JP5853358B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来より、感光体に対してレーザビームで露光する露光装置を有する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。露光装置は、回転多面鏡を有し、この回転多面鏡を高速で回転してレーザビームを偏向走査し、感光体を露光する。そして、回転多面鏡が高速で回転すると、大量の熱が発生する。
特開2010−78836号公報
本発明の目的は、従来の画像形成装置よりも、露光装置に含まれる回転軸軸受部を効率的に冷却することができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の画像形成装置は、感光体に光を露光走査する多面鏡を回転させる回転軸と当該回転軸を支持する回転軸軸受部とを有する光偏向器、及び前記光偏向器を収容するとともに、当該光偏向器の前記回転軸軸受部を露出する露出孔が形成された筐体を有する露光装置と、前記筐体を支持する筐体支持部材と、前記筐体と前記筐体支持部材との間に配置され、当該筐体支持部材に接触するように前記回転軸軸受部と当該筐体支持部材とでの間で支持される放熱部材と、前記放熱部材に向けて空気を送り込む送風装置とを備え、前記筐体支持部材は、前記筐体が取り付けられる取付面と、当該取付面上に形成され断面が溝状である空気用の流路とを有し、前記放熱部材は、前記筐体支持部材と接触する複数の接触部と、前記回転軸軸受部を支持する支持部と、前記支持部を前記複数の接触部に接続する複数の接続部とを備え、前記放熱部材が前記流路をまたぐように配置されていることを特徴とする
請求項2の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記流路は、前記画像形成装置の前面から背面への方向に伸びる第1流路及び前記画像形成装置の左側面から右側面への方向に伸びる第2流路を有し、前記放熱部材は、前記第1流路又は前記第2流路のいずれかと対向する位置に設けられていることを特徴とする。
請求項3の画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記送風装置、前記流路及び前記放熱部材が同一直線上に配置されていることを特徴とする。
請求項4の画像形成装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記流路は、前記複数の接触部の間で、且つ前記支持部と対向する位置に形成されていることを特徴とする。
請求項5の画像形成装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、空気が流入可能な開口部、及び前記開口部から流入した空気を前記送風装置へ導くインナーカバーを有するフロントカバーと、前記画像形成装置の筐体内で背面側に設けられ、前記流路を流れた空気を外部に排出する排気装置と、を備え、前記流路は、前記画像形成装置の前面から背面への方向に伸びることを特徴とする。
請求項6の画像形成装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記露光装置の筐体は、前記感光体に向けて光を透過する透過部を備え、前記流路よりも前記感光体に近い前記取付面上の位置に、前記感光体の長手軸方向と平行に突出部が形成され、前記突出部は前記露光装置の筐体の下端から前記透過部の下端までの高さよりも低く形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、従来の画像形成装置よりも、露光装置に含まれる回転軸軸受部を効率的に冷却することができる。
請求項2の発明によれば、筐体支持部材に流路がない場合と比べて、放熱部材の空気による冷却効果が向上する。
請求項3の発明によれば、送風装置、流路及び放熱部材が同一直線上に配置されていない場合と比べて、放熱部材の空気による冷却効果が向上する。
請求項4の発明によれば、筐体支持部材に流路がない場合と比べて、放熱部材の空気による冷却効果が向上する。
請求項5の発明によれば、筐体支持部材に流路がない場合と比べて、放熱部材の空気による冷却効果が向上する。
請求項6の発明によれば、画像形成装置の内部の埃や塵が送風装置から送り込まれる空気によって感光体側に舞い上がることを抑制することができる。
本実施の形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。 図1の画像形成ユニット30の概略構成図である。 吸気部60及び排気部100の概略構成図である。 フロントカバーから吸気部60への空気の流れを示す説明図である。 図1の露光ユニット40及びフレーム41の概略構成図である。 図5のA−A断面を示す図である。 吸気部60から排気部100へ空気が流れる状態を模式的に示す図である。 (A)〜(C)は、放熱部材219とダクト170(流路)との配置関係を示す図である。(D)は、図8(A)のB−B断面を示す図である。(E)は、図8(B)のC−C断面を示す図である。(F)は、図8(C)のD−D側面を示す図である。 図1の露光ユニット40及びフレーム41の変形例の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置1の概略構成図である。以下の説明では、画像形成装置1の上下方向を矢印Z方向、矢印Z方向と直交する水平方向の1つである図示の左右方向を矢印X方向、矢印Z方向及び矢印X方向と直交する奥行き方向を矢印Y方向と記載する。
画像形成装置1は、例えば、コピー機又は複合機である。画像形成装置1は、記録用紙Pが収容される用紙収容部12と、用紙収容部12の上に設けられ用紙収容部12から供給される記録用紙Pに画像形成及び定着を行う用紙処理部14と、用紙処理部14の上に設けられ原稿Gを読み取る原稿読取部16と、用紙処理部14内に設けられ画像形成装置1の各部の動作を制御する制御部(図示省略)とを備えている。
用紙収容部12には、記録用紙Pを画像形成装置1内に設けられた搬送路18に送り出す送り出しロール22が設けられている。また、搬送路18における送り出しロール22よりも下流側には、記録用紙Pを一枚ずつ搬送する一対の搬送ロール24が設けられている。なお、搬送路18は、図1の下側を上流側、図1の上側を下流側として矢印Z方向に設けられている。
用紙処理部14は、筐体14Aと、筐体14A内で搬送路18と対向配置され記録用紙P上にトナー画像(現像剤像)を形成する画像形成ユニット30と、筐体14A内の中央に配置され画像形成ユニット30の感光体36に静電潜像を形成する露光ユニット40(露光装置)と、トナー画像を記録用紙P上に定着する定着ユニット50とを備えている。さらに、用紙処理部14は、筐体14A内で矢印Y方向手前側に設けられた吸気部60(送風装置)と、筐体14A内で矢印Y方向奥側に設けられた排気部100とを備えている。
筐体14Aの上部には、搬送路18に対して矢印X方向の右側に立設されたYZ面である側壁15と、側壁15と直交して矢印Y方向の奥側に立設されたXZ面である側壁17と、側壁15の下端及び側壁17の下端に繋がるXY面であり且つ側壁15に向けて傾斜した傾斜壁19Aを有する上壁19とが設けられている。そして、側壁15、側壁17、及び上壁19で囲まれた空間である排出部28にトナー画像が定着された記録用紙Pが排出される。また、筐体14Aにおける矢印Y方向の手前側(即ち画像形成装置1の前面側)には、開閉可能なフロントカバー(不図示)が設けられている。
図1に示すように、搬送路18の上流側には、記録用紙Pを一旦停止させるとともに、決められたタイミングで記録用紙Pを後述する転写位置へ送り出す一対の位置合せロール26が設けられている。また、搬送路18の下流側には、トナー画像が定着された記録用紙Pを排出部28へ排出するそれぞれ一対の下排出ロール56、上排出ロール58が設けられている。なお、下排出ロール56と上排出ロール58との間の側壁15の位置には、必要に応じて用紙を集積するための集積板が取り付け可能である。
また、筐体14Aの左側面には、記録用紙Pの両面に画像形成を行うために記録用紙Pが搬送及び反転される両面搬送ユニット80が取り付けられている。両面搬送ユニット80には、両面搬送路82が設けられている。さらに、両面搬送路82には、上排出ロール58から送り込まれる記録用紙Pを位置合せロール26へ向けて搬送する複数の搬送ロール84が設けられている。なお、筐体14Aと両面搬送ユニット80との間には隙間86が形成されており、この隙間86から筐体14A内に外気が流入可能となっている。
また、露光ユニット40の下側には、高電圧電源部92が設けられており、露光ユニット40の上側には、画像形成ユニット30に供給される黒色のトナーを収容したトナーカートリッジ94が装着又は離脱可能に設けられている。さらに、吸気部60の右側には、壁部96が立設されており、壁部96には吸気部60と対向する位置に低電圧電源部98が設けられている。高電圧電源部92及び低電圧電源部98は、画像形成装置1の各部に電力を供給する。
図2は、図1の画像形成ユニット30の概略構成図である。図2に示すように、画像形成ユニット30は、感光体36を有し上側に配置される感光体カートリッジ32と、感光体カートリッジ32の下側に配置される現像カートリッジ34と、感光体カートリッジ32側で移動可能に設けられたシャッター部材38とを含んで構成されている。なお、露光ユニット40から出射された露光光Lは、感光体カートリッジ32の底壁と現像カートリッジ34の上壁とで形成される通路43を通って、感光体36の外周面に照射される。
感光体カートリッジ32は、矢印+R方向(図示の時計回り方向)に回転可能に設けられ、帯電後、露光ユニット40(図1参照)からの露光光Lの照射により外周面に静電潜像が形成される感光体36と、感光体36の外周面を帯電させる帯電ロール33と、静電潜像の転写後の感光体36の外周面に光を照射するイレーズランプ35と、イレーズランプ照射後の感光体36の外周面を清掃するクリーニング部材37とを有している。
現像カートリッジ34は、感光体36の外周面上の静電潜像を現像剤K(トナー含む)でトナー画像へ現像する現像ロール42を備えている。現像ロール42は、感光体36の外周面と対向配置されている。また、現像ロール42の下方には、現像剤収納室44内に収納された現像剤Kを軸方向へ搬送しながら攪拌する第1搬送部材45及び第2搬送部材46が設けられている。さらに、現像剤収納室44の右側には、トナー補給ユニット48が設けられている。現像剤収納室44とトナー補給ユニット48との間に設けられた供給部材47の回転により、トナー補給ユニット48から現像剤収納室44へトナーが補給される。
ここで、シャッター部材38は、感光体36を覆う位置と感光体36を露出させる位置との間で、移動可能に設けられている(矢印−S方向又は矢印+S方向)。そして、画像形成ユニット30を画像形成装置1から離脱させたとき、シャッター部材38は感光体36の外周面を覆う。画像形成ユニット30を画像形成装置1に装着したとき、シャッター部材38は感光体36の外周面を図1の搬送路18に向けて露出させる。なお、画像形成ユニット30を画像形成装置1に装着して感光体36が露出した状態では、シャッター部材38は、感光体カートリッジ32と定着ユニット50との間に配置される。
図1に戻り、露光ユニット40は、金属(例えば、鉄又はアルミなど)のフレーム41(筐体支持部材)にネジ止めされている。フレーム41は、露光ユニット40の筐体を支持し、露光ユニット40内の不図示のリブ等に取り付けられている。露光ユニット40から出射された光は、感光体36の外周面に露光光Lとして照射される。これにより、感光体36の外周面に、画像データに応じた静電潜像が形成される。尚、露光ユニット40及びフレーム41の構成は後述する。
また、搬送路18を挟んで感光体36の外周面と対向する位置には、トナーの極性(例えばマイナス)と逆極性の電圧が印加される転写ロール49が設けられている。ここで、感光体36の内側は接地されており、転写ロール49にトナーの極性(例えばマイナス)と逆極性の電圧が印加されるので、感光体36の外周面と転写ロール49との間に電位差が生じる。この電位差(電界)によって、現像後の感光体36の外周面に存在するトナー画像が記録用紙P上に転写される。
定着ユニット50は、内部にヒータを備えた加熱ロール52と、加熱ロール52の外周面と対向配置され記録用紙Pを加熱ロール52に向けて加圧する加圧ロール54とを有している。そして、定着ユニット50では、加熱ロール52及び加圧ロール54で記録用紙Pを挟むことで記録用紙Pを加熱及び加圧して、記録用紙P上にトナー画像を定着させる。
原稿読取部16は、原稿置台72上に載せられた原稿Gを1枚ずつ自動で搬送する原稿搬送装置74と、原稿搬送装置74の下側に配置され1枚の原稿Gが載せられるプラテンガラス76と、プラテンガラス76の下側でX方向に移動又は静止可能に設けられ、プラテンガラス76上の原稿Gを読み取る原稿読取装置78とを備えている。
原稿搬送装置74は、原稿Gを1枚ずつ送り出す送り出しロール71と、一対の搬送ロール73が複数配置された自動搬送路75とを有しており、自動搬送路75の一部は原稿Gがプラテンガラス76上を通るように配置されている。また、原稿読取装置78は、プラテンガラス76の左端部の下側で静止した状態で原稿搬送装置74によって搬送される読取原稿Gを読み取り、又は矢印X方向に移動しながらプラテンガラス76上の原稿Gを読み取る。
図3は、吸気部60及び排気部100の概略構成図である。図4は、フロントカバーから吸気部60への空気の流れを示す説明図である。
まず、吸気部60について説明する。図3において、吸気部60は、画像形成装置1の外側から吸気する吸気ファン62と、吸気ファン62に取り付けられて一体とされた案内部材の一例としての送風ダクト64とを含む。送風ダクト64には、感光体36に向けて湾曲した側壁である湾曲壁64Aと、XZ面及びYZ面に開口した開口部64Bとが形成されている。
一方、図4に示すように、フロントカバー21の下端部には矢印Z方向に貫通した開口部21Aが形成されており、用紙収容部12の上面とフロントカバー21の底面との隙間からフロントカバー21の内側に外気が流入可能となっている。また、フロントカバー21の内側(画像形成装置1の内部)には、インナーカバー23が設けられている。
インナーカバー23は、中空の直方体状に形成されており、インナーカバー23の前壁23Aの下部には、インナーカバー23内への空気の流入を可能にする複数のルーバー25が形成されている。複数のルーバー25はスリット状に形成されている。また、インナーカバー23の前壁23Aには、矢印Y方向でフロントカバー21まで突出したリブ27が設けられている。これにより、開口部21Aから流入した空気は、複数のルーバー25を通ってインナーカバー23内に流入する。
さらに、インナーカバー23の後壁23Bの上部には、画像形成装置1の内側へ向けて開口した開口部29が形成されている。そして、開口部29には、吸気ファン62が取り付けられている。これにより、吸気ファン62が吸気を開始すると、空気がフロントカバー21の開口部21Aからインナーカバー23のルーバー25を経由して開口部29へ流れ、送風ダクト64を経由して画像形成装置1内に送られる。
次に、排気部100について説明する。図3に示すように、排気部100は、矢印X方向に感光体36を覆うシャッター部材38の端部と並んで配置されている。排気部100は、画像形成装置1内の空気を流入する流入ダクト部102と、流入ダクト部102に対して矢印Y方向の奥側に配置された排出ダクト部104と、排出ダクト部104内の空気を排気する排気ファン106と、画像形成装置1に立設された背面パネル(図示省略)に取り付けられた排気カバー108とを備えている。
流入ダクト部102は、平面視で略台形状に形成されXY面に配置される底壁102Aを有している。底壁102Aには、矢印Z方向へ向けて側壁102B及び側壁102Cが立設されており、さらに、底壁102Aの中央に仕切壁112が立設されている。この仕切壁112によって、排気の流路は、第1流路114と第2流路116とに分割されている。また、流入ダクト部102は、上方に傾斜壁19A(図1参照)が取り付けられて覆われることで筒体を構成し、閉じた第1流路114及び第2流路116の内部を空気が流れる。第1流路114は、底壁102Aと、側壁102Bと、仕切壁112と、傾斜壁19Aとで囲まれた筒体である。第2流路116は、底壁102Aと、仕切壁112と、側壁102Cと、傾斜壁19Aとで囲まれた筒体である。
排出ダクト部104は、流入ダクト部102が接続される第1排出ダクト部材140と、第1排出ダクト部材140の上面に接続されて排出部28に排出された記録用紙Pの臭気が通る第2排出ダクト部材146とを備えている。また、第1排出ダクト部材140は、第1流路114と接続される第1ダクト142と、第2流路116と接続される第2ダクト144とを備えている。この構成により、排気ファン106を作動させると、第1ダクト142、第2ダクト144、及び第2排出ダクト部材146から排気カバー108を介して画像形成装置1の外部へ空気が排出される。
図5は、図1の露光ユニット40及びフレーム41の概略構成図である。
露光ユニット40は、筐体150、半導体レーザ151、コリメータレンズ154、シリンドリカルレンズ152、光偏向器153、結像レンズ155、ガラス板156(透過部)、天板160、プリント基板213、及び駆動IC215を備えている。筐体150の上に天板160をネジ止めすることにより、筐体150の内部は密封状態になる。また、筐体150の縁に沿って、側壁157が設けられているが、感光体36と対向する位置の側壁157には、レーザ光を透過するガラス板156が設けられている。半導体レーザ151から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ154及びシリンドリカルレンズ152を介して光偏向器153で偏向走査され、結像レンズ155及びガラス板156を介して感光体36の外周面に露光光Lとして照射される。これにより、感光体36の外周面に、画像データに応じた静電潜像が形成される。
ここで、光偏向器153の構成を説明する。図6は、図5のA−A断面を示す図である。
光偏向器153は、多面鏡としてのポリゴンミラー201、高速で回転する回転体202と、下端が封止され回転体202の回転軸203を支持するスリーブ204(回転軸軸受部)とを有している。回転体202は、ポリゴンミラー201、回転軸203及び駆動マグネット205が取り付けられた回転体本体部206を有している。ポリゴンミラー201、回転軸203及び駆動マグネット205は、例えば、圧入または接着により回転体本体部206へ取り付けられる。そして、ポリゴンミラー201は、板バネ207及びワッシャ208により、回転体本体部206に固定されている。
スリーブ204は、回転軸203のラジアル方向を支持するラジアル軸受部209Aと、回転軸203のスラスト方向を支持するスラスト軸受部209Bとを有している。そして、回転軸203とラジアル軸受部209Aとの間の隙間量は数μm〜数十μm程度であり、この隙間に潤滑油が満たされている。スラスト軸受部209Bは、回転軸203の下端部と、摺動部材(例えば熱可塑型の工業用樹脂剤)210とで形成されたピポット軸受である。このスラスト軸受部209Bにより、回転体203の軸方向が支持されている。そして、摺動部材210は、蓋部材211で封止されている。
また、スリーブ204には、駆動マグネット205に対して径方向に対向する位置に電機子コイル212が取り付けられている。電機子コイル212及び駆動マグネット205はモータを構成する。電機子コイル212は、例えば、圧入又は接着によりスリーブ204に取り付けられている。
また、スリーブ204には、プリント基板213が、例えば、かしめなどで取り付けられている。このプリント基板213には、電機子コイル212と対向する位置に、マグネット位置検出器214(例えばホール素子等)が実装されている。また、プリント基板213には、駆動IC215と、コネクタ216とが実装されている。
本実施の形態におけるモータは、径方向に磁気ギャップを有し、電機子コイル212の外側に駆動マグネット205がレイアウトされるアウターロータ方式である。回転体202は、駆動マグネット205の磁界によりマグネット位置検出器214から出力される信号を位置信号として参照し、駆動IC215により電機子コイル212の励磁切り替えを行い回転する。なお、コネクタ216には不図示のハーネスが接続され、コネクタ216及びハーネスを介して画像形成装置1本体からの電力供給とモータの起動停止、回転数等の制御信号の入出力が行われる。
そして、上述のように構成された光偏向器153は、筐体150に収容されている。プリント基板213の端部に形成されたネジ穴213Aを筐体150の床部150Aに形成されたリブ150Bにネジ251で固定することにより、プリント基板213は筐体150に固定されている。筐体150の床部150Aは、スラスト軸受部209Bの下端面を外部に露出する露出孔217を形成している。そして、スラスト軸受部209Bに設けられた蓋部材211に形成されたネジ穴とボルト218とで、放熱部材219が蓋部材211に締め付けられている。
放熱部材219は、筐体150の床部150Aとフレーム41との間に設けられている。筐体150の床部150Aは、フレーム41の約1センチ上方に設けられている。放熱部材219は、1枚の板バネであり、例えば、折り曲げ加工が施された板金、あるいはダイカスト法により成型されたアルミ材で構成される。また、図6に示すように、放熱部材219の側面形状は、「π」の字形状である。放熱部材219は、略水平な支持部231と、略水平な接触部232と、支持部231を接触部232に接続する接続部233とを備え、支持部231の中央には、ボルト218を通すための孔234が設けられている。
筐体150が複数のネジ250でフレーム41に固定されているときには、放熱部材219の接触部232がフレーム41に接触する。すなわち、放熱部材219では、接触部232がフレーム41に接触し、支持部231は、回転軸203の軸受部位、即ち、スリーブ204と接触している。これにより、回転軸203の回転により発生した熱が、直接放熱部材219に伝達され、その後フレーム41へと伝達される。従って、回転軸203の回転に起因して筐体150内部に発生した熱を効率よく外部に放熱することができる。また、ポリゴンミラー201の高速回転に起因して発熱量が増加しても、筐体150内部の温度上昇を抑制することができる。
また、接触部232は、平面でフレーム41に接触するので、線接触の場合と比べて、接触の安定性が増加する。また、線接触の場合よりも効率良くフレーム41へ熱を伝達することができる。尚、接触部232は平らでなく、凹凸が交互に連なった蛇腹状の屈曲部で構成されてもよい。この場合は、接触部232はフレーム41に線接触する。
また、フレーム41は、鉄又はアルミなどで構成されており、放熱部材219の支持部231に対向する位置に、空気を流すダクト170(流路)が形成されている。ダクト170の断面は溝形状である。ダクト170には、吸気部60から排出される空気や、この空気の流れに巻き込まれる空気が流れる。このダクト170を流れる空気は、放熱部材219の支持部231及び接続部233とフレーム41とに触れるので、ダクト170がない場合に比べて、放熱部材219やフレーム41は効率的に冷却される。
図5に戻り、フレーム41は、折り曲げ加工が施されており、露光ユニット40が取り付けられる取付面171と、取付面171の端部に沿って感光体36と対向する側面172と、上面173とを備えている。露光ユニット40は、取付面171にネジ止めされる。取付面171には、画像形成装置1の不図示のリブ等にネジ止めするためのネジ孔174が設けられている。感光体36側の側面172は、ダクト170よりも感光体36に近い取付面171上の位置に、感光体36の長手軸方向(図5のY方向)と平行に形成されている。また、感光体36側の側面172は、露光ユニット40の筐体150の下端からガラス板156の下端までの高さよりも低く形成されている。これにより、ガラス板156を介して感光体36に透過されるレーザー光は、感光体36側の側面172により遮断されることはない。また、取付面171には、上記ダクト170が、例えば、プレス加工又は絞り加工により形成されている。ダクト170は、Y方向(即ち、画像形成装置1の前面から背面への奥行き方向又は感光体36の軸方向)に伸びる単一の第1ダクト170A(第1流路)及びX方向(即ち、画像形成装置1の左側面から右側面への方向)に伸びる3カ所の第2ダクト170B(第2流路)を備えている。尚、ダクト170の形状は、図5に示す形状に限定されるものではない。ダクト170には、吸気部60からの空気が流入する。吸気部60からの空気は、第1ダクト170A及び第2ダクト170Bを流れ、最終的に不図示の排気部100に向かう。第2ダクト170Bでは、吸気部60からの空気により押し出される空気又は吸気部60からの空気の流れに巻き込まれる空気などが第1ダクト170Aに流れる。
尚、図9に示すように、ダクト170よりも感光体36に近い取付面171上の位置に、感光体36の長手軸方向(図9のY方向)と平行に凸部172Aが形成されてもよい。凸部172Aは、例えば、絞り加工又はプレス加工により形成される。凸部172Aは露光ユニット40の筐体150の下端からガラス板156の下端までの高さよりも低く形成されている。これにより、ガラス板156を介して感光体36に透過されるレーザー光は、凸部172Aにより遮断されることはない。尚、凸部172A又は感光体36側の側面172は、取付面171から突出する突出部を構成する。
上述したように、取付面171には、感光体36と対向する感光体36側の側面172又は凸部172Aが設けられているので、吸気部60からの空気が感光体36に流れにくくなっている。これは、感光体36上の静電潜像の形成に影響を与える塵や埃の舞い上がりを抑制するためである。尚、塵や埃の舞い上がりを抑制するため、露光ユニット40が取付面171に取り付けられたときに露出する第2ダクト170B上には、カバーが設けられてもよい。また、吸気部60からの空気が直接触れる筐体150の側壁157に、吸気部60からの空気を感光体36に流れにくくするためのカバーを設けてもよい。
ここで、画像形成装置1内の空気の大まかな流れについて説明する。図7は、吸気部60から排気部100へ空気が流れる状態を模式的に示す図である。
図7に示すように、画像形成ユニット30、露光ユニット40、及びトナーカートリッジ94の周辺には、例えば、吸気部60からの空気が流れる経路として経路A1、A2、A3、A4がある。
経路A1は、吸気部60からトナーカートリッジ94と露光ユニット40との間を通り、流入ダクト部102の下側及びシャッター部材38の下側を通って、シャッター部材38の上側を通り、排気部100で筐体14Aの外側へ向かう。なお、経路A1は、経路A2、A3に合流する。経路A2は、筐体14Aの隙間86(図1参照)から定着ユニット50(図1参照)の周囲を通り、定着ユニット50とシャッター部材38との間を通って、さらに第1流路114及び第1ダクト142を通って筐体14Aの外側へ向かう。また、経路A3は、隙間86(図1参照)から定着ユニット50(図1参照)の周囲を通り、定着ユニット50とシャッター部材38との間を通って、さらに第2流路116及び第2ダクト144を通って筐体14Aの外側へ向かう。経路A4は、吸気部60から露光ユニット40の下方に設けられたダクト170を通り、定着ユニット50とシャッター部材38との間を通って、さらに第1流路114及び第1ダクト142を通って筐体14Aの外側へ向かう。なお、経路A4は、経路A2に合流する。
図8(A)〜(C)は、放熱部材219とダクト170との配置関係を示す図である。図8(D)は、図8(A)のB−B断面を示す図である。図8(E)は、図8(B)のC−C断面を示す図である。図8(F)は、図8(C)のD−D側面を示す図である。
図8(A)は、図5の露光ユニット40及びフレーム41をZ方向の上方から見た状態を示す。この場合、図8(D)に示すように、放熱部材219は第2ダクト170Bをまたぐように配置されている。即ち、放熱部材219の接触部232は、フレーム41の取付面171に接触し、放熱部材219の支持部231は、第2ダクト170Bの上方に配置される。図8(A)に示すように、吸気部60からの空気は、第1ダクト170A及び第2ダクト170Bに流れる。しかしながら、吸気部60から放熱部材219までの経路が、略コの字状に曲がっているため、放熱部材219が設けられている第2ダクト170Bの空気の流れ(風力)は、第1ダクト170Aの空気の流れ(風力)よりも弱い。このため、図8(A)の放熱部材219の空気による冷却効果は、図8(B),(C)の冷却効果よりも低くなる。
一方、図8(B)では、ダクト170は、Y方向に延びる第1ダクト170Aのみで形成されている。また、吸気部60が第1ダクト170Aの近傍に設けられており、吸気部60からの空気は、直接第1ダクト170Aに流れる。さらに、放熱部材219は、図8(A)の状態と比べて、XY平面において90度回転されている。尚、放熱部材219は、図6で示したように、ボルト218で蓋部材211に形成されたネジ穴に締め付けられるので、放熱部材219が露光ユニット40に取り付けられる場合に、放熱部材219はXY平面において位置決めされる。図8(B)の場合には、図8(E)に示すように、放熱部材219は第1ダクト170Aをまたぐように配置されている。具体的には、放熱部材219の接触部232は、フレーム41の取付面171に接触し、放熱部材219の支持部231は、第1ダクト170Aの上方に配置される。
従って、図8(B)の場合には、吸気部60、第1ダクト170A、放熱部材219及び放熱部材219が取り付けられる熱源(スリーブ204。図示省略)が同一直線(略同一直線も含む)上に配置される。
また、図8(B)の場合には、吸気部60からの空気が、直接第1ダクト170Aに流れて、放熱部材219に触れるので、図8(B)の放熱部材219の空気による冷却効果は、図8(A)の冷却効果よりも高くなる。尚、図8(B)では、ダクト170は、Y方向に延びる第1ダクト170Aのみで形成されているが、ダクト170は、第1ダクト170A及び第2ダクト170Bを備えていてもよい。
図8(C)では、図8(B)と同様に、ダクト170は、Y方向に延びる第1ダクト170Aのみで形成されている。また、吸気部60が第1ダクト170Aの近傍に設けられており、吸気部60からの空気は、直接第1ダクト170Aに流れる。さらに、放熱部材219は、第1ダクト170A内に設置される。この場合、図8(F)に示すように、放熱部材219の接触部232は、第1ダクト170Aの底部170Cに接触する。従って、熱部材219の接触部232が第1ダクト170Aの底部170Cに平面で接触するように、第1ダクト170Aの底部170Cはプレス加工又は絞り加工により平らに形成される。また、図8(C)の場合、プレス加工又は絞り加工により第1ダクト170Aの幅が熱部材219の幅よりも広く形成される。
図8(C)の場合には、吸気部60、第1ダクト170A、放熱部材219及び放熱部材219が取り付けられる熱源(スリーブ204。図示省略)が同一直線(略同一直線も含む)上に配置される。
また、図8(C)の場合には、吸気部60からの空気が、直接第1ダクト170Aに流れて、放熱部材219に触れるので、図8(C)の放熱部材219の空気による冷却効果は、図8(A)の冷却効果よりも高くなる。
さらに、図8(C)の場合には、放熱部材219が第1ダクト170A内に設置されるため、第1ダクト170A内の空気の流れが、図8(B)の場合と比べて、悪化する。しかしながら、放熱部材219が取り付けられる熱源を効率的に冷却する観点で、図8(C)の放熱部材219の空気による冷却効果及び放熱部材219からフレーム41への熱伝導による冷却効果が、図8(B)のそれらの冷却効果よりも高い場合には、図8(C)の構成は図8(B)の構成よりも効果的である。一方、放熱部材219が取り付けられる熱源を効率的に冷却する観点で、図8(B)の放熱部材219の空気による冷却効果及び放熱部材219からフレーム41への熱伝導による冷却効果が、図8(C)のそれらの冷却効果よりも高い場合には、図8(B)の構成は図8(C)の構成よりも効果的である。
尚、図8(B)の冷却効果を図8(C)の冷却効果と比較する方法は、熱源に温度センサを付けて、単位時間(例えば1分)あたりの温度変化(下降温度)を調べればよい。単位時間あたりの温度変化(下降温度)が大きい構成が、冷却効果が高いことになる。
また、図8(C)では、ダクト170は、Y方向に延びる第1ダクト170Aのみで形成されているが、ダクト170は、第1ダクト170A及び第2ダクト170Bを備えていてもよい。この場合、放熱部材219は、第2ダクト170B内に設置されてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、放熱部材219が露光ユニット40の筐体150とフレーム41との間に配置され、フレーム41に接触するようにスリーブ204とフレーム41とで挟持される。そして、フレーム41が露光ユニット40の筐体150が取り付けられる取付面171と、当該取付面171上の形成され、吸気部60から送り込まれる空気を流すダクト170とを有し、ダクト170が放熱部材219と対向する位置に形成されている。従って、従来の画像形成装置よりも、露光ユニット40に含まれる熱源(スリーブ204)を効率的に冷却することができる。
1 画像形成装置
12 用紙収容部
14 用紙処理部
16 原稿読取部
30 画像形成ユニット
36 感光体
40 露光ユニット
41 フレーム
60 吸気部
100 排気部
150 筐体
153 光偏向器
170 ダクト(流路)
201 ポリゴンミラー
203 回転軸
204 スリーブ

Claims (6)

  1. 感光体に光を露光走査する多面鏡を回転させる回転軸と当該回転軸を支持する回転軸軸受部とを有する光偏向器、及び前記光偏向器を収容するとともに、当該光偏向器の前記回転軸軸受部を露出する露出孔が形成された筐体を有する露光装置と、
    前記筐体を支持する筐体支持部材と、
    前記筐体と前記筐体支持部材との間に配置され、当該筐体支持部材に接触するように前記回転軸軸受部と当該筐体支持部材とでの間で支持される放熱部材と、
    前記放熱部材に向けて空気を送り込む送風装置とを備え、
    前記筐体支持部材は、前記筐体が取り付けられる取付面と、当該取付面上に形成され断面が溝状である空気用の流路とを有し
    前記放熱部材は、前記筐体支持部材と接触する複数の接触部と、前記回転軸軸受部を支持する支持部と、前記支持部を前記複数の接触部に接続する複数の接続部とを備え、前記放熱部材が前記流路をまたぐように配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記流路は、前記画像形成装置の前面から背面への方向に伸びる第1流路及び前記画像形成装置の左側面から右側面への方向に伸びる第2流路を有し、
    前記放熱部材は、前記第1流路又は前記第2流路のいずれかと対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記送風装置、前記流路及び前記放熱部材が同一直線上に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記流路は、前記複数の接触部の間で、且つ前記支持部と対向する位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 空気が流入可能な開口部、及び前記開口部から流入した空気を前記送風装置へ導くインナーカバーを有するフロントカバーと、
    前記画像形成装置の筐体内で背面側に設けられ、前記流路を流れた空気を外部に排出する排気装置と、を備え、
    前記流路は、前記画像形成装置の前面から背面への方向に伸びることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記露光装置の筐体は、前記感光体に向けて光を透過する透過部を備え、
    前記流路よりも前記感光体に近い前記取付面上の位置に、前記感光体の長手軸方向と平行に突出部が形成され、前記突出部は前記露光装置の筐体の下端から前記透過部の下端までの高さよりも低く形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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