第1の発明の給湯機は、湯水を加熱する熱源と、熱源の出力を調節する出力操作部と、熱源で加熱した温水を吐出する吐出部と、異なる温度の湯水を交互に出湯する運転動作を開始する温冷スイッチとを備えたことにより、使用者がシャワー浴を行った場合に、異なる温度の湯水が交互に出湯するシャワー浴を行うことができるので、シャワー浴を行っている最中の心拍数を低下させ、心臓の負担を軽減して快適性を向上させることができる。
第2の発明の給湯機は、特に第1の発明において、出力操作部で調節した出力で湯水を加熱して吐出部から湯水を出湯させる給湯機であって、温冷スイッチを操作して温冷浴運転動作を開始したときは、熱源の出力を第1の所定時間毎に変化させることにより、使用者は第1の所定時間毎に暖かい温度の湯水と低温度の湯水とを交互に浴びることができ、快適性を向上させることができる。
第3の発明の給湯機は、湯水を加熱する熱源と、熱源で加熱した温水の温度を検出する温度検出手段と、熱源から出湯する温度を調節する温度操作部と、熱源で加熱した温水を吐出する吐出部と、異なる温度の湯水を交互に出湯する運転動作を開始する温冷スイッチとを備えたことにより、使用者がシャワー浴を行った場合に、異なる温度の湯水が交互に出湯するシャワー浴を行うことができるので、シャワー浴を行っている最中の心拍数を低下させ、心臓の負担を軽減して快適性を向上させることができる。
第4の発明の給湯機は、特に第3の発明において、温度操作部で設定した温度となるように熱源の出力を調節して吐出部から湯水を出湯させる給湯機であって、温冷スイッチを操作して温冷浴運転動作を開始したときは、熱源の出力を第1の所定時間毎に変化させることにより、使用者は第1の所定時間毎に暖かい温度の湯水と低温度の湯水とを交互に浴びることができ、快適性を向上させることができる。
第5の発明の給湯機は、特に第3または第4の発明において、温冷浴モード時の低温側の温度を設定可能に構成したことにより、給水される湯水の温度が低すぎても、低温側の温度を設定することができるので、快適性を損なうことがない。
第6の発明の給湯機は、特に第1から第5のいずれかの発明において、第1の所定時間を変更する所定時間変更手段を備えたことにより、使用者の好みに応じて時間を設定することができ、使用性が向上する。
第7の発明の給湯機は、湯水を加熱する熱源と、熱源で加熱した温水の温度を検出する温度検出手段と、熱源から出湯する第1の所定温度を設定する温度操作部と、熱源で加熱した温水を吐出する吐出部と、吐出部からの出湯を開始する出湯スイッチと、吐出部へ供給される湯水の温度を検知して熱源への通電を制御する自動温度調節器と、異なる温度の湯水を交互に出湯する温冷浴運転動作を開始する温冷スイッチとを備え、出湯スイッチを操作して吐出部からの出湯を開始すると、温度検出手段で検出する温度が、温度操作部で設定した第1の所定温度となるように熱源の出力を調節して吐出部から湯水を出湯させるとともに、温冷スイッチを操作して温冷浴運転動作を開始すると、自動温度調節器で検知する温度が第2の所定温度以下であれば熱源への通電を開始し、第3の所定温度以上であれば熱源への通電を停止することにより、使用者がシャワー浴を行った場合に、異なる温
度の湯水が交互に出湯する温冷浴を行うことができるので、シャワー浴を行っている最中の心拍数を低下させ、心臓の負担を軽減して快適性を向上させることができる。
第8の発明の給湯機は、湯水を加熱する熱源と、熱源の出力を調節する出力操作部と、熱源で加熱した温水を吐出する吐出部と、吐出部からの出湯を開始する出湯スイッチと、吐出部へ供給される湯水の温度を検知して熱源への通電を制御する自動温度調節器と、異なる温度の湯水を交互に出湯する温冷浴運転動作を開始する温冷スイッチとを備え、出湯スイッチを操作して吐出部からの出湯を開始すると、出力操作部で設定した出力となるように熱源の出力を調節して吐出部から湯水を出湯させるとともに、温冷スイッチを操作して温冷浴運転動作を開始すると、自動温度調節器で検知する温度が低設定温度以下であれば熱源への通電を開始し、高設定温度以上であれば熱源への通電を停止することにより、使用者がシャワー浴を行った場合に、異なる温度の湯水が交互に出湯する温冷浴を行うことができるので、シャワー浴を行っている最中の心拍数を低下させ、心臓の負担を軽減して快適性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における給湯機の外観正面図であり、図2は要部詳細図であり、図3は、本実施の形態1における給湯機の構成図である。まず図1〜図3を用いて、本実施の形態1における給湯機の外観構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態における給湯機は、外郭を構成する筐体1と、筐体1内の給湯配管14から外部に湯が出湯する給湯口2と、筐体1内の給水配管15へ湯水を供給する給水口3とを有している。
そして給湯口2には給湯経路の一部を構成するシャワーホース4が接続され、シャワーホース4の端部には吐出部であるシャワーヘッド5を備えており、給湯機の使用時には、シャワーヘッド5から使用者へ向かって湯水が吐出される。
また、給水口3には給水量を調節する流量調節バルブ6が取り付けられ、給水源から入水管7を介して給水口3へ給水される給水量を調節する。通常、給湯機を設置した時に流量調節バルブ6を操作して給水量を設定するが、給湯機の使用時であっても、使用者が流量調節バルブ6を操作することで、給湯機への給水量を設定することができる。
また、筐体1の正面にはシャワーヘッド5からの温水の出湯を開始/停止するための出湯スイッチ8を有しており、給湯機の停止時から使用者が出湯スイッチ8を1度押すと、シャワーヘッド5から温水が吐出し、さらにもう一度出湯スイッチ8を押すと、シャワーヘッド5から吐出中の温水が停止する。
また、筐体1の内部には、給水口3から供給される低温水を加熱して温水を生成する熱源であるヒータ13を有しており、使用者はヒータ13の出力を直接変更することができる。そのため、筐体1の正面にはヒータ13の出力を変更する出力操作部である熱源調整ボリューム9を有している。
さらに、図1および図2に示すように、ONボタン10aおよびOFFボタン10bを備えた温冷スイッチ10を有しており、さらにONボタン10aを押した時に点灯する温冷ランプ11を有している。つまり、温冷スイッチ10がONになっているときには、温冷ランプ11が点灯することによって、使用者は温冷スイッチ10がONになっていることが分かる。
また、図3に示すように、筐体1の内部には、湯水を少量貯めるタンク12と、湯水を加熱する熱源であるヒータ13が配設されており、タンク12の内部にヒータ13を配置している。また、タンク13で加熱された温水を給湯口2へ導くための給湯配管14と、給水口3から低温水をタンク13へ導くための給水配管15とを有している。給水配管15はタンクの底部に接続され、給湯配管14の端部はタンク12内に埋設され、タンク12の上部の温水が供給されるようになっている。
そして、給水配管15には供給される水量を検出するための流量検出手段である流量センサ16と、給水配管15の水流路の開閉を行う止水栓17が設けられており、止水栓17が開くとタンク12へ給水され、止水栓17が閉じるとタンク12への給水が停止する。さらに、流量調節バルブ6を操作することによって給水口3へ供給される湯水の流量を調節する流量調節弁23を筐体1の外部に設けている。
さらに、ヒータ13の制御を行うために電子部品等で構成される電源制御装置18が設けられ、電源制御装置18はヒータ通電制御素子19を介してヒータ13の電力制御を行っている。また、熱源調整ボリューム9によって決定された出力となるようにヒータ13の出力制御を行う電子部品等で構成される熱源制御装置20、温冷スイッチ10からの支持を受けてヒータ13の制御を行う電子部品等で構成される温冷水制御装置21が設けられている。
また、外部電源から各構成部品への電源供給を行う電源スイッチ22が設けられており、出湯スイッチ8を操作することによって電源スイッチ22のON・OFFを行う。なお、本実施の形態では、電源制御装置18、熱源制御装置20、温冷水制御装置21と3つの制御装置を設けて説明するが、これらが一体的に構成された制御装置であっても問題はない。また、それぞれの制御装置はマイクロコンピュータおよびその周辺を構成する電子部品で構成されていてもよい。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用について説明する。
本実施の形態の給湯機を使用する場合、まず、出湯スイッチ8を一度押す。出湯スイッチ8が押されると、止水栓17が開栓するとともに、電源スイッチ22がオンして各構成部品への電源供給が開始する。そして、止水栓17が開栓した結果、給水口3へ給水が開始され、流量センサ16で給水流量を検知し、流量センサ16で所定流量(例えば、毎分1L)を検知すると、ヒータ通電制御素子(例えば、トライアック)19を介して電源制御装置18がヒータ13の電力制御を行う。
図4は、シャワーヘッド5からの温水出湯と、ヒータ出力との関係を示した図であり、図4(a)は通常のシャワー浴時のヒータ出力状態図、図4(b)は温冷スイッチがオンした温冷浴時のヒータ出力状態図である。なお、本実施の形態の給湯機において、使用時のヒータ13の出力は、使用者が熱源調整ボリューム9で設定した値となっている。
まず、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴について説明する。本実施の形態の給湯機は、使用者が熱源調整ボリューム9を操作して、好みの温度になるようにヒータ13の出力を調整するものである。そのため使用者はシャワーヘッド5から吐出される温水を直接触りながら、熱源調整ボリューム9を操作して温度調節を行う。つまり、シャワーヘッド5から吐出される温水を触って、熱すぎれば熱源調整ボリューム9でヒータ13の出力を下げる方向に調整し、冷たすぎれば熱源調整ボリューム9でヒータ13の出力を上げる方向に調整する。なお、熱源調整ボリューム9を下げる方向の最終点まで回すと、ヒータ13の出力はゼロとなり、シャワーヘッド5からは加熱されていない湯水が出湯する
ことになる。
そこで、まず使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、シャワーヘッド5から吐出される温水の温度を直接触れながら、熱源調整ボリューム9でヒータ13の出力を調整する。なお、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5から吐出された温水が適温であれば、熱源調整ボリューム9を操作する必要はない。
図4(a)に示すように、温冷スイッチ10がOFFしている時は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を開始しても、ヒータ13の出力は設定した値で固定されて温水が出湯し、再度、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がオンの時の温冷浴モードでのシャワー浴について説明する。なお、本実施の形態の温冷浴モードとは、シャワーヘッド5から湯水が出湯中に、ヒータ13の出力が異なる2つの値に所定時間毎に変化するモードであり、これによって、使用者は異なる温度の湯水を所定時間毎に浴びることができるものである。
図4(b)は、温冷スイッチ10のONボタン10aを押した時のヒータ13の出力状態図である。図4(b)に示すように、まず出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、熱源調整ボリューム9を操作することによって、ヒータ13の出力を調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を適温に設定する。この時、まだONボタン10aは押されていないので、常にヒータ13の出力は、熱源調整ボリューム9で設定した値となるように維持される。
次に、シャワーヘッド5からの出湯を継続した状態でONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。そして温冷水制御装置21は、ONボタン10aが押されてから所定時間をカウントし始め、第1の所定時間である所定時間αが経過した時にヒータ13の出力をゼロに設定する(ヒータ13への通電を停止する)。
そしてヒータ13への通電を停止してから、温冷制御装置21は所定時間をカウントし始め、再度、所定時間αが経過した時にヒータ13への通電を開始し、熱源調整ボリューム9で設定したヒータ出力とする。そして、ヒータ13への通電を再開したら、再度、所定時間αをカウントし始めて、上記動作を繰り返す。なお、本実施の形態では、所定時間αに30秒を設定しており、30秒ごとに高温水と低温水とを交互に浴びることができる。
図5は、温冷スイッチ10をOFFしている時の連続浴と、温冷スイッチ10をONしている時の温冷浴のそれぞれの心拍数の状態を示した図である。図5で示す実験では、10分間のシャワー浴を行い、シャワー浴中の心拍数の測定を行った。なお、図5に示す折れ線グラフPは連続浴(温冷スイッチ10がOFF)時の心拍数の変化を示し、折れ線グラフQは温冷浴(温冷スイッチ10がON)時の心拍数の変化を示している。
そして連続浴時には、シャワーの温度は38℃とし10分間シャワー浴を行い、温冷浴時には、シャワーの高温側の温度は38℃、低温側の温度は25℃として、30秒間隔で38℃の湯水と25℃の湯水を交互にシャワーヘッド5から出湯させて10分間シャワー浴を行った。その結果、連続浴時の平均心拍数は92bpmであったのに対し、温冷浴時の平均心拍数は80bpmであった。
また、図6は、温冷スイッチ10をOFFにしている時の連続浴と、温冷スイッチ10をONにしている時の温冷浴のそれぞれの心拍数の状態を示した図である。また、図7(a)(b)は連続浴時および温冷浴モード時の平均心拍数を示した図である。図6および図7に示す実験では、温冷スイッチ10がOFFの時と、ONの時の健康な男性による心拍数の変化を測定した。具体的には、始めに5分間の運動を行い、その後、1分間の休憩を挟んで、10分間のシャワー浴を行うという一連の行動について心拍数の測定を行った。なお、図6に示す折れ線グラフXは連続浴時の心拍数の変化を示し、折れ線グラフYは温冷浴時の心拍数の変化を示している。
図6、図7(a)(b)に示すように、連続浴および温冷浴ともに運動時の平均心拍数は、140bpmであった。そして、運動後、1分間の休憩の後、10分間のシャワー浴を行った。その結果、温冷スイッチ10がOFFの時の連続浴時(シャワー温度は38℃)は、平均心拍数が115bpmであったのに対して、温冷スイッチ10がONの時の温冷浴モード時は、平均心拍数98となり、連続浴時に比べて心拍数が低下していることが分かる。なお、温冷浴モード時の高温側の温度は38℃、低温側の温度は25℃、所定時間αは30秒として心拍数の測定をおこなっている。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電を所定時間α毎にON/OFFすることによって、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、図5〜図7に示すように、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができ、心拍数が低いということは疲労回復にも効果がある。
また、所定時間毎にヒータ13への通電を停止するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2における給湯機の外観正面図であり、図9は要部外観図である。また、図10は実施の形態2における給湯機の構成図である。なお、実施の形態1と同じ部位については、実施の形態1と同じ符号を付してその説明を省略する。実施の形態1と異なるところは、実施の形態1がヒータ13の出力を直接調節したのに対して、実施の形態2では、出湯温度を調節してヒータ13の出力を調節している。
図8〜図10に示すように、本実施の形態では、シャワーヘッド5から出てくる温水の温度を調節する温度操作部である温度ボリューム30と、ヒータ13で加熱した湯の温度を検出する温度検出手段である温度センサ31とを備えている。そしてシャワー浴時には、使用者は温度ボリューム30を操作することによって温度THを設定し、温度センサ31で検出する温度が設定した温度THとなるようにヒータ13の出力が調節される。また、温度センサ31はタンク12内に配設され、給湯配管14に供給する湯水の温度を検出している。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用について説明する。
本実施の形態の給湯機を使用する場合、まず、出湯スイッチ8を一度押す。出湯スイッ
チ8が押されると、止水栓17が開栓するとともに、電源スイッチ22がオンして各構成部品への電源供給が開始する。そして、止水栓17が開栓した結果、給水口3へ給水が開始され、流量センサ16で給水流量を検知し、流量センサ16で所定流量(例えば、毎分1L)を検知すると、ヒータ通電制御素子(例えば、トライアック)19を介して電源制御装置18がヒータ13の電力制御を行う。
図11は、温冷スイッチ10がOFFの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。まず、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴について説明する。本実施の形態の給湯機は、使用者が温度ボリューム30を操作して、好みの温度に設定する。そして温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した温度THとなるようにヒータ13の出力を調整するものである。
そこで、まず使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、温度ボリューム30を操作して温度を設定する。その結果、図11に示すように、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を開始しても、温冷スイッチ10がOFFしている時は、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定された設定温度THとなるようにヒータ13の出力が調節される。
そして、再度、使用者が出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がオンの時のシャワー浴について説明する。図12は、温冷スイッチ10がONの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、温度ボリューム30を操作することによって設定温度THを調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を適温に設定する。
次に、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。そして温冷水制御装置21は、ONボタン10aが押されてから所定時間をカウントし始め、ONボタン10aが押されてから第1の所定時間である所定時間αの間は、温度センサ31で検出される温度が設定温度THとなるように、ヒータ13の出力が調節される。
そして、所定時間αが経過すると、ヒータ13の出力をゼロに設定する(ヒータ13への通電を停止する)。その結果、温度センサ31で検出される温度は徐々に低下し、給水配管15を通して供給される湯水の給水温度となる。
そしてヒータ13への通電を停止してから、温冷制御装置21は所定時間をカウントし始め、再度、所定時間αが経過した時にヒータ13への通電を開始し、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した設定温度THとなるようにヒータ13の出力が調節される。そして、ヒータ13への通電を再開したら、再度、所定時間αをカウントし始めて、上記動作を繰り返す。なお、本実施の形態では、所定時間αに30秒を設定しており、30秒ごとに高温水と低温水とを交互に浴びることができる。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電を所定時間α毎にON/OFFすることによって、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13への通電を停止するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
(実施の形態3)
図13は、実施の形態3の給湯機の正面外観図であり、図14は要部外観図である。なお、実施の形態1および実施の形態2と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。また、給湯機の構成は実施の形態2と同じであり、図10に示す。実施の形態2と異なる箇所は、温冷浴モード時の低温側の温度を設定できる低温設定手段である低温設定ボリューム40を設けたことである。
実施の形態1および実施の形態2では、温冷浴モードの低温は、ヒータ13の出力を停止することによって、シャワーヘッド5から給水された湯水を加熱することなく、そのまま出湯していた。
しかしながら、給水された湯水の温度があまりにも低すぎた場合には、シャワーヘッド5から吐出される湯水の温度も低すぎるため、使用者によっては、冷たすぎて不快感を感じてしまう場合がある。そこで、本実施の形態では、温冷浴モードの低温側の温度も設定できるようにして、使用者の快適性を向上させている。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用を説明する。また、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴については、実施の形態2と同じであるため、説明は省略する。以下、本実施の形態3の温冷スイッチ10がオンの時のシャワー浴について説明する。図15は、温冷スイッチ10がONの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、温度ボリューム30を操作することによって設定温度を調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を適温に設定する。そして、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。
次に、使用者は温冷浴モードの低温側の温度TLを設定するために、低温設定ボリューム40を操作する。低温設定ボリューム40は、温度ボリューム30で設定した温度THとの差T1を設定することができるものである。つまり、低温設定ボリューム40を操作することによって、温度ボリューム30で設定した設定温度THとの差T1を設定し、温度ボリューム30で設定した温度THから、低温設定ボリューム40で設定した温度T1を差し引いた温度を、温冷浴モード時の低温側の温度TLと設定することができる。このように本実施の形態では、TL=TH−T1という関係式を有する。
例えば、温度ボリューム30で設定温度を42℃に設定し、低温設定ボリューム40で5℃と設定すると、温冷浴時にシャワーヘッド5から出湯する湯水の温度は、高温側が42℃、低温側が37℃(=42℃−5℃)となり、所定時間毎に変化する。
そして温冷水制御装置21は、ONボタン10aが押されてから所定時間をカウントし
始め、ONボタン10aが押されてから第1の所定時間である所定時間αの間は、温度センサ31で検出される温度が設定温度となるように、ヒータ13の出力が調節される。
そして、所定時間αが経過すると、温度センサ31で検出される温度が、温度ボリューム30で設定した設定温度から低温設定ボリューム40で設定した温度を差し引いた温度となるようにヒータ13の出力が調節される。その結果、温度センサ31で検出される温度は徐々に低下し、温度センサ31で検出する温度が、設定した低温温度となるようにヒータ13の出力が調節される。
そしてヒータ13への通電を停止してから、温冷制御装置21は所定時間をカウントし始め、再度、所定時間αが経過した時にヒータ13への通電を開始し、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した温度となるようにヒータ13の出力が調節される。そして、ヒータ13への通電を再開したら、再度、所定時間αをカウントし始めて、上記動作を繰り返す。なお、本実施の形態では、所定時間αに30秒を設定しており、30秒ごとに高温水と低温水とを交互に浴びることができる。
なお、低温設定ボリューム40で設定できる温度は、3℃以上で設定できる方が好ましい。これは、高温側と低温側の温度差が大きいほど、心拍数の低下を確認することができるからである。
図16は、温冷スイッチ10をOFFにしている時の連続浴と、温冷スイッチ10をONにしている時の温冷浴のそれぞれの心拍数の状態を示した図である。なお、図16に示す折れ線グラフAは連続浴時の心拍数の変化を示し、折れ線グラフBは温冷浴モード時の心拍数であって高温側と低温側の温度差が5℃の時の変化を示し、折れ線グラフCは温冷浴モード時の心拍数であって高温側と低温側の温度差が11℃の時の変化を示している。
また、図17(a)(b)(c)は連続浴時および温冷浴モード時の平均心拍数を示した図である。本実施の形態では、温冷スイッチ10がOFFの時と、ONの時の健康な男性による心拍数の変化を測定した。具体的には、始めに5分間の運動を行い、その後、1分間の休憩を挟んで、10分間のシャワー浴を行うという一連の行動について心拍数の測定を行った。
図16、図17(a)(b)(c)に示すように、連続浴時および温冷浴時ともに運動時の平均心拍数は、140bpmであった。そして、5分間の運動後、1分間の休憩の後、10分間のシャワー浴を行った。その結果、温冷スイッチ10がOFFの時の連続浴時(シャワー温度は40℃)は、平均心拍数が117bpmであった。
一方、温冷スイッチ10がONの時であって、高温側のシャワー温度が40℃、低温側のシャワー温度が35℃の時の平均心拍数は110bpmとなり、高温側のシャワー温度が40℃、低温側のシャワー温度が29℃の時の平均心拍数は101bpmとなった。このように、温冷浴モード時の平均心拍数は、連続浴時の平均心拍数に比べて低下していることが分かる。なお、温冷浴モード時の所定時間αは30秒として心拍数の測定をおこなっている。
さらに、高温側のシャワー温度と低温側のシャワー温度との差が5℃(=40℃−35℃)の時よりも、高温側のシャワー温度と低温側のシャワー温度との差が11℃(=40℃−29℃)の時の平均心拍数の方が低くなっていることが分かる。
このように、図16から高温側と低温側の温度差が大きい程、平均心拍数が低くなっていることが分かるが、あまりにも低温側が低すぎると、使用者によっては不快感を感じて
しまうので、本実施の形態のように、使用者が高温側のシャワー温度と低温側のシャワー温度との差を設定可能に構成することによって、使用者の好みに合わせた給湯機を提供することができる。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電を所定時間α毎にON/OFFすることによって、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、図16、図17に示すように、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13への通電を停止するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
さらに、温冷浴モードの高温側と低温側の両方の温度を設定することができるので、使用者に合わせて設定することができ、誰が使用しても快適な給湯機を提供することができる。
(実施の形態4)
図18は、実施の形態4の給湯機の正面外観図であり、図19は要部外観図である。なお、実施の形態1〜実施の形態3と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。また、給湯機の構成は実施の形態2と同じであり、図10に示す。他の実施の形態と異なる箇所は、第1の所定時間である所定時間αを変更可能に構成したことである。つまり、図18および図19に示すように、本実施の形態4の給湯機には、所定時間αを設定できる第1所定時間設定手段である時間設定ボリューム50を設けたことである。
実施の形態1〜実施の形態3では、所定時間αを30秒としていた。つまり所定時間α毎に高温の湯水と低温の湯水とが交互にシャワーヘッド5から出湯するものであった。しかしながら、所定時間αを固定とした場合に、使用者によっては予め設定された所定時間αが長いと感じる人もいれば、短いと感じる人もいるため、人によっては不快に感じてしまうことがある。そこで、本実施の形態4では、所定温度αを設定可能に構成して、使用者の快適性および使用性を向上させている。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用を説明する。また、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴については、実施の形態2と同じであるため、説明は省略する。以下、本実施の形態3の温冷スイッチ10がオンの時のシャワー浴について説明する。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、温度ボリューム30を操作することによって設定温度を調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を適温に設定する。そして、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。
次に、使用者は温冷浴モードの低温側の温度TLを設定するために、低温設定ボリューム40を操作する。低温設定ボリューム40は、温度ボリューム30で設定した温度THとの差T1を設定することができるものである。つまり、低温設定ボリューム40を操作することによって、温度ボリューム30で設定した設定温度THとの差T1を設定し、温度ボリューム30で設定した温度THから、低温設定ボリューム40で設定した温度T1を差し引いた温度を、温冷浴モード時の低温側の温度TLと設定することができる。つまり、TL=TH−T1という関係式を有する。
次に、使用者は時間設定ボリューム50を操作して、温冷浴モードの高温側と低温側との切り替えるタイミングを設定する。つまり、時間設定ボリューム50で所定時間αを30秒に設定すると、30秒毎に高温と低温とを切り替え、40秒を設定すると、40秒ごとに高温と低温とを切り替える制御となる。
そして温冷水制御装置21は、ONボタン10aが押されてから所定時間をカウントし始め、ONボタン10aが押されてから第1の所定時間である所定時間αの間は、温度センサ31で検出される温度が設定温度となるように、ヒータ13の出力が調節される。
そして、所定時間αが経過すると、温度センサ31で検出される温度が、温度ボリューム30で設定した設定温度から低温設定ボリューム40で設定した温度を差し引いた温度となるようにヒータ13の出力が調節される。その結果、温度センサ31で検出される温度は徐々に低下し、温度センサ31で検出する温度が設定した低温温度となるようにヒータ13の出力が調節される。
そしてヒータ13への通電を停止してから、温冷制御装置21は所定時間をカウントし始め、再度、所定時間αが経過した時にヒータ13への通電を開始し、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した温度となるようにヒータ13の出力が調節される。そして、ヒータ13への通電を再開したら、再度、所定時間αをカウントし始めて、上記動作を繰り返す。
なお、本実施の形態4では、シャワーヘッド5から出湯する湯水の温度を変更する給湯機で説明したが、実施の形態1で示したように出力を直接変更するタイプの給湯機であっても、本実施の形態4のように時間設定ボリューム50を設けることで、所定時間αを変更することができる。
(実施の形態5)
図20は、実施の形態5の給湯機の正面外観図であり、図21は要部外観図である。また、給湯機の構成は実施の形態2と同じであり、図10に示す。なお、実施の形態1〜実施の形態4と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。本実施の形態5の給湯機は、給湯機の運転情報を表示する表示手段である表示部51を有しており、液晶等で構成されている。また、給湯機を操作するための運転操作手段である操作部52を有している。
本実施の形態5では、高温側の温度と低温側の温度の両方を設定できるとともに、使用者が温冷浴を行う時の高温側の温度の湯水の出湯時間と、低温側の温度の湯水の出湯時間の両方を設定できるものである。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用を説明する。
本実施の形態5の湯水の温度設定は、高温側の温度と低温側の温度の2つを設定できるようになっている。図21に示すように、操作部52を操作することによって、表示部51に温度設定画面を表示する。そして、操作部52を操作して、高温側の湯水の温度Txと低温側の湯水の温度Tyとを設定する。図21では、高温側の湯水の温度を42℃に設定し、低温側の湯水の温度を35℃に設定している。
次に、温冷スイッチ10がOFFの時の運転について説明する。温冷スイッチ10がOFFの時には、温度センサ31で検出する温度が、操作部52で設定した高温側の湯水の温度Txとなるようにヒータ13の出力が調節されてシャワーヘッド5から温水が出湯す
る。
図22は、温冷スイッチ10がOFFの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。本実施の形態の給湯機は、使用者が操作部52を操作して、好みの温度(高温側の湯水の温度Tx)を設定する。そして温度センサ31で検出する温度が、高温側の湯水の温度Txとなるようにヒータ13の出力を調整する。
まず、使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、操作部52を操作して高温側の湯水の温度Txを設定する。その結果、図22に示すように、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を開始しても、温冷スイッチ10がOFFしている時は、温度センサ31で検出する温度が、操作部52で設定された高温側の湯水の温度Txとなるようにヒータ13の出力が調節される。
そして、再度、使用者が出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がONの時のシャワー浴について説明する。実施の形態1〜4では所定時間α毎に異なる温度の湯水をシャワーヘッド5から出湯させていたが、本実施の形態では、高温側の湯水の出湯時間βと低温側の湯水の出湯時間γの2つの出湯時間を設定できる。
図23は、本実施の形態の給湯機の要部外観図である。図23に示すように、操作部52を操作することによって、表示部51に時間設定画面を表示する。そして、操作部52を操作して、高温側の湯水の出湯時間βと低温側の湯水の出湯時間γとを設定する。図23では、高温側の湯水の出湯時間を30秒に設定し、低温側の湯水の出湯時間を30秒に設定している。このように両方を設定することができるため、使用者の好みに合わせて出湯時間を設定でき、多種多様な要求に使用を合わせることができる。
また、図24は、温冷スイッチ10がONの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、操作部52を操作することによって、高温側の湯水の温度Txおよび低温側の湯水の温度Tyを設定し、さらに、高温側の湯水の出湯時間βと低温側の湯水の出湯時間γとを設定する。温冷スイッチ10のONボタン10aを押す前は、シャワーヘッド5からは、設定温度Txの湯水が出湯されている。
次に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。そして温冷水制御装置21は、ONボタン10aが押されてから所定時間をカウントし始め、ONボタン10aが押されてから第1の所定時間である所定時間βの間は、温度センサ31で検出される温度が設定温度Txとなるように、ヒータ13の出力が調節される。
そして、所定時間βが経過すると、温度センサ31で検出される温度が設定温度Tyとなるように、ヒータ13の出力が調節される。そしてヒータ13の出力を変更してから、
温冷制御装置21は所定時間をカウントし始め、所定時間γが経過するまでは、設定温度Tyとなるようにヒータ13の出力が調節される。そして、所定時間γが経過すると、再度、温度センサ31で検出される温度が設定温度Txとなるようにヒータ13の出力が調節され、所定時間βをカウント始め、それ以降は上記動作を繰り返す。
このように、本実施の形態では、ヒータ13の出力を、所定時間βおよび所定時間γ毎に切り替えるため、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13の出力を変更するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
さらに、高温側の湯水の出湯時間βと低温側の湯水の出湯時間γとを使用者の好みに合わせて設定することができるので、使用性を向上させることができる。
(実施の形態6)
図25は、実施の形態6の給湯機の構成図である。また、本実施の形態の給湯機の正面外観図は、実施の形態2と同じであるため、図8、図9を用いて説明する。なお、実施の形態1〜実施の形態5と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。本実施の形態6の給湯機は、給湯配管14に自動温度調節器であるサーモスタット60を設け、さらにヒータ13への通電のON・OFFを行う通電スイッチ61を有している。サーモスタット60は、第2の所定の温度を検出すればサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aがONし、第3の所定の温度を検出すればサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aがOFFするものであり、通電スイッチ61とスイッチ60aとが並列に設けられている。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用について説明する。
本実施の形態の給湯機を使用する場合、まず、出湯スイッチ8を一度押す。出湯スイッチ8が押されると、止水栓17が開栓するとともに、電源スイッチ22および通電スイッチ61がオンして各構成部品への電源供給が開始する。そして、止水栓17が開栓した結果、給水口3へ給水が開始され、流量センサ16で給水流量を検知し、流量センサ16で所定流量(例えば、毎分1L)を検知すると、ヒータ通電制御素子(例えば、トライアック)19を介して電源制御装置18がヒータ13の電力制御を行う。
図26は、温冷スイッチ10がOFFの時の温度センサ31で検出する温度の状態図である。まず、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴について説明する。本実施の形態の給湯機は、使用者が温度ボリューム30を操作して、好みの温度(第1の所定温度Ta)を設定する。そして温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した第1の所定温度Taとなるようにヒータ13の出力を調整するものである。
そこで、まず使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、温度ボリューム30を操作して第1の所定温度Taを設定する。その
結果、図26に示すように、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を開始しても、温冷スイッチ10がOFFしている時は、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定された第1の所定温度Taとなるようにヒータ13の出力が調節される。
そして、再度、使用者が出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がオンの時のシャワー浴について説明する。図27は、温冷スイッチ10がONの時のサーモスタット60で検知する温度の状態図である。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、温度ボリューム30を操作することによって第1の所定温度Taを調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を設定する。
次に、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、通電スイッチ61がOFFとなり、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。温冷浴モードに移行すると、ヒータ13への通電はサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aで制御することになる。
サーモスタット60では、第2の所定温度Tb(低温側)と第3の所定温度Tc(高温側)でスイッチ60aをON・OFFする特性を持っており、第2の所定温度Tbを検知すればスイッチ60aをONし、第3の所定温度Tcを検知すればスイッチ60aをOFFしている。つまり、本実施の形態6の場合、給湯配管14を流れる湯水の温度をサーモスタット60で検知してヒータ13の通電をON・OFFしている。
そして、図27に示すように、温冷浴モードに移行すると、サーモスタット60で給湯配管14内を流れる湯水の温度を検知した結果、第3の所定温度Tcを超えていれば、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、第2の所定温度Tbまで低下する。
次に、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、サーモスタット60で第2の所定温度Tbを検知すると、スイッチ60aがONとなる。スイッチ60aがONとなると、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度は上昇し始める。
そして、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に上昇し、サーモスタット60で第3の所定温度Tcを検知すると、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、第2の所定温度Tbまで低下する。これを繰り返すことによって、シャワーヘッド5から出湯する湯水の温度を上下に変化することが出来る。
また、シャワーヘッド5から湯水を出湯させている途中で、OFFボタン10bを押すことで温冷浴を終了することができ、通電スイッチ61がONして通常のシャワー浴となる。
なお、第2の所定温度Tbと第3の所定温度Tcとの差は、3℃以上の温度差を有していることが望ましい。これは、温度差が大きいほど心拍数を低下させる効果が大きく、例えば、第2の所定温度Tbに30℃、第3の所定温度Tcに35℃と予め設定されていると、温冷浴では5℃差の温水を交互に浴びることができる。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電をサーモスタット60で検知する温度によってON/OFFすることで、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13の出力を変更するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
(実施の形態7)
図28は、実施の形態7の給湯機の構成図である。また、本実施の形態の給湯機の正面外観図は、実施の形態2と同じであるため、図8、図9を用いて説明する。なお、実施の形態1〜実施の形態6と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態7の給湯機は、給湯配管14に自動温度調節器であるサーモスタット60を設け、さらにヒータ通電制御素子19へのゲート信号のON・OFFを行う信号スイッチ62を有している。サーモスタット60は、第2の所定の温度を検出すればサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aがONし、第3の所定の温度を検出すればサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aがOFFするものであり、信号スイッチ62とスイッチ60aとが並列に設けられている。図28に示すヒータ通電制御素子19はトライアックで構成され、トライアックのゲートに信号を入力することで、ヒータ13への通電をON・OFFを行っている。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用について説明する。
本実施の形態の給湯機を使用する場合、まず、出湯スイッチ8を一度押す。出湯スイッチ8が押されると、止水栓17が開栓するとともに、電源スイッチ22および信号スイッチ62がオンして各構成部品への電源供給が開始する。そして、止水栓17が開栓した結果、給水口3へ給水が開始され、流量センサ16で給水流量を検知し、流量センサ16で所定流量(例えば、毎分1L)を検知すると、ヒータ通電制御素子19のゲートへ通電開始の信号を送りヒータ13への通電が開始される。
まず、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴について説明する。本実施の形態の給湯機は、使用者が温度ボリューム30を操作して、好みの温度(第1の所定温度Ta)を設定する。そして温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定した第1の所定温度Taとなるようにヒータ13の出力を調整するものである。
そこで、まず使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22および信号スイッチ61もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、温度ボリューム30を操作して第1の所定温度Taを設定する。その結果、図26に示すように、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を開始しても、温冷スイッチ10がOFFしている時は、温度センサ31で検出する温度が、温度ボリューム30で設定された第1の所定温度Taとなるようにヒータ13の出力が調節される。そして、再度、使用者が出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を
停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がオンの時のシャワー浴について説明する。図27は、温冷スイッチ10がONの時のサーモスタット60で検知する温度の状態図である。
まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、温度ボリューム30を操作することによって第1の所定温度Taを調節し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を設定する。
次に、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、信号スイッチ62がOFFとなり、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。温冷浴モードに移行すると、ヒータ13への通電はサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aで制御することになる。
サーモスタット60では、第2の所定温度Tb(低温側)と第3の所定温度Tc(高温側)でスイッチ60aをON・OFFする特性を持っており、第2の所定温度Tbを検知すればスイッチ60aをONし、第3の所定温度Tcを検知すればスイッチ60aをOFFしている。つまり、本実施の形態6の場合、給湯配管14を流れる湯水の温度をサーモスタット60で検知してヒータ13の通電をON・OFFしている。
そして、図27に示すように、温冷浴モードに移行すると、サーモスタット60で給湯配管14内を流れる湯水の温度を検知した結果、第3の所定温度Tcを超えていれば、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、第2の所定温度Tbまで低下する。
次に、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、サーモスタット60で第2の所定温度Tbを検知すると、スイッチ60aがONとなる。スイッチ60aがONとなると、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度は上昇し始める。
そして、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に上昇し、サーモスタット60で第3の所定温度Tcを検知すると、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、第2の所定温度Tbまで低下する。これを繰り返すことによって、シャワーヘッド5から出湯する湯水の温度を上下に変化することが出来る。
また、シャワーヘッド5から湯水を出湯させている途中で、OFFボタン10bを押すことで温冷浴を終了することができ、通電スイッチ61がONして通常のシャワー浴となる。
なお、第2の所定温度Tbと第3の所定温度Tcとの差は、3℃以上の温度差を有していることが望ましい。これは、温度差が大きいほど心拍数を低下させる効果が大きく、例えば、第2の所定温度Tbに30℃、第3の所定温度Tcに35℃と予め設定されていると、温冷浴では5℃差の温水を交互に浴びることができる。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電をサーモスタット60で検知する温度によってON/OFFすることで、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13の出力を変更するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。
(実施の形態8)
図29は、実施の形態8の給湯機の構成図である。また、本実施の形態の給湯機の正面外観図は、実施の形態1と同じであるため、図1、図2を用いて説明する。なお、実施の形態1〜実施の形態7と同じ部位については、同じ符号を付してその説明を省略する。
実施の形態7の給湯機が、温冷スイッチOFF時のシャワー浴の温度調節をタンク12内に設けた温度センサ31で行っているのに対して、本実施の形態8の給湯機は、実施の形態1と同様にヒータ13の出力を直接設定するものである。
以上のように構成された給湯機について、以下、その動作・作用について説明する。
本実施の形態の給湯機を使用する場合、まず、出湯スイッチ8を一度押す。出湯スイッチ8が押されると、止水栓17が開栓するとともに、電源スイッチ22および信号スイッチ62がオンして各構成部品への電源供給が開始する。そして、止水栓17が開栓した結果、給水口3へ給水が開始され、流量センサ16で給水流量を検知し、流量センサ16で所定流量(例えば、毎分1L)を検知すると、ヒータ通電制御素子(トライアック)19のゲートへ通電開始の信号を送りヒータ13への通電が開始される。
まず、温冷スイッチ10がOFFの時のシャワー浴について説明する。本実施の形態の給湯機は、温冷スイッチ10がOFFの場合の熱源の出力は、使用者が熱源調整ボリューム9で設定した出力となるように調節される。
そのため、まず使用者は、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの温水の吐出を開始する。この時、電源スイッチ22および信号スイッチ61もONとなり、各制御装置等に電源が供給される。そして、流量センサ16で所定流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始してタンク12内の湯水を温め始める。なお、本実施の形態では、流量センサで毎分1Lの流量を検出すると、ヒータ13への通電を開始しているが、所定流量はこれに限定されることはない。
そして使用者は、熱源調整ボリューム9を操作して熱源の出力を設定する。その結果、出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯が開始すると、ヒータ13の出力が、熱源調整ボリューム9で設定された出力となるように調節される。そして、再度、使用者が出湯スイッチ8を押してシャワーヘッド5からの出湯を停止すると、ヒータ13からの出力も停止し、使用者はシャワー浴を終了する。
次に、温冷スイッチ10がONの時のシャワー浴について説明する。まず、出湯スイッチ8を押して、シャワーヘッド5からの出湯を開始する。そして、熱源調整ボリューム9を操作して熱源の出力を設定し、シャワーヘッド5から吐出する温水の温度を設定する。
次に、出湯スイッチ8を押した後に、温冷スイッチ10のONボタン10aを押す。ONボタン10aを押すと、信号スイッチ62がOFFとなり、温冷浴モードに移行し、温冷ランプ11が点灯する。温冷浴モードに移行すると、ヒータ13への通電はサーモスタット60内に設けられたスイッチ60aで制御することになる。
サーモスタット60では、低設定温度Tdと高所定温度Teでスイッチ60aをON・OFFする特性を持っており、低設定温度Tdを検知すればスイッチ60aをONし、高
設定温度Teを検知すればスイッチ60aをOFFしている。つまり、本実施の形態8の場合、給湯配管14を流れる湯水の温度をサーモスタット60で検知してヒータ13の通電をON・OFFしている。
そして、温冷浴モードに移行すると、サーモスタット60で給湯配管14内を流れる湯水の温度を検知した結果、高所定温度Teを超えていれば、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、低所定温度Tdまで低下する。
次に、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、サーモスタット60で低設定温度Tdを検知すると、スイッチ60aがONとなる。スイッチ60aがONとなると、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度は上昇し始める。
そして、ヒータ13への通電が開始され、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に上昇し、サーモスタット60で高設定温度Teを検知すると、スイッチ60aがOFFとなり、ヒータ13の通電を停止する。その結果、給湯配管14内を流れる湯水の温度が徐々に低下し、低設定温度Tdまで低下する。これを繰り返すことによって、シャワーヘッド5から出湯する湯水の温度を上下に変化することが出来る。
また、シャワーヘッド5から湯水を出湯させている途中で、OFFボタン10bを押すことで温冷浴を終了することができ、通電スイッチ61がONして通常のシャワー浴となる。なお、本実施の形態8では、ヒータ通電制御素子19のゲート信号をON・OFFすることでヒータ13への通電を制御しているが、図30に示すように、通電スイッチ61を設けて、ヒータ13への通電を直接ON・OFFしてもよい。
また、低設定温度Tdと高設定温度Teとの差は、3℃以上の温度差を有していることが望ましい。これは、温度差が大きいほど心拍数を低下させる効果が大きく、例えば、低設定温度Tdに30℃、高設定温度Teに35℃と予め設定されていると、温冷浴では5℃差の温水を交互に浴びることができる。
このように、本実施の形態では、ヒータ13への通電をサーモスタット60で検知する温度によってON/OFFすることで、使用者は、高温水と低温水とを交互に定期的に浴びることができ、非常に健康に良い。また、温冷浴を行うことによって、平均心拍数を下げることができるため、使用者の心臓の負担を軽減し、快適なシャワー浴を行うことができる。
また、所定時間毎にヒータ13の出力を変更するので、消費電力を削減することができ、ヒータ13への通電を停止した時間分だけ消費電力を削減することができる。