JP2009247604A - 薄形物品の定位置積層装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来では、2枚1組の開閉板を使用し、且つ該各開閉板を1本の伸縮シリンダで開閉させるようにした定位置積層装置では、布類を順次正確に同位置で落下・積層させることがむずかしく、積層体の端縁が不揃いになる。
【解決手段】 2枚1組の開閉板41,42をそれぞれ軸43,44で支持して、各開閉板41,42を各軸を中心にして上下に揺動開閉可能に設置し、開閉装置5として、各軸に取付けたスプロケット51,52にチエン53をクロス掛けして駆動装置54によりチエン53を介して各軸43,44を同時に逆方向に回転せしめ得るようにしたものを使用し、チエン53は両端を有するものを使用し、チエン53の両端間に空間部56を有した連結部材55を介設し、連結部材55の空間部56内にチエン53を非接触状態で挿通させていることにより、各開閉板を同期して且つ等速度で開閉させ得るようにしている。
【選択図】 図6
【解決手段】 2枚1組の開閉板41,42をそれぞれ軸43,44で支持して、各開閉板41,42を各軸を中心にして上下に揺動開閉可能に設置し、開閉装置5として、各軸に取付けたスプロケット51,52にチエン53をクロス掛けして駆動装置54によりチエン53を介して各軸43,44を同時に逆方向に回転せしめ得るようにしたものを使用し、チエン53は両端を有するものを使用し、チエン53の両端間に空間部56を有した連結部材55を介設し、連結部材55の空間部56内にチエン53を非接触状態で挿通させていることにより、各開閉板を同期して且つ等速度で開閉させ得るようにしている。
【選択図】 図6
Description
本願発明は、例えば折畳みタオルのような長方形の薄形物品を定位置において積層するための薄形物品の定位置積層装置に関するものである。
ランドリー工場では、タオルのような布類は、大量に洗濯・脱水・乾燥した後に、例えば図8に示すように、布類(タオル)Yを展張させた状態(図8(A)の状態)からその長手方向を4つ折り程度に折畳み(図8(B)の状態)、その折畳み布類Y1を適数枚ずつ積層させて積層体(積層折畳み布類)Y2とした状態で出荷される。尚、フェイスタオルのような小面積のものでは、その長さ方向を3つ折りに折畳むこともある。
ところで、タオルのような布類を自動的に折畳むための布類折畳み機として、従来から各種のものが使用されているが、この種の一般的な布類折畳み機において布類(タオル)を最終的に4つ折りする場合には、図8(A)に示すように展張状態で搬送される布類Yを、符号bで示す長手方向中間位置で2つ折りするとともに、その2枚重ねの長手方向中間位置(符号a,cの位置)をさらに2つ折りして、図8(B)に示す4つ折り状態の折畳み布類Y1に成形するようになっている。
又、この種の布類折畳み機には、搬送コンベアによって順次折畳み状態で搬送されてくる折畳み布類Y1を所定枚数積層させる定位置積層装置が組み込まれている。
この定位置積層装置の一般例として、図9に示すものがあるが、この従来の定位置積層装置は、折畳み布類Y1を下方に落下させる落下装置104と、該落下装置104の下方において折畳み布類Y1を積層させるための搬出コンベア106とを備えて構成されている。
落下装置104は、2枚の開閉板141,142と、該各開閉板141,142を同時に開閉させる開閉装置105とを有している。尚、この定位置積層装置には、搬送されてくる折畳み布類Y1を両開閉板141,142に跨がった定位置で停止させるための定位置停止装置(図示省略)が設けられている。
各開閉板141,142の外端部には、それぞれ相互に平行な軸143,144が取付けられている。
開閉装置105は、該各軸143,144をリンク装置107で連結しているとともに、該リンク装置107を押し引きする伸縮シリンダ174を有している。リンク装置107は、各開閉板141,142の軸143,144に固定した左右の各揺腕171,172と、該各揺腕を連結する1本のロッド173を有している。尚、両開閉板141,142の閉状態(水平姿勢)では、左右の各揺腕171,172がそれぞれ鉛直線に対して角度45°ずつ逆方向に傾斜している。そして、この開閉装置105は、伸縮シリンダ174による押し引き操作により、リンク装置107を介して両開閉板141,142を同時に開閉させ得るようになっている。
図9に示す従来の定位置積層装置では、折畳み布類Y1が両開閉板141,142に跨がった所定位置まで搬送された時点で該折畳み布類Y1を定位置停止装置により停止させ、続いて伸縮シリンダ174を縮小させることによりリンク装置107を介して両開閉板141,142をそれぞれ下方鉛直位置まで揺動・開放させて、折畳み布類Y1を搬出コンベア(停止している)106上に落下させる。尚、両開閉板141,142は、開放後、直ちに元の閉位置まで動作せしめられる。
定位置積層装置部分には、順次後続の折畳み布類Y1が搬送され、上記同様に両開閉板141,142の開閉動作により、各折畳み布類Y1を搬出コンベア106上の所定位置に積層させていき、該搬出コンベア106上に所定枚数の折畳み布類Y1が積層される(積層折畳み布類Y2となる)と、搬出コンベア106を所定の1ピッチだけ搬出側に移動させて落下装置104の下方の搬出コンベア106上を開放させ、次の折畳み布類Y1の落下・積層を可能にする。
ところで、図9に示す定位置積層装置では、落下装置104の両開閉板141,142がリンク装置107(各揺腕171,172と1本のロッド173)で連結されていて、伸縮シリンダ174の縮小動作によって同時に開閉せしめられるようになっているが、このように、各開閉板141,142をリンク装置107で連結したものでは次のような問題が生じる。
即ち、両開閉板141,142が閉状態から伸縮シリンダ174が縮小動作する際に、右側揺腕172が元の閉位置から角度45°(鉛直姿勢)まで左回転する間は、該右側揺腕172の先端高さ(ロッド連結部)が上方に変位する一方、左側揺腕141の先端高さ(ロッド連結部)が下方に変位することにより、ロッド173が符号173′で示すように元の傾斜角度より大きくなってロッド水平長さが短くなる。他方、該右側揺腕172が鉛直姿勢(角度45°変化位置)から最終傾動位置まで角度45°左回転する間は、該右側揺腕172の先端高さ(ロッド連結部)が下方に変位する一方、左側揺腕141の先端高さ(ロッド連結部)が上方に変位することにより、ロッド173の傾斜角度が徐々に小さくなってロッド水平長さが元の長さまで長くなる。
このようにロッド水平長さが変化すると、右側揺腕172の回動スピードと左側揺腕171の回動スピードとが変化し、その結果、左右の開閉板141,142の開放スピードに差が生じることになる。因に、右側揺腕172及び右側開閉板142が角度a1(角度30°)まで回転したときに、左側揺腕171及び左側開閉板141がそれより小さい角度b1(角度約24°)だけしか回転せず、同様に右側揺腕172及び右側開閉板142が角度a2(角度45°)まで回転したときに、左側揺腕171及び左側開閉板141がそれより小さい角度b2(角度約38°)だけしか回転しない。尚、右側揺腕172が角度45°変位状態から角度90°変位状態まで回転する範囲では、逆の作用が発生して右側開閉板142の開放スピードより左側開閉板141の開放スピードが速くなって、角度90°変位状態では、左右の開閉板141,142が同じ角度だけ開放される。
ところで、両開閉板141,142上に載せられている折畳み布類Y1は、両開閉板が開放されていく途中で、順次符号Y1a(30°開放時)→符号Y1b(45°開放時)→符号Y1c(60°開放時)の状態になり、両開閉板が角度45°〜60°程度まで開放した時点で折畳み布類が開閉板から落下するようになる。
ところが、両開閉板141,142の開放スピードに差があると、折畳み布類Y1が開閉板から落下する時点(Y1b〜Y1c)で、折畳み布類の右側端縁と左側端縁とでは、開閉板から外れるタイミングに差が生じ(図9の例示では右側端縁が先に外れる)、折畳み布類Y1が搬出コンベア106上に落下したときの位置にバラツキが生じ易くなる。即ち、搬出コンベア106上に積層された積層折畳み布類Y2において各折畳み布類Y1,Y1・・の端縁がきれいに揃わなくなり、見た目が悪くなるという問題が生じる。尚、各折畳み布類Y1,Y1・・の端縁がきれいに揃っていない積層折畳み布類Y2を顧客に納品すると、顧客から苦情が出ることがある。
そこで、本願発明は、上記した従来の定位置積層装置の問題点に鑑み、開閉板から各布類(長方形の薄形物品)を順次正確な同位置に落下せしめ得るようにすることにより、積層体の端縁をきれいに揃えることができるようにすることを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
本願発明は薄形物品の定位置積層装置を対象にしたものであり、処理対象となる薄形物品としては、例えばタオルのような比較的小面積の布類を複数折りした長方形の折畳み布類が適用されるが、長方形の薄形物品であれば適宜の物品を対象にすることができる。
本願の定位置積層装置は、処理対象物品がタオルの場合は布類折畳み機に組み込まれて使用される。尚、以下の説明では、本願の処理対象物品(薄形物品)を折畳み布類ということがある。
この場合の布類折畳み機は、布類(タオル)を展張状態で搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアの終端部において布類を4つ折り(又は3つ折り)にする折り装置と、4つ折り(又は3つ折り)にされた折畳み布類を定位置において順次下方に落下・積層させる定位置積層装置と、所定枚数の折畳み布類が積層された積層体を搬出させる搬出コンベアとを備えている。そして、この布類折畳み機は、搬送コンベア始端部上に布類を展張状態で載せることで、搬送コンベア終端部において折り装置で布類を4つ折りにし、その折畳み布類を定位置積層装置部分まで後送させて、そこで順次積層させる得るようになっている。
本願発明の定位置積層装置は、搬送コンベアによって搬送されてくる折畳み布類(長方形の薄形物品)を移乗させ得る2枚1組の開閉板と、折畳み布類を各開閉板に跨がった所定位置において停止させる定位置停止手段と、各開閉板を同時に開閉させる開閉装置とを備えている。
各開閉板は、その突き合わせ側とは反対側の端部(外端部)がそれぞれ相互に平行な軸で支持されていて、各開閉板が各軸を中心にして上下に揺動開閉可能なる状態で設置されている。
定位置停止手段は、搬送されてくる折畳み布類を両開閉板上の所定位置(即ち、折畳み布類の移送方向中間部が両開閉板の突き合わせ部分に合致した位置)で停止させるもので、例えば折畳み布類の先行側の端縁を当接させるストッパーが使用できる。
開閉装置は、各開閉板の各軸に取付けたスプロケット等の被回転輪にチエン等の索をクロス掛け(襷掛け)して、駆動装置により該索及び各被回転輪を介して各軸を同時に逆方向に回転せしめ得るようにしたものを使用している。尚、索をクロス掛けする理由は、各開閉板の各軸を同時に且つ等速度で逆方向に回転させることで、各開閉板を同時に且つ等速度で上下揺動(開閉)させるためのものである。
又、索にチエンを使用する場合は被回転輪としてスプロケットを使用し、索にタイミングベルトを使用する場合は被回転輪としてギヤ状のものを使用し、索にVベルトを使用する場合は被回転輪としてプーリーを使用する。
各開閉板の開閉範囲は、水平姿勢から下向きの鉛直姿勢までの角度90°の範囲でよく、従って各被回転輪の回転角度範囲も90°でよいので、索が往復移動する長さは比較的短いものでよい。例えば被回転輪の直径が100mmであれば、索の往復移動長さは約80mm程度でよい。
この開閉装置の駆動装置としては、例えば伸縮シリンダを使用することができ、該伸縮シリンダで索を直接押し引きしたり、あるいは該伸縮シリンダで一方の軸を回転(軸にアームを取付けて該アームを揺動させる)させたりすることができる。
ところで、上記のように索をクロス掛けした場合には、各被回転輪が同一平面に位置するので、索の交差部分が相互に擦れ合って円滑に作動できないという問題がある。
そこで、本願では、前記索は両端を有するものを使用し、該索の両端間に空間部を有した連結部材を介設しているとともに、該連結部材の空間部内に索を非接触状態で挿通させている。即ち、該索は非環状で両端部を有するものを使用し、その有端の索を連結部材の空間部に挿通させた状態で、該索を各軸の各被回転輪にクロス掛けした後、各索端をそれぞれ連結部材の対向端部に連結することで、クロス掛け状態で設置されている。この場合、連結部材は索の交差部分に位置していて、該索の往復移動に伴って連結部材も直線移動するが、該連結部材の移動範囲(例えば80mm程度の小長さ範囲)では、索が連結部材に接触しない(擦れない)ようにしている。
本願発明の定位置積層装置は、次のような効果がある。
(1) 各開閉板の各軸にそれぞれ被回転輪を取付け、該各被回転輪に索をクロス掛けしているので、該索を押し引き移動(又は一方の軸を往復回転)させることにより、両開閉板を正確に同期して且つ等速度で開閉させることができ、それによって折畳み布類(処理対象の薄形物品)を順次同位置で落下・積層し得るようになる。従って、多数の折畳み布類(薄形物品)を積層させたときに、それらの端縁がきれいに揃うようになり、見た目にきれいな積層体を得ることができる。
(2) 両開閉板を正確に同期して且つ等速度で開閉させるのに、上記のように索をクロス掛けしたものでは、構成が簡単で安価に製作できる。
(3) 索挿通用の空間部を有した連結部材を索交差部分に介設しているので、索をクロス掛けしたものであっても、索同士が擦れたり索と連結部材とが擦れたりすることがなく、長期に亘って支障なく(スムーズに)運転できる。
以下、図1〜図7に示す本願実施形態を図8を併用して説明する。
まず、図1〜図5を参照して、本願実施形態の定位置積層装置を採用した布類折畳み機の全体構成を説明すると、この布類折畳み機1は、図8(A)に示すような比較的小面積の長方形布類(タオル)Yを4つ折り状態で折畳み(図8(B)の状態)、その折畳み布類Y1を適数枚積層させた状態(図8(C)の状態)で順次自動で取出せるように構成したものである。尚、処理すべき長方形布類Yとしては、バスタオル(比較的大面積)やフェイスタオル(比較的小面積)が代表的である。
この布類折畳み機1は、左右の側板を有する機枠10と、各側板間に該側板と平行に走行する状態で設置した搬送コンベア2と、該搬送コンベア2の終端部22において搬送コンベア2上を搬送される布類Yを4つ折りにするための折り装置3と、4つ折りされた折畳み布類Y1を順次下方に落下させる落下装置4と、該落下装置4から落とされた折畳み布類Y1を受けて該折畳み布類Y1が所定枚数だけ積層されたときにその積層体(積層折畳み布類)Y2を搬出するための搬出コンベア6とを備えている。尚、本願特許請求範囲の主要部分である定位置積層装置は、上記落下装置4を中心としている。
搬送コンベア2は、多数本の小幅ベルトを小間隔をもって並設したものを使用している。又、該搬送コンベア2は、バスタオル用の仕様では、搬送方向の長さ(始端部21から終端部22までの長さ)が1600〜1700mm程度で幅が800〜900mm程度のものが使用でき、フェイスタオル用の仕様では、同長さが900〜1000mm程度で幅が400〜500mm程度のものが使用できる。そして、この搬送コンベア2は、モータ20によって連続走行せしめられるが、バスタオル仕様のものでは毎分30m程度の速度で運転され、フェイスタオル仕様では、毎分20m程度の速度で運転される。尚、この搬送コンベア2の長さ及び幅は自由に設計変更でき、さらに該搬送コンベア2の走行スピートも自由に設定できる。
モータ20による搬送コンベア2の搬送速度のデータ(モータ20の回転数)は、図2に示すようにコントローラ9に入力されている。
搬送コンベア始端部21上に載せた布類Yは、展張状態で搬送コンベア2の終端部22まで搬送されるが、該搬送コンベア終端部22には、該布類Yを4つ折りにするための折り装置3が設けられている。この折り装置3は、図1及び図3〜図5に示すように、搬送コンベア終端部22と、該搬送コンベア終端部22の下部側近接位置に設置した送込みコンベア30と、搬送コンベア終端部22と送込みコンベア30の始端部間の押込み部Sに布類Yの折り部を押込む押込み装置31とを有している。尚、布類Yを3つ折りにするには、別の構成の折り装置を使用するが、その場合は布類長さを3等分する2位置を2回に分けて折畳む。
送込みコンベア30は、搬送コンベア終端部22の直下近傍位置から、搬送コンベア2の下面側走行部とほぼ平行に設置されている。
押込み装置31は、押込み板32を折りシリンダ(伸縮シリンダ)34で前後に揺動させ得るようにしたものである。押込み板32は、その下端部を軸33で枢支して上端部32a側が前後に揺動し得るように設置されている。尚、該押込み板32の上端部32aは、上下コンベア2,30間の押込み部S側に向けて屈曲させている。
この押込み装置31は、折りシリンダ34の伸長状態では図1(及び図3、図5)に示すように押込み板32の先端部32aが上記押込み部Sに近接し、他方、折りシリンダ34の縮小状態では図4に示すように押込み板32の先端32aが該押込み部Sから大きく離間するようになっている。そして、押込み板32が押込み部S側に揺動した状態(図3)では、搬送コンベア終端部22から供給される布類Yの先行側を図3に鎖線図示(符号Y′)するように押込み板32の外側に送り出すようになり、他方、押込み板32が押込み部Sから離間する側に揺動した状態(図4)では、搬送コンベア終端部22から供給される布類Yを図4に鎖線図示(符号Y″)するように押込み板32と押込み部S間の間隔内に落とし込み得るようになっている。尚、以下の説明では、押込み板32が押込み部S側に移動する方向を右移動といい、逆に押込み板32が押込み部S側から離間する方向を左移動という。
押込み板32の外側(左側)には、該押込み板32と協同して布類Yを挟持するための挟持部材35が設けられている。そして、布類Yが図3の鎖線図示状態(符号Y′の状態)から押込み板32が左移動したときには、図4に示すように押込み板32と挟持部材35とで布類Yの先行側部分を挟持し得るようになっている。
搬送コンベア2の始端部21付近の適所(図1の例示では搬送コンベア始端部21寄りの直下位置)には、搬送コンベア2上に供給される布類Yの長さを検出するための第1検出器11が設けられている。この第1検出器11は、搬送コンベア始端部21上に供給された布類Yの始端部Yaが到達した時点でONになる一方、該布類Yの終端部Ybが通過した時点でOFFになるものである。そして、第1検出器11からのON・OFF信号は、図2に示すようにコントローラ9に入力され、該コントローラ9により第1検出器11がON状態を維持した時間と搬送コンベア2の走行スピード(モータ20の回転数)から搬送コンベア2上に供給された布類Yの長さを演算するようになっている。尚、布類Yの長さ検出は、後述するように折り装置3による折りタイミングを決定するためのものである。
搬送コンベア2の終端部22付近の適所(図1の例示では搬送コンベア終端部22寄りの直下位置)には、搬送コンベア2上を搬送される布類Yの始端部Yaが到達した時点でONになる第2検出器12が設けられている。この第2検出器12からのON信号は、図2に示すようにコントローラ9に入力される。
そして、折り装置3は、第1検出器11と第2検出器12からの検出信号に基いてコントローラ9により次のように作動せしめられる。
まず、第2検出器12が布類始端部Yaを検出すると、その時点から、第1検出器11からのON状態時間と搬送コンベア走行スピードから演算された布類長さに基いて、図3に鎖線図示するように布類始端部Ya′が押込み板上端部32aの高さより布類全長の1/4長さだけ下方まで進行した時点(実際には、布類始端部Yaが第2検出器12の検出位置から符号Ya′の位置に到達するまでの時間経過時点)で、コントローラ9から折りシリンダ34に対して縮小信号が発せられる。すると、図4に示すように、押込み板32が左移動して、該押込み板32と挟持部材35で布類Yの先行側部分を挟持し、続いて布類Yの中間部を鎖線図示(符号Y″)するように押込み板32の内側にU字状に垂れ下げ、該布類の3/4長さ位置が押込み板上端部32aの高さに達した時点で、コントローラ9から折りシリンダ34に対して伸長信号が発せられる。すると、図5に示すように、押込み板上端部32aで、布類始端部Yaから1/4長さ位置と布類終端部Ybから1/4長さ位置とを同時に押込み部Sに押込み、搬送コンベア2と送込みコンベア30とで布類を4つ折り状態(図5の符号Y1)で後送するようになっている。
折り装置3部分で4つ折り状態に折畳まれた折畳み布類Y1は、搬送コンベア2と送込みコンベア30とで挟まれた状態で後送されるが、送込みコンベア30の後端部以降では搬送コンベア2の下面側走行部との摩擦力で定位置積層装置(落下装置4)側に移送される。
本願実施形態の定位置積層装置は、図1及び図6〜図7に示す落下装置4部分を中心とするものである。この落下装置4は、搬送コンベア2(及び送込みコンベア30)によって搬送されてくる折畳み布類Y1を移乗させ得る2枚1組の開閉板41,42と、折畳み布類Y1を各開閉板41,42に跨がった所定位置において停止させるストッパー(特許請求範囲中の定位置停止手段となる)と、各開閉板41,42を同時に開閉させる開閉装置5とを備えている。
各開閉板41,42は、搬送コンベア2の搬送方向に並べて設置されていて、進入側(左側)の開閉板が前側開閉板41で奥側(右側)の開閉板が後側開閉板42となる。この各開閉板41,42は、それぞれ外端部41b,42b(図6参照)が相互に平行な軸43,44で支持されていて、該各軸43,44を中心にして各開閉板の突き合わせ端部41a,42a側が上下に揺動開閉可能に設置されている。
ストッパー(定位置停止手段)46は、図6に示すように、搬送されてくる折畳み布類Y1を両開閉板41,42上の所定位置(即ち折畳み布類Y1の移送方向中間部が両開閉板の突き合わせ部分41a,42aに合致した位置)で停止させるもので、この実施形態ではストッパー46として薄形板状のものが採用されている。このストッパー46は、折畳み布類の搬送方向にスライド可能に取付けられており、長さが異なる布類(フェイスタオルとバスタオル)によってストッパー46の位置調整を行えるようになっている。
開閉装置5は、各開閉板41,42の各軸43,44に取付けた被回転輪51,52に索53をクロス掛け(襷掛け)し、駆動装置54により該索53を介して各軸43,44を同時に逆方向に回転せしめ得るようにしたものである。この実施形態では、各被回転輪51,52としてそれぞれスプロケットを使用している一方、索53としてチエンを使用しており、以下の説明では、それぞれスプロケット51,52及びチエン53という。又、駆動装置54としては伸縮シリンダが採用されており、以下の説明では、これを開閉シリンダという。
各開閉板41,42の開閉範囲は、水平姿勢から下向きの鉛直姿勢までの角度90°の範囲であり、従って各スプロケット51,52の回転角度範囲も90°でよいので、チエン53が往復移動する長さは比較的短いものでよい。例えばスプロケットの直径が100mmであれば、チエン53の往復移動長さは約80mm程度でよい。
ところで、上記のようにチエン53をクロス掛けした場合には、各スプロケット51,52が同一平面に位置するので、チエン53の交差部分が相互に擦れ合って円滑に作動できない。
そこで、この実施形態では、チエン53に、その交差部分において該チエン53を非接触状態で挿通させるための空間部56を有した連結部材55を介設している。
連結部材55には、図6に詳細表示するように、前後に長い細幅の箱状体が使用されていて、その内部に上下に向く空間部56が形成されている。又、この連結部材55の前側端面には、チエン53を挿通させるための窓穴57が形成されている。
チエン53は、非環状で両端部53a,53bを有するものを使用し、その有端のチエン53を連結部材55の空間部56及び窓穴57に挿通させた状態で、該チエン53を各スプロケット51,52にクロス掛けした後、各チエン端53a,53bをそれぞれ連結部材55の前後対向端部に連結している。尚、連結部材55は、チエン53の交差部分に位置している。
開閉シリンダ54のロッド先端部は、連結部材55に連結されている。そして、開閉シリンダ54を伸縮させると、連結部材55を介してチエン53を往復移動させることができ、それによって各スプロケット51,52及び各軸43,44を介して前後の各開閉板41,42を同期して且つ等速度で開閉させ得るようになっている。この開閉シリンダ54は、図7に示すように、伸長状態で両開閉板41,42を閉状態(水平姿勢)に維持する一方、最縮小状態(連結部材が鎖線図示する符号55′の位置に移動する)では両開閉板41,42をそれぞれ下向き鉛直姿勢まで回動させ得るようになっている。
尚、チエン53が往復移動するとそれに伴って連結部材55も移動するが、該連結部材55の移動範囲(例えば80mm程度の小長さ範囲)では、チエン53が連結部材55に接触しない(擦れない)ようになっている。
落下装置4における後側開閉板42の上部には、両開閉板41,42上の所定位置に折畳み布類Y1の先行端部が到達したことを検出する第3検出器13(図1参照)が設けられている。この第3検出器13からのON信号は図2に示すようにコントローラ9に入力され、該第3検出器13からのON信号を受けてコントローラ9から開閉シリンダ54を縮小側(開閉板を開放させる側)に作動させる信号が発せられる。尚、コントローラ9からの開閉シリンダ54に対する作動信号は、第3検出器13が折畳み布類Y1を検出した後、該折畳み布類Y1の先行端部がストッパー46に到達するまでの時間差をもって発せられる。又、開閉シリンダ54は、最縮小した後(各開閉板が開)、直ちに伸長動作(各開閉板が閉)せしめられる。
この実施形態の定位置積層装置では、開閉装置5として各開閉板41,42の各軸43,44に取付けた各スプロケット51,52にチエン53をクロス掛け(襷掛け)しているので、開閉シリンダ54の伸縮動作によって各開閉板41,42が開閉されるとき(特に開放動作中)には、図7に示すように、各開閉板41,42が例えば符号41Aと42A、41Bと42B、41Cと42C、41Dと42D、でそれぞれ示すように相互に等速度で開放するようになる。従って、折畳み布類Y1を両開閉板41,42上の正確な位置(両開閉板に正確に1/2ずつ載せた位置)で停止させると、開閉板が開放動作したときに折畳み布類Y1の両端が各開閉板41,42の先端から同時に外れるようになり、該折畳み布類Y1が常に定位置に落下するようになる。これによって、落下装置4から順次落下する折畳み布類Y1,Y1・・を図7に示すように搬出コンベア6上において完全重合した(端縁がきれいに揃った)状態で積層させることができる。
搬出コンベア6は、落下装置4から落下する折畳み布類Y1の回数をカウンターで計数し、それが所定回数(例えば10〜20回)に達するごとに、モータ61により1ピッチ(例えば300〜400mm)ずつ間欠的に作動するようになっている。従って、落下装置4の直下の搬出コンベア6上で積層された積層折畳み布類Y2を順次1ピッチずつ搬出側に移動させることができる。
この実施形態の布類折畳み機では、上記構成により、搬送コンベア2の始端部21上に布類Yの前縁部Yaを展張させた状態で載置するだけで、該布類Yを自動的に4つ折りし、その折畳み布類Y1を図7に示すように定位置積層装置により順次整頓した状態(端縁をきれいに揃えた状態)で搬出コンベア6上に積層することができる。
このように、各折畳み布類Y1,Y1・・の各端縁がきれいに揃った状態で積層された積層折畳み布類Y2では、見た目がきれいであり、顧客の好感度がよくなる。
又、両開閉板41,42を正確に同期して且つ等速度で開閉させるのに、上記のようにチエン53をクロス掛けしたものでは、構成が簡単で安価に製作できる。さらに、チエン53挿通用の空間部56を有した連結部材55をチエン53の交差部分に介設しているので、チエン53をクロス掛けしたものであっても、チエン53同士が擦れたりチエン53と連結部材55とが擦れたりすることがなく、長期に亘って支障なく(スムーズに)運転できる。
1は布類折畳み機、2は搬送コンベア、3は折り装置、4は落下装置、5は開閉装置、6は搬出コンベア、41,42は開閉板、43,44は軸、46はストッパー(定位置停止手段)、51,52はスプロケット(被回転輪)、53はチエン(索)、53a,53bはチエン端部、54は開閉シリンダ(駆動装置)、55は連結部材、56は空間部、Yは布類、Y1は折畳み布類(薄形物品)、Y2は積層折畳み布類(積層体)である。
Claims (1)
- 搬送コンベア(2)によって搬送されてくる長方形の薄形物品(Y1)を移乗させ得る2枚1組の開閉板(41,42)と、前記薄形物品(Y1)を前記各開閉板(41,42)に跨がった定位置において停止させる定位置停止手段(46)と、前記各開閉板(41,42)を同時に開閉させる開閉装置(5)とを備えた薄形物品の定位置積層装置であって、
前記各開閉板(41,42)は、その突き合わせ側(41a,42a)とは反対側の各端部(41b,42b)がそれぞれ相互に平行な軸(43,44)で支持されていて、各開閉板(41,42)が前記各軸(43,44)を中心にして上下に揺動開閉可能なる状態で設置されている一方、
前記開閉装置(5)は、前記各軸(43,44)に取付けたスプロケット等の被回転輪(51,52)にチエン等の索(53)をクロス掛けして、駆動装置(54)により該索(53)及び各被回転輪(51,52)を介して前記各軸(43,44)を同時に逆方向に回転せしめ得るようにしたものを使用し、
前記索(53)は、両端(53a,53b)を有するものを使用し、
該索(53)の両端(53a,53b)間に空間部(56)を有した連結部材(55)を介設しているとともに、該連結部材(55)の空間部(56)内に索(53)を非接触状態で挿通させている、
ことを特徴とする薄形物品の定位置積層装置。
Priority Applications (1)
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Publications (1)
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ID=41308842
Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8753064B2 (en) | 2012-04-18 | 2014-06-17 | Bae Industries, Inc. | Transfer assembly such as associated with a press operation and including fluid cylinder released mechanism for handling parts with large two dimensional measurements |
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CN113373669A (zh) * | 2020-03-09 | 2021-09-10 | 青岛海尔洗衣机有限公司 | 一种叠衣机及控制方法 |
-
2008
- 2008-04-07 JP JP2008099114A patent/JP2009247604A/ja active Pending
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