JP6588365B2 - 無機酸化物微小中空粒子 - Google Patents

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本発明は、無機酸化物微小中空粒子に関する。
酸化物中空粒子や酸化物多孔質材料は、断熱性材料、遮熱性材料、触媒担体、建築材料等の分野で使用されている。例えば、フライアッシュ中空粒子はセメント系断熱体の成分として用いられている(特許文献1、非特許文献1、2)。また、特許文献2には、SiO2を主成分とする中空ガラス球用組成物が記載されている。
特表2005−536333号公報 特開平5−85771号公報
石炭灰ハンドブック(第4版)、II−83〜II−85(環境技術協会、日本フライアッシュ協会編) 機能性フィラーの開発技術、209−212頁(株式会社シーエムシー発行)
しかし、フライアッシュ中空粒子は、粒子径が大きく、有色であることから、薄膜を必要とする断熱性材料、プラスチックフィラー、増感剤等の分野では応用されるに至っていない。フライアッシュ中空粒子は熱伝導率が高く、断熱性に劣る。また、SiO2を主成分とする中空ガラス球用組成物は、合成樹脂との密着性を高めたものであり、耐熱性が低いため、高温部材用のフィラーや断熱材としては使用できなかった。
従って、本発明の課題は、断熱性に優れ、かつ耐熱性に優れる無機酸化物微小中空粒子を提供することにある。
そこで本発明者は、噴霧熱分解法により、種々の原料を用いて中空粒子を製造し、その粒子径、厚み、殻、耐熱性等について種々検討してきたところ、Al23とSiO2に加えてLi2O及び2族元素酸化物を含有する微小中空粒子であって、中空室を区画する殻を有し、当該殻を無気孔とし、殻の厚み及び平均粒子径を一定の範囲とした微小中空粒子が、耐熱性に優れ、かつ断熱効果、遮熱効果が格段に優れたものとなることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔2〕を提供するものである。
〔1〕Al23=10〜30質量%、SiO2=55〜80質量%、Li2O=0.1〜5質量%、2族元素酸化物=0.1〜10質量%、Na2O及びK2O=0〜5質量%並びに4族元素酸化物=0〜10質量%で形成された無機酸化物微小中空粒子であって、中空室を区画する殻を有し、当該殻が無気孔であり、平均円形度が0.85以上、殻の厚みが50nm〜1μmであり、平均粒子径0.5〜20μmであることを特徴とする無機酸化物微小中空粒子。
〔2〕耐熱温度が800〜1500℃である〔1〕記載の無機酸化物微小中空粒子。
本発明の無機酸化物微小中空粒子は、熱伝導率が小さく、耐熱性にも優れ、特に高温下で膨張せず、割れやひびが発生しないため、薄膜を必要とし、高温で使用される断熱材料用フィラー、遮熱材料用フィラーとして有用である。
実施例1の中空粒子のTEM像及びSEM像を示す。 比較例1の中空粒子のSEM像を示す。 耐熱性試験結果を示す。
本発明の無機酸化物微小中空粒子は、Al23=10〜30質量%、SiO2=55〜80質量%、Li2O=0.1〜5質量%、2族元素酸化物=0.1〜10質量%、Na2O及びK2O=0〜5質量%並びに4族元素酸化物=0〜10質量%で形成された無機酸化物微小中空粒子であって、中空室を区画する殻を有し、当該殻が無気孔であり、平均円形度が0.85以上、殻の厚みが50nm〜1μmであり、平均粒子径0.5〜20μmであることを特徴とする。
本発明の無機酸化物微小中空粒子は、Al23、SiO2、Li2O及び2族元素酸化物を必須とし、Na2O、K2O及び4族元素酸化物から選ばれる酸化物を含有していてもよい。Na2O、K2O及び4族元素酸化物は、含有しない場合も含まれる。
Al23の含有量は、中空粒子中に10〜30質量%である。Al23の含有量が10質量%未満では強度が不十分となり、30質量%を超えると膨張抑制効果が不十分になる。好ましいAl23の含有量は13〜27質量%であり、より好ましくは15〜25質量%である。
SiO2の含有量は、中空粒子中に55〜80質量%である。SiO2の含有量が55質量%未満では耐熱性が不十分であり、80質量%を超えると強度が不十分となる。好ましいSiO2の含有量は60〜80質量%であり、より好ましくは65〜75質量%であり、さらに好ましくは67〜73質量%である。
本発明の中空粒子にはLi2Oを0.1〜5質量%含有する。Li2Oの含有量が0.1質量%未満では、耐熱性、高温下での膨張抑制効果が十分でなく、5質量%を超えると耐熱性が不十分となる。好ましいLi2Oの含有量は0.5〜4.5質量%であり、より好ましくは1.0〜4.0質量%であり、さらに好ましくは1.5〜3.0質量%である。
本発明の中空粒子には2族元素酸化物を0.1〜10質量%含有する。2族元素酸化物の含有量が0.1質量%未満では粒子表面の無気孔化が困難であり、10質量%を超えると耐熱性が不十分となる。好ましい2族元素酸化物の含有量は0.5〜8.0質量%であり、より好ましくは1.0〜6.0質量%であり、さらに好ましくは 2.0〜5.0質量%である。2族元素化合物としては、MgO、CaO、SrO、BaO、RaO等が挙げられるが、このうちMgO、CaO、SrO、BaOが好ましく、MgO、CaOがより好ましい。
本発明の中空粒子には、Na2O、K2Oから選ばれる酸化物を含有していてもよく、その含有量は0〜5質量%である。Na2O及びK2Oは含有しなくともよいが、5質量%以下含有するのが好ましい。5質量%を超えると耐熱性が不十分になる。Na2O及びK2Oの含有量は4質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
本発明の中空粒子には、4族元素酸化物を含有していてもよく、その含有量は0〜10質量%である。4族元素酸化物は含有しなくてもよいが、10質量%以下含有するのが好ましい。10質量%を超えると粒子表面の無気孔化が困難になる。4族元素酸化物の含有量は8質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましい。4族元素酸化物としては、TiO2、ZrO2、HfO2等が挙げられる。
本発明において無機酸化物中空粒子とは、中空室を区画する殻を有する粒子であることをいい、単なる多孔質とは相違する。本発明の粒子が、このような構造を有することは、図1のTEM像およびSEM像から明らかである。
また、本発明の無機酸化物微小中空粒子の殻は無気孔であり、比較例1のような酸化アルミナのみから構成される中空粒子とは明確に相違する(図2参照)。本発明の無機酸化物微小中空粒子の殻が無気孔であることは、透過型電子顕微鏡(TEM)像、及び水に浮かぶことにより確認できる。本発明の無機酸化物微小中空粒子は、殻が無気孔であることにより、優れた断熱性、遮熱性を有する。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の殻の厚みは、50nm〜1μmであり、50〜500nmが好ましく、50〜400nmがより好ましく、50〜300nmがさらに好ましい。殻の厚みが1μmを超えると、中空室が十分でなく、熱伝導率が十分に小さい粒子とならない。また、殻の厚みが小さすぎる場合には、粒子の強度が十分でない可能性がある。殻の厚みは透過型電子顕微鏡(TEM)像から測定できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の平均粒子径は、0.5μm〜20μmであり、好ましくは1μm〜20μmであり、より好ましくは2μm〜15μmである。20μmを超える場合は、一部が球状でなくなることがあり、好ましくない。なお、平均粒子径の調整は、噴霧に使用するスプレーノズルのノズル径あるいは霧化方式を変えることによって行うことができ、2流体ノズル、4流体ノズル、超音波霧化方式などが利用できる。ここで粒子径は、電子顕微鏡の解析によって測定でき、その平均は、JIS R 1629「ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法」、レーザー回折・散乱法による粒子径分布測定装置として、例えばマイクロトラック(日機装株式会社製)などによって計算できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の粒子径分布(粒度分布)は、せまい程好ましく、粒子の80%以上が平均粒子径の±5.0μmにあるのが好ましく、粒子の80%以上が平均粒子径の±4.5μmにあるのがより好ましく、粒子の80%以上が平均粒子径の±4.0μmにあるのがさらに好ましい。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の形状は、図1から明らかなように、球状であり、平均円形度は0.85以上である。このような形状は、噴霧熱分解法により製造することにより達成される。
ここで、円形度は、走査型電子顕微鏡写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定し、周囲長(PM)に対する真円の面積を(B)とすると、その粒子の円形度はA/Bとして表される。そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、周囲長はPM=2πr、面積はB=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、この粒子の円形度は、円形度=A/B=A×4π/(PM)2として算出される。100個の粒子について円形度を測定し、その平均値でもって平均円形度とする。なお、本発明の無機酸化物微小中空粒子は、各種フィラーとして混合したときの分散性、混合性など点から、平均円形度は、0.85以上、好ましくは0.90以上である。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の耐熱温度は800〜1500℃であるのが好ましく、850〜1500℃であるのがより好ましい。ここで、耐熱温度は、無機酸化物中空粒子を所定温度の箱型電気炉内で5時間以上保持して常温まで放冷した後、目視で中空粒子が溶融していないこと、あるいはSEM像観察で酸化物中空粒子が中空構造保っていることで評価した。
本発明の無機酸化物微小中空粒子のかさ密度は、0.01〜0.4g/cm3であるのが好ましく、0.02〜0.4g/cm3であるのがより好ましく、0.03〜0.4g/cm3であるのがさらに好ましい。かさ密度は、JIS R 1628「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」の測定方法、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製)などの粉体力学特性測定装置により測定できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の粒子強度は、0.3〜480(90%生存時)MPaであるのが好ましく、0.3〜320MPaであるのがより好ましく、0.3〜100MPaであるのがさらに好ましい。粒子強度は、ASTM D 3102−78に準拠した水銀圧入ポロシメーターにより測定できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の圧縮強度は、1〜800MPaであるのが好ましく、1〜700MPaであるのがより好ましく、1〜500MPaであるのがさらに好ましい。ここで圧縮強度は、微小圧縮試験機 MCT−510(株式会社島津製作所製)により測定できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子の安息角は、30〜70°であるのが好ましく、40〜60°であるのがより好ましく、45〜55°であるのがさらに好ましい。
ここで、安息角は、中空粒子を薄膜状の断熱材料用フィラー又は、遮熱材料用フィラーとして利用する際の、基材への均一な分散性の点で重要である。安息角は、JIS R 9301−2−2「アルミナ粉末−第2部:物性測定方法−2:安息角」の測定方法、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製)などの粉体力学特性測定装置により測定できる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子は、例えば噴霧熱分解法により製造することができる。具体的には、2流体ノズルや4流体ノズル等の流体ノズルで原料化合物含有溶液を噴霧する噴霧熱分解法により製造することができる。
用いられるアルミニウム、ケイ素等の原料としては、中空粒子を形成したときの組成が前記酸化物の組成になる無機塩、酸化物粒子、酸化物粒子の分散液およびゾル溶液であればよい。
原料化合物含有溶液は、原料化合物を、水あるいはエタノール等の有機溶媒と混合して、調製できる。溶媒としては、水と有機溶媒を混合したものも用いることができる。例えば、アルミニウム化合物としては、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物のゾルなどの化合物を用いることができる。ケイ素化合物としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、オルトケイ酸テトラエチル、ケイ素酸化物、シリカゾルなどを用いることができる。原料化合物含有溶液の濃度は、各元素の総量として、0.01mol/L〜2.0mol/Lが好ましく、0.1mol/L〜1.0mol/Lがより好ましい。なお、原料化合物含有溶液中には、リンゴ酸、クエン酸や乳酸などの有機酸を添加してもよい。
原料化合物含有溶液は、2流体ノズルで噴霧するのが、粒子径の調整、生産性の点で好ましい。ここで2流体ノズルの方式には、空気と原料化合物含有溶液とをノズル内部で混合する内部混合方式と、ノズル外部で空気と原料化合物含有水溶液を混合する外部混合方式があるが、いずれも採用できる。
噴霧されたミストは、200〜900℃の乾燥ゾーン、次いで900〜1650℃の熱分解ゾーンを通過させることにより、熱分解され、中空粒子となる。乾燥ゾーンの温度は、中空性を保つための点から350〜800℃が好ましく、400〜700℃がより好ましい。この乾燥ゾーンによりミストの外側が、乾燥されて無機化合物の膜を形成し、それを起点に内部液が乾燥されるため、粒子が中空形状に形成される。
熱分解ゾーンの温度は、生産コストの点から900〜1650℃が好ましく、1000〜1500℃がより好ましい。この熱分解ゾーンでは、高温で急激に熱分解反応を進めることで、乾燥ゾーンにて形成された中空構造を強固にすることにより、中空室を区画する殻を有する中空粒子であって、殻の厚さの一定な中空粒子が得られる。
得られた無機酸化物中空粒子は、フィルターを通過させるなど分級して、粒子径の調整をしてもよい。得られた中空粒子は、組成や熱分解ゾーンの温度などにより無気孔化が不十分となる場合があるので、無気孔化をするために、必要に応じて中空粒子を1000℃以上、好ましくは1150〜1650℃に加熱してもよい。この加熱処理をすることにより、殻の表面の酸化物が溶融して孔が閉塞し、前記組成からなる無気孔の殻を有する中空粒子が得られる。
本発明の無機酸化物微小中空粒子は、前記のように無気孔の殻を有する中空構造を有し、熱伝導率が低く、かつ耐熱性に優れる(特に高温下でも膨張せず、割れやひびが発生しない)ことから、高温部材における断熱材料用フィラー、遮熱材料用フィラーとして有用である。また、平均粒子径0.5μm〜20μmという微細な粒子であることから、薄膜状の断熱材料用フィラー、遮熱材料用フィラーとして特に有用である。従って、断熱性、遮熱性が要求される各種容器、隔壁、床、屋根等に薄膜状の断熱材、遮熱材を形成するのに有利である。
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1
原料化合物としては、コロイダルシリカ、オルトケイ酸テトラエチル、硝酸アルミニウム九水和物、硝酸マグネシウム六水和物、硝酸カルシウム四水和物、硝酸ナトリウム、硝酸リチウム、オキシ硝酸ジルコニウム二水和物を用いた。
原料化合物を蒸留水に溶解した0.4mol/L含有水溶液を噴霧熱分解装置の溶液タンクに投入した。投入された水溶液は送液ポンプにより、2流体ノズルを介してミスト状に噴霧され、乾燥ゾーン(約900℃)、次いで熱分解ゾーン(約1200℃)を通過させた。バグフィルターを用いて中空粒子を回収した。
実施例2〜3及び比較例1〜7は、実施例1で用いた原料化合物、ほう酸、硝酸カリウム、硫酸チタニルを原料化合物に用いて、目的とする酸化物中空粒子の化学成分となるように原料化合物を選択し、蒸留水に溶解して、0.4mol/L含有水溶液を調製した。0.4mol/L含有水溶液を実施例1と同様に行い、酸化物中空粒子を得た。
得られた中空粒子の化学組成(質量%)を表1に示す。図1に実施例1の中空粒子のTEM像およびSEM像を、図2に比較例1のSEM像を示す。
実施例1〜3、比較例1〜7で得られた酸化物中空粒子は、平均粒子径、圧縮強度、みかけ密度、かさ密度、粒子表面の気孔及び耐熱温度の評価を行った。
平均粒子径は、マイクロトラック(日機装株式会社製)で測定を行い、算出した。圧縮強度は微小圧縮試験機 MCT−510(株式会社島津製作所製)、みかけ密度はアキュピック(株式会社島津製作所製)乾式自動密度計、かさ密度はパウダテスタ(ホソカワミクロン社製)により測定を行った。粒子表面の気孔は、SEM観察により観察を行った。
耐熱温度は、無機酸化物中空粒子5gをるつぼに入れて、所定温度の箱型電気炉内で6時間保持して常温まで放冷した後、目視で中空粒子が溶融していないこと、あるいはSEM像観察で酸化物中空粒子が中空構造を保持していた温度とした。
得られた無機酸化物中空粒子の物性を表2に示す。
表2からも明らかなように、比較例1、5、6は、粒子表面に気孔やクラックが生じ、中空構造が不完全となった。これはAl23およびZrO2量が範囲外となったためである。比較例2、3、7は、耐熱温度が低くなった。これはアルカリ金属およびアルカリ土類金属が過剰となったためである。比較例4は圧縮強度が小さくなった。これはSiO2が過剰となったためである。実施例1、2、3は、これら比較例よりも完全な中空構造で耐熱温度・圧縮強度が高いことがわかる。
実施例1の中空粒子と比較例2の中空粒子を箱型電気炉に入れ、800℃に加熱した。その結果を図3に示す。
図3から明らかなように、比較例2は3時間後から溶融したのに対し、実施例1は6時間後も中空粒子の形状を保持していた。

Claims (2)

  1. Al23=10〜30質量%、SiO2=55〜80質量%、Li2O=0.1〜5質量%、2族元素酸化物=0.1〜10質量%、Na2O及びK2O=0〜5質量%並びに4族元素酸化物=0〜10質量%で形成された無機酸化物微小中空粒子であって、中空室を区画する殻を有し、当該殻が無気孔であり、平均円形度が0.85以上、殻の厚みが50nm〜1μmであり、平均粒子径0.5〜20μmであることを特徴とする無機酸化物微小中空粒子。
  2. 耐熱温度が800〜1500℃である請求項1記載の無機酸化物微小中空粒子。
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