JP2021064450A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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敏彦 酒井
入澤 一彦
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一彦 入澤
靖典 安東
Yasunori Ando
靖典 安東
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Abstract

【課題】内部アンテナと、当該内部アンテナを冷却する冷却液が流通する冷却流路とを備えるプラズマ処理装置において、冷却流路内の圧力上昇に起因する被害を低減するプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】真空容器2と、前記真空容器2内に設けられたアンテナ3とを備え、前記アンテナ3に高周波電流を流すことにより発生するプラズマを用いて前記真空容器2内に配置された基板Wを処理するプラズマ処理装置であって、前記アンテナ3を冷却する冷却液が流通する冷却流路11と、前記冷却流路11からの冷却液の漏洩を検知する漏洩センサS1と、を備えるプラズマ処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマを用いて被処理物を処理するプラズマ処理装置に関するものである。
アンテナに高周波電流を流し、それによって生じる誘導電界によって誘導結合型のプラズマ(略称ICP)を発生させ、この誘導結合型のプラズマを用いて基板等の被処理物に処理を施すプラズマ処理装置が従来から提案されている。このようなプラズマ処理装置として、特許文献1には、アンテナを真空容器の内部に配置する所謂内部アンテナ式のものが開示されている。このような内部アンテナ式のものでは、高周波電流が流れることにより生じるジュール熱等によりアンテナが過度に加熱されることを防止すべく、冷却液が流通する冷却流路をアンテナ内に通して冷却している。
特開2018−156929号公報
従来、上記した内部アンテナを有するプラズマ処理装置では、アンテナを冷却する冷却流路から冷却液が漏洩するという事態は想定されていなかった。しかしながら、本願発明者らが鋭意検討したところ、定期点検等のために冷却液の循環を止めた際や、冷却液を冷却するチラーが偶発的に故障した際には、真空容器内に設けたヒータからの輻射熱によって冷却液の温度が上昇して冷却流路内の圧力が過度に高まり、冷却流路を構成する冷却管のシール部から冷却液が漏洩する恐れがあることがわかった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、内部アンテナと、当該内部アンテナを冷却する冷却液が流通する冷却流路とを備えるプラズマ処理装置において、冷却流路内の圧力上昇に起因する被害を低減することを主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係るプラズマ処理装置は、真空容器と、前記真空容器内に設けられたアンテナとを備え、前記アンテナに高周波電流を流すことにより発生するプラズマを用いて前記真空容器内に配置された基板を処理するプラズマ処理装置であって、前記アンテナを冷却する冷却液が内部を流通するアンテナ用冷却流路と、前記アンテナ用冷却流路からの冷却液の漏洩を検知するアンテナ用漏洩センサと、を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、アンテナ用冷却流路からの冷却液の漏洩を検知するアンテナ用漏洩センサを備えるので、アンテナ用冷却流路から冷却液が漏洩した際にこれを検知することができる。これにより、冷却液が漏洩した際に、例えば冷却液を循環させるポンプを停止させる等の対応を早期に行うことができ、冷却液が漏洩したことによる被害の拡大を防ぎ、これを最小限に抑えることができる。
アンテナ用冷却流路がアンテナ内を通っている場合、真空容器内に設けられた基板を温めるためのヒータ等からの輻射熱により冷却流路内の圧力が上昇することにより、冷却液が漏洩するリスクが高まる。このため、前記プラズマ処理装置は、前記アンテナ用冷却流路が前記アンテナ内を通るように敷設されているものである場合に、本発明の効果が顕著に奏される。
真空容器内(処理室内)における冷却液の漏洩は、アンテナ用漏洩センサを設けることなく、例えば真空度の低下等により把握することができる。そのため前記プラズマ処理装置は、前記アンテナ用漏洩センサが前記真空容器の外部に設置されていることが好ましい。
このようなものであれば、真空容器の内外における冷却液の漏洩を把握することができる。
前記プラズマ処理装置は、前記アンテナが前記真空容器を貫通して、その端部が前記真空容器外に延出するように設けられており、前記アンテナ用漏洩センサが、前記アンテナの端部を囲むように前記真空容器外に設けられた外部筐体内に設置されていることが好ましい。
内部アンテナを備えるプラズマ処理装置では、真空容器の側壁から延出するアンテナの端部から生じる高周波磁場の外部への漏洩を低減するため、アンテナの端部を取り囲むように外部筐体を設けることが多い。このようなものにおいても、外部筐体内にアンテナ用漏洩センサを設置することで、目視が不可能な外部筐体内における冷却液の漏洩を検知することが可能になる。
前記プラズマ処理装置の態様として、前記外部筐体が電磁シールドとして機能するものを挙げることができる。
前記プラズマ処理装置の態様としては、前記アンテナの端部に接続されたリアクタンスが可変な負荷を更に備え、前記負荷が前記外部筐体内に収容されているものを挙げることができる。
前記プラズマ処理装置は、前記負荷が可変コンデンサであり、前記アンテナ用冷却流路が前記可変コンデンサに前記冷却液を導くように構成され、前記冷却液が前記可変コンデンサの誘電体として機能するものであることが好ましい。
このようなものであれば、可変コンデンサを冷却しつつその静電容量の不意の変動を抑えることができる。そして、このような可変コンデンサとともにアンテナ用漏洩センサを外部筐体内に収容することで、可変コンデンサからの冷却液の漏洩を検知することができる。
前記プラズマ処理装置は、前記アンテナ用漏洩センサが、前記外部筐体内において前記アンテナの端部の下方に位置する床面に設置されていることが好ましい。
このようなものであれば、アンテナの端部近傍で冷却液が漏洩した場合には冷却液が下方床面に滴り落ちるので、これを確実に検知することができる。
また前記プラズマ処理装置は、前記アンテナ以外の所定の構成部品を冷却する冷却液が流通する第2冷却流路と、前記第2冷却流路からの冷却液の漏洩を検知する第2漏洩センサと、前記アンテナ用漏洩センサと前記第2漏洩センサから出力される検知信号に応じて、前記アンテナ用冷却流路内と前記第2冷却流路内のそれぞれにおける冷却液の循環を個別に制御する制御部と、を更に備えることが好ましい。
このようなものであれば、アンテナを冷却する冷却液の漏洩と、それ以外の部品を冷却する冷却液の漏洩とを個別に検知でき、その結果に応じて、アンテナを冷却する冷却液と、それ以外の部品を冷却する冷却液のそれぞれの循環を個別に制御できる。そのため、例えば、アンテナ以外の部品を冷却する冷却液のみが漏洩しており、且つアンテナを冷却する冷却液が漏洩していない場合には、第2冷却流路内の冷却水の循環のみを停止させ、且つアンテナ用冷却流路内の冷却水を循環させ続けることで、ヒータの輻射熱等によりアンテナ用冷却流路内の圧力が上昇することを防止し、冷却液が漏洩するリスクを低減できる。
また、本発明のプラズマ処理装置は、真空容器と、前記真空容器内に設けられたアンテナとを備え、前記アンテナに高周波電流を流すことにより発生するプラズマを用いて前記真空容器内に配置された基板を処理するプラズマ処理装置であって、前記アンテナを冷却する冷却液が流通するアンテナ用冷却流路と、前記アンテナ用冷却流路の圧力が所定値以上となった場合に該圧力を解放する圧力解放機構と、を備えることが好ましい。
このような構成であれば、アンテナ用冷却流路内の圧力が所定値以上となった場合に当該圧力を解放する圧力解放機構を備えるので、アンテナが加熱されてアンテナ用冷却流路内の圧力が上昇した場合であっても、アンテナ用冷却流路から冷却水が漏洩するリスクを低減できる。
前記プラズマ処理装置は、前記圧力解放機構が前記アンテナ用冷却流路内を流通する冷却液を、前記真空容器外に設けられた閉鎖空間に放出するように構成されていることが好ましい。
このようなものであれば、圧力解放機構が真空容器外に設けられた閉鎖空間に冷却液を放出するので、例えばプラズマ処理装置が置かれる室内が冷却液により汚染されるのを防ぐことができる。
このようにした本発明によれば、内部アンテナと、当該内部アンテナを冷却する冷却液が流通する冷却流路とを備えるプラズマ処理装置において、冷却流路における圧力上昇に起因する被害を低減することができる。
本実施形態のプラズマ処理装置の全体構成を模式的に示す縦断面図。 同実施形態の第1冷却液循環装置の構成を模式的に示す図。 同実施形態の制御装置の機能を示す機能ブロック図。 他の実施形態のプラズマ処理装置の全体構成を模式的に示す縦断面図。 他の実施形態の第1冷却液循環装置の構成を模式的に示す図。
以下に、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明するプラズマ処理装置は本発明の技術的思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り本発明を以下のものに限定しない。また、一の実施形態において説明する内容は、他の実施形態にも適用可能である。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。
<装置構成>
本実施形態のプラズマ処理装置100は、誘導結合型のプラズマPを用いて基板Wに処理を施すものである。ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブルディスプレイ用のフレキシブル基板等である。また、基板Wに施す処理は、例えば、プラズマCVD法による膜形成、エッチング、アッシング、スパッタリング等である。
なお、このプラズマ処理装置100は、プラズマCVD法によって膜形成を行う場合はプラズマCVD装置、エッチングを行う場合はプラズマエッチング装置、アッシングを行う場合はプラズマアッシング装置、スパッタリングを行う場合はプラズマスパッタリング装置とも呼ばれる。
具体的にプラズマ処理装置100は、図1に示すように、真空排気され且つガスGが導入される真空容器2と、真空容器2内に配置された長尺状のアンテナ3と、真空容器2内に誘導結合型のプラズマPを生成するための高周波をアンテナ3に印加する高周波電源4とを備えている。なお、アンテナ3に高周波電源4から高周波を印加することによりアンテナ3には高周波電流IRが流れて、真空容器2内に誘導電界が発生して誘導結合型のプラズマPが生成される。
真空容器2は、例えば金属製の容器であり、その内部は真空排気装置5によって真空排気される。真空容器2はこの例では電気的に接地されている。
真空容器2内に、例えば流量調整器(図示省略)及び真空容器2の側壁に形成されたガス導入口21を経由して、ガスGが導入される。ガスGは、基板Wに施す処理内容に応じたものにすれば良い。
また、真空容器2内には、基板Wを保持する基板ホルダ6が設けられている。この例のように、基板ホルダ6にバイアス電源7からバイアス電圧を印加するようにしても良い。バイアス電圧は、例えば負の直流電圧、負のパルス電圧等であるが、これに限られるものではない。このようなバイアス電圧によって、例えば、プラズマP中の正イオンが基板Wに入射する時のエネルギーを制御して、基板Wの表面に形成される膜の結晶化度の制御等を行うことができる。基板ホルダ6内に、基板Wを加熱するヒータ61が設けられている。
アンテナ3は、ここでは直線状のものであり、真空容器2内における基板Wの上方に、基板Wの表面に沿うように(例えば、基板Wの表面と実質的に平行に)、ここでは1本配置されている。
アンテナ3は、真空容器2の相対向する側壁を貫通して、その両端部が真空容器2の外部に延出するように設けられている。真空容器2の外部に位置するアンテナ3の両端部のうち、一方の端部は、高周波電源4に接続される給電側端部3aであり、他方の端部は、接地される接地側端部3bである。アンテナ3の両端部を真空容器2外へ貫通させる部分には、絶縁部材8がそれぞれ設けられている。この各絶縁部材8を、アンテナ3の両端部が貫通しており、その貫通部は例えばパッキン91によって真空シールされている。各絶縁部材8と真空容器2との間も、例えばパッキン92によって真空シールされている。なお、絶縁部材8の材質は、例えば、アルミナ等のセラミックス、石英、又はポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のエンジニアリングプラスチック等である。
プラズマ処理装置100は、アンテナ3のインピーダンスを調整するインピーダンス調整部Vcをさらに備えている。このインピーダンス調整部Vcは、真空容器2の外部においてアンテナ3の端部に接続されるリアクタンスが可変な負荷(具体的には可変コンデンサ)である。本実施形態のプラズマ処理装置100は、複数の可変コンデンサVを備えており、これらはアンテナ3の給電側端部3aと接地側端部3bのそれぞれに接続されている。これにより、アンテナ3の給電側端部3aは、可変コンデンサVを介して整合回路41及び高周波電源4に接続され、接地側端部3bは、可変コンデンサVを介して接地されている。
本実施形態では、第1循環流路11が、可変コンデンサVに冷却液CLを導くように構成されており、冷却液CLが可変コンデンサVの誘電体として機能するように構成されている。具体的にこの可変コンデンサVは、絶縁性の収容容器Bと、この収容容器B内に収容される複数の電極板(図示しない)とを備えている。そして、第1循環流路11から導かれた冷却液CLが収容容器9の内部において電極板間を満たすように構成されており、この冷却液CLが可変コンデンサVcの誘電体として機能する。
真空容器2の外部には、側壁から突出するアンテナ3の両端部3a、3bをそれぞれ囲むようにして2つの外部筐体Cが設けられている。この外部筐体Cは、アンテナ3における真空容器2から延出する部分から生じる高周波磁場を遮断する電磁シールドとして機能するものである。この外部筐体C内には、アンテナ3の端部3a又は3bとともに、可変コンデンサVが収容されている。
上記構成によって、高周波電源4から、整合回路41を介して、アンテナ3に高周波電流IRを流すことができ、可変コンデンサVの容量を変更することで、高周波電流IRに対するリアクタンスを変更することができる。なお、高周波の周波数は、例えば、一般的な13.56MHzであるが、これに限られるものではない。
さらにアンテナ3において、真空容器2内に位置する部分は、直管状の絶縁カバー10により覆われている。この絶縁カバー10の両端部は絶縁部材8によって支持されている。なお、絶縁カバー10の材質は、例えば、石英、アルミナ、フッ素樹脂、窒化シリコン、炭化シリコン、シリコン等である。
またプラズマ処理装置100は、アンテナ3を冷却するための第1冷却機構を備えている。この第1冷却機構は、冷却液CLが流通する第1循環流路(本発明のアンテナ用冷却流路に相当する)11と、第1循環流路11に接続され、冷却液CLを一定温度に調整するとともに、第1循環流路11内で冷却液CLを循環させる第1冷却液循環装置111とを備える。なお、冷却液CLとしては、電気絶縁の観点から、高抵抗の水が好ましく、例えば純水またはそれに近い水が好ましい。その他、例えばフッ素系不活性液体などの水以外の液冷媒を用いても良い。
第1循環流路11の一部は、アンテナ3内を通るように敷設されている。具体的には、アンテナ3は中空構造のものとなっており、その内壁によって、冷却液CLが流通する流路が形成されている。本実施形態のアンテナ3は、直管状をなす金属パイプ31であり、例えば、銅、アルミニウム、これらの合金、ステンレス等の材質から構成される。そしてアンテナ3は、軸方向に分割される複数のパイプ部材により構成されており、各パイプ部材間は、冷却液CLが漏れないようシールされている。
第1冷却液循環装置111は、図2に示すように、熱交換器などの温調機構111aと、ポンプなどの循環機構111bと、冷却液CLを溜め置くリザーバタンク111cとを備えている。本実施形態のリザーバタンク111cは、大気開放型のものであり、溜められた冷却液CLに係る圧力が大気圧を超えないように構成されている。リザーバタンク111cは、第1循環流路11のうちアンテナ3と熱交換された後の冷却液CLが流れる高温側流路11hに接続されている。循環機構111bは、リザーバタンク111cに溜められた冷却液CLを吸入し、アンテナ3に向けて吐出するものである。循環機構111bは、吸入側端部がリザーバタンク111cに連通し、吐出側端部が、第1循環流路11のうちアンテナ3内の流路に連通する低温側流路11cに接続されている。
プラズマ処理装置100はまた、アンテナ3以外の部品(例えば真空容器)を冷却するための第2冷却機構(図示しない)を備えている。この第2冷却機構は、冷却液が流通する図示しない第2循環流路(本発明の第2冷却流路に相当する)と、第2循環流路を流れる冷却液を一定温度に調整するとともに、第2循環流路内で冷却液を循環させる第2冷却液循環装置(図示しない)とを備える。
プラズマ処理装置100は、また第1冷却液循環装置111と第2冷却液循環装置の運転動作を制御する制御装置Xを更に備える。制御装置Xは、物理的にはCPU、メモリ、A/Dコンバータ、入出力インターフェース等を備えたコンピュータであり、前記メモリに記憶されたプログラムが実行され、各機器が協業することで、図3に示すように、第1冷却液循環装置111と第2冷却液循環装置のそれぞれの運転動作を制御する制御部としての機能を発揮する。
しかして、本実施形態のプラズマ処理装置100は、第1循環流路からの冷却液の漏洩(漏液)を検知する第1漏洩センサ(本発明のアンテナ用漏洩センサに相当する)Sを備えており、アンテナ3を冷却するための冷却液の漏洩を検知できるように構成されている。
第1漏洩センサSは、液体が接触した際に電気的に短絡する現象を利用して漏洩を検知する所謂電気式のものであり、形状的には漏洩を二次元的に検知できるシート状を成すものである。本実施形態の第1漏洩センサSは、真空容器2の外部に設置されており、具体的には真空容器2の側壁から延出するアンテナ3の端部3a又は3b、及び可変コンデンサVとともに、外部筐体C内に収容されている。そして第1漏洩センサSは、外部筐体C内におけるアンテナ3の端部3a又3bの鉛直方向の下方に位置する床面に設置されている。これにより、アンテナ3の端部3a又3bからの冷却液CLの漏洩を検知できる。第1漏洩センサSは、冷却液CLの漏洩を検知すると、漏洩検知信号を制御装置Xに出力するように構成されている。
プラズマ処理装置100はまた、第2循環流路からの冷却液CLの漏洩を検知する第2漏洩センサSを備えており、アンテナ3以外の所定の構成部品(例えば真空容器2等)を冷却するための冷却液CLの漏洩を検知できるように構成されている。第2漏洩センサSは、第1漏洩センサSと同様電気式のものであり、形状的にはシート状を成すものである。本実施形態の第2漏洩センサSは、プラズマ処理装置100を収容する室内において、真空容器2の鉛直方向の下方に位置する床面に設置されている。第2漏洩センサSは、冷却液CLの漏洩を検知すると、漏洩検知信号を制御装置Xに出力するように構成されている。
そして本実施形態の制御装置Xは、第1漏洩センサS及び第2漏洩センサSから受信した漏洩検知信号に基づいて、第1冷却液循環装置111と第2冷却液循環装置のそれぞれの運転動作を個別に制御するように構成されている。具体的には、第1漏洩センサSから漏洩検知信号を受け付けると、第1冷却液循環装置111が有する循環機構111bの運転を停止し、第1循環流路11内における冷却液CLの循環を停止させる。また、第2漏洩センサSから漏洩検知信号を受け付けると、第2冷却液循環装置が備えるポンプ等の運転を停止し、第2循環流路内における冷却液CLの循環を停止させる。
また本実施形態のプラズマ処理装置100は、第1循環流路11における冷却液CLの漏洩の発生を抑制すべく、第1循環流路11内の圧力が所定値以上になった場合に当該圧力を解放する圧力解放機構Prを備えている。そしてこの圧力解放機構Prは、圧力を解放する際に、第1循環流路11を流通する冷却液CLを真空容器外に設けられた閉鎖空間内に放出するように構成されている。
本実施形態の圧力解放機構Prは、図2に示すように、高温側流路11hと、当該高温側流路11hに接続されるリザーバタンク111cとにより構成されている。高温側流路11hはその端部が、冷却液CLを大気開放型のリザーバタンク111c内に放出するように構成されている。これにより第1循環流路11内の圧力が所定値(ここでは大気圧)以上となった場合に当該圧力を解放できる。なおリザーバタンク111cは、温調機構111a及び循環機構111bとともに筐体111d内に収容されており、圧力解放機構Prはこの筐体111d内に形成される閉鎖空間に冷却液CLを放出するようにされている。
このようにした本実施形態のプラズマ処理装置100によれば、第1循環流路11内の圧力が所定値以上となった場合に当該圧力を解放する圧力解放機構Prを備えるので、第1循環流路11内の圧力が上昇することにより冷却液CLが漏洩するリスクを低減できる。さらに第1循環流路11からの冷却液CLの漏洩を検知する第1漏洩センサSを備えるので、第1循環流路11から冷却液CLが漏洩した場合であってもこれを素早く検知することができる。そして第1冷却液循環装置111の運転を停止させる等の対応を早期に行うことができ、冷却液CLが漏洩したことによる被害の拡大を防ぎ、これを最小限に抑えることができる。特にこの第1漏洩センサSは、電磁シールドとして機能する外部筐体C内に設けられているので、目視できない部分における冷却液CLの漏洩をより確実に検知することができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
前記実施形態のプラズマ処理装置100は、第1漏洩センサSが、外部筐体C内におけるアンテナ3の端部の下方に位置する床面に設けられていたがこれに限定されない。他の実施形態では、図4に示すように、第1漏洩センサSが、外部筐体C内においてアンテナ3の端部の周囲に巻き付けられてもよい。
前記実施形態の第1漏洩センサSはシート状のものであったが、これに限らず、板状、紐状、帯状等の任意の形状であってよい。また前記実施形態の第1漏洩センサSは電気式のものであったがこれに限らず、液体が接触した際にセンサ内の投光部から送出した光がセンサ内の受光部で受信できなくなる現象を利用した所謂光学式のものであってもよい。
また前記実施形態ではプラズマ処理装置100が、アンテナ3を1本備えたものであったが、直列又は並列に接続した複数のアンテナ3を備えていても良い。具体的には、図5に示すように、例えば2本のアンテナ3が直列接続されており、この直列接続された2本のアンテナ3が複数組並列に設けられている構成が挙げられる。なお、直列接続されるアンテナ3は3本以上であっても構わない。
また他の実施形態では、図5に示すように、アンテナ3を通った冷却液CLをリザーバタンク111cに戻す高温側流路11hには、ノーマリーオープンのバルブ11eが設けられていてもよい。
前記実施形態の圧力解放機構Prは、高温側流路11hの端部と大気開放型のリザーバタンク111cとにより構成されていたが、これに限らない。他の実施形態の圧力解放機構Prは、第1循環流路に接続された、圧力逃がし弁やラプチャーディスク等により構成されてもよい。
前記実施形態の圧力解放機構Prは、第1冷却液循環装置111の筐体111d内に冷却液CLを放出するものであったが、これに限らずドレインに直接放出するように構成されてもよい。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100 ・・・プラズマ処理装置
2 ・・・真空容器
3 ・・・アンテナ
11 ・・・第1循環流路(アンテナ用冷却流路)
・・・第1漏洩センサ(アンテナ用漏洩センサ)
Pr ・・・圧力解放機構
CL ・・・冷却液
P ・・・プラズマ
W ・・・基板

Claims (11)

  1. 真空容器と、前記真空容器内に設けられたアンテナとを備え、前記アンテナに高周波電流を流すことにより発生するプラズマを用いて前記真空容器内に配置された基板を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記アンテナを冷却する冷却液が流通するアンテナ用冷却流路と、
    前記アンテナ用冷却流路からの冷却液の漏洩を検知するアンテナ用漏洩センサと、
    を備えるプラズマ処理装置。
  2. 前記アンテナ用冷却流路が前記アンテナ内を通るように敷設されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記アンテナ用漏洩センサが前記真空容器の外部に設置されている請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記アンテナは前記真空容器を貫通して、その端部が前記真空容器外に延出するように設けられており、
    前記アンテナ用漏洩センサが、前記アンテナの端部を囲むように前記真空容器外に設けられた外部筐体内に設置されている、請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記アンテナの端部に接続されたリアクタンスが可変な負荷を更に備え、
    前記負荷が前記外部筐体内に収容されている請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記負荷が可変コンデンサであり、
    前記アンテナ用冷却流路が前記可変コンデンサに前記冷却液を導くように構成され、
    前記冷却液が前記可変コンデンサの誘電体として機能する、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記アンテナ用漏洩センサが、前記外部筐体内において前記アンテナの端部の下方に位置する床面に設置されている請求項4〜6のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記外部筐体が電磁シールドとして機能するものである請求項4〜7のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記アンテナ以外の所定の構成部品を冷却する冷却液が流通する第2冷却流路と、
    前記第2冷却流路からの冷却液の漏洩を検知する第2漏洩センサと、
    前記アンテナ用漏洩センサと前記第2漏洩センサから出力される検知信号に応じて、前記アンテナ用冷却流路内と前記第2冷却流路内のそれぞれにおける冷却液の循環を個別に制御する制御部と、を更に備える請求項1〜8のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 真空容器と、前記真空容器内に設けられたアンテナとを備え、前記アンテナに高周波電流を流すことにより発生するプラズマを用いて前記真空容器内に配置された基板を処理するプラズマ処理装置であって、
    前記アンテナを冷却する冷却液が流通するアンテナ用冷却流路と、
    前記アンテナ用冷却流路内の圧力が所定値以上となった場合に該圧力を解放する圧力解放機構と、
    を備えるプラズマ処理装置。
  11. 前記圧力解放機構が、前記アンテナ用冷却流路内を流通する冷却液を前記真空容器外に設けられた閉鎖空間に放出するように構成されている請求項10に記載のプラズマ処理装置。
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