JP6591815B2 - 風呂装置 - Google Patents
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Description
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行する
ことを特徴とする。
好ましくは、上記演算制御部は、上記リスクレベルの閾値を複数段階に設定し、リスクレベルが各閾値に達する度に注水を実行して、浴槽湯温を段階的に低下させる。(第1実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、上記注水実行後の追焚を禁じる。(第1実施形態参照)
一態様では、さらに報知手段を備え、上記演算制御部は、上記リスクレベルが閾値に達した時に、低温やけど防止の動作として、上記報知手段を動作させる。(第2実施形態参照)
上記演算制御部は、自動運転スイッチのオン状態において、所定時間間隔毎に追焚タイミングを設定して、ポンプを駆動し、浴槽湯温が設定温度になるように追焚を実行し、さらに、上記追焚スイッチのオン時には、他の追焚タイミングとしてポンプを駆動するとともに設定温度とは無関係に浴槽湯温が目標湯温上昇分だけ上昇するように追焚を実行し、上記リスクレベルが高くなるにしたがって、上記追焚スイッチのオンに応答して追焚できる回数を減じる。(第3実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、上記リスクレベルに対応した追焚可能回数を、設定温度が高くなるにしたがって少なくなるように設定する。(第3実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部はさらに、入浴する際の上記水位センサによる検出水位の上昇値に基づいて入浴者の湯に漬かっている体積を演算し、この演算された体積に基づき、上記相関データを選択する。(第1実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、
a.前回入浴時に検出された浴槽水位の変化量と今回の入浴時に検出された浴槽水位の変化量の比較、
b.前回出浴から今回入浴までの間の経過時間、
c.前回出浴時から今回入浴開始時までの間における給湯装置による給湯使用状況
の少なくとも一つに基づき、同一人の再入浴か別人の入浴かを判断する。(第4実施形態参照)
演算制御部は、上記水位センサからの情報に基づき、足湯での入浴であるか否かを判断し、前回の入浴で足湯と判断した場合には、今回の再入浴時での検出水位の変化が大きくても、同一人の再入浴と判断する。(第6実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、再入浴検出後、所定時間経過した後で上記ポンプを駆動して上記湯温センサにより浴槽湯温を検出し、この再入浴に伴う浴槽湯温の低下に応じてリスクレベルを低減させる。(第8実施形態参照)
一態様では、上記湯温センサによる浴槽湯温の主たる検出タイミングは、自動運転モードで所定時間間隔毎に実行する追焚の完了時点、追焚スイッチオンに応答して実行する追焚の完了時点であり、上記演算制御部は、この主たる検出タイミングで検出された浴槽湯温を、上記リスクレベルのリアルタイム演算に用いる。(第1実施形態参照)
一態様では、さらに、ジャグジー部またはマイクロバルブ発生部を備え、上記演算制御部は、上記ジャグジー部またはマイクロバルブ発生部が運転されている時には、安全側にシフトした相関データを用いる。(第14実施形態参照)
一態様では、さらに、追焚循環回路に設けられた導電度センサを備え、上記演算制御部は、上記導電度センサからの情報に基づき、浴槽湯の導電度が大になるほど安全側にシフトした相関データを用いる。(第15実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、リスクレベルを遡及演算する際に、上記給湯設定温度を、上記相関データと照合すべき足湯時の浴槽湯温として用いる。(第16、19実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、上記注湯後に追焚を実行して浴槽湯温を設定温度にし、この追焚時の浴槽湯温の温度上昇勾配に基づき、上記注湯後の浴槽湯量を演算する。(第19実施形態参照)
好ましくは、上記演算制御部は、上記入浴判断した場合、前回の追焚タイミングまたは前回の追焚タイミングと今回の追い焚きタイミングとの間の中間の時点まで遡ってリスクレベルを演算する。(第18実施形態参照)
上記ガスバーナ1にガスを供給する手段は、ガス管3と、このガス管3に設けられた電磁開閉弁4および電磁比例弁5とを有している。熱交換部2には、給湯装置Bの給湯回路10と風呂装置Aの追焚循環回路20が通っている。
上記注湯弁32の下流側には圧力センサからなる水位センサ33が設けられている。この水位センサ33は、後述するように、入浴、出浴の検出のみならず、入浴者の湯につかる体積の演算や、大人、子供、下肢のみの半身浴等の判別にも用いられる。
上記台所リモコン70は、従来のものと同様に、リモコン運転スイッチ70a,給湯温度設定部73、音声報知部76(報知手段),表示部77を有している。
水位センサ33で検出される浴槽水位が設定水位より下がったら、上記注湯と同様にして浴槽6に湯を注ぎ込み、設定水位にする( 自動注湯)。
参考までに、1回目の追焚スイッチ62オンに応答して浴槽湯温を1℃上昇させた後に放置した場合には、図2の一点鎖線Rで示すように浴槽湯温は放熱により徐々に低下する。
また、子供の場合、興味本位に追焚スイッチ62のオン操作を繰り返しこともあるので、同様に浴槽湯温の上昇を招くことがある。
そこで、演算制御部51では低温やけど防止制御を実行する。この低温やけど防止制御を説明する前に浴槽湯温の検出タイミングと、上記相関データD1,D2について詳述する。
浴槽湯温は、ポンプ24の駆動により浴槽6の湯が循環回路20を循環し、湯温センサ26に達しなければ正確に検出できない。そのため、浴槽湯温は常時監視されているわけではない。本実施形態では、演算制御部51は、沸き上がり時点t0、追焚終了時点(図2において符号tx’、ty’で示す)での湯温センサ26による検出湯温を、低温やけど防止制御のための浴槽湯温として用いる。なお、時点t0、tx’での検出湯温は設定温度とほぼ等しい。
図2の相関データD1、D2は、低温やけどを防止するための浴槽湯温―上限入浴時間の相関データであり、式で表すと下記の通りである。
P=Ps×K(Ts−T) ・・・(1)
ここで、Tは浴槽湯温、Pは上限入浴時間、Tsは基準浴槽湯温、Psは基準浴槽湯温Tsでの上限入浴時間、Kは係数(定数)を表す。
上限入浴時間Pは、浴槽湯温Tで入浴を継続した場合に、低温やけどが生じないで済む上限の時間に設定する。式(1)から明らかなように、浴槽湯温Tが低下するにしたがって、上限入浴時間Pが指数関数的に増大する。なお、上限入浴時間Pを、低温やけどが生じない上限の時間より短く設定して、より安全に配慮してもよい。
上記相関データD1,D2は、メモリ52に、マップとして記憶してもよいし、上記演算式(1)で記憶してもよい。
相関データD2は子供または半身浴(下肢、すなわち尻から下の部分の入浴)の場合の相関データであり、Ts、Psは相関データD2と等しいが、係数Kを1.4に設定してある。
なお、上記相関データD1,D2では、基準浴槽湯温Tsを50℃に設定しているが、実際の追焚では浴槽湯温の上限を48℃に設定している。
さらに詳述すると、60℃以上で起こる高温温熱熱傷方向については、例えば火のついたタバコを押しあてられると瞬時に火傷するのと同じように、相関データA,B,D1,D2すべてが(皮膚の厚さ等を考慮しなければならないが)図2左上に集約されるのに対し、低温温熱熱傷(低温火傷)については、相関データA,Bは、湯から与えられて皮膚内部に蓄えられる真皮到達蓄熱量が、湯が当たる面積が少ない(例えば直径1インチ)がゆえに少なく、よって、血流により熱が奪われ、肺での外気との熱交換によって冷却される結果、真皮到達蓄熱量が低温火傷する位に蓄えられる時間はかなり長時間を有す(例えば44℃時で6時間)。これに対して本願相関データD1,D2の低温火傷については、皮膚の広い領域が湯に接する入浴である点、すなわち、湯が当たる面積が多いゆえに皮膚内部に蓄えられる真皮到達蓄熱量が多く、肺で行われる熱交換によって真皮到達蓄熱量を少なくする冷却が間に合わず低温火傷に至る点を考慮したもの(例えば44℃時で15〜24分)となっている。
本実施形態では、演算制御部51の制御により、注水を行って低温やけどを防止する。なお、この注水は、ガスバーナ1を燃焼させずに、注湯弁32を開き、注湯回路10からの水を注湯管31、追焚循環回路20を経て浴槽6に供給することにより実行される。
以下、本実施形態の低温やけど防止制御について、図4を参照しながら説明する。
ステップ101で肯定判断した場合には、水位の変化量から体積Vを演算する(ステップ102)。具体的には、対象となる浴槽6の水位と貯水量との関係を予めメモリに記憶しておき、このデータと水位の変化量から、入浴者の体積V(正確に述べると、湯につかっている部分の体積)を演算する。
次に、上記演算された体積Vが閾値V0(例えば32リットル)以上か否かを判断する(ステップ103)。
入浴開始時点前に前記検出タイミングで検出された最新の検出浴槽湯温Tmを読み込む。次に、検出された浴槽湯温Tmを、上記式(1)に浴槽湯温Tとして代入して上限入浴時間Pmを得る。相関データがマップの場合には、検出浴槽湯温Tmを相関データのマップと照合することにより上限入浴時間Pmを求める。
なお、入浴開始時点でポンプ24を駆動して所定時間(例えば30秒)後に湯温センサ26で検出される浴槽湯温を最新の検出浴槽湯温Tmとしてもよい。
次に、下記の式に基づき時間比を演算する。
R=Pa/Pm (2)
この時間比Rは、上記式(2)から明らかなように、浴槽湯温Tmで低温やけど防止のための上限の入浴時間Pmに対する、実際の入浴継続時間Paの割合を意味する。換言すれば、上記時間比Rは、上記浴槽湯温Tmでの上限入浴時間Pmによる真皮到達熱量に対する、入浴継続時間Paでの真皮到達熱量の割合を意味する。
入浴時間Paが上浴時間Pxの半分であれば、真皮到達熱量が上限の真皮到達熱量の半分に達したことを意味する。
以下、上記時間比Rを低温やけどのリスク量と称することにする。
R=ΔP/Pm (2’)
この単位時間ΔP毎の時間比(リスク量)Rを、入浴継続時間にわたって積算することにより、リスクレベルRLを演算する。
さらに、ステップ109に進み、ここで、1回目の注水動作を実行し、浴槽湯温を第1の目標温度として設定温度(例えば43℃)まで下げる。本実施形態では、最新の検出湯温と水位センサによる水位から導出された浴槽6の貯湯量と、注水温度に基づき、設定温度まで湯温を低下させるための注水量を演算し、この量だけ注水を実行する。そのため、以下の制御では、浴槽湯温は設定温度と推定する。
そして、下記の式に基づき推定湯温Tm’での時間比(リスク量)R’を演算する。
R’=Pa’/Pm’ (3)
演算した時間比(リスク量)R’を注水前に演算したリスクレベルRLに積算してリスクレベルRLを更新する。
上記ステップ111で否定判断した場合には、ステップ110を繰り返し実行する。ステップ111で肯定判断した場合には、ステップ112に進み、2回目の注水動作を実行し、浴槽湯温を第2の目標温度、例えば37℃に下げる。この注水動作も第1回目と同様に行うため、37℃は推定値となる。
37℃は、低温やけどが実質的に生じず、しかも体温より若干高いので入浴者に大きな不快感を与えない。
上記注水動作で目標温度まで低下させる際に、前述と同様にこの目標温度まで低下させるために必要とする注水量を演算し、この量だけ注水した後、ポンプ24を駆動して浴槽湯温を検出し、この後、追加的な注水を行わずに、検出した湯温(目標温度に近い湯温)に基づきリスクレベルRLを演算してもよい。
浴槽湯温を低下させる目標温度として、湯温を所定温度ずつ例えば2℃ずつ下げるような注水制御であってもよい。
注水動作回数Nは3回以上あってもよい。この場合、リスクレベルの複数の閾値の設定は種々可能であり、均等割りであってもよいし、不均等割りであってもよい。
注水動作が複数回ある場合、2回目以降の注水時に自動運転モードの停止や追焚スイッチ62オンの拒否を行ってもよい。
表1に示すように、大人の糖尿病患者が全身入浴する場合、浴槽湯温45℃に対応する上限浴槽湯温は16分、44℃で24分、43℃で37分である。
注水を2回行う場合について説明すると、例えば設定温度が43℃であるにもかかわらず、追焚スイッチ62を繰り返しオン操作することにより浴槽湯温が45℃を維持した状態で8分間入浴した場合には、リスクレベルが「1/2」になる。1回目の注水はリスクレベルが「1/2」になった時に実行する。この注水で浴槽湯温は設定温度例えば43℃になるまで低下する。この後、リスクレベルが「1」に達した時、例えば43℃を維持した状態で18.3分経過した時には43℃でのリスクレベルが「1/2」となり、上記45℃でのリスクレベル「1/2」と合わせて「1」に達したので、2回目の注水を行い浴槽湯温を37℃になるまで下げる。
上記注水動作の代わりに、リスクレベルの情報に基づき、リモコン60,70の音声報知部66,67を作動させる等により、報知を行ってもよい。この音声報知は、現在の浴槽湯温の報知、低温やけどのリスクがある旨の報知を含む。さらに報知の態様として、管理人室やナースセンター等へのコール信号送信を含む。
また、注水動作と報知を組み合わせて低温やけど防止制御を行ってもよい。
複数の注水動作のうち最後の注水動作(上記実施形態において浴槽温度を設定温度から37℃に下げる)の代わりに、報知を行ってもよい。これによれば、入浴者の不快感を殆ど無くすことができる。
上記注水、報知の代わりに、リスクレベルの情報に基づき、追焚スイッチ62のオン操作による追焚回数を制限することにより、低温やけど防止制御を行ってもよい。例えば、リスクレベルが第1閾値に達するまでは追焚スイッチ62のオンを受けて追焚する回数を2回に制限し、第1閾値に達した後は追焚回数を1回に制限し、第2閾値に達した後は0回に制限する。この追焚制限は、追焚スイッチ62のオン信号の受取拒否により実行される。
(1)リスクレベルが、第1閾値(例えば1/2)に達するまでの追焚可能回数
42℃設定ならば2回
43℃設定ならば2回
44℃設定ならば1回
45℃設定ならば1回
46℃設定ならば0回
(2)リスクレベルが、第1閾値を越えた時の追焚可能回数
42℃設定ならば1回
43℃設定ならば1回
44℃設定ならば0回
45℃設定ならば0回
46℃設定ならば0回
(3)リスクレベルが、第2閾値2/3を超えた場合には設定温度に拘わらず追焚可能回数を0回にする。
上記追焚可能回数の制限は、注水動作または報知動作と並行して実行することもできる。 追焚可能回数の制限は、注水機能や報知機能がない風呂装置でも実施可能である。
上記実施形態では、入浴してから出浴するまでの低温やけどの制御であり、上記リスクレベルは出浴時にクリアされる。
本実施形態では、出浴時にリスクレベルRLをクリアしない。その代り、入浴検出した時に、別人が新たに入浴したのか、同一人が再入浴したのかを判断する。具体的には、図4のステップ104またはステップ105の後に、図5に示すステップ120を実行し、ステップ120で別人が入浴したと判断した場合には、リスクレベルRLをクリアし(ステップ125)、同一人が再入浴した場合には、前回の入浴時に演算したリスクレベルRLをそのまま維持し(ステップ126)、図4のステップ106に進む。
これにより、今回の入浴で演算されるリスク量(リスクレベル)を前回の入浴時に演算したリスクレベルRLに累積加算して、このリスクレベルRLを更新する。これにより、前回の入浴時の真皮到達熱量をも勘案した低温やけど制御を行うことができる。
なお、前回の入浴と今回の入浴で入浴体積が変化したか否かを判断する代わりに、前回の入浴時に選択した相関データと今回の入浴時に選択した相関データが相違するか否かを判断してもよい。
本実施形態では、糖尿病患者が足湯を行なう場合を想定している。ここで足湯について説明する。足湯とは膝から下の部分を湯につけることを意味する。糖尿病患者は、足、特に膝から下の部分の血流が悪く、冷え切っているので、足湯で温めることが多々ある。特に段差付きの浴槽の場合には、段差に腰かけることができるので足湯に便利である。本実施形態では、浴槽6の水位が満水レベルより低く、循環金具6aの位置より高い場合を想定している。
なお、本実施形態では、入浴判断のための閾値(ステップ101で用いられる閾値)は、この閾値V0’より小さな値に設定されている。
上記のようにして、足湯の場合でもリスクレベルを演算して低温やけど防止動作を行うことができる。
糖尿病患者が服を脱いで足湯を行なった後、出浴して洗髪や体を洗って再入浴する場合、足には足湯時の真皮到達熱量の影響が残っている。本実施形態は、このような状況を想定した制御である。
本実施形態では、図5と似た制御ルーチンも実行する。図5と異なる点を説明する。図5のステップ120の前に足湯フラグがセットされているか否かを判断するステップを追加する。このステップで肯定判断した場合には、ステップ126に進み、リスクレベルRLを維持する。すなわち、前回の入浴で足湯が行われた事実を考慮し、ステップ120で設定された条件と無関係に、前回の入浴で演算されたリスクレベルRLに今回の入浴でのリスクレベルを累積加算する。
糖尿病患者は足に損傷がある場合が多く、入浴すると湯が汚れるため、家族の中で最後の入浴者となる。足湯で足を温めた後、そこで、足湯の後に再入浴を検出する場合には、同一人の再入浴と判断し、リスクレベルRLの累積演算を行うのである。
糖尿病患者が足湯で足を温めた後、注湯をして浴槽水位を満水レベルまたはそれに近いレベルにして全身浴を行ない、全身浴によって体全体が温まり体が動かせるようになったら、出浴して洗髪等を行うことが多い。本実施形態は、そのような状況を想定した制御である。
なお、浴槽6への注湯は、自動運転スイッチ61のオン、または浴槽6の上方に配置された給湯栓からの湯の落とし込みにより実行される。
上記注湯により水位が上昇している過程で、出浴する可能性がある。この場合、出浴を検出することができない。そこで、本実施形態では、第6実施形態と同様に図4、図5に似たルーチンを実行するとともに、図6のルーチンを実行する。以下、詳述する。
ステップ131で肯定判断した時には、フローセンサ16からの検出情報に基づき注湯量を積算する(ステップ132)。次に注湯が終了したか否か、すなわちフローセンサ16で流量を検出しなくなったか否かを判断する(ステップ133)。ここで否定判断した場合には上記積算を続ける。
出浴から再入浴まで浴室で過ごすと、体は冷えてくる。つまり、真皮層に到達した熱の放散がなされる。本実施形態では、再入浴時に、この冷えた分だけ前回入浴時に演算されたリスクレベルから減算してもよい。例えば出浴から再入浴までの経過時間が長いほど減算量が増大するように調節してもよい。
出浴時の過ごし方(体を洗い、洗髪するか、単に休むか等)により冷え方が異なる点に留意し、下記のようにすればより精度が高まる。
再入浴検出後、所定時間(2〜3分)経過した後でポンプを駆動し、ポンプ駆動後所定時間経過した後で湯温センサ26により浴槽湯温を検出する。体が冷えているほど前回検出した浴槽湯温からの低下が大きくなる。この低下分から自然放熱により想定される温度低下分を差し引いた値が大きいほど、減算量を大きくする。
なお、再入浴検出後に所定時間待ってからポンプを駆動するのは、入浴者の体と浴槽湯との間の熱交換が完了するのにある程度の時間を要するからである。
前述した全ての実施形態において、低温やけど防止制御に用いられる最初の浴槽湯温は、この時の検出湯温を用いてもよい。
上記実施形態では、メモリ52に2つの相関データD1,D2を記憶させ、入浴体積が閾値以上か否かで相関データを選択したが、相関データを体積に応じてより細かく設定してもよい。この場合、閾値V0”として標準体積例えば63リットルを設定する。閾値V0=32リットルと閾値V0”=63リットルとの間では、相関データの係数Kを1.4〜1.515の範囲で入浴体積に応じてシフトさせる。例えばリニアにシフトさせる。
K=1.4+(1.515−1.4)・(45−32)/(63ー32)=1.45
このように、係数Kを小さくすることにより、入浴体積が60リットルの人と同等の安全性を確保する。
夏に入浴する場合と、冬に入浴する場合とでは、浴槽湯温の下がり具合が異なる。そこで、外気温センサ(環境温度センサ)を用いて夏場のように外気温(環境温度)が高いほど係数Kを小さくなるようにシフトさせ、冬場のように外気温が低いほど大きくなるようにシフトさせる。外気温センサとしては、給湯装置(風呂装置)が設置してある場所に設けた凍結防止用の外気温サーミスタを用いてもよい。
本実施形態では、追焚終了時点だけの浴槽湯温の検出情報のみならず、追焚直前の浴槽湯温の検出情報を用いてリスクレベルを演算する。以下、詳述する。
自動運転モードでは、所定時間間隔でポンプを駆動して数十秒経過後に浴槽湯温を読み込み、この浴槽湯温が設定温度より0.5℃以上低い場合には追焚を行うようにしており、追焚直前の温度を正確に検出することができる。また、追焚スイッチオンと同時に開始される追焚時でも、ポンプ駆動開始から数十秒後経過後には、追焚の影響を受けない浴槽湯温、すなわち追焚直前の浴槽湯温を検出することができる。
本実施形態は、第11実施形態と同様にリスクレベルを遡及演算するが、ショートサーキット現象を想定している。
追焚時に循環金具6aに近距離で足を向けて入浴していると、往路管23を経て循環金具6aから浴槽6内に入った湯は,足に邪魔されて浴槽6内を循環せずに直ぐに循環金具6aに入り復路管22を流れる。このショートサーキット現象は、特に足の感覚が鈍い糖尿病患者等が入浴する時に見られる現象である。
(2)今回のポンプ駆動時初期に検出される復路管22内に滞留している水の温度Tcを求める。この滞留水の温度は浴槽湯温に比べて著しく低く例えば、30℃である。
(3)目標温度まで追焚を継続する。前述したように自動運転モードでの追焚と追い焚きスイッチオンに応答した追焚では目標温度が異なるので、分けて説明する。
(3−1)自動運転モードにおける追焚の場合
自動運転モードでの追焚では、目標温度が設定温度であり、この設定温度になるまで追焚きを行う。上記ショートサーキット現象が生じている場合には、追焚の燃焼熱が浴槽の湯全体に行き渡らず、比較的短時間に復路管22を流れる湯の検出湯温に反映されて設定温度に到達するので、追焚燃焼が停止される。この過程で、ポンプ24は駆動し続けているので、検出温度が直ぐに上記設定温度より低下し、これに応答して追焚燃焼が再開される。これを繰り返すことにより、浴槽湯温が設定温度に到達する。
(3−2)追焚スイッチオンに応答しての追焚の場合
追焚スイッチオンに応答した追焚の場合には、ポンプ駆動と同時に追焚が開始されるが、追焚開始前の浴槽湯温を仮決定してこれより1℃高い目標温度を定める必要がある。ショートサーキット現象が生じていると、追焚直後を除いて比較的早期に検出湯温が乱高下する。そこで、追焚直後の所定時間(追焚循環回路の滞留水の温度を検出する時間)を待ち、その後で検出される湯温のうち最低値を上記「追焚開始前の浴槽湯温」と仮決定し、これより1℃高い目標温度を定めて追焚を行なう。
追焚終了時点での浴槽6および追焚循環回路20内の湯の総熱量Qaは下記式から求められる。
Qa=(Wx+Wy)Ta (4)
ここでWxは前述したように浴槽湯量、Wyは追焚循環回路20の水量(復路管22、往路管23と、受熱管21を含む器具内の容積の合計)、Taは追焚終了時点での検出浴槽湯温である。
さらに、追焚直前の浴槽湯および追焚循環回路20の水の総熱量Qbは下記式から求められる。
Qb=Wx・Tb+Wy・Tc (5)
ここでTbは追焚直前の浴槽湯温、Tcは追焚直前の追焚循環回路20内の水の温度(ポンプ駆動直後に検出される)である。
追焚に費やした燃焼熱量をΔQとすると下記式が成立する。
Qa=Qb+ΔQ (6)
上記式(4)〜(6)から、追焚直前の浴槽湯温Tbを求める下記式が得られる。
Tb={(Wx+Wy)Ta−ΔQ−Wy・Tc}/Wx (7)
なお、追焚循環回路20の容量Wyは最大値を用いるのが好ましい。Tbが最も高く演算されるからであり、これにより低温やけど防止制御を安全サイドにシフトできるからである。
Tb={(250+5.64)×44.5−325−5.64×30)/(250)
=43.5℃
入浴時にじっとしている場合には、体表面から湯にかけて温度勾配が生じる。すなわち、浴槽湯温より低い温度の湯が体表面に接する。これに対して入浴中に体を激しく動かすと温度勾配は生じず常に新しい湯が体表面に接する。そのため、前者に比べて後者の場合の方が真皮到達熱量が多くなる。そこで、水位センサ33の水位情報に基づき、浴槽水位が閾値より大きく変動している場合には、相関データを安全側にシフトさせる(係数Kを小さくして、上限入浴時間を減じるように調整する)。
浴槽6にジャグジー部や白濁(マイクロバルブ)を発生させるマイクロバルブ発生部(いずれも周知であるので図示せず)を設置した風呂装置の場合には、上記と同様の理由により、リモコンからのこれらジャグジー運転や白濁運転の信号を受けて、相関データを安全側にシフトさせる(係数Kを小さくして、上限入浴時間を減じるように調整する)。
さら湯に入浴すると発汗量が多いことは知られている。発汗すると、真皮に到達した熱量を放出することができる。これに対して、入浴剤を入れたり、2番目以降の入浴または前日の残り湯を用いる場合には、イオン量、炭酸等が多くなり、入浴時の発汗量が減少し、熱量の放出量が減少する。
そこで、追焚循環回路20に導電度センサを設け、この導電度情報に基づき相関データを調整する。すなわち、導電度大(抵抗小)の場合には、発汗量が小さいので、相関データを安全側にシフトさせる(係数Kを小さくする)。
本実施形態は、蛇口から浴槽6へ湯を落とし込み、その湯で足湯を行い、その後で自動運転スイッチ61をオンして全身浴を行う場合を想定した制御である。
自動運転スイッチ61のオン時に、その直前の給湯時の設定温度と、給湯量と、給湯終了から自動運転スイッチオンまでの時間を読み込む。これと同時に第1の量例えば10リットルを注湯する。これは、追焚循環回路20に湯を満たしポンプ24の空回りを予防するためである。次に、ポンプ24を駆動し、所定時間(数秒)後に水流スイッチ25がオンするか否かを判断する。オンの場合には、上記10リットルを含む浴槽6の残水の水位が、循環金具6aより高いと判断し、オフの場合には、この残水の水位が循環金具6aより低いと判断する。
上記自動運転スイッチオン時の浴槽温度は、上記と同様に演算される。すなわち、合計100リットルの注湯終了時の浴槽水位に対応する浴槽湯量と検出浴槽温度の積により得られる熱量から注湯熱量(100リットルの注湯量に注湯温度を乗じた熱量)を減じ、これを注湯前の残水量(注湯後に検出された浴槽水位に対応する浴槽湯量―注湯量)で除することにより得られる。
家族が入浴を済ませた後で最後に、糖尿病患者が残湯で服を着たまま足湯を行うことがある。
この場合、浴槽の湯が一部排水され、浴槽水位は足湯に適した所望水位になる。この排水時の水位センサからの検出水位の低下情報に基づき、自動運転モードを停止する。
上記浴槽水位が循環金具より上で排水が終了した場合、その後の水位変化を監視する。やがて足が浴槽に入り、その分水位が上昇した時には、この水位上昇検出時点を入浴開始時点として特定する。直前の検出湯温に基づいてリスクレベルを演算する。その後、追焚スイッチオンに応答して追焚がなされた時には、この追焚の終了時点の検出湯温を用いて演算する。相関データと係数は1.4を用いる。リスクレベルが閾値に達した時の低温やけど防止制御は前述の第1〜第3実施形態と同様である。なお、この場合、所定時間間隔でポンプを駆動して浴槽湯温を検出し、この検出湯温を用いてリスクレベルを演算してもよい。ここまでの制御は、第5実施形態と似ている。
浴槽水位が循環金具6aより下の場合には出浴を検出できないが、リモコン運転スイッチ60aがオンのままであれば足湯が継続していると判断し、オフされた場合には、出浴と判断し上記リスクレベルをクリアし、制御を終了する。
本発明は、水位センサを搭載しない風呂装置にも適用できる。この風呂装置で自動運転スイッチ61がオンされると、浴槽水位を設定水位にする代わりに設定注湯量による注湯を行う。浴槽に残水がある場合には設定注湯量から残水量を差し引いた量の注湯を行う。残水量検出については後述する(第19実施形態参照)。
自動運転モード実行中の追焚タイミングを比較的短時間間隔例えば10分間隔にする。ポンプ駆動から所定時間経過後に浴槽湯温を検出し、この検出湯温が設定温度より0.5℃未満の低下であれば追焚せず、それより低下している場合には追焚を行う点は前述の実施形態と同様である。
上記検出湯温の設定温度からの低下が自然放熱で見込まれる温度低下を越えていると判断した時には、前回の追焚タイミング(ポンプ駆動時)から今回の追焚タイミングまでの間に入浴があったものと判断し、その中間の時点または前回の追焚終了時点を入浴開始時点と判断する。
新たに別の人が入浴して浴槽湯温が低下した時には、新たに入浴開始時点を特定してリスクレベルをクリアし、新たにリスクレベルの演算を開始する。
上記水位センサ不搭載の風呂装置において、蛇口から浴槽6へ湯を落とし込み、この湯で足湯を行った後で自動運転スイッチ61をオンすることにより全身浴に移行する場合を想定して下記の制御を行うことができる。
最後に、設定注湯量から上記自動運転スイッチオン前の浴槽残水量を差し引いた量の注湯を行い、この注湯の過程およびその後出浴するまでのリスクレベルを上記足湯でのリスクレベルに累積加算する。
上記水位センサ不搭載の風呂装置において、一部排水した後の残湯で足湯を実行する場合を想定した制御について説明する。
この場合、水位センサが無いので、直接的には排水を検出できず、足が浴槽に入ったことも検出できない。そこで下記のような手段を採用する。
自動運転スイッチ61がオンされている場合には、所定時間間隔(10分間隔)の追焚タイミングでポンプを駆動し、水流スイッチがオンするか否かを監視する。水流スイッチオンは前述したように浴槽水位が循環金具6aより上にあることを意味する。水流スイッチがオンと判断した場合には、浴槽湯温を検出するとともに、この浴槽湯温が設定温度より低い場合には追焚を実行する。前述したように、この時の検出温度により、入浴したか否かを判断することができ、この追焚時の温度勾配により足湯(または半身浴)か全身浴かを判断することができる。
上記実施形態では風呂装置と給湯装置がガスバーナと熱交換器を共有しているが、これら構成をそれぞれ別個に装備してもよい。
自動運転モードを実行しない手動操作による風呂装置にも適用できる。
給湯回路を備えておらず、追焚循環回路だけを備えた風呂装置にも適用できる。
追焚は、貯湯槽に蓄えられた高温の湯中から熱をもらうことで行うものであっても良い。
なお、浴室温度センサとして、浴室リモコンにサーミスタを付け、このサーミスタからの温度情報を用いても良いし、浴室に持って入ったスマホから浴室温度情報を受けても良い。
B 給湯装置
2 熱交換部(加熱部)
6 浴槽
6a 循環金具
10 給湯回路
20 追焚循環回路
24 ポンプ
26 湯温センサ
30 注水手段
33 水位センサ
51 演算制御部
52 メモリ
53 タイマ
60a リモコン運転スイッチ
61 自動運転スイッチ
62 追焚スイッチ
66、76 音声報知部(報知手段)
Claims (9)
- 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
上記相関データは、浴槽湯温をT、上限入浴時間をP、基準浴槽湯温をTs、この基準浴槽湯温Tsでの上限入浴時間Ps,係数をKとしたときに、P=Ps×K(Ts−T) で表され、上記係数Kが2未満であることを特徴とする風呂装置。 - 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
上記演算制御部は、上記相関データに基づいて上記入浴中の浴槽湯温に対応する上限入浴時間を求め、この上限入浴時間に対する上記浴槽湯温での入浴時間の比を、リスク量として求め、上記浴槽湯温毎のリスク量の積算値を上記リスクレベルとして求めることを特徴とする記載の風呂装置。 - 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
上記演算制御部は、上記入浴時間を単位時間に分割し、単位時間毎に上記相関データに基づいて上記入浴中の浴槽湯温に対応する上限入浴時間を求め、この上限入浴時間に対する上記単位時間の比を、リスク量として求め、この単位時間毎のリスク量を、上記入浴時間にわたって積算することにより、上記リスクレベルを求めることを特徴とする風呂装置。 - 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
さらに自動運転スイッチと追焚スイッチを備え、
上記演算制御部は、自動運転スイッチのオン状態において、所定時間間隔毎に追焚タイミングを設定して、ポンプを駆動し、浴槽湯温が設定温度になるように追焚を実行し、さらに、上記追焚スイッチのオン時には、他の追焚タイミングとしてポンプを駆動するとともに設定温度とは無関係に浴槽湯温が目標湯温上昇分だけ上昇するように追焚を実行し、上記リスクレベルが高くなるにしたがって、上記追焚スイッチのオンに応答して追焚できる回数を減じることを特徴とする風呂装置。 - 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
上記演算制御部は、出浴と判断した後に再び入浴有りと判断した時には、同一人が再入浴したのか、別人が入浴したのかを判断し、同一人が再入浴したと判断した時には、前回の入浴時に演算した上記リスクレベルに、今回の入浴により演算するリスクレベルを累積加算し、別人が入浴したと判断した時には、前回の入浴時に演算したリスクレベルをクリアし、新たに今回の入浴でのリスクレベルを演算することを特徴とする風呂装置。 - 浴槽に接続される追焚循環回路と、この追焚循環回路に設けられたポンプ、加熱部および湯温センサと、メモリと、演算制御部とを備えた風呂装置において、
上記メモリは、浴槽湯温と上限入浴時間との関係を表す低温やけど防止のための相関データを記憶し、
上記演算制御部は、上記ポンプを駆動させることにより浴槽の湯を上記追焚循環回路を介して循環させ、上記湯温センサからの浴槽湯温の検出情報に応じて上記加熱部からの熱を供給することにより、追焚を実行するとともに、
ア.浴槽への入浴の有無を判断し、
イ.入浴中の低温やけどのリスクレベルを、上記湯温センサからの検出情報に基づく浴槽湯温と、入浴時間と、上記メモリに記憶された上記相関データに基づき演算し、
ウ.上記演算されたリスクレベルに基づき、低温やけど防止のための動作を実行し、
上記演算制御部は、自動運転スイッチオンに応答して、その直前の給湯時の給湯量、給湯設定温度と、給湯終了から上記自動運転スイッチオンまでの時間を読み込むとともに、所定量の湯を浴槽に注湯した後に、浴槽湯量を検出または演算し、この浴槽湯量から上記所定量を差し引いた値が、上記給湯量に対応する場合には、足湯があったものと判断して、給湯終了時点から自動運転スイッチオンまでの足湯によるリスクレベルを遡及演算することを特徴とする風呂装置。 - さらに自動運転スイッチと追焚スイッチを備え、
上記演算制御部は、自動運転スイッチのオン状態において、所定時間間隔毎に追焚タイミングを設定して、ポンプを駆動し、浴槽湯温が設定温度になるように追焚を実行し、さらに、上記追焚スイッチのオン時には、他の追焚タイミングとしてポンプを駆動するとともに設定温度とは無関係に浴槽湯温が目標湯温上昇分だけ上昇するように追焚を実行し、上記リスクレベルが高くなるにしたがって、上記追焚スイッチのオンに応答して追焚できる回数を減じることを特徴とする請求項1,2,3,5のいずれかに記載の風呂装置。 - 上記演算制御部は、上記リスクレベルに対応した追焚可能回数を、設定温度が高くなるにしたがって少なくなるように設定することを特徴とする請求項7に記載の風呂装置。
- 上記追焚循環回路には水位センサが設けられ、
上記演算制御部は、上記水位センサで検出される浴槽水位に基づき、入浴と出浴を判断するとともに、検出水位の上昇値に基づいて入浴者の湯に漬かっている体積を演算し、この体積を閾値と比較し、この閾値より大きい場合には大人の全身浴と判断して上記係数Kを第1の値に設定し、この閾値より小さい場合には大人の半身浴または子供の入浴と判断して、上記係数Kを上記第1の値より小さな第2の値に設定することを特徴とする請求項1に記載の風呂装置。
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