JP2013184438A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファンによって発生する空気流に対する通風抵抗を減少させ、またファンの回転による騒音を減少させ、さらにファン駆動の消費電力を低減させる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、吸気ファン50により発生する空気流を整流する複数の第1整流板46を有する第1ルーバー41と、該第1ルーバー41に対して装置本体1aの内側にて吸気ファン50の回転軸X方向に重なるように対向し、吸気ファン50により発生する空気流を整流する複数の第2整流板48を有する第2ルーバー43と、を備える。互いに隣接する第1整流板46及び第2整流板48は、吸気ファン50の回転軸X方向に対して所定の角度だけ傾斜した同一平面上に設けられ、互いに隣接する第1整流板46と第2整流板48との間隔Dは、0.1〜1mmである。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、装置本体内を冷却するファンにより発生する空気流を整流化させるルーバーを備える画像形成装置に関するものである。
画像形成装置は、帯電装置により感光体ドラム等の像担持体表面を一様に帯電させ、露光装置からの露光により像担持体上に形成された静電潜像を現像装置によって可視化し、そのトナー像を記録媒体上に転写した後、定着装置により定着処理を行うプロセスが一般的である。ここで、定着装置や、装置各部に電力を供給する電源基板等からは相当量の発熱があるため、これらの部材からの放熱によって装置内部が高温となり、画像品質に悪影響を及ぼす上に装置の故障の原因にもなる。
そこで、画像形成装置の装置本体内の熱を外部に逃がすために、ファンを設けた画像形成装置が開示されている。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、開閉可能な手差しトレイに第1ルーバーが形成され、手差しトレイが取り付けられる筐体に第2ルーバーが形成され、第2ルーバーは閉じた状態の手差しトレイに対向している。さらに筐体内には第2ルーバーに対向した位置に排気ファンが設けられ、排気ファンにより筐体の内部から第2ルーバーを通して排出され、そして第2ルーバーを通して排出された空気は第1ルーバーから外部に排出される。
また、特許文献2に記載の画像形成装置は、開閉カバーに第1ルーバーが形成され、側面カバーに第2ルーバーが形成され、開閉カバーを閉じたとき、第1ルーバーは第2ルーバーに対向し、さらに装置本体に設けられる吸気ファンに対向している。吸気ファンにより第1ルーバー及び第2ルーバーを介して装置本体内に外気が引き込まれ、定着部装置等の冷却に用いられている。
特開2011−175059号公報(要約、第6図) 特開2010−97036号公報(段落[0025]、[0026]、第5図)
しかしながら、特許文献1及び特許文献2記載の画像形成装置では、第1ルーバー及び第2ルーバーは夫々、ファンによって発生した空気流を整流化しているが、第1ルーバーと第2ルーバーとの間隔が大きいために、第1及び第2ルーバー間に他からの空気流が入り込みやすくなる。他から入り込んだ空気流は、ファンによる空気流に対して通風抵抗となり、この通風抵抗が大きくなると、冷却効果が低下する。冷却効果を高めるためには、ファンを高速で回転させて風量を増やせばよいが、高速で回転させると、ファンによる空気を切り裂く音等の騒音が大きくなり、またファンを回転させるモーター等の消費電力が大きくなるという問題があった。また、特許文献2記載の画像形成装置では、第1及び第2ルーバーの各整流板が水平に配置されているために、ファンによって発生する音が装置本体の外部に直進し、一層騒音が大きくなるという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ファンによって発生する空気流に対する通風抵抗を減少させ、またファンの回転による騒音を減少させ、さらにファン駆動の消費電力を低減させる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1の発明は、外部の空気を装置本体内に吸引するか、或いは装置本体内の空気を外部に排出するファンと、該ファンにより発生する空気流を整流する複数の第1整流板を有する第1ルーバーと、該第1ルーバーに対して前記装置本体の内側にて前記ファンの回転軸方向に重なるように対向し、前記ファンにより発生する空気流を整流する複数の第2整流板を有する第2ルーバーと、を備える画像形成装置において、互いに隣接する前記第1整流板及び前記第2整流板の表面及び裏面は、それぞれ前記ファンの回転軸方向に対して所定の角度だけ傾斜した同一平面上に設けられ、互いに隣接する前記第1整流板と前記第2整流板との間隔は、0.1〜1mmであることを特徴としている。
また、第2の発明では、上記の画像形成装置において、前記第1整流板及び前記第2整流板は、前記ファンの回転軸に対して15〜25°の範囲で傾斜していることを特徴としている。
また、第3の発明では、上記の画像形成装置において、前記第2ルーバーは外装カバーに形成されてなり、前記第2整流板の内側端面は、前記外装カバーの外装面から外側に突出して配置されることを特徴としている。
また、第4の発明では、上記の画像形成装置において、前記第1ルーバーと前記第2ルーバーとの間には、前記第1整流板の内側端面または前記第2整流板の外側端面に取り付けられる変形可能な充填部材が配置されることを特徴としている。
また、第5の発明では、上記の画像形成装置において、前記ファンが外部の空気を装置本体内に吸引する場合、隣接する前記第2整流板同士の間隔は、隣接する前記第1整流板同士の間隔より大きく構成されることを特徴としている。
また、第6の発明では、上記の画像形成装置において、前記ファンが装置本体内の空気を外部に排出する場合、隣接する前記第1整流板同士の間隔は、隣接する前記第2整流板同士の間隔より大きく構成されることを特徴としている。
第1の発明によれば、互いに隣接する第1整流板及び第2整流板が同じ平面上に設けられることで、第1整流板及び第2整流板間の空気流の乱れによって発生する、ファンによる空気流に対する通風抵抗が減少する。また、第1整流板及び第2整流板がファンの回転軸方向に対して所定の角度だけ傾斜して設けられることで、ファンの回転によって発生する空気を切り裂く音等が水平方向に直進して装置本体の外側に漏れるのが抑制され、ファンの回転による騒音が小さくなる。また、第1整流板と第2整流板との間隔が0.1〜1mmであることで、第1整流板及び第2整流板が互いに当接しない範囲で第1及び第2整流板の間隔が小さく設定され、第1及び第2ルーバー間の隙間に他からの空気流が入り込むのが抑えられ、この結果、ファンによる空気流に対する通風抵抗が小さくなり、ファンを高速で回転させなくとも冷却効果が高まる。
本発明の第1実施形態である画像形成装置の概略構成を示す断面図 第1実施形態である画像形成装置の側面カバー及び開閉カバー周辺の一部断面した斜視図 第1実施形態である第1ルーバー及び第2ルーバーを示す断面図 第1実施形態である第1ルーバー及び第2ルーバーの一部を拡大した断面図 本発明の第2実施形態である第1ルーバー及び第2ルーバーの一部を拡大した断面図 本発明の第3実施形態である第1ルーバー及び第2ルーバーの一部を拡大した断面図 本発明の第4実施形態である第1ルーバー及び第2ルーバーの一部を拡大した断面図
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置の概略構成を示す断面図であり、右側を画像形成装置の前方側として図示している。画像形成装置1の装置本体1aの下部には、積載された用紙を収容する給紙カセット2が配置されている。この給紙カセット2の上方には、装置本体1aの前方から後方へ略水平に延び、更に上方へ延びて装置本体1aの上面に形成された排紙部3に至る用紙搬送路4が形成されている。この用紙搬送路4に沿って上流側から順に、ピックアップローラー5、フィードローラー6、中間搬送ローラー7、レジストローラー対8、画像形成部9、定着部10及び排出ローラー対11が配置されている。
給紙カセット2には、給紙カセット2に対して回動自在に支持された用紙積載板12が設けられている。用紙積載板12上に積載された用紙がピックアップローラー5によって用紙搬送路4に向けて送出され、ピックアップローラー5によって複数枚の用紙が同時に送出された場合には、フィードローラー6とリタードローラー13とによって用紙が捌かれ、最上位の1枚のみが搬送されるように構成されている。用紙搬送路4に送出された用紙は、中間搬送ローラー7によって装置本体1aの後方へと搬送方向を変えられてレジストローラー対8へと搬送され、レジストローラー対8によってタイミングを調整されて画像形成部9へと供給される。
画像形成部9は、電子写真プロセスによって用紙に所定のトナー像を形成するものであり、図1において時計回りに回転可能に軸支された像担持体である感光体14と、この感光体14の周囲に配置される帯電装置15、現像装置16、クリーニング装置17、用紙搬送路4を挟んで感光体14に対向するように配置される転写ローラー18及び感光体14の上方に配置される光走査装置19から構成されており、現像装置16の上方には、現像装置16へトナーを補給するトナーコンテナ20が配置されている。
帯電装置15には、図示しない電源が接続された導電性ゴムローラー15aが備えられており、この導電性ゴムローラー15aが感光体14に当接するよう配置されている。そして、感光体14が回転すると、導電性ゴムローラー15aが感光体14の表面に接触して従動回転し、この時、導電性ゴムローラー15aに所定の電圧を印加することにより、感光体14の表面が一様に帯電させられることになる。
次いで、光走査装置19から射出されるビーム光により感光体14上に入力された画像データに基づく静電潜像が形成され、現像装置16により静電潜像にトナーが付着して感光体14の表面にトナー像が形成される。そして、レジストローラー対8から感光体14と転写ローラー18とのニップ部(転写位置)に用紙が所定のタイミングで供給され、転写ローラー18により用紙上に感光体14の表面のトナー像が転写される。
トナー像が転写された用紙は、感光体14から分離されて定着部10に向けて搬送される。この定着部10は、画像形成部9の用紙搬送方向の下流側に配置されており、画像形成部9においてトナー像が転写された用紙は、定着部10に備えられた加熱ローラー21、及びこの加熱ローラー21に圧接される加圧ローラー22によって加熱、加圧され、用紙に転写されたトナー像が定着される。
画像形成された用紙は、排出ローラー対11によって排紙部3に排出される。一方、転写後に感光体14の表面に残留しているトナーはクリーニング装置17により除去され、感光体14は帯電装置15によって再び帯電され、以下同様にして画像形成が行われる。
図2は、画像形成装置1の側面カバー37及び開閉カバー40周辺の一部を断面した斜視図である。画像形成装置1の外装は、図示しない前面カバー、背面カバー及び上面カバーとともに、装置の両側面に配置される側面カバー37で構成されている。
外装カバーである側面カバー37には開閉カバー40が設けられている。開閉カバー40は、側面カバー37の背面カバー側(図2の左側)にて回動可能に支持されており、回動軸を中心として水平方向に開閉可能となっている。開閉カバー40は、装置本体1aに設けられる廃トナー回収タンク42の交換や帯電装置15(図1参照)の清掃等のメンテナンスを行うために開放される。
開閉カバー40には第1ルーバー41が形成される。第1ルーバー41は側面カバー37の外装面から外側に突出した位置に配置される。側面カバー37には第2ルーバー43が形成される。第2ルーバー43は、開閉カバー40を閉じたとき第1ルーバー41と重なる位置に配置され、また、側面カバー37の外装面から外側に突出した位置に配置される。第1及び第2ルーバー41、43は、後述する排気ファンにより発生した空気流を所定の方向に整流するものである。
第1ルーバー41及び第2ルーバー43は図3、図4に示すように構成される。図3は第1ルーバー41及び第2ルーバー43を示す断面図であり、図4は第1ルーバー41及び第2ルーバー43の一部を拡大して概略的に示す断面図である。
図3に示すように、装置本体1aには吸気ファン50が設けられる。吸気ファン50は回転軸Xを中心として回転する軸流ファンであり、回転することで、装置本体1a外から第1及び第2ルーバー41、43を介して装置本体1a内に外気を吸引し、装置本体1a内の定着部10(図1参照)や電源基板等を冷却する。
開閉カバー40を閉じた状態では、装置本体1aの外部側(図3の左側)から第1ルーバー41、第2ルーバー43、吸気ファン50の順に配置され、第1及び第2ルーバー41、43は、吸気ファン50の回転軸X方向に対向して配置される。また、第1及び第2ルーバー41、43は、所定の間隔を隔てて配置され、さらに、吸気ファン50の回転軸X方向に対して互いに同じ所定の角度だけ傾斜して配置される。
図4に示すように、第1ルーバー41は、上下方向に配列される複数の第1整流板46を有する。第1整流板46は、表面である上面46a、裏面である下面46b、装置本体1aの外側を向く外側端面46c、及び装置本体1aの内側を向く内側端面46dによって囲まれた断面視略平行四辺形をなし、側面カバー37の前後方向(図4の表裏面方向)に延びる板状に形成される。また、各第1整流板46は、吸気ファン50の回転軸Xに対して傾斜角Aだけ傾斜して配置される。
第2ルーバー43は、上下方向に配列される複数の第2整流板48を有する。第2整流板48は、表面である上面48a、裏面である下面48b、装置本体1aの外側を向く外側端面48c、及び装置本体1aの内側を向く内側端面48dによって囲まれた断面視略平行四辺形をなし、側面カバー37の前後方向(図4の表裏面方向)に延びる板状に形成される。各第2整流板48は、吸気ファン50の回転軸Xに対して第1整流板46と同じ傾斜角Aだけ傾斜して配置される。尚、第1整流板46及び第2整流板48は断面視略長方形に形成してもよい。
第2整流板48の上面48aは隣接する第1整流板46の上面46aと同一平面上に形成され、また、第2整流板48の下面48bは隣接する第1整流板46の下面46bと同一平面上に形成される。第1整流板46の内側端面46dと第2整流板48の外側端面48cとの間隔Dは0.1〜1mmの範囲で構成される。
上記のように、互いに隣接する第1整流板46及び第2整流板48が同一平面上に設けられることで、第1整流板46及び第2整流板48間の空気流の乱れによって発生する、吸気ファン50による空気流に対する通風抵抗が減少し、吸気ファン50による空気流が効率よく整流されて装置本体1a内に吸引される。
また、第1整流板46及び第2整流板48が吸気ファン50の回転軸X方向に対して同じ角度傾斜して設けられることで、吸気ファン50の回転によって発生する空気を切り裂く音(風切り音)等が水平方向に直進して装置本体1aの外側に漏れるのが抑制され、吸気ファン50の回転による騒音を小さくすることができる。
また、第1整流板46と第2整流板48との間隔Dは、小さいほど通風抵抗を小さくすることができるが、第1整流板46及び第2整流板48が接触すると、吸気ファン50による空気流によって第1整流板46及び第2整流板48が振動しながら衝突する音が発生する。また、間隔Dが大きくなると、その間隔Dの隙間に上下方向からの空気流が入り込み、吸気ファン50による空気流が乱され、吸気ファン50の空気流に対する通風抵抗となる。間隔Dが1mmを上回ると、その通風抵抗が大きくなる。間隔Dが0.1〜1mmであることで、第1整流板46及び第2整流板48が互いに接触しない範囲で第1及び第2整流板46、48の間隔Dが小さく設定され、その間隔Dに他からの空気流が入り込むのが抑えられ、この結果、吸気ファン50による空気流の通風抵抗が小さくなり、ファンを高速で回転させなくとも冷却効果が高まる。また、吸気ファン50を駆動するための消費電力が低減する。
第1整流板46及び第2整流板48の傾斜角Aは、第1整流板46及び第2整流板48の各外側端面46c、48cを下向きにして15〜25°の範囲で傾斜しているのが好ましい。この構成により、吸気ファン50の回転によって発生する音に対して遮音効果が得られるとともに通風抵抗による風量の減少が抑えられる。尚、傾斜角Aは、各外側端面46c、48cを上向きにして15〜25°の範囲で傾斜する構成であってもよい。
第1整流板46と第2整流板48との間隔Dを所定の範囲に小さくしたうえで、第2整流板48の内側端面48dが側面カバー37の外装面から外側に突出して配置されるように構成する。この構成により、第1及び第2ルーバー41、43が吸気ファン50から離間した配置となり、吸気ファン50による空気流に対する通風抵抗が小さくなる。
尚、上記実施形態では、軸流ファンからなる吸気ファン50を用いて外部の空気を装置本体1a内に吸引する構成を示したが、本発明はこれに限らず、軸流ファンからなる排気ファンを用いて装置本体1a内の空気を外部に排出する構成であってもよい。この場合も上記実施形態と同様の効果を奏する。
また、上記実施形態では、第1ルーバー41が開閉カバー40に形成される構成を示したが、本発明はこれに限らず、第1ルーバー41は、外装カバー等の可動しない部材に形成されてもよい。また、第1ルーバー41及び第2ルーバー43は、ファンの回転軸方向に重なるように配置される構成なら、夫々装置本体1aに設けてもよい。この場合も上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態である第1ルーバー41及び第2ルーバー43の一部を拡大して概略的に示す断面図である。第2実施形態は、第1ルーバー41及び第2ルーバー43との間に充填部材51を配設したものである。第1実施形態と異なる、充填部材51について主に説明し、以降、第1実施形態と同じ部分の説明を省略する。
充填部材51はスポンジ等の変形可能で多孔質の材料からなり、第1整流板46の内側端面46dと第2整流板48の外側端面48cとの間に設けられ、第1整流板46と第2整流板48との隙間を小さくするものである。第1整流板46と第2整流板48との隙間を小さくすることで、その隙間を上下方向に通過する空気流を抑え、吸気ファン50によって発生する空気流に対する通風抵抗を抑えるようしている。充填部材51は、その一端が第1整流板46の内側端面46dに接着剤等で取り付けられ、その他端が第2整流板48の外側端面48cに近接し、或いは変形して当接する。尚、充填部材51は第2整流板48の外側端面48cに接着剤等で取り付けられ、第1整流板46の内側端面46dに近接、或いは変形して当接する構成であってもよい。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態である第1ルーバー41及び第2ルーバー43の一部を拡大して概略的に示す断面図である。第3実施形態は、吸気ファン50が外部の空気を装置本体1a内に吸引する場合に適する第1整流板46及び第2整流板48の構成を示すものである。
第1整流板46は断面視でファンの回転軸X方向に延びる略台形状をなし、また、第2整流板48は断面視でファンの回転軸X方向に延びる略台形状をなして形成される。
第1整流板46の上面46aと第2整流板48の上面48aは同一平面上に形成され、夫々ファンの回転軸Xに対して傾斜角Asだけ傾斜して配置される。また、第1整流板46の下面46bと第2整流板48の下面48bは同一平面上に形成され、夫々ファンの回転軸Xに対して傾斜角Atだけ傾斜して配置される。傾斜角Atが傾斜角Asに対して大きく設定されることで、隣接する第2整流板48の外側端面48c、48cの間隔E2は、隣接する第1整流板46の外側端面46c、46cの間隔E1より大きく構成される。
この構成により、吸気ファン50により外部の空気を装置本体1a内に吸引する場合、吸気ファン50によって発生する空気流が整流化され、効率よく外部から装置本体1aに吸引することが可能となる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態である第1ルーバー41及び第2ルーバー43の一部を拡大して概略的に示す断面図である。第4実施形態は、排気ファンが装置本体1a内の空気を外部に排出する場合に適する第1整流板46及び第2整流板48の構成を示すものである。
第1整流板46は断面視でファンの回転軸X方向に延びる略台形状をなし、また、第2整流板48は断面視でファンの回転軸X方向に延びる略台形状をなして形成される。
第1整流板46の上面46aと第2整流板48の上面48aは同一平面上に形成され、夫々ファンの回転軸Xに対して傾斜角Atだけ傾斜して配置される。また、第1整流板46の下面46bと第2整流板48の下面48bは同一平面上に形成され、夫々ファンの回転軸Xに対して傾斜角Asだけ傾斜して配置される。傾斜角Asが傾斜角Atに対して大きく設定されることで、隣接する第1整流板46の外側端面46c、46cの間隔E1は、隣接する第2整流板48の外側端面48c、48cの間隔E2より大きく構成される。
この構成により、排気ファンにより装置本体1a内の空気を外部に排出する場合、排気ファンによって発生する空気流が整流化され、効率よく装置本体1a内から外部に排出することが可能となる。
尚、上記第1〜第4実施形態では、第1ルーバー41及び第2ルーバー43が夫々上下方向に配列される複数の第1整流板46及び第2整流板48を有する構成を示したが、本発明はこれに限らず、複数の第1整流板46及び第2整流板48は夫々水平方向に配列される構成であってもよい。また、複数の第1整流板46及び第2整流板48は夫々水平方向(或いは対直方向)に対して所定の角度を有して斜めに配列される構成であってもよい。これらの構成では、第1整流板46及び第2整流板48が各外側端面46c、48cを背面カバー側向きに傾斜するものであってもよく、或いは前面カバー側向きに傾斜するものであってもよい。
以下、本発明の実施形態をさらに具体化した実施例1〜3と、比較例1、2を説明する。尚、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
第1実施形態(図4参照)に係る第1ルーバー41及び第2ルーバー43を用い、各実施例及び比較例では、第1ルーバー41と第2ルーバー43との間隔D(単位:mm)、開口効率(単位:%)、整流板の傾斜角A(角度:°)、整流板の厚みT(外側端面の長さ、単位:mm)、ファンとして用いた排気ファンの電圧(単位:V)等を表1に示すように設定し、送風量(単位:mm3/min)と、ファンの回転駆動により装置本体1aの外部に伝わる音の強さ(騒音、単位:dB)を測定した。表1には、各実施例及び比較例の構成データと、各構成データにおける送風量、及び2回の騒音測定の結果を示している。尚、開口効率は、整流板の厚みTと、上下方向に隣接する整流板の端面間の間隔Eとの合算値に対する、上記の間隔Eの割合を示すものである。また、送風量は、ファンから排出される1分あたりの風量であり、ファン排出口直後に風速計を配置し、計測した風速にファン面積を乗じて測定値とした。
Figure 2013184438
表1に示すように、比較例1、2及び実施例1において、ファン回転数(ファン電圧)を一定にし、ルーバー間隔Dを変量し比較すると、比較例1は、ルーバー間隔Dが大きくなりすぎ(D=2mm)、送風量が少なく、かつ騒音が大きくなった。比較例2は、送風量が多く、騒音が小さかったが、ルーバー間隔Dを無くして取り付けることは難しく、また、ファンの空気流によって隣接する整流板が振動しながら衝突する音が発生した。一方、実施例1は、比較的に送風量が多く、騒音が小さくて、良好な結果が得られた。また、実施例2〜4では、ルーバー間隔Dを一定とし、整流板傾斜角Aを変量し比較すると、実施例4は、傾斜角Aが大きいため通風抵抗が大きく、実施例2、3に比べると騒音が大きかったが、送風量が多かった。実施例2、3では、通風抵抗が小さく、効率よく送風することができ、騒音も小さかった。特に整流板傾斜角Aが20°の実施例2は、整流板傾斜角Aが10°の実施例3より、ファン回転数(ファン電圧)が高いにもかかわらず、騒音が小さくなった。
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に利用することができ、特に、装置本体内を冷却するファンにより発生する空気流を整流化させるルーバーを備える画像形成装置に利用することができる。
1 画像形成装置
37 側面カバー(外装カバー)
40 開閉カバー
41 第1ルーバー
42 廃トナー回収タンク
43 第2ルーバー
46 第1整流板
46a 上面(表面)
46b 下面(裏面)
46c 外側端面
46d 内側端面
48 第2整流板
48a 上面(表面)
48b 下面(裏面)
48c 外側端面
48d 内側端面
50 吸気ファン
51 充填部材
A 整流板傾斜角
D ルーバー間隔
X ファンの回転軸
E1 第1整流板の間隔
E2 第2整流板の間隔

Claims (6)

  1. 外部の空気を装置本体内に吸引するか、或いは装置本体内の空気を外部に排出するファンと、
    該ファンにより発生する空気流を整流する複数の第1整流板を有する第1ルーバーと、
    該第1ルーバーに対して前記装置本体の内側にて前記ファンの回転軸方向に重なるように対向し、前記ファンにより発生する空気流を整流する複数の第2整流板を有する第2ルーバーと、を備える画像形成装置において、
    互いに隣接する前記第1整流板及び前記第2整流板の表面及び裏面は、それぞれ前記ファンの回転軸方向に対して所定の角度だけ傾斜した同一平面上に設けられ、
    互いに隣接する前記第1整流板と前記第2整流板との間隔は、0.1〜1mmであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1整流板及び前記第2整流板は、前記ファンの回転軸に対して15〜25°の範囲で傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2ルーバーは外装カバーに形成されてなり、
    前記第2整流板の内側端面は、前記外装カバーの外装面から外側に突出して配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1ルーバーと前記第2ルーバーとの間には、前記第1整流板の内側端面または前記第2整流板の外側端面に取り付けられる変形可能な充填部材が配置されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記ファンが外部の空気を装置本体内に吸引する場合、隣接する前記第2整流板同士の間隔は、隣接する前記第1整流板同士の間隔より大きく構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記ファンが装置本体内の空気を外部に排出する場合、隣接する前記第1整流板同士の間隔は、隣接する前記第2整流板同士の間隔より大きく構成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
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