JP2008019118A - 球状シリカ系メソ多孔体及びその製造方法、並びにそれを用いた酸触媒 - Google Patents
球状シリカ系メソ多孔体及びその製造方法、並びにそれを用いた酸触媒 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】平均粒径が0.01〜3μmであり、中心細孔直径が1nm以上の放射状細孔を有する球状シリカ系メソ多孔体であって、前記球状シリカ系メソ多孔体がスルホン酸基を含有する有機官能基で修飾されていることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体。
【選択図】なし
Description
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、且つ、
前記界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記溶媒としてアルコール含有量が80容量%以下である水系溶媒を用い、前記溶媒中における前記界面活性剤の濃度を0.0001〜0.03mol/L、前記シリカ原料の濃度をSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lとすることによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記溶媒としてアルコール含有量が80容量%以下である水系溶媒を用い、前記溶媒中における前記界面活性剤の濃度を0.0001〜0.03mol/L、前記シリカ原料の濃度をSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lとすることによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、
第1の工程において、前記第一の界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第一の溶媒として水と、アルコール及び/又はエーテルとの混合溶媒を用い、前記第一の溶媒中におけるアルコール及び/又はエーテルの含有量が85容量%以下であり、前記第一の溶媒中における前記第一の界面活性剤の濃度が0.0001〜0.03mol/Lであり、前記第一の溶媒中における前記シリカ原料の濃度がSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lであり、且つ、前記シリカ原料と前記第一の界面活性剤とを0〜40℃の温度条件下で混合すること、及び、
第2の工程において、前記第二の界面活性剤として下記一般式(2):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第二の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(2)中のzの値が、前記第一の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(1)中のnの値以上であり、前記第二の溶媒として水とアルコールとの混合溶媒を用い、前記第二の溶媒中におけるアルコールの含有量が40〜90容量%であり、前記第二の溶媒中における前記第二の界面活性剤の濃度が0.05〜0.2mol/Lであり、且つ、前記第二の溶媒中で前記第一の多孔体前駆体粒子を60〜90℃の温度条件下で混合することによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第4の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
第1の工程において、前記第一の界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第一の溶媒として水と、アルコール及び/又はエーテルとの混合溶媒を用い、前記第一の溶媒中におけるアルコール及び/又はエーテルの含有量が85容量%以下であり、前記第一の溶媒中における前記第一の界面活性剤の濃度が0.0001〜0.03mol/Lであり、前記第一の溶媒中における前記シリカ原料の濃度がSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lであり、且つ、前記シリカ原料と前記第一の界面活性剤とを0〜40℃の温度条件下で混合すること、及び、
第2の工程において、前記第二の界面活性剤として下記一般式(2):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第二の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(2)中のzの値が、前記第一の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(1)中のnの値以上であり、前記第二の溶媒として水とアルコールとの混合溶媒を用い、前記第二の溶媒中におけるアルコールの含有量が40〜90容量%であり、前記第二の溶媒中における前記第二の界面活性剤の濃度が0.05〜0.2mol/Lであり、且つ、前記第二の溶媒中で前記第一の多孔体前駆体粒子を60〜90℃の温度条件下で混合することによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
先ず、本発明の球状シリカ系メソ多孔体について説明する。すなわち、本発明の球状シリカ系メソ多孔体は、平均粒径が0.01〜3μmであり、中心細孔直径が1nm以上の放射状細孔を有する球状シリカ系メソ多孔体であって、前記球状シリカ系メソ多孔体がスルホン酸基を含有する有機官能基で修飾されていることを特徴とするものである。
次に、本発明の球状シリカ系メソ多孔体の製造方法について説明する。
本発明の球状シリカ系メソ多孔体の第一の製造方法は、溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、且つ、
前記界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記溶媒としてアルコール含有量が80容量%以下である水系溶媒を用い、前記溶媒中における前記界面活性剤の濃度を0.0001〜0.03mol/L、前記シリカ原料の濃度をSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lとすることによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
本発明の球状シリカ系メソ多孔体の第二の製造方法は、溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法である。
本発明の球状シリカ系メソ多孔体の第三の製造方法は、第一の溶媒中でシリカ原料と第一の界面活性剤とを混合し、シリカ中に前記第一の界面活性剤が導入されてなる第一の多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、
第1の工程において、前記第一の界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第一の溶媒として水と、アルコール及び/又はエーテルとの混合溶媒を用い、前記第一の溶媒中におけるアルコール及び/又はエーテルの含有量が85容量%以下であり、前記第一の溶媒中における前記第一の界面活性剤の濃度が0.0001〜0.03mol/Lであり、前記第一の溶媒中における前記シリカ原料の濃度がSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lであり、且つ、前記シリカ原料と前記第一の界面活性剤とを0〜40℃の温度条件下で混合すること、及び、
第2の工程において、前記第二の界面活性剤として下記一般式(2):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第二の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(2)中のzの値が、前記第一の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(1)中のnの値以上であり、前記第二の溶媒として水とアルコールとの混合溶媒を用い、前記第二の溶媒中におけるアルコールの含有量が40〜90容量%であり、前記第二の溶媒中における前記第二の界面活性剤の濃度が0.05〜0.2mol/Lであり、且つ、前記第二の溶媒中で前記第一の多孔体前駆体粒子を60〜90℃の温度条件下で混合することによって、上記本発明の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする方法である。
で表されるアルキルアンモニウムハライドである。
で表されるアルキルアンモニウムハライドである。
本発明の球状シリカ系メソ多孔体の第四の製造方法は、第一の溶媒中でシリカ原料と第一の界面活性剤とを混合し、シリカ中に前記第一の界面活性剤が導入されてなる第一の多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第4の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法である。
先ず、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド3.52gを水/メタノール混合溶液800g(50/50=w/w)に溶解し、恒温水槽中で25℃に保って攪拌して溶液を得た。次に、得られた溶液に1mol/L水酸化ナトリウム溶液2.28mLを添加した後、これに、テトラメトキシシラン(TMOS)と3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)とをモル比(TMOS/MPTMS)が4/1、全Si量が8.68×10−3molとなるようにして予め乾燥窒素気流中で混合したもの(シリカ原料)を添加した。このようにしてシリカ原料を添加したところ、数分で粒子の析出が見られ、溶液が白濁した。次いで、この溶液を約8時間攪拌し、一晩静置し、生成物を得た。このようにして得られた生成物をろ過し、水に再分散させる操作を2回繰り返した後に、45℃で一晩乾燥させて多孔体前駆体粒子(シリカ/界面活性剤複合体)を得た。
シリカ原料として、テトラメトキシシラン(TMOS)と、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)とをモル比(TMOS:MPTMS)が9/1、全Si量が8.68×10−3molとなるようにして予め乾燥窒素気流中で混合したものを用い、メルカプト基を酸化せしめてスルホン酸基へと変換させる際の攪拌時間を3時間にした以外は実施例1と同様にして、プロピルスルホン酸基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体を得た。
界面活性剤としてオクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド3.36gを用いた以外は実施例2と同様にして、プロピルスルホン酸基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体を得た。
先ず、実施例3で採用した多孔体前駆体粒子を得る工程と同様の工程を採用して第一の多孔体前駆体粒子を得た。次に、得られた第一の多孔体前駆体粒子1gに0.1Mドコシルトリメチルアンモニウムクロリド溶液(水/エタノール=1/1)60mlを加え、80℃で1週間放置し、ポストシンセシスによる細孔径拡大を行い、第二の多孔体前駆体粒子を得た。
先ず、シリカ原料として全Si量が8.68×10−3molとなるようにしたTMOSを用いた以外は、実施例1で採用した3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体を得る工程と同様の工程を採用して球状シリカ多孔体を得た。
先ず、シリカ原料として全Si量が8.68×10−3molとなるようにしたTMOSを用いた以外は、実施例3で採用した3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体を得る工程と同様の工程を採用して球状シリカ多孔体を得た。
先ず、シリカ原料として全Si量が8.68×10−3molとなるようにしたTMOSを用いた以外は、実施例4で採用した3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体を得る工程と同様の工程を採用してポストシンセシス後の球状シリカ多孔体を得た。
メルカプト基を酸化せしめてスルホン酸基へと変換させる工程を行わなかった以外は実施例1と同様にして3−メルカプトプロピル基を導入したシリカ多孔体を得た。
メソポーラス構造を持たない球状シリカ(球状微粉体シーホースター、日本触媒製、粒径500nm)1gを脱水トルエン20mlと3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(APTMS)0.24gに混合し、90℃で15時間還流した後、ろ過し、45度で一晩乾燥させ、3−メルカプトプロピル基をグラフトした球状シリカを得た。次いで、このようにして得られた3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ0.5gを30%過酸化水素水10mlに添加し、50℃で3時間攪拌することにより、メルカプト基を酸化せしめてスルホン酸基へと変換させて、プロピルスルホン酸基で修飾された球状シリカを得た。なお、得られたプロピルスルホン酸基で修飾された球状シリカは酸化反応後に、ろ過し、45℃で乾燥した。
先ず、テトラエトキシシラン(TEOS)と3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)とのモル比(TEOS:MPTMS)が5/1となるようしたシリカ原料を用い、Org.Chem.,1997年発行,vol.62,p74に記載されている方法と同様の方法を採用して、MCM−41を得た。
テトラエトキシシラン(TEOS)のみをシリカ原料として用い、Org.Chem.,1997年発行,vol.62,p74に記載されている方法と同様の方法を採用して、MCM−41を得た。
実施例1〜7で得られた球状シリカ系メソ多孔体の物性を表1に示し、比較例1〜4で得られたシリカ系メソ多孔体の物性を表2(比較例1〜4)に示す。なお、表1及び表2に示す物性は以下のようにして測定した。
実施例1〜7で得られた3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体に対して、理学製の粉末XRD装置RINT−2200を用いてX線回折パターンによりメソ細孔構造の規則性(d100値のピーク)を測定した。得られた結果を表1(実施例1〜7)に示す。
実施例1〜7及び比較例1〜5で得られた多孔体の走査型電子顕微鏡(SEM:明石製作所製の商品名「SIGMA−V」)による観察を行い、任意の粒子50個の直径を計測し、平均粒子径及び標準偏差を算出した。得られた結果を表1(実施例1〜7)及び表2(比較例1〜4)に示す。
また、N2吸着等温線を日本ベル製Belsorp−miniにより、液体N2温度(77K)で定容量法にて測定した。なお、測定前に試料を100℃で2時間真空脱気処理した。そして、得られたN2吸着等温線からBJH法により細孔径を算出するとともに、細孔容量及び比表面積を算出した。得られた結果を表1(実施例1〜7)及び表2(比較例1〜5)に示す。なお、比較例1〜5に関しては細孔容量のみを示す。
実施例1〜7で得られた3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体に対して、その細孔内に部分的に金属を導入し、透過電子顕微鏡(TEM:日本分光製の商品名「Joel−200CX」)による測定を行った。このような測定の結果、実施例1〜7で得られた3−メルカプトプロピル基で修飾された球状シリカ系メソ多孔体においては、ヘキサゴナル細孔が球の中心から外側に向かっており、放射状細孔が形成されていることが確認された。
実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた多孔体を下記反応式:
Claims (9)
- 平均粒径が0.01〜3μmであり、中心細孔直径が1nm以上の放射状細孔を有する球状シリカ系メソ多孔体であって、前記球状シリカ系メソ多孔体がスルホン酸基を含有する有機官能基で修飾されていることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体。
- 前記スルホン酸基を含有する有機官能基が、前記球状シリカ系メソ多孔体を構成するシリケート骨格中のケイ素原子に配位されていることを特徴とする請求項1に記載の球状シリカ系メソ多孔体。
- 前記球状シリカ系メソ多孔体の全粒子の90重量%以上が、前記平均粒径の±10%の範囲内の粒径を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の球状シリカ系メソ多孔体。
- 溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、且つ、
前記界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記溶媒としてアルコール含有量が80容量%以下である水系溶媒を用い、前記溶媒中における前記界面活性剤の濃度を0.0001〜0.03mol/L、前記シリカ原料の濃度をSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lとすることによって、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体の製造方法。 - 溶媒中でシリカ原料と界面活性剤とを混合し、前記シリカ原料中に前記界面活性剤が導入されてなる多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
前記多孔体前駆体粒子に含まれる前記界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第2の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記溶媒としてアルコール含有量が80容量%以下である水系溶媒を用い、前記溶媒中における前記界面活性剤の濃度を0.0001〜0.03mol/L、前記シリカ原料の濃度をSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lとすることによって、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体の製造方法。 - 第一の溶媒中でシリカ原料と第一の界面活性剤とを混合し、シリカ中に前記第一の界面活性剤が導入されてなる第一の多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、酸化剤を用いて酸化せしめて球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
前記シリカ原料の少なくとも一部がメルカプト基を含有する有機アルコキシシランであり、
第1の工程において、前記第一の界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第一の溶媒として水と、アルコール及び/又はエーテルとの混合溶媒を用い、前記第一の溶媒中におけるアルコール及び/又はエーテルの含有量が85容量%以下であり、前記第一の溶媒中における前記第一の界面活性剤の濃度が0.0001〜0.03mol/Lであり、前記第一の溶媒中における前記シリカ原料の濃度がSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lであり、且つ、前記シリカ原料と前記第一の界面活性剤とを0〜40℃の温度条件下で混合すること、及び、
第2の工程において、前記第二の界面活性剤として下記一般式(2):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第二の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(2)中のzの値が、前記第一の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(1)中のnの値以上であり、前記第二の溶媒として水とアルコールとの混合溶媒を用い、前記第二の溶媒中におけるアルコールの含有量が40〜90容量%であり、前記第二の溶媒中における前記第二の界面活性剤の濃度が0.05〜0.2mol/Lであり、且つ、前記第二の溶媒中で前記第一の多孔体前駆体粒子を60〜90℃の温度条件下で混合することによって、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体の製造方法。 - 第一の溶媒中でシリカ原料と第一の界面活性剤とを混合し、シリカ中に前記第一の界面活性剤が導入されてなる第一の多孔体前駆体粒子を得る第1の工程と、
第二の界面活性剤を含む第二の溶媒中で、前記第一の多孔体前駆体粒子中に前記第二の界面活性剤が導入されてなる第二の多孔体前駆体粒子を得る第2の工程と、
前記第二の多孔体前駆体粒子に含まれる前記第一及び第二の界面活性剤を除去し、球状シリカ系メソ多孔体を得る第3の工程と、
前記球状シリカ系メソ多孔体にメルカプト基を含有する有機アルコキシシランをグラフト重合させ、酸化剤を用いて酸化せしめる第4の工程と、
を含む球状シリカ系メソ多孔体の製造方法であって、
第1の工程において、前記第一の界面活性剤として下記一般式(1):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第一の溶媒として水と、アルコール及び/又はエーテルとの混合溶媒を用い、前記第一の溶媒中におけるアルコール及び/又はエーテルの含有量が85容量%以下であり、前記第一の溶媒中における前記第一の界面活性剤の濃度が0.0001〜0.03mol/Lであり、前記第一の溶媒中における前記シリカ原料の濃度がSi濃度換算で0.0005〜0.03mol/Lであり、且つ、前記シリカ原料と前記第一の界面活性剤とを0〜40℃の温度条件下で混合すること、及び、
第2の工程において、前記第二の界面活性剤として下記一般式(2):
で表されるアルキルアンモニウムハライドを用い、前記第二の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(2)中のzの値が、前記第一の界面活性剤として選択されたアルキルアンモニウムハライドの式(1)中のnの値以上であり、前記第二の溶媒として水とアルコールとの混合溶媒を用い、前記第二の溶媒中におけるアルコールの含有量が40〜90容量%であり、前記第二の溶媒中における前記第二の界面活性剤の濃度が0.05〜0.2mol/Lであり、且つ、前記第二の溶媒中で前記第一の多孔体前駆体粒子を60〜90℃の温度条件下で混合することによって、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体を得ることを特徴とする球状シリカ系メソ多孔体の製造方法。 - 前記酸化剤が、過酸化水素であることを特徴とする請求項4〜7のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体の製造方法。
- 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の球状シリカ系メソ多孔体からなることを特徴とする酸触媒。
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