオルYの各側縁部Ya,Yaから大タオル横幅W1の1/3の位置に位置させるように、コントローラで各サーボモータ31,31の作動量を設定する。そして、各サーボモータ31,31が規定された作動量だけ作動すると、図5に示すように、各ガイド棒22,22(折畳み基準側の側縁)が、搬送コンベア1上の大タオルの横幅W1を正確に3等分(1/3W1=約16.7cm)した位置に位置するようになる。尚、搬送コンベア1は、図5に示すようにタオル先端部Yaが第2センサー12で検出された時点で停止し、搬送コンベア1上の大タオルYの全長が、中央寄り位置で待機している各ガイド棒22,22の下面側に位置するようになる。
他方、コントローラでタオル横幅(この場合は大タオルの横幅W1)を計測し、その計測タオルが大タオルYの場合は、各エアガード装置9A,9Bの各シリンダ94,94をコントローラからの信号で縮小作動させて(シリンダ94が縮小状態ではそのまま維持させる)、各ガード板92,92を図6〜図7に示すように上動位置(ガイド棒22上面からの高さ間隔H1が125mm)に位置させる。
次に、図6に示すように、コントローラからの信号で左電磁バルブ43がONされて、図示しないコンプレッサーからの圧縮エアが、左エア管41を介してその各ノズル42,42・・から搬送コンベア1と大タオルYの左側縁Yaとの間に吹出される。すると、該吹出エアAによって大タオルYの左側縁Ya側が鎖線図示するように順次吹き上げられて、左ガイド棒22上に折返される(タオル側縁が符号Ya′の位置まで折返される)。その後(所定タイマー後)、コントローラからの信号で、左電磁バルブ43をOFFにし、続いて図7に示すように右エアブロー装置4Bの電磁バルブ43をONにして、上記と同様に圧縮エアが右エア管41を介してその各ノズル42,42・・から搬送コンベア1と大タオルYの右側縁Yaとの間に吹出され、該吹出しエアAによって大タオルYの右側縁Ya側が鎖線図示するように順次吹き上げられて、右ガイド棒22上に折返される(タオル側縁が符号Ya′の位置まで折返される)。その後(所定タイマー後)、コントローラからの信号で右電磁バルブ43がOFFされる(右エアブロー装置4Bからのエア吹出しが停止する)。
ところで、図6又は図7に示すように、左右一方のエアブロー装置(4A又は4B)が作動してエアAが吹出され、その吹出しエアAでタオル側縁部Yaをガイド棒22上に折返すときに、各ガイド棒22,22の上部にそれぞれ内方側に下降傾斜している各ガード板92,92があるので、左右各側のノズル42,42からの吹出しエアAが、符号A1で示すようにガード板92によって当該折返し側のガイド棒22の上部近傍に集中するようになる。従って、その集中エアA1でタオル側縁部を確実にガイド棒22上に折返すとともに、タオルの折返し部分を該ガイド棒22の上面に強く押付けるようになる。又、タオル側縁部が折返された後には、ガード板92下面とタオル折返し部上面との間に、集中エアが符号A2で示すように通過するが、該通過エアA2は狭い場所を集中して通過するためにかなりの風速を有しており、タオル折返し部が該通過エアA2によって折返し方向に引っ張られるようになる。従って、左右各側のガイド棒22,22上に折返されたタオルの折返し部分がそれぞれシャープな折り目線となる。
大タオルYの左右各折返し部分の幅は、大タオル横幅W1の1/3でかなりの幅(16〜17cm幅)がある。そして、タオル側縁部の折畳み時に、大タオルの場合は16〜17cm幅ずつを折返すが、大タオル折畳み時には、各ガード板92,92の内方端下面92aを所定の上動位置(ガイド棒22上面から125mmの高さ位置H1)に位置させているので、折返される各タオル側縁部の幅が比較的大きくても、該各タオル側縁部がガード板92の下面に引っ掛かることがなく、スムーズに両ガイド棒22,22上に折返すことができる。尚、タオルの折返し幅が大きくて(大タオルの場合)、ガード板92の内方端下面92aが低いと(例えばガイド棒22の上面から75mmの場合)、タオル折返し途中においてタオル折返し中間部がガード板下面に接合した状態で、タオル側縁部Yaが下方に垂れ下がることがあり、その場合には吹出しエアが折返し途中のタオル側縁部上面とガード板下面との間に侵入して、タオル折返し部分の幅中間部にもう1つの折り部を形成してしまい、折畳みに失敗することがあるが、大タオルの場合は、上記のようにガード板92,92を上動位置に位置させた状態で行うことにより、大タオルであっても折畳みに失敗することがなくなる。
大タオルの左右両側縁部が各ガイド棒22,22上に折返されると、図8に示すように大タオルY′が左右各ガイド棒22,22の各外端幅間隔(元のタオル横幅W1の1/3幅)で縦3つ折り状態に折畳まれており、その後、コントローラからの信号で搬送コンベア1を走行させる。すると、縦3つ折りタオルY′の下面が搬送コンベア1の上面に接触していることにより、図9に示すように該縦3つ折りタオルY′が各ガイド棒22,22から順次抜き外されていく。
そして、図9に示すように、ガイド棒22から抜き外されていく縦3つ折りタオルY′の先端側が第1横折り装置5のコンベア51上に移乗され、該タオル先端をセンサー54で検出した後、所定タイマー後に(縦3つ折りタオルY′の先端から全長の1/3の位置が押込み板52による折り位置に達した時点で)、シリンダ53により押込み板52を鎖線図示するように下動させるとともに、コンベア51を反転走行(点線矢印方向に走行)させて上記1/3の位置を押込み板52で折り込み、該縦3つ折りタオルY′の第1次横折りが達成される。
続いて、この第1次横折りタオルは搬送コンベア1の終端部に連続する後続コンベア15で後送されて、第2横折り装置6部分に移送される。第2横折り装置6部分では、上記第1横折り装置5と同様に、第1次横折りタオルの先端側が第2横折り装置6のコンベア61上に移乗され、該タオル先端をセンサー64で検出した後、所定タイマー後に(第1次横折りタオルの先端から1/2の位置が押込み板62による折り位置に達した時点で)、シリンダ63により押込み板62を鎖線図示するように下動させるとともに、コンベア61を反転走行(点線矢印方向に走行)させて上記1/2の位置を押込み板62で折り込み、第2次横折りが達成される(折畳みタオルY″が完成される)。
次に、この折畳みタオル(大タオル)Y″は乗継ぎコンベア16で後送されて積層部側の移送コンベア17の始端部に送られ、該移送コンベア17によって大タオル積層部8(図2)まで移送されて、そこの送出しコンベア82上に落下・載置される。尚、この大タオル積層部8(送出しコンベア82上)には、大タオルの折畳みタオルY″のみが積層され、該送出しコンベア82上に例えば10枚の折畳みタオルY″が積層されると、送出しコンベア82が作動して、その上の折畳みタオル積層体を後送するようになっている。
他方、前コンベア10上に小タオル(図1の横幅W2のもの)を載せ掛けた場合も、概略上記大タオルの場合と同様に作動する。即ち、該小タオルが搬送コンベア1上に移乗したときに、第1センサー11からの信号により各折目ガイド装置2A,2B(可動台21,21)がそれぞれ中心側に移動せしめられ、左右の各側縁センサー23,23がタオル側縁部Ya,Yaを検出した時点で、各折目ガイド装置2A,2Bがそれぞれ一旦停止する。このとき、コントローラで小タオルYの横幅W2を計測するとともに、該横幅W2の長さの1/3の長さを計算する(小タオルの横幅W2が30cmであると、10cmが算出される)。
続いて、ガイド移動装置3A,3Bの各サーボモータ31,31に各折目ガイド装置2A,2Bをそれぞれ中心側移動させる信号が発せられ、左右のガイド棒22,22(折畳み基準側の側縁)が小タオルYの各側縁部Ya,Yaから横幅W2の1/3の位置(図10の位置)に位置するまで各可動台21,21を中心側に移動させる。尚、搬送コンベア1は、その上を搬送される小タオルYの先端部が第2センサー12で検出された時点(図10の状態)で停止する。
他方、コントローラでタオル横幅(この場合は小タオルの横幅W2)を計測し、その計測タオルが小タオルYの場合は、各エアガード装置9A,9Bの各シリンダ94,94をコントローラからの信号で伸長作動させて(シリンダ94が伸長状態ではそのまま維持させる)、各ガード板92,92を図11〜図12に示すように下動位置(ガイド棒22上面からの高さ間隔H2が75mm)に位置させる。
この状態で、図11及び図12に示すように、左右のエアブロー装置4A,4Bが時間差をもって作動して、小タオルYの左右各側縁部が両ガイド棒22,22上に折返されて、該小タオルが図13に示すように左右のガイド棒22,22を包み込んだ状態で縦3つ折り状態に折畳まれる。
ところで、この小タオル折畳み時には、図11及び図12に示すように、左右の各ガード板92,92の内方端下面92aが大タオル処理の場合の高さより低位置(ガイド棒22上面から75mmの高さ位置)に位置しているので、各側のノズル42,42からの吹出しエアAが大タオル折畳み時のガード板位置(図6、図7)の場合より一層集中して各ガイド棒22,22の上部近傍に吹き付けら、且つガード板下面とタオル折返し部上面との間を通過する風速が速くなる。従って、各ガード板92の高さを小タオル用の低高さにすると、タオルの折り目線を一層シャープにすることができる。又、小タオル処理の場合、上記のように各ガード板92,92の内方端下面92aを低位置(ガイド棒上面からの高さ間隔H2が75mm)まで下げても、小タオルの左右側縁部の折返し幅が各10cm程度の小幅であるので、該各タオル側縁部を難無く折返すことができる。
そして、図13に示す縦3つ折り小タオルの場合も、上記した大タオルの場合と同様に、後工程の各横折り装置(図9の第1横折り装置5、第2横折り装置6)で横折りされて最終折畳み状態に成形された後、小タオル積層部7の送出しコンベア72上に落下・積層される。
尚、この実施例のタオル折畳み機では、図2に示すように、小タオル積層部7の送出しコンベア72上に、そこに落下・積層される折畳みタオル積層体Zの姿勢を、水平方向に角度90°だけ変更させるための積層体姿勢変更装置70を設けている。この積層体姿勢変更装置70は、送出しコンベア72により搬出時に折畳みタオル積層体Zが転倒するのを防止するためのものであるが、この積層体姿勢変更装置70は、本願の要旨と直接関係ないので詳細な説明は省略する。尚、この積層体姿勢変更装置70は、本件出願人が特願2004−352592で既出願しているものである。
このように、この実施例のタオル折畳み機によれば、大タオルと小タオルが混在した状態で順次前コンベア10上に載せ掛けても、大タオルの横幅W1及び小タオルの横幅W2のそれぞれ1/3の位置で正確に縦3つ折りできる。又、タオル縦折り位置(各ガイド棒22,22)の上部に左右のエアガード装置9A,9Bを設けているので、タオル側縁部をエア吹出しによって縦3つ折りするものであっても、該縦3つ折りタオルの各折り目線をそれぞれシャープに現出させることができる。尚、このように、折り目線をシャープにすると、後工程の横折り工程での作業が容易に行えるとともに、最終折畳みされた折畳みタオルの嵩を低くすることができる。さらに、各ガード板92,92の位置を上下に変位させ得るようにしていると、大タオル処理時と小タオル処理時とでそれぞれ好適な条件でそれぞれ折畳むことができるという利点がある。
1は搬送コンベア、2A,2Bは左右の折目ガイド装置、3A,3Bは左右のガイド移動装置、4A,4Bは左右のエアブロー装置、9A,9Bは左右のエアガード装置、10は前コンベア、11は第1センサー、12は第2センサー、21は可動台、22はガイド棒、23は側縁センサー、41はエア管、42はノズル、43は電磁バルブ、92はガード板、93はヒンジ、94は作動装置(シリンダ)、Yはタオル、Y′は縦3つ折りタオル、Y″は折畳みタオルである。