JP6589418B2 - 冷却装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1は、実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す概略図である。
印字媒体・記録媒体となる記録紙7は装置下部の給紙部に収容されている。給紙部より記録紙搬送方向下流側に搬送ローラ10が配置されており、印字開始と共にピックアップローラ12により拾われた記録紙7を現像装置80と転写ユニット81の間の転写位置に搬送する。現像装置80は、その内部にトナー像を担持する像担持体としての感光体ドラムを有する。転写ユニット81は感光体ドラム上に形成されたトナー像を記録紙7に転写する。現像装置80及び転写ユニット81よりも記録紙搬送方向下流側に、記録紙7に担持された未定着画像を熱と圧力により定着させる定着装置9が配置されている。定着装置9は内部に、定着部材としての定着ローラと加圧部材としての加圧ローラを有している。
本実施形態では、現像装置80や電装基板4を冷却する場合の冷却装置3の配置例を示すが、冷却対象部はこれらの部分に限定されるものではなく、他の部分を冷却対象部としてもよい。
図2に示すように、冷却装置3は画像形成装置1の本体の内部中央部に配置されている。ここでは画像形成装置1のフレームと内部に配置された冷却装置3が簡単に示されている。冷却装置3の送風ファン31は、記録紙搬送方向に交差する方向である通紙幅方向の中央部に配置され、画像形成装置1の正面から見た左右方向においても装置の中心部に位置するように配置される。吸気ガイド30は装置正面まで延在しており、その先端の開口35(図3参照)から装置外部の空気を取り込み、内部の送風ファン31まで空気をガイドすることができる。装置正面には開閉可能な前面カバーが取り付けられるが、閉じられた前面カバーと開口35の間には間隙が形成されるため、装置外部の冷たい空気が開口35から取り入れられ、冷却に利用される。なお、間隙に替えて、開口35と対向する前面カバーにルーバーを設けてもよい。
冷却装置3は、上下二段に分かれた2つの第1気流経路51及び第2気流経路52を有し、これら気流経路のそれぞれが記録紙搬送方向に交差・直交する方向である通紙幅方向の一方の端部と他方の端部に向けて分岐している。また、第1気流経路51及び第2気流経路52は第1突起46及び第2突起45を起点として送風ファン31の排気方向と直交する2方向に分岐している。ここで、第1突起46は第1気流経路51の底面から突出している。また、第2突起45は第2気流経路52から突出しており、第2突起45の上面は第1気流経路51の底面と同じ高さか高く設定されている。よって、送風ファン31に近接する第1気流経路51及び第2気流経路52が同一直線上に配置されるため、冷却装置3を小型化することができる。
図示のように、第2突起45は、送風ファン31の排気口37の上下幅内の下部に配置され、第1突起46は、送風ファン31の排気口37の上下幅内の上部に配置されている。換言すると、第2突起45の高さと第1突起46の高さとの和が、送風ファン31の排気口37の高さと略等しい。よって、排気口37から出た気流の一部は手前側で第2突起45に当たって、気流62と気流63に分岐され、排気口37から出た気流の残りは奥側で第1突起46に当たって、気流61と気流44に分岐される。第1気流経路51及び第2気流経路52は、冷却装置3の長手方向と直交方向に並列して形成されているが、上下二段に分かれており、第1気流経路51は第2気流経路52よりも高い位置にある。第1突起46は第2突起45の中心よりも少し右側にずれている。
上側半体32aにはガイド部58が形成されており、下側半体32bには第2突起45が形成されている。図6(b)に示すように、ガイド部58は、上側半体32aと下側半体32bの組み立て時に第2突起45の上方に位置するようになっている。図6(a)に示すように、ガイド部58は、第2突起45の中央よりも左側から装置本体奥側へ延在している。従って、この断面で見て、一点鎖線で示す矩形の排気口37の領域は、右上領域59、ガイド部58の存在する左上領域60、第2突起45の存在する下領域66に分けられる。よって、送風ファン31の排気口37から排出された気流は、第2突起45により上下に分けられ、下領域66における気流は第2突起45の正面に当たって左右に分けられ、気流62と気流63となる。右上領域59における気流は、遮る物がないため奥側に流れ、第1気流経路51上の第1突起46によって左右に分けられ、気流61と気流44となる。左上領域60における気流(気流62)はガイド部58によってガイドされ、トナー補給経路を冷却するための気流43となる。
また、排気口37の幅(図6の左右方向)の長さと第2突起45の幅の長さはほぼ一致する。したがって、冷却対象部に向かって斜め又は緩やかに曲がった形状である特許文献1に比べ、図6における上下方向の大きさを小型化できる。
図7は、図4と同様に冷却装置を上から見たときの排気孔を示している。気流は、第1ダクト32の側壁55と底面54で定められる気流経路を流れる。排気孔48が側壁55に形成されており、排気孔48を通った気流は冷却対象部に当たる。ここで図7(a)に示すように、側壁55に対して気流方向と垂直に排気孔48を設けると、段差での圧力差が大きくなり渦が発生してしまい、この渦が風切り音を発生させる原因となる。そこで図7(b)に示すように、側壁55に気流方向に対して斜めに排気孔48を設ける。具体的には、排気孔48を、気流方向上流から下流に向かって斜め方向に壁面(側壁55)に形成する。よって、図示のように排気孔48を通る気流と、排気孔48を通らずに気流経路内を流れる気流は鋭角を成す。これによって、段差での圧力差を小さくして気流の変化を緩やかにすることで渦の発生を抑え、風切り音の発生・大きさを低減することができる。排気孔47については、排気孔の方向は図7(b)とは逆に形成されることになる。
斜めに設けられた排気孔48を取り囲む外壁であって気流方向下流側に、現像装置80に向かって延びるガイドリブ57が設けられている。ガイドリブによって、気流を冷却対象部により確実に案内することができる。このとき、排気孔48の気流進入口は側壁55から突出しないようにすることが好ましい。
図8(a)に示すように、気流経路内に設けた排気孔が矩形状の排気孔48aである場合、気流は側壁55に垂直に当たるため、気流が乱れて渦が発生し易くなる。そこで図8(b)に示すように、排気孔を気流方向に対して傾斜した排気孔48bとして形成する。排気孔48bは、排気孔の形成された側壁55に隣接する底面54から気流方向下流側に向かって斜め上方に延びており、平行四辺形の形状を有している。よって、気流方向上流側における排気孔48bの角度αは鋭角である。この排気孔48bの平行四辺形の断面形状により、気流を受け流して気流を穏やかにダクト外部に導くことができ、騒音を低減することができる。
本例では、滑らかな山形の形状に形成された第2突起45が送風ファン31の排気口37の幅方向中央部に対応して形成され、第2突起45の中心部に、現像装置80に向けて空気を貫流させる矩形の孔49が形成されている。ここで、孔49は左右対称な形状を有していればよく、例えば孔49は円形であってもよい。従って、送風ファン31の排気口37から出て第2突起45に当たった気流は、孔49を通って現像装置80に当たる気流と、装置本体奥側へ流れる気流62と、装置本体前面側へ流れる気流63とに分岐される。孔49の形成により、第2突起45の下方の現像装置80をも冷却することができ、現像装置80に吹き付ける長手方向の気流の量をより均一にすることができる。送風ファン31の排気口37から出た気流は第2突起45に真っ直ぐに当たるため、図9(a)に示すように孔49は小さくてもよく、孔49の開口部は左右対称な形状を有していればよい。孔49の大きさは、例えば左右の気流62,63の量が同じになるように又は左右の気流62,63が弱くならないように選択される。
冷却対象部である現像装置80は、気流経路の気流方向と交差する方向に設けられている。排気孔47,48から排出された空気(矢印86)は第2気流経路52から下方に出て、現像装置80の上部に吹き付ける。また、第1気流経路51と第2気流経路52は現像装置80の長手方向と平行に並列して形成され、第2気流経路52に対して第1気流経路51は熱源である定着装置9のより近傍に位置し、定着装置9と第2気流経路52の間に位置する。より具体的には、第1気流経路51及び第2気流経路52は、上下二段に分かれており、第2気流経路52に対して第1気流経路51は熱源である定着装置9のより近傍に位置する。これにより、第1気流経路51は、高温の定着装置9からの熱気(矢印85)が現像装置80や第2気流経路52に伝わるのを抑制する伝熱抑制層・空気層として機能する。第1気流経路51により、現像装置80の上部に設置されたトナー回収経路82などの温度上昇と、第2気流経路52内の空気の温度上昇が抑制される。トナー回収経路82は、現像に使用されなかったトナーを回収・再供給するための経路である。トナー回収経路82の昇温を防ぐことで、内部のトナーが溶融することも防止される。
また、第1気流経路と第2気流経路はそれぞれ、左右に分岐する気流経路を有していたが、これに限られない。たとえば、図12に示すように、第1気流経路と第2気流経路は、それぞれ左右に分岐せず、一方の気流経路のみ有するものであっても良い。そして、第1気流経路と第2気流経路の上下方向の位置関係は、図10や図11が適用可能である。
9 定着装置(熱源)
31 送風ファン(送風手段)
32 第1ダクト(ダクト)
47,48 排気孔
51 第1気流経路(気流経路)
52 第2気流経路(気流経路)
80 現像装置(冷却対象部)
Claims (9)
- 冷却対象部及び熱源を有する画像形成装置内で、前記冷却対象部と前記熱源の間に設けられる冷却装置であって、
前記冷却対象部に空気を送風する送風手段と、
前記送風手段の排気口から排出される空気を、当該排気口から排出される空気の排出方向と直交する方向に流通させる第1気流経路及び第2気流経路と、
前記送風手段から送られる気流を前記第1気流経路又は前記第2気流経路に分岐させる空気分岐手段と、を有し、
前記第2気流経路は、前記冷却対象部に対向する壁面に、前記冷却対象部に向けて空気を貫流させる排気孔を有し、
前記第1気流経路は、前記第2気流経路と前記熱源との間であって、前記第2気流経路と並列に配置され、
前記空気分岐手段は前記送風手段の排気口の幅方向中央部に対応して形成され、前記空気分岐手段の中心部に、前記冷却対象部に向けて空気を貫流させる孔が形成されている、ことを特徴とする冷却装置。 - 前記排気孔は、前記第1気流経路と前記冷却対象部との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記第1気流経路と前記第2気流経路は、前記冷却対象部の長手方向と平行に並列して形成され、前記第2気流経路に対して前記第1気流経路は前記熱源により近く位置する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却装置。
- 前記第1気流経路及び前記第2気流経路は上下方向に分かれている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置。
- 前記第1気流経路は前記熱源と前記冷却対象部との間に設けられ、
前記第2気流経路は前記第1気流経路に対して前記熱源から離れる位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却装置。 - 前記送風手段からの気流が当たる前記空気分岐手段の面は曲面形状を有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置。
- 前記第1気流経路内を流れる気流は、該気流の温度より高い温度を有する別の冷却対象部に向けて案内される、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置。
- 前記第1気流経路内を流れる気流は、前記熱源に向けて案内される、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却装置。
- 前記冷却対象部として、トナー像を担持する像担持体を有する現像装置と、
前記熱源として、記録媒体に担持されたトナー像を定着させる定着装置と、
前記現像装置と前記定着装置の間に、請求項1〜8のいずれか一項に記載の冷却装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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