JP2019214505A - 連結メソポーラスシリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

連結メソポーラスシリカ粒子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ある特定の平均一次粒子径、細孔径、細孔容量、及びタップ密度を兼ね備えた連結メソポーラスシリカ粒子、及びその製造方法を提供すること。【解決手段】連結メソポーラスシリカ粒子は、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えている。前記連結メソポーラスシリカ粒子は、平均1次粒子径が7nm以上300nm以下であり、細孔径が2nm以上50nm以下であり、細孔容量が0.2mL/g以上3.0mL/g以下であり、タップ密度が0.05g/cm3以上0.2g/cm3以下である。このような連結メソポーラスシリカ粒子は、界面活性剤の濃度が0.03mol/L以上0.3mol/L以下であり、かつ、シリカ源の濃度が0.05mol/L以上0.45mol/L以下である反応溶液中においてシリカ源を重縮合させ、前駆体粒子を乾燥及び焼成することにより得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、連結メソポーラスシリカ粒子及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、平均一次粒子径、細孔径、細孔容量、及びタップ密度が特定の範囲にある新規な連結メソポーラスシリカ粒子及びその製造方法に関する。
メソポーラスシリカは、ナノサイズの細孔を有し、比表面積の高い材料である。メソポーラスシリカは、このような特性を利用して、
(a)触媒担体、
(b)吸着材、
(c)断熱材、
(d)メソポーラス材料を製造するための鋳型、
などへの利用が検討されている。
メソポーラスシリカを実用化する場合、その形態制御が重要であり、従来から種々の検討がなされている。これまでに、フィルム状、球状(特許文献1、非特許文献1参照)、多角形状(非特許文献2参照)等、種々のメソポーラスシリカが合成されている。また、それらが連結した構造体の合成も多く報告されている。
メソポーラスシリカをある種の用途に用いる場合、メソポーラスシリカの形態だけでなく、その平均一次粒子径、細孔径、細孔容量、タップ密度などが重要な要素となる場合がある。しかし、ある特定の平均一次粒子径、細孔径、細孔容量、及びタップ密度を兼ね備えたメソポーラスシリカが合成された例は、従来にはない。
特開2004−002161号公報
Chemistry of Materials, 2003, 15, 4247-4256 Journal of the American Chemical Society, 1992, 114, 10834-10843
本発明が解決しようとする課題は、ある特定の平均一次粒子径、細孔径、細孔容量、及びタップ密度を兼ね備えた連結メソポーラスシリカ粒子、及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、低密度が要求される各種の用途に用いることができ、あるいは、低密度が要求される各種メソポーラス材料を合成するための鋳型として用いることが可能な連結メソポーラスシリカ粒子、及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えている。
(2)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、
平均1次粒子径が7nm以上300nm以下であり、
細孔径が2nm以上50nm以下であり、
細孔容量が0.2mL/g以上3.0mL/g以下であり、
タップ密度が0.05g/cm3以上0.2g/cm3以下である。
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法は、以下の構成を備えていることを要旨とする。
(1)前記連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法は、
シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、前記シリカ源を縮重合させ、前駆体粒子を得る重合工程と、
前記反応溶液から前記前駆体粒子を分離し、乾燥させる乾燥工程と、
前記前駆体粒子を焼成し、本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子を得る焼成工程と
を備えている。
(2)前記反応溶液は、
前記界面活性剤の濃度が0.03mol/L以上0.3mol/L以下であり、
前記シリカ源の濃度が0.05mol/L以上0.45mol/L以下である。
メソポーラスシリカは、通常、シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、シリカ源を縮重合させることにより合成されている。この時、反応溶液中の界面活性剤の濃度及びシリカ源の濃度をそれぞれある特定の範囲に限定すると、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えており、かつ、平均一次粒子径、細孔径、細孔密度、及びタップ密度がそれぞれ特定の範囲内にある連結メソポーラスシリカ粒子を合成することができる。
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子は、タップ密度が低いので、低密度が要求される各種の用途に用いることができる。あるいは、低密度が要求される各種メソポーラス材料を合成するための鋳型として用いることもできる。
実施例1で合成した試料のSEM写真である。 実施例2で合成した試料のSEM写真である。 実施例3で合成した試料のSEM写真である。 実施例4で合成した試料のSEM写真である。 実施例5で合成した試料のSEM写真である。
比較例1で合成した試料のSEM写真である。 比較例2で合成した試料のSEM写真である。 比較例3で合成した試料のSEM写真である。 比較例4で合成した試料のSEM写真である。 実施例6で合成した試料のSEM写真である。 実施例7で合成した試料のSEM写真である。 実施例8で合成した試料のSEM写真である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 連結メソポーラスシリカ粒子]
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子は、以下の構成を備えている。
(1)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えている。
(2)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、
平均1次粒子径が7nm以上300nm以下であり、
細孔径が2nm以上50nm以下であり、
細孔容量が0.2mL/g以上3.0mL/g以下であり、
タップ密度が0.05g/cm3以上0.2g/cm3以下である。
[1.1. 構造]
本発明において、「連結メソポーラスシリカ粒子」とは、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えている粒子(2次粒子)をいう。
「メソポーラスシリカ」とは、メソ細孔を有するシリカであって、アスペクト比が3以下である粒子をいう。
[1.2. 平均1次粒子径]
「平均1次粒子径」とは、1次粒子の短軸方向の長さの平均値をいう。「短軸方向の長さ」とは、1次粒子の長さが最も長い方向(長軸方向)に対して垂直方向の長さをいう。
一般に、平均1次粒子径が小さくなりすぎると、粒子間の凝集力が強くなりすぎ、タップ密度が過度に大きくなる。従って、平均1次粒子径は、7nm以上である必要がある。平均1次粒子径は、好ましくは、9nm以上、さらに好ましくは、12nm以上、さらに好ましくは、20nm以上、さらに好ましくは、50nm以上、さらに好ましくは、80nm以上である。
一方、平均1次粒子径が大きくなりすぎると、粒子間の隙間部分が減少するために、タップ密度が過度に大きくなる。従って、平均1次粒子径は、300nm以下である必要がある。平均1次粒子径は、好ましくは、280nm以下、さらに好ましくは、250nm以下である。
[1.3. 細孔径]
「細孔径」とは、1次粒子に含まれるメソ細孔の平均値をいい、1次粒子間にある空隙の大きさは含まれない。
一般に、細孔径が小さくなりすぎると、吸着可能な分子が大幅に制限される。従って、細孔径は、2nm以上である必要がある。細孔径は、好ましくは、2.5nm以上、さらに好ましくは、3nm以上である。
一方、細孔径が大きくなりすぎると、吸着した物質を保持する能力に欠ける。従って、細孔径は、50nm以下である必要がある。細孔径は、好ましくは、40nm以下、さらに好ましくは、30nm以下である。
[1.4. 細孔容量]
「細孔容量」とは、1次粒子に含まれるメソ細孔の容積をいい、1次粒子間にある空隙の容積は含まれない。
一般に、細孔容量が小さくなりすぎると、吸着可能な分子数が制限される。従って、細孔容量は、0.2mL/g以上である必要がある。細孔容量は、好ましくは、0.25mL/g以上、さらに好ましくは、0.3mL/g以上である。
一方、細孔容量が大きくなりすぎると、機械的強度に劣る。従って、細孔容量は、3.0mL/g以下である必要がある。細孔容量は、好ましくは、2.8mL/g以下、さらに好ましくは、2.5mL/g以下である。
[1.5. タップ密度]
「タップ密度」とは、JIS Z 2512に準拠して測定される値をいう。
一般に、タップ密度が小さくなりすぎると、機械的強度に劣る。従って、タップ密度は、0.05g/cm3以上である必要がある。タップ密度は、好ましくは、0.06g/cm3以上、さらに好ましくは、0.07g/cm3以上である。
一方、タップ密度が大きくなりすぎると、粒子間の隙間部分が減少し、吸着物質の移動が制限される。従って、タップ密度は、0.2g/cm3以下である必要がある。タップ密度は、好ましくは、0.19g/cm3以下、さらに好ましくは、0.18g/cm3以下である。
[2. 連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法]
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法は、
シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、前記シリカ源を縮重合させ、前駆体粒子を得る重合工程と、
前記反応溶液から前記前駆体粒子を分離し、乾燥させる乾燥工程と、
前記前駆体粒子を焼成し、本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子を得る焼成工程と
を備えている。
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法は、乾燥させた前駆体粒子に対して拡径処理を行う拡径工程をさらに備えていても良い。
[2.1. 重合工程]
まず、シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、前記シリカ源を縮重合させ、前駆体粒子を得る(重合工程)。
[2.1.1. シリカ源]
本発明において、シリカ源の種類は、特に限定されない。シリカ源としては、例えば、
(a)テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、テトラエチレングリコキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、
(b)3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン類、
などがある。シリカ源には、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
[2.1.2. 界面活性剤]
シリカ源を反応溶液中で縮重合させる場合において、反応溶液に界面活性剤を添加すると、反応溶液中において界面活性剤がミセルを形成する。ミセルの周囲には親水基が集合しているため、ミセルの表面にはシリカ源が吸着する。さらに、シリカ源が吸着しているミセルが反応溶液中において自己組織化し、シリカ源が縮重合する。その結果、1次粒子内部には、ミセルに起因するメソ細孔が形成される。メソ細孔の大きさは、主として、界面活性剤の分子長により制御(1〜50nmまで)することができる。
本発明において、界面活性剤には、アルキル4級アンモニウム塩を用いる。アルキル4級アンモニウム塩とは、次の(a)式で表される化合物をいう。
CH3−(CH2)n−N+(R1)(R2)(R3)X- ・・・(a)
(a)式中、R1、R2、R3は、それぞれ、炭素数が1〜3のアルキル基を表す。R1、R2、及び、R3は、互いに同一であっても良く、あるいは、異なっていても良い。アルキル4級アンモニウム塩同士の凝集(ミセルの形成)を容易化するためには、R1、R2、及び、R3は、すべて同一であることが好ましい。さらに、R1、R2、及び、R3の少なくとも1つは、メチル基が好ましく、すべてがメチル基であることが好ましい。
(a)式中、Xはハロゲン原子を表す。ハロゲン原子の種類は特に限定されないが、入手の容易さからXは、Cl又はBrが好ましい。
(a)式中、nは7〜21の整数を表す。一般に、nが小さくなるほど、メソ孔の中心細孔径が小さい球状のメソ多孔体が得られる。一方、nが大きくなるほど、中心細孔径は大きくなるが、nが大きくなりすぎると、アルキル4級アンモニウム塩の疎水性相互作用が過剰となる。その結果、層状の化合物が生成し、メソ多孔体が得られない。nは、好ましくは、9〜17、さらに好ましくは、13〜17である。
(a)式で表されるものの中でも、アルキルトリメチルアンモニウムハライドが好ましい。アルキルトリメチルアンモニウムハライドとしては、例えば、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムハライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムハライド、ノニルトリメチルアンモニウムハライド、デシルトリメチルアンモニウムハライド、ウンデシルトリメチルアンモニウムハライド、ドデシルトリメチルアンモニウムハライド等がある。
これらの中でも、特に、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はアルキルトリメチルアンモニウムクロリドが好ましい。
連結メソポーラスシリカ粒子を合成する場合において、1種類のアルキル4級アンモニウム塩を用いても良く、あるいは、2種以上を用いても良い。しかしながら、アルキル4級アンモニウム塩は、1次粒子内にメソ孔を形成するためのテンプレートとなるので、その種類は、メソ孔の形状に大きな影響を与える。より均一なメソ孔を有するシリカ粒子を合成するためには、1種類のアルキル4級アンモニウム塩を用いるのが好ましい。
[2.1.3. 触媒]
シリカ源を縮重合させる場合、通常、反応溶液中に触媒を加える。粒子状のメソポーラスシリカを合成する場合、触媒には、水酸化ナトリウム、アンモニア水等のアルカリを用いるのが好ましい。
[2.1.4. 溶媒]
溶媒には、水、アルコールなどの有機溶媒、水と有機溶媒の混合溶媒などを用いる。
アルコールは、
(1)メタノール、エタノール、プロパノール等の1価のアルコール、
(2)エチレングリコール等の2価のアルコール、
(3)グリセリン等の3価のアルコール、
のいずれでも良い。
水と有機溶媒の混合溶媒を用いる場合、混合溶媒中の有機溶媒の含有量は、目的に応じて任意に選択することができる。一般に、溶媒中に適量の有機溶媒を添加すると、粒径や粒度分布の制御が容易化する。
[2.1.5. 反応溶液の組成]
反応溶液中の組成は、合成されるメソポーラスシリカの外形や細孔構造に影響を与える。特に、反応溶液中の界面活性剤の濃度、及びシリカ源の濃度は、連結メソポーラスシリカ粒子の平均1次粒子径、細孔径、細孔容量、及びタップ密度に与える影響が大きい。
[A. 界面活性剤の濃度]
界面活性剤の濃度が低すぎると、粒子の析出速度が遅くなり、1次粒子が連結している構造体は得られない。従って、界面活性剤の濃度は、0.03mol/L以上である必要がある。界面活性剤の濃度は、好ましくは、0.035mol/L以上、さらに好ましくは、0.04mol/L以上である。
一方、界面活性剤の濃度が高すぎると、粒子の析出速度が速くなりすぎ、1次粒子径が容易に300nmを超える。従って、界面活性剤の濃度は、0.3mol/L以下である必要がある。界面活性剤の濃度は、好ましくは、0.28mol/L以下、さらに好ましくは、0.26mol/L以下、さらに好ましくは、0.20mol/L以下、さらに好ましくは、0.18mol/L以下、さらに好ましくは、0.16mol/L以下である。
[B. シリカ源の濃度]
シリカ源の濃度が低すぎると、粒子の析出速度が遅くなり、1次粒子が連結している構造体は得られない。あるいは、界面活性剤が過剰となり、均一なメソ細孔が得られない場合がある。従って、シリカ源の濃度は、0.05mol/L以上である必要がある。シリカ源の濃度は、好ましくは、0.06mol/L以上、さらに好ましくは、0.07mol/L以上である。
一方、シリカ源の濃度が高すぎると、粒子の析出速度が速くなりすぎ、1次粒子径が容易に300nmを超える。あるいは、球状粒子ではなく、シート状の粒子が得られる場合がある。従って、シリカ源の濃度は、0.45mol/L以下である必要がある。シリカ源の濃度は、好ましくは、0.44mol/L以下、さらに好ましくは、0.43mol/L以下である。
[C. 触媒の濃度]
本発明において、触媒の濃度は、特に限定されない。一般に、触媒の濃度が低すぎると、粒子の析出速度が遅くなる。一方、触媒の濃度が高すぎると、粒子の析出速度が速くなる。最適な触媒の濃度は、シリカ源の種類、界面活性剤の種類、目標とする物性値などに応じて最適な濃度を選択するのが好ましい。
[2.1.6 反応条件]
所定量の界面活性剤を含む溶媒中に、シリカ源を加え、加水分解及び重縮合を行う。これにより、界面活性剤がテンプレートとして機能し、シリカ及び界面活性剤を含む前駆体粒子が得られる。
反応条件は、シリカ源の種類、前駆体粒子の粒径等に応じて、最適な条件を選択する。一般に、反応温度は、−20〜100℃が好ましい。反応温度は、さらに好ましくは、0〜80℃、さらに好ましくは、10〜40℃である。
[2.2. 乾燥工程]
次に、前記反応溶液から前記前駆体粒子を分離し、乾燥させる(乾燥工程)。
乾燥は、前駆体粒子内に残存している溶媒を除去するために行う。乾燥条件は、溶媒の除去が可能な限りにおいて、特に限定されるものではない。
[2.3. 拡径処理]
次に、必要に応じて、乾燥させた前駆体粒子に対して拡径処理を行っても良い(拡径工程)。「拡径処理」とは、1次粒子内のメソ細孔の直径を拡大させる処理をいう。
拡径処理は、具体的には、合成された前駆体粒子(界面活性剤の未除去のもの)を、拡径剤を含む溶液中で水熱処理することにより行う。この処理によって前駆体粒子の細孔径を拡大させることができる。
拡径剤としては、例えば、
(a)トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ベンゼン、シクロヘキサン、トリイソプロピルベンゼン、ナフタレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの炭化水素、
(b)塩酸、硫酸、硝酸などの酸、
などがある。
炭化水素共存下で水熱処理することにより細孔径が拡大するのは、拡径剤が溶媒から、より疎水性の高い前駆体粒子の細孔内に導入される際に、シリカの再配列が起こるためと考えられる。
また、塩酸などの酸共存下で水熱処理することにより細孔径が拡大するのは、1次粒子内部においてシリカの溶解・再析出が進行するためと考えられる。製造条件を最適化すると、シリカ内部に放射状細孔が形成される。これを酸共存下で水熱処理すると、シリカの溶解・再析出が起こり、放射状細孔が連通細孔に変換される。
拡径処理の条件は、目的とする細孔径が得られる限りにおいて、特に限定されない。通常、反応溶液に対して、0.05mol/L〜10mol/L程度の拡径剤を添加し、60〜150℃で水熱処理するのが好ましい。
[2.4. 焼成工程]
次に、必要に応じて拡径処理を行った後、前記前駆体粒子を焼成する(焼成工程)。これにより、本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子が得られる。
焼成は、OH基が残留している前駆体粒子を脱水・結晶化させるため、及び、メソ細孔内に残存している界面活性剤を熱分解させるために行われる。焼成条件は、脱水・結晶化、及び界面活性剤の熱分解が可能な限りにおいて、特に限定されない。焼成は、通常、大気中において、400℃〜700℃で1時間〜10時間加熱することにより行われる。
[3. 作用]
メソポーラスシリカは、通常、シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、シリカ源を縮重合させることにより合成されている。この時、反応溶液中の界面活性剤の濃度及びシリカ源の濃度をそれぞれある特定の範囲に限定すると、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えており、かつ、平均一次粒子径、細孔径、細孔密度、及びタップ密度がそれぞれ特定の範囲内にある連結メソポーラスシリカ粒子を合成することができる。
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子は、タップ密度が低いので、低密度が要求される各種の用途に用いることができる。あるいは、低密度が要求される各種メソポーラス材料を合成するための鋳型として用いることもできる。
(実施例1)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:68.6mLを、水:388g、メタノール:172g、及びエチレングリコール:172gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラメトキシシラン:53.6gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤として使用したヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドのモル濃度は0.106mol/L、シリカ源として使用したテトラメトキシシランのモル濃度は0.425mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:4Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は2nm、細孔容量は0.56mL/gであった。また、タップ密度は0.16g/cm3であった。図1に、実施例1で合成した試料のSEM写真を示す。図1より、1次粒子が連結している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、0.21μmであった。
(実施例2)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28.2g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:27.4mLを、水:965g、及びメタノール:600gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:28.9gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.05mol/L、シリカ源のモル濃度は0.079mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:2Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は2.3nm、細孔容量は0.87mL/gであった。また、タップ密度は0.16g/cm3であった。図2に、実施例2で合成した試料のSEM写真を示す。図2より、1次粒子が連結している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、0.28μmであった。
(実施例3)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28.2g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:27.4mLを、水:965g、メタノール:300g、及びエチレングリコール:300gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:28.9gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.053mol/L、シリカ源のモル濃度は0.084mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:2Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は2.36nm、細孔容量は0.63mL/gであった。また、タップ密度は0.17g/cm3であった。図3に、実施例3で合成した試料のSEM写真を示す。図3より、1次粒子が連結している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、0.047μmであった。
(実施例4)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28.2g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:27.4mLを、水:965g、メタノール:300g、及びエチレングリコール:300gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:28.9gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.053mol/L、シリカ源のモル濃度は0.084mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:2Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した試料:10gを、エタノール300mL、水300mLの混合溶液に分散させ、トリメチルベンゼン:22.5gを加えた後、オートクレーブ中、100℃で3日間加熱した。オートクレーブ処理後の試料を濾過・洗浄した後、試料を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は7.3nm、細孔容量は1.45mL/gであった。また、タップ密度は0.14g/cm3であった。図4に、実施例4で合成した試料のSEM写真を示す。図4より、1次粒子が連結している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、0.064μmであった。
(実施例5)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:68.6mLを、水:388g、メタノール:172g、及びエチレングリコール:172gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラメトキシシラン:53.6gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.106mol/L、シリカ源のモル濃度は0.425mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:4Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した試料:10gを、2規定塩酸:600mLに分散後、オートクレーブ中、150℃で3日間加熱した。オートクレーブ処理後の試料を濾過・洗浄した後、試料を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は8nm、細孔容量は0.66mL/gであった。また、タップ密度は0.11g/cm3であった。図5に、実施例5で合成した試料のSEM写真を示す。図5より、1次粒子が連結している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、0.23μmであった。
(比較例1)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:35.2g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:22.8mLを、水:3980g、及びメタノール:4000gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:18.1gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.012mol/L、シリカ源のモル濃度は0.0095mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:1Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は2.2nm、細孔容量は0.74mL/gであった。また、タップ密度は0.26g/cm3であった。図6に、比較例1で合成した試料のSEM写真を示す。図6より、1次粒子が独立している様子が分かる。1次粒子の平均粒子径は、1.07μmであった。
タップ密度が0.20g/cm3を超えたのは、1次粒子の1つ1つが完全に独立し、連結した構造を有していないためと考えられる。
1次粒子が独立していたのは、テンプレートとなるヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの濃度(0.012mol/L)とシリカ源のテトラエトキシシランの濃度(0.0095mol/L)が共に低く、反応がゆっくり進行したためと考えられる。
さらに、平均1次粒子径が300nmを超えたのは、界面活性剤及びシリカ源の濃度が共に低く、反応がゆっくり進行したためと考えられる。
(比較例2)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:91.2mLを、水:365g、及びエチレングリコール:344gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラメトキシシラン:53.6gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.114mol/L、シリカ源のモル濃度は0.459mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:1Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
図7に、比較例2で合成した試料のSEM写真を示す。図7より、ほとんどが平板状の粒子であり、アスペクト比が3以下の粒子が得られないことが分かる。
粒子が平板状となったのは、シリカ原料となるテトラメトキシシランの濃度が高く(0.459mol/L)、粒子生成が不均一に進行したためと考えられる。
(比較例3)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:14.1g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:27.4mLを、水:1957g、及びメタノール:1216gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:29gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.013mol/L、シリカ源のモル濃度は0.04mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:2Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
図8に、比較例3で合成した試料のSEM写真を示す。図8より、粒子は独立しており、連結した粒子は得られなかった。
1次粒子が独立していたのは、シリカ源であるテトラエトキシシランの濃度が低く(0.04mol/L)、反応がゆっくり進行したためと考えられる。
(比較例4)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:14.1g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:27.4mLを、水:965g、及びメタノール:508gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:29gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤のモル濃度は0.025mol/L、シリカ源のモル濃度は0.079mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:1Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。続いて、残渣を550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
図9に、比較例4で合成した試料のSEM写真を示す。1次粒子の平均粒子径は、0.45μmであった。
平均1次粒子径が300nmを超えたのは、テンプレートとなるヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの濃度(0.025mol/L)が低く、反応がゆっくり進行したためと考えられる。
(実施例6)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:28.2g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:13.7mLを、水:482.5g、メタノール:152g、及びエチレングリコール:152gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:14.5gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤として使用したヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドのモル濃度は0.105mol/L、シリカ源として使用したテトラメトキシシランのモル濃度は0.083mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:4Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した試料:10gを、1規定硫酸:600mLに分散後、オートクレーブ中、130℃で3日間加熱した。濾過、洗浄後、550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は5.1nm、細孔容量は1.3mL/gであった。また、タップ密度は0.08g/cm3であった。図10に、実施例6で合成した試料のSEM写真を示す。図10より、非常に細かな一次粒子が凝集して二次粒子が形成され、それらが連結している様子が分かる。一次粒子の平均粒子径は、7.5nmであった。
(実施例7)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:14.1g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:13.7mLを、水:482.5g、及びエチレングリコール:304gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:14.5gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤として使用したヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドのモル濃度は0.056mol/L、シリカ源として使用したテトラメトキシシランのモル濃度は0.089mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:4Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した試料:10gを、1規定硫酸:600mLに分散後、オートクレーブ中、130℃で3日間加熱した。濾過、洗浄後、550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は5.0nm、細孔容量は0.79mL/gであった。また、タップ密度は0.18g/cm3であった。図11に、実施例7で合成した試料のSEM写真を示す。図11より、数nmから十数nmの一次粒子が連結している様子が分かる。一次粒子の平均粒子径は、12.8nmであった。
(実施例8)
[1. 試料の作製]
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:60.1g、及び1規定水酸化ナトリウム溶液:34.2mLを、水:462g、エチレングリコール:152g、及びメタノール:152gからなる混合溶液に添加した。この混合溶液にテトラエトキシシラン:36.2gを添加したところ、しばらくしてから溶液が白濁し、粒子が合成できたことが確認できた。界面活性剤として使用したヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドのモル濃度は0.227mol/L、シリカ源として使用したテトラメトキシシランのモル濃度は0.211mol/Lであった。
8時間室温で攪拌後、濾過し、残渣を水:4Lに再分散した。再び濾過後、残渣を45℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した試料:10gを、2規定塩酸:600mLに分散後、オートクレーブ中、140℃で3日間加熱した。濾過、洗浄後、550℃で焼成することにより、有機成分を除去した。
[2. 評価]
窒素吸着等温線測定から求めた細孔径は7.0nm、細孔容量は0.85mL/gであった。また、タップ密度は0.19g/cm3であった。図12に、実施例8で合成した試料のSEM写真を示す。図12より、数nmから十数nmの一次粒子が連結している様子が分かる。一次粒子の平均粒子径は、0.114μmであった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る連結メソポーラスシリカ粒子は、(a)触媒担体、(b)吸着材、(c)断熱材、(d)メソポーラス材料を製造するための鋳型、などに用いることができる。

Claims (2)

  1. 以下の構成を備えた連結メソポーラスシリカ粒子。
    (1)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、メソポーラスシリカからなる1次粒子が連結した構造を備えている。
    (2)前記連結メソポーラスシリカ粒子は、
    平均1次粒子径が7nm以上300nm以下であり、
    細孔径が2nm以上50nm以下であり、
    細孔容量が0.2mL/g以上3.0mL/g以下であり、
    タップ密度が0.05g/cm3以上0.2g/cm3以下である。
  2. 以下の構成を備えた連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法。
    (1)前記連結メソポーラスシリカ粒子の製造方法は、
    シリカ源、界面活性剤及び触媒を含む反応溶液中において、前記シリカ源を縮重合させ、前駆体粒子を得る重合工程と、
    前記反応溶液から前記前駆体粒子を分離し、乾燥させる乾燥工程と、
    前記前駆体粒子を焼成し、請求項1に記載の連結メソポーラスシリカ粒子を得る焼成工程と
    を備えている。
    (2)前記反応溶液は、
    前記界面活性剤の濃度が0.03mol/L以上0.3mol/L以下であり、
    前記シリカ源の濃度が0.05mol/L以上0.45mol/L以下である。
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