JP4430453B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
胴内排紙構造の長所は、画像形成済みの用紙を読み取り部の下部に排紙することで排紙部の出っ張りをなくすことであるが、その反面、装置の背の高さが高くなるとともに、給紙搬送部、トナー像形成部、定着部が画像形成装置の片側に偏って配置せざるを得なくなり、いきおい、部品が密集し、重心バランスが悪くなる欠点がある。
このようなレイアウトの場合、装置内、とくに定着部、トナー像形成部の冷却ファンモータの配置に関しては、特許文献1および2に代表されるように、画像の横幅方向の一端、すなわち装置背面側に配置されることが多い。
しかしながら、ファンモータによる気流が、装置正面側から背面側に生じることにより、熱が背面側に集められ、感光体や定着ローラの奥側の温度が前側に比べて高くなる不具合が見られた。
本発明の目的は、このような不具合に鑑み、ローラ類の巾方向に偏ることなく、ほぼ全巾にわたって吸気し、かつ、装置内のレイアウトに影響を与えることのない、また組み付け容易性を損なうことなく、ダクトによる気流の効率を向上させる流路(ダクト)を設ける画像形成装置を提供することにある。
請求項2記載の発明は、第2のダクトの吸気側開口が前記定着手段の下で前記画像形成部の上に設けられている請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記ファンモータが前記定着手段と相対する側に位置する構造体に設けられ、この構造体に電装基板を一体的に設けた請求項1記載の画像形成装置を主要な特徴とする。
また、これとともにダクトの1部が外装カバーに対して鉛直方向に滑動自在な懸架構造に対してかつ、複写装置本体側に設けられたファンモータないしはそれに付随するダクトに対して、接触ないしは近接する位置関係になっているため、組み付け作業性を損なうことなく、外装カバーを複写装置本体の所定の位置に隙間なくもしくは微小の隙間を有する形態に装着でき、ファンモータの効率を上げることができる。
図1は本発明に係る画像形成装置の一例である複写装置の概略を示す断面構成図である。図において、複写装置1は概略的に画像形成部2、光書き込み部3および給紙部9を備えている。
本体排紙トレー5(外装カバーを兼用)の下に流路(ダクト)18が設けられ、ファンモータ17を挟んでダクト25が設けられている。さらに、側面の外装カバーに設けられたルーバ27から、定着装置7で発生した熱は複写装置1外に排出される。
図2は本体排紙トレーの下部の第1の構造を示す概略断面図である。図3はダクト懸架用ボスの配置を示す概略平面図である。図4は図3のダクト懸架用ボスの形状を示す断面図および右側面図である。図5はダクト懸架用ボスと上側ダクトの取り付けを示す概略斜視図である。
図2〜5において、本体排紙トレー(以下、排紙カバーと称す)5を構成する板状本体部の下面適所には、ダクト懸架用ボス6a、6b、6c(図3、4参照)が設けられている。ダクト懸架用ボス6a、6b、6cは、図4に示す通り、全体が略円筒状であるが、その先端30が小径の異形状になっており、全外径Dよりも小さい円柱部30(直径d、高さL)となっている。
ここで、各部の寸法は、
水平方向:d<B<D、d<B<X
鉛直方向:t<L
となっている。但し、tは、上側ダクト19の肉厚。
これにより、上側ダクト19は、ネジ21a、21b、21cで固定されることなく、上下に滑動自在に保持される。すなわち、その上下方向への滑動ストロークは、「L−t」である。ちなみに、上側ダクト19の、排紙カバー5に対する位置決め(水平方向)は、ボスの大径部から側方へ突出した十字型のリブ8a、8bで行なわれる。
なお、下側ダクト20は、図2に示すごとく、上側ダクト19が排紙カバー5に懸架された後、係止される。上側ダクト19と下側ダクト20の係止は、上側ダクト19周囲に設けられた突起部に下側ダクト20の角窓(図示せず)が嵌合する形態となっている。
両ダクト19、20および排紙カバー5で形成されるダクト18は、その吸い込み側の開口が、鉛直方向に関しては、図1に示すごとく、定着部7と画像形成部2に挟まれた領域にあり、水平方向に関しては、図2に示すごとく、画像形成部2の横幅方向にわたって形成されている。
これにより、定着部7で発生した熱を、画像に影響を与えることなく、かつ、画像の左右方向に偏ることなく、吸引できる。
図8は図7と同様にブラケットへの本体側ダクト23の装着を示す概略図である。図9は本体側ダクト23を省略してファンモータ17と排気ダクト25を重ねて投影した図である。
図8および図9において一点鎖線で示した形状部分は電装基板29であり、本実施の形態では、装置全体に電力を供給する比較的重い電源基板を配している。
本発明で特徴とする、上側ダクト19およびそれと一体化した下側ダクト20は、排紙カバー5に対して前述の鉛直方向ストローク「L−t」を有するため、両ダクト19、20を懸架した状態で排紙カバー5を本体に装着しようとすると、図6に示すごとく、下側ダクト20のファンモータ17側の開口面が本体側ダクト23の開口面に当たったとしても、上側および下側ダクト19、20が上方向に逃げる構成となっている。
これにより、下側ダクト20と本体側ダクト23との「合わせ部」での隙間は、ゼロないしは極小に管理することができる。
上側および下側ダクト19、20の上下方向滑動ストロークの考え方は同じであるが、ダクトの点数が少ない分、低コストになり、かつ狙いの機能(隙間を少なくして漏れなく空気を吸引する)が得られる。
図7および図9に見られる排気ダクト25側面の開口25aは、電装基板29の冷却用の開口である。排気ダクト25を流れる空気の動きを利用して、電装基板29付近に滞留する熱を移動させる狙いで設けられている。
上述したように、複写装置(画像形成装置)はシートPを搬送するシート搬送手段10と、トナー像を形成する画像形成部2と、シートPに転写されたトナー像を定着する定着手段7と、装置内を冷却するためのファンモータ17とを有している。
前記ファンモータ17の少なくとも1個について、ファン気流の方向を、シート排出・積載部5の搬送方向に関して、上流から下流になるように設置し、前記気流の流路(ダクト)18の1部を、シート積載部を形成する外装カバー5の直下に設けるとともに、前記ダクト18の1部が前記外装カバー5に対して、鉛直方向に滑動自在な懸架構造としている。
それによって、外装カバー5を複写装置本体に装着したさいには、本体側に設けられたファンモータないしはそれに付随するダクトに対して、接触ないしは近接する位置関係としている。
ダクトの吸気側開口が、定着手段7の下、トナー像を形成する画像形成部2の上部に設けられていることで、巾方向に偏ることなく、定着手段を均一に冷却することができる効果が上げられる。
ファンモータ7が、画像形成装置の定着手段7と相対する側に位置する構造体に設けられ、さらに前記構造体に、電装基板を一体的に設けたことにより、比較的質量の大きな電装基板を、定着手段の反対側に設けることになり、装置の重量バランスが中央に寄せられる効果が上げられる。
2 画像形成部
5 シート排出・積載部(本体排紙トレー、外装カバー)
7 定着手段
17 ファンモータ
18 流路(ダクト)
28 構造体(ブラケット)
29 電装基板
Claims (3)
- トナー像を形成する画像形成部と、シートに転写されたトナー像を定着する定着手段と、
トナー像の定着されたシートの排出・積載部を形成する、光書き込み部の下に設けられた排紙トレーと、
装置内を冷却するためのファンモータと、
前記ファンモータのファン気流を排出するダクトと、を備えた画像形成装置において、
前記ダクトが、本体側に設けられた第1のダクトと前記排紙トレーの直下に設けられた第2のダクトとからなり、
第2のダクトと第1のダクトとを前記ファン気流の方向がシートの前記排紙トレー上での搬送方向に関して、上流から下流に向くように設置し、
第1のダクトと第2のダクトは、前記排紙トレーの下面から下方かつ前記上流側に向かう互いに傾斜して対向する開口面をそれぞれ有し、かつ、第2のダクトの1部を前記排紙トレーに対して鉛直方向に滑動自在な懸架構造として、前記排紙トレーを本体に装着したさいには、第2のダクトの開口面が、第1のダクトの開口面に対して接触ないしは近接する位置関係としたことを特徴とする画像形成装置。 - 第2のダクトの吸気側開口が前記定着手段の下で前記画像形成部の上に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記ファンモータが前記定着手段と相対する側に位置する構造体に設けられ、この構造体に電装基板を一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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