JP6589575B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用動力伝達装置に関し、ハウジングの下部に貯留されたオイルを、デフケースに装着されたリングギヤにより掻き上げられることで、軸受と差動歯車機構とにオイルを供給する車両用動力伝達装置に関する。
自動車等の車両に搭載される車両用動力伝達装置は、差動歯車機構を内部に収容するデフケースを備え、このデフケースは軸受を介してハウジングによって回転自在に支持されている。この車両用動力伝達装置は、デフケースの回転によってリングギヤが掻き上げたオイルによって、差動歯車機構と軸受を潤滑している。
このような車両用動力伝達装置は、リングギヤの下方に配置されている差動歯車機構には多くのオイルが供給されるのに対し、リングギヤの下方からデフケースの回転軸線上に離れて配置されている軸受には相対的に少ない量のオイルが供給される。このため、軸受に供給されるオイルが不足する場合がある。
従来の車両用動力伝達装置としては特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のものは、ハウジングに円筒状のオイルガイド部を備えており、ハウジングの内壁面から下方に滴下するオイルをこのオイルガイド部により受けて軸受に案内することで、軸受に供給されるオイルの量を増やしている。
特開2015−48890号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用動力伝達装置は、ハウジングにオイルガイド部を別体で設ける必要があるため、部品点数が増加し、構造が複雑化するおそれがある。
また、特許文献1に記載の車両用動力伝達装置は、オイルガイド部でデフケースを覆う構造であるため、デフケースの内部の差動歯車機構にオイルを直接供給できないという問題がある。
また、特許文献1に記載の車両用動力伝達装置は、リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルは、先に軸受に供給され、その後、軸受を介して差動歯車機構へと供給される。このため、軸受には多くのオイルが供給されるが、差動歯車機構に供給されるオイルが低減するおそれがある。また、車両の走行開始後に、オイルを速やかに差動歯車機構に供給できないおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、簡素な構造で、差動歯車機構と軸受に適切にオイルを供給できる車両用動力伝達装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、差動歯車機構を収納して回転し、回転軸線の中央の外周部にリングギヤが装着されたデフケースと、前記デフケースの側方に配置された軸受を介して前記デフケースを回転自在に支持するハウジングと、を備え、前記ハウジングの下部に貯留されたオイルが、前記デフケースに装着されたリングギヤにより掻き上げられることで、前記軸受と前記差動歯車機構とに供給される車両用動力伝達装置において、前記ハウジングは、前記リングギヤの側面に対向する内側壁面を有し、前記ハウジングの前記内側壁面に、前記リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルを前記デフケースの上方から前記軸受へと案内する凹形状のオイル溝が形成され、前記デフケースは、前記リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルを前記差動歯車機構に向けて通過させる開口部を有し、前記オイル溝は、前記オイル溝の底面を形成する第1壁面と、車両前進時における前記リングギヤの回転方向で前記第1壁面に対して前記リングギヤの回転方向前方側に立設される第2壁面と、前記第1壁面に対して前記第2壁面とは反対側であって、車両前進時における前記リングギヤの回転方向で前記第1壁面に対して前記リングギヤの回転方向後方側に立設される第3壁面とで構成され、前記オイル溝に、前記オイル溝を案内されるオイルの流れの一部を遮るように、前記第1壁面から前記差動歯車機構の上方に向けて突出するとともに前記第2壁面側から前記第3壁面側に向かって延びる突出片を形成し、前記突出片と前記オイル溝との間に隙間を形成したことを特徴とする。
このように本発明によれば、リングギヤによって掻き上げられてオイル溝に案内されるオイルの流れのうちの一部を、突出片によってオイル溝の表面から離し、開口部を介して差動歯車機構へと流し込むことができる。
また、突出片とオイル溝の表面との間にオイルが流れるオイル流通路が確保されるため、突出片に当たらないオイルは、オイル溝を通って軸受へと流れ込むことができる。
これにより、簡素な構造である突出片により差動歯車機構と軸受とにオイルを適切に分流できるため、潤滑が必要な差動歯車機構と軸受の両方に適切な量のオイルを供給でき、軸受および差動歯車機構の潤滑性能を高めることができる。
また、突出片により分流されたオイルを直接的に差動歯車機構と軸受に供給できるため、車両始動時に、速やかに差動歯車機構と軸受に適切な量のオイルを供給できる。この結果、簡素な構造で、差動歯車機構と軸受に適切にオイルを供給できる。
図1は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、車両用動力伝達装置を搭載する車両の前部の平面図である。 図2は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、車両用動力伝達装置の内部構造を示す平面図である。 図3は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、図1のIII−III矢視断面図である。 図4は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、図1のIV−IV矢視断面図である。 図5は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、図1のV−V矢視断面図である。 図6は、本発明の車両用動力伝達装置の一実施形態を示す図であり、車両用動力伝達装置のオイル溝および突出片の周辺を示す拡大図である。
以下、本発明に係る車両用動力伝達装置の実施形態について、図面を用いて説明する。図1〜図6は、本発明に係る一実施形態の車両用動力伝達装置を示す図である。
まず、構成を説明する。図1、図2において、車両1は、車両前部にエンジンルーム1Aを備えており、このエンジンルーム1Aには、仮想線で示すエンジン2と、このエンジン2に連結される変速機4とが設けられている。変速機4は本発明における車両用動力伝達装置を構成する。なお、図1〜図6において、左右前後方向は、運転席から見た車両の左右前後方向を表す。
エンジン2の出力は、変速機4で変速された後に、左右のドライブシャフト5と左右の前輪6に順次伝達される。すなわち、車両1は、フロントエンジンフロントドライブ式の車両、所謂、FF車両である。
また、車両1は、エンジンルーム1Aの後方に運転席1Cを備えている。エンジンルーム1Aと運転席1Cの間にはダッシュパネル1Bが設けられており、このダッシュパネル1Bは、エンジンルーム1Aと運転席1Cを仕切っている。
変速機4は、ハウジング40を備えている。ハウジング40は、右端部がエンジン2に連結される第1ハウジング50と、この第1ハウジング50の左端部に締結される第2ハウジング70とから構成されている。第2ハウジング70は、本発明におけるハウジングを構成している。
第1ハウジング50は右端部側から左端部側に向かって拡径する筒状に形成されている。第1ハウジング50は、図示しない単板式クラッチを内部に収容している。第2ハウジング70は、左端部側で閉塞された筒状に形成されており、変速機構10を内部に収容している。第1ハウジング50と第2ハウジング70の間であって、変速機構10の後方の位置には、デフ室45が形成されている。デフ室45にはデフケース21が収容されている。デフケース21の内部には差動歯車機構20が収容されている。
図1、図2、図3において、変速機構10は、入力軸11およびカウンタ軸13を有している。入力軸11には、クラッチを介してエンジン2からの回転が入力される。カウンタ軸13は、第1カウンタ軸13Aと第2カウンタ軸13Bとを有している。
入力軸11には複数の変速段に対応する複数の入力ギヤ12が設けられている。第1カウンタ軸13Aと第2カウンタ軸13Bには、複数の変速段に対応する複数のカウンタギヤ14がそれぞれ設けられている。
図2、図3、図4、図5、図6において、差動歯車機構20は、一対のピニオンギヤ23、24と、ピニオンギヤ23、24を回転可能に支持するピニオンシャフト25と、一対のサイドギヤ26、27と、を備えている。ピニオンギヤ23、24は、デフケース21の回転軸線21Cを挟んで互いに対向して配置されている。サイドギヤ26、27は、ピニオンギヤ23、24に噛合っている。
サイドギヤ26、27の内周部には、左右のドライブシャフト5の基端部がそれぞれ嵌合しており、ドライブシャフト5は、サイドギヤ26、27と一体回転する。ドライブシャフト5の先端部には、左右の前輪6が設けられており、前輪6はドライブシャフト5と一体回転する。
デフケース21の回転軸線21Cの中央の外周部には、リングギヤ22が装着されている。リングギヤ22には、変速機構10のカウンタ軸13から変速後の回転が入力される。
デフケース21の側方には、軸受31、32が配置されている。ハウジング40は、この軸受31、32を介してデフケース21を回転自在に支持している。デフケース21は、差動歯車機構20を収納して回転する。軸受32は、本発明における軸受を構成している。デフケース21が回転すると、ピニオンギヤ23、24を介してサイドギヤ26、27が互いに差動回転可能に回転する。
これにより、クラッチを介して変速機4に入力されたエンジン2の回転は、変速機構10で変速され、差動歯車機構20から左右のドライブシャフト5および前輪6に差動回転可能に伝達される。
ハウジング40の下部には、液面ラインLまでオイルが貯留されている。ハウジング40の下部に貯留されたオイルは、デフケース21に装着されたリングギヤ22により掻き上げられることで、軸受31、32と差動歯車機構20とに供給される。
ハウジング40の第1ハウジング50、第2ハウジング70は、リングギヤ22の側面に対向する内側壁面79をそれぞれ有している。第2ハウジング70の内側壁面79には、左方に凹む凹形状のオイル溝74が形成されており、このオイル溝74は、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルをデフケース21の上方から軸受32へと案内している。
デフケース21は、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルを差動歯車機構20に向けて通過させる第1開口部21A、第2開口部21Bを有している。第1開口部21Aは、リングギヤ22より右側に設けられており、第2開口部21Bはリングギヤより左側に設けられている。第2開口部21Bは、第1開口部21Aよりも小さく形成されている。第2開口部21Bは、本発明における開口部を構成している。
オイル溝74は、オイル溝74の底面を形成する第1壁面71と、車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向で第1壁面71に対してリングギヤ22の回転方向前方側に立設される第2壁面72と、第1壁面71に対して第2壁面72とは反対側であって、車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向で第1壁面71に対してリングギヤ22の回転方向後方側に立設される第3壁面73とで構成されている。なお、車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向は、図4、図6において、破線矢印で示すように、時計回りの方向である。
オイル溝74は、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルを導入するオイル導入部77と、オイル導入部77から導入されたオイルを軸受32へ排出するオイル排出部78とを有している。
また、オイル溝74は、オイル導入部77からオイル排出部78側に向けて車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向前方側に湾曲する上流側オイル溝部75と、上流側オイル溝部75の下流端部に連結するとともに上流側オイル溝部75の下流端部からオイル排出部78まで直線状に延びる下流側オイル溝部76と、を有している。
オイル導入部77は、リングギヤ22の回転軸線21C方向からハウジング40の内側壁面79を見たとき、オイル排出部78の上方に位置し、かつ、オイル排出部78に対して車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向後方側に位置するように配置されている。
上流側オイル溝部75の流路幅は、下流側溝部よりも広く形成されている。
オイル溝74には、このオイル溝74を案内されるオイルの流れの一部を遮るように、突出片80が形成されており、この突出片80は、ハウジング40の内側壁面79から差動歯車機構20の上方側に向けて突出している。言い換えると、突出片80は、第1壁面71から第1ハウジング50側(右側)に向かって突出している。
突出片80は、第2壁面72から第3壁面73に向かって延びている。突出片80と第3壁面73との間には、オイルが流通するオイル流通路74A(図6参照)が設けられている。突出片80は、上流側オイル溝部75と下流側オイル溝部76との境界部74B(図6参照)に形成されている。
下流側オイル溝部76は、リングギヤ22の回転軸線21Cに直交する方向からハウジング40の内側壁面79を見たとき、上流側オイル溝部75との境界部74Bにおいて、差動歯車機構20から離れて軸受32に近づくように湾曲を開始している。そして、突出片80が設けられる境界部74Bは、第2開口部21Bの上方に配置されている。
次に作用を説明する。本実施形態の車両用動力伝達装置において、ハウジング40の第1ハウジング50および第2ハウジング70は、リングギヤ22の側面に対向する内側壁面79をそれぞれ有している。第2ハウジング70の内側壁面79に、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルをデフケース21の上方から軸受32へと案内する凹形状のオイル溝74が形成されている。
デフケース21は、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルを差動歯車機構20に向けて通過させる第2開口部21Bを有している。オイル溝74を通過するオイルは、流下する途中でその一部がオイル溝74の表面から離れる。
オイル溝74の表面から離れたオイルは、下方の第2開口部21Bを介してデフケース21の内部に供給され、差動歯車機構20を潤滑する。一方、オイル溝74の表面から離れなかったオイルは軸受32に供給され、この軸受32を潤滑する。
本実施形態では、オイル溝74には、このオイル溝74を案内されるオイルの流れの一部を遮るように、ハウジング40の内側壁面79から差動歯車機構20の上方側に向けて突出する突出片80が形成されている。
この構成により、リングギヤ22によって掻き上げられてオイル溝74に案内されるオイルの流れのうちの一部を、突出片80によってオイル溝74の表面から離し、第2開口部21Bを介して差動歯車機構20へと流し込むことができる。
また、突出片80とオイル溝74の表面との間にオイルが流れるオイル流通路74Aが確保されるため、突出片80に当たらないオイルは、オイル溝74を通って軸受32へと流れ込むことができる。
これにより、簡素な構造である突出片80により差動歯車機構20と軸受32とにオイルを適切に分流できるため、潤滑が必要な差動歯車機構20と軸受32の両方に適切な量のオイルを供給でき、軸受32および差動歯車機構20の潤滑性能を高めることができる。更に、設計上の理由により第2開口部21Bを小さく形成した場合であっても、この第2開口部21Bを介してオイルを差動歯車機構20に適切に供給できる。
また、突出片80により分流されたオイルを直接的に差動歯車機構20と軸受32に供給できるため、車両始動時に、速やかに差動歯車機構20と軸受32に適切な量のオイルを供給できる。なお、軸受31には、第1ハウジング50の内側壁面に形成された図示しないオイル溝を通って、オイルが供給される。この結果、簡素な構造で、差動歯車機構と軸受に適切にオイルを供給できる。
また、本実施形態の車両用動力伝達装置において、オイル溝74は、オイル溝74の底面を形成する第1壁面71と、車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向で第1壁面71に対してリングギヤ22の回転方向前方側に立設される第2壁面72と、第1壁面71に対して第2壁面72とは反対側であって、車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向で第1壁面71に対してリングギヤ22の回転方向後方側に立設される第3壁面73とで構成されている。
そして、突出片80は、第2壁面72から第3壁面73に向かって延び、突出片80と第3壁面73との間に、オイルが流通するオイル流通路74Aが設けられている。言い換えると、突出片80の基端部は、第2壁面72に連続しており、突出片80の先端部と第3壁面73との間には、オイル流通路74Aを構成する隙間が形成されている。
この構成により、車両前進時に、第1壁面71に沿って第2壁面72側を流れるオイルを、第2壁面72と突出片80で差動歯車機構20へと流し込むことができる。
つまり、第2壁面72側を流れるオイルは、突出片80に当たることで流れが制限される。そのため、逃げ場を無くしたオイルは、デフケース21側へと向きを変えて、差動歯車機構20へと落下するため、落下したオイルを差動歯車機構20に供給できる。
また、突出片80と第3壁面73との間にオイル流通路74Aが形成されるため、突出片80に当たってオイル流通路74A側に流れるオイルと、第1壁面71に沿って第3壁面73側を流れて突出片80に衝突しないオイルとを、オイル流通路74Aで合流させて、軸受32へと流し込むことができる。
これにより、軸受32と差動歯車機構20とが近接した状態で配置されていなくても、潤滑が必要な差動歯車機構20と軸受32との両方に適切な量のオイルを供給でき、軸受32および差動歯車機構20の潤滑性能を高めることができる。
また、本実施形態の車両用動力伝達装置において、オイル溝74は、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルを導入するオイル導入部77と、オイル導入部77から導入されたオイルを軸受32へ排出するオイル排出部78と、を有している。
また、オイル溝74は、オイル導入部77からオイル排出部78側に向けて車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向前方側に湾曲する上流側オイル溝部75と、上流側オイル溝部75の下流端部に連結するとともに上流側オイル溝部75の下流端部からオイル排出部78まで直線状に延びる下流側オイル溝部76と、を有している。
また、オイル導入部77は、リングギヤ22の回転軸線21Cの方向からハウジング40の内側壁面79を見たとき、オイル排出部78の上方に位置し、かつ、オイル排出部78に対して車両前進時におけるリングギヤ22の回転方向後方側に位置するように配置されている。
また、上流側オイル溝部75の流路幅は、下流側溝部よりも広く形成され、突出片80は、上流側オイル溝部75と下流側オイル溝部76との境界部74Bに形成されている。
この構成により、リングギヤ22の回転によって掻き上げられたオイルは、オイル導入部77から上流側オイル溝部75に流れ込んだ後、下流側オイル溝部76に向かって流れる間に、オイル溝74の形状に沿って徐々に第2壁面72へと集められる。
そして、突出片80を上流側オイル溝部75と下流側オイル溝部76との境界部74Bに設けたことで、多くのオイルが第2壁面72に沿って流れる状態で、オイルを突出片80に衝突させることができ、オイルを突出片80から差動歯車機構20へと流し込むことができる。
また、本実施形態の車両用動力伝達装置において、下流側オイル溝部76は、リングギヤ22の回転軸線21Cに直交する方向からハウジング40の内側壁面79を見たとき、上流側オイル溝部75との境界部74Bにおいて、差動歯車機構20から離れて軸受32に近づくように湾曲を開始している。そして、突出片80が設けられる境界部74Bは、第2開口部21Bの上方に配置されている。
この構成により、湾曲を開始する境界部74Bに到達するまでは、オイルが上流側オイル溝部75を直線的に流下するため、オイルを勢いよく突出片80に衝突させて、下方の第2開口部21Bに向けて流し込むことができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
4...変速機(車両用動力伝達装置)、20...差動歯車機構、21...デフケース、21B...第2開口部(開口部)、21C...回転軸線、22...リングギヤ、32...軸受、70...第2ハウジング(ハウジング)、71...第1壁面、72...第2壁面、73...第3壁面、74...オイル溝、74A...オイル流通路、74B...境界部、75...上流側オイル溝部、76...下流側オイル溝部、77...オイル導入部、78...オイル排出部、79...内側壁面、80...突出片

Claims (4)

  1. 差動歯車機構を収納して回転し、回転軸線の中央の外周部にリングギヤが装着されたデフケースと、
    前記デフケースの側方に配置された軸受を介して前記デフケースを回転自在に支持するハウジングと、を備え、
    前記ハウジングの下部に貯留されたオイルが、前記デフケースに装着されたリングギヤにより掻き上げられることで、前記軸受と前記差動歯車機構とに供給される車両用動力伝達装置において、
    前記ハウジングは、前記リングギヤの側面に対向する内側壁面を有し、
    前記ハウジングの前記内側壁面に、前記リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルを前記デフケースの上方から前記軸受へと案内する凹形状のオイル溝が形成され、
    前記デフケースは、前記リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルを前記差動歯車機構に向けて通過させる開口部を有し、
    前記オイル溝は、前記オイル溝の底面を形成する第1壁面と、車両前進時における前記リングギヤの回転方向で前記第1壁面に対して前記リングギヤの回転方向前方側に立設される第2壁面と、前記第1壁面に対して前記第2壁面とは反対側であって、車両前進時における前記リングギヤの回転方向で前記第1壁面に対して前記リングギヤの回転方向後方側に立設される第3壁面とで構成され、
    前記オイル溝に、前記オイル溝を案内されるオイルの流れの一部を遮るように、前記第1壁面から前記差動歯車機構の上方に向けて突出するとともに前記第2壁面側から前記第3壁面側に向かって延びる突出片を形成し、前記突出片と前記オイル溝との間に隙間を形成したことを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記突出片は、前記第2壁面から前記第3壁面に向かって延び、
    前記隙間は、前記突出片と前記第3壁面との間に形成され前記隙間をオイルが流通するオイル流通路として構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 前記オイル溝は、
    前記リングギヤの回転によって掻き上げられたオイルを導入するオイル導入部と、
    前記オイル導入部から導入されたオイルを前記軸受へ排出するオイル排出部と、
    前記オイル導入部から前記オイル排出部側に向けて車両前進時における前記リングギヤの回転方向前方側に湾曲する上流側オイル溝部と、
    前記上流側オイル溝部の下流端部に連結するとともに前記上流側オイル溝部の下流端部から前記オイル排出部まで直線状に延びる下流側オイル溝部と、を有し、
    前記オイル導入部は、前記リングギヤの回転軸線の方向から前記ハウジングの前記内側壁面を見たとき、前記オイル排出部の上方に位置し、かつ、前記オイル排出部に対して車両前進時における前記リングギヤの回転方向後方側に位置するように配置され、
    前記上流側オイル溝部の流路幅は、前記下流側オイル溝部よりも広く形成され、
    前記突出片は、前記上流側オイル溝部と前記下流側オイル溝部との境界部に形成された、ことを特徴とする請求項2に記載の車両用動力伝達装置。
  4. 前記下流側オイル溝部は、前記リングギヤの回転軸線に直交する方向から前記ハウジングの前記内側壁面を見たとき、前記上流側オイル溝部との境界部において、前記差動歯車機構から離れて前記軸受に近づくように湾曲を開始し、
    前記境界部は、前記開口部の上方に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の車両用動力伝達装置。
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