JP4925086B2 - 薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子とその製造方法 - Google Patents

薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ金属複合体粒子とその製造方法に関するものである。より詳細には、本発明は、非イオン性界面活性剤の規則的分子集合体形成能に基づいて、アルカリ珪酸塩から生成するシリカ溶存種と非イオン性界面活性剤との高次規則構造体形成能を利用して作製した、反応生成物からの界面活性剤の除去が不要な薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法と、ハニカム状に規則配列した幅3nm以上の1次元メソ細孔が界面活性剤由来の有機化合物で表面修飾されたことを特徴とする、0.5ミクロン未満の厚さ等の薄片状粒子形態を有する薄板状有機無機多孔質シリカ金属複合体粒子、並びにミクロンサイズの繊維状有機無機多孔質シリカ金属複合体粒子に関するものである。
1992年界面活性剤のミセル規則集合体形成能に基づいて合成されるメソポーラス物質の発見以来、メソ細孔の規則構造のみならず、ミクロンからミリメートルサイズのマクロ形態まで制御した高次規則構造を有する多孔質材料の研究開発が活発に行われている(非特許文献1−2)。また、現在ではシリカ系のみならず金属酸化物に関するメソポーラス材料の開発も重要な研究課題となっている。合成法においても、環境への負荷の抑制並びに経済的なコスト面から、ポリマー系の非イオン系界面活性剤、またシリカ原料としてアルカリ珪酸塩を使用する方法が注目されている(非特許文献3−6)。さらに、有機官能基が細孔表面に規則配列した有機無機ハイブリッド多孔性材料の直接合成も大きな注目を集めている(非特許文献7−9)。
これまでに報告されたメソポーラス材料は発明者の知る限り、最終的には構造形成剤として使用した界面活性剤を取り除かない限り、多孔性材料としての利用価値はなく、この除去工程として、例えば加熱処理、酸や有機溶媒等による溶媒抽出、超臨界流体処理、マイクロ波加熱等が適用される。
一方、アルカリ珪酸塩とポリマー系の非イオン系界面活性剤を同時に使用し、且つマクロ形態を制御した報告例は極めて少ないのが現状である。(非特許文献10−11)。
また、本発明者らによって、(3)アルカリ珪酸塩と非イオン系界面活性剤としてトリブロック共重合体を使用して球状シリカ多孔体が合成できることが報告されている(特許文献1)。さらに、(4)アルカリ珪酸塩と非イオン系界面活性剤としてトリブロック共重合体を使用してロッド状並びに繊維状メソシリカ多孔体が合成できることも明らかにされている(特許文献2)。これらの公知技術においては、珪酸ソーダとトリブロック共重合体(商品名 Pluronic P123)を塩酸酸性溶液中において反応させ、攪拌の有無によって、単分散ロッド状並びに繊維状のシリカメソ多孔体を選択的に合成している。さらに、最近、本発明者によって、繊維状及び薄板状多孔質シリカ金属複合体粒子とその製造方法に関し特許出願がなされている(特許文献3、4及び5)。しかし、上記全ての先行技術においては、多孔体として利用することを目的に、使用した界面活性剤を除去するようにしており、そのための方法としては、加熱処理を適用している。これにともなって、細孔表面はシロキサン結合とシラノール基が露出した状態である。
Ciesla, U.; Schuth, F. Microporous Mesoporous Mater. 1999, 27, 131. Stein, A. Adv. Mater. 2003, 15, 763. Sierra, L.; Guth, J-L. Microporous Mesoporous Mater. 1999, 28, 243. Kim, S.S.; Pauly, T.R.; Pinnavaia T. J. Chem. Commun. 2000, 835. Kim, J.M.; Stucky, G.D. Chem. Commun. 2000, 1159. Kim, S.S.; Pauly, T.R.; Pinnavaia T.J. Chem. Commun. 2000, 1661. Inagaki, S.; Guan, S.; Fukushima, Y.; Ohsuna, T.; Terasaki, O. J. Am.Chem. Soc. 1999, 121, 9611. Guan, S.; Inagaki, S.; Ohsuna, T.; Terasaki, O. J. Am. Chem.Soc. 2000, 122, 5660. Inagaki, S.; Guan, S.; Ohsuna, T.; Terasaki, O. Nature 2002,416, 304. Boissiere, C.; Larbot, A.; van der Lee, A.: Kooyman, P.J.;Prouzet, E. Chem. Mater. 2000, 12, 2902. Sun, Q.; Kooyman, P.J.; Grossmann, J.G.; Bomans, P.H.H.; Frederik,P.M.; Magusin, P.C.M.M.; Beelen, T.P.M.; van Santen, R.A.; Sommerdijk,N.A.J.M. Adv. Mater. 2003, 15, 1097. 特開2004−143026 特開2003−342019 特願2004−313046 特願2004−313071
上記の通り、従来では、メソポーラス材料の細孔を利用する場合には、最終的には界面活性剤を多量に含んだメソポーラス材料前駆体である有機無機複合体から、細孔形成剤として使用した界面活性剤を取り除くことは必須の工程である。そこで、メソポーラス材料製造に当たり、この界面活性剤の除去工程を省くことができればコスト削減の観点から極めて効率的であることになる。また、界面活性剤の除去工程を省くことになれば、メソポーラス材料前駆体それ自体を多孔性材料とする合成法自体に基づいて、細孔形成剤として使用した界面活性剤である有機化合物が細孔表面を修飾することになり、シリカ表面さらには反応性の有機官能基で覆われた細孔表面とは全く性質の異なる新規有機無機多孔質シリカ粒子が提供されることになる。
しかし、従来、このような粒子は実現されておらず、これを可能とする合成方法についてもこれまでのところ提案されていない。
そして、珪酸ソーダとトリブロック共重合体を使用してマクロ形態を制御した多孔質粒子の報告例は極めて少なく、まして合成したメソポーラス材料前駆体から界面活性剤を除く特別な処理をすることなく、前駆体自体を直接薄板状あるいは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子として利用できる報告はない。
そこで、本発明者らは、安価なアルカリ珪酸塩をシリカ源とし、無毒性の非イオン性界面活性剤をテンプレートとするとの本発明者によりこれまでに開発された技術を踏まえ、細孔表面が使用した界面活性剤である有機化合物で覆われ、且つマクロ形態を薄板状並びに繊維状に制御した、新たな薄板状あるいは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子と、その製造方法を提供することを課題としている。
本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討を進め、高温におけるシリカ・界面活性剤の高次構造形成能並びにそのマクロ形態を制御するための金属種の選択、さらには界面活性剤除去工程を省くことを可能にする反応条件を厳密に制御することで、最終的に繊維状あるいは薄板状形態を有し、細孔表面が有機化合物で覆われた新たな有機無機多孔質シリカ粒子の合成に成功した。
すなわち、従来の低コスト、低環境負荷な材料設計に基づいて、細孔構造、マクロ形態を制御するために、無毒性で、生分解性の非イオン性界面活性剤を使用し、更にシリカ源として安価なアルカリ珪酸塩を用いた強酸性反応系において、金属元素の種類と添加方法を制御することにより、特に高次規則構造の形成を60℃以上の高温下で進行させることにより、薄板状もしくは繊維状の有機無機ナノ複合体を合成し、その合成物を単に乾燥させるだけで、細孔表面が有機化合物で覆われた薄板状乃至繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が得られることを見出した。
本発明は以上のような全く新しい、従来では予期することのできない知見を踏まえて完成されたものである。すなわち、本発明によれば、
1. 下記式
[(Si1−n)O100−p[(CH)]
(式中、MはTi又はZrを示し、
CHは、使用した界面活性剤由来の有機物を示し、
nはゼロを含む0.1以下の数であり、
pは30以下の数であって、重量割合を示している。)
で表される化学的組成を有し、回折角0.5乃至5度(CuKα)に細孔の規則配列構造を示す複数のX線回折ピークを有するとともに、ハニカム状に規則配列したメソ細孔を備える薄板状乃至繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が提供される。

そして、上記のとおりの本発明の薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子においては、
2.走査型顕微鏡観察により薄板状粒子の薄板の厚さが0.5μm未満であること、
3.走査型顕微鏡観察により繊維状粒子の長軸の長さが5から2000μmの範囲にあり、アスペクト比が3から150であって、形状がファイバー状であること、
4.回折角0.5乃至5度(CuKα)に細孔の規則配列構造を示す複数のX線回折ピークを有すること、
5.BET比表面積が100m/g以上且つメソ細孔径が3〜20nmの範囲にあり、全細孔容積が0.2ml/g以上を有すること、
が好ましい。
また、本発明によれば、
6.酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度25℃乃至45℃で攪拌混合しながら金属塩を添加し、10秒〜20分間経過後、攪拌を停止し、60℃以上で一定時間静置し熟成させて得られた生成固体を乾燥することによる上記の薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
7.酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度30℃乃至45℃において、攪拌下で混合し、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、攪拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは攪拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、得られた生成固体を乾燥することを特徴とする繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法が提供される。
8.酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度30℃乃至45℃において、攪拌下で混合し、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、反応懸濁液に金属塩を添加してから30秒〜5分間反応させた後、攪拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは攪拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、生成固体を乾燥することを特徴とする金属元素を含有する繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法が提供される。
そして、本発明の薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法においては、
9.アルカリ珪酸塩中のSiO1モル当たり、非イオン性界面活性剤を0.01乃至0.02モルの量、酸を4乃至7モルの量、水を150乃至400モルの量で用いること、金属塩をSiO1モル当たり、0乃至0.40モルの量で用いること、
が好ましい。
さらに、本発明においては、上記のとおりの薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子について、これを用いた、樹脂組成物または塗料用ナノコンポジット材料、フィルム状成型用ナノコンポジット材料、吸着もしくは分離剤をも提供する。
本発明によれば、安価なアルカリ珪酸塩をシリカ源として用い、安全性の高い非イオン性界面活性剤をテンプレートとして使用し、更に比較的短時間で、細孔内に有機化合物を含んだ薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子が提供される。
また、本発明によれば、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を攪拌混合下で形成する、高次構造を持った反応中間体を、60℃以上で一定時間熟成し得られた生成固体を単に乾燥することによる薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法が提供される。
しかも、本薄板状、あるいは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子は、マクロ形態に特長を有すると同時に、前者では薄板面を垂直に貫通する1次元メソチャンネル孔がハニカム状に規則配列し、後者では繊維の伸張方向に1次元メソチャンネル孔がハニカム状に規則配列していることが大きな特徴である。
さらに、薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子においては、上記常温付近、常圧下で薄板状多孔体の前駆体となる界面活性剤を含んだ有機無機ナノ複合体を多価金属の添加によって形成させ、より高温下で静置・熟成することによって、細孔径の大きな薄板状有機無機多孔質シリカ粒子並びにその製造方法が提供される。
また、繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子においては、上記常温付近、常圧下で繊維状多孔体の前駆体となる界面活性剤を含んだ有機無機ナノ複合体を撹拌条件下、多価金属の添加あるいは無添加それぞれの条件で形成させ、より高温下で熟成することによって、細孔径の大きな繊維状有機無機多孔質シリカ粒子並びにその製造方法が提供される。
本発明による薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子は、大きなメソ孔内に有機化合物が内包され、その特異な局所空間の持つ吸着能を利用して、環境汚染排出物質等の浄化プロセスへの応用、あるいは無機骨格の中に有機化合物が存在する新規有機修飾シリカ系多孔体として新規用途を導くことが期待される。さらに、薄板状または繊維状形態を利用することによって、樹脂添加剤、インク吸着用フィラー、増粘剤等の用途や、さらには単独乃至他の無機物質および有機化合物と混合することによりフェルト様に加工成型し、各種フィルター素材として広く利用することが可能である。特に、細孔径が広範囲に制御できることから、大きなメソ孔を利用することによって、酵素あるいは他の有機官能基を有する大きな分子の吸着・分離・吸蔵・固定剤等として利用することができる。
本発明では、薄板状および繊維状のいずれかの有機無機多孔質シリカ粒子とその製造において、シリカ源としてアルカリ珪酸塩を用い、金属アルコキシド等の高価な有機シリカを使用する必要がないこと、テンプレートとして高価な4級アンモニウム塩等を使用せずに無毒性、生分解性、安価な非イオン性界面活性剤を使用できること、また短時間で目的の薄板状及び繊維状粒子を高収率で得られること、特に添加する金属種を選択することによって、薄板状に制御できること、さらには金属種の添加によってテンプレート剤である非イオン性界面活性剤の除去し易くなること等を利用して、特段の界面活性剤除去工程を経ずして、細孔径の大きな薄板状、あるいは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子として回収できることが大きな特徴である。そして、このような特徴は全く新規なもので、従来の技術からは予期できないものである。
本発明による薄板状、あるいは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子では、上記のように、1次元メソチャンネルがハニカム状に規則配列し、その細孔内に有機化合物が存在している。このような有機無機多孔質シリカ粒子のマクロ形態の規則性は以下のように推定される。
すなわち、まず、アルカリ珪酸塩は強酸性水溶液下でシリカ溶存種がプラスに帯電し[
]、一方、強酸に溶解した非イオン性界面活性剤[N]においても、界面活性剤表面
の親水基部分がプロトン[H]に覆われることでプラスの電荷を帯び、プラスに帯電したシリカ溶存種、界面活性剤の両表面間に陰イオン[X]が介在することで、電気的に安定なメソ構造体[N][X]を形成すると推定される。この時、非イオン性界面活性剤は自己秩序形成能を有し、複数の分子によって構成された球状集合体がさらに高次の2次元六方晶のロッド状ミセルを形成し、シリカ溶存種が存在しても、両者間における協調的な秩序形成が進行し、ロッド状有機無機メソ構造体が生成することになる。このロッド状有機無機メソ構造体の伸張方向の長さを短く保ち、それぞれの粒子の凝集を抑制することで、薄板状の形態を有する粒子が得られることになる。また、繊維状粒子はロッド状有機無機メソ構造体を連結させるように成長させて得られる。
以上のようなメソ構造の規則性を有する本発明の薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子は、その組成が上記の一般式で表わされるものであるが、この一般式における符号CHは、非イオン性界面活性剤、もしくはこれに由来する有機分子あるいは有機基である。このことは、本発明の最大の特徴である界面活性剤の除去工程を不要としていることに起因している。
本発明において、その製造方法で界面活性剤の除去工程を不要としてよい理由は以下の様に推察される。つまり、本発明では両親媒性非イオン性界面活性剤がロッド状ミセル集合体を形成することに基づいているが、最終的にメソ細孔空間を誘起するのは疎水部であり、細孔径は高温になるほど親水部が疎水性を帯び易くなるために大きくなることは公知のことである。一方、図1のTG−DTA曲線のように、たとえばZrのわずかな添加で、純粋なシリカ系(図9)と比較して、界面活性剤の除去に要する温度は高くなり、また熟成温度が高くなるほどDTA曲線はかなりブロードになることがわかる。さらに、熟成温度が高いほど重量減量率が小さいことが明白である。このことは、シリケート骨格中のSiの一部を金属元素で置換すると、シリケート骨格表面に接する界面活性剤との相互作用が大きくなり、さらに温度が高くなると疎水性が強くなり、集合ミセルの大きさの増大と共に、ミセルの規則集合構造に大きな乱れが生じるようになり、シリカ表面に強く結合して細孔表面を覆う少数の界面活性剤分子と、構造体から反応溶液中に流出する大部分の界面活性剤分子とにはっきり類別されるようになると考えられる。なお、金属塩を添加しない場合でも、熟成温度が高くなるほど、それ程大きな効果は発揮されないが、前記と同様な現象が認められるようになる。そして最終的に、テンプレートとした界面活性剤を除去することなく、強く配位した界面活性剤分子に表面が覆われた細孔を持つ薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が得られることになる。
たとえばこのように、本発明の有機無機多孔質シリカ粒子においては、走査型電子顕微鏡観察により、図3に示すように、たとえば薄板状粒子は幅1ミクロン、厚さ約0.3〜0.4ミクロンの六角薄板状粒子が強く凝集しない状態で存在している。また、繊維状粒子は、図7の通り、薄板状粒子が面方向に伸張したと考えられる、たとえば約1ミクロンのロッド状粒子の連鎖体であり、さらに連鎖体が絡み合って数百ミクロンの1本の繊維状粒子となっている。ここで、本発明の有機無機多孔質シリカ粒子の化学式[(Si1−n)O100−p[(CH)]p中の係数nは0.1以下の数である。たとえば、後述の実施例として示した表1においては、金属含有量の値を100で割った値であり、0.011〜0.047となる。pは重量%で30%以下の数である。
図5および図8は、本発明の薄板状または繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の粉末X線回折パターン(X線源:CuKα)で、たとえば回折角2θ=0.5乃至5.0度にメソ孔の規則配列を示す複数のピークが認められる。
図3は、図2に示した本発明の薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の透過型電子顕微鏡写真である。薄板状平面に垂直に1次元メソチャンネルが貫通し且つこのチャンネル状細孔がハニカム状に規則配列していることがわかる。また、繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子は、長さ数十から数百ミクロンの範囲で制御可能であり、たとえば図7に示した通り、約1ミクロンのロッド状粒子が連結して成長していることがわかる。両有機無機多孔質シリカ粒子の吸着等温線及びXRD回折パターンは類似しており、繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子は、長軸方向に1次元メソチャンネルがハニカム状に積層して存在していることを示している。さらに、本発明の金属塩を添加して作製した薄板状、繊維状有機無機多孔質シリカ粒子は、600℃で処理してアンモニア昇温脱離スペクトルを測定すると酸点の存在が明らかとなり、シリケート骨格中のSiを他の金属原子で置換しているものと推定される。
本発明の薄板状または繊維状多孔質シリカ金属複合体粒子は、いずれもIV型の窒素吸着等温線を持ち、一次粒子内にメソ孔を持つこと、さらに図2、図6及び図10の細孔径分布曲線(BJH法)からシャープな細孔径分布を有していることが明らかである。そして、本発明によれば、薄板状並びに繊維状粒子のBET比表面積が100m2/g以上で
、かつ、メソ細孔径が3〜20nmの範囲にあり、全細孔容積が0.2ml/g以上を有する薄板状および繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が提供される。
さらに、本発明による薄板状および繊維状有機無機多孔質シリカ粒子は、大きなメソ孔内に有機化合物が内包され、細孔表面はシリカ骨格の場合と全く異なる化学的特性を有している。例えば、図11に示すように、シリカ骨格に囲まれた細孔を有する多孔質シリカ粒子では、水蒸気は化学的に吸着し、吸着等温線にはヒステリシスが認められる。しかし、本有機無機多孔質シリカ粒子の水蒸気吸着等温線にはヒステリシスは認められず、多孔質シリカ粒子として特異な局所空間を持っていること考えられる。このことは、図12の赤外線分光スペクトルに認められるCH、CH等の基準振動から明らかなように、本有機無機多孔質シリカ粒子の細孔内には使用した界面活性剤の少くとも一部が存在していることに起因している。
本発明における多価金属Mについては、シリケートのSi原子を置換するものとして各種であってよいが、代表的には、原子価4をとるZr、Tiや、原子価3〜5をとるCr,V,MnあるいはSn,Ge,Al等が好適なものとして例示される。
本発明の薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法について説明すると、まず、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度25℃乃至45℃で攪拌混合しながら金属塩を添加し、10秒〜20分間経過後、攪拌を停止し、50℃以上、好ましくは60℃以上で一定時間静置し熟成させて得られた生成固体を乾燥する。
本発明では、非イオン性界面活性剤の高次構造として薄い円盤状の集合体を形成させる目的で、種々の金属塩を添加し、最終生成物のマクロ形態に及ぼす効果を検討した。その結果、数種類の金属塩で効果が認められ、しかもこれらの金属元素は酸性条件下においてシリカ骨格中のSiを置換することが明らかになった。本発明においては、上記の複合的な効果を利用することによって、シリカ骨格中のSiを金属元素で置換した、薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子が合成できることになる。一方、純粋なシリカ系では薄板状粒子の厚さを0.5ミクロン以下に制御することは難しく、しかも比較的低温条件でしか薄板状には成長せず、さらに金属元素でSiの一部を置換しても、熟成温度が低い場合には、界面活性剤を反応過程で直接取り除くことはできない。したがって、本発明の製造法においては、低い熟成温度では目的とする薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子を製造することは不可能である。例えば、金属塩を添加せず25℃で得られた純粋な薄板状有機無機多孔質シリカ粒子の場合、厚さ0.5ミクロン以下の薄板状に制御することは難しい。また、36℃における純粋なシリカ系の場合、わずかに熟成温度を上げるだけで薄板状からロッド状に変化してしまう。一方、Siの一部をZrで置換して作製した薄板状有機無機多孔質シリカ粒子は、熟成温度25℃でも薄板状となり、さらに100℃以上でもその形態を維持することから、金属塩の添加が薄板状粒子の生成温度範囲を広くすると同時に薄板状粒子の厚さを減少させるために極めて有効であることが明らかとなった。しかし、低温で得られた薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子には界面活性剤が細孔中に充填されたまま残留し、多孔体としての特性を発揮させることはできない。
金属塩の添加時間は、生成物の凝集状態に影響を及ぼすが、反応開始(2種類の反応溶液の混合時点)から、10分を超えて添加すると、薄板状粒子は凝集するものの、大きなフロックに成長することはない。金属塩の添加量も、薄板状粒子の厚さ、凝集状態に大きな影響を及ぼし、少なすぎても過剰であっても凝集し易くなると同時に薄板が厚くなる傾向が認められる。また、反応温度も薄板状粒子の厚さ、凝集状態に大きな影響を及ぼす。攪拌と熟成を同一温度で行う場合には、その温度が高すぎると凝集し易くなると同時に薄板も厚くなり易い。一方、熟成温度を攪拌時よりも高くすると、薄板状粒子が得られるようになり比較的凝集の程度が弱くなる傾向がある。
次に、本発明の繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法について説明すると、まず、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度30℃乃至45℃において、攪拌下で混合し(反応開始点)、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、シリカ純成分の繊維状粒子の場合には、攪拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは攪拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、得られた生成固体を乾燥する。一方、金属元素を含有した繊維状粒子の場合には、上記同様反応開始点から、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、反応懸濁液に金属塩を添加してから30秒〜5分間反応させた後、攪拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは攪拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、生成固体を乾燥する。
熟成反応に基づく、本発明の製造法においては、熟成時間並びに熟成前の攪拌混合時間は、生成物のマクロ形態並びにメソ構造の規則性、さらにはメソ孔の大きさ等細孔特性に影響を及ぼす。さらに、これらの物理化学的特性は、2つの各段階での反応時間ばかりでなく、それぞれの反応温度によっても影響を受けることになる。熟成前の反応溶液の攪拌混合時間は、各段階での反応温度によって厳密に決定する必要があるが、10分以上であることが望ましく、短すぎると繊維状に成長することが難しい。一方、長い場合、攪拌混合操作は3時間を越えても繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の合成は可能である。本製造方法において、攪拌混合時間を制御することの効果として、特に、細孔特性がほぼ同じでアスペクト比の異なる繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子が合成可能である。
本発明の製造法においては、金属塩の添加時間は、生成物のマクロ形態並びにメソ構造の規則性、さらにはメソ孔の大きさ等細孔特性に影響を及ぼす。反応開始点(2種類の反応溶液の混合)から、10分以内に添加すると、繊維状形態を形成することは難しくなり、15分を超えてから添加した場合には、金属元素によってシリカ骨格中のSiが置換された繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が得られ、3時間でも同様な繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が得られるが、あまり長時間後に添加すると反応時間が長くなり効率的でなくなる。
さらに、攪拌時よりも高温で熟成する本製造方法では、上記の条件で金属塩の添加を行った後、数分以内で攪拌を停止するか、あるいは攪拌しながら、反応槽の温度を上昇させるか、あるいは予め一定温度に保持した反応装置内に移動し、反応容器が均一に保温されるようにする必要がある。
また、本製造法において、金属塩の添加量は、過多で無い限り生成物のマクロ形態並びにメソ構造の規則性、さらにはメソ孔の大きさ等細孔特性に大きな影響を及ぼさない。
さらに、熟成時間の制御によって、細孔径がコントロールできることも本製造方法の大きな特長である。攪拌混合後熟成時間を長くすると、細孔径の大きな繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子が合成できる。しかし、熟成時間を長くしても細孔径の拡張には限界があり、熟成時間は10時間以内で充分と考えられる。
本繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造法における反応温度は、攪拌混合操作においては30℃乃至45℃の範囲が好ましい。これ以上高くなると非イオン性系面活性剤中の親水基部分の脱水和が起こりやすくなる為、撹拌によって繊維状粒子の基本構造体であるロッド状粒子の生成が阻害され、熟成によって繊維状多孔質シリカ粒子を合成することは難しい。熟成温度は、50℃以上、好ましくは60℃以上で、効率的な反応条件としては、180℃以下であることが望ましい。
本製造方法は、上記の通り、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を攪拌しながら一定時間混合後、金属塩を添加するかしないかに関わらず50℃以上、好ましくは60℃以上で一定時間熟成させて得られた生成物から、特に非イオン性界面活性剤を除去する工程を経ずに、単に乾燥するだけで直接薄板状乃至繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が作製できる。
本製造方法においては、薄板状並びに繊維状というマクロ形態にかかわらず、高温下において非イオン性界面活性剤の親水部が疎水的になることを利用して、80℃以上で熟成する8nm以上の細孔径を有し、規則性の高いメソ構造を有する多孔質シリカ粒子が作製でき、特に120℃を超える場合には10nm以上の細孔径を有する薄板状乃至繊維状有機無機多孔質シリカ粒子が作製できる。
本発明において、上記原料の添加順序は極めて重要であり、薄板状乃至繊維状有機無機多孔質シリカ粒子を形成させるためには、水で希釈したアルカリ珪酸塩水溶液を、酸に溶解した非イオン性界面活性剤溶液に添加しなければならない。
[原料]
本発明で使用される、シリカ原料、非イオン性界面活性剤、酸、及び金属塩について更に説明する。
本発明で使用されるシリカ原料としては、アルカリ珪酸塩を使用することが可能で、比較的廉価であるナトリウム珪酸塩が好ましい。ナトリウム珪酸塩としてはNaO・mSiO式中、mは1乃至4の数、特に2.5乃至3.5の数である組成を有するナトリウム珪酸塩水溶液を使用することが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリエチレンオキシド(PEO)を含む高分子界面活性剤が使用でき、特にPEOを含むトリブロック共重合体が好ましく、さらにはポリエチレンオキシドーポリプロピレンオキシド-ポリエチレンオキシド(PEO−PPO−PE
O)の使用が最適である。
本発明で使用される、トリブロック共重合体の重合比、平均分子量並びに疎水基の重量割合が重要であり、その平均分子量は約4800以上で、疎水基の重量割合が、重量65%以上であることが望ましい。
本発明で使用される金属塩として、シリカ骨格中のSiを強酸性下で置換することにできるTi、Zr、V等を含む塩化物、硝酸塩、硫酸塩、オキソ酸素酸塩が利用できる。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等が使用できる。
本発明の薄板状もしくは繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の合成において、出発原料の混合モル比は、SiO:非イオン性界面活性剤:酸:金属塩:水=1:0.01〜0.02:4〜7:0.02〜0.4:150〜400であるのが好ましい。
更に、出発原料の混合方式を詳細に記述すると、薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の合成においては、所定の濃度の酸に溶解した非イオン性界面活性剤溶液(A)に、水に希釈したアルカリ珪酸塩水溶液(B)を攪拌下で添加する。原料溶液A及びBは予め同じ所定温度に調整して混合し、攪拌しながら10秒〜5分後に金属塩を添加し、10秒から20分経過後攪拌を停止する。ついで静置・熟成反応は、攪拌停止後反応容器をそのまま昇温するか、あるいは一定温度に保持した恒温装置に反応容器を移動し、50℃〜200℃、好ましくは60℃以上で、さらに効果的には100℃以上180℃以下で30分から10時間静置し熟成する。
繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の合成においては、所定の濃度の酸に溶解した非イオン性界面活性剤溶液(A)に、水に希釈したアルカリ珪酸塩水溶液(B)を攪拌下で添加する。原料溶液A及びBは予め同じ所定温度に調整して混合し、攪拌しながら白色固体の生成が認められた後、純粋なシリカ成分の繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子を作製するには、10分〜2時間後に反応容器をそのまま昇温するか、あるいは一定温度に保持した恒温装置に反応容器を移動し、静置あるいは攪拌しながら、50℃〜200℃、好ましくは60℃以上で、さらに効果的には100℃以上180℃以下で30分から10時間熟成する。また、金属塩を添加する場合には、上記(A)と(B)の混合によって、白色固体の生成が認められた後10分〜2時間後に金属塩を添加し、20秒から20分間攪拌した後、反応容器をそのまま昇温するか、あるいは一定温度に保持した恒温装置に反応容器を移動し、静置あるいは攪拌しながら、50℃〜200℃、好ましくは60℃以上で、さらに効果的には100℃以上180℃以下で30分から10時間熟成する。
上記いずれの場合も、反応後懸濁液から固体生成物を分離し、室温〜80℃で充分乾燥させるだけで、特段の界面活性剤の除去処理を行うことなく、薄板状または繊維状有機無機多孔質シリカ粒子を作製することができる。
[用途]
本発明による薄板状、繊維状有機無機多孔質シリカ粒子のいずれも、大きなメソ孔内に有機化合物が内包され、その特異な局所空間の持つ吸着能を利用して、環境汚染排出物質等の浄化プロセスへの応用、あるいは無機骨格の中に有機化合物が存在する新規有機修飾シリカ系多孔体として新規用途を導くことが期待される。さらに、薄板状あるいは繊維状形態を利用することによって、樹脂添加剤、インク吸着用フィラー、増粘剤等の用途や、さらには単独乃至他の無機物質および有機化合物と混合することによりフェルト様に加工成型し、各種フィルター素材として広く利用することが可能である。特に、細孔径が広範囲に制御できることから、大きなメソ孔を利用することによって、酵素あるいは他の有機官能基を有する大きな分子の吸着・分離・吸蔵・固定剤等として利用することができる。
次に、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限定されない。
尚、実施例で行った各試験方法は次の方法により行った。
(測定法)
(1)走査型電子顕微鏡:日本電子株式会社製JSM5300を使用し、加速電圧10kV、WD10mmで観察した。
(2)電界放出形走査型電子顕微鏡:日立製FE-SEM S-4700を使用した。
(3)比表面積・細孔径分布:日本ベル製BELSORP28を使用し、液体窒素温度で測定した窒素吸着等温線からBET比表面積を求め、細孔容積はt−プロット法により求め、細孔径分布はBJH法により解析した。
(4)水蒸気吸着等温線:日本ベル製BELSORP18を使用し、25℃で測定した
(5)形状:走査型電子顕微鏡写真から観察した。
(6)粒子サイズ:走査型電子顕微鏡写真で測定した。
(7)X線回折:リガク製ロータフレックスRU−300を使用し、CuKα線源、加速電圧40kV、80mAで測定した。
(8)高分解能電子顕微鏡:HITACHI製HF-2000を使用し、加速電圧200
kVで観察した。
(9)化学分析:試料を1000℃、2時間強熱した後、アルカリ溶融後、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP-AES法)にて金属元素並びにSi含有量を測定した。
(10)熱分析:リガク製TG−DTAを使用し、空気流通下昇温速度10℃/minで
室温から1000℃までTG−DTA曲線を測定した。
(11)元素分析:ヤナコ製MT−6を使用し、CHN並びに加熱焼成残留物重量を測定した。
(12)赤外分光スペクトル:日本分光製測定器を使用した。
(実施例1)
水を加えて希釈した市販のJIS3号珪酸ナトリウム(SiO:23.6%、NaO:7.59%)を、2Nの塩酸に溶解したトリブロック共重合体Pluronic P123(PE O20PPO70PEO20)(平均分子量5800)(Aldrich)溶液に攪拌しながら添加
する。両原料溶液は予め所定温度36℃に調整して混合する。両原料溶液を混合後素早く直ちにオキシ塩化ジルコニウム(ZrClO・8HO)を添加し、30秒経過した後攪拌を停止し、60、100、120、および150℃の一定温度に保持した乾燥機内に反応容器を移し、さらに6時間静置し熟成した。混合溶液のモル比はSiO:Pluronic P123:NaO:HCl:HO=1:0.017:0.312:5.88:201. 5であり、ZrClO・8HOの同モル比は0.09である。尚、HOには全ての原料由来の水が含まれている。反応後固体生成物を濾別し、洗浄後、65℃で十分乾燥させZrを含む薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子を得る。
図1Aに本実施例のZrを含む薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子のTG−DTA曲線を示す。熟成温度が高くなる程重量減量率は小さくなり、120℃以上で熟成した薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子では100℃の50%以下と極めて小さいことがわかる。これに対応して、図1Bに示すDTA曲線は熟成温度が高い程ブロード化している。このことは、熟成温度が低い場合には、ミセルの規則集合体としてそのまま反応生成物中に残るが、熟成温度が高くなると、界面活性剤の疎水性が強くなると同時にミセルの規則集合体の構造が乱れ、シリカ表面に強く結合して細孔表面を覆う界面活性剤分子と、反応生成物から溶液中に流出する界面活性剤分子と類別されるようになるためと考えられる。
表1に、熟成温度を変化させて得られた薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子のBET比表面積、全細孔容積、および細孔径を示す。熟成温度による細孔パラメータの変化は顕著で、特に温度が高いほど細孔径が大きくなる。図2は本実施例の細孔径分布曲線である。また、図3及び図4は、それぞれ本実施例1−3の薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の走査電子顕微鏡写真と透過型電子顕微鏡写真である。薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子は、幅1ミクロン、厚さ0.3〜0.4ミクロンの六角薄板状粒子の緩い凝集体であり(図3)、薄板状粒子面に垂直に10nm以上のメソ孔がハニカム状に存在している(図4)ことがわかる。この細孔の規則性は、図5のXRD回折パターンに認められる低角の複数のピークによって裏付けられる。
(実施例2)
水を加えて希釈した市販のJIS3号珪酸ナトリウム(SiO:23.6%、NaO:7.59%)を、2Nの塩酸に溶解したトリブロック共重合体Pluronic P123(PE
20PPO70PEO20)溶液に攪拌しながら添加した。両原料溶液は予め所定温度
36℃に調整して混合し、両原料溶液を混合してから1時間後にオキシ塩化ジルコニウム(ZrClO・8HO)を添加後30秒後に攪拌を停止した。反応容器を予め所定温度に保温した反応装置、本実施例では定温乾燥機に移し、さらに5時間静置し熟成を行った。混合溶液のモル比はSiO:Pluronicb P123:NaO:HCl:HO=1:0
.017:0.312:5.88:201.5であり、ZrClO・8HOの同モル比は0.15である。尚、HOには全ての原料由来の水が含まれている。反応後固体生成物を濾別し、洗浄後、65℃で十分乾燥させ、Zrを含む繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子を得る。
熟成温度とTG−DTA曲線との間には実施例1と全く同様な関係が認められた。表1に、熟成温度を変化させて得られた本実施例のZrを含む繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子のBET比表面積、全細孔容積、および細孔径を示す。熟成温度による細孔パラメータの変化は顕著であり、図6に示すように温度が高いほど細孔径が大きくなる。本発明の繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子は長さ数十から数百ミクロンの範囲で制御可能であり、図7に示す本実施例2−3の走査電子顕微鏡写真から、本繊維状粒子が、約1ミクロンのロッド状粒子の連鎖体であることが分かる。図8に示すXRD回折パターンは、繊維板状有機無機多孔質シリカ粒子は、長軸方向に10nm以上の1次元メソチャンネルがハニカム状に積層して存在している。なお、TEM像によってこの細孔の規則性は確認できる。
(実施例3)
水を加えて希釈した市販のJIS3号珪酸ナトリウム(SiO:23.6%、NaO:7.59%)を、2Nの塩酸に溶解したトリブロック共重合体Pluronic P123(PE
20PPO70PEO20)溶液に攪拌しながら添加した。両原料溶液は予め所定温度
36℃に調整して混合し、両原料溶液を混合してから1時間後に攪拌を停止した。反応容器を予め所定温度に保温した反応装置、本実施例では定温乾燥機に移し、さらに5時間静置し熟成を行った。混合溶液のモル比はSiO:Pluronic P123:NaO:HCl: HO=1:0.017:0.312:5.88:201.5である。尚、HOには全ての原料由来の水が含まれている。反応後固体生成物を濾別し、洗浄後、65℃で十分乾燥させ繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子を得る。
図9に本実施例のシリカ純成分の繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子のTG−DTA曲線を示す。Zrを含む薄板状及び繊維状有機無機多孔質シリカ粒子と比較すると、熟成温度に係わらず、200℃付近に急激な重量減少がTG曲線に認められ、これに対応して鋭いDTAピークが存在している。さらに詳細に、比較すると、本実施例のシリカ純成分の場合、減量率はそれぞれの熟成温度において相対的に小さく、熟成反応中に除去できる界面活性剤の割合は小さいことがわかる。このことは、本発明の有機無機多孔質シリカ粒子の生成過程で直接界面活性剤を除去するためには、熟成温度を高くすることに加え、金属塩の添加が極めて有効であることを示している。表1に、熟成温度を変化させて得られた本実施例の繊維状有機無機多孔質シリカ粒子のBET比表面積、全細孔容積、および細孔径を示す。本発明の繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の形態並びに微細構造の特徴は、実施例2と全く同様である。
本発明のZrを含有する薄板状有機無機多孔質シリカ粒子の熱分析曲線で、(A)TG、(B)DTA曲線である。 本発明のZrを含有する薄板状有機無機多孔質シリカ粒子の細孔分布曲線である。 本発明のZrを含有する薄板状有機無機多孔質シリカ粒子の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)像である。 本発明のZrを含有する薄板状有機無機多孔質シリカ粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像である。 本発明のZrを含有する薄板状有機無機多孔質シリカ粒子のX線回折パターンである。 本発明のZrを含有する繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の細孔分布kyokusendearu。 本発明のZrを含有する繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)像である。 本発明のZrを含有する繊維状有機無機多孔質シリカ粒子のX線回折パターンである。 本発明のシリカ純成分の繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の熱分析曲線で、(A)TG、(B)DTA曲線である。 本発明のシリカ純成分の繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の細孔分布曲線である。 本発明のZrを含有する繊維状有機無機多孔質シリカ粒子と、その600℃焼成物の水蒸気吸着等温線である。 本発明の薄板状及び繊維状有機無機多孔質シリカ粒子の赤外線分光スペクトルである。

Claims (14)

  1. 下記式
    [(Si1-nn)O2100-P[(CH)]p
    (式中、MはTi又はZrを示し、
    CHは、PEO-PPO-PEO構造を有する非イオン性界面活性剤のプルロニックでありCHのみからなる界面活性剤由来の有機物を示し、
    nはゼロを含む0.1以下の数であり、
    pは2以上30以下の数であって、重量割合を示している。)
    で表される化学的組成を有し、回折角0.5乃至5度(CuKα)に細孔の規則配列構造を示す複数のX線回折ピークを有するとともに、ハニカム状に規則配列した、メソ細孔径が3〜20nmの範囲にあるメソ細孔を備える薄板状もしくは繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子。
  2. 走査型顕微鏡観察により薄板状粒子の薄板の厚さが0.4μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子。
  3. 走査型顕微鏡観察により繊維状粒子の長軸の長さが5から2000μmの範囲にあり、アスペクト比が3から150であって、形状がファイバー状であることを特徴とする請求項1に記載の繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子。
  4. BET比表面積が100m2/g以上全細孔容積が0.2ml/g以上を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子。
  5. 請求項1、2または4に記載の薄板状の粒子の製造方法であって、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度25℃乃至45℃で攪拌混合しながら金属塩を添加し、10秒〜20分間経過後、攪拌を停止し、60℃以上で一定時間静置し熟成させて得られた生成固体を乾燥することを特徴とする薄板状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法。
  6. 請求項1、3または4に記載の繊維状の粒子の製造方法であって、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度30℃乃至45℃において、攪拌下で混合し、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、撹拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは撹拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、得られた生成固体を乾燥することを特徴とする繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法。
  7. 請求項1、3または4に記載の繊維状の粒子の製造方法であって、酸性水溶液及び非イオン性界面活性剤の混合液に、アルカリ珪酸塩水溶液を、反応温度30℃乃至45℃において、攪拌下で混合し、攪拌を継続しながら白色固体の生成が認められた後、反応懸濁液に金属塩を添加してから30秒〜5分間反応させた後、攪拌を停止し60℃以上で一定時間静置しながら熟成するか、あるいは撹拌しながら60℃以上で一定時間熟成して、生成固体を乾燥することを特徴とする金属元素を含有する繊維状の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法。
  8. アルカリ珪酸塩中のSiO21モル当たり、非イオン性界面活性剤を0.01乃至0.02モルの量、酸を4乃至7モルの量、水を150乃至400モルの量、さらに金属塩を0乃至0.40モルの量で用いることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子の製造方法。
  9. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とする樹脂組成物または塗料用ナノコンポジット材料。
  10. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とするフィルム状成型体用ナノコンポジット材料。
  11. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とする吸着・分離剤。
  12. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とする増粘剤。
  13. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とする光触媒またはその担体。
  14. 請求項1から4のいずれかに記載の有機無機多孔質シリカ粒子からなることを特徴とする酸化触媒またはその担体。
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