JP6603923B2 - 認知機能の改善作用を有する鶏胸肉由来プラズマローゲン組成物及びこれを含有して成る認知機能の向上及び/又は改善用食品組成物又はサプリメント - Google Patents
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Description
IN COGNITIVE FUNCTION BY SUPPLEMENT CONTAINED PLASMALOGEN FOR HEALTHY
JAPANESE-A RAMDOMIZED, DOUBLE-BLIDED, PLASEBO-CONTROLED STUDY-のタイトルで、査読付きの「診療と新薬」第53巻12月号への掲載が予定されている。
(1)産卵廃鶏の皮剥ぎ胸肉を原料として、
1)前記鶏の皮剥ぎ胸肉をエタノール抽出法で処理して、乾燥質量換算で10質量%以上のエタノールアミン型プラズマローゲン(〔PL−PE〕と記載することがある。)及びコリン型プラズマローゲン(〔PL−PC〕と記載することがある。)を含有する複合脂質(以下、「食用複合脂質」と言う。)を得る工程、
2)前記食用複合脂質をホスホリパーゼA1(PLA1)で酵素処理して、ジアシルグリセロリン脂質を遊離脂肪酸とリゾリン脂質に分解し、これらを除去して、コリン型〔PL−PC〕>エタノールアミン型〔PL−PE〕である、鶏の皮剥ぎ胸肉由来プラズマローゲン組成物であって、エタノールアミン型及びコリン型プラズマローゲン含有量が乾燥質量換算で20質量%から50質量%の食用プラズマローゲン(以下、「PLs」と言う。)を得る工程、
3)前記PLsと食用複合脂質とを適宜に混合して食用プラズマローゲン組成物(以下、「食用PLs組成物」と言う。)を得る工程、
前記工程で得た前記食用PLs組成物を含有して成る、認知機能向上及び/又は改善用食品組成物又はサプリメント。
1)精製PLsに鶏胸肉由来で特異的構成比を有する複合脂質を適宜にブレンド、
2)α-トコフェロールをPLs組成物の溶媒に使用、
3)δ-トコフェロールを抗酸化剤として添加、
4)腸溶性及びハイバリア性のソフトカプセルに充填、
することで、これをクリアすることに成功した。
本発明は、安全・安価なプラズマローゲン、そのヒトに対する認知機能性改善作用の検討と認知機能の向上及び/又は改善用食品組成物又はサプリメントの開発に関するものである。
1)生体組織から総脂質画分(含、低分子量水溶性画分)と蛋白質画分及び中性脂質画分の3相に抽出分別する工程。
具体的には、以下の1)〜5)の工程が例示される。
(1)生組織をミンチ化して緩慢凍結させる工程、
(2)凍結ミンチを強制解凍後圧搾脱水後に“過加熱水”(アクアガスRTM;[特許文献6]、[特許文献7]、[特許文献8]、[特許文献9])で高速調理殺菌し真空高速冷却(無酸素雰囲気下の冷却脱水)する工程、
(3)上記脱水処理後、3倍(V/W)量の脱気(脱酸素)エタノールを加えて、密封無酸素的雰囲気下で12時間緩慢撹拌して抽出を行う工程、
(4)上記を繰り返す工程、
(5)エタノールを合体後、無酸素雰囲気中でエタノール分を留去後、遠心して水層(水溶性低分子量画分)を分別して総脂質画分を得る工程。
2)複合脂質画分に酵素を加えてSN−1結合脂肪酸を加水分解し、混在するジアシルグリセロリン脂質をリゾ体に変換すると共に副生脂肪酸と共に親水系溶媒で抽出分別して、プラズマローゲンを精製する工程。
1.胸肉
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[0.5〜5]
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[2〜10]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[0.5〜5]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[5〜50]:1
1)皮
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=[1〜10]:1
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[1.5〜15]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[0.5〜5]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[1.5〜10]:1
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=[2〜15]:1
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[1〜10]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[0.5〜6]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[1〜10]:1
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=[2〜15]:1
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[2〜20]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[1〜12]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[1〜10]:1
(1)プラズマローゲン[エタノールアミン型]:[コリン型]=[1〜10]:1
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[2〜20]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[1〜10]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[3〜25]:1
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[0.0001〜0.1]
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[1.5〜15]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[15〜130]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[20〜200]:1
6)兜屠体(皮剥ぎ)
(1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=[0.5〜5]:1
(2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:[2〜15]
(3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:[0.5〜5]
(4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=[3〜20]:1
尚、[PL−PC]、[PL−PE]は、以下の事項を示す。
[PL−PC];プラズマローゲン型PC(ホスファチジルコリン)、[PL−PE];プラズマローゲン型PE(ホスファチジルエタノールアミン)
1)胸肉は[PL−PC]>[PL−PE]で心筋様
2)金冠は[PL−PE]>>>[PL−PC]で[PL−PC]が略ゼロ
3)生ガラは発生率が高く、価格も産廃扱いのためゼロ以下で且つ組成が[胸肉]に近く、更に骨髄(脳の末梢組織を内在している)を含んでいることから、潜在的付加価値(脳機能改善機能)が期待され、統合的価格対性能比が顕著に高いと考えられる。
4)兜屠体
1)複合脂質では、10質量%以上のものが好ましい。
2)プラズマローゲンでは、20質量%から50質量%のものが好ましい。
1)対象者が、健常者であることを特徴とする。
近年の米国における研究成果([非特許文献7])で、Aβとτ蛋白の脳内蓄積が従来の発症診断時期に比べ、少なくとも10年、通常では15〜20年前から蓄積が開始されることが明らかにされ、一種の“パラダイムシフト”が惹起されている。早期予防が発症抑制の決め手で、健常者〜未病者における該効能発現如何が肝要である所以である。
2)安全・安定なプラズマローゲン及び/又は組成物並びに製剤を用いることを特徴とする。
3)より好適には、安全・安定なプラズマローゲンを添加して成る認知機能改善食品を用いることを特徴とする。
4)前記安全・安定なプラズマローゲンが、安全な飼料で安全に飼養された鶏から安全に抽出されたことを特徴とする。
5)摂取日量は出来るだけ低く抑えることが肝要で、例えば0.001〜1.5mgの範囲が例示され、安全で簡便な経口投与であることを特徴とする。
7)主要必須検定効能が、好適には、例えば、以下の群から選択された3項目以上を含んでいることを特徴とする、革新的な神経変性疾患障害と精神疾患障害の予防及び/又は緩和(改善)効果の評価試験方法である。
* MMSE
* 安静時機能性MRI(rs−fMRI)画像解析(非特許文献6)
* 赤血球中のPLs含量測定(非特許文献12)
* PSOL「認知機能自己診断テスト」(非特許文献10)
* RBANS(非特許文献8)
* Cognitrax(非特許文献8)
* ウエックスラー記憶力検査(非特許文献9)
後記する実施例に示されるように、本発明では、厳選健常成人のプラズマローゲン換算の経口摂取日量が0.25mg区と0.5mg区(プラセボ対照区設定)の設定で、認知機能評価(内田・クレペリン検査、MMSE、PSOL「認知機能自己診断テスト」)に関する12週間の二重盲検ランダム試験を実施した結果、プラズマローゲン0.25mg及び0.5mg含有サプリメントは、これらを12週間摂取した健常被験者の[言語]と[状況]に関連した認知機能の改善に有効であることが認められた。更に、供試ソフトカプセルは、12週間の試験期間中安全面で支障を来すことはなかった([0087])。
また、6週目に、以下の“即効的効果”が示唆された。
内田・クレペリン検査(U−Kテスト);0.5mg区とプラセボ区のスコアに群間差が、0.25mg区と0.5mg区のスコア間に用量依存性が、各々示唆された([0088])。
MMSE;プラセボ区のスコアに群内差が示唆された([0089])。
PSOL認知機能自己診断テスト;0.25mg区及び0.5mg区のスコアに関して、群内差と群間差、並びにプラセボ区のスコアと群間差があり、各々に有意差が認められた([0089])。
[廃鶏皮剥ぎ胸肉から抽出したプラズマローゲン含有リン脂質の製造]
1.廃鶏皮剥ぎムネ肉から複合脂質の調製
鶏組織である産卵廃鶏のフレッシュな皮剥ぎ胸肉を廃鶏処理センターから調達し、約8mmのミンチ1kgを調製した。該ミンチを緩慢凍結して保存した。使用に際し、温流水で強制解凍後に圧搾して脱水・脱油を行った。これを[過加熱水](アクアガス;RTM)で“無酸素的雰囲気”(酸素0.5容量%以下)で5分間クッキング後、真空冷却方式で急冷脱水を行った。得られた脱水・脱油・調理・殺菌済み胸肉を低温粉砕後にエタノール3相分離工程に供した。
上記で得られた調理・殺菌済みの粉砕胸肉を容器に入れて脱気しておき、この容器に脱気済みの800mlのエタノールを加えて密封下、35℃で10時間緩慢撹拌を続けた後に氷冷下に静置して、上層の鶏油分と固形沈殿蛋白分を分別して、含水エタノール画分(密封冷蔵保管)を得た。蛋白分に脱気エタノール800mlを加えて、同様の抽出操作を繰り返し、遠心分離でエタノール相を分液し、密封下で氷冷して、併せて減圧濃縮した。水溶性低分子画分の固形分を濾別後、減圧蒸発乾固し、プラズマローゲン含有リン脂質(複合脂質)7gを得た。
Folch法で抽出・分配・分離した総脂質は1.8質量%であった。
(2)リン脂質のプロファイル検定
常法の名達らのHPLC/ELSD法で、測定した[特許文献1]。
(3)上記結果の[mg/100g胸肉]での一覧表記は以下の通りであった。
TL(総脂質):1.8質量%、TPL(総リン脂質):0.7質量%
PL−PE(エタノールアミン型プラズマローゲン):61、PE(フォスファチジルエタノールアミン):44、PL−PC(コリン型プラズマローゲン):124、PC(フォスファチジルコリン):276、SM(スフィンゴミエリン):32
1)プラズマローゲン;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:2
2)ジアシルグリセロリン脂質;[エタノールアミン型]:[コリン型]=1:6.3
3)[エーテルグリセロリン脂質]:[ジアシルグリセロリン脂質]=1:1.7
4)[総グリセロリン脂質]:[総スフィンゴミエリン]=16:1
[複合脂質から精製プラズマローゲンの調製]
1.廃鶏皮剥ぎムネ肉の複合脂質から精製プラズマローゲンの調製
上記のプラズマローゲン含有リン脂質(複合脂質)20gを、ホスホリパーゼA1(三菱化学フーズ)溶液400ml(10mg/ml 0.1Mクエン酸−塩酸バッファー)中に分散させ、窒素ガス充填下50℃で2時間撹拌した。氷冷下、2倍容量のヘキサンを加えて2回撹拌、分配し、上層を回収して濃縮乾固した。更に、乾固物にアセトンを60ml加えて撹拌、遠心し、沈殿を回収する操作を2回繰り返した。
[廃鶏皮剥ぎムネ肉由来の精製プラズマローゲンの濃度の検定]
名達らの手法([特許文献1])に準じて濃度検定を行った。濃度は34質量%であった。
厳選した健常日本人を被験者とする食用プラズマローゲン組成物を添加して成るサプリメントの投与による認知機能改善―無作為・二重盲検・プラセボ対照試験―の効果検討臨床試験の実施
本試験は、当該臨床試験分野の専門機関であるJACTA(Japan ClicalTrial Association 東京)に委託して実施した。実施期間は2016年4月5日〜6月29日の12週間で、ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則を遵守して実施された。年齢40〜79歳の健常男性及び健常女性135名を候補として全例から本試験に対する同意書を取得した。
1)供試プラズマローゲンの調製
調製例2−1に則って産卵成鶏の皮剥ぎ胸肉由来の34質量%PLsと食用複合脂質とを適宜に混合して食用プラズマローゲン組成物を作成した(以下、「プラズマローゲンPLS−B」と言う。)。
表1記載の処方に基づきプラズマローゲンEX及びプラズマローゲンESのソフトカプセル用原液を作製した。
表1記載の処方に基づきプラズマローゲンEX原液からプラズマローゲンPLS−Bを抜き、澱粉を加えて重量を調整して、プラセボソフトカプセル用原液を作製した。
4)各々の原液のソフトカプセル化
試験用2種とプラセボ用のソフトカプセルは、各々の外観から区別がつかないカラメル着色した食品用標準ゼラチンを被膜とする楕円球型ソフトカプセルを外部専門メーカーで委託製造した。
総勢135名を、モニターバンクのCROee Inc.(東京)の2016年3月〜4月間の自発的登録者の中から書類選考により選別した。
1)選抜基準;
(1)年齢40〜79歳の一般的健常日本人男女
(2)認知機能上、完全に正常とは言えなくとも過去に然るべき薬の服用経験がないことが図1記載の認知機能問診によって明らかにされた者
(1)認知機能疾病の治療中の者
(2)漢方薬を含む薬を服用中の者
(3)妊産婦及び本試験期間中に妊産婦になる恐れのある女性
(4)本試験の被験者として不適格と本試験実行責任者が判断した者
結果的に、グループA(n=26)、グループB(n=28)、グループC(n=27)の3群に無作為に割り振られた。この際、性別や年齢が片寄らない様に考慮した。
* グループAはプラセボ区
* グループBはテストー1(0.25mg)区
* グループCはテストー2(0.5mg)区
区分けは上記の通りで、被験者は、毎日2粒(朝夕食後1粒ずつ)のソフトカプセルを、暴飲暴食を控えて通常通りの生活を送りながら12週間摂取し、身体的及び物忘れの状態を記載した日記を本試験の監督者に提出した。
1)試験のスケジュール
表2に、試験スケジュールを示す。
図2を参照。最高スコアは30。
3)内田・クレッペリン試験(以下、「U-Kテスト」と言う。)
簡単な一桁の足し算を一定時間連続して行い、その計算量によって表れた曲線によって「人が計算するときの能力」、「その計算力を発揮するときの特徴」を判定する計算力の検査である。通常、1分間×15回の2セットで行う。
4)PSOL認知機能自己診断テスト
独自に考案された認知機能性に関する網羅性の高い設問に答える様式で、図3を参照。0から4までの5段階評価で2が基準点(ベースライン)。2を超えると良評価。
5)供試試料(3種ソフトカプセル)の安全性評価
被験者からの日報に記載させて評価した。
本試験では、標本の数を揃えずに、全ての解析結果を用いて実施された。
統計処理値は全てmean±SDで表記した。
0、6及び12週の測定値の差をペアt検定に用いて統計処理した。同一群内のMMSE,U−Kテスト、及びPSOL認知機能自己診断テストの測定値の比較評価は、ペアt検定を用いて行った。
1)被験者の統計情報
81名を3区に分けで摂取試験がスタートしたが、6名が脱落した。その理由内訳は、体調不良2、突発的仕事都合3、家事都合1で、結局75名が試験を全うした。その内訳は、テスト−1;27名、テスト−2;23名、プラセボ;25名であるが、年齢と性別及びU−Kテストで有意差はなかった(表3)。
結果を図4及び表4に示した。12週目におけるテスト−1とテスト−2の群内比較で有意差が認められた。尚、6週目において、プラセボ区の群内比較で有意差が認められた。しかしながら群間比較の、テスト−1対プラセボ、とテスト−2対プラセボ、何れにおいても有意差が認められなかった。
図5及び表4に示した様に、3群内では何れも有意差が認められなかった。但し、群間対比においては、6週目のテスト−1とプラセボ間で有意差傾向が認められた。
結果を表5から表8に示した。 群間の変化量対比解析で、Test-1とPlacebo,
又、Test-2とPlacebo,において 以下の項目間で有意差が認められた;
6週目における #1 (Test-1,Test-2), #5
(Test-1), #7 (Test-1,Test-2), #8 (Test-1), #12 (Test-1), #13 (Test-1), #17
(Test-1,Test-2), #18 (Test-1), #25 (Test-1), #26 (Test-2),及び #27(Test-1,Test-2)が
、
他方12週目においては、#1 (Test-1), #2
(Test-1,Test-2), #4 (Test-1,Test-2), #5 (Test-1,Test-2), #8 (Test-1,Test-2),
#12 (Test-1), #15 (Test-2), #16 (Test-2), #17 (Test-2), #20 (Test-2), #21
(Test-2), #23 (Test-2), #24 (Test-1,Test-2), #26(Test-2),そして #27
(Test-1,Test-2)、の各々に有意差が認められた。
Test-1対Placeboでは,6週目の有意差アイテム数10が 12週目で6アイテムに減少したが,
Test-2対Placeboでは、6週目の有意差アイテム数4が12週目の有意差アイテム数14へと著増している。
日報で見る限り、供試試料の安全性に疑義を示唆するものは皆無であり、安全性に問題はない。
1)総論
プラズマローゲン含有サプリメントを12週間摂取した健常被験者の言語と状況に
関連した認知機能の改善に有効であることが認められた。更に、供試ソフトカプセルは、12週間の試験期間中安全面で支障を来すことはなかった。
高用量群と低用量群間に用量依存性が、そしてそれらとプラセボ群間に有意傾向が示唆される結果が得られた。
食品、就中サプリメントとしては用量が極めて低く、内服薬以下とも考えられる“ミクロン”オーダーで、然も1粒当たりで0.5mg以下であることと併せて、健常者対象で且つ投与期間が3カ月間と短く且つ6週間目で計算力の即効的向上が示唆される結果が得られたことは、驚くべき発見である。
(1)MMSE
0.5mg群と0.25mg群、各々において12週目で群内有意差が認められた。但し、プラセボ群でも6週目に群内有意差が見出された。
(2)U−Kテスト
即効的に6週目の高用量群とプラセボ群間に有意差傾向が認められ、且つ、高用量群と低用量群間に用量依存性傾向が認められたことは注目に値する。
(3)PSOL認知機能自己診断テスト
12週目と即効的に6週目から、高・低両用量群内及び群間並びにプラセボ群間で有意差が認められた。高・低両用量群間では、入り乱れた有意差が認められたものの、用量依存性に欠ける結果であった。
* 無作為・二重盲検・プラセボ対照試験であって、
* 革新的な食用プラズマローゲン組成物を用いた、
* 厳選した健常被験者(機関登録者の書類選考135名⇒認知機能3階層問診選抜81名→試験責任者の面接選抜75名⇒試験中に発覚した不適格者を排除71名)に対する、
* 極めて低日用量、0.5mgと1mg、且つ、
* 極めて短期間の12週間内で、
僅か6週目で認知機能の有意且つ即効的な改善効果が確認され、驚くべき成果と評価される。
IN COGNITIVE FUNCTION BY SUPPLEMENT CONTAINED PLASMALOGEN FOR HEALTHY
JAPANESE-A RAMDOMIZED, DOUBLE-BLIDED, PLASEBO-CONTROLED STUDY-のタイトルで、査読付きの「診療と新薬」第53巻12月号への掲載が受理されている。
Claims (1)
- 産卵廃鶏の皮剥ぎ胸肉を原料として、
1)前記鶏の皮剥ぎ胸肉をエタノール抽出法で処理して、乾燥質量換算で10質量%以上のエタノールアミン型プラズマローゲン(〔PL−PE〕と記載することがある。)及びコリン型プラズマローゲン(〔PL−PC〕と記載することがある。)を含有する複合脂質(以下、「食用複合脂質」と言う。)を得る工程、
2)前記食用複合脂質をホスホリパーゼA1(PLA1)で酵素処理して、ジアシルグリセロリン脂質を遊離脂肪酸とリゾリン脂質に分解し、これらを除去して、コリン型〔PL−PC〕>エタノールアミン型〔PL−PE〕である、鶏の皮剥ぎ胸肉由来プラズマローゲン組成物であって、エタノールアミン型及びコリン型プラズマローゲン含有量が乾燥質量換算で20質量%から50質量%の食用プラズマローゲン(以下、「PLs」と言う。)を得る工程、
3)前記PLsと食用複合脂質とを適宜に混合して食用プラズマローゲン組成物(以下、「食用PLs組成物」と言う。)を得る工程、
前記工程で得た前記食用PLs組成物を含有して成る、認知機能向上及び/又は改善用食品組成物又はサプリメント。
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